JP6329495B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラ - Google Patents
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Description
光防止のために、羽根チャージ中は幕を閉じておく機構を備えたカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタ、及びそれを備えたデジタルカメラに関する。
による次の特許文献1に記載されるようなシャッタがある。
特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタは、撮影の待機状態において露光開口を
開いた状態とすべく、先羽根の閉じ方向への移動を抑止し、撮影時に先羽根の閉じ方向へ
の移動の抑止を解除するための抑止部材が、永久磁石回転子等の往復作動可能な可動子を
備え、可動子に備わるコイルに対し二方向に通電することにより、可動子を先羽根の閉じ
方向への移動を抑止する方向とその抑止を解除する方向とに移動させる電磁装置で構成さ
れている。そして、セット作動時においては、後羽根の方は、露光開口を閉じた状態から
開いた状態に作動させるが、先羽根の方は、露光開口を開いた状態から閉じた状態には作
動させない、ノーマリーオープン方式での撮影を、このような電磁装置からなる抑止部材
の往復作動可能な可動子のコイルへの通電方向の切り換えにより、先羽根用第1駆動部材
の被抑止部の作動軌跡内への出入りを切り換えることで行っている。
による次の特許文献2に記載されるような、後羽根チャージ時における、センサへの露光
防止のため、後羽根チャージ中は後幕を閉じておく機構を備えたフォーカルプレンシャッ
タがある。
トばねの付勢力で回転したときには後羽根に露光開口を開かせる後羽根用第1駆動部材と
、後羽根用駆動ばねの付勢力によって回転したときには後羽根用第1駆動部材を後羽根用
セットばねの付勢力に抗して回転させ後羽根に露光開口を閉じさせる後羽根用第2駆動部
材とで構成し、セット作動の開始時には係止部材によって後羽根用第1駆動部材の回転を
係止して、後羽根用第2駆動部材だけを駆動ばねの付勢力に抗して回転させ、セット作動
の最終段階でその係止を解除することにより後羽根用セットばねの付勢力による後羽根用
第1駆動部材の回転を可能にしている。
また、特許文献2に記載のフォーカルプレンシャッタは、係止部材が、露光作動終了直
前に後羽根用第1駆動部材に当接させられることによって後羽根用第1駆動部材の回転を
制動すると共に、露光作動終了時に後羽根用第1駆動部材がストッパに当接したときの衝
撃で発生するバウンドを抑止している。
このため、特許文献2に記載のフォーカルプレンシャッタによれば、撮像素子から記憶
装置への撮像情報の転送時間を考慮せずにセット作動を開始させることができ、次の撮影
を従来よりも早く行え、従来よりもシャッタチャンスを逸することがなくなるという利点
がある。また、それによって、連写を行う場合には、より細分化されたコマ写真が得られ
るという利点がある。
往復作動可能な可動子に備わるコイルに対し、二方向に通電を切換えることにより、可動
子を先羽根の閉じ方向への移動を抑止する方向とその抑止を解除する方向とに移動させる
のでは、消費電力が大きくなってしまう。
備えたフォーカルプレンシャッタの場合、後羽根へのチャージ完了時に後羽根をセット位
置に戻すが、後羽根の戻り走行終了時の衝撃により、後羽根にバウンドが発生する。そし
て、この後羽根のバウンドが収まらないと、露光作動を行ったときの羽根の動きが不安定
になってしまうため、後羽根のバウンドが収束するまで露光作動を待つ必要がある。
このため、特許文献2に記載されているような、従来の後羽根チャージ中に後幕を閉じ
ておく機構を備えたフォーカルプレンシャッタにおいては、この後羽根の戻り走行終了時
の衝撃により生ずる後羽根のバウンドが収束するまでの時間が、次の撮影可能となるまで
のタイムラグや、連写における高コマ速化の妨げとなっていた。
係止して羽根を露光作動終了状態に保持し、第1駆動部材への係止を解除することによっ
て羽根を露光作動開始方向へ駆動させる係止機構を備えたカメラ用フォーカルプレンシャ
ッタにおいて、係止機構が、軸を中心として回転可能であって、一端に第1駆動部材に設
けられている第1の被係止部を係止して第1駆動部材のセット方向への回転を抑止する第
1の係止部を有するとともに他端に永久磁石を有する係止レバーと、片側方向への通電に
より前記永久磁石に対して反発する磁力を発する係止レバー用電磁石とを有し、係止レバ
ー用電磁石への片側方向の通電と該通電の解除との切換えに応じて、係止レバーを第1の
被係止部を係止する方向と該係止を解除する方向とに切換えて回転させるとともに、羽根
の露光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃により生ずるバウンドを抑止するバウンド
抑止機構を係止機構に備える構成を着想した。
より永久磁石に対して反発する磁力を発する係止レバー用電磁石とを有し、係止レバー用
電磁石への片側方向の通電と該通電の解除との切換えに応じて、係止レバーを第1の被係
止部を係止する方向と該係止を解除する方向とに切換えて回転させる構成により、第1の
係止部による第1の被係止部への係止時に通電を解除し、係止を解除する時のみ片側方向
に通電するように通電を制御することで、特許文献1のような永久磁石回転子等の往復作
動可能な可動子に備わるコイルに対し二方向に通電を切換える構成に比べて、通電時間を
減らして消費電力を低減させることができ、しかも、戻り走行終了時バウンド防止機構を
係止機構に備える構成により、構成部材の点数を簡略化し、省スペース化しながら、羽根
が露光作動を開始する前の露光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃により生ずるバウ
ンドの収束時間を短縮でき、次の撮影可能となるまでの時間を短縮し、特に連写速度の向
上が可能なカメラ用フォーカルプレンシャッタが得られることを見出した。
ける永久磁石を有する係止レバーと、通電により永久磁石に対して反発する磁力を発する
係止レバー用電磁石とを有する構成において次のような課題が見つかった。
ーの係止及び係止解除方向への回転は、通電することで係止レバーに備わる永久磁石に対
し反発する磁力を発し、通電を解除することで係止レバーに備わる永久磁石の磁力を吸着
力として作用させる係止レバー用電磁石によって行う。
そして、係止レバーは、露光作動終了直前に第1駆動部材に当接されて押されることに
よって一時的に係止解除方向へ所定量回転させられるが、第1駆動部材がさらに露光作動
方向に回転して係止レバーから離れたときに、係止レバーに備わる永久磁石と通電を解除
された係止レバー用電磁石との吸着力によって、再び係止方向に回転させられて、第1駆
動部材がストッパに当接したときの衝撃で発生するバウンドを抑止する位置に戻る。
た係止レバー用電磁石との吸着力によって第1駆動部材のバウンドを抑止する位置に戻す
構成では、係止レバーの戻る速度が遅く、第1駆動部材がストッパに当接した際の衝撃に
より生ずるバウンドの抑止が間に合わず、羽根が露光開口から退いて開口部の一部が開い
てしまうおそれがあることが判明した。
、係止レバー用電磁石に、係止レバーに備わる永久磁石に対し反発する磁力を発生させる
ことで、係止レバーが第1駆動部材との係止解除を行い、羽根が露光作動開始位置に戻る
際のバウンドを抑える機構も備えているが、羽根の戻り走行時に発生するバウンドを抑え
る時点における係止レバーに備わる永久磁石と係止レバー用電磁石との距離が最も離れる
ため、反発する磁力が弱く、バウンドを十分に抑止することが難しくなるおそれもあるこ
とが判明した。
ころは、通電時間を減らして消費電力を低減させることができ、且つ、羽根へのチャージ
中は幕を露光作動終了時の状態に保持し、羽根へのチャージが完了してから露光作動開始
前までの間に羽根を露光作動開始位置に戻す機構を備えたタイプのカメラ用フォーカルプ
レンシャッタにおいて、羽根の露光作動走行終了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドを
確実に抑止して、露光に悪影響を与える羽根の戻りを阻止でき、さらには、露光作動開始
位置に戻る羽根の戻り走行終了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドの収束時間を短縮で
き、次の撮影可能となるまでの時間を短縮し、さらに、高速での作動時に二つの駆動部材の位置決めが好適に行われることにより、特に連写速度の向上が可能なカメラ用フォ
ーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラを提供することである。
ットばねの付勢力によってセット方向に回転し、羽根を露光作動開始位置に戻り走行させ
る第1駆動部材と、駆動ばねの付勢力によってセット方向とは反対方向に回転し、前記セ
ットばねの付勢力に抗して前記第1駆動部材を押動することで前記羽根を露光作動させる
第2駆動部材とで構成された駆動手段を有するとともに、セット作動開始後の前記羽根へ
のチャージに対し前記第1駆動部材を係止して該羽根を露光作動終了時の状態に保持し、
前記第1駆動部材への係止を解除することによって前記羽根を露光作動開始位置に戻る方
向へ駆動させる係止機構を備えたカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて、前記係止
機構が、軸を中心として回転可能であって、一端に前記第1駆動部材に設けられている第
1の被係止部を係止して前記第1駆動部材のセット方向への回転を抑止する第1の係止部
を有する係止レバーと、通電により駆動しプランジャが前記係止レバーの他端を押して該
係止レバーを前記第1の被係止部への係止を解除する方向に回転させるソレノイドと、通
電が維持される前記ソレノイドのプランジャにより前記係止レバーの他端を押された状態
で、前記第1駆動部材及び前記羽根の露光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃により
生ずるバウンドを抑止するバウンド抑止機構と、前記係止レバーに設けられていて、前記
ソレノイドへの通電が解除されることにより、前記係止レバー及び前記ソレノイドのプラ
ンジャを初期位置に復帰させる復帰ばねと、前記第1駆動部材と前記第2駆動部材が当接している時に該二つの駆動部材を相互に位置決めする位置決め部とを備えたことを特徴としている。
記第1の係止部の外側に、前記第1駆動部材の前記第1の被係止部の外側に設けられてい
る押動部に摺接しながら押される被押動部を有し、前記第1の係止部が前記第1の被係止
部を係止可能な位置にある状態で、前記第1駆動部材が露光作動方向に回転させられたと
きに、前記第1駆動部材の前記押動部が前記係止レバーの前記被押動部を押し退けて、前
記第1の係止部による前記第1駆動部材の前記第1の被係止部の係止が掛かるのが好まし
い。
は、前記係止レバーに設けられていて、前記第1駆動部材に設けられている第2の被係止
部を係止する第2の係止部からなるのが好ましい。
は、前記第2の係止部の外側に、前記第1駆動部材の前記第2の被係止部の外側に設けら
れている押動部に摺接されながら押される被押動部を有し、前記第2の係止部が前記第2
の被係止部を係止可能な位置にある状態で、前記第1駆動部材が露光作動開始方向に回転
させられたときに、前記第1駆動部材の前記押動部が前記バウンド抑止機構の前記被押動
部を摺接しながら押し退けて、前記第2係止部による前記第1駆動部材の前記第2の被係
止部の係止が掛かるのが好ましい。
を備えている。
転可能であって、一端に第1駆動部材に設けられている第1の被係止部を係止して第1駆
動部材のセット方向への回転を抑止する第1の係止部を有するとともに他端に永久磁石を
有する係止レバーと、通電により駆動しプランジャが係止レバーの他端を押して係止レバ
ーを第1の被係止部への係止を解除する方向に回転させるソレノイドと、通電が維持され
るソレノイドのプランジャにより係止レバーの他端を押された状態で、第1駆動部材及び
羽根の露光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃により生ずるバウンドを抑止するバウ
ンド抑止機構と、係止レバーに設けられていて、ソレノイドへの通電が解除されることに
より、係止レバー及びソレノイドのプランジャを初期位置に復帰させる復帰ばねを有する
構成としたので、係止レバーによる第1の駆動部材との係止解除動作をソレノイドで行い
、係止レバーの初期位置への復帰を復帰ばねで行うことで、係止レバーの戻りが早くなり
、羽根のバウンドに係止レバーの戻りを間に合わせることができる。これにより、上述の
ように、本件出願人が本発明以前に着想したバウンド抑止機構を備える係止機構に関し、
係止レバーに備わる永久磁石と通電を解除された係止レバー用電磁石との吸着力によって
第1駆動部材のバウンドを抑止する位置に戻す構成とした場合に生じるおそれのあった、
係止レバーの戻る速度が遅く、第1駆動部材がストッパに当接した際の衝撃により生ずる
バウンドの抑止が間に合わず、羽根が露光開口から退いて開口部の一部が開いてしまう等
、羽根が露光作動終了位置から戻って露光に悪影響を与えるといった課題を解決できる。
羽根の戻り走行終了時のバウンド抑止機構について、ソレノイドへの通電により係止レバ
ーの第1駆動部材との係止解除を行い、羽根の戻り走行が完了するまで、通電が維持され
るソレノイドにより係止レバーの第1駆動部材との係止解除状態を維持する構成としたの
で、羽根の戻り走行時における第1駆動部材で発生するバウンドを抑える力量が強くなり
、十分にバウンドを抑止することができる。これにより、上述のように、本件出願人が本
発明以前に着想したバウンド抑止機構を備える係止機構に関し、通電により、係止レバー
用電磁石に、係止レバーに備わる永久磁石に対し反発する磁力を発生させることで、係止
レバーが第1駆動部材との係止解除を行い、羽根が露光作動開始位置に戻る際のバウンド
を抑える構成とした場合に生じるおそれのあった、羽根の戻り走行時に発生するバウンド
を抑える時点における係止レバーに備わる永久磁石と係止レバー用電磁石との距離が最も
離れた位置となるため、反発する磁力が弱く、バウンドを十分に抑止することが難しくな
るといった課題を解決できる。
ャージ時におけるセンサへの露光防止のために、羽根へのチャージ中は後幕を閉じておく
機構を備えたタイプのカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて、羽根の露光作動走行
終了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドを確実に抑止して、露光に悪影響を与える羽根
の戻りを阻止でき、さらには、羽根が露光作動を開始する前の露光作動開始位置への戻り
走行終了時の衝撃により生ずるバウンドとしての、羽根へのチャージ完了後にセット位置
に戻る羽根の戻り走行終了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドの収束時間を短縮でき、
次の撮影可能となるまでの時間を短縮し、特に連写速度の向上が可能なカメラ用フォーカ
ルプレンシャッタが得られる。
止部の外側に、第1駆動部材の第1の被係止部の外側に設けられている押動部に摺接しな
がら押される被押動部を有し、第1の係止部が第1の被係止部を係止可能な位置にある状
態で、第1駆動部材が露光作動方向に回転させられたときに、第1駆動部材の押動部が係
止レバーの被押動部を押し退けて、第1の係止部による第1駆動部材の第1の被係止部の
係止が掛かるように構成すれば、露光作動走行時の第1駆動部材をより一層制動して、第
1駆動部材がストッパに当接した際の衝撃により生ずるバウンドをより一層弱めることが
できる。このため、係止レバーによる羽根の露光作動終了時の衝撃により生ずるバウンド
の抑止をより一層確実なものとすることができる。
止レバーに設けられていて、第1駆動部材に設けられている第2の被係止部を係止する第
2の係止部からなる構成とすれば、ソレノイドに対する通電時間を、係止レバーの第1の
係止部が第1駆動部材の第1の被係止部の係止を解除してから第1駆動部材の第2の被係
止部が係止レバーの第2の係止部に係止されるまでの間に短縮でき、通電コストを抑える
ことができ、しかも、構成部材の点数を簡略化し、省スペース化できる。
2の係止部の外側に、第1駆動部材の第2の被係止部の外側に設けられている押動部に摺
接されながら押される被押動部を有する構成とし、第2の係止部が第2の被係止部を係止
可能な位置にある状態で、第1駆動部材が露光作動開始方向に回転させられたときに、第
1駆動部材の押動部がバウンド抑止機構の被押動部を摺接しながら押し退けて、第2係止
部による第1駆動部材の第2の被係止部の係止が掛かるようにすれば、羽根の露光作動開
始位置への戻り方向走行時の第1駆動部材を制動して、羽根の戻り走行終了時のバウンド
を弱めることができる。このため、バウンド抑止機構による羽根の露光作動開始位置への
戻り走行終了時の衝撃により生ずるバウンドの抑止をより効果的なものとすることができ
、羽根へのチャージ完了後に羽根の露光作動開始位置に戻る羽根の戻り走行終了時の衝撃
により生ずる羽根のバウンドの収束時間をより一層短縮できる。
イプのフォーカルプレンシャッタの構成に本発明を適用したものであるが、係止タイプと
して構成したものにも適用することが可能である。
施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける外観を地板側からみた平面図、図2は
本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、羽根のセット作動完了後の状態
を示す平面図、図3は本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、二つの駆動部材の拡大図で、(a)は斜視図、(b)は(a)の側面図、図4は本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、セット部材を駆動するセット駆動機構部の構成を示す図で、(a)は地板側からみた平面図、(b)は(a)の側面図である。尚、本実施例の説明においては、本実施例のフォーカルプレンシャッタをカメラに組み込んだとき、図1、図2の表面側(手前側)が被写体側(撮影レンズ側)であり、図1の背面側が撮像素子側であることを前提にして説明する。しかしながら、周知のように、デジタルカメラの場合には、図1、図2の表面側を撮像素子側にし、図1、図2の背面側を被写体側にすることもある。また、本発明の実施例の説明においては、先幕を電子シャッタとし、後幕のみを駆動部材を介して開閉する構成を用いることとする。
口部1aが形成されている。また、周知のように、シャッタ地板1の背面側には、所定の
間隔を空けて、補助地板2が取り付けられており、シャッタ地板1と補助地板2との間に
羽根室を構成している。そして、補助地板2にも、開口部1aの形状や大きさが略同様の
開口部2aが形成されている。そして、被写体光を通過させるためのシャッタユニットと
しての露光開口の形状は、それらの開口部1a,2aで形成されることもあるが、本実施
例においては、開口部1aの形状だけで露光開口の形状が決められている。
部が見えるようにするために、シャッタ地板1の開口部1aに隣接する一部の領域を故意
に破断して示している。なお、図2、図5〜図11では、便宜上、図1に示す開口部1a
の右側部分を省略して示してある。
bが形成されている。長孔1bの下方端部には、平面形状が略C字状をした周知のゴム製
の緩衝部材3が取り付けられている。また、補助地板2は、薄い板部材であって、長孔1
bを形成している領域と重なるため、実際には、長孔1bと重なるところに、略同じ形状
をした図示していない長孔が形成されている。
それらのうち、軸1eは、他の軸1c,1dよりも短い。また、シャッタ地板1の背面側
、即ち撮像素子側には、軸1f,1gが立設されている。それらのうち、軸1fは、上記
の軸1cと同心上に立設されている。また、シャッタ地板1の表面側には、矩形状の溝か
らなるストッパ部1iが設けられている。
それらの先端には、例えば、特開2007−298544号にも記載されているような支
持板23とプリント配線板とが、支持板23をシャッタ地板1側にして取り付けられてお
り、その支持板23のシャッタ地板1側には、略U字形をしていて二つの脚部の先端を磁
極部とした鉄芯部材と、コイルと、コイルを巻回していて鉄芯部材の一方の脚部に嵌装さ
れたボビンとで構成された、羽根用電磁石が取り付けられている。しかしながら、羽根用
電磁石の構成や支持板への取付け構成は周知であり、且つ羽根用電磁石の構成の全てに符
号を付けると、他の構成部材が分かりにくくなってしまうため、図2のほか図5〜図11
において羽根用電磁石については鉄芯部材だけに符号4を付してある。
、いずれも合成樹脂製である、第1駆動部材11と第2駆動部材12とが、第1駆動部材
11の方をシャッタ地板1側にして、個々に回転可能に取り付けられている。
1cと、第1の押動部11fと、第2の被係止部11dと、第2の押動部11eを有して
いる。被押動部11aと駆動ピン11bは、表面側と背面側とで重なるように形成されて
おり、背面側に形成されている駆動ピン11bは、シャッタ地板1の長孔1bに挿入され
ている。そして、この駆動ピン11bは、根元側の部位の断面が円形をしている。また、
先端側の部位の断面は砲弾形をしていて、後述のように羽根室内で羽根に連結されており
、その最先端部を、補助地板2に形成されていて長孔1bと略同じ形状をした図示してい
ない長孔に挿入している。尚、駆動ピン11bの根元側の部位の断面はD形であってもよ
い。また、駆動ピン11bの先端側の部位の断面形状は小判形であってもよい。
のシャッタ地板1側に形成した押動部12cと、被写体側に形成した被押動部12bを有
している。そして、周知のように、この第2駆動部材12は、図示していない駆動ばねの
付勢力によって時計方向(図2における軸1cを中心とした矢印A方向)へ回転するよう
に付勢されているが、押動部12cは、その回転時に、上記の第1駆動部材11の被押動
部11aを押す部位である。
縮ばねとが収容されている。そして、鉄片部材13は、軸部13aの一端に円盤状をした
頭部13bを有していて、他端には鉄片部13cを取り付けている。また、この鉄片部材
13は、取付部12a内で軸部13aに嵌装されている上記の図示していない圧縮ばねに
よって、鉄片部13cを取付部12a内から突き出すように付勢されているが、図2では
、羽根用電磁石の鉄芯部材4の磁極部に接触し、鉄片部13cが上記の図示していない圧
縮ばねの付勢力に抗して取付部12a内に押し込まれ、軸部13aの一部が出現し、頭部
13bが取付部12aから離れた状態となっている。
能に取付けられている。ラチェット部材24は、外周部にラチェット歯(図示していない
)を備えており、支持板23に形成されたラチェット爪(図示していない)の先端をラチ
ェット歯に噛合させられ、ラチェット部材24の時計方向への回転を阻止されるようにな
っている。
け、他端をラチェット部材24の図示していないばね掛け部に掛けて、第2駆動部材12
を時計方向へ回転させるように付勢しており、その付勢力は、ラチェット部材24を一時
的に外し、ラチェット部材24の回転位置を変えることによって調整できるようになって
いる。尚、ラチェット部材24は、図1にだけ示してある。
14が回転可能に取り付けられている。このセット部材14は、後述するセット駆動機構
部50のリンクレバー51の第1レバー51a(図4参照)を回転可能に取り付けた取付
部14aと、第2駆動部材12の被押動部12cを押す押動部14bとを有している。
おける軸1dを中心とした矢印B方向)へ回転するように付勢されているが、図2は、後
述するセット駆動機構部50(図4参照)によって復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ
回転させられ、セット位置で停止させられている状態を示したものである。なお、図5で
は、そのような復帰ばねの付勢力によって反時計方向へ回転させられ、シャッタ地板1に
設けられた図示していないストッパ部に当接して、停止させられている状態を示している
。以下、セット部材14については、図5に示されている位置を初期位置ということにす
る。
15が回転可能に取り付けられている。係止レバー15は、係止レバー15の一端に設け
られた第1の係止部15aと、第1の被押動部15fと、係止レバー15の他端に設けら
れた第3の被押動部15bと、第2の係止部15cと、第2の被押動部15dと、当接部
15eを有している。係止レバー15は、後述するソレノイド16、係止部材復帰ばね2
5とともに、本発明における係止機構を構成している。また、係止レバー15は、ソレノ
イド16の通電が解除されている(即ち、通電がOFFの)状態において、係止部材復帰
ばね25によって反時計方向(図2における軸1eを中心とした矢印C方向)へ回転する
ように付勢され、ソレノイド16が通電されている(即ち、通電がONの)状態において
、ソレノイド16のプランジャ16aが係止レバー15の第3の被押動部15bを押す力
によって係止部材復帰ばね25の付勢力に抗して時計方向へ回転するように付勢される。
図2では、ソレノイド16の通電が解除されていて、係止レバー15は、係止部材復帰ば
ね25の付勢力により反時計方向へ回転させられ、第3の被押動部15bがソレノイド1
6のプランジャ16aを所定量押し込んでその回転を停止させられており、係止レバー1
5及びソレノイド16のプランジャ16aは、初期位置に復帰させられている。
部11cを係止することによって、第1駆動部材11のセット方向(反時計方向)への回
転を抑止するように形成されている。また、第1の係止部15aは、初期位置に位置する
ときに、第1駆動部材11の露光方向への走行終了時における、長孔1bの下方端部に第
1駆動部材11の駆動ピン11bが当接するときの衝撃により生じる羽根のバウンドを抑
止する機能も備えている。
第1の被押動部15fは、初期位置に位置するときに、露光方向に走行する第1駆動部
材11の被第1の押動部11fに摺接されながら押されるように形成されており、第1の
押動部11fに摺接されながら押されることで、露光方向に走行する第1駆動部材11を
制動する機能を備えている。
押されることによって、係止部材復帰ばね25の付勢力に抗して時計方向へ回転させられ
て、当接部15eが地板1のストッパ部1iに当接した状態に位置するときに、第1駆動
部材11の第2の被係止部11dに係止することによって、第1駆動部材11の露光方向
(図2における時計方向)への回転を抑止するように形成されている。そして、第2の係
止部15cは、本発明のバウンド抑止機構を構成しており、第3の被押動部15bがソレ
ノイド16のプランジャ16aに押されることによって、係止部材復帰ばね25の付勢力
に抗して時計方向へ回転させられて、当接部15eが地板1のストッパ部1iに当接した
状態に位置するときに、第1駆動部材11のセット方向への戻り走行終了時における長孔
1bの上方端部に第1駆動部材11の駆動ピン11bが当接するときの衝撃により生じる
羽根のバウンドを抑止する機能を備えている。
第2の被押動部15dは、第3の被押動部15bがソレノイド16のプランジャ16a
に押されることによって、係止部材復帰ばね25の付勢力に抗して時計方向へ回転させら
れて、当接部15eが地板1のストッパ部1iに当接した状態に位置するときに、セット
方向へ走行する第1駆動部材11の第2の押動部11eに摺接されながら押されるように
構成されており、第2の押動部11eに摺接されながら押されることで、セット方向へ走
行する第1駆動部材11を制動する機能を備えている。
当接部15eは、ストッパ部1iと当接することによって、係止レバー15の時計方向
への回転を停止させるように形成されている。
材を備えてなるプランジャ16aと、プランジャ16aと同軸上に配置されていて、プラ
ンジャ16aの軸部材が通る穴を有する固定鉄芯(図示省略)と、可動鉄芯と固定鉄芯を
嵌装するとともに、コイル(図示省略)が巻回されたボビン(図示省略)とで構成されて
いて、シャッタ地板1の被写体側に、プランジャ16aの軸部材の先端がレバー部材15
の第3の被押動部15bと当接しうるように取り付けられている。
そして、ソレノイド16は、コイルが通電されたときに、固定鉄芯が可動鉄芯を吸着す
る磁力を発し、プランジャ16aをレバー部材15の第3の被押動部15bを押す方向に
駆動させるように構成されている。
係止部材復帰ばね25は、その一端が係止レバー15の一端に接続され、その他端がシ
ャッタ地板1に接続されている。そして、係止部材復帰ばね25は、通電が解除された状
態において、係止レバー15及びソレノイド16のプランジャ16aを初期位置に復帰さ
せる付勢力を有している。
材駆動機構50が設けられている。
セット部材駆動機構50は、図4(a)、図4(b)に示すように、リンクレバー51
と、スライドレバー52と、カム53と、歯車列54と、ハウジング55と、モータ56
を有している。
1レバー51aは、一端がセット部材14の取付部14aに回転可能に取り付けられ、他
端が第2レバー51bに回転可能に取り付けられている。第2レバー51bは、一端がシ
ャッタ地板1に立設された軸1xに対して回転可能に取り付けられている。また、第2レ
バー51bは、中央で第1レバー51aを回転可能に取り付けるとともに、他端にスライ
ドレバー52の当接部52cと当接する当接部51b−1を備えている。
スライドレバー52は、一端に被押動部52a、一端と他端との間にピン52b、他端
にリンクレバー51における第2レバー51bの当接部51b−1と当接する当接部52
cを夫々備えている。被押動部52aは、カム53の押動部53aによって押動されうる
ように設けられている。当接部52cは、リンクレバー51の当接部51b−1と当接す
るように設けられている。ピン52bは、ハウジング55に設けられたガイド孔55aに
沿ってガイド可能に設けられている。なお、便宜上、図4では図示を省略したが、ハウジ
ング55の内部は、スライドレバー52をガイド孔55aの方向に沿って移動可能に収納
するように構成されている。
設けられていて、所定の回転角度範囲(図4(b)の例では約180度の範囲)にスライ
ドレバー52の被押動部52aを押動可能な押動部53aを備えている。押動部53aは
、軸からの距離が最大且つ一定の円弧状に形成された第1の曲面領域53a−1と、軸か
らの距離が第1の曲面領域53a−1から離れるにしたがって第1の曲面領域53a−1
よりも短くなるように形成された第2の曲面領域53a−2を有している。
歯車列54は、ハウジング55の内部に設けられた、互いに噛合する歯車54a、54
bで構成されている。
モータ56は、回転軸上にピニオン56aを備え、一方向(図4(b)では時計方向(
モータ56の軸を中心とした矢印X方向))に回転軸を回転するように構成されている。
ピニオン56aは、歯車列54の歯車54aに噛合している。
けるモータ56の軸を中心とした矢印X方向)に回転し、ピニオン56a、歯車54a、
歯車54bを介してカム53が時計方向(図4(b)におけるカム53の軸を中心とした
矢印Z方向)に回転することにより、カム53の押動部53aがスライドレバー52の被
押動部52aを押し、スライドレバー52がピン52bをハウジング55のガイド孔55
aにガイドされながら矢印W方向に移動し、当接部52cがリンクレバー51の当接部5
1b−1を押すことで、第2レバー51bが反時計方向(図4(a)における軸1xを中
心とした矢印U方向)に回転し、セット部材14を図示していない復帰ばねの付勢力に抗
して時計方向(図2における軸1dを中心とした矢印B方向とは反対の方向)に回転させ
る。図3(a)はセット部材14がセット位置近くまで回転している状態を示している。
なお、セット部材14がセット位置に到達したときには、カム53の押動部53aは、軸
からの距離が最大且つ一定の第1の曲面領域53a−1がスライドレバー52の被押動部
52aを押しており、第1の曲面領域53a−1がスライドレバー52の被押動部52a
を押している間は、セット部材14はセット位置に保持されるようになっている。
ータ56が回転軸をさらに時計方向(図4(b)におけるモータ56の軸を中心とした矢
印X方向)に回転し、ピニオン56a、歯車54a、歯車54bを介してカム53が時計
方向(図4(b)におけるカム53の軸を中心とした矢印Z方向)に回転することにより
、カム53の押動部53aがスライドレバー52の被押動部52aから離れたときに、セ
ット部材14が、図示していない復帰ばねの付勢力によって反時計方向(図2における軸
1dを中心とした矢印B方向)へ回転し、リンクレバー51の第2レバー51bが時計方
向(図4(a)における軸1xを中心とした矢印U方向とは反対の方向)に回転し、当接
部51b−1がスライドレバー52の当接部52aを押すことで、スライドレバー52が
ピン52bをハウジング55のガイド孔55aにガイドされながら矢印W方向とは反対の
方向に移動する。そして、スライドレバー52のピン52bが、図4(a)におけるハウ
ジング55のガイド孔55aの下端部に当接したときに、スライドレバー52が停止し、
リンクレバー51、セット部材14の回転が停止する。そして、このセット部材14の停
止位置が、上述した初期位置となるようになっている。
シャッタ地板1と補助地板2との間に配置されている羽根は、シャッタ地板1の上記の
軸1fに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム17と、シャッタ地板1の上記の
軸1gに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム18と、それらの自由端である他
端部に向けて順に枢支された4枚の羽根19,20,21,22とで構成されており、羽
根22がスリット形成羽根となっている。そして、周知のように、第1駆動部材11の駆
動ピン11bの先端部は、アーム17に形成された図示していない長孔に嵌合している。
ていて、その一端をシャッタ地板1のばね掛け部1hに掛け、他端をアーム18の孔18
aに掛けて、アーム18を反時計方向(図2における軸1gを中心とした矢印D方向)へ
回転させるように付勢している。そのため、このセットばね5は、羽根を介して間接的に
第1駆動部材11を反時計方向へ回転させるように付勢しているが、その付勢力は、第2
駆動部材12に掛けられている上記の図示していない駆動ばねの付勢力よりも弱くなって
いる。そして、このセットばね5の場合、周知の羽根のガタ寄せばね(スリット形成羽根
の露光作動開始位置での姿勢を一定にするためにアーム18に掛けられるばね)の役目を
兼用させているが、第1駆動部材11に直接掛けるように構成しても差し支えない。なお
、便宜上、矢印A〜Dは図2にのみ示してある。
する。なお、図12は、羽根のセット作動の完了状態からカメラのレリーズボタンの押下
、露光作動、羽根のセット作動までの一連の作動シーケンスを示すタイミングチャートで
あり、図2、図5〜図11の作動状態となるタイミングを夫々の図面の数字で示してある
。
図2は、既に説明したように、羽根のセット作動完了後の状態を示したものである。こ
のとき、第2駆動部材12は、セット部材14の時計方向の回転により、図示していない
周知の駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向に回転させられ、鉄片部材13の鉄片部13
cが羽根用電磁石の鉄芯部材4の磁極部に接触している。また、第1駆動部材1は、セッ
トばね5の付勢力により第1駆動部材11を反時計方向へ回転させられているが、第1駆
動部材11の駆動ピン11bが長孔1bの上方端部に当接しているため、この停止状態が
維持されている。そして、このとき、4枚の羽根19,20,21,22は、折り畳み状
態になって開口部1aから退いている。また、ソレノイド16のコイル(図示省略)への
通電が解除されており、係止レバー15は、上述したように、係止部材復帰ばね25の付
勢力によって反時計方向に回転させられ、第3の被押動部15bがソレノイド16のプラ
ンジャ16aを所定量押し込んでその回転を停止させられており、係止レバー15及びソ
レノイド16のプランジャ16aは、初期位置に復帰させられている。また、このとき、図3(a),(b)に示されるように、第1駆動部材の凹状の位置決め部11gと第2駆動部材の凸状の位置決め部12dとが嵌まるようになっているので、二つの駆動部材が当接した時に相対位置が常に同じ位置となるようになっている。
12の被押動部12bと当接している。
は、電子ファインダを用いて撮影する場合であるので、図示していない可動ミラーを備え
たカメラの場合には可動ミラーがアップ状態になっている。この状態は、ノーマリーオー
プン方式で撮影する構成のフォーカルプレンシャッタにおいても同様である。
て、セット駆動機構部50(図4参照)によってこの状態を維持させられている。従って
、この状態においては、開口部1aが全開になっているので、カメラの電源をオフにしな
い限り、被写体像を、電子ファインダで観察し、さらには動画撮影することが可能となっ
ている。
体像を観察しながら、カメラのレリーズボタンを押すと、実際の撮影(露光作動)を開始
する前に、羽根用電磁石が励磁状態になり、鉄片部材13の鉄片部13cが鉄芯部材4の
磁極部に吸着保持される。
次に、セット駆動機構部50(図4参照)が、リンクレバー51を介してセット部材1
4に対する時計方向へ回転させる力を解くので、セット部材14は、図示していない復帰
ばねの付勢力によって反時計方向へ回転し、初期位置へ復帰させられていく。
その復帰作動の初期段階において、セット部材14は、押動部14bが第2駆動部材1
2の被押動部12bから離れていくので、第2駆動部材12は、図示していない駆動ばね
の付勢力によって時計方向へ回転するが、鉄片部材13が鉄芯部材4に吸着保持されてい
るため、僅かに回転したところで、それらの取付部12aが鉄片部材13の頭部13bに
当接して、停止させられる。
部11aを第2駆動部材12の押動部12cに押され、セットばね5の付勢力に抗して僅
かに回転させられるので、4枚の羽根19〜22も僅かに下方へ移動させられるが、開口
部1aを覆い始める前には停止させられる。第1駆動部材11,羽根,第2駆動部材12
にとっては、このようにして得られた位置が、露光作動開始位置である。図5はそのとき
の状態を示している。
像素子を制御することによって静止画像の撮影が開始される。そして、被写体の明るさに
対応して決められた所定時間が経過すると、羽根用電磁石が消磁(図12におけるOFF
)される。
羽根用電磁石が消磁すると、鉄片部材13に対する鉄芯部材4の吸引力が失われ、第2
駆動部材12が、駆動ばねの付勢力によって時計方向へ急速に回転させられる。そのとき
、第2駆動部材12は、押動部12cが第1駆動部材11の被押動部11aを押し、第1
駆動部材11を、セットばね5の付勢力に抗して時計方向へ回転させるため、4枚の羽根
19〜22は、隣接する羽根同士の重なりを小さくしながら下方へ移動し、スリット形成
羽根22の下端縁で開口部1aを閉じていく。また、第1駆動部材11が露光方向への回
転の終了位置近傍にまで回転したとき、第1駆動部材11の第1の押動部11fが、係止
レバー15の第1の被押動部15fを摺接しながら押し、係止レバー15を係止部材復帰
ばね25の付勢力に抗して、係止レバー15を時計方向に僅かに回転させる。そのような
露光作動の途中の状態が図6に示されている。このとき、係止レバー15の第3の被押動
部15bは、ソレノイド16のプランジャ16aから離れる。また、このときも、図3(a),(b)に示されるように、第1駆動部材の凹状の位置決め部11gと第2駆動部材の凸状の位置決め部12dとが嵌まるようになっているので、二つの駆動部材の相対位置は常に同じ位置となる。
、係止レバー15の第1の被押動部15fが第1駆動部材11の第1の押動部11fに摺
接されながら押されて、係止レバー15が時計方向へ回転させられることによって、第1
駆動部材11の時計方向の回転を制動する。さらに、第1駆動部材11は、時計方向へ回
転し、駆動ピン11bが長孔1bの下方端部に設けられた緩衝部材3に当接する。このと
き、第1駆動部材11の第1の押動部11fによる係止レバー15の第1の被押動部15
fへの摺接が解除される。このため、係止レバー15は、係止部材復帰ばね25の付勢力
により、再び反時計方向に回転させられ、初期位置まで回転させられた係止レバー15の
第3の被押動部15bがソレノイド16のプランジャ16aに当接してその回転を停止さ
せられ、第1の係止部15aが、第1駆動部材11の第1の被係止部11aを係止しうる
ようになる。これにより、第1駆動部材11は、長孔1bの下方端部に当接したときの、
緩衝部材3によっては解消しきれない衝撃によるバウンドを抑止される。このとき、係止
レバー15の初期位置への復帰を係止部材復帰ばね25で行うようにしたので、係止レバ
ー15の戻りが早くなり、羽根のバウンドに係止レバー15の戻りを間に合わせることが
できる。第1駆動部材11のバウンドが静止したときに、露光作動が終了し、二つの駆動
部材11,12と羽根の作動が停止する。また、第1駆動部材11の駆動ピン11cの緩
衝部材3への当接と殆ど時期を同じくして、電子シャッタがOFFとなる。そのときの状
態が図6に示されている。
画像の撮像情報が撮像素子から情報処理回路を介して記憶装置に転送されるが、カメラに
備えられている制御回路には、そのための転送可能時間が予め設定されている。
静止画像の撮像情報転送可能時間中にセット部材14に羽根のセット作動を開始させても
、羽根は開口部1aを覆ったままであって撮像素子には光が当たらないようにし、静止画
像の撮像情報転送可能時間の経過後であって、セット部材14のセット作動が終了する直
前になってから羽根に開き作動を行わせ、開口部1aを全開状態にさせるようにしている
。そのため、撮影に際してカメラのレリーズボタンを押してから、撮影が終了し、次の撮
影待機状態が得られるまでの一連の撮影サイクルが、かなり短くなって、次の撮影が早く
行える。
衝撃により羽根にバウンドが発生し、この羽根のバウンドが収まらないと、露光作動を行
ったときの羽根の動きが不安定になってしまうため、羽根のバウンドが収束するまで露光
作動を待つ必要があったが、本実施例のフォーカルプレンシャッタにおいては、羽根の露
光開口からの退避作動時の衝撃により生ずる羽根のバウンドを抑えるバウンド抑止機構と
して係止レバー15に第2の係止部15cを備えたことにより、羽根へのチャージ完了後
にセット位置に戻る羽根の戻り完了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドの収束時間を短
縮でき、その結果、連写速度を向上させることができる。
て回転可能であって、一端に第1駆動部材11に設けられている第1の被係止部11cを
係止して第1駆動部材11のセット方向への回転を抑止する第1の係止部15aを有する
係止レバー15と、通電により駆動しプランジャ16aが係止レバー15の第3の被押動
部15bを押して係止レバー15を第1の被係止部11cへの係止を解除する方向に回転
させるソレノイド16と、通電が維持されるソレノイド16のプランジャ16aにより係
止レバー15の第3の被押動部15bを押された状態で、第1駆動部材11及び羽根の露
光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃により生ずるバウンドを抑止するバウンド抑止
機構と、係止レバー15に設けられていて、ソレノイド16への通電が解除されることに
より、係止レバー15及びソレノイド16のプランジャ16aを初期位置に復帰させる係
止部材復帰ばね25を有する構成としたので、係止レバー15の第1駆動部材11との係
止解除動作をソレノイド16で行い、係止レバー15の初期位置への復帰を係止部材復帰
ばね25で行うことで、係止レバー15の戻りが早くなり、羽根のバウンドに係止レバー
15の戻りを間に合わせることができる。これにより、上述のように、本件出願人が着想
した上記バウンド抑止機構を備える係止機構の検討過程において判明していた、係止レバ
ーに備わる永久磁石と通電を解除された係止レバー用電磁石との吸着力によって第1駆動
部材のバウンドを抑止する位置に戻す構成とした場合に生じるおそれのあった、係止レバ
ーの戻る速度が遅く、第1駆動部材がストッパに当接した際の衝撃により生ずるバウンド
の抑止が間に合わず、羽根が露光開口から退いて開口部の一部が開いてしまう等、羽根が
露光作動終了位置から戻って露光に悪影響を与えるといった課題を解決できる。
の戻り走行終了時のバウンド抑止機構について、ソレノイド16への通電により係止レバ
ー15の第1駆動部材11との係止解除を行い、羽根の戻り走行が完了するまで、通電が
維持されるソレノイド16により係止レバー15の第1駆動部材11との係止解除状態を
維持する構成としたので、羽根の戻り走行時における第1駆動部材11で発生するバウン
ドを抑える力量が強くなり、十分にバウンドを抑止することができる。
これにより、上述のように、本件出願人が着想した上記バウンド抑止機構を備える係止
機構の検討過程において判明していた、通電により、係止レバー用電磁石に、係止レバー
に備わる永久磁石に対し反発する磁力を発生させることで、係止レバーが第1駆動部材と
の係止解除を行い、羽根が露光作動開始位置に戻る際のバウンドを抑える構成とした場合
に生じるおそれのあった、羽根の戻り走行時に発生するバウンドを抑える時点における係
止レバーに備わる永久磁石と係止レバー用電磁石との距離が最も離れた位置となるため、
反発する磁力が弱く、バウンドを十分に抑止することが難しくなるといった課題を解決で
きる。
そこで、以下においては、本実施例のフォーカルプレンシャッタがそのような作動を好
適に行えることを、具体的に説明する。
直ちにセット作動が開始されるが、羽根へのセット作動は、セット駆動機構部50(図4
参照)が、リンクレバー51を介して図示していない復帰ばねの付勢力に抗してセット部
材14を時計方向へ回転させることによって行なわれる。
2の被押動部12bを押し、第2駆動部材12を図示していない駆動ばねの付勢力に抗し
て反時計方向へ回転させ始める。このとき、第1駆動部材11には、セットばね5により
、羽根を介して反時計方向へ回転する力が与えられているが、係止レバー15の第1の係
止部15aが第1駆動部材11の第1の被係止部11cを係止することによって、反時計
方向への回転を抑止させられる。
押動部12bが押動部14bに押され、図示していない駆動ばねの付勢力に抗して反時計
方向へ回転させられるが、第1駆動部材11は、係止レバー15の第1の係止部15aに
第1の被係止部11cを係止されているので、セットばね5の付勢力により反時計方向へ
回転させることができない。そのため、4枚の羽根19〜22は、開口部1aを覆ったま
まの状態で、第2駆動部材12だけが反時計方向へ回転を続けることになる。
用電磁石の鉄芯部材4の磁極部に接触するが、このころには既に、上記した記憶装置への
静止画像の撮像情報の転送は終わっている。
セット部材14は、その後も僅かに回転し、セット位置で停止させられる。そのときの
状態が図8に示されている。
イド16のコイル(図示省略)への通電がONとなり、ソレノイド16のプランジャ16
aが係止レバー15の第3の被押動部15bを押す方向に駆動する。これにより、係止レ
バー15が係止部材復帰ばね25の付勢力に抗して時計方向に回転し、第1の係止部15
aによる第1駆動部材11の第1の被係止部11cへの係止を解く。また、係止レバー1
5は、当接部15eがストッパ部1iと当接したときに、時計方向への回転を停止させる
。
cへの係止を解かれると、セットばね5の付勢力によって反時計方向へ回転を開始する。
そして、4枚の羽根19〜22は、隣接する羽根同士の重なりを大きくしつつ上方へ移動
し、開口部1aを開いていく。
の途中で、第2の押動部11eが係止レバー15の第2の被押動部15dに摺接しながら
押し、係止レバー15を、ソレノイド16のコイル(図示省略)への通電により駆動され
ているプランジャ16aが第3の被押動部15bを押す力に抗して、係止レバー15を反
時計方向に僅かに回転させる。これにより、第1駆動部材11の反時計方向の回転が制動
される。そのような第1駆動部材11のセット位置への戻り走行の途中の状態が図9に示
されている。
き、係止レバー15の第2の被押動部15dが第1駆動部材11の第2の押動部11eに
摺接されながら押されて、係止レバー15が反時計方向に回転させられることによって、
第1駆動部材11の反時計方向の回転をより一層制動する。そのような第1駆動部材11
のセット位置への戻り走行の途中の状態が図10に示されている。
端部に当接する。このとき、第1駆動部材11の第2の押動部11eによる係止レバー1
5の第2の被押動部15dへの摺接が解除される。このため、係止レバー15は、ソレノ
イド16のコイル(図示省略)への通電により駆動されているプランジャ16aが第3の
被押動部15bを押す力により、再び時計方向に回転させられ、当接部15eがストッパ
部1iと当接し、第2の係止部15cが、第1駆動部材11の第2の被係止部11dを係
止しうるようになる。これにより、第1駆動部材11は、長孔1bの上方端部に当接した
ときの衝撃によるバウンドを抑止される。このとき、通電を維持されるソレノイド16に
より係止レバー15の第1駆動部材11の第1の係止部15aとの係止解除状態を維持す
る方向に力が働くため、羽根の戻り走行時における第1駆動部材11で発生するバウンド
を抑える力量が強くなり、十分にバウンドを抑止することができる。第1駆動部材11の
バウンドが静止したとき、第1駆動部材11の反時計方向の回転を伴った羽根のセット方
向への戻り作動が終了し、第1駆動部材11と羽根の作動が停止する。また、このときにも、図3(a),(b)に示されるように、第1駆動部材の位置決め部11gと第2駆動部材の位置決め部12dとが嵌まるので、二つの駆動部材の当接位置が常に同じ位置になっている。そのときの状態が図11に示されている。図11の状態においては、開口部1aが全開になっているので、カメラの電源をオフにしない限り、被写体像を、電子ファインダで観察することが可能となる。
すると、係止部材復帰ばね25の付勢力により、係止レバー15が反時計方向に回転し、
第2の係止部15cによる第1駆動部材11の第2の被係止部11dへの係止を解く。ま
た、係止レバー15は、第3の被押動部15bがソレノイド16のプランジャ16aを押
し込み、プランジャ16aが初期位置まで到達して停止したときに、反時計方向への回転
を停止させる。
dとの係止を解かれるが、セットばね5の付勢力によって、4枚の羽根19〜22は、開
口部1aを開いた状態を保持される。
そのときの状態が図2に示されている。
から、撮像情報が撮像素子から転送され終わるまで、開口部1aを4枚の羽根19〜22
によって覆っているようにするために、第1駆動部材11を係止していることである。そ
のため、本発明の係止レバーは、本実施例のように構成せず、第1駆動部材11が上記の
ようにして停止し終わる直前には接触せず、停止し終わってから、例えばカメラ本体側の
部材によって、第1駆動部材11の時計方向への回転を係止し得るようにしてもよいわけ
である。しかしながら、本実施例の場合には、専用の制動部材を備えなくてもよいように
するために、係止レバー15が上記のように構成されていて、露光作動の最終段階におい
て二つの駆動部材11,12の回転を制動する役目も有するようにしている。
が長孔1bの上方端部に当接したときの衝撃によって羽根がバウンドし、バウンドの収束
までの時間が、次の撮影可能となるまでの時間短縮の妨げとなるが、羽根のセット方向へ
の戻り走行終了時のバウンドを抑える部材を単独で備えると構成が複雑化し、装置が大型
化する。しかるに、本実施例の場合には、係止レバー15の第2係止部15dが第1駆動
部材11の第2の被係止部11dを係止するので、第1駆動部材11の駆動ピン11bが
長孔1bの上方端部に当接したときの衝撃による羽根のバウンドを抑える部材を特別に備
えなくてもよいようになっている。
ているセット作動の終了直後の状態であるが、既に説明したように、本実施例の場合には
、セット作動終了直前に行われる羽根のセット位置への戻り走行において、係止レバー1
5の第2の被押動部15dにより第1駆動部材11の回転が制動され、さらに第2の係止
部15cにより第1駆動部材11がセット位置で係止されるため、セット位置に戻ったと
きの羽根のバウンドが抑えられ、羽根が静止するまでの時間が短くなる。時間が短くなる。また、二つの駆動部材11,12に形成された位置決め部により、二つの駆動部材11,12が当接した状態で相互の位置関係が常に同じになる。
その結果、本実施例のフォーカルプレンシャッタによれば、次の撮影を行えるようになるまでの時間がより一層短くなり、特に連写撮影時にバラつきなくより一層の高コマ速化を行えるようにしたカメラに用いて有利になる。
0のリンクレバー51を介して、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して回転させられ
ることによって行われるが、本発明のフォーカルプレンシャッタは、そのような構成に限
定されるものではない。周知のように、カメラ本体側の部材に直接押されて回転させられ
るように構成してもよい。また、セット部材14を初期位置へ復帰させるための復帰ばね
は、本実施例のように、セット部材14に掛けてもよいが、セット駆動機構部50のリン
クレバー51に掛けるようにしても構わない。また、図3(a),(b)に示されるように、第1駆動部材11の位置決め部11gを凹状にし、第2駆動部材12の位置決め部12dを凸状に形成したが、二つの駆動部材に各々形成する凹凸形状を、各々反対の形状にするようにしても構わない。
て実施することも可能であるが、上記の実施例は、ダイレクトタイプのフォーカルプレン
シャッタとして構成したものである。そして、実施例の説明の中においては、係止タイプ
のフォーカルプレンシャッタとして構成したときは、セット部材をセット作動終了後、直
ちに初期位置へ復帰させることなく、実施例におけるセット部材の場合と同様に、撮影の
初期段階であって露光作動が開始される前に、初期位置へ復帰させるようにする必要があ
ることを説明した。そのため、その説明だけで、本発明を、係止タイプのフォーカルプレ
ンシャッタとして実施することも可能であることが、充分に理解できると考えるが、念の
ため、実施例の構成を係止タイプのフォーカルプレンシャッタにする場合の構成を、簡単
に説明しておく。
わって被係止部を形成しておく。そして、図11のセット完了状態においては、第2駆動
部材12は、被係止部が係止レバーに係止される位置を越えるところまで回転されている
ようにしておき、カメラのレリーズボタンが押され、本実施例のようにセット部材14が
初期位置へ復帰するときの初期段階で、係止レバーに係止されるようにする。そして、そ
の後、セット部材14が初期位置へ復帰するまでの作動は、上記の実施例の場合と全く同
じである。
ト部材14が、上記のようにして、初期位置へ復帰作動を開始する前に、ばねの付勢力に
抗して、羽根用電磁石に吸着保持されるようにする。そして、その後、セット部材14が
、上記のように作動して、図4に示された初期位置へ復帰すると、羽根用電磁石に対する
通電を断つ。それにより、上記の係止解除部材は、上記のばねの付勢力で作動し、上記の
係止レバーによる係止を解除するので、第2駆動部材12は、露光作動を開始する。そし
て、セット作動時には、セット部材14の作動に連動して、上記の係止解除部材が、羽根
用電磁石に対して接触させられるようにする。尚、このような作動が得られるようにする
ための構成は種々知られているが、その一例が、特開2001−215555号公報にも
記載されている。
をソレノイドへの通電で行い、係止レバーの初期位置への復帰を復帰ばねで行い、羽根の
戻り走行が完了するまで、通電が維持されるソレノイドにより係止レバーの第1駆動部材
との係止解除状態を維持し、且つ、セット方向への戻り時の衝撃により生ずるバウンドを
抑止する抑止機構を備えた、本発明の係止機構の構成は、先羽根用、後羽根用のいずれの
駆動部材に対しても適用可能である。
また、本発明は、ノーマリーオープン方式を採用した、先羽根用駆動部材を介して先幕
を開閉し、後羽根用駆動部材を介して後幕を開閉する構成にも適用可能である。
1a,2a 開口部
1b 長孔
1c,1d,1e,1f,1g,1x 軸
1h ばね掛け部
1i ストッパ部
2 補助地板
3 緩衝部材
4 鉄芯部材
11 第1駆動部材
11a 被押動部
11b 駆動ピン
11c 第1の被係止部
11d 第2の被係止部
11e 第2の押動部
11f 第1の押動部
11g 位置決め部
12 第2駆動部材
12a 取付部
12b 被押動部
12c 押動部
12d 位置決め部
13 鉄片部材
13a 軸部
13b 頭部
13c 鉄片部
14 セット部材
14a 取付部
14b 押動部
15 係止レバー
15a 第1の係止部
15b 第3の被押動部
15c 第2の係止部
15d 第2の被押動部
15e 当接部
15f 第1の被押動部
16 ソレノイド
16a プランジャ
17,18 アーム
18a 孔
19,20,21,22 羽根
23 支持板
24 ラチェット部材
25 係止部材復帰ばね
50 セット駆動機構部
51 リンクレバー
51a 第1レバー
51b 第2レバー
51b−1 当接部
52 スライドレバー
52a 被押動部
52b ピン
52c 当接部
53 カム
53a 押動部
53a−1 第1の曲面領域
53a−2 第2の曲面領域
54 歯車列
54a,54b 歯車
55 ハウジング
55a ガイド孔
56 モータ
56a ピニオン
Claims (5)
- セットばねの付勢力によってセット方向に回転し、羽根を露光作動開始位置に戻り走行
させる第1駆動部材と、駆動ばねの付勢力によってセット方向とは反対方向に回転し、前
記セットばねの付勢力に抗して前記第1駆動部材を押動することで前記羽根を露光作動さ
せる第2駆動部材とで構成された駆動手段を有するとともに、セット作動開始後の前記羽
根へのチャージに対し前記第1駆動部材を係止して該羽根を露光作動終了時の状態に保持
し、前記第1駆動部材への係止を解除することによって前記羽根を露光作動開始位置に戻
る方向へ駆動させる係止機構を備えたカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいて、
前記係止機構が、
軸を中心として回転可能であって、一端に前記第1駆動部材に設けられている第1の被
係止部を係止して前記第1駆動部材のセット方向への回転を抑止する第1の係止部を有す
る係止レバーと、
通電により駆動しプランジャが前記係止レバーの他端を押して該係止レバーを前記第1
の被係止部への係止を解除する方向に回転させるソレノイドと、
通電が維持される前記ソレノイドのプランジャにより前記係止レバーの他端を押された
状態で、前記第1駆動部材及び前記羽根の露光作動開始位置への戻り走行終了時の衝撃に
より生ずるバウンドを抑止するバウンド抑止機構と、
前記係止レバーに設けられていて、前記ソレノイドへの通電が解除されることにより、
前記係止レバー及び前記ソレノイドのプランジャを初期位置に復帰させる復帰ばねと、
前記第1駆動部材と前記第2駆動部材が当接している時に該二つの駆動部材を相互に位置決めする位置決め部とを備えたことを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 - 前記係止レバーは、前記第1の係止部の外側に、前記第1駆動部材の前記第1の被係止
部の外側に設けられている押動部に摺接しながら押される被押動部を有し、
前記第1の係止部が前記第1の被係止部を係止可能な位置にある状態で、前記第1駆動
部材が露光作動方向に回転させられたときに、前記第1駆動部材の前記押動部が前記係止
レバーの前記被押動部を押し退けて、前記第1の係止部による前記第1駆動部材の前記第
1の被係止部の係止が掛かることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレ
ンシャッタ。 - 前記バウンド抑止機構は、前記係止レバーに設けられていて、前記第1駆動部材に設け
られている第2の被係止部を係止する第2の係止部からなることを特徴とする請求項1又
は2に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 - 前記バウンド抑止機構は、前記第2の係止部の外側に、前記第1駆動部材の前記第2の
被係止部の外側に設けられている第2の押動部に摺接されながら押される第2の被押動部
を有し、
前記第2の係止部が前記第2の被係止部を係止可能な位置にある状態で、前記第1駆動
部材が露光作動開始方向に回転させられたときに、前記第1駆動部材の前記第2の押動部
が前記バウンド抑止機構の前記第2の被押動部を摺接しながら押し退けて、前記第2係止
部による前記第1駆動部材の前記第2の被係止部の係止が掛かることを特徴とする請求項
3に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタを備えていること
を特徴とするカメラ。
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