JP2019200365A - シャッタユニットおよびそれを備える撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャッタチャージ時間を変更することなく、より早い駒速を達成可能なシャッタユニットおよびそれを備える撮像装置を提供すること。【解決手段】シャッタユニットは、走行前状態と走行完状態との間を移動することで、開口部を開閉可能な羽根群と、電磁石と、電磁石に当接する当接位置と、電磁石から離反した解除位置との間を駆動し、当接位置において羽根群を走行前状態に維持し、解除位置において羽根群を走行完状態に移動させる解除部材と、解除部材を当接位置に保持する保持位置と、解除部材を解除位置に駆動可能にする退避位置との間を移動する保持部材と、を有するシャッタユニットであって、電磁石は、解除部材が当接している状態であって次の撮影の実行が判定される前に、解除部材を吸着保持するように通電される。【選択図】図3

Description

本発明は、シャッタユニットおよびそれを備える撮像装置に関する。
従来、撮像装置に用いられるフォーカルプレーンシャッタにおいて、チャージ機構によるシャッタ装置のチャージ完了後、係止部材でシャッタ羽根を走行前状態に係止しておく構成が知られている。シャッタ羽根走行のためには、シャッタ羽根走行直前に電磁石への通電を制御し、係止解除部材を作動させることで、シャッタ羽根の係止を解除し、シャッタ羽根を走行させる。係止解除部材は、省電力のため、通常時は電磁石に当接するよう保持部材によって保持されている。撮影開始信号によって電磁石への通電が開始されると、保持部材による係止解除部材の保持は解除される。
特許文献1には、シャッタチャージ後に保持部材により係止解除部材を電磁石に押し付けて保持しておき、撮影者によってレリーズボタンが押されると電磁石により係止解除部材を吸着し、レリーズ部材によって保持部材の保持を解除する構成が開示されている。
特開2011−191342号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、電磁石の電磁力を安定させるために通電から所定時間が必要である。電磁石の電磁力が安定しないにもかかわらず保持部材の保持を解除してしまうと、係止解除部材を解除方向へ付勢する解除バネの付勢力が電磁力に勝り、係止解除部材が作動してシャッタが走行してしまう可能性がある。
連続撮影において、より早い駒速を達成するために、1シーケンスにかかる時間を短縮しようとすると、シャッタのチャージ時間を短縮することが考えられる。しかしながら、そのためにはより大きなモータを搭載し大きな力でチャージしたり、ギア比を小さくして大きな電力でチャージするなどの必要があり、その結果カメラの重量が増えてしまったり、チャージの消費電流が増加してしまったりする。
本発明は、シャッタチャージ時間を変更することなく、より早い駒速を達成可能なシャッタユニットおよびそれを備える撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのシャッタユニットは、走行前状態と走行完状態との間を移動することで、開口部を開閉可能な羽根群と、電磁石と、電磁石に当接する当接位置と、電磁石から離反した解除位置との間を駆動し、当接位置において羽根群を走行前状態に維持し、解除位置において羽根群を走行完状態に移動させる解除部材と、解除部材を当接位置に保持する保持位置と、解除部材を解除位置に駆動可能にする退避位置との間を移動する保持部材と、を有するシャッタユニットであって、電磁石は、解除部材が当接している状態であって次の撮影の実行が判定される前に、解除部材を吸着保持するように通電されることを特徴とする。
本発明によれば、シャッタチャージ時間を変更することなく、より早い駒速を達成可能なシャッタユニットおよびそれを備える撮像装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラの全体構成を説明する図である。 シャッタユニットを被写体側から見た平面図である(実施例1)。 第2制御シーケンスを説明するタイミングチャートである(実施例1)。 走行完状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例1および実施例2)。 メカ保持開始状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例1および実施例2)。 走行前状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例1および実施例2)。 メカ保持解除状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例1および実施例2)。 先幕走行完状態のシャッタ駆動部101aを示す図である(実施例1および実施例2)。 デジタルカメラ本体100の動作フローを説明するフローチャートである(実施例1から実施例3)。 第2制御シーケンスを説明するタイミングチャートである(実施例2)。 磁路の変化を説明する図である(実施例2)。 シャッタユニットを被写体側から見た平面図である(実施例3)。 第2制御シーケンスを説明するタイミングチャートである(実施例2)。 走行完状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 先幕チャージ完状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 後幕チャージ完状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 走行前状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 メカ保持解除状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 先幕走行完状態のシャッタ駆動部を示す図である(実施例3)。 従来技術である第1制御シーケンスを説明するタイミングチャートである(実施例1および実施例2)。 従来技術である第1制御シーケンスを説明するタイミングチャートである(実施例3)。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例としてのデジタルカメラ(カメラシステム)1の全体構成を説明する図である。
撮影レンズ110は、デジタルカメラ本体100に着脱可能に構成されている。デジタルカメラ本体100は、撮影レンズ110を通過する撮影光束を撮像素子120に導くための撮影光路内を進退するクイックリターンミラー130と、撮像素子120の撮像面を露出させる状態と遮蔽する状態にするシャッタユニット101を有する。なお、撮影レンズ110は、デジタルカメラ本体100と一体的に構成されていてもよい。
クイックリターンミラー130が撮影光路内に進入している場合、デジタルカメラ本体100の上部に配置されたペンタプリズム140に撮影光束が導かれる。ペンタプリズム140は、入射される被写体像を正立正像に変換し、ファインダ光学系150に射出する。これによって、撮影者は接眼部160から被写体像を確認することができる。
撮影時には、クイックリターンミラー130が撮影光路から退避し、シャッタユニット101が撮像素子120の撮像面を露出させる状態となる。これによって、撮影光束は、撮像素子120に入射する。表示部170では、撮影した画像を表示させて確認したり、デジタルカメラ本体100の設定状態を確認したりすることができる。操作部180では、カメラの撮影モードを通常撮影を実行するシングル撮影モード、低速の連続撮影を実行する低速連写撮影モードおよび高速の連続撮影を実行する高速連写撮影モードのいずれかに切り替えることができる。
制御手段190は、デジタルカメラ本体100の各部の制御を司る。
図2は、シャッタユニット101を被写体側から見た平面図である。図2では、シャッタユニット101が走行前状態となっている。地板1には、被写体光束を通過させるアパーチャ(開口部)1aが形成されている。地板1には、先幕羽根群2aおよび後幕羽根群6aの駆動機構を構成する各部品が取り付けられるとともに、シャッタ駆動部101aが取り付けられる。先幕羽根群2aおよび後幕羽根群6aは、走行前状態と走行完状態との間を移動することで、アパーチャ1aを開閉可能である。図6は、走行前状態のシャッタ駆動部101aを示す図である。
シャッタ地板1に形成されている先幕軸1bには、先幕駆動レバー2が回動可能に支持されている。先幕軸1bの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、先幕駆動レバー2を図6の時計回り方向(先幕羽根群2aを走行させる方向)へ付勢する。
先幕駆動レバー2の先端部には、先幕駆動ピン(不図示)が形成されている。先幕駆動ピンは、シャッタ地板1に形成された先幕溝部1cを貫通して不図示の先幕駆動アームと係合している。先幕駆動アームは、リンク機構を介して先幕羽根群2aと連結している。先幕羽根群2aは、複数のシャッタ羽根で構成されている。
先幕駆動レバー2の回動によって先幕駆動ピンが先幕溝部1cに沿って移動すると、先幕駆動アームが回動して先幕羽根群2aを構成する複数のシャッタ羽根を展開させたり、重畳させたりする。なお、先幕駆動レバー2は、先幕溝部1cによって回動範囲が制限されている。
走行前状態では、先幕駆動レバー2は、先幕係止レバー3の先幕係止部3aによって係止されている。先幕係止レバー3は、シャッタ地板1に形成されている先幕係止軸1dを中心に回動する。先幕係止軸1dの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、先幕係止レバー3を図6の反時計回り方向へ付勢する。ねじりコイルバネの付勢力に逆らって先幕係止被押圧部3bを押圧すると、先幕係止部3aによる先幕駆動レバー2の係止が外れる。
先幕解除レバー(解除部材)4は、シャッタ地板1に形成されている先幕解除軸1eを中心に回動する。先幕解除レバー4の先端部には、先幕アマーチャ4aが取り付けられている。先幕アマーチャ4aは、例えば鉄片などの、高透磁率の部材であることが望ましい。先幕解除バネ30は、先幕解除レバー4に掛けられ、先幕解除レバー4を図6の時計回り方向(後述の先幕電磁石5から離反させる方向)へ付勢する。先幕解除レバー4には、先幕係止押圧部4bが形成されている。先幕解除バネ30の付勢力によって先幕解除レバー4が回動すると、先幕係止押圧部4bが先幕係止被押圧部3bを押圧する。
先幕電磁石5は、先幕ヨーク5aおよび先幕コイル5bを有する。先幕コイル5bに電圧を印加すると、先幕ヨーク5aに電磁力が発生する。この電磁力によって先幕ヨーク5aに先幕アマーチャ4aを吸着することができる。先幕電磁石5には、先幕解除レバー4を付勢する先幕解除バネ30の付勢力よりも大きい力で先幕アマーチャ4aを吸着可能な電圧が印加される。先幕コイル5bへの電圧印加を停止すると、先幕アマーチャ4aを吸着する力がなくなり、先幕解除バネ30の付勢力により先幕解除レバー4が図6の時計回り方向へ回転する。先幕解除レバー4は、先幕電磁石5に当接する当接位置と、先幕電磁石5から離反し、先幕係止レバー3による先幕駆動レバー2の係止を解除する解除位置との間で駆動する。
シャッタ地板1に形成されている後幕軸1fには、後幕駆動レバー6が回動可能に支持されている。後幕軸1fの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、後幕駆動レバー6を図6の時計回り方向(後幕羽根群6aを走行させる方向)へ付勢する。
後幕駆動レバー6の先端部には、後幕駆動ピン(不図示)が形成されている。後幕駆動ピンは、シャッタ地板1に形成された後幕溝部1gを貫通して不図示の後幕駆動アームと係合している。後幕駆動アームは、リンク機構を介して後幕羽根群6aと連結している。後幕羽根群6aは、複数のシャッタ羽根で構成されている。
後幕駆動レバー6の回動によって後幕駆動ピンが後幕溝部1gに沿って移動すると、後幕駆動アームが回動して後幕羽根群6aを構成する複数のシャッタ羽根を展開させたり、重畳させたりする。なお、後幕駆動レバー6は、後幕溝部1gによって回動範囲が制限されている。
先幕羽根群2aおよび後幕羽根群6aを作動させることで、アパーチャ1aを開放状態にしたり、遮蔽状態にしたりすることができる。本実施形態では、先幕羽根群2aおよび後幕羽根群6aを合わせてシャッタという。
走行前状態では、後幕駆動レバー6は、後幕係止レバー7の後幕係止部7aによって係止されている。後幕係止レバー7は、シャッタ地板1に形成されている後幕係止軸1hを中心に回動する。後幕係止軸1hの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、後幕係止レバー7を図6の時計回り方向へ付勢する。ねじりコイルバネの付勢力に逆らって後幕係止被押圧部7bを押圧すると、後幕係止部7aによる後幕駆動レバー6の係止が外れる。
後幕解除レバー(解除部材)8は、シャッタ地板1に形成されている後幕解除軸1iを中心に回動する。後幕解除レバー8の先端部には、後幕アマーチャ8aが取り付けられている。後幕アマーチャ8aは、例えば鉄片などの高透磁率の部材であることが望ましい。後幕解除バネ31は、後幕解除レバー8に掛けられ、後幕解除レバー8を図6の反時計回り方向(後述の後幕電磁石9から離反させる方向)へ付勢する。後幕解除レバー8には、後幕係止押圧部8bが形成されている。後幕解除バネ31の付勢力によって後幕解除レバー8が回動すると、後幕係止押圧部8bが後幕係止被押圧部7bを押圧する。
後幕電磁石9は、後幕ヨーク9aおよび後幕コイル9bを有する。後幕コイル9bに電圧を印加すると、後幕ヨーク9aに電磁力が発生する。この電磁力によって後幕ヨーク9aに後幕アマーチャ8aを吸着することができる。後幕電磁石9には、後幕解除レバー8を付勢する後幕解除バネ31の付勢力よりも大きい力で後幕アマーチャ8aを吸着可能な電圧が印加される。後幕コイル9bへの電圧印加を停止すると、後幕アマーチャ8aを吸着する力がなくなり、後幕解除バネ31の付勢力により後幕解除レバー8が図6の反時計回り方向へ回動する。後幕解除レバー8は、後幕電磁石9に当接する当接位置と、後幕電磁石9から離反し、後幕係止レバー7による後幕駆動レバー6の係止を解除する解除位置との間で駆動する。
保持レバー(保持部材)10は、シャッタ地板1に形成されている保持レバー軸1jを中心として回動可能に支持されている。保持レバー軸1jの外周には、ねじりコイルばね32が配置されている。ねじりコイルばね32は、保持レバー10を図6の時計回り方向へ付勢する。保持レバー10は、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8を当接位置に保持する保持位置と、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8の移動軌跡外に退避し、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8が解除位置に駆動可能にする退避位置との間を移動する。保持レバー10の移動範囲は、保持レバー停止部材11によって制限される。保持レバー停止部材11は、ゴムなどの弾性体で形成されており、保持レバー10が保持レバー停止部材11に衝突してバウンドすることを抑制する。
保持レバー10の先端部には、アマーチャ保持部10aが形成されている。アマーチャ保持部10aと保持レバー10は、弾性体を介して微小量相対移動が可能に接続されている。走行前状態では、アマーチャ保持部10aが先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aを図6の反時計回り方向へ押圧し、それぞれ先幕電磁石5および後幕電磁石9に当接させている。したがって、走行前状態では、先幕コイル5bおよび後幕コイル9bへの電圧の印加に関係なく、先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aはそれぞれ、先幕電磁石5および後幕電磁石9に当接している。
保持レバー10には、保持レバー係止部10bが形成されている。保持レバー係止部10bがボディレリーズレバー12に形成されるボディレリーズレバー係止部12aに係止されることで、保持レバー10は図6の状態で保持される。
ボディレリーズレバー12は、シャッタ地板1に形成されているボディレリーズ軸1kを中心として回動する。ボディレリーズ軸1kの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルばねは、ボディレリーズレバー12を図6の時計回り方向へ付勢する。ボディレリーズレバー12は、保持レバー10をねじりコイルばね32の付勢力に抗して保持位置に係止する係止位置と、係止を解除する係止解除位置との間を移動する。
ボディレリーズアクチュエータ13は、ボディレリーズレバー駆動部13aと戻しバネ(不図示)を有する。ボディレリーズアクチュエータ13が通電されていないと、ボディレリーズレバー駆動部13aは戻しバネの付勢力によって無通電位置に戻される。ボディレリーズアクチュエータ13が通電されると、ボディレリーズレバー駆動部13aは戻しバネの付勢力に抗して、図6の時計回り方向へ回動する。すなわち、ボディレリーズアクチュエータ13は、ボディレリーズレバー12を係止位置から係止解除位置に移動させる駆動源として機能する。
本実施例では、デジタルカメラ本体100は、高速撮影を行う際に、シャッタユニット101に第1制御シーケンスを実行させるか、第2制御シーケンスを実行させるかを切り替えることができる。
図20は、従来技術である第1制御シーケンスを説明するタイミングチャートである。図3は、本実施例の第2制御シーケンスを説明するタイミングチャートである。図3(a)は、連続撮影を継続する際の第2制御シーケンスを示している。図3(b)は、連続撮影を終了する際の第2制御シーケンスを示している。図4は、走行完状態のシャッタ駆動部101aを示している。図5は、メカ保持開始状態のシャッタ駆動部101aを示している。図6は、走行前状態のシャッタ駆動部101aを示している。図7は、メカ保持解除状態のシャッタ駆動部101aを示している。図8は、先幕走行完状態のシャッタ駆動部101aを示している。
まず、図20を参照して、従来技術である第1制御シーケンスについて説明する。走行前状態(図20の状態C)、すなわち次の駒の撮影開始判断前の状態においては、保持レバー10によって先幕解除レバー4および後幕解除レバー8がメカ保持されている。撮影者によってレリーズボタンが押圧され、撮影開始信号がHiであることが確認されると、先幕コイル5bおよび後幕コイル9bへの通電が開始される。その後、先幕解除バネ30および後幕解除バネ31の付勢力に先幕解除レバー4および後幕解除レバー8が十分抗して吸着するだけの電磁力を先幕電磁石5および後幕電磁石9に発生させるための時間Tb1、Tb2を待つ。すなわち、時間Ta1、Ta2では、保持レバー10によるメカ保持力のみで先幕解除レバー4および後幕解除レバー8は保持されているが、時間Tb1、Tb2では、メカ保持力に先幕電磁石5および後幕電磁石9による電磁力が徐々に加わる。
時間Tb1、Tb2の両方が経過するまでの時間Tの後、ボディレリーズアクチュエータ13を時間Tだけ駆動して、保持レバー10による先幕解除レバー4および後幕解除レバー8の保持を解除する。これにより、シャッタ駆動部101aは、図7のメカ保持解除状態(図20の状態D)に遷移する。
保持レバー10は、ねじりコイルばね32の付勢力によって駆動され、駆動軌跡端でバウンドする。精度よくシャッタの走行を行うためには、ボディレリーズアクチュエータ13を駆動した後に保持レバー10のバウンドが収束するのを、時間Tだけ待つ必要がある。その後、先幕コイル5bおよび後幕コイル9bへの通電を、設定されたシャッタ速度に応じて順次解除し、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8を作動させ、シャッタを走行させる。
すなわち、時間Tc1、Tc2では、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8は、保持レバー10によりメカ保持されず、先幕電磁石5および後幕電磁石9による電磁力のみで吸着保持される。
上述したように、シャッタ走行前には、各要素が作動し安定するための時間T、T、Tが必要である。
以下では、第2制御シーケンスについて説明する。まず、連続撮影を継続する際の第2の制御シーケンスについて、図3(a)を参照して説明する。
シャッタの走行が完了した図4の走行完状態(図3(a)の状態A)では、所定時間の経過後、不図示のチャージ機構によりセットレバーが駆動され始める。セットレバーは先幕駆動レバー2および後幕駆動レバー6を走行前状態の位置で係止されるようにチャージし始めると同時に、保持レバー10も駆動される。保持レバー10の駆動に連動して、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8はそれぞれ、先幕電磁石5および後幕電磁石9に当接するように駆動される。通常、先幕駆動レバー2および後幕駆動レバー6をチャージするよりも、保持レバー10を駆動させる負荷のほうが軽いため、先幕駆動レバー2および後幕駆動レバー6のチャージ完了前に、保持レバー10を保持位置に移動させることが可能である。
保持レバー10が保持位置に移動すると、シャッタ駆動部101aは図5のメカ保持開始状態(図3(a)の状態B)に遷移する。このとき、位相検出PI(位置検出手段)14によってシャッタ駆動部101aがメカ保持開始状態であることが検出される。位相検出PI14は、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8が当接位置に到達したことを検出する。メカ保持開始状態では、保持レバー10がボディレリーズレバー12に係止されておらず、また先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aがそれぞれ先幕ヨーク5aおよび後幕ヨーク9aに当接したばかりで、バウンドし安定していない可能性がある。そのため、位相検出PI14による検出から先幕アマーチャ4aの動きが安定するための時間Ta11を待って、先幕コイル5bへの通電を先行して開始する。同様に、位相検出PI14による検出から後幕アマーチャ8aの動きが安定するための時間Ta12を待って後幕コイル9bへの通電を先行して開始する。このとき、セットレバーは、先幕駆動レバー2および後幕駆動レバー6をチャージ中である。その後、先幕解除バネ30および後幕解除バネ31の付勢力に先幕解除レバー4および後幕解除レバー8が十分抗して吸着するだけの電磁力を先幕電磁石5および後幕電磁石9に発生させるための時間Tb11、Tb12を待つ。
セットレバーによる先幕駆動レバー2および後幕駆動レバー6のチャージが完了すると、シャッタ駆動部101aは図6の走行前状態(図3(a)の状態C)に遷移し、次の駒の撮影判断が行われる。
撮影開始信号がHiであることが確認されると、先幕コイル5bへの通電を開始してからの時間Tb11、および後幕コイル9bへの通電を開始してからの時間Tb12の両方が経過するまでの時間Tx1が経過していることが確認される。その後、ボディレリーズアクチュエータ13を時間Ty1だけ駆動する。すなわち、時間Ta11、Ta12では、保持レバー10によるメカ保持力のみで先幕解除レバー4および後幕解除レバー8は保持されているが、時間Tb11、Tb12では、メカ保持力に先幕電磁石5および後幕電磁石9による電磁力が徐々に加わる。
ボディレリーズアクチュエータ13が駆動されると、ボディレリーズレバー駆動部13aが戻しバネの付勢力に抗して図6で時計回り方向へ回動する。ボディレリーズレバー駆動部13aは、時計回り方向へ回動すると、ボディレリーズレバー12に形成されたボディレリーズレバー被押圧部12cを押圧し、ボディレリーズレバー12を反時計回り方向へ回動させる。これにより、ボディレリーズレバー係止部12aと保持レバー係止部10bとの係合が解除される。
保持レバー10は、ねじりコイルバネ32の付勢力により先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aから離反し、保持レバー停止部材11に衝突する。このとき、シャッタ駆動部101aは、図7のメカ保持解除状態(図3(a)の状態D)に遷移する。保持レバー10が先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aから離反しても、先幕アマーチャ4aおよび後幕アマーチャ8aはそれぞれ、先幕電磁石5および後幕電磁石9に吸着されている。
ボディレリーズアクチュエータ13の駆動後、保持レバー10は保持レバー停止部材11に衝突してバウンドする。保持レバー10がバウンドしている間、先幕コイル5bに印加される電圧を遮断すると、先幕解除レバー4が先幕係止レバー3と先幕駆動レバー2との係合を解除する前に、バウンドしている保持レバー10と衝突するおそれがある。また、保持レバー10がバウンドしている間、後幕コイル9bに印加される電圧を遮断すると、後幕解除レバー8が後幕係止レバー7と後幕駆動レバー6との係合を解除する前に、バウンドしている保持レバー10と衝突するおそれがある。このような衝突が発生すると、先幕羽根群2aおよび後幕羽根群6aの走行に大きな影響を与えてしまう。そのため、保持レバー10のバウンドが収束するのを時間Tz1だけ待つ必要がある。
先幕コイル5bへの通電が解除されると、先幕アマーチャ4aが先幕電磁石5から離反し、先幕解除レバー4が先幕解除バネ30の付勢力によって時計回り方向へ回動する。先幕解除レバー4が回動すると、先幕係止押圧部4bが先幕係止被押圧部3bを押圧する。先幕係止被押圧部3bが押圧されると、先幕係止レバー3が時計回り方向へ回動し、先幕係止部3aと先幕駆動レバー2との係合が解除される。これにより、先幕駆動レバー2が時計回り方向へ回動し、シャッタ駆動部101aは図8の先幕走行完状態(図3(a)の状態E)に遷移する。
設定されたシャッタ速度に応じて後幕コイル9bへの通電が解除されると、後幕アマーチャ8aが後幕電磁石9から離反し、後幕解除レバー8が後幕解除バネ31の付勢力によって反時計回り方向へ回動する。後幕解除レバー8が回動すると、後幕係止押圧部8bが後幕係止被押圧部7bを押圧する。後幕係止被押圧部7bが押圧されると、後幕係止レバー7が反時計回り方向へ回動し、後幕係止部7aと後幕駆動レバー6との係合が解除される。これにより、後幕駆動レバー6が時計回り方向へ回動し、シャッタ駆動部101aは再び図4の走行完状態に遷移する。すなわち、時間Tc11、Tc12では、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8は、保持レバー10によるメカ保持されず、先幕電磁石5および後幕電磁石9による電磁力のみで吸着保持される。
次に、連続撮影を終了する際の第2の制御シーケンスを、図3(b)を参照して説明する。
次の駒の撮影判断が行われる際に撮影開始信号がLowであることが確認されると、時間Tx1の経過に関係なく、先幕コイル5bおよび後幕コイル9bへの通電が解除され、保持レバー10による先幕解除レバー4および後幕解除レバー8の保持が維持される。
以上説明したように第2制御シーケンスでは、連続撮影中に次の駒を撮影しないと判断された際の先幕コイル5bおよび後幕コイル9bに先行して通電した分の電力が消費されるが、第1制御シーケンスに比べて1シーケンスにかかる時間を短縮することができる。
図9は、デジタルカメラ本体100の動作フローを説明するフローチャートである。本フローチャートでは、操作部180にて設定されるカメラの撮影モードに基づいて、制御手段190がシャッタユニット101に第1制御シーケンスを実行させるか、第2制御シーケンスを実行させるかを切り替える部分のみを説明する。
ステップS100では、制御手段190は、レリーズスイッチがONされたかどうかを判定する。レリーズスイッチがONされた場合、ステップS110に進み、レリーズスイッチがONされていない場合、ステップS100の処理を繰り返す。
ステップS110では、制御手段190は、操作部180によって、連写撮影モードが設定されているかどうかを判定する。低速連写撮影モードまたは高速連写撮影モードが設定されている場合、ステップS120に進み、シングル撮影モードが設定されている場合、ステップS150に進む。
ステップS120では、制御手段190は、操作部180によって、高速連写撮影モードが設定されているかどうかを判定する。高速連写撮影モードが設定されている場合、ステップS130に進み、低速連写撮影モードが設定されている場合、ステップS150に進む。
ステップS130では、制御手段190は、高速連写撮影モードにおける撮影が2駒目以降の撮影であるかどうかを判定する。高速連写撮影モードにおける撮影が2駒目以降の撮影である場合、ステップS140に進み、高速連写撮影モードにおける撮影が1駒目の撮影である場合、ステップS150に進む。
ステップS140では、制御手段190は、シャッタユニット101に第2制御シーケンスを実行させる。
ステップS150では、制御手段190は、シャッタユニット101に第1制御シーケンスを実行させる。
本実施例では、制御手段190は、撮影モードが高速連写撮影モードに設定され、かつ高速連写撮影モードにおける撮影が2駒目以降の撮影である場合、シャッタユニット101に第2制御シーケンスを実行させる。これは、上述したような場合は、デジタルカメラ本体100の消費電力の低減よりも秒間駒速(1秒間に撮影可能な枚数)を優先させるためである。
また、制御手段190は、撮影モードがシングル撮影モードまたは低速連写撮影モードに設定される場合、または高速連写撮影モードにおける撮影が1駒目の撮影である場合、シャッタユニット101に第2制御シーケンスを実行させる。これは、上述したような場合は、秒間駒速よりもデジタルカメラ本体100の消費電力の低減を優先させるためである。
なお、高速連写撮影モードにおける撮影が1駒目の撮影である場合に、シャッタユニット101に第2制御シーケンスを実行させると、先幕電磁石5および後幕電磁石9に発生する電磁力が十分でないまま保持レバー10を解除してしまうおそれがある。そのため、本実施例では、高速連写撮影モードにおける撮影が1駒目の撮影である場合、シャッタユニット101に第1制御シーケンスを実行させる。
以上説明したように、本実施例では、撮影動作を行う際に、シャッタユニット101に第1制御シーケンスを実行させるか、第2制御シーケンスを実行させるかを切り替え可能である。
第2制御シーケンスでは、先幕解除レバー4および後幕解除レバー8がそれぞれ先幕電磁石5および後幕電磁石9に当接し、所定時間経過後、かつ次の駒の撮影判断前に、先行して先幕コイル5bおよび後幕コイル9bへの通電を開始させる。
従来技術である第1制御シーケンスでは連続撮影時に次の駒の撮影判断後、時間T、T、Tをシャッタ走行前に待つ必要があるが、第2制御シーケンスでは時間Tの分だけ1シーケンスにかかる時間を短縮することができる。
したがって、本実施例では、第2制御シーケンスを選択することで、シャッタチャージ時間を変更することなく、より早い駒速を達成可能である。
なお、本実施例では、先幕コイル5bへの通電を開始してからの時間Tb11、後幕コイル9bへの通電を開始してからの時間Tb12の両方が経過するまでの時間Tx1が経過していることを確認してからボディレリーズアクチュエータ13を駆動する。しかしながら、保持レバー10が先幕解除レバー4および後幕解除レバー8にそれぞれ独立に備えられている場合、時間Tb11経過後、ボディレリーズアクチュエータ13を駆動させ、保持レバー10による先幕解除レバー4の保持を先に解除しても構わない。
図10は、本実施例の第2制御シーケンスを示すタイミングチャートである。本実施例では、実施例1と異なり、保持レバー10の状態を検出するための位相検出PI14はデジタルカメラ本体100内に設けられていない。
図10のタイミングチャートにおいて図4の走行完状態(図3(a)の状態A)から、不図示のチャージ機構によりセットレバーが駆動され始めると、先幕コイル5bに電圧Vbが印加される。電圧Vbは先幕解除バネ30の付勢力に先幕解除レバー4が十分抗して吸着するだけの電磁力を発生させるための電圧Vaに比べて小さく、発生する電磁力は先幕解除バネ30の付勢力よりも小さい。
図11は、磁路の変化を示す図である。チャージ機構によってセットレバーが駆動され、保持レバー10が保持位置に移動すると、図11(a)の状態である先幕アマーチャ4aは図11(b)に示されるように状態電圧Vbが印加されている先幕電磁石5aに当接する。先幕アマーチャ4aは高透磁率の鉄片で形成されているため、電圧Vbによって発生していた磁束の磁路が閉じ、磁束密度が急激に増加することで先幕コイル5bに逆起電力が発生する。
制御手段190は、逆起電力により先幕コイル5bの端子間電圧が低下したことを検出することで、シャッタ駆動部101aがメカ保持開始状態であることを検出する。制御手段190によりシャッタ駆動部101aがメカ保持開始状態であることが検出された後、先幕コイル5bへの通電は解除され、先幕アマーチャ4aが安定するための時間Ta21を待って、先幕コイル5bへの通電を先行して開始する。また、制御手段190によりシャッタ駆動部101aがメカ保持開始状態であることが検出された後、後幕コイル9bへの通電は解除され、後幕アマーチャ8aが安定するための時間Ta22を待って、後幕コイル9bへの通電を先行して開始する。
以降のシーケンス、第1制御シーケンス、および第1制御シーケンスと第2制御シーケンスとの切り替えの手順については実施例1と同じであるため、詳細な説明は省略する。
なお、本実施例では、先幕コイル5bにのみ電圧Vbを印加したが、後幕コイル9bに印加しても同じ効果が得られるのは自明である。
また、電圧Vbを印加せずとも、微小な磁力を発生する永久磁石を先幕電磁石5が有していても同じ効果が得られる。
また、本実施例では、制御手段190を用いて端子間電圧の変化を検出したが、本発明はこれに限定されない。シャッタユニット101内に端子間電圧を検出可能な電圧検出手段を設け、電圧検出手段が端子間電圧の変化を検出してもよい。
以上説明したように、本実施例では、位相検出PI14を用いることなく、シャッタ駆動部101aのメカ保持開始状態を検出可能である。
本実施例のデジタルカメラ本体100は、実施例1および実施例2のシャッタユニットと構造が異なるシャッタユニット200を有する。その他の構造は実施例1および実施例2と同様である。本実施例では、レリーズボタンがオンされ、撮影動作が行われる際に、シャッタユニット200に第1制御シーケンスを実行させるか、第2制御シーケンスを実行させるかを切り替えることができる。
図12は、シャッタユニット200を被写体側から見た平面図である。図12では、シャッタユニット200が走行前状態となっている。地板201には、被写体光束を通過させるアパーチャ(開口部)201aが形成されている。地板201には、先幕羽根群202aおよび後幕羽根群206aの駆動機構を構成する各部品が取り付けられるとともに、シャッタ駆動部200aが取り付けられる。先幕羽根群202aおよび後幕羽根群206aは、走行前状態と走行完状態との間を移動することで、アパーチャ1aを開閉可能である。
シャッタ地板201に形成されている先幕軸201bには、先幕駆動レバー(解除部材)202が回動可能に支持されている。先幕軸201bの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、先幕駆動レバー202を図17の時計回り方向(先幕羽根群202aを走行させる方向)へ付勢する。先幕駆動レバー202から先幕羽根群202aにかかる構造や、先幕羽根群202aの作動の仕方は実施例1と同じであるので説明を省略する。
シャッタ地板201に形成されている後幕軸201dには、後幕駆動レバー(解除部材)206が回動可能に支持されている。後幕軸201dの外周には、ねじりコイルバネ(不図示)が配置されている。ねじりコイルバネは、後幕駆動レバー206を図17での時計回り方向(後幕羽根群206aを走行させる方向)へ付勢する。後幕駆動レバー206から後幕羽根群206aにかかる構造や、後幕羽根群206aの作動の仕方は実施例1と同じであるので説明を省略する。
図21は、第1制御シーケンスを説明するタイミングチャートである。図13は、本実施例の第2制御シーケンスを説明するタイミングチャートである。図13(a)は、連続撮影を継続する際の第2制御シーケンスを示している。図13(b)は、連続撮影を終了する際の第2制御シーケンスを示している。図14は、走行完状態のシャッタ駆動部200aを示している。図15は、先幕チャージ完状態のシャッタ駆動部200aを示している。図16は、後幕チャージ完状態のシャッタ駆動部200aを示している。図17は、走行前状態のシャッタ駆動部200aを示している。図18は、メカ保持解除状態のシャッタ駆動部200aを示している。図19は、先幕走行完状態のシャッタ駆動部200aを示している。
以下、図21を参照して、従来技術である第1制御シーケンスについて説明する。図17の走行前状態(図21の状態I)では、チャージカム(保持部材)210に形成された先幕用チャージカム210aが保持位置に停止しており、先幕駆動レバー202のチャージコロ202eを係止している。この係止によって先幕駆動レバー202に備えられた先幕アマーチャ202cが先幕電磁石205に当接される当接位置に保持される。このとき、先幕アマーチャ202cは、弾性保持部202dによってオーバーチャージされながら先幕電磁石205に当接している。先幕電磁石205は、先幕ヨーク205aおよび先幕コイル205bを有する。
また、チャージカム210に形成された後幕用チャージカム210bも保持位置に停止しており、後幕駆動レバー206のチャージコロ206eを係止している。この係止によって後幕駆動レバー206に備えられた後幕アマーチャ206cが後幕電磁石209に当接される当接位置に保持される。このとき、後幕アマーチャ206cは、弾性保持部206dによってオーバーチャージされながら後幕電磁石209に当接している。後幕電磁石209は、後幕ヨーク209aおよび後幕コイル209bを有する。
走行前状態では、次の駒の撮影を開始するかどうかが判断される。撮影開始信号がHiであることが確認されると、先幕コイル205bおよび後幕コイル209bに電圧が印加される。先幕コイル205bおよび後幕コイル209bに電圧が印加されると、先幕ヨーク205aおよび後幕ヨーク209aに電磁力が発生する。この電磁力によって先幕ヨーク205aに先幕アマーチャ202cを吸着させることができ、後幕ヨーク209aに後幕アマーチャ206cを吸着させることができる。先幕電磁石205には、先幕軸201bの外周に配置されている不図示のねじりコイルばねの付勢力よりも大きい力で先幕アマーチャ202cを吸着可能な電圧が印加される。後幕電磁石209には、後幕軸201dの外周に配置されている不図示のねじりコイルばねの付勢力よりも大きい力で後幕アマーチャ206cを吸着可能な電圧が印加される。その後、先幕電磁石205および後幕電磁石209に発生する電磁力が安定するための時間Tを待つ。
次に、不図示のモータが駆動され、チャージカム210が図17の時計回り方向へ駆動する。これにより、先幕用チャージカム210aによるチャージコロ202eの係止と、後幕用チャージカム210bによるチャージコロ206eの係止が解除され、シャッタ駆動部200aは図18のメカ保持解除状態(図21の状態J)に遷移する。先幕用チャージカム210aによるチャージコロ202eの係止を外すためには、時間Tだけモータを駆動する必要がある。このとき、先幕アマーチャ202cのオーバーチャージは解除され、先幕電磁石205に発生している電磁力のみによって先幕アマーチャ202cが保持される。また、後幕アマーチャ206cのオーバーチャージは解除され、後幕電磁石209に発生している電磁力のみによって後幕アマーチャ206cが保持される。また、先幕用チャージカム210aおよび後幕用チャージカム210bは、先幕駆動レバー202および後幕駆動レバー206の移動軌跡外に退避し、先幕解除レバー202および後幕解除レバー206が退避位置に駆動可能にする退避位置に移動している。すなわち、走行前状態ではチャージカム210によるメカ保持力のみで先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cは保持されているが、時間Tb1、Tb2ではメカ保持力に先幕電磁石205および後幕電磁石209による電磁力が徐々に加わる。
オーバーチャージの解除直後、先幕アマーチャ202cは先幕電磁石205に吸着されつつ、先幕駆動レバー202は弾性保持部202dで弾性変形しながらバウンドしている。また、後幕アマーチャ206cは後幕電磁石209に吸着されつつ、後幕駆動レバー206は弾性保持部206dで弾性変形しながらバウンドしている。このバウンドが収束していないと、先幕羽根群202aおよび後幕羽根群206aの走行に大きな影響を与える可能性がある。したがって、このバウンドが収束するための時間Tを待って先幕羽根群202aおよび後幕羽根群206aを走行させる必要がある。
次に、先幕コイル205bへの通電を停止すると、先幕アマーチャ202cを保持する電磁力がなくなる。これにより、不図示のねじりコイルばねの付勢力により先幕駆動レバー202が時計回りに回転することで先幕羽根群202aが走行し、シャッタ駆動部200aは図19の先幕走行完状態(図21の状態K)に遷移する。先幕駆動レバー202は、先幕電磁石205に当接した当接位置と、当接が解除された解除位置、すなわち先幕羽根群202aを走行させた走行位置との間で作動する。
次に、設定されたシャッタ速度に応じて後幕コイル209bへの通電を停止すると、後幕アマーチャ206cを保持する電磁力がなくなり、不図示のねじりコイルばねの付勢力により後幕駆動レバー206が時計回りに回転する。これにより、後幕羽根群206aが走行し、シャッタ駆動部200aは図14の走行完状態(図21の状態F)に遷移する。後幕駆動レバー206は、後幕電磁石209に当接した当接位置と、当接が解除された解除位置、すなわち後幕羽根群206aを走行させた走行位置との間で作動する。
時間Tc1、Tc2では、先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cはそれぞれ先幕電磁石205および後幕電磁石209に発生している電磁力のみによって保持されている。
走行した先幕羽根群202aおよび後幕羽根群206aが安定するのを待って、不図示のモータが駆動され、チャージカム210が図14の時計回り方向へ駆動すると、チャージコロ202eおよび206eが押され、シャッタがチャージされる。
先幕駆動レバー202が先幕用チャージカム210aによってチャージされ、シャッタ駆動部200aは図15の先幕チャージ完状態(図21の状態G)に遷移する。このとき、先幕駆動レバー202に形成された遮光部202bによって先幕検出PI221aが遮光され、先幕駆動レバー202がチャージされたことが検出される。
先幕駆動レバー202に遅れて、後幕駆動レバー206が後幕用チャージカム210bによってチャージされ、シャッタ駆動部200aは図16の後幕チャージ完状態(図21の状態H)に遷移する。このとき、後幕駆動レバー206上に形成された遮光部206bによって後幕検出PI221bが遮光され、後幕駆動レバー206がチャージされたことが検出される。
先述したように、先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cは、先幕電磁石205および後幕電磁石209にオーバーチャージされる。しかしながら、先幕チャージ完状態および後幕チャージ完状態では、先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cは、それぞれの電磁石と当接した直後のため、動きが安定していない。このよう状態で各電磁石への通電を開始すると、各電磁石と各アマーチャとの接触状態がばらつき、シャッタ精度に影響を及ぼす可能性がある。そのため、先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cの動きが安定する時間Ts1、Ts2をそれぞれ待つ必要がある。その間、チャージカム210が図16の時計回り方向へ回転し、シャッタ駆動部200aは再び図17の走行前状態に遷移し、停止する。
時間Ts1、Ts2の経過後、図18の走行前状態で次の駒を撮影するかどうかが判断される。撮影開始信号がHiであれば、再び先幕電磁石205および後幕電磁石209への通電が開始される。すなわち、図21のタイミングチャートで時間Ta1、Ta2において、先幕アマーチャ202cおよび後幕アマーチャ206cはチャージカム210によるメカ保持のみで保持されている。
上述したように、第1制御シーケンスではシャッタ走行には、各要素が作動し安定するための所定の時間T、T、Tに加えて、チャージ完後に各アマーチャが安定する時間Ts1、Ts2を両方待つ必要がある。
次に、図13を参照して、第2制御シーケンスについて、第1制御シーケンスと異なる箇所のみ説明をする図13(a)に示されるように、第2制御シーケンスでは、先幕駆動レバー202のチャージ完のタイミングから、先幕アマーチャ202cの動きが安定する時間Ts31が経過した時点で、撮影開始信号の確認を待たずに先幕電磁石205への通電を開始する。そして、後幕駆動レバー206のチャージ完のタイミングから、後幕アマーチャ206cの動きが安定する時間Ts32が経過した時点で次の駒の撮影判断が行われる。撮影開始信号がHiである場合、後幕電磁石209への通電が開始される。以降の制御シーケンスは第1制御シーケンスと同様であるので説明を省略する。撮影開始信号がLowである場合、図14(b)に示されるように、先幕電磁石205への通電が解除される。
第2の制御シーケンスでは、連続撮影中に次の駒を撮影しないと判断された際の先幕コイル205bに先行して通電した分の電力を消費してしまうが、第1制御シーケンスに比べて1シーケンスにかかる時間は短縮することができる。
以上説明したように、本実施例では撮影動作を行う際に、シャッタユニット200に第1制御シーケンスを実行させるか、第2制御シーケンスを実行させるかを切り替え可能である。
第2制御シーケンスでは先幕駆動レバー202が先幕電磁石205に当接してから時間Ts31が経過した後であって、次の駒の撮影判断前の状態において、先幕コイル205bへの通電が先行して開始される。したがって、第2制御シーケンスでは第1制御シーケンスに比べて、時間Tの分だけ1シーケンスにかける時間を短縮することができる。すなわち、本実施例では、第2制御シーケンスを選択することでシャッタチャージ時間を変更することなく、より早い駒速を達成することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1a、201a アパーチャ(開口部)
2、202 先幕駆動レバー
2a、202a 先幕羽根群
4 先幕解除レバー
5、205 先幕電磁石(電磁石)
6、206 後幕駆動レバー
6a、206a 後幕羽根群
8 後幕解除レバー
9、209 後幕電磁石(電磁石)
10 保持レバー(保持部材)
101、200 シャッタユニット
210 チャージカム(保持部材)

Claims (7)

  1. 走行前状態と走行完状態との間を移動することで、開口部を開閉可能な羽根群と、
    電磁石と、
    前記電磁石に当接する当接位置と、前記電磁石から離反した解除位置との間を駆動し、前記当接位置において前記羽根群を前記走行前状態に維持し、前記解除位置において前記羽根群を前記走行完状態に移動させる解除部材と、
    前記解除部材を前記当接位置に保持する保持位置と、前記解除部材を前記解除位置に駆動可能にする退避位置との間を移動する保持部材と、を有するシャッタユニットであって、
    前記電磁石は、前記解除部材が当接している状態であって次の撮影の実行が判定される前に、前記解除部材を吸着保持するように通電されることを特徴とするシャッタユニット。
  2. 次の撮影が実行される場合、前記保持部材は、前記保持位置から前記退避位置に移動し、
    次の撮影が実行されない場合、前記電磁石への通電が解除されることを特徴とする請求項1に記載のシャッタユニット。
  3. 前記電磁石は、前記解除部材が前記当接位置に到達した後、所定時間の経過後に通電されることを特徴とする請求項1または2に記載のシャッタユニット。
  4. 前記解除部材の前記当接位置への到達を検出可能な位置検出手段を更に有し、
    前記電磁石は、前記位置検出手段からの信号に基づいて通電されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシャッタユニット。
  5. 前記電磁石の端子間電圧を検出可能な電圧検出手段を更に有し、
    前記電磁石は、前記解除部材が前記当接位置に到達した際の前記電圧検出手段により検出される端子間電圧の変化に基づいて通電されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシャッタユニット。
  6. 走行前状態と走行完状態との間を移動することで、開口部を開閉可能な羽根群と、
    電磁石と、
    前記電磁石に当接する当接位置と、前記電磁石から離反した解除位置との間を駆動し、前記当接位置において前記羽根群を前記走行前状態に維持し、前記解除位置において前記羽根群を前記走行完状態に移動させる解除部材と、
    前記解除部材を前記当接位置に保持する保持位置と、前記解除部材を前記解除位置に駆動可能にする退避位置との間を移動する保持部材と、
    次の撮影の実行を判定する制御手段と、を有し、
    前記電磁石は、前記解除部材が当接している状態であって前記制御手段により次の撮影の実行が判定される前に、前記解除部材を吸着保持するように通電されることを特徴とする撮像装置。
  7. 前記制御手段は、次の撮影の実行を判定した後に前記電磁石への通電を開始する第1の制御シーケンスと、次の撮影の実行を判定する前に前記電磁石への通電を開始する第2の制御シーケンスとを切り替え可能であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
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