JP6104057B2 - シャッタ装置、撮像装置およびカメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、シャッタ装置、撮像装置およびカメラシステムに関する。
従来、電子シャッタとメカニカルなシャッタ羽根を併用して擬似的なスリットを形成し、撮像面を連続的に露光するフォーカルプレンシャッタが知られている。先幕側で電子シャッタ、後幕側でメカニカルなシャッタを使用した場合、駆動部材は羽根群と連動する第1の駆動部材(以後、羽根作動部材と呼ぶ)と、駆動バネの付勢を受ける第2の駆動部材(以後、羽根駆動部材と呼ぶ)に2体化されている。
スリット走行は露光精度を高めるために、走行スピードが速い。そのため、運動エネルギーが大きくなり、羽根群がバウンドしやすいため、羽根駆動ピンに緩衝部材を当てる、摩擦ブレーキと接触させる、などの対策が講じられている。緩衝部材は、一般的にブチルゴムやクロロプレンゴムなどが用いられるが、周辺の雰囲気の温度上昇や、繰り返される羽根駆動ピンとの衝突により、ゴムの接触面が軟化し、粘着力を発生させる場合がある。
上述したフォーカルプレンシャッタでは、羽根駆動ピンと緩衝部材を離反させる力はバネによる付勢力であるため弱く、緩衝部材の粘着力の影響を受けやすい。つまり、緩衝部材の粘着力によって羽根駆動ピンが緩衝部材に貼り付いてしまうとレリーズのタイミングでシャッタ開口を開放することができない、または離反のタイミングが遅れる可能性がある。このような場合、レリーズ時にシャッタ開口を所望のタイミングで開放することができず、意図通りの撮影を行うことができない。
特開平09-005831号公報
ところが、特許文献1のような構成においては、緩衝部材の軟化を抑制することは可能であるが、緩衝部材の粘着力によって羽根駆動ピンが緩衝部材に貼り付いてしまうことを確実に避けることはできない。特に、緩衝部材の粘着力によって羽根駆動ピンが緩衝部材に貼り付いた場合には、それらを引きはがす力は弱く、レリーズ時にシャッタ開口を所望のタイミングで開放することを保証できない。
このような課題を鑑みて、本発明は、モータの駆動力を羽根作動部材に伝え、緩衝部材の粘着力によって羽根駆動ピンが緩衝部材に貼り付いたとしても、羽根駆動ピンと緩衝部材とを確実に離反させることが可能なシャッタ装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのシャッタ装置は、撮影光束が通過する開口部が形成されるシャッタ地板と、前記開口部を閉状態と開状態にする羽根群と、前記羽根群に連結され、回動することで前記羽根群を作動させる羽根作動部材と、前記羽根群が前記開口部を開状態にするように前記羽根作動部材を付勢する第1の付勢部材と、前記開口部が閉状態を保持するように前記羽根作動部材を係止する係止部材と、前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように移動した際に前記羽根作動部材と当接する緩衝部材と、前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように前記羽根作動部材を駆動する羽根駆動部材と、前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように前記羽根駆動部材を付勢する第2の付勢部材と、前記羽根駆動部材が摺動することで前記第2の付勢部材をチャージするカム部を備えたチャージ部材と、を有し、前記カム部には、第1のカム領域と、第2のカム領域が形成されており、前記羽根駆動部材が前記第1のカム領域を摺動する間、前記羽根駆動部材に形成された押圧部が前記羽根作動部材に形成された被押圧部の回動領域から退避し、前記羽根駆動部材が前記第2のカム領域を摺動する間、前記押圧部が前記被押圧部の回動領域内に進入することを特徴とする。
本発明によれば、モータの駆動力を羽根作動部材に伝え、羽根駆動ピンと緩衝部材とを確実に離反させることが可能なシャッタ装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るカメラシステムの中央断面図である。 フォーカルプレンシャッタの分解斜視図である。 羽根駆動部材および羽根作動部材の拡大図および断面図である。 羽根作動部材の係止状態におけるカムギアの説明図である。 羽根作動部材の係止解除状態におけるカムギアの説明図である。 羽根駆動ピンと緩衝部材の当接時におけるカムギアの説明図である。 実施例1の各構成部品の動作タイミングを示す図である。 レリーズ前待機状態を示す図である。 羽根作動部材係止解除状態を示す図である。 羽根駆動ピンと緩衝部材の粘着時における羽根作動部材係止解除状態を示す図である。 羽根駆動部材と羽根作動部材とが接触した状態を示す図である。 実施例1のミラーアップ状態を示す図である。 羽根駆動部材のセット解除状態を示す図である。 羽根走行中を示す図である。 羽根走行完了状態を示す図である。 ミラーレバーチャージ完了状態を示す図である。 羽根作動部材係止状態を示す図である。 羽根駆動部材チャージ中の状態を示す図である。 実施例2の各構成部品の動作タイミングを示す図である。 実施例2の羽根作動部材係止解除前の状態を示す図である。 実施例3の各構成部品の動作タイミングを示す図である。 実施例3のミラーアップ状態を示す図である。 実施例3のレリーズ前待機状態から羽根駆動部材のセット解除状態に至るまでのカムの回転に要する時間を示した図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るカメラシステムの中央断面図である。カメラシステムは、デジタル一眼レフカメラ本体(以下、単にカメラ本体という)1および交換レンズ(撮像光学系)5を有する。
カメラ本体1に対して着脱可能な交換レンズ5は、カメラ本体1側のマウント部11と交換レンズ5側のマウント部51によって固定される。カメラ本体1に交換レンズ5が装着されると、カメラ本体1の接点部12と交換レンズ5の接点部52とが接触する。これにより電気的な接続がなされ、カメラ本体1は交換レンズ5が装着されたことを検知する。さらに、これらの接点部を介してカメラ本体1から交換レンズ5へ電力の供給や交換レンズ5を制御するための通信を行う。
交換レンズ5の撮影レンズ(撮影光学系)53を透過した光束は、カメラ本体1のメインミラー(ミラー部材)13に入射する。メインミラー13は、メインミラー保持枠16に固着され、回転軸部13aによってミラーボックス(不図示)に回動可能に軸支されている。メインミラー13は、撮影光束をペンタプリズム9の方向へ導くために撮影光軸に対して45°の角度に保持されるダウン位置と、撮像素子23の方向へ導くために撮影光束から退避した位置に保持されるアップ位置との間を回動する。
メインミラー13はハーフミラーとなっており、メインミラー13を透過した光束は、サブミラー14により下方へ反射され、焦点検出ユニット15へと導かれる。サブミラー14は、サブミラー保持枠17に固着されている。サブミラー保持枠17は、ヒンジ軸(不図示)によってメインミラー保持枠16に対して回動可能に軸支されている。焦点検出ユニット15は、撮影レンズ53のデフォーカス量を検出し、撮影レンズ53が合焦状態となるように撮影レンズ53を移動するためのレンズ駆動量を演算する。そして、その演算したレンズ駆動量を接点部12および接点部52を介して交換レンズ5へ送出すると、交換レンズ5はモータ(不図示)を制御し、撮影レンズ53の一部であるフォーカスレンズを移動させることで焦点調節を行う。
また、撮影レンズ53を透過した光束は、メインミラー13で反射し、ファインダへと導かれる。メインミラー13によってファインダへと導かれた光束は、ピント板18に被写体像を結像する。使用者は、ペンタプリズム9および接眼レンズ20を介してピント板18上の被写体像を観察するように構成されている。
サブミラー14の後方には、フォーカルプレンシャッタ(シャッタ装置)10が配置されている。フォーカルプレンシャッタ10の羽根群は、通常、開口部101aを閉じた状態になっている。フォーカルプレンシャッタ10の後方には、光学ローパスフィルタ21が配置されている。撮影時には、光学ローパスフィルタ21を透過した光束が、撮像素子23へと入射する。撮像素子ホルダー22は、ビス(不図示)によってカメラ本体1の筐体に固定されている。撮像素子23は、撮像素子ホルダー22によって保持されている。カバー部材24は、撮像素子23を保護している。ゴム部材25は、光学ローパスフィルタ21を保持するとともに、光学ローパスフィルタ21と撮像素子23の間を密閉する。
図2は、フォーカルプレンシャッタ10の分解斜視図である。図2(a)は被写体側から見た分解斜視図、図2(b)は使用者側から見た分解斜視図である。
シャッタ地板101の中央部には、開口部101aが形成されている。
シャッタ地板101に設けられた軸101bには、羽根駆動部材111、羽根作動部材115、ラチェット116が回転可能に取り付けられている。そのため、羽根駆動部材111と羽根作動部材115は、シャッタ地板101の軸101bに対し相互に回転可能な構成になっている。
シャッタ地板101に設けられた軸101cには、第1のカムギア(係止部材)121が回転可能に取り付けられている。
シャッタ地板101に設けられた軸101dには、セット部材である第2のカムギア(チャージ部材)122が回転可能に取り付けられている。
軸101b、101c、101dには、補助地板131が取り付けられている。シャッタ地板101に形成された円弧状をした孔101eの上部には、ゴム等の材料で半月形状に形成された緩衝部材103が固定されている。
補助地板131に設けられた軸131aには、ミラーレバー136が回転可能に取り付けられている。軸131aの先端には、ビス137がミラーレバー136を軸131aから脱落しないように固定されている。
ミラーレバー136には、カムフォロワ136aと当接部136bが設けられている。カムフォロワ136aは、後述する第2のカムギア122の第1のカム122aと接触している。また、当接部136bは、メインミラー13がアップしていく途中からアップ状態まで、メインミラー駆動ピン13bに当接している。また、ミラーレバー136にはミラーレバー駆動バネ139が取り付けられているため、ミラーレバー136は図2(a)において回転軸部13aを中心に時計回り方向に付勢されている。
メインミラー13の回転軸部13aには、メインミラー駆動バネ107がかけられている。そのため、メインミラー13は、図2(a)において、回転軸部13aを中心に反時計回り方向、すなわちダウン方向に付勢されている。
補助地板131には、羽根作動部材115の回転位置を検出するフォトセンサ132が取り付けられている。また、補助地板131には、ヨーク133とコイル134がビス135により固定されている。ヨーク133とコイル134は電磁手段を構成しており、コイル134に電圧を印加することでヨーク133に磁力を発生させる。
フレキシブルプリント基板(以下、単にFPCという)138は、補助地板131に固定される接触部138aでコイル134およびフォトセンサ132と接続する。シャッタ地板101に固定される接触部138bには、第1のカムギア121に設けられた位相接片123の位置を検出する位相パターン部138cが設けられている。
シャッタ地板101の使用者側にはカバー板102が固定されている。カバー板102の中央部にはシャッタ地板101の開口部101aと略一致した位置に開口部102aが設けられている。シャッタ地板101とカバー板102の間には羽根群を配置する羽根室が形成されており、2つの開口部を羽根群が開状態と閉状態にすることで、シャッタを通過する光束を制限している。
羽根群は、1番羽根141、2番羽根142、メインアーム143およびサブアーム144で構成されている。
1番羽根141と2番羽根142は、黒色塗料を含有するポリエチレンテフタレートから構成されている。また、1番羽根141と2番羽根142は、メインアーム143とサブアーム144にピン145により回転可能に取り付けられており、平行リンクを形成している。
メインアーム143は、シャッタ地板101に設けられた軸101fに回転可能に取り付けられている。また、メインアーム143には、羽根作動部材115に設けられた羽根駆動ピン115aと係合するための穴143aが形成されている。羽根駆動ピン115aは、シャッタ地板101の円弧状の孔101eを貫通し、シャッタ地板101の使用者側でメインアーム143の穴143aと係合し、羽根作動部材115の回転をメインアーム143に伝える。
サブアーム144は、シャッタ地板101に設けられた軸101gに回転可能に取り付けられている。また、サブアーム144には、羽根復帰バネ(第1の付勢部材)146が図1(b)において時計回り方向すなわち羽根群を重畳する方向に取り付けられている。
羽根緩衝部材104と羽根接触部材105でストッパー部材を構成している。羽根緩衝部材104は、シャッタ地板101に設けられた四角形の取り付け部101hに固定されており、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等のゴム材料、あるいは、エラストマー等の衝撃を吸収する材料から構成される。羽根接触部材105は、羽根緩衝部材104より耐摩耗性の優れた金属、プラスティック等の材質から構成されている。羽根接触部材105は、羽根緩衝部材104に固定されており、羽根緩衝部材104が2番羽根142との衝突により摩耗することを防止する。
図3は、羽根駆動部材111および羽根作動部材115の拡大図および断面図である。図3(a)と図3(c)は、使用者側から見た羽根駆動部材111と羽根作動部材115の拡大図である。図3(b)は図3(a)のA−A断面図であり、図3(d)は図3(c)のB−B断面図である。
図3(b)に示されるように、羽根駆動部材111にはアーマチャ保持部111aが設けられ、アーマチャ保持部111aに形成された貫通穴111bにはアーマチャ112に一体となるように取り付けられたアーマチャ軸118が緩挿されている。アーマチャ軸118の一端には、外径が貫通穴111bの内径より大きなフランジ部118aが設けられている。また、アーマチャ軸118のフランジ部118aに対向する位置には、半球状の突起部111cが設けられている。アーマチャ112とアーマチャ保持部111aとの間には、アーマチャ軸118の周囲に圧縮バネであるアーマチャバネ117が取り付けられている。アーマチャバネ117は、アーマチャ112をアーマチャ保持部111aから離反させる方向の付勢力を与えている。
また、羽根駆動部材111には、羽根駆動部材側突出部111eが設けられており、羽根作動部材115の羽根作動部材側突出部115bと当接する。
図3(d)に示されるように、羽根作動部材115は、羽根駆動部材111の軸部111fに回転可能に取り付けられている。
羽根作動部材115には、2つの遮光部材115cが設けられている。遮光部材115cがフォトセンサ132を遮光することにより、羽根作動部材115の回転位置を検出する。
ラチェット116と羽根駆動部材111の間には、ねじりバネである羽根駆動バネ(第2の付勢部材)114が配置されている。羽根駆動バネ114の一端は羽根駆動部材111に取り付けられ、他端はラチェット116に掛けられている。羽根駆動バネ114は、羽根駆動部材111に図3(a)において反時計回りの付勢力を与えている。また、羽根駆動バネ114の自由長は、羽根駆動部材111とラチェット116との間隔より長く設定されている。そのため、羽根駆動バネ114は、圧縮バネとして働き、羽根駆動部材111をシャッタ地板101の方向に付勢している。
羽根駆動部材111のローラー保持部111dには、ローラー113が回転可能に取り付けられている。ローラー113は、後述する第2のカムギア122の第2のカム(カム部)122cと接触する。
羽根作動部材115には、ローラー113のガイド部115dが設けられている。羽根駆動部材111と羽根作動部材115が動作する範囲において、ガイド部115dはローラー113と対向し、ローラー113がローラー保持部111dから外れることを防止している。また、ガイド部115dは、羽根駆動部材111の回転方向と平行な位置関係にある。よって、ガイド部115dは、羽根作動部材115が羽根駆動部材111に対し相対的に回転する際に、ローラー113のレールとして機能する。
ガイド部115dは、羽根駆動部材111の軸部111fに向かって、傾斜部115fを形成している。同じ肉厚の場合、水平部と垂直部だけの構成よりも、傾斜部を組み入れた構成の方が、ガイド部115dから軸部111fまでの距離が最短経路に近づく。そのため、羽根作動部材115全体の体積をより小さくすることができ、回転イナーシャを低減することができる。
羽根駆動部材111のローラー保持部111dは、図3(c)では紙面奥行き方向で羽根作動部材115に挟まれているが、図3(a)では紙面奥行き方向で羽根作動部材115に挟まれていない。組立に際し、図3(a)の状態で羽根作動部材115と羽根駆動部材111を組み合わせ、そのどちらかを回転させて図3(c)の状態とすることで、羽根作動部材115、羽根駆動部材111、およびローラー113を一体に扱うことができる。
また、羽根作動部材115に挟まれた状態における羽根駆動部材111の紙面奥行き方向の可動範囲は、ローラー113の厚み以下に設定されている。そのため、羽根駆動部材111がどちらかにガタ寄せされた場合でも、ローラー113はローラー保持部111dから脱落しにくい。つまり、ローラー113がローラー保持部111dから外れることを防止しつつ、シャッタ地板101へ組み込むことが可能である。
次に、図4〜6を用いて、第1のカムギア121と第2のカムギア122について説明する。
図4は、羽根作動部材115の係止状態におけるカムギアの説明図である。図5は、羽根作動部材115の係止解除状態におけるカムギアの説明図である。図6は、羽根駆動ピン115aと緩衝部材103の粘着時におけるカムギアの説明図である。
第1のカムギア121にはギア121a、カム121bが設けられており、第2のカムギア122には第1のカム122a、ギア122b、第2のカム122cが設けられている。
ギア122bは、伝達ギア(不図示)とかみ合うことで、モータ(不図示)の回転を伝達する。ギア121aは、ギア122bとかみ合うことでモータからの回転を伝達する。ギア121aとギア122bの歯数は同じ数に設定され、かつ2つのギアが所定の位置になるようかみ合わせてある。そのため、第1のカムギア121と第2のカムギア122は所定の位置でかつ同じ回転数で回転する。
図4に示されるように、カム121bが羽根作動部材115のカムフォロワ115eと接触することで、羽根作動部材115の回転を阻止している。また、図5、6に示されるように、カム121bがカムフォロワ115eの回転軌跡から退避することで、羽根作動部材115は回転可能となる。
FPC138の位相パターン部138cは、カム121bの下面に設けられた位相接片123と接触することで、第1のカムギア121の回転位置を検出する。
第1のカム122aは、ミラーレバー136のカムフォロワ136aに当接し、後述するようにミラーレバー136をアップ位置とダウン位置に回転させる。
第2のカム122cは、羽根駆動部材111に設けられたローラー113と接触し、後述するように羽根駆動部材111のチャージと解除動作を行う。第2のカム122cには、第1のカム領域1220と第2のカム領域1221が形成されている。
次に、各構成部品の動作を説明する。図7は、各構成部品の動作タイミングである。なお、図7に示すA〜Oの状態は、後述する各作動状態に対応している。
図8は、レリーズ前待機状態を示す図である(図7に示すAの状態)。図8(a)は被写体側から見た図、図8(b)は使用者側から見た図、図8(c)は羽根駆動部材111の拡大図である。
第1のカムギア121と第2のカムギア122は、図8に示される位置で停止している。
羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113は第2のカムギア122の第2のカム122cの第1のカム領域1220により保持されており、羽根駆動部材111は図8(a)において反時計回りに羽根駆動バネ114をチャージしている。
図8(c)に示されるように、羽根駆動部材111のアーマチャ保持部111aはアーマチャバネ117を圧縮し、アーマチャ軸118のフランジ部118aと羽根駆動部材111の突起部111cが離れている。アーマチャ112は、ヨーク133と接触している状態(以下、オーバーチャージ状態という)になっている。
羽根作動部材115のカムフォロワ115eは第1のカムギア121のカム121bと当接しており、羽根作動部材115は係止されている。
羽根復帰バネ146はサブアーム144を図8(b)において時計回りに付勢しているが、羽根作動部材115は係止されている。このため、サブアーム144は羽根復帰バネ146の付勢力に抗して1番羽根141および2番羽根142を展開する状態に保持している。すなわち、シャッタ地板101の開口部101aは、1番羽根141および2番羽根142により覆われている。
ミラーレバー136は、ミラーレバー駆動バネ139の付勢力によりカムフォロワ136aが第2のカムギア122の第1のカム122aのカムトップ部122eにより係止されているため、ダウン位置に保持されている。
メインミラー13は、メインミラー駆動バネ107によりダウン方向に付勢され、ストッパー(不図示)に当接することでダウン位置に保持されている。このとき、メインミラー13のメインミラー駆動ピン13bとミラーレバー136の当接部136bとの間には隙間が空いている。そのため、ミラーレバー136の位置に誤差が生じてもメインミラー13の位置はストッパーにより正しい位置に保持される。
レリーズ動作の開始により、コイル134に通電し、ヨーク133に磁力を発生させ、ヨーク133とアーマチャ112を吸着状態にする。
同時にモータに通電し、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させることで、羽根作動部材係止解除状態となる。
図9は、羽根作動部材係止解除状態を示す図である。図9(a)は被写体側から見た図、図9(b)は使用者側から見た図、図9(c)は羽根駆動部材111の拡大図である。
図9の状態に移行する際、第1のカムギア121のカム121bが羽根作動部材115のカムフォロワ115eの回転軌跡から退避する(図7に示すCの状態)。そのため、羽根作動部材115は、係止が解除され、シャッタ地板101の軸101bに対して回転可能な状態になる。
羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113は、第2のカムギア122の第2のカム122cの第2のカム領域1221により保持されている。このとき、羽根駆動部材111に設けられた羽根駆動部材側接触部(押圧部)111gが羽根作動部材115に設けられた羽根駆動部材側接触部(被押圧部)115gの回動領域内に進入した状態となっている。しかし、羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gとの間には隙間ができて、羽根駆動部材側接触部111gが羽根作動部材側接触部115gに当接することはない。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させると、ローラー113は再び第1のカム領域1220によって保持され、図7に示すEの状態となる。
羽根作動部材115の係止が解除されると、羽根復帰バネ146の付勢力によって、羽根作動部材115が図8(b)において時計回りに回転する。羽根作動部材115の回転に伴い、羽根群が開口部101aを開状態にするように走行する。このとき、羽根復帰バネ146は、羽根駆動バネ114の羽根駆動部材111に対する付勢方向とは反対方向に付勢している。そのため、羽根復帰バネ146は、羽根駆動バネ114の付勢力に抗して羽根駆動部材111をチャージするときのモータ電流を大きくしないように、弱い付勢力にてメインアーム143を付勢している。
羽根群が走行した後、羽根緩衝部材104の羽根接触部材105からのバウンドと、羽根復帰バネ146の付勢力によるメインアーム143のバウンド抑えの繰り返しが続く。そのため、羽根群のバウンド収束まで所定の時間を要する。
バウンドが収束された後に羽根群は開口部101aの外側で重畳され、シャッタ地板101の開口部101aは開状態となる。
このとき、羽根駆動部材111が羽根駆動バネ114をオーバーチャージしているため、図9(c)に示されるように、羽根駆動部材111の羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材115の羽根作動部材側突出部115bとの間には隙間ができる。そのため、羽根群の走行に際し、羽根駆動部材111の羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材115の羽根作動部材側突出部115bが接触しない。
また、第2のカムギア122は回転するが、ミラーレバー136のカムフォロワ136aは、第2のカムギア122の第1のカム122aにより係止されている。そのため、メインミラー13は羽根群が展開状態から重畳状態に走行する間ダウン位置にあり、撮影レンズ53を通過した光束はメインミラー13によりペンタプリズム19に導かれ、羽根群に導かれない。
次に、レリーズ前待機状態において、羽根駆動ピン115aが緩衝部材103に当接した場合について説明する。図7に示すBの状態は、レリーズ前待機状態において、羽根駆動ピン115aが緩衝部材103に当接した状態である。
レリーズ前待機状態となる前に羽根駆動ピン115aが緩衝部材103に当接した直後、カム121bはカムフォロワ115eの回転軌跡内にある。しかしこのとき、第1のカムギア121のカム121bと羽根作動部材115のカムフォロワ115eとの間には、隙間がある状態となる。すなわち、カム121bとカムフォロワ115eとは係合しない。その後、羽根駆動ピン115aが緩衝部材103に当接していない場合、図4に示されるように、羽根復帰バネ146の付勢力により羽根作動部材115が回転する。これによって、カムギア121のカム121bと羽根作動部材115のカムフォロワ115eとが係合する状態となる。その状態で第1のカムギア121を回転させ、羽根群が走行すると、図5に示される状態となる。
一方、羽根駆動ピン115aと緩衝部材103とが当接している場合、第1のカムギア121のカム121bと羽根作動部材115のカムフォロワ115eとの間には、隙間がある状態となる。(図7に示すDの状態)。
図10は、羽根駆動ピンが緩衝部材に当接しているときの羽根作動部材係止解除状態を示す図である。図10(a)は被写体側から見た図、図10(b)は使用者側から見た図、図10(c)は羽根駆動部材111の拡大図である。
羽根駆動部材111に取り付けられているローラー113は、第2のカムギア122の第2のカム122cの第2のカム領域1221によって保持されている。第2のカム領域1221によりローラー113が保持されると、羽根駆動部材111は羽根駆動バネ114の付勢力に抗して図10(a)における反時計回りにさらに回転する。これにより羽根駆動部材111に設けられた羽根駆動部材側接触部111gが羽根作動部材115に設けられた羽根作動部材側接触部115gの回動領域内に進入する。羽根作動部材115は図10に示す位置で停止しているため、羽根作動部材115の羽根作動部材側接触部115gと羽根駆動部材111の駆動部材側接触部111gとが接触する。図6は、このときの羽根駆動部材111と羽根作動部材115との関係を示している。この接触により、羽根作動部材115は、図10(a)における反時計回りに後押しされる。これによって、緩衝部材103の粘着力によって羽根駆動ピン115aが緩衝部材103に貼り付いていたとしても、羽根駆動ピン115aを緩衝部材103から確実に引き剥がすことができる。したがって、羽根作動部材115を作動させることができ、意図通りの撮影を行うことができる。
本実施形態では、羽根作動部材115の回転は、羽根群が羽根緩衝部材104の羽根接触部材105と当接した位置で停止するようになっている。しかし、羽根作動部材115の回転が羽根緩衝部材104の羽根接触部材105によって停止しないような構成においては、羽根作動部材115の停止位置は羽根作動部材側突出部115bと羽根駆動部材側突出部111eとが当接した位置となる。
図11は、羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材側突出部115bとが当接した状態を示す図である。
図11(a)は、第2のカム領域1221によるローラー113の保持の終了後に羽根駆動部材111の羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材115の羽根作動部材側突出部115bが当接した場合の図である。このとき、1番羽根141および2番羽根142は図11(a)に示される位置で停止する。
図11(b)は、第2のカム領域1221によるローラー113の保持中に羽根駆動部材111の羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材115の羽根作動部材側突出部115bが当接した場合の図である。このとき、1番羽根141および2番羽根142は図11(a)に図示した位置よりも下方向となる位置で停止する。
これらの羽根群を覆うようなシャッタ地板101を考えると、第2のカム領域1221によるローラー113の保持の終了後に羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材側突出部115bとを接触させた場合の方がシャッタ地板のサイズを小さくできる。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させると、図7に示すEの状態になる。
図7に示すEの状態では、メインアーム143は羽根復帰バネ146により図9(b)において時計回りに付勢され、メインアーム143の穴143aが羽根作動部材115の羽根駆動ピン115aを押し羽根作動部材115を時計回りに回転させる。
このとき、羽根駆動部材111のローラー保持部111dに取り付けられたローラー113は、ローラー保持部111dから外れないように、羽根作動部材115のガイド部115dに沿って移動する。
羽根作動部材係止解除状態からさらに第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させる。第2のカムギア122の回転に伴い、ミラーレバー136のカムフォロワ136aが第2のカムギア122の第1のカム122aのカム面から離れる(図7に示すFの状態)。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させると、ミラーレバー駆動バネ139の付勢力によりミラーレバー136が所定量回転した後、ミラーレバー136の当接部136bがメインミラー駆動ピン13bに当接する。その後、メインミラー13がミラーアップ駆動を開始する(図7に示すGの状態)。
メインミラー13はストッパー(不図示)に当接し、所定時間バウンドをした後に停止し、それに伴いミラーレバー136はアップ位置で停止し、図7に示すHの状態であるミラーアップ状態になる。ミラーレバー駆動バネ139は、メインミラー13のバウンド時間を短くするため、強い付勢力を有する。そのため、メインミラー13は、羽根群に比べ、バウンド収束時間が短い。
図12は、ミラーアップ状態を示す図である。図12(a)は被写体側から見た図、図12(b)は使用者側から見た図である。
メインミラー13はアップ位置にあり、羽根群は下方向に走行し重畳され、1番羽根141および2番羽根142が羽根緩衝部材104の羽根接触部材105に当接している。シャッタ地板101の開口部101aおよびカバー板102の開口部102aは、ともに開放されている。
羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113は、第2のカムギア122の第2のカム122cの第1のカム領域1220によって保持され、アーマチャ112とヨーク133はオーバーチャージ状態にある。そのため、羽根駆動部材側突出部111eと羽根作動部材側突出部115bとの間には、隙間ができる。
この状態でモータを停止させると、撮影レンズ53からの光束が撮像素子23に到達する、いわゆるライブビュー状態になる。ライブビュー状態では、コイル134の通電を切っても羽根群は走行しない
図12の状態からモータを駆動し、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させ、図7に示すIの状態であるセット解除状態でモータを停止する。
図13は、羽根駆動部材111のセット解除状態を示す図である。図13(a)は被写体側から見た図、図13(b)は使用者側から見た図、図13(c)は図13(b)の羽根駆動部材111の拡大図、図13(d)は羽根緩衝部材104の拡大図である。
図12の状態から第2のカムギアが回転すると、第2のカムギア122の第2のカム122cの第1のカム領域1220による羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113の保持が解除される。そのため、羽根駆動部材111は、羽根駆動バネ114の付勢力により図13(a)において時計回りに回転する。
コイル134は通電されているので、ヨーク133に発生する磁力のため、アーマチャ112はヨーク133に吸着されている。また、アーマチャ軸118のフランジ部118aと羽根駆動部材111の突起部111cが接触し、羽根駆動部材111は保持されている。
羽根駆動部材111の回転に伴い、図13(c)に示されるように羽根駆動部材側突出部111eが羽根作動部材側突出部115bに当接し、羽根作動部材115が図13(a)において時計回りに回転する。
羽根作動部材115の回転に伴い、羽根群は上昇する。1番羽根141および2番羽根142と、羽根緩衝部材104の羽根接触部材105との間には図13(d)に示されるように隙間が生じる。羽根群は重畳された状態であり、シャッタ地板101の開口部101aおよびカバー板102の開口部102aはともに開放された状態である。
図13の状態において、撮像素子23の画素のリセット走査(以下、電子先幕走行という)を行い、撮影露光を行う(図7に示すJの状態)。レリーズ動作から電子先幕走行までがレリーズタイムラグとなる。本実施形態では、羽根作動部材115の係止解除を行った後にミラーレバーロック解除を行い、羽根群のバウンドの収束時間内にメインミラー13のバウンドが収束するように設定しているため、レリーズタイムラグを短くすることができる。
電子先幕走行開始後、設定されたシャッタ秒時に対応する時間間隔をあけてから、コイル134の通電を切る。
コイル134の通電が切られると、ヨーク133に発生する磁力がなくなり、アーマチャ112とヨーク133の吸着は解除される。そのため、羽根駆動部材111は、羽根駆動バネ114の付勢力により図13(a)において時計回りに回転する。
図14は、羽根走行中の図である。図14(a)は被写体側から見た図、図14(b)は使用者側から見た図である。
羽根走行中、羽根駆動部材側突出部111eが羽根作動部材側突出部115bに当接した状態で両者一体に回転する。羽根駆動部材111の回転中に、羽根駆動部材111と羽根作動部材115とが当接することで羽根駆動部材111の速度変動は生じないため、シャッタ精度は悪化しない。
羽根作動部材115の羽根駆動ピン115aは、メインアーム143の穴143aと係合し、メインアーム143を図14(b)において反時計回りに回転させる。よって、羽根群は、羽根復帰バネ146の付勢力に抗して図中上方向に走行する。
このとき、羽根駆動部材111のローラー保持部111dに取り付けられたローラー113は、羽根作動部材115のガイド部115dと回転方向の相対位置を保ったまま、シャッタ地板101の軸101bを中心に図14(a)において時計回りに回転する。ローラー113とガイド部115dとの間には摩擦が発生しないので、ローラー113に使用する潤滑油が染み出すことや、姿勢変化によってローラー113のスラスト方向の位置が変化することによる摩擦係数の変化の影響はない。したがって、ローラー113がローラー保持部111dから外れることを防止しつつ、ローラー113とガイド部115d間の摩擦をなくし、ローラー113と他部材との接触抵抗が変化することによるシャッタ精度悪化を最小限に抑えられる。
図15は、図7に示すKの状態である羽根走行完了状態を示す図である。図15(a)は被写体側から見た図、図15(b)は使用者側から見た図である。
羽根作動部材115の羽根駆動ピン115aは、シャッタ地板101の円弧状をした孔101eの上部に取り付けられた緩衝部材103に当接し、停止している。
羽根作動部材115は羽根復帰バネ146の付勢力によりメインアーム143を介して図15(a)において反時計回りに付勢されており、羽根作動部材側突出部115bは羽根駆動部材側突出部111eに当接したままである。
第1のカムギア121のカム121bは羽根作動部材115のカムフォロワ115eと接触しておらず、羽根作動部材115は軸101cに対して回転可能な状態にある。
羽根駆動部材111が羽根走行完了状態であるかどうかは補助地板131に設けられたフォトセンサ132によって検出する。フォトセンサ132によって羽根駆動部材111が羽根走行完了状態であることを検出した後、所定時間後にモータに通電し、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させる(図7に示すLの状態)。
第1のカムギア121の回転に伴い、第2のカムギア122の第1のカム122aがミラーレバー136のカムフォロワ136aを押し、ミラーレバー136はミラーレバー駆動バネ139の付勢力に反して図15(a)において反時計回りに回転する。
メインミラー13は、メインミラー駆動バネ107によりダウン方向に付勢され、メインミラーの回転軸部13aとミラーレバー136の当接部136bが当接した状態で図15(a)において反時計回りに回転し下降する。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させることで、図7に示すMの状態であるミラーチャージ完了状態になる。
図16は、ミラーレバー136のミラーレバーチャージ完了状態を示す図である。図16(a)は被写体側から見た図、図16(b)は使用者側から見た図である。
このとき、ミラーレバー136のカムフォロワ136aは、第2のカムギア122の第1のカム122aのカムトップ位置に到達し、ミラーレバー136はダウン位置に保持されている。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122は回転させることで、図7に示すNの状態となる。
図17は、羽根作動部材係止状態を示す図である。図17(a)は被写体側から見た図、図17(b)は使用者側から見た図である。
羽根作動部材115は、羽根復帰バネ146の付勢力により、メインアーム143を介して図17(a)の反時計回りに所定量回転する。カムフォロワ115eが第1のカムギア121のカム121bのカムトップ部121cと接触すると、羽根作動部材115は回転を停止する。
この際、羽根群は、羽根作動部材115の回転に伴い下降するが、展開状態のままである。すなわち、シャッタ地板101の開口部101aおよびカバー板102の開口部102aは、ともに遮蔽された状態のままである。
さらに、第1のカムギア121と第2のカムギア122を回転させることで、図7に示すOの状態となる。
図18は、羽根駆動部材111のチャージ中の状態を示す図である。図18(a)は被写体側から見た図、図18(b)は使用者側から見た図である。
第2のカムギア122の第2のカム122cが羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113を押し、羽根駆動部材111は羽根駆動バネ114の付勢力に抗して図18(a)において反時計回りに回転する。
羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113が第2のカムギア122の第2のカム122cの第1のカム領域1220に到達すると、羽根駆動部材111は羽根駆動バネ114の付勢力に抗して保持される。
この状態でモータの通電を切ると図5に示すAの状態であるレリーズ前待機状態になる。
次に、図19、図20を参照して、実施例2のシャッタ装置について説明する。
本実施例の基本的構成については、実施例1と同一であるので、実施例1と異なる部分のみ説明する。
図19は、各構成部品の動作タイミングを示す図である。
本実施例では、第2のカム122の第2のカムギア122cの第2のカム領域1221は、羽根駆動部材111のチャージ中にローラー113と接触する位置に設けられている。そのため、図7に示すC(D)のタイミングが図19に示すPのタイミングに変更されている。
図20は、羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113が第2のカムギア122の第2のカム122cの第2のカム領域1221により保持された状態の図である。図20(a)は被写体側から見た図、図20(b)は使用者側から見た図、図20(c)は羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gの拡大図である。
本実施例では、羽根駆動部材チャージ中に図19に示すPの状態において、ローラー113が第2のカムギア122の第2のカム122cの第2のカム領域1221により保持された状態となる。
さらに、羽根作動部材115のカムフォロワ115eが第1のカムギア121のカム121bにより係止されている状態においては、図20(c)に示されるように、羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gとの間には隙間ができる。したがって、羽根駆動ピン115aと緩衝部材103が粘着した場合、羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gが当接することで、羽根駆動ピン115aは緩衝部材103から離反される。羽根作動部材115は、羽根復帰バネ146の付勢力により図20(a)における反時計回りに一定角度回転し、カムフォロワ115eと第1のカムギア121のカム121bが当接することで係止される。
粘着の影響を受けずに羽根作動部材115が作動した際には、羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gが当接することはない。
本実施例の構成によれば、羽根駆動ピン115aと緩衝部材103とが貼り付いた状態でもレリーズ前待機状態の前段階である羽根駆動部材チャージ中に羽根駆動ピン115aを緩衝部材103から確実に引き剥がすことができる。
次に、図21から図23を参照して、実施例3のシャッタ装置について説明する。
本実施例の基本的構成については、実施例1と同一であるので、実施例1と異なる部分のみ説明する。
図21は、各構成部品の動作タイミングを示す図である。図22は、ミラーアップ状態を示す図である。図23は、レルーズ前待機状態から羽根駆動部材111のセット解除状態に至るまでのカムの回転に要する時間を示した図である。
本実施例では、第2のカムギア122の第2のカム122cの形状が実施例1と異なる。そのため、図7に示すH、Iの状態はそれぞれ図21に示すQ、Rの状態となる。
図21に示すQの状態は、ミラーアップ状態であり、ローラー113は第2のカム領域1221により保持されている。図21に示すRの状態では、第2のカム領域1221によるローラー113の保持が解除され、アーマチャ112がコイル134への通電により磁力を発生した状態のヨーク133に吸着保持されている。
本実施例では、第2のカムギア122は図22に示されるように、実施例1と比較して第2のカム領域1221の範囲が異なっている。第2のカム領域1221では、実施例1と同様に羽根駆動部材側接触部111gと羽根作動部材側接触部115gを当接させることで、羽根作動部材115を図22における反時計回りに回転させることが可能である。さらに、本実施例では第2のカム領域1221はライブビュー位相も兼ねている。そのため、羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113は、モータ通電により、第2のカム領域1221との摺動後に、アーマチャ112がコイル134への通電により磁力を発生した状態のヨーク133に吸着保持された通電保持状態となる。
図22に示されるように、ライブビュー状態において、羽根駆動部材111に取り付けられたローラー113は、第2のカムギア122の第2のカム122cの第2のカム領域1221により保持される。また、ライブビュー状態のローラー113の保持位置には、後述のように一定の範囲があり、これをライブビュー位相という。
ライブビュー位相は、同一のモータを同一の減速比で動作させた場合、オーバーランに対する余裕として、図22に示されるα1からα2のように、一定角度必要である。しかし、通常撮影時には空走範囲となり、撮影者がレリーズをしてから実際に撮影が開始されるまでの時間であるレリーズタイムラグが長くなる原因となる。
実施例1のような構成では、第2のカム領域1221の終了位置以降の第1のカム領域1220内にライブビュー位相を設ける必要があるが、本実施例では、ライブビュー領域を第2のカム領域1221内に設ければよい。したがって、図23に示すように、実施例1と比較して、第2のカムギア122の第2のカム122cのカム領域を短くすることができる。これは実施例1において第2のカム領域1221の範囲が長く必要とされる場合に特に有利となる。したがって、レリーズ前待機状態から撮影開始すなわち通電保持状態の解除までの時間を短縮することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 フォーカルプレンシャッタ(シャッタ装置)
101 シャッタ地板
101a 開口部
103 緩衝部材
111 羽根駆動部材
111g 羽根駆動部材側接触部(押圧部)
114 羽根駆動バネ(第2の付勢部材)
115 羽根作動部材
115g 羽根作動部材側接触部(被押圧部)
121 第1のカムギア(係止部材)
122 第2のカムギア(チャージ部材)
122c 第2のカム(カム部)
1220 第1のカム領域
1221 第2のカム領域
141 1番羽根
142 2番羽根
143 メインアーム
144 サブアーム
146 羽根復帰バネ(第1の付勢部材)

Claims (11)

  1. 撮影光束が通過する開口部が形成されるシャッタ地板と、
    前記開口部を閉状態と開状態にする羽根群と、
    前記羽根群が取り付けられ、回動することで前記羽根群を作動させる羽根作動部材と、
    前記羽根群が前記開口部を開状態にするように前記羽根作動部材を付勢する第1の付勢部材と、
    前記開口部が閉状態を保持するように前記羽根作動部材を係止する係止部材と、
    前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように移動した際に前記羽根作動部材と当接する緩衝部材と、
    前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように前記羽根作動部材を駆動する羽根駆動部材と、
    前記羽根群が前記開口部を閉状態にするように前記羽根駆動部材を付勢する第2の付勢部材と、
    前記羽根駆動部材が摺動することで前記第2の付勢部材をチャージするカム部を備えたチャージ部材と、を有し、
    前記カム部には、第1のカム領域と、第2のカム領域が形成されており、
    前記羽根駆動部材が前記第1のカム領域を摺動する間、前記羽根駆動部材に形成された押圧部が前記羽根作動部材に形成された被押圧部の回動領域から退避し、
    前記羽根駆動部材が前記第2のカム領域を摺動する間、前記押圧部が前記被押圧部の回動領域内に進入することを特徴とするシャッタ装置。
  2. 前記羽根作動部材が前記緩衝部材と当接した後、第1の状態であるとき、前記羽根駆動部材が前記第2のカム領域を摺動する間、前記押圧部と前記被押圧部は当接せず、
    前記羽根作動部材が前記緩衝部材と当接した後、第2の状態であるとき、前記羽根駆動部材が前記第2のカム領域と摺動する間、前記押圧部と前記被押圧部は当接することを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  3. 前記押圧部は、前記被押圧部を前記羽根群が前記開口部を開状態にするように押圧することを特徴とする請求項1または2に記載のシャッタ装置。
  4. 前記羽根作動部材が前記第1の状態であるとき、前記係止部材は前記羽根作動部材を係止しており、
    前記羽根作動部材が前記第2の状態であるとき、前記係止部材による前記羽根作動部材の係止は解除されていることを特徴とする請求項2または3に記載のシャッタ装置。
  5. 前記羽根駆動部材は、前記係止部材による前記羽根作動部材の係止が解除された際に、前記第2のカム領域を摺動することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  6. 前記羽根駆動部材は、前記チャージ部材が前記第2の付勢部材のチャージを開始した際に、前記第2のカム領域を摺動することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  7. 前記開口部が開状態であるときに、前記羽根駆動部材が前記第1のカム領域を摺動することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  8. 前記開口部が開状態であるときに、前記羽根駆動部材が前記第2のカム領域を摺動することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  9. 撮影光束から退避するアップ位置と、撮影光束が入射されるダウン位置との間を回動可能なミラー部材を更に有し、
    前記ミラー部材が前記アップ位置である間、前記羽根駆動部材は前記第2のカム領域を摺動することを特徴とする請求項9に記載のシャッタ装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のシャッタ装置を備える撮像装置。
  11. 請求項10に記載の撮像装置と、
    前記撮像装置に撮影光束を入射する撮像光学系と、を有することを特徴とするカメラシステム。
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