JP4346166B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャッタ地板の撮影用開口を閉鎖・開放する羽根を備えたカメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にカメラ用フォーカルプレンシャッタは、撮影用開口を有するシャッタ地板を備えている。このシャッタ地板には、撮影用開口を閉鎖・開放する羽根が設けられ、この羽根には回動可能な駆動レバーが連結されている。このようなフォーカルプレンシャッタにおいて、シャッタ地板には、例えば電磁石が設けられており、この電磁石によって、駆動レバーを羽根の閉鎖位置に対応する位置または羽根の開放位置に対応する位置に保持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、電磁石の吸着面にゴミや油・水滴等が付着すると、電磁石に対して駆動レバーが吸着不良となり、この場合には、羽根が閉鎖位置または開放位置に確実に保持されなくなり、未露光や露光アンダー、露光オーバーとなってしまう恐れがある。また、このような不具合を防止するには、防塵部材などを設けることが考えられるが、この場合にはコストアップになってしまう。
【0004】
本発明の目的は、品質を向上させ且つコストダウン化を図ることができるカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタは、撮影用開口を備えたシャッタ地板と、撮影用開口を閉鎖・開放する羽根と、羽根を走行させる駆動部材と、固定子及びこの固定子に対して往復移動可能な可動子を有し、可動子によって駆動部材を係止する電磁アクチュエータとを備えていて、駆動部材は、羽根の閉鎖位置に対応する第1の位置にあるときに可動子に係止される第1の係止部と、羽根の開放位置に対応する第2の位置にあるときに可動子に係止される第2の係止部とを有している構成とする。
【0006】
以上のように構成した本発明においては、駆動部材を所定の位置に保持するときは、電磁アクチュエータの可動子を所定方向に移動させ、この可動子によって駆動部材を係止する。また、上記可動子による駆動部材の係止を解除するときは、電磁アクチュエータの可動子を反対方向に移動させる。さらに、駆動部材は、羽根の閉鎖位置に対応する第1の位置にあるときに可動子に係止される第1の係止部と、羽根の開放位置に対応する第2の位置にあるときに可動子に係止される第2の係止部とを有している。このように駆動部材の係止および係止解除を電磁アクチュエータで行うことにより、電磁石を使用しなくて済むため、ゴミや油・水滴等に対して強くなり、シャッタの品質が向上する。また、防塵部材等を設ける必要がなくなるので、コストダウン化が図れる。さらに、例えば駆動部材をバネの付勢力で第1の位置または第2の位置に戻す場合、駆動部材が第1の位置または第2の位置に達した直後に、電磁アクチュエータの可動子を移動させて第1の係止部または第2の係止部を係止することにより、駆動部材がストッパ等に当たって大きくはね返ることはほとんど無い。したがって、緩衝部材やブレーキ部材等を設けることなく、羽根のバウンドを防止することができ、これにより、シャッタ自体の小型化やコストダウン化を図りつつ、再露光等を防止することができる。
【0008】
好ましくは、駆動部材には、可動子と摺動接触するカム面が形成されている構成であってもよい。これにより、例えば不慮の要因により、駆動部材が所定の位置に達する前に可動子が移動して駆動部材に当接しても、駆動部材は可動子をカム面に摺動接触させた状態で所定の位置に達し、駆動部材は可動子に確実に係止されるようになる。
【0009】
また、好ましくは、駆動部材および可動子のいずれか一方には、係止用の引っ掛け爪が設けられている。これにより、駆動部材が可動子に係止されるときには、駆動部材と可動子とがほぼ線接触または点接触の状態となるので、駆動部材の係止解除時において可動子の移動によって生じる摩擦抵抗が小さくなり、駆動部材の動作のばらつきが少なくなる。
【0010】
さらに、好ましくは、電磁アクチュエータは、固定子にコイル部を有すると共に可動子に磁石部を有するリニア直流モータである。これにより、コイル部のコイルが通電されても、コイル部が動くことは無いため、配線が容易に行えると共に、コイルに接続されたリード線の断線が防止される。
【0011】
この場合、固定子は、筒状のヨークと、このヨークの内側に配置され、コイルを巻回してコイル部を形成したボビンとを有し、ボビンには、その軸線方向に延びる直線ガイド部が設けられており、この直線ガイド部に対して可動子が直線移動可能となっている構成とするのが好ましい。これにより、リニア直流モータの構造が簡単になり、かつ可動子がスムーズに往復移動する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの好適な実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
まず、本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第1の実施形態を図1〜図6により説明する。図1において、フォーカルプレンシャッタ1は、矩形状の撮影用開口であるアパーチャ2aを有するシャッタ地板2を備えている。このシャッタ地板2の裏面部には、アパーチャ2aを閉鎖・開放する2枚の羽根3A,3Bが羽根アーム4A,4Bを介して上下方向(図1で見て上下方向)に走行自在に支持されている。ここでは、羽根3Aを先羽根、羽根3Bを後羽根と呼ぶこととする。羽根アーム4Aには、先羽根3Aを上下方向に走行させる駆動部材としての先羽根駆動レバー5Aが連結され、羽根アーム4Bには、後羽根3Bを上下方向に走行させる駆動部材としての後羽根駆動レバー5Bが連結されている。先羽根駆動レバー5Aと後羽根駆動レバー5Bとは、シャッタ地板2の表面部の一端側に上下方向に所定の間隔を隔てて配置されている。
【0014】
先羽根駆動レバー5Aは、シャッタ地板2に軸6Aを介して回動自在に取り付けられ、バネ7によって右旋性(時計回り方向の回動習性)の付勢力が付与されている。また、先羽根駆動レバー5Aには、後述するセットレバー17と係合する作動片8と、後述するリニア直流モータ22Aと係合する第1の係止部9及び第2の係止部10とが設けられている。
【0015】
後羽根駆動レバー5Bは、シャッタ地板2に軸6Bを介して回動自在に取り付けられ、バネ11によって左旋性(反時計回り方向の回動習性)の付勢力が付与されている。また、後羽根駆動レバー5Bには、後述するリニア直流モータ22Bと係合する第1の係止部12及び第2の係止部13が設けられている。
【0016】
後羽根駆動レバー5Bには、軸6Bを介して補助後羽根駆動レバー14が連結されている。補助後羽根駆動レバー14は、バネ15によって右旋性の付勢力が付与されている。なお、バネ15は、バネ11の付勢力に対して打ち勝つような付勢力を有している。そして、補助後羽根駆動レバー14は、バネ15の付勢力により後羽根駆動レバー5B上に設けられたピンPに当たって、後羽根駆動レバー5Bと略一体に回動可能となっている。また、補助後羽根駆動レバー14には、後述するセットレバー17と係合する作動片16が設けられている。
【0017】
先羽根駆動レバー5Aと後羽根駆動レバー5Bとの間には、カメラ内部の図示しない駆動モータにより作動するセットレバー17が配置されている。このセットレバー17は、シャッタ地板2に軸18を介して回動自在に取り付けられ、バネ19によって左旋性の付勢力が付与されている。また、セットレバー17には、先羽根駆動レバー5Aの作動片8を押動するカム部20と、補助後羽根駆動レバー14の作動片16を押動するカム部21とが設けられている。
【0018】
また、羽根駆動レバー5A,5Bの近傍位置には、羽根駆動レバー5A,5Bを所定の位置に保持する電磁アクチュエータであるリニア直流モータ22A,22Bが配置されている。このリニア直流モータ22A,22Bの構造を図2に示す。
【0019】
同図において、リニア直流モータ22A,22Bは、固定子23を備えている。この固定子23は、筒状のヨーク24と、このヨーク24の内側に配置され、コイル25を巻回したカップ状のボビン26とを有しており、コイル25及びボビン26によりコイル部を形成している。また、ボビン26には、ボビン26の軸線方向に延びる直線ガイド部28が設けられている。
【0020】
このような固定子23内には、可動子29が往復移動可能に収容されている。可動子29は、円柱状の永久磁石(磁石部)からなり、ボビン26の内側に所定の間隔を隔てて配置されている。また、可動子29には、その軸線方向に延びる穴部29aが形成されており、この穴部29aに直線ガイド部28が直線移動自在に嵌入されている。
【0021】
このようなリニア直流モータ22A,22Bにおいて、カメラ内部の図示しない制御系からの電気信号により、例えばコイル25が正方向に通電されると、可動子29が固定子23に対して収縮し、コイル25が逆方向に通電されると、可動子29が固定子23に対して伸長する。このとき、コイル25は固定子24側に設けられているので、コイル25は通電されても動くことは無い。したがって、コイル25の配線が容易に行えると共に、コイル25に接続された電気リード線の断線が防止され、これにより可動子29の繰り返し精度が向上する。また、固定子24に直線ガイド部28を設けたので、可動子29がスムーズに直線移動する。
【0022】
上記のようにリニア直流モータ22A,22Bの可動子29を伸縮させることによって、羽根駆動レバー5A,5Bを、羽根3A,3Bの閉鎖位置に対応する第1の位置または羽根3A,3Bの開放位置に対応する第2の位置に保持することができる。具体的には、先羽根駆動レバー5Aが先羽根3Aの閉鎖位置に対応する第1の位置にあるとき(図1及び図3参照)に、リニア直流モータ22Aの可動子29を伸長させると、先羽根駆動レバー5Aの第1の係止部9が可動子29に係止されて、先羽根駆動レバー5Aが第1の位置に保持され、この状態から可動子29を収縮させると、第1の係止部9の係止が解除される。また、先羽根駆動レバー5Aが先羽根3Aの開放位置に対応する第2の位置にあるときに(図4参照)、リニア直流モータ22Aの可動子29を伸長させると、先羽根駆動レバー5Aの第2の係止部10が可動子29に係止されて、先羽根駆動レバー5Aが第2の位置に保持され、この状態から可動子29を収縮させると、第2の係止部10が解除される。なお、後羽根駆動レバー5Bについても、上記と同様にして、リニア直流モータ22Bの可動子29による係止及びその解除が行われる。
【0023】
このように羽根駆動レバー5A,5Bの係止及びその解除をリニア直流モータ22A,22Bで行うことにより、電磁石を使用しなくて済むため、ゴミや油・水滴等に対して強くなり、未露光や露光アンダー、露光オーバーとなることが防止され、これによりシャッタの品質が向上する。また、防塵部材等を設ける必要がなくなるので、コストダウン化が図れる。さらに、組立ラインにクリーンルームのような特別な環境を必要としなくて済むため、設備投資も最小限で済み、この点でもコストダウン化が図れる。
【0024】
なお、リニア直流モータは、上記のような直線運動可能なものに限らず、円弧的に往復運動可能なものであってもよい。
【0025】
以上のように構成したフォーカルプレンシャッタ1の動作を説明する。なお、最初は、先羽根駆動レバー5Aの第1の係止部9がリニア直流モータ22Aの可動子29に係止されて、先羽根3Aがアパーチャ2aを閉鎖し、後羽根駆動レバー5Bの第2の係止部13がリニア直流モータ22Bの可動子29に係止されて、後羽根3Bがアパーチャ2aを開放している走行開始状態(図1参照)にあるものとする。
【0026】
この状態から、図示しない制御系によりリニア直流モータ22Aのコイル25(図2参照)を正方向に通電し、リニア直流モータ22Aの可動子29を図3の実線で示すように収縮させる。すると、可動子29による先羽根駆動レバー5Aの係止が解除され、先羽根駆動レバー5Aがバネ7の付勢力により軸6Aを中心に右旋する(図4参照)。これに伴って、先羽根駆動レバー5Aと連結された先羽根3Aが下方に走行し、アパーチャ2aを開放する。また、このとき、セットレバー17がバネ19の付勢力により軸18を中心に左旋する。
【0027】
そして、先羽根駆動レバー5Aが、シャッタ地板2に設けられたストッパ30に当たった後、直ちにリニア直流モータ22Aのコイル25を逆方向に通電し、リニア直流モータ22Aの可動子29を図4の実線で示すように伸長させる。すると、先羽根駆動レバー5Aの第2の係止部10が可動子29に係止され、先羽根駆動レバー5Aは先羽根3Aの開放位置に対応する第2の位置に保持される。このように先羽根駆動レバー5Aがストッパ30に当たった直後にリニア直流モータ22Aの可動子29を伸長させることにより、先羽根駆動レバー5Aがストッパ30に当たって大きく跳ね返ることが防止され、これにより、先羽根3Aがバウンドして未露光や露光不足が生じることが防止される。以上のように、緩衝部材やブレーキ部材等を設けなくても、先羽根3Aのバウンドを防止することができるため、シャッタ1の信頼性を確保しつつ、シャッタ1の小型化やコストダウン化を図ることが可能となる。
【0028】
続いて、リニア直流モータ22Bのコイル25(図2参照)を正方向に通電し、リニア直流モータ22Bの可動子29を図4の実線で示すように収縮させる。すると、可動子29による後羽根駆動レバー5Bの係止が解除され、後羽根駆動レバー5Bがバネ15の付勢力により補助後羽根駆動レバー14と一体に軸6Bを中心に右旋する(図5参照)。これに伴って、後羽根駆動レバー5Bと連結された後羽根3Bが下方に走行し、アパーチャ2aを閉鎖する。
【0029】
そして、後羽根駆動レバー5Bが、シャッタ地板2に設けられたストッパ31に当たった後、直ちにリニア直流モータ22Bのコイル25を逆方向に通電し、リニア直流モータ22Bの可動子29を図5の実線で示すように伸長させる。すると、後羽根駆動レバー5Bの第1の係止部12が可動子29に係止され、後羽根駆動レバー5Bは先羽根3Bの閉鎖位置に対応する第1の位置に保持される。この時にも、上記と同様に、後羽根駆動レバー5Bがストッパ31に当たって大きく跳ね返ることが防止される。これにより、後羽根3Bがバウンドした場合も再露光が発生し難くなる。
【0030】
その後、リニア直流モータ22Aの可動子29を収縮させ、その可動子29による先羽根駆動レバー5Aの係止を解除した後、図示しない駆動モータによりセットレバー17を軸18を中心にして右旋させる。すると、セットレバー17のカム部20が先羽根駆動レバー5Aの作動片8を押動し、これによって先羽根駆動レバー5Aが軸6Aを中心に左旋し、これに伴って先羽根3Aがアパーチャ2aを閉鎖する。また、上記とほぼ同時に、セットレバー17のカム部21が補助後羽根駆動レバー14の作動片16を押動し、これによって補助後羽根駆動レバー14が軸6Bを中心に左旋して走行開始位置に達する(図6参照)。そして、リニア直流モータ22Aの可動子29を図6の点線で示すように伸長させると、先羽根駆動レバー5Aの第1の係止部9が可動子29に係止され、先羽根駆動レバー5Aは先羽根3Aの閉鎖位置に対応する第1の位置に保持される。これにより、シャッタ1は、先羽根3A及び後羽根3Bの両方でアパーチャ2aを閉鎖する二重遮光の状態となる。
【0031】
そして、リニア直流モータ22Bの可動子29を図6の実線で示すように収縮させると、その可動子29による後羽根駆動レバー5Bの係止が解除され、後羽根駆動レバー5Bがバネ11の付勢力により軸6Bを中心に左旋し、走行開始位置に達する(図3参照)。これに伴って、後羽根駆動レバー5Bと連結された後羽根3Bが上方に走行し、アパーチャ2aを開放し、図1に示す走行開始状態に戻る。以後、上記の動作が繰り返し行われる。
【0032】
以上のように構成したシャッタ1では、専用の部品を必要とせずに二重遮光が可能となるため、特に高い遮光性を必要とするレンジファインダーのカメラに適している。
【0033】
なお、上記の実施形態では、羽根駆動レバー5A,5Bに第1の係止部9,12及び第2の係止部10,13を設けるように構成したが、羽根3A,3Bのバウンド防止用の緩衝部材等を有していれば、上記の係止部10,12は設けず、係止部9,13のみがリニア直流モータ22A,22Bの可動子29に係止されるようにしてもよい。
【0034】
本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第2の実施形態を図7及び図8により説明する。図中、第1の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図7において、フォーカルプレンシャッタ40は、形状が第1の実施形態と異なる先羽根駆動レバー41A及び後羽根駆動レバー41Bを備えている。羽根駆動レバー41A,41Bは、バネ7,15によって右旋性の付勢力が付与されている。また、羽根駆動レバー41A,41Bには、リニア直流モータ22A,22Bの可動子29に係止される引っ掛け爪42A,42Bが設けられている。この引っ掛け爪42A,42Bは、リニア直流モータ22A,22Bの可動子29に係止されたときに、可動子29とほぼ線接触、好ましくはほぼ点接触の状態となるような形状を有している。ここで、引っ掛け爪42Aは、先羽根駆動レバー41Aが先羽根の閉鎖位置に対応する第1の位置にあるときに可動子29に係止され、引っ掛け爪42Bは、後羽根駆動レバー41Bが後羽根の開放位置に対応する第2の位置にあるときに可動子29に係止されるようになっている。
【0036】
このように引っ掛け爪42A,42Bを設けることにより、羽根駆動レバー41A,41Bがリニア直流モータ22A,22Bの可動子29に係止されるときには、羽根駆動レバー41A,41Bと可動子29とがほぼ線接触または点接触の状態となる。このため、図8に示すように羽根駆動レバー41A,41Bの係止を解除すべく、可動子29を収縮させるときに、羽根駆動レバー41A,41Bと可動子29との間に生じる摩擦抵抗が小さて済み、羽根駆動レバー41A,41Bの動作のばらつきが少なくなる。また、羽根駆動レバー41A,41Bの係止解除に必要な力量が小さくて済むため、リニア直流モータ22A,22Bを小型化でき、その分シャッタ40の寸法も小型化できる。
【0037】
また、羽根駆動レバー41A,41Bには、リニア直流モータ22A,22Bの可動子29と摺動接触する湾曲状のカム面43A,43Bが、引っ掛け爪42A,42Bの部分から連続的に形成されている。このようなカム面43A,43Bを設けた理由は、以下の通りである。
【0038】
すなわち、図8に示す状態から、セットレバー17の回動により羽根駆動レバー41A,41Bを図7に示す位置(係止位置)に移動させ、リニア直流モータ22A,22Bの可動子29により羽根駆動レバー41A,41Bを係止する際、何らかの不慮の原因により可動子29の伸長するタイミングが早くなってしまうと、可動子29が羽根駆動レバー41A,41Bに当接してしまう可能性がある。しかし、羽根駆動レバー41A,41Bにはカム面43A,43Bが設けられており、可動子29の伸長するタイミングが早すぎることがあっても、羽根駆動レバー41A,41Bは可動子29をカム面43A,43Bに摺動接触させ、カム面43A,43Bが可動子29を押し退けながら係止位置まで移動するようになる。このため、羽根駆動レバー41A,41Bは可動子29に確実に係止される。
【0039】
上記のフォーカルプレンシャッタ40では、第1の実施形態と異なり、補助後羽根駆動レバーは設けられておらず、二重遮光にならない構造となっている。また、先羽根駆動レバー41Aが先羽根の開放位置に対応する第2の位置にあるとき、及び後羽根駆動レバー41Bが後羽根の閉鎖位置に対応する第1の位置にあるときには、リニア直流モータ22A,22Bの可動子29に係止される構成となっていないため、その時の羽根のバウンドを防止するための緩衝部材またはブレーキ部材が必要となる。その他の構成は、第1の実施形態と同じである。
【0040】
なお、本実施形態では、羽根駆動レバー41A,41Bに引っ掛け爪42A,42B及びカム面43A,43Bを設けるように構成したが、カム面は特に設けなくても良い。また、第1の実施形態のように羽根駆動レバーに2つの係止部位を形成し、各係止部位に係止用引っ掛け爪を設けるようにしてもよい。
【0041】
本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第3の実施形態を図9により説明する。図中、第2の実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0042】
図9において、フォーカルプレンシャッタ50は、形状が第2の実施形態と異なる先羽根駆動レバー51A及び後羽根駆動レバー51Bと、固定子52及び可動子53からなるリニア直流モータ54A,54Bとを備えている。
【0043】
羽根駆動レバー51A,51Bには、リニア直流モータ54A,54Bの可動子53に係止される係止部55A,55Bと、リニア直流モータ54A,54Bの可動子53と摺動接触する湾曲状のカム面56A,56Bとが設けられている。このカム面56A,56Bは、係止部55A,55Bの部分から連続的に形成されている。
【0044】
リニア直流モータ54A,54Bは、第2の実施形態と異なり、可動子53の先端部に、羽根駆動レバー51A,51Bの係止部55A,55Bを係止する引っ掛け爪57が形成されている。この引っ掛け爪57は、羽根駆動レバー51A,51Bがリニア直流モータ54A,54Bの可動子53に係止されたときに、可動子53とほぼ線接触、好ましくはほぼ点接触の状態となるような形状を有している。これにより、上述したように可動子53を収縮させたときに生じる摩擦抵抗が小さくなり、羽根駆動レバー51A,51Bの動作のばらつきが少なくなる等の効果が得られる。
【0045】
なお、本実施形態では、羽根駆動レバー51A,51Bに係止部55A,55B及びカム面56A,56Bを設けるように構成したが、カム面は特に設けなくても良い。また、第1の実施形態のように羽根駆動レバーに2つの係止部を形成すると共に、リニア直流モータの可動子に、当該2つの係止部に対応する2つの係止用引っ掛け爪を設けるようにしてもよい。
【0046】
以上、本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの実施形態について、いくつか説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、羽根駆動レバーの係止及びその係止解除をリニア直流モータにより行うものとしたが、そのようなリニア直流モータ以外にも、例えばリニア電磁ソレノイドといった、固定子に対して往復移動可能な可動子を有する電磁アクチュエータを用いてもよい。また、リニア直流モータを、その可動子がシャッタ地板2に対してほぼ平行に移動するように配置したが、可動子がシャッタ地板2に交差する方向に移動するように配置してもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、先羽根及び後羽根を有するカメラ用フォーカルプレンシャッタについて説明したが、本発明は、羽根が1つしかないフォーカルプレーンシャッタにも適用できる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、電磁アクチュエータの可動子を作動させることによって駆動部材の係止及びその解除を行うようにしたので、ゴミや油・水滴等に対して強くなり、シャッタの品質が向上すると共に、防塵部材等を設ける必要が無くなるため、コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示すリニア直流モータの構造を示す断面図である。
【図3】図1に示すカメラ用フォーカルプレンシャッタの動作を示す概略図である。
【図4】図1に示すカメラ用フォーカルプレンシャッタの動作を示す概略図である。
【図5】図1に示すカメラ用フォーカルプレンシャッタの動作を示す概略図である。
【図6】図1に示すカメラ用フォーカルプレンシャッタの動作を示す概略図である。
【図7】本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第2の実施形態において、羽根駆動レバーがリニア直流モータによって係止されている状態を示す図である。
【図8】図7に示すリニア直流モータによる羽根駆動レバーの係止が解除されている状態を示す図である。
【図9】本発明に係るカメラ用フォーカルプレンシャッタの第3の実施形態において、羽根駆動レバーがリニア直流モータによって係止されている状態を示す図である。
【符号の説明】
1…カメラ用フォーカルプレンシャッタ、2…シャッタ地板、2a…アパーチャ(撮影用開口)、3A…先羽根、3B…後羽根、5A…先羽根駆動レバー(駆動部材)、5B…後羽根駆動レバー(駆動部材)、9…第1の係止部、10…第2の係止部、12…第1の係止部、13…第2の係止部、22A,22B…リニア直流モータ(電磁アクチュエータ)、23…固定子、24…ヨーク、25…コイル(コイル部)、26…ボビン(コイル部)、28…直線ガイド、29…可動子(磁石部)、40…カメラ用フォーカルプレンシャッタ、41A…先羽根駆動レバー(駆動部材)、41B…後羽根駆動レバー(駆動部材)、42A,42B…係止用の引っ掛け爪、43A,43B…カム面、50…カメラ用フォーカルプレンシャッタ、51A…先羽根駆動レバー(駆動部材)、51B…後羽根駆動レバー(駆動部材)、52…固定子、53…可動子、54A,54B…リニア直流モータ(電磁アクチュエータ)、55A,55B…係止部、56A,56B…カム面、57…係止用の引っ掛け爪。

Claims (5)

  1. 撮影用開口を備えたシャッタ地板と、
    前記撮影用開口を閉鎖・開放する羽根と、
    前記羽根を走行させる駆動部材と、
    固定子及びこの固定子に対して往復移動可能な可動子を有し、前記可動子によって前記駆動部材を係止する電磁アクチュエータとを備えていて、
    前記駆動部材は、前記羽根の閉鎖位置に対応する第1の位置にあるときに前記可動子に係止される第1の係止部と、前記羽根の開放位置に対応する第2の位置にあるときに前記可動子に係止される第2の係止部とを有していることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記駆動部材には、前記可動子と摺動接触するカム面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記駆動部材および前記可動子のいずれか一方には、係止用の引っ掛け爪が設けられていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記電磁アクチュエータは、前記固定子にコイル部を有すると共に前記可動子に磁石部を有するリニア直流モータであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記固定子は、筒状のヨークと、このヨークの内側に配置され、コイルを巻回して前記コイル部を形成したボビンとを有し、前記ボビンには、その軸線方向に延びる直線ガイド部が設けられており、この直線ガイド部に対して前記可動子が直線移動可能となっていることを特徴とする請求項4記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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