JP6327621B2 - 自立式ラック - Google Patents

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Description

本発明は、床面に自立して設置すると共に、内部に格納物を格納する自立式ラックに関する。
床面に自立して設置すると共に、内部に格納物を格納する自立式ラックが知られている。これは、ラックを床面に固定すると地震時の荷重がそのままラックにかかり、ラックのサポート部には大きな荷重がかかるためである。自立式にすると、地震時にラックが滑るため、ラックの加速度が小さくなり、サポート部の荷重を低減して、サポート部の破損を抑制し、その安全性を高めることができる。
このような自立式ラックの一例として、例えば、核燃料の燃料集合体を格納する自立式燃料集合体格納ラックがある。このような自立式ラックは、例えば、水で満たされたピット内の床面に単に設置されているだけであり、地震時の荷重低減のため、地震時に床面を横滑り可能としている。しかしながら、地震時の横滑り量が大きいと、以下のような不具合がある。
(1)ピット壁やラック同士が衝突して破損する。
(2)ラックの脚が所定位置からずれて、地震後に大がかりな配置修正作業が発生する。
特開2013−40871号公報
上記不具合に対し、例えば、上記特許文献1では、ラック本体(11)と台板(17)を自在継手(16A)とバネ(15)等を介して分離し(特許文献1の図2等参照)、地震水平力が自在継手(16A)を通じてラック本体(11)に伝わると、ラック本体(11)が首振り運動することで、ダンパ(41)によるエネルギ消費により、台板(17)の基部(18)の横滑りを低減するようにしている。
しかしながら、地震によるエネルギを消費するのはダンパのみであるため、横滑り低減量(エネルギ消費量)が小さい。又、首振り運動では格納物が飛び跳ねてしまい、又、遠心力により格納物上部の速度が大きくなり、隣接するラックやピット壁との衝突による損傷が懸念される。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、地震によるエネルギの消費を効率的に行って、床面に対する横滑りを低減することができる自立式ラックを提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る自立式ラックは、
流体中に設置される自立式ラックであって、
前記流体を貯留する場所の床面に、複数の脚により自立して設置される第1の箱と、
格納物を格納すると共に、前記流体を介在させる隙間を空けて前記第1の箱の内部に収容される第2の箱と、
前記第1の箱の底板と前記第2の箱の底板との間に設けられ、前記第2の箱を支持する複数の弾性部材とを有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る自立式ラックは、
上記第1の発明に記載の自立式ラックにおいて、
前記第1の箱の底板と前記第2の箱の底板との間であって、前記第1の箱の底板の上面側又は前記第2の箱の底板の下面側に、前記第2の箱の底板の下面側又は前記第1の箱の底板の上面側に向かって延設された第1の抵抗板を設けた
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る自立式ラックは、
上記第2の発明に記載の自立式ラックにおいて、
前記第1の抵抗板を、上方から見て、格子状に複数配置するか、又は、放射状に複数配置した
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る自立式ラックは、
上記第1〜第3のいずれか1つの発明に記載の自立式ラックにおいて、
前記第1の箱の側壁の上端又は前記第2の箱の側壁の上端に、前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間の隙間の出口を覆う第2の抵抗板を設けた
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る自立式ラックは、
上記第1〜第4のいずれか1つの発明に記載の自立式ラックにおいて、
前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間に他の弾性部材を設けた
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る自立式ラックは、
上記第1〜第4のいずれか1つの発明に記載の自立式ラックにおいて、
前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間であって、前記第1の箱の側壁の内面側又は前記第2の箱の側壁の外面側に、水平方向に延設された第3の抵抗板を設けた
ことを特徴とする。
本発明によれば、自立式ラックを外側の第1の箱と内側の第2の箱に分離し、地震時のエネルギを内側の第2の箱の水平方向変位に伴う流体の抵抗エネルギに効率よく変換する構成としているので、外側の第1の箱の床面に対する横滑り(水平方向変位)をより低減することができる。
本発明に係る自立式ラックの一適用例となる自立式燃料集合体格納ラックをピット内に配置した状態を示す斜視図である。 本発明に係る自立式ラックの実施形態の一例(実施例1)を示す図であり、(a)は、その鉛直方向の断面図であり、(b)は、その水平方向の断面図である。 図2に示した自立式ラックに地震による水平力が働いたときの動きを説明する断面図である。 図2に示した自立式ラックの変形例を示す断面図である。 本発明に係る自立式ラックの実施形態の他の一例(実施例2)を示す図であり、(a)は、その鉛直方向の断面図であり、(b)は、その水平方向の断面図である。 図5に示した自立式ラックに地震による水平力が働いたときの動きを説明する断面図である。 図5に示した自立式ラックの変形例を示す断面図である。 図5に示した自立式ラックの他の変形例を示す断面図である。
以下、図1〜図8を参照して、本発明に係る自立式ラックの実施形態を説明する。なお、以下の説明においては、自立式ラックの一例として、自立式燃料集合体格納ラックを例示するが、本発明は、これに限らず、他の用途の自立式ラックにも適用可能である。
(実施例1)
図1は、本実施例の自立式ラックの一適用例となる自立式燃料集合体格納ラックをピット内に配置した状態を示す斜視図である。又、図2は、本実施例の自立式ラックを示す図であり、図2(a)は、その鉛直方向の断面図(図2(b)のB−B線断面図)であり、図2(b)は、その水平方向の断面図(図2(a)のA−A線断面図)である。又、図3は、図2に示した自立式ラックに地震による水平力が働いたときの動きを説明する断面図である。又、図4は、図2に示した自立式ラックの変形例を示す断面図である。
本実施例の自立式ラックの一適用例として、例えば、核燃料の燃料集合体を格納する自立式燃料集合体格納ラックがある。図1に示すように、自立式燃料集合体格納ラック20(以降、ラック20)は、水11を貯留する場所であるピット12の床面12aに自立して多数設置されて、燃料集合体を水11中に貯蔵して保管するものである。ラック20は、床面12a上に設置しているだけであり、固定されていない。これは、地震時の荷重低減のために、地震時に床面12aを横滑り可能とするためである。又、ラック20同士も連結されていない。そのため、横滑り量が大きいと、前述したように、ピット壁12bやラック20同士が衝突して破損したり、ラック20の脚が所定位置からずれて、地震後に大がかりな配置修正作業が発生したりする不具合がある。
そこで、本実施例では、図2(a)、(b)に示すように、ラック20Aの構造を工夫することにより、その横滑り量を低減するようにしている。なお、図2〜図4では、1つのラック20Aのみ図示するが、他のラック20Aも同様の構造である。
具体的には、ラック20Aは、図2(a)、(b)に示すように、ピット12の床面12aに自立して設置される台箱22(第1の箱)と、格納物を格納すると共に、水11を介在させる隙間を空けて台箱22の内部に収容されるラック箱21(第2の箱)とを有している。ラック箱21は上方が開口した箱型形状であり、同様に、台箱22も上方が開口した箱型形状である。ラック箱21の底板21aと台箱22の底板22aとの間には、複数の下部弾性部材23が配置されて、台箱22の底板22aの上面にラック箱21を支持している。又、台箱22の底板22aの下面には、複数の脚24が設けられており、これらの脚24により、ラック20Aは床面12aの上に自立している。下部弾性部材23としては、例えば、ビルの免震に使用されるような積層ゴムやバネ等を使用する。
このように、ラック20Aは、ラック箱21と台箱22とを分離した二重構造となっており、ラック箱21の台箱22に対する相対水平変位を許容すると共に、ラック箱21の自重を支えるために必要な上下方向の剛性を持つ下部弾性部材23で、ラック箱21と台箱22との間を支持している。又、ラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bとは、各々が互いに対向して配置されて、水11を介在させる隙間を空けており、ここでは、ラック箱21の4つの側壁21bに対して、台箱22の4つの側壁22bが各々対面して、四方を取り囲むように配置されて、隙間が設けられている。
ラック箱21の側壁21b及び台箱22の側壁22bには、後述する流体抵抗を考慮して、穴等の開口部は設けていないが、ラック箱21の底板21a及び台箱22の底板22aには、小さな穴が複数設けられており、水11がこれらの穴を通って循環して、ラック箱21の内部に格納している燃料集合体(格納物)を冷却できるようになっている。
上述した構造を有するラック20Aにおいて、地震による水平力が働いたときの動きを、図3を参照して説明する。
地震による水平力が働き、例えば、台箱22に対して、ラック箱21が水平変位方向Hへ相対変位した場合には、水平変位方向Hの前方側のラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bの間の隙間が狭まる。すると、側壁21bと側壁22bの間の隙間を上下に抜ける水11の流れと、底板21aと底板22aとの間の隙間を水平に抜ける水11の流れとを発生させることになる(白抜き矢印参照)。これは、ラック箱21が水平変位方向Hと逆の方向に相対変位した場合も同様である。つまり、地震により、ラック箱21が台箱22に対して水平震動すると、水11の流れをラック箱21と台箱22との間に発生させることになる。
そして、この際、地震によるエネルギを、側壁21bと側壁22bとの隙間の間にある流体(水11)の抵抗により吸収することで、ラック箱21の水平変位(水平震動)に伴う流体の抵抗エネルギに効率良く変換することになる。
このようにして、ラック箱21の水平変位(水平振動)により発生する流体抵抗を効率的かつ有効に活用し、地震によるエネルギを流体の抵抗エネルギに変換することで、台箱22自体の床面12aに対する相対変位を抑えて、その脚24が床面12aを滑る量を抑制すること、つまり、台箱22自体の床面12aに対する横滑りを抑制することができる。これは、どの水平方向にラック箱21が変位しても、同じ作用、効果を奏する。従って、どの方向に震動するか分からない地震による水平力が働いても対応可能である。
引用文献1に開示された発明と比較すると、ダンパによるエネルギ消費より、水平方向運動による流体抵抗によるエネルギ消費の方が、エネルギを効率的に消費させるので、上述した構造を有するラック20Aでは、台箱22の脚24の床面12aに対する横滑りを引用文献1の発明より低減することができる。又、ラック箱21は、台箱22の中に収納されているので、ピット壁12bやラック20A同士の衝突による損傷を、引用文献1の発明より低減することができる。
更に、図4に示すように、ラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bとの間に、ゴムやバネ等の側部弾性部材25を挟み込むようにしても良い。この側部弾性部材25により、地震によるエネルギを消費して、台箱22の脚24の床面12aに対する横滑りをより低減することができ、ピット壁12bやラック20A同士の衝突による損傷をより低減することができる。側部弾性部材25を側壁21b及び側壁22bの上方側に設ける場合には、首振り運動を抑制することも期待できる。又、ラック箱21が台箱22に対して動くので、流体抵抗エネルギの消費を利用することができ、ラック20Aが床面を滑る量を効果的に低減できる。
(実施例2)
図5は、本実施例の自立式ラックを示す図であり、図5(a)は、その鉛直方向の断面図(図5(b)のD−D線断面図)であり、図5(b)は、その水平方向の断面図(図5(a)のC−C線断面図)である。又、図6は、図5に示した自立式ラックに地震による水平力が働いたときの動きを説明する断面図である。又、図7、図8は、各々、図5に示した自立式ラックの変形例を示す断面図である。
本実施例のラック20Bは、基本的には、実施例1のラック20Aと同等の構造であるが、更に、流体の抵抗エネルギを効率良く利用するための構造物を追加することにより、その横滑り量をより低減するようにしている。そこで、実施例1のラック20Aと同等の構造には同じ符号を付し、重複する説明は省略して、本実施例のラック20Bを説明する。なお、図5〜図8でも、1つのラック20Bのみ図示するが、他のラック20Bも同様の構造である。
本実施例のラック20Bには、実施例1のラック20Aと比較して、更に、下部抵抗板26、上部抵抗板27を追加している。
下部抵抗板26は、ラック箱21の底板21aの下面側に設けられ、台箱22の底板22aの上面側に向かって、下方に向けて立設されている。ここでは、上方から見て、格子状になるように、複数の下部抵抗板26が配置されている。底板21aの下面側には、下部弾性部材23が配置されて、底板21aと台箱22の底板22aとの間には、所定の隙間(所定の流路幅)が確保されているので、下部抵抗板26の配置の自由度が高く、このような格子状に配置可能である。
この下部抵抗板26は、台箱22の底板22aの上面との隙間(距離)を狭くすることで、つまり、底板21aと底板22aとの間の流路を狭くすることで、流体抵抗を増加させている。なお、底板21a及び底板22aには、複数の穴が設けられているが、ここでの流体抵抗の増加に大きな影響がでない程度に小さいものである。
又、上部抵抗板27は、ラック箱21の側壁21bの上端に設けられ、ここから上方に延設されると共に、その上端部が外側に向けて水平に延設されている。言い換えると、L字断面の形状に形成されており、その水平部分が側壁22bの上端より高い位置となるように配置されている。このような形状、配置とすることにより、上部抵抗板27が、ラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bとの間の隙間の出口を覆うと共に、ラック箱21の変位時に、台箱22側と接触しないようになっている。上部抵抗板27は、ラック箱21の側壁21bの上端に沿って、全周に設けても良いが、全周に限らず、その一部に設けるようにしても良い。
この上部抵抗板27は、側壁21bと側壁22bとの間の隙間の出口を覆うようにすることで、つまり、側壁21bと側壁22bとの間の流路の出口を覆うようにすることで、流体抵抗を増加させている。なお、上部抵抗板27を外側に向けて延設する長さは、通常の配置状態(初期の配置状態)において、上記隙間をちょうど覆うように、台箱22の側壁22bの上端の真上まで延設すれば良い。
上記の下部抵抗板26は、ラック箱21の底板21aの下面側に代えて、台箱22の底板22aの上面側に設けても良く、この場合、下部抵抗板26を、ラック箱21の底板21aの下面側に向かって、上方に向けて立設するようにすれば良い。同様に、上記の上部抵抗板27も、ラック箱21の側壁21bの上端に代えて、台箱22の側壁22bの上端に設けても良く、この場合、上部抵抗板27の上端部を内側に向けて延設するようにすれば良い。更に、下部抵抗板26及び上部抵抗板27のいずれか一方のみを設けるようにしても良い。又、下部抵抗板26は、鉛直方向や斜め方向に向かって延設されても良いし、上部抵抗板27は、鉛直方向に延設された後、水平に延設されて良いし、最初から斜め方向に向かって延設されても良い。
上述した構造を有するラック20Bにおいて、地震による水平力が働いたときの動きを、図6を参照して説明する。
地震による水平力が働き、例えば、台箱22に対して、ラック箱21が水平変位方向Hへ相対変位した場合には、水平変位方向Hの前方側のラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bの間の隙間が狭まる。すると、側壁21bと側壁22bの間の隙間を上下に抜ける水11の流れと、底板21aと底板22aとの間の隙間を水平に抜ける水11の流れとを発生させることになる(白抜き矢印参照)。これは、ラック箱21が水平変位方向Hと逆の方向に相対変位した場合も同様である。つまり、地震により、ラック箱21が台箱22に対して水平震動すると、水11の流れをラック箱21と台箱22との間に発生させることになる。
そして、この際、地震によるエネルギを、側壁21bと側壁22bとの間の隙間にある流体(水11)の抵抗により吸収することで、ラック箱21の水平変位(水平震動)に伴う流体の抵抗エネルギに効率良く変換することができる。
加えて、下部抵抗板26では、水11の流れが発生したとき、底板21aと底板22aとの間の水11の流れる方向と、上下方向に立設した下部抵抗板26の水平変位方向Hとが逆となるので、下部抵抗板26に大きな流体抵抗が発生し、地震によるエネルギを流体の抵抗エネルギに更に効率良く変換することができる。又、下部抵抗板26を格子状に配置しているので、地震による水平力がどの水平方向に働いても、上下方向に立設した下部抵抗板26において、大きな流体抵抗を発生させることができる。
又、上部抵抗板27でも、水11の流れが発生したとき、側壁21bと側壁22bの間の隙間を上方に抜ける水11の流れに対して、当該隙間を覆う上部抵抗板27が大きな抵抗となるので、上部抵抗板27に大きな流体抵抗が発生し、地震によるエネルギを流体の抵抗エネルギに更に効率良く変換することができる。
このようにして、ラック箱21の水平変位(水平振動)により発生する流体抵抗を効率的かつ有効に活用し、地震によるエネルギを流体の抵抗エネルギに変換することで、台箱22自体の床面12aに対する相対変位を抑えて、その脚24が床面12aを滑らないようにすること、つまり、台箱22自体の床面12aに対する横滑りを抑制することができる。これは、どの水平方向にラック箱21が変位しても、同じ作用、効果を奏する。従って、どの方向に震動するか分からない地震による水平力が働いても対応可能である。
加えて、ラック20Bでは、下部抵抗板26、上部抵抗板27がラック箱21の振動運動の邪魔にならない位置に設けられているので、この振動運動を阻害することなく、実施例1のラック20Aよりも流体抵抗が大きくなり、この結果、地震によるエネルギを、より効率的に消費して、台箱22の脚24の床面12aに対する横滑りをより低減することができる。又、大きな流体抵抗が発生するので、ラック箱21の変位時に、ラック箱21の側壁21bと台箱22の側壁22bの接触も防止、抑制することができる。
なお、下部抵抗板26の配置は、流体抵抗を増加できれば、格子状に限らず、格子状以外の配置でも良い。特に、ラック箱21の底板21aの下面側には下部弾性部材23が配置されて、ラック箱21の底板21aと台箱22の底板22aとの間には所定の隙間(所定の流路幅)が確保されており、このため、下部抵抗板26の配置の自由度は高い。例えば、図7に示すように、複数の下部抵抗板28を、底板21aの中央に向かって流路を狭めるように、例えば、放射状に(ハの字のように)配置しても良い。
このように、底板21aの中央に向かって流路を狭めるように、複数の下部抵抗板28を配置しているので、実施例1のラック20Aよりも流体抵抗が大きくなり、この結果、地震によるエネルギを、より効率的に消費して、台箱22の脚24の床面12aに対する横滑りをより低減することができる。
又、例えば、図8に示すように、側壁21bと側壁22bの間の隙間に、更に、側部抵抗板29を設けるようにしても良い。
この側部抵抗板29は、台箱22の側壁22bの内壁側に設けられ、側壁21bと側壁22bとの間の隙間を狭めるように、内側に向けて延設されている。又、台箱22の側壁22bの内壁に沿って、側部抵抗板29を全周に設けて良いが、全周に限らず、その一部に設けるようにしても良い。この側部抵抗板29は、上記隙間を狭くすることで、つまり、側壁21bと側壁22bとの間の流路を狭くすることで、流体抵抗を増加させている。但し、側部抵抗板29を設ける場合、ラック箱21の変位時に、側部抵抗板29がラック箱21に接触しないように、側部抵抗板29の長さを側壁21bと側壁22bとの間の隙間より小さく設定するか、又は、側壁21bと側壁22bとの間の隙間を側部抵抗板29の長さより大きく設定する必要がある。このとき、地震時の変位量を考慮しても良い。
上記の側部抵抗板29は、台箱22の側壁22bの内壁側に代えて、ラック箱21の側壁22bの外壁側に設けても良く、この場合、側部抵抗板29を内側に向けて延設するようにすれば良い。
この側部抵抗板29により、地震によるエネルギを消費して、台箱22の脚24の床面12aに対する横滑りをより低減することができ、ピット壁12bやラック20A同士の衝突による損傷をより低減することができる。
本発明は、フリースタンディング・ラックと呼ばれる自立式のラックに好適なものである。
11 水
12 ピット
12a 床面
12b ピット壁
20A、20B ラック
21 ラック箱
21a 底板
21b 側壁
22 台箱
22a 底板
22b 側壁
23 下部弾性部材
24 脚
25 側部弾性部材
26 下部抵抗板
27 上部抵抗板
28 下部抵抗板
29 側部抵抗板

Claims (6)

  1. 流体中に設置される自立式ラックであって、
    前記流体を貯留する場所の床面に、複数の脚により自立して設置される第1の箱と、
    格納物を格納すると共に、前記流体を介在させる隙間を空けて前記第1の箱の内部に収容される第2の箱と、
    前記第1の箱の底板と前記第2の箱の底板との間に設けられ、前記第2の箱を支持する複数の弾性部材とを有する
    ことを特徴とする自立式ラック。
  2. 請求項1に記載の自立式ラックにおいて、
    前記第1の箱の底板と前記第2の箱の底板との間であって、前記第1の箱の底板の上面側又は前記第2の箱の底板の下面側に、前記第2の箱の底板の下面側又は前記第1の箱の底板の上面側に向かって延設された第1の抵抗板を設けた
    ことを特徴とする自立式ラック。
  3. 請求項2に記載の自立式ラックにおいて、
    前記第1の抵抗板を、上方から見て、格子状に複数配置するか、又は、放射状に複数配置した
    ことを特徴とする自立式ラック。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の自立式ラックにおいて、
    前記第1の箱の側壁の上端又は前記第2の箱の側壁の上端に、前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間の隙間の出口を覆う第2の抵抗板を設けた
    ことを特徴とする自立式ラック。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の自立式ラックにおいて、
    前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間に他の弾性部材を設けた
    ことを特徴とする自立式ラック。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の自立式ラックにおいて、
    前記第1の箱の側壁と前記第2の箱の側壁との間であって、前記第1の箱の側壁の内面側又は前記第2の箱の側壁の外面側に、水平方向に延設された第3の抵抗板を設けた
    ことを特徴とする自立式ラック。
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