JP6507886B2 - 免震構造の評価方法 - Google Patents
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Description
このような免震構造の評価方法によれば、壁体の剛性Kwを容易に想定することができ、衝突を想定した設計効率の向上を図ることができる。
このような免震構造の評価方法法によれば、上部構造に過大な損傷や倒壊・崩壊が生じないように設計することができる。
このような免震構造の評価方法法によれば、免震装置が破断したり、軸力、支持能力を失ったりしないように設計することができる。
このような免震構造の評価方法法によれば、上部構造の応答値のクライテリアと、壁体の変形量のクライテリアとの関係が明確になる。
このような免震構造の評価方法法によれば、2本のラインによるクライテリアをともに満足する領域(設計可能領域)を推測することができる。
このような免震構造の評価方法法によれば、設計可能な壁体剛性Kwの範囲を容易に想定することができる。
<<免震構造について>>
本実施形態の免震構造は、鉛直方向に並ぶ上部構造(免震建物)と下部構造(基礎)との間に免震装置(積層ゴムなど)を備えて構成されたものである。また、下部構造の外周部には上部構造の過大変位を抑制するための免震擁壁(壁体に相当)が設けられており、当該免震擁壁と上部構造との間には水平方向に所定のクリアランスが形成されている(換言すると、免震擁壁は下部構造に属し、免震擁壁と上部構造とは水平方向に所定距離をもって離間している)。
<衝突応答解析モデル>
図1は、衝突応答解析モデル及び免震建物の諸元を示す図である。上部構造は各階を一質点とした多質点等価せん断型モデルとしており、図1に示すモデルの黒丸(●)は建物の一層分についての質量を示している。また、各層の復元力特性は、弾塑性立体骨組モデルを用いた静的漸増荷重解析から得られるQ‐σ曲線をTri-Linearにモデル化している。
擁壁との衝突を想定し、上部構造の応答増幅および免震層の応答変形を評価する場合、免震擁壁剛性(背面土剛性含む)と、建物(上部構造)質量と、衝突速度との関係は重要な影響因子と考えられる。そこで、Kw/M(免震擁壁剛性/建物質量)をパラメーターとして免震建物の衝突応答解析を行い、上部構造の応答増幅および免震層の応答変形を評価した。ここで、応答増幅とは、基準法で定められている入力地震動による変形(応答値)に対し、それより大きい地震が発生したときにどれだけ変形するかを示す値である。本実施例では入力地震動の大きさをレベル2告示スペクトル(解放工学的基盤、乱数位相)適合波の1.0〜1.5倍(加速度倍率)とし、衝突による上部構造の応答増幅率を、レベル2地震動による応答値を基準(1.0)として評価した。
以下、図面を参照しつつ、解析結果について説明する。なお、以下の図において、縦軸の値が大きくなる側を上側とし、反対側を下側とする。また、横軸の値が大きくなる側を右側とし、反対側を左側とする。また、免震擁壁剛性Kwは擁壁剛性(片持ち壁剛性)+背面土剛性として算出している。
擁壁との衝突を想定した合理的な設計を行うためには、前述した事象1及び事象2を防止するように設計する必要がある。すなわち、上部構造が倒壊しないように応答増幅を或るクライテリア以下に抑え、かつ、免震層の応答変形が限界変形以下となるような免震擁壁剛性を設定する必要がある。以下、これらについて検討する。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
Claims (6)
- 上部構造と下部構造との間に免震装置を備え、前記上部構造又は前記下部構造の一方に属する壁体と、前記上部構造又は前記下部構造の他方とが、水平方向に所定距離をもって離間している免震構造において、前記上部構造又は前記下部構造の他方と前記壁体との衝突を想定して前記免震構造を評価する免震構造の評価方法であって、
前記上部構造の質量Mと、前記壁体の剛性Kwとの比をパラメーターとして前記免震構造の衝突応答解析を行い、前記免震構造の衝突による応答値を評価することを特徴とする免震構造の評価方法。 - 請求項1に記載の免震構造の評価方法であって、
前記応答値は、前記衝突による前記上部構造の応答値である
ことを特徴とする免震構造の評価方法。 - 請求項1に記載の免震構造の評価方法であって、
前記応答値は、前記衝突による前記壁体の変形量である
ことを特徴とする免震構造の評価方法。 - 請求項1に記載の免震装置の評価方法であって、
前記上部構造の質量Mと、前記壁体の剛性Kwとの比Kw/Mを横軸とし、前記衝突の衝突速度又は入力地震動の大きさを縦軸として、前記衝突による前記上部構造の応答値と、前記衝突による前記壁体の変形量とをプロットし、前記上部構造の応答値が同値となる第一ラインと、前記壁体の変形量が同値となる第二ラインとを作成する
ことを特徴とする免震構造の評価方法。 - 請求項4に記載の免震装置の評価方法であって、
前記衝突速度又は前記入力地震動の大きさが所定値のときの前記第一ラインの第一Kw/M、及び、前記第二ラインの第二Kw/Mを算出する
ことを特徴とする免震構造の評価方法。 - 請求項5に記載の免震装置の評価方法であって、
前記第一Kw/Mと前記第二Kw/Mの間を設計可能領域とする
ことを特徴とする免震構造の評価方法。
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JPH02125231U (ja) * | 1989-03-27 | 1990-10-16 |
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2015
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