JP4552817B2 - 塔状構造物 - Google Patents

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本発明は、地震や風等の振動外力に対する煙突等の塔状構造物に関するものである。
例えば煙突などの筒身と鉄塔からなる構造物では、地震や風に対する外力は鉄塔で支えることを基本としている(例えば、特許文献1参照)が、単純に連結しただけでは系全体の減衰定数が小さいため、振動外乱に対する応答を抑えられないことがある。
この様な場合、連結部にダンパーを設置することは有効であり、複数の構造物をダンパーで連結する連結制震の考え方は以前より知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。連結用のダンパーとしては、オイルダンパーの様な粘性型のものや鋼製弾塑性ダンパーのような履歴型のものなど様々なものが考えられる。
特開2001−182374号公報 特公昭54−001391号公報 特公平04−049632号公報
制御対象とする構造物が煙突のように高層の場合、筒身と鉄塔の頂部の変形差は非常に大きくなる。そのため、最大歪量に制限のある鋼製の弾塑性ダンパーでは対応できない場合が多く、たとえ許容変形量の大きな装置を作成できたとしてもサイズが巨大となり問題が生じる。
一方、オイルダンパーやビンガムダンパーといった油圧機械は、設計次第で大きなストロークを有する装置を容易に製作可能であり、かつ微小な振動から効果を発揮するため、連結用ダンパーとして優れた性能を有しているが、静的な荷重に抵抗できないため、例えば筒身に加わる風外力を鉄塔に伝えることができない。
本発明は、このような課題の解決を図ったものであり、それ自体では設計外力に耐えることができない第1の構造体と、それを支持する第2の構造体とを上下方向の複数の箇所で連結してなる塔状構造物について、全体として大きな変形量に対処でき、風外力のような静的荷重にも有効で、かつ地震時には構造体に大きな減衰定数を付加することができる塔状構造物を提供することを目的としている。
請求項1に係る塔状構造物は、それ自体では設計外力に耐えることができない第1の構造体と、前記第1の構造体を水平方向に支持する第2の構造体とからなり、前記第1の構造体と前記第2の構造体を上下方向の複数の箇所で連結してなる塔状構造物において、上部の連結部には粘性型のダンパーを設置し、下部の連結部には履歴型のダンパーを設置したことを特徴とするものである。
粘性型ダンパーは、抵抗力が図7に示すように速度に依存する性質を持つものであり、静的な一定荷重に対しては長時間では変形してしまい抵杭できない特性を有する。対応するダンパーとしては、オイルダンパー、ビンガムダンパー、粘性体や粘弾性体を利用した粘性ダンパー、粘弾性ダンパー等がある。
履歴型ダンパーは、抵抗力が図8に示すように変形に依存する性質を持つものであり、図8中にFyと示した降伏荷重までは弾性的な復元力を維持するものである。対応するダンパーとしては、鋼製の弾塑性ダンパー、摩擦ダンパー、鉛ダンパー等がある。
このような構成により、本発明では、大ストロークの粘性型ダンパーと履歴型ダンパーを併用することで、風外力のような静的荷重を主として第2の構造体で支えつつ、地震時には大きな減衰定数を構造体に付加し、振動外力に対する応答を低減することができる。
請求項2は、請求項1に係る塔状構造物において、前記第2の構造体が前記第1の構造体の外周に形成された鉄塔であることを特徴とするものである。
第1の構造体が細長い塔形状の場合において、第2の構造体の形態としては、これを外から支える鉄塔のような構造体が適している。
請求項3は、請求項2に係る塔状構造物において、前記第1の構造体が煙突の筒身であることを特徴とするものである。
このような外形は、例えば特許文献1のものも同様であるが、本発明を適用することによる効果が非常に大きい構造物である。
請求項4は、請求項1、2または3に係る塔状構造物において、下部の連結部に設置した履歴型ダンパーの降伏力が、静的な風外力で生じる応力以上に設定されていることを特徴とするものである。
風外力にはこの履歴型ダンパーが固定用部材として働き、地震時には降伏することで、上層部の粘性型ダンパーの効果を助けることになる。
本発明によれば、それ自体では設計外力に耐えることができない第1の構造体と、前記第1の構造体を水平方向に支持する第2の構造体とからなる塔状構造物について、上部の連結部には粘性型のダンパーを設置し、下部の連結部には履歴型のダンパーを設置することで、全体として大きな変形量に対処させることができ、また風外力のような静的荷重にも有効で、かつ地震時には構造体に大きな減衰定数を付加することができる。
以下、最良の実施形態として、本発明を筒身とそれを外周から支える鉄塔とからなる煙突に適用した場合について説明する。
図1は、筒身2と鉄塔3からなる煙突1の外形図の例である。図中に示した連結部4を全て切り離した時の筒身2と鉄塔3それぞれの振動の様子を示したのが図2である。ダンパーは筒身2と鉄塔3間の相対的な変形が大きい場所に設置するのが有効であるため、この図2からは上層部に設置する方が良いことが分かる。
図3は上層位置の連結部4のみを切り離した場合である。この図3からは、筒身2と鉄塔3の相対的な変形差を大きくする観点からは、連結部4は全て切り離した方が良いことになる。
大きな変形を容易に許容し、微小な振幅レベルから大振幅まで一定の効果を発揮する粘性型ダンパーであるオイルダンパーやビンガムダンパーは、上記の上層階に設置するのに最も適している。しかしながら、こうした粘性型ダンパーは静的な荷重を支えられないため、筒身2に作用する風外力を鉄塔3に伝えることができない。
ところで、筒身2に作用する静的風外力から筒身2を守るためには、全ての連結部4で支える必要はない場合が多い。図4のように筒身2に作用する曲げモーメントは下層に向かって増大するため、曲げモーメントが許容値を超える下層位置(例えば図4のCおよびDの位置)で連結すれば、静的風外力に対しては抵抗し得る。
しかしながら、地震時の応答低減を考慮すると、前述した理由の通り、可能な限り筒身2と鉄塔3は切り離す方が望ましい。そこで、風外力抵抗用に連結する部位には履歴型ダンパー6を設置し、風外力時にダンパーに作用する力より少し大きな値でダンパーが降伏するように耐力を設定するものとする(図5)。
これにより、風外力時には弾塑性ダンパーなどの履歴型ダンパー6は固定用部材として働き、地震時には降伏することで連結効果を解消し、上層部の粘性型ダンパー5の効果を助ける。
また、静的風荷重に抵抗するための履歴型ダンパー6は下層部に設置されるため地震時の変形は小さく、鋼製弾塑性ダンパーでも十分に適用できることも利点の一つである。この下層部の履歴型ダンパー6は一定荷重まで剛に連結する能力を有していれば良く、鋼製弾塑性ダンパーに限らず、例えば摩擦型のダンパーでも良い。
なお、風荷重に抵抗するための履歴型ダンパー6は、必ずしも筒身2下層部の全ての連結位置に設置する必要はない。筒身2と鉄塔3は、上層部に設置した粘性型ダンパー5が十分効果を発揮する程度切り離せれば良いため、最下層部は通常のように剛結部材7で連結し、必要な中間位置のみ弾塑性ダンパーなどの履歴型ダンパー6とすることも考えられる(図6)。
また、本発明は既存の塔状構造物の補強にはもちろんのこと、新築の場合にも適用できる。あるいは、既に筒身2のみの自立型構造物として建設された煙突に対して、風外力の評価値が増大したような場合には、周囲に補強鉄塔3を新築し、本発明を適用することで静的風外力に対応しつつ、動的な外乱に対する大きな振動低減効果を実現し得る。
筒身と鉄塔からなる煙突を概略的に示した正面図である。 図1の煙突について、連結部を全て切り離した時の筒身と鉄塔それぞれの振動の様子を示した図である。 図1の煙突について、上層位置の連結部のみを切り離した場合の筒身と鉄塔それぞれの振動の様子を示した図である。 図1の煙突について、筒身に作用する曲げモーメントを示した図である。 本発明の一実施形態を概略的に示した正面図である。 本発明の他の実施形態を概略的に示した正面図である。 粘性型ダンパーの特性を説明するための速度と荷重の関係を例示的に表わしたグラフである。 履歴型ダンパーの特性を説明するための変位と荷重の関係を例示的に表わしたグラフである。
符号の説明
1…煙突、2…筒身、3…鉄塔、4…連結部、5…粘性型ダンパー、6…弾塑性ダンパー、7…剛結部材

Claims (4)

  1. それ自体では設計外力に耐えることができない第1の構造体と、前記第1の構造体を水平方向に支持する第2の構造体とからなり、前記第1の構造体と前記第2の構造体を上下方向の複数の箇所で連結してなる塔状構造物において、上部の連結部には粘性型のダンパーを設置し、下部の連結部には履歴型のダンパーを設置したことを特徴とする塔状構造物。
  2. 前記第2の構造体が前記第1の構造体の外周に形成された鉄塔であることを特徴とする請求項1記載の塔状構造物。
  3. 前記第1の構造体が煙突の筒身であることを特徴とする請求項2記載の塔状構造物。
  4. 下部の連結部に設置した履歴型ダンパーの降伏力が、静的な風外力で生じる応力以上に設定されていることを特徴とする請求項1、2または3記載の塔状構造物。
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