JP5138200B2 - 保管構造 - Google Patents

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Description

本発明は、保管構造に関するものである。特に、この発明は、振動発生時における破損を抑制する保管構造に関するものである。
保管物を保管する保管構造としては、例えば、原子炉で使用された使用済みの燃料棒を保管する燃料貯蔵用ラック、燃料貯蔵設備等がある。燃料貯蔵設備では、使用済みの燃料棒が支持格子により複数支持されて燃料集合体とされ、この燃料集合体が角管の燃料貯蔵用ラックに収容される。そして、燃料貯蔵用ラックは、所定間隔を保って垂直に設置され、燃料貯蔵設備の水中で冷却しつつ貯蔵される。燃料貯蔵用ラックとしては、ラック自体が燃料貯蔵設備の壁面や底面に固定されずに保管されるものもある(フリースタンディング構造)。
このようなフリースタンディング構造の燃料貯蔵用ラックでは、その底と燃料貯蔵設備の底面との間にすべり摩擦力が働いており、このすべり摩擦により燃料貯蔵設備の底面に保持されている。フリースタンディング構造では、このように燃料貯蔵用ラックは燃料貯蔵設備の底面との間のすべり摩擦力によって保持されているため、地震などの振動が発生した場合には、このすべり摩擦力によって振動は減衰され、燃料貯蔵用ラックに伝達される振動は緩和される。しかし、フリースタンディング構造では、燃料貯蔵用ラックはすべり摩擦によって保持されているため、例えば、大規模な地震など大きな振動が発生した場合に、すべり摩擦のみでは振動を緩和することが困難になる虞がある。このため、従来の保管構造では、すべり摩擦以外の手段によっても、振動を緩和させているものがある。
例えば、特許文献1に記載の保管構造では、燃料貯蔵設備内に水を満たし、燃料貯蔵用ラックの外面には抵抗板を設け、この燃料貯蔵用ラックを、水が満たされた燃料貯蔵設備内に配設する。これにより、大きな振動が発生した場合には、燃料貯蔵設備内の水に対する燃料貯蔵用ラックの抵抗板の抵抗により、燃料貯蔵用ラックに伝達される振動は減衰される。この結果、大きな振動が発生した場合でも、燃料貯蔵用ラックの振動を緩和することができる。
特開2006−162595号公報
しかし、燃料貯蔵設備内の水と燃料貯蔵用ラックの抵抗板との抵抗によって振動を減衰する場合でも、振動がさらに大きい場合には、燃料貯蔵用ラックの振動を緩和しきれない虞がある。また、燃料貯蔵用ラックの振動が緩和されても、振動の時間が長い場合には、燃料貯蔵用ラックは振幅が小さい状態で振動を続けるため、この振動によって燃料貯蔵用ラックは移動する虞がある。このため、これらにより燃料貯蔵用ラックは燃料貯蔵設備の内壁に衝突し、燃料貯蔵設備の内壁が損傷する虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、収容物と保管容器との衝突を抑制できる保管構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る保管構造は、保管物を収容する収容物と、液体を貯留可能に設けられると共に前記液体中で前記収容物を保管する保管容器と、前記保管容器に貯留された前記液体中に設けられると共に前記保管容器の内壁と前記収容物とから離間して前記内壁と前記収容物との間に配設される緩衝体と、を備えることを特徴とする。
この発明では、保管容器に貯留された液体中で収容物を保管し、保管容器の内壁と収容物との間に、これらから離間させた緩衝体を設けている。これにより、大規模な地震など大きな振動が発生した場合でも、振動は保管容器に貯留された液体によって減衰され、また、液体によって減衰しきれずに収容物が大きく振動した場合でも、収容物は緩衝体に接触する。このため、収容物の振動は、緩衝体に接触した際に緩衝体に吸収され、振動は停止する。この結果、収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、前記保管容器に固定せずに前記保管容器内に配設されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体は保管容器に固定していないので、緩衝体は保管容器との摩擦力により配設されている。このため、収容物が振動して緩衝体に衝突した場合に、緩衝体と保管容器との摩擦力で衝撃を吸収できるので、より確実に収容物の振動を停止させることができる。また、緩衝体と保管容器内壁の間の液体による抵抗力により、振動を減衰させることもできる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、表面が凹凸となって形成されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体の表面が凹凸となって形成されているので、緩衝体の表面の流体抵抗を大きくすることができる。これにより、収容物が振動して緩衝体に近付くことにより、収容物と緩衝体との間に介在する液体が収容物と緩衝体との間から流出する際に、緩衝体の表面を流れる液体は、この表面の流体抵抗により流れ難くなるので、収容物と緩衝体との間から流出し難くなる。このため、収容物が振動した際には、収容物と緩衝体との間に介在する液体によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、前記緩衝体の両側に位置する前記保管容器の内壁と前記収容物とが近付く方向の力の緩衝が可能な緩衝手段を備えていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体に緩衝手段を設けているので、収容物が振動して緩衝体に衝突した場合に、緩衝手段によって衝撃のエネルギーを吸収することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、前記保管容器の底面から前記緩衝体の上端までの高さが、前記保管容器の底面から前記収容物の上端までの高さよりも高くなっていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体の高さが収容物の高さよりも高くなっているので、収容物が振動して緩衝体に近付くことにより、収容物と緩衝体との間に介在する液体が収容物と緩衝体との間から流出する際に、液体は上方または収容物側にしか流れることができないので、流出し難くなる。このため、収容物が振動した際には、収容物と緩衝体との間に介在する液体によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体には、前記保管容器の底面からの高さが前記収容物の上端よりも高い位置に、前記収容物方向に突出した緩衝体側抵抗板が設けられていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体における収容物の上端よりも高い位置に緩衝体側抵抗板を設けているので、収容物が振動して緩衝体に近付くことにより、収容物と緩衝体との間に介在する液体が収容物と緩衝体との間から流出する際に、液体は流出し難くなる。このため、収容物が振動した際には、収容物と緩衝体との間に介在する液体によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記保管容器の内壁には、前記保管容器の底面からの高さが前記緩衝体の上端よりも高い位置に、前記緩衝体方向に突出した内壁側抵抗板が設けられていることを特徴とする。
この発明では、保管容器の内壁における緩衝体の上端よりも高い位置に、内壁側抵抗板を設けている。このため、収容物が振動して緩衝体に衝突し、収容物と共に緩衝体が移動して保管容器の内壁に近付くことにより、保管容器の内壁と緩衝体との間に介在する液体が内壁と緩衝体との間から流出する際に、液体は流出し難くなる。従って、収容物が振動して緩衝体に衝突した際には、保管容器の内壁と緩衝体との間に介在する液体によって、緩衝体の移動を緩和することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、前記緩衝体の表面を形成する壁体を有すると共に前記緩衝体の内側には、前記壁体により区画された空洞部が形成されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体の内側に空洞部が形成されているので、収容物が振動して緩衝体に衝突した際に、緩衝体が変形することによって衝撃のエネルギーを吸収することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記壁体には、前記表面と前記空洞部とを連通する穴である貫通穴が複数形成されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体に複数の貫通穴が形成されているので、収容物が振動して緩衝体に近付き、収容物と緩衝体との間の液体がこれらの間から流出する場合には、液体は緩衝体の複数の貫通穴にも流れる。このように、流体が貫通穴を流れる際には、圧力損失が生じるが、貫通穴は複数形成されているため、圧力損失はさらに大きくなる。このため、流体抵抗は大きくなり、液体は流れ難くなる。従って、収容物が振動した際には、収容物と緩衝体との間に介在する液体によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実に収容物と保管容器との衝突を抑制することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体は、前記空洞部の上端が閉塞されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体は、空洞部の上端が閉塞されているので、空洞部を形成しつつ適度に剛性を確保することができる。これにより、収容物が振動して緩衝体に衝突した際に、より大きな衝撃のエネルギーを緩衝体で吸収することができる。また、空洞部の上端を閉塞することにより、緩衝体に後述する冷却通路を設けて冷却媒体を流す際に、冷却媒体を流出口からのみ流出させることができるので、冷却媒体を、より確実に収容物に向けて流すことができる。この結果、冷却が必要な保管物を収容物が収容している場合に、より確実に保管物を冷却媒体によって冷却することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記緩衝体には、内側に前記保管物を冷却可能な冷却媒体が流れる冷却通路が設けられており、且つ、前記収容物の方向に前記冷却媒体を流出可能な流出口が形成されていることを特徴とする。
この発明では、緩衝体の内側に冷却通路が設けられており、緩衝体には、さらに流出口が形成されている。このため、冷却媒体を収容物に向けて流すことができる。この結果、冷却が必要な保管物を収容物が収容している場合に、冷却媒体によって保管物を冷却することができる。
また、この発明に係る保管構造は、前記収容物は、前記保管容器内に配設される台盤上に設けられており、前記台盤には、前記緩衝体に形成された前記流出口から流出された前記冷却媒体を前記台盤内に流入可能な流入口と、前記台盤内に流入した前記冷却媒体を前記収容物に収容された前記保管物に供給可能な供給口とが形成されていることを特徴とする。
この発明では、収容物が設けられる台盤に、冷却媒体を台盤内に流入可能な流入口と、台盤内に流入した冷却媒体を収容物に収容された保管物に供給可能な供給口とを形成しているので、収容物を台盤上に配設した場合でも、冷却媒体によって保管物を冷却することができる。この結果、より確実に保管物を冷却することができる。
本発明に係る保管構造は、収容物と保管容器との衝突を抑制することができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る保管構造の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例1に係る保管構造によって保管される燃料集合体及び角管を示す斜視図である。同図に示すように、原子炉で使用された使用済みの燃料棒5は、保管物として複数の格子状の支持格子6により複数の燃料棒5がまとめられて支持され、燃料集合体7として形成される。複数の燃料棒5からなる燃料集合体7は、角管によって形成されるラックセル11内に収容される。
図2は、本発明の実施例1に係る保管構造の断面図である。図3は、図2に示す保管構造の斜視図である。同図に示すように、保管構造1が有するラックセル11は、複数のラックセル11が支持部材(図示省略)によって連結されており、連結された複数のラックセル11は、鋼製、または非鉄金属からなる板によって形成される囲い板12によって周囲を隙間なく覆われ、群を形成している。さらに、ラックセル11の群は、複数設けられて互いに連結している。燃料集合体7が収容される複数のラックセル11は、このように互いに連結しており、収容物である燃料貯蔵用ラック(以降、ラックと呼ぶ。)10となって設けられている。また、このラック10は、保管容器である燃料貯蔵設備(以降、ピットと呼ぶ。)30内に配設される。
なお、ラック10を構成するラックセル11は、1wt%、またはそれ以上のホウ素を添加したボロン添加ステンレス鋼により形成されており、ラック10が配設されるピット30は、コンクリート躯体から成っている。
また、ピット30内には台盤15が設けられており、台盤15は、ピット30の底面31上に配設されている。ピット30内に配設されるラック10は、台盤15上に配設されている。このように台盤15上に配設されるラック10は、複数のラックセル11がそれぞれ垂直になる向きで設置されており、ボルト(図示省略)などの固定手段によって台盤15に固定することにより、台盤15上に載置されている。これに対し、台盤15はピット30の底面31には固定されずにピット30の底面31上に配設されている。このため、ラック10はピット30には固定されておらず、ラック10は、フリースタンディング構造によりピット30内に設けられている。
また、ラック10及び台盤15は、ピット30の内壁32から離れており、ラック10及び台盤15と、ピット30の内壁32との間には、緩衝体である緩衝ブロック20が配設されている。この緩衝ブロック20は、ラック10、台盤15、ピット30の内壁32から離間して、ラック10及び台盤15と、ピット30の内壁32との間に配設されている。このように配設される緩衝ブロック20は、略直方体の形状で形成されており、内側には空洞部22が形成されている。つまり、緩衝ブロック20は、当該緩衝ブロック20の表面を形成する壁体21を有しており、空洞部22は、この壁体21により区画されて緩衝ブロック20の内側に形成されている。また、空洞部22には、緩衝ブロック20においてラック10が設けられている方向からピット30の内壁32が設けられている方向にかけての強度を確保するリブ23が形成されている。
また、緩衝ブロック20は複数設けられており、ラック10及び台盤15の周囲に配設されている。換言すると、複数の緩衝ブロック20は、ピット30の内壁32近傍に、内壁32に沿ってピット30内に配設されている。また、この緩衝ブロック20は、ピット30の底面31上に配設されており、底面31に固定せずに設けられている。即ち、緩衝ブロック20は、ピット30に固定せずにピット30内に配設されている。また、この緩衝ブロック20はすべて隙間なくラック10側の壁体21で隣同士を結合、もしくは隙間を小さくすることで流体による抵抗力を大きくすることができる。
また、ピット30には、ラック10や緩衝ブロック20の上方に、複数の水中照明器35が設けられている。この水中照明器35は、ピット30の内壁32に沿って設けられた照明支持部材36に取り付けられている。また、ピット30内には、当該ピット30内に貯留される液体である水38が満たされており、ラック10は、この水38の中で保管され、緩衝ブロックも、水38の中に設けられている。
この実施例1に係る保管構造1は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。燃料棒5が収容されたラック10は、ピット30内に満たされた水38の中に保管されている。このため、燃料集合体7は、水38の中で燃料棒5の崩壊熱が除去されて冷却されると共に、燃料棒5から放射される放射線が水38によって遮蔽されながら貯蔵される。また、燃料棒5からは、中性子が放出されるが、ラック10を構成するラックセル11は、ボロン添加ステンレス鋼により形成されている、このため、燃料棒5から放出された中性子は、ラックセル11によって吸収される。さらに、燃料棒5からは、ガンマ線が放射されるが、ラック10が配設されるピット30は、コンクリート躯体から成っている。このため、燃料棒5から放射されたガンマ線は、ピット30によって遮蔽される。
また、大規模な地震など、大きな振動が発生した場合には、ピット30内のラック10にも振動が伝達され、ラック10も振動しようとするが、ラック10が固定される台盤15は、ピット30の底面31には固定されずにピット30の底面31上に配設されている。このため、ラック10に伝達される振動は、ラック10が固定された台盤15とピット30の底面31との間のすべり摩擦力によって減衰され、ラック10の振動は緩和される。また、ラック10と台盤15とはピット30内の水38の中に配設されているため、この水38によってラック10と台盤15との振動は減衰される。従って、これによっても、ラック10の振動は緩和される。
ラック10に伝達される振動は、ピット30内に貯留される水38や、台盤15とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって減衰されて緩和されるが、ラック10はフリースタンディング構造によって設けられているため、さらに振動が大きい場合や、振動している時間が長い場合には、振動によってラック10は台盤15と共に移動する場合がある。この場合、ラック10の周囲に設けられる緩衝ブロック20とラック10との距離は近付くが、ラック10と緩衝ブロック20との間には水38が介在している。このため、ラック10が緩衝ブロック20に近付くためには、ラック10と緩衝ブロック20との間に介在する水38は、これらの間から流出する必要があり、この水38の流れは流体抵抗となって、ラック10の移動方向の運動エネルギーを減衰する。従って、緩衝ブロック20の方向へのラック10の移動は緩和される。
ここで、ラック10と緩衝ブロック20との間に介在する水38の有無によって変化する、振動の発生時におけるラック10の変位について説明する。振動の発生時におけるラック10の変位は、ラック10と緩衝ブロック20との間に介在する水38の有無によって異なるため、この変位について調べるために、保管構造1に地震波を入力して試験を行ない、その際におけるラック10の移動量を測定してラック応答レベルを求めた。この試験では、ラック応答レベルを、ラック10と緩衝ブロック20との間に介在する水38が有る場合と無い場合とで求め、双方を比較することにより、ラック10と緩衝ブロック20との間に水38が介在することによる効果を検証した。
図4は、図1に係る保管構造において地震波加振試験を行なった際における試験結果を示す図である。なお、同図における横軸は、試験時に保管構造1に入力する地震波の入力レベルを示しており、試験時における地震波の最大加速度を1.0として無次元化して示したものである。また、縦軸は、入力した地震波によるラック10の応答レベル、即ち、振動によってラック10が移動する場合の変位量を示しており、地震波を入力した場合でもラック10が移動しない場合を0.0とし、ラック10が移動して緩衝ブロック20に接触する場合を1.0として無次元化して示したものである。
この地震波加振試験は、ピット30内に水38を貯留した場合と水38を貯留しない場合とで行なった。この試験結果によると、ピット30内に水38を貯留しない場合、即ち、ラック10と緩衝ブロック20との間には水38が介在せず、ラック10と緩衝ブロック20とが気中にある場合には、地震波が入力された場合におけるラック10の変位量は大きくなり、ラック10の応答は大きくなる。つまり、図4に示すように、入力地震波に対する気中におけるラック10の応答レベルである気中応答レベル3は、入力地震レベルが小さい状態でも大きくなる。
これに対し、ピット30内に水38を貯留した場合、即ち、ラック10と緩衝ブロック20との間には水38が介在し、ラック10と緩衝ブロック20とが水中にある場合には、地震波が入力された場合におけるラック10の変位量は小さくなり、ラック10の応答は低減する。つまり、図4に示すように、入力地震波に対する水中におけるラック10の応答レベルである水中応答レベル4は、入力地震レベルが所定の低レベルでは0を維持し、入力地震レベルが大きくなった場合でも、気中応答レベル3に対して低い状態が維持される。
従って、この地震波加振試験で明らかなように、ラック10と緩衝ブロック20との間に水38が介在する場合には、双方の間に水38が介在しない場合と比較して、地震波入力時におけるラック10の応答レベルが低減する。つまり、ラック10と緩衝ブロック20との間に水38が介在する場合には、この水38が流体抵抗となってラック10の移動方向の運動エネルギーを減衰し、緩衝ブロック20の方向へのラック10の変位量は小さくなる。
このように、ラック10が振動した場合には、ラック10と緩衝ブロック20との間に介在する水38によってラック10の振動は減衰し、ラック10の移動は緩和されるが、さらに、ラック10の振動がこれらの流体抵抗等に打ち勝って移動した場合には、ラック10は、その周囲に配設される緩衝ブロック20に衝突して接触し、ラック10は停止する。その際に、緩衝ブロック20は、ピット30の底面31に固定せずに設けられているので、ラック10が緩衝ブロック20に衝突した際には、ピット30の底面31と緩衝ブロック20との間のすべり摩擦によって、衝突時の衝撃は吸収される。また、緩衝ブロック20は、内側に空洞部22が形成されている。このため、ラック10が緩衝ブロック20に衝突した際には、緩衝ブロック20が変形をすることによって、衝突時の衝撃は吸収される。
以上の保管構造1は、ピット30に貯留された水38の中でラック10を保管し、ピット30の内壁32とラック10との間に、これらから離間させた緩衝ブロック20を設けている。これにより、大規模な地震など大きな振動が発生した場合でも、振動はピット30に貯留された水38によって減衰される。換言すると、ラック10の周囲に緩衝ブロック20を配設することにより、水38を介在させてラック10の周囲に設けられる部分とラック10との距離が近くなるので、流体付加減衰力が大きくなる。つまり、ラック10の周囲に緩衝ブロック20を配設することにより、緩衝ブロック20を設けない場合におけるピット30の内壁32とラック10との距離よりも、緩衝ブロック20とラック10との距離の方が近くなる。このため、緩衝ブロック20を設けない場合におけるピット30の内壁32とラック10との間の水38による流体付加減衰力よりも、緩衝ブロック20とラック10との間の水38による流体付加減衰力の方が大きくなる。これにより、振動が発生した場合のラック10の応答変位を低減することができる。また、水38によって減衰しきれずにラック10が大きく振動した場合でも、ラック10は緩衝ブロック20に接触する。このため、ラック10の振動は、緩衝ブロック20に接触した際に緩衝ブロックに吸収され、振動は停止する。この結果、ラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、緩衝ブロック20はピット30に固定していないので、緩衝ブロック20はピット30とのすべり摩擦力により配設されている。このため、ラック10が振動して緩衝ブロック20に衝突した場合に、緩衝ブロック20とピット30と間のすべり摩擦力で衝撃を吸収できるので、より確実にラック10の振動を停止させることができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、緩衝ブロック20の内側に空洞部22が形成されているので、ラック10が振動して緩衝ブロック20に衝突した際に、緩衝ブロック20が変形することによって衝撃のエネルギーを吸収することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、緩衝ブロック20は、ピット30の底面31に自立して配設されているので、緩衝ブロック20を設けた場合でも、ピット30の内壁32に負荷が作用することを抑制できる。この結果、ピット30の内壁32の損傷を抑制することができる。
なお、台盤15とピット30の底面31とは固定されておらず、台盤15はピット30の底面31との間のすべり摩擦力によって保持されているが、台盤15はボルト(図示省略)などの固定手段によってピット30の底面31に固定し、ラック10を台盤15に固定せずに、ラック10が台盤15にすべり摩擦力によって保持される構造としてもよい。これにより、大きな振動が発生した場合には、ラック10と台盤15との間のすべり摩擦力によって振動が減衰されるので、ラック10の振動は緩和される。
なお、ラックセル11は、支持部材によって連結された複数のラックセル11が囲い板12によって周囲を覆われているが、地震力が大きくなければ、ラックセル11は、必ずしも囲い板12によって覆われていなくてもよい。ラックセル11を囲い板12によって覆わない場合には、囲い板12を設けた場合と比較して、振動の発生時に水38による減衰は低減するが、構造が簡素化されるため、製造が容易になる。これにより、製造コストの低減を図ることができる。さらに、ラックセル11に収容される燃料棒5が完全燃焼していて臨界に達する虞がない場合及びピット30に貯留された水38にホウ素を添加した場合は、ラックセル11同士を密着させることができるが、この場合には、必ずしもラックセル11を囲い板12によって覆う必要はない。また、隣接するラックセル11間に間隙が存在する場合において、囲い板12に代えて、隣接するラックセル11間の間隙を棒鋼又は帯鋼等で塞ぎ、水38の退路を閉塞してもよい。
実施例2に係る保管構造40は、実施例1に係る保管構造1と略同様の構成であるが、緩衝ブロック45の内側に冷却水パイプ41が設けられている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図5は、本発明の実施例2に係る保管構造の断面図である。図6は、図5に示す保管構造の斜視図である。同図に示す保管構造40には、燃料棒5を冷却可能な冷却媒体である冷却水が流れる冷却通路である冷却水パイプ41が、ピット30の内壁32からピット30内に突出してピット30内に設けられている。さらに、この冷却水パイプ41は、ピット30内に配設された緩衝ブロック45の上方から、緩衝ブロック45の内側、つまり、空洞部22内に入り込み、緩衝ブロック45内に設けられる。このように緩衝ブロック45内に設けられる冷却水パイプ41は、冷却水の出口であるパイプ端部42が、下方に向けて設けられている。これにより、燃料集合体7をラックセル11に収容する際に、パイプ端部42から吐出される冷却水によって燃料集合体7が振れ動かされることはなくなり、燃料集合体7を容易にラックセル11に収容することができる。また、ピット30の上方には、使用済みの燃料棒5の崩壊熱により温められた水38を吸水するパイプである吸水パイプ43が配設されている(図5)。この吸水パイプ43は、ピット30の上方からピット内に貯留された水38の中に入り込んでおり、吸水パイプ43の先端であるパイプ端部44は、水38の中におけるラック10の上方に位置している。
また、緩衝ブロック45には、当該緩衝ブロック45の下方、つまりピット30の底面31の近傍に、冷却水パイプ41から緩衝ブロック45内に流された冷却水をラック10の方向に流出可能な流出口46が複数設けられている。この流出口46は、緩衝ブロック45を形成する壁体21を貫通する穴によって形成されている。さらに、緩衝ブロック45は、隣合う緩衝ブロック45の空洞部22同士を連通する連通穴47が形成されている。この連通穴47は、緩衝ブロック45の下方の位置に設けられており、壁体21のうち、隣接する緩衝ブロック45側の壁体21に形成されている。また、隣接する緩衝ブロック45同士に形成される連通穴47は、互いに対向する位置に形成されている。これにより、隣合う緩衝ブロック45の空洞部22同士は、それぞれの緩衝ブロック45に形成された連通穴47によって連通している。
図7は、図5のA部詳細図である。図8は、図7のB部詳細図である。また、台盤50には、緩衝ブロック45に形成された流出口46から流出された冷却水を台盤50内に流入可能な流入口51と、台盤50内に流入した冷却水をラック10に収容された燃料棒5に供給可能な供給口52とが形成されている。詳しくは、台盤50は内側が空洞になっており、台盤50の内側は空洞部53として形成されている。流入口51は、このように形成される台盤50の、緩衝ブロック45に対向する側面54に複数形成されており、台盤50の外部と内側の空洞部53とを連通している。また、供給口52は、台盤50の上面55に形成されており、上面55の外側と空洞部53とを連通している。つまりラック10は、台盤50の上、即ち、台盤50の上面55に配設されているため、供給口52は、ラック10に対向して形成されている。さらに、この供給口52は、台盤50の上面55に複数形成されており、ラック10が有する複数のラックセル11に対応して形成され、それぞれの供給口52は、各ラックセル11に対向して形成されている。
また、ラック10は、ラックセル11の内側における台盤50寄りの部分に、ラックセル11の内側を仕切る板によって形成されたサドル58が設けられている。ラック10に収容される燃料棒5は、サドル58上に載置される。このように、ラックセル11下端に設けられるサドル58には、当該サドル58を貫通する穴であるサドル穴59が形成されている。ラックセル11内は、このサドル穴59によって、サドル58の両側の空間、即ち、燃料棒5が配設されている側の空間と、台盤50側の空間とが連通している。また、台盤50に形成された複数の供給口52は、各ラックセル11に対向して形成されているため、台盤50に形成された供給口52と、ラックセル11のサドル58に供給されたサドル穴59とは、対向している。
この実施例2に係る保管構造40は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。図9は、図5に示す保管構造の水の流れを示す概略図である。図10は、図9のC−C矢視図である。なお、図中の矢印は、水の流れの大まかな方向を示している。ピット30の内壁32からピット30内に突出し、緩衝ブロック45内に設けられる冷却水パイプ41には、冷却水が流れる。この冷却水は、ピット30内に貯留されている水38が、吸水パイプ43から吸水されて一旦ピット30の外に送り出され、ピット30の外部に設けられた冷却装置(図示省略)によって冷却される。冷却装置によって冷却された水は、緩衝ブロック45の内側に設けられた冷却水パイプ41の先端部分であるパイプ端部42から緩衝ブロック45内、即ち緩衝ブロック45の空洞部22に流出し、冷却水パイプ41から流出する際の慣性、及び緩衝ブロック45内の水38とラックセル11内の水38との温度差により、パイプ端部42の下方、即ちピット30の底面31に向かう。
パイプ端部42の下方に向かった冷却水のうち一部の冷却水は、緩衝ブロック45に形成された連通穴47から、隣接する緩衝ブロック45の方向に向かい、隣接ブロック45内に流れる。このように、一部の冷却水は、連通穴47を通って次々に隣接する緩衝ブロック45内に流れる。また、パイプ端部42の下方に向かった冷却水のうちの他の冷却水は、緩衝ブロック45に形成され、且つ、パイプ端部42よりも下方に位置する流出口46の方向に流れ、流出口46から、緩衝ブロック45の外部に流出し、台盤50の流入口51、供給口52及びサドル58を貫通するサドル穴59を経てラックセル11内部に導かれる。また、連通穴47を通って隣接する緩衝ブロック45間を流れた冷却水も同様に、緩衝ブロック45に形成された流出口46の方向に流れ、流出口46から、緩衝ブロック45の外部に流出し、台盤50の流入口51、供給口52及びサドル58を貫通するサドル穴59を経てラックセル11内部に導かれる。
流出口46から緩衝ブロック45の外部に流出した冷却水は、流出口46の近傍に位置する、台盤50の流入口51から台盤50の内側の空洞部53に流入する。流入口51から台盤50の内側の空洞部53に流入した冷却水は、さらに、台盤50の上面55に複数形成された供給口52から台盤50の上方に流出し、ラック10の方向に向かう。また、供給口52から台盤50の上方に流出した冷却水は、ラックセル11内に供給され、供給口52に対向した位置に形成されたサドル穴59から、ラックセル11内において燃料棒5が配設されている部分に流れる。これにより、冷却水は、ラック10において燃料棒5が収容されている部分に供給され、冷却水によってラックセル11内に収納されている燃料棒5の崩壊熱が除去され、燃料棒5は冷却水によって冷却される。
燃料棒5を冷却し、燃料棒5と熱交換をすることよって温度が高くなった冷却水、つまり水38は、ピット30内における上方に向かって流れる。ピット30内におけるラック10の上方には、ピット30内の水38を吸水可能な吸水パイプ43が位置しており、先端であるパイプ端部44は、ピット30内におけるラック10の上方に位置している。このため、燃料棒5と熱交換をして温度が高くなり、ピット30内において上方に向かった水38は、吸水パイプ43のパイプ端部44から吸水パイプ43内に吸水される。吸水パイプ43から吸水された水38は、ピット30の外部に設けられた冷却装置によって冷却され、冷却水として冷却水パイプ41から再びピット30内に戻される。冷却水パイプ41からピット30内に戻された冷却水は、ラック10付近の水38が燃料棒5と熱交換を行ない、燃料棒5によって熱せられてピット30内におけるラック10の上方に上昇することにより、冷却水パイプ41からの冷却水はピット30内において下方に流れ、吸水パイプ43に吸い込まれて冷却装置によって再び冷却され、循環を繰返す。
つまり、ピット30内の水38は、ピット30内の水38がラック10に収容された燃料棒5と熱交換をすることにより熱せられてラック10の上方に流れ、吸水パイプ43から吸水されて冷却装置で冷却され、冷却水となって冷却水パイプ41からピット30内に流されて再び燃料棒5と熱交換をする。ピット30内の水38は、このように燃料棒5で熱せられることと冷却装置で冷却されることを繰り返しながら循環し、燃料棒5の崩壊熱を除去する。
以上の保管構造40は、緩衝ブロック45の内側に冷却水パイプ41が設けられており、緩衝ブロック45には、さらに流出口46が形成されている。このため、冷却水をラック10に向けて流すことができるので、効率的に崩壊熱を除去できる。この結果、冷却が必要な燃料棒5をラック10が収容している場合に、冷却水によって燃料棒5を冷却することができる。
また、ラック10が設けられる台盤50に、冷却水を台盤50内に流入可能な流入口51と、台盤50内に流入した冷却水をラック10に収容された燃料棒5に供給可能な供給口52とを形成しているので、ラック10を台盤50上に配設した場合でも、冷却水によって燃料棒5を冷却することができる。この結果、より確実に燃料棒5を冷却することができる。
なお、緩衝ブロック45には複数の流出口46が設けられており、台盤50には、複数の流入口51と複数の供給口52とが設けられているが、これらは、流出口46同士、流入口51同士、供給口52同士で同じ大きさでもよく、また、異なる大きさにしてもよい。例えば、冷却水パイプ41のパイプ端部42に近い流出口46、流入口51、供給口52には、冷却水が流れ易いので、各穴の大きさを小さくし、冷却水パイプ41のパイプ端部42から離れた位置に形成される流出口46、流入口51、供給口52には、冷却水が流れ難いので、各穴の大きさを大きくして冷却水が流れ易くしてもよい。このように、流出口46、流入口51、供給口52の大きさを調整することにより、複数設けられるラックセル11に、冷却水を均等に流すことができ、燃料棒5を均一に冷却することができる。
実施例3に係る保管構造60は、実施例1に係る保管構造1と略同様の構成であるが、緩衝ブロック61の表面63が凹凸となって形成されている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図11は、本発明の実施例3に係る保管構造の概略図である。同図に示す保管構造60は、緩衝ブロック61を形成する壁体62の表面63が、凹凸となって形成されている。また、緩衝ブロック61の壁体62は、緩衝ブロック61におけるラック10側に位置する壁体62、及びピット30の内壁65側に位置する壁体62の双方が、共に表面63が凹凸になって形成されている。また、ピット30の内壁65は、当該内壁65のうち、緩衝ブロック61に対向する部分が、緩衝ブロック61の壁体62と同様に凹凸になって形成されている。
なお、これらの緩衝ブロック61の表面63、及びピット30の内壁65の表面66の凹凸は、面粗度の粗いコーティングを施してもよく、また、ディンプル加工や、リブを設けてもよい。緩衝ブロック61の表面63、及びピット30の内壁65の表面66の凹凸は、平坦な場合と比較して摩擦係数が大きくなるように形成されていれば、その形状は問わない。
この実施例3に係る保管構造60は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大規模な地震が発生するなどして、振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水の流体抵抗や、台盤15とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰される。しかし、これらによっても振動を減衰することが困難な程、大きな振動が発生し、その振動がラック10に伝達された場合、ラック10は台盤15と共に、緩衝ブロック61に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。この場合、ラック10と緩衝ブロック61との間に介在する水38は、ラック10と緩衝ブロック61との間から外側に流出するが、ラック10側の緩衝ブロック61の表面63は凹凸に形成されている。このため、この凹凸が、水38が流れる際の流体抵抗になってラック10と緩衝ブロック61との間の水38は、これらの間から流出し難くなる。従って、この水38による振動の減衰作用は大きくなり、この減衰作用によって、ラック10の振動は、より緩和される。
また、ラック10の振動がさらに大きく、水38による減衰作用でラック10の振動を停止させることができずにラック10が大きく移動した場合には、ラック10は緩衝ブロック61に衝突する。ラック10が緩衝ブロック61に衝突すると、衝突時のエネルギーによって緩衝ブロック61はピット30の内壁65の方向に移動する。この場合、緩衝ブロック61と、ピット30の内壁65との間に介在する水38は、これらの間から外側に流出するが、緩衝ブロック61におけるピット30の内壁65側の表面63と、ピット30の内壁65における緩衝ブロック61に対向している表面66とは、凹凸になって形成されている。このため、ラック10が緩衝ブロック61に近付く場合と同様に、この凹凸が流体抵抗になって、緩衝ブロック61とピット30の内壁65との間の水38は、これらの間から流出し難くなるので、緩衝ブロック61は移動し難くなり、緩衝ブロック61は停止する。従って、緩衝ブロック61がピット30の内壁65に衝突することを抑制できる。
以上の保管構造60は、緩衝ブロック61の表面63が凹凸となって形成されているので、緩衝ブロック61の表面63の流体抵抗を大きくすることができる。これにより、ラック10が振動して緩衝ブロック61に近付くことにより、ラック10と緩衝ブロック61との間に介在する水38がラック10と緩衝ブロック61との間から流出する際に、緩衝ブロック61の表面63を流れる水は、この表面63の流体抵抗により流れ難くなるので、ラック10と緩衝ブロック61との間から流出し難くなる。このため、ラック10が振動した際には、ラック10と緩衝ブロック61との間に介在する水38によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
実施例4に係る保管構造70は、実施例1に係る保管構造1と略同様の構成であるが、緩衝ブロック71に緩衝バネ72が設けられている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図12は、本発明の実施例4に係る保管構造の概略図である。同図に示す保管構造70は、緩衝ブロック71の内側、即ち空洞部22に、緩衝手段である緩衝バネ72を備えている。この緩衝バネ72は、空洞部22において、ピット30の内壁32側の壁体21と、ラック10側の壁体21とに接続された圧縮バネによって形成されており、この圧縮バネは、ピット30の内壁32とラック10とが近付く方向の圧縮力を緩衝可能な圧縮バネとなっている。これにより、緩衝バネ72は、緩衝ブロック71の両側に位置するピット30の内壁32とラック10とが近付く方向の力の緩衝が可能に形成されている。
この実施例4に係る保管構造70は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大きな振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水38の流体抵抗や、台盤15とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰されるが、振動がさらに大きく、これらによっても振動を減衰することが困難な場合には、ラック10は台盤15と共に、緩衝ブロック71に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。
このように、ラック10が緩衝ブロック71に近付くことにより、ラック10が緩衝ブロック71に衝突した場合、衝撃のエネルギーは緩衝ブロック71で受けることになるが、この衝撃のエネルギーは緩衝バネ72にも伝達される。このように、ラック10と緩衝ブロック71との衝突時の衝撃のエネルギーは緩衝バネ72にも伝達されるが、緩衝バネ72は圧縮バネによって形成されている。このため、緩衝バネ72は、ラック10と緩衝ブロック71とが近付く方向の力が作用した場合に、圧縮することによりこの力を減衰することができる。従って、この方向の衝撃のエネルギーを吸収することができ、ラック10が緩衝ブロック71に接触する際の衝撃が緩和される。
以上の保管構造70は、緩衝ブロック71に緩衝バネ72を設けているので、ラック10が振動して緩衝ブロック71に衝突した場合に、緩衝バネ72によって衝撃のエネルギーを吸収することができる。これにより、ラック10の振動をより確実に緩和することができ、振動によって移動するラック10を停止させることができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
なお、この実施例4では、緩衝手段として緩衝バネ72を用いているが、緩衝手段は緩衝バネ72以外のものを用いてもよい。例えば、緩衝手段には、圧縮方向の力を減衰可能なダンパー機構(図示省略)を用いてもよい。緩衝手段は、緩衝ブロック71の両側に位置するピット30の内壁32とラック10とが近付く方向の力を緩衝することができるものであれば、緩衝バネ72以外のものを用いてもよい。
実施例5に係る保管構造80は、実施例1に係る保管構造1と略同様の構成であるが、緩衝ブロック81の高さがラック10の高さよりも高くなっている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図13は、本発明の実施例5に係る保管構造の概略図である。同図に示す保管構造80は、緩衝ブロック81の高さが、ラック10と台盤15とを合わせた高さよりも高くなっている。具体的には、緩衝ブロック81は、ピット30の底面31から緩衝ブロック81の上端である緩衝ブロック上端82までの高さが、ピット30の底面31からラック10の上端であるラック上端13までの高さよりも高くなっている。
この実施例5に係る保管構造80は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大きな振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水の流体抵抗や、台盤15とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰されるが、振動がさらに大きく、これらによっても振動を減衰することが困難な場合には、ラック10は台盤15と共に、緩衝ブロック81に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。この場合、ラック10と緩衝ブロック81との間に介在する水38は、ラック10と緩衝ブロック81との間から外側に流出するが、緩衝ブロック上端82が、ラック上端13よりも高さが高くなっているため、ラック10と緩衝ブロック81との間から流出する水38は、上方、またはラック10の方向にのみ流れる。従って、ラック10と緩衝ブロック81との間の水38が流出する方向は限定されているため、この水38は流れ難くなっている。これにより、ラック10が緩衝ブロック81に近付く際において、双方の間に介在する水38の流体抵抗は大きくなるため、この水38による減衰作用は大きくなるので、ラック10の振動は、より緩和される。
以上の保管構造80は、緩衝ブロック81の高さがラック10の高さよりも高くなっているので、ラック10が振動して緩衝ブロック81に近付くことにより、ラック10と緩衝ブロック81との間に介在する水38がラック10と緩衝ブロック81との間から流出する際に、水38は上方またはラック10側にしか流れることができないので、流出し難くなる。このため、ラック10が振動した際には、ラック10と緩衝ブロック81との間に介在する水38によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、緩衝ブロック81の高さがラック10の高さよりも高くなっているので、緩衝ブロック81と、ピット30の内壁32との間に介在する水38の量も多くなっている。このため、万が一ラック10が緩衝ブロック81に衝突した場合でも、その衝撃によって緩衝ブロック81がピット30の内壁32の方向に移動するには、多くの水38を押し退ける必要がある。このため、その際の水38の流体抵抗によって、緩衝ブロック81の、ピット30の内壁32の方向への移動のエネルギーは吸収される。この結果、より確実に緩衝ブロック81とピット30との衝突を抑制することができる。
実施例6に係る保管構造90は、実施例1に係る保管構造1と略同様の構成であるが、緩衝ブロック91に緩衝ブロック側抵抗板93が設けられている点に特徴がある。他の構成は実施例1と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図14は、本発明の実施例6に係る保管構造の概略図である。同図に示す保管構造90は、緩衝ブロック91に、緩衝ブロック91とラック10との間の上方に突出する緩衝体側抵抗板である緩衝ブロック側抵抗板93を設けている。つまり、緩衝ブロック91には、ピット30の底面31からの高さがラック10の上端よりも高い位置に、ラック10方向に突出した緩衝体側抵抗板である緩衝ブロック側抵抗板93が設けられている。
このように、緩衝ブロック側抵抗板93が設けられる緩衝ブロック91は、ピット30の底面31から緩衝ブロック上端92までの高さが、ピット30の底面31からラック上端13までの高さよりも、若干高くなっている。緩衝ブロック側抵抗板93は、この緩衝ブロック上端92に設けられており、ラック10の方向に突出して、その先端付近はラック上端13の上方に位置している。これにより、緩衝ブロック側抵抗板93は、緩衝ブロック91とラック10との間の上方に位置している。また、緩衝ブロック側抵抗板93において、ラック上端13の上方に位置している部分とラック10とは離間している。
この実施例6に係る保管構造90は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大きな振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水38の流体抵抗や、台盤15とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰されるが、振動がさらに大きく、これらによっても振動を減衰することが困難な場合には、ラック10は台盤15と共に、緩衝ブロック91に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。この場合、ラック10と緩衝ブロック91との間に介在する水38は、ラック10と緩衝ブロック91との間から外側に流出するが、下方にはピット30の底面31が位置しているため、この水38は主に上方に向かって流れる。
さらに、ラック10と緩衝ブロック91との間の上方には、緩衝ブロック側抵抗板93が設けられているため、この水38の上方への流れは阻止され、水38は流れる向きを変えて緩衝ブロック側抵抗板93とラック10との間に流れる。このため、ラック10と緩衝ブロック91との間から流出する水38は、緩衝ブロック側抵抗板93とラック10との間を通って、ラック10の方向に流出する。従って、ラック10と緩衝ブロック91との間の水38が双方の間からの流出する場合の抵抗は大きくなるので、ラック10が緩衝ブロック91に近付く際における、双方の間に介在する水38の流体抵抗は大きくなる。このため、この水38による減衰作用は大きくなるので、ラック10の振動は、より緩和される。
以上の保管構造90は、緩衝ブロック91におけるラック上端13よりも高い位置に緩衝ブロック側抵抗板93を設けているので、ラック10が振動して緩衝ブロック91に近付くことにより、ラック10と緩衝ブロック91との間に介在する水38がラック10と緩衝ブロック91との間から流出する際に、水38は流出し難くなる。このため、ラック10と緩衝ブロック91との間の水38の流体抵抗が増加するので、流体減衰効果を大きくすることができ、ラック10が振動した際には、この水38によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
実施例7に係る保管構造100は、実施例2に係る保管構造40と略同様の構成であるが、緩衝ブロック101の壁体102に、複数の貫通穴105が形成されている点に特徴がある。他の構成は実施例2と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図15は、本発明の実施例7に係る保管構造の概略図である。図16は、図15のD−D矢視図である。同図に示す保管構造100は、緩衝ブロック101の壁体102に、緩衝ブロック101の表面103と空洞部104とを連通する穴である貫通穴105が複数形成されている。詳しくは、この貫通穴105は、緩衝ブロック101の壁体102のうち、ラック10側に位置する壁体102と、ピット30の内壁32側に位置する壁体102とに、それぞれ複数形成されている。これにより、ラック10側に位置する壁体102に形成される貫通穴105は、ラック10側に位置する壁体102の表面103と空洞部104とを連通しており、ピット30の内壁32側に位置する壁体102に形成される貫通穴105は、ピット30の内壁32側に位置する壁体102の表面103と空洞部104とを連通している。なお、この貫通穴105は、直径が5cm〜10cmの範囲内で形成されている。
また、この緩衝ブロック101には、実施例2に係る保管構造40の緩衝ブロック45と同様に、緩衝ブロック101の上方の位置で内壁32からピット30内に突出した冷却水パイプ107が、当該緩衝ブロック101内に入り込み、緩衝ブロック101内に設けられている。また、この実施例7に係る保管構造100の冷却水パイプ107は、実施例2に係る保管構造40の冷却水パイプ41よりも緩衝ブロック101内における長さが長くなっており、パイプ端部108が下方に位置しており、パイプ端部108は、ピット30の底面31の近くに位置している。また、この緩衝ブロック101には、実施例2に係る保管構造40の緩衝ブロック45と同様に、緩衝ブロック101の下方に流出口46が形成されている。
この実施例7に係る保管構造100は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大規模な地震などにより振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水38の流体抵抗や、台盤50とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰されるが、振動が大きく、これらによっても振動を減衰することが困難な場合には、ラック10は台盤50と共に、緩衝ブロック101に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。この場合、ラック10と緩衝ブロック101との間に介在する水38は、ラック10と緩衝ブロック101との間から外側に流出するが、この水38は、緩衝ブロック101に形成された複数の貫通穴105にも流れる。このため、圧力損失が発生し、この水38の流体抵抗は大きくなる。従って、ラック10が緩衝ブロック101に近付く際における、双方の間に介在する水38による減衰作用は大きくなるので、ラック10の振動は、より緩和される。
また、冷却水パイプ107のパイプ端部108が、緩衝ブロック101内における下方に位置しているため、このパイプ端部108は、緩衝ブロック101に形成された流出口46の近傍に位置している。このため、冷却水パイプ107から緩衝ブロック101に流された冷却水は、流出口46から流出し易くなっており、流出口46から流出した冷却水は台盤50の方向に流れ、さらにラック10に流れてラック10に収容された燃料棒5(図5参照)を冷却する。
以上の保管構造100は、緩衝ブロック101に複数の貫通穴105が形成されているので、ラック10が振動して緩衝ブロック101に近付き、ラック10と緩衝ブロック101との間に介在する水38がこれらの間から流出する場合には、この水38は緩衝ブロック101の複数の貫通穴105にも流れる。このように、水38が貫通穴105を流れる際には、圧力損失が生じるが、貫通穴105は複数形成されているため、圧力損失はさらに大きくなる。このため、水38の流体抵抗は大きくなり、水38は流れ難くなる。従って、ラック10が振動した際には、ラック10と緩衝ブロック101との間に介在する水38によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、冷却水パイプ107のパイプ端部108を、緩衝ブロック101内における下方に位置させて、パイプ端部108を流出口46の近傍に位置させているため、冷却水パイプ107から緩衝ブロック101内に流された冷却水は、緩衝ブロック101の壁体102に形成された貫通穴105から流出することなく、流出口46から台盤50の方向に流出する。これにより、緩衝ブロック101に複数の貫通穴105を形成した場合でも、緩衝ブロック101内に流された冷却水を台盤50に向けて流し、燃料棒5を冷却することができる。この結果、緩衝ブロック101に貫通穴105を形成することによるラック10の振動の減衰と、緩衝ブロック101内に冷却水を流すことによる燃料棒5の冷却とを両立することができる。
実施例8に係る保管構造110は、実施例2に係る保管構造40と略同様の構成であるが、緩衝ブロック111の空洞部113の上端が閉塞している点に特徴がある。他の構成は実施例2と同様なので、その説明を省略すると共に、同一の符号を付す。図17は、本発明の実施例8に係る保管構造の概略図である。同図に示す保管構造110は、緩衝ブロック111の内側に形成される空洞部113の上端が閉塞されている。つまり、緩衝ブロック111の壁体112によって区画される空洞部113の上端に、空洞部113を閉塞する閉塞部114が形成されている。この閉塞部114は、略矩形の板状の形状で形成されており、周囲が壁体112に接続されることにより、空洞部113を閉塞している。また、実施例8に係る保管構造110では、実施例7に係る保管構造100と同様に、緩衝ブロック111内における長さが長くなった冷却水パイプ107が設けられている。この冷却水パイプ107は、閉塞部114を貫通して、緩衝ブロック111の上方から緩衝ブロック111内、即ち空洞部113内に入り込んでいる。
この実施例8に係る保管構造110は以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。大規模な地震などにより振動がラック10に伝達された場合には、ピット30に貯留された水38の流体抵抗や、台盤50とピット30の底面31とのすべり摩擦力によって振動は減衰されるが、振動が大きく、これらによっても振動を減衰することが困難な場合には、ラック10は台盤50と共に、緩衝ブロック111に近付く方向にピット30の底面31上を移動する。このように、ラック10が緩衝ブロック111に近付くことにより、ラック10が緩衝ブロック111に衝突した場合、衝撃のエネルギーは緩衝ブロック111で受けることになるが、緩衝ブロック111には閉塞部114が設けられている。これにより、緩衝ブロック111で、衝突時の衝撃エネルギーを吸収することができる。
また、空洞部113の上端は閉塞部114で閉塞しているので、冷却水パイプ107から緩衝ブロック111内に流された冷却水は、緩衝ブロック111の上端から外に流出することなく、流出口46から台盤50の方向に流出し、台盤50からラック10に流れてラック10に収容された燃料棒5(図5参照)を冷却する。また、ピット30の内壁32周りに配設された全ての緩衝ブロック111の空洞部113は、緩衝ブロック111の壁体112の側壁に配設された連通穴47によって連通しており、一部の冷却水は、それぞれの緩衝ブロック111の流出口46から台盤50の方向に流出し、台盤50からラック10に流れてラック10に収容された燃料棒5を冷却する。
以上の保管構造110は、緩衝ブロック111は、空洞部113の上端が閉塞されているので、空洞部113を形成しつつ適度に剛性を確保することができる。これにより、ラック10が振動して緩衝ブロック111に衝突した際に、より大きな衝撃のエネルギーを緩衝ブロック111で吸収することができる。また、空洞部113の上端を閉塞することにより、緩衝ブロック111に冷却水パイプ107を設けて冷却水を流す際に、冷却水を流出口46からのみ流出させることができるので、冷却水を、より確実にラック10に向けて流すことができ、冷却性を高めることができる。この結果、冷却が必要な保管物である燃料棒5をラック10が収容している場合に、より確実に燃料棒5を冷却水によって冷却することができる。
図18は、実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。なお、実施例5に係る保管構造80では、緩衝ブロック81の高さをラック10の高さよりも高くすることにより、水38の流体抵抗を増加させてラック10と緩衝ブロック81、及び緩衝ブロック81とピット30との衝突を抑制しているが、水38の流体抵抗がさらに大きくなるように形成してもよい。例えば、図18に示すように、緩衝ブロック81に、実施例6に係る保管構造90の緩衝ブロック91に設けられた緩衝ブロック側抵抗板93と同様に、緩衝ブロック側抵抗板120を設けてもよい。この緩衝ブロック側抵抗板120は、緩衝ブロック81において、ピット30の底面31からの高さが、ピット30の底面31からラック上端13までの高さよりも高い部分に設けられており、ラック10方向に突出している。
このように、緩衝ブロック81の高さをラック上端13よりも高くした場合において、緩衝ブロック81に緩衝ブロック側抵抗板120を設けることにより、緩衝ブロック81がピット30の内壁32に近付く際の水38の流体抵抗を維持させつつ、ラック10が緩衝ブロック81に近付く際の水38の流体抵抗を、より確実に増加させることができる。この結果、より確実に緩衝ブロック81とピット30との衝突を抑制すると共に、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。なお、このように、緩衝ブロック81に緩衝ブロック側抵抗板120を設ける場合には、緩衝ブロック側抵抗板120は、ラック10方向の先端がラック10の上方に位置しない程度の大きさで形成するのが好ましい。これにより、振動によってラック10が移動して緩衝ブロック81に近付いた際でも、緩衝ブロック側抵抗板120はラック10の上方にはあまりかからないので、燃料棒5をラック10から取り出すことが可能になる。
図19は、実施例6に係る保管構造の変形例を示す概略図である。また、実施例6に係る保管構造90では、緩衝ブロック91に緩衝ブロック側抵抗板93を設けて緩衝ブロック91とラック10との間の水38の流体抵抗を増加させているが、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間の上方に、緩衝ブロック側抵抗板93と同様な抵抗板を設けて、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間の水38の流体抵抗を増加させてもよい。例えば、図19に示すように、ピット30の内壁32に、ピット30の底面31からの高さが緩衝ブロック上端92よりも高い位置に、緩衝ブロック91方向に突出した内壁側抵抗板121を設けてもよい。
内壁側抵抗板121は、このように緩衝ブロック上端92よりも高い位置におけるピット30の内壁32から緩衝ブロック91方向に突出しており、さらに、その先端付近は、緩衝ブロック上端92の上方に位置している。これにより、内壁側抵抗板121は、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間の上方に位置している。また、内壁側抵抗板121における緩衝ブロック上端92の上方に位置している部分と、緩衝ブロック91とは離間している。
ピット30の内壁32における緩衝ブロック上端92よりも高い位置に、内壁側抵抗板121を設けている。このため、ラック10が振動して緩衝ブロック91に衝突し、ラック10と共に緩衝ブロック91が移動してピット30の内壁32に近付くことにより、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間に介在する水38が内壁32と緩衝ブロック91との間から流出する際に、水38は流出し難くなる。このため、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間の水38の流体抵抗が増加するので、流体減衰効果を大きくすることができ、ラック10が振動して緩衝ブロック91に衝突した際には、この水38によって、より確実に緩衝ブロック91の移動を緩和することができる。この結果、より確実に緩衝ブロック91とピット30との衝突を抑制することができる。
なお、内壁側抵抗板121は、緩衝ブロック91に緩衝ブロック側抵抗板93を設けずに、ピット30の内壁32に設けてもよい。緩衝ブロック側抵抗板93を設けずに、内壁側抵抗板121を設けた場合でも、ピット30の内壁32と緩衝ブロック91との間に介在する水38が流出する際における流体抵抗を大きくすることができる。これにより、ラック10が緩衝ブロック91に衝突した場合でも、この水38の流体抵抗によって緩衝ブロック91を停止させることができ、緩衝ブロック91とピット30の内壁32とが接触することを抑制できる。
図20は、実施例6に係る保管構造の変形例を示す概略図である。実施例6に係る保管構造90では、緩衝ブロック91とラック10との間の水38の流体抵抗を増加させているために、緩衝ブロック91に緩衝ブロック側抵抗板93を設けているが、緩衝ブロック91とラック10との間の水38の流体抵抗を増加させる際には、ラック10に抵抗板を設けてもよい。例えば、図20に示すように、ラック10に、ピット30の底面31からの高さが緩衝ブロック上端92よりも高い位置に、緩衝ブロック91方向に突出したラック側抵抗板122を設けてもよい。
このようにラック側抵抗板122を設ける場合、ピット30の底面31からラック上端までの高さが、ピット30の底面31から緩衝ブロック上端92までの高さよりも高くなるようにラック10または緩衝ブロック91を形成し、ラック側抵抗板122は、このラック10のラック上端13に、緩衝ブロック91の方向に突出させて設ける。これにより、ラック10が緩衝ブロック91に近付いた際におけるラック10と緩衝ブロック91との間に位置する水38の流体抵抗を増加させることができるので、流体減衰効果を大きくすることができる。従って、ラック10が振動した際に、この水38によって、より確実に振動を減衰することができ、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
図21は、実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。実施例5では、ピット30の底面31からの高さが、ラック10よりも緩衝ブロック82の方が高くなっているが、このように形成される場合におけるラック10にラック側抵抗板122を設けてもよい。例えば、図21に示すように、ピット30の底面31からラック上端13までの高さよりも、ピット30の底面31から緩衝ブロック上端82までの高さの方が高くなるように形成し、ラック上端13に、緩衝ブロック81の方向に突出したラック側抵抗板122を設ける。さらに、緩衝ブロック81には、ラック側10の面で、且つ、ピット30の底面31からの高さが、ラック側抵抗板122が設けられている高さとほぼ同じ位置に、ラック側抵抗板122から離れる方向に凹んで形成された逃げ部である抵抗板逃げ部123を形成する。この抵抗板逃げ部123は、ピット30の底面31からの高さ方向における幅は、同方向におけるラック側抵抗板122の厚さよりも広くなっており、ラック側抵抗板122の突出方向における抵抗板逃げ部123の深さは、同方向におけるラック10からのラック側抵抗板122の突出量よりも深くなっている。なお、図示は省略するが、図21の変形例として、ラック側抵抗板122をラック10の側壁に設置することもできる。この場合、緩衝ブロック81の抵抗板逃げ部123もラック側抵抗板122と同じ高さに設置する。
このように、ラック10にラック側抵抗板122を設けることにより、ラック10と緩衝ブロック81との間に位置する水38の流体抵抗を増加させることができるので、ラック10の振動時に、この水38によって、より確実に振動を減衰することができる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。また、緩衝ブロック81に抵抗板逃げ部122を形成することにより、ラック10が振動して緩衝ブロック81に近付いた際に、ラック側抵抗板122が抵抗板逃げ部123に入り込むので、抵抗板逃げ部123と緩衝ブロック81とが衝突することを抑制できる。この結果、大きな振動が発生した際にラック10が移動した場合でも、抵抗板逃げ部123と緩衝ブロック81とが衝突して破損することを抑制できる。
図22、図23は、実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。また、緩衝ブロック81の高さがラック10の高さより高い場合には、ラック10にラック側抵抗板122を設けると共に、緩衝ブロック81に緩衝ブロック側抵抗板120を設けてもよい。例えば、図22に示すように、ラック10には、ラック上端13に緩衝ブロック81の方向に突出したラック側抵抗板122を設ける。さらに、緩衝ブロック81には、ピット30の底面31からの高さが、ピット30の底面31からラック側抵抗板122までの高さよりも高い位置に、緩衝ブロック側抵抗板120を設けてもよい。これにより、緩衝ブロック側抵抗板120は、ラック側抵抗板122の上方に離間して設けられる。
このように、緩衝ブロック側抵抗板120とラック側抵抗板122とを設けることにより、ラック10が振動して緩衝ブロック81の方向に移動する場合においてラック10と緩衝ブロック81との間に位置する水38が上方に流出する際に、この水38が流れる流路が複雑になるので、この水38は抜け難くなる。つまり、ラック10と緩衝ブロック81との間に位置する水38が上方の流出する場合には、まず、ラック側抵抗板122に阻止されてラック側抵抗板122と緩衝ブロック81との間を通り、さらに、緩衝ブロック側抵抗板120に阻止されて緩衝ブロック側抵抗板120とラック側抵抗板122との間を通って流出する。このため、ラック10と緩衝ブロック81との間の水38が、双方の間から流出する際における流体抵抗を増加させることができるので、流体減衰効果を大きくすることができる。従って、ラック10が振動した際に、この水38によって、より確実に振動を減衰することができ、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制することができる。
また、このように緩衝ブロック側抵抗板120とラック側抵抗板122とを設ける際には、図23に示すように、緩衝ブロック81に、さらに抵抗板逃げ部123を形成してもよい。これにより、大きな振動によってラック10が緩衝ブロック81に近付いた際には、ラック側抵抗板122は抵抗板逃げ部123に入り込むので、ラック板抵抗板122と緩衝ブロック81とが衝突することを抑制できる。この結果、より確実にラック10とピット30との衝突を抑制しつつ、抵抗板逃げ部123と緩衝ブロック81との破損を抑制することができる。
図24は、実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。また、冷却水パイプを設けて冷却水をピット30内に流す場合において、実施例2に係る保管構造40では、図5に図示するように冷却水パイプ41のパイプ端部42を緩衝ブロック45の空洞部22内に位置させているが、冷却水の吐出流が速くなく冷却水の吐出流により燃料集合体7が振れ動かされる虞がない場合には、冷却水パイプ41のパイプ端部42を緩衝ブロック45の内側の空洞部22内に必ずしも挿入する必要がないことから、冷却水パイプ41のパイプ端部42は、緩衝ブロック45内に位置させなくてもよい。例えば、図24に示すように、冷却水パイプ125は、全ての部分を緩衝ブロック45よりも上方に位置させ、冷却水パイプ125のパイプ端部126も緩衝ブロック45よりも上方に位置させて、緩衝ブロック45内には冷却水パイプ125は設けない構造としてもよい。これにより、大きな振動が発生してラック10が振動し、ラック10が緩衝ブロック45に衝突して緩衝ブロック45が移動しても、冷却水パイプ125は緩衝ブロック45内には位置していないので、緩衝ブロック45の内側で緩衝ブロック45と冷却水パイプ125とが衝突することを抑制できる。この結果、緩衝ブロック45と冷却水パイプ125との破損を抑制することができる。
また、このように冷却水パイプ125は、全ての部分を緩衝ブロック45よりも上方に位置させた場合でも、冷却水パイプ125からピット30内に流された冷却水は、ピット30内の水38よりも温度が低いため、ピット30内の水38との温度差により、ピット30内における下方に流れる。このため、この冷却水は、冷却水パイプ125のパイプ端部126の下方に位置する緩衝ブロック45内に流れるため、実施例2に係る保管構造40と同様に、緩衝ブロック45の流通口46より台盤50の方向に流出する。さらに、この冷却水は、ラック30に収容された燃料棒5と熱交換をして熱せられて、ラック30の上方に流れる。その後、燃料棒5と熱交換をして熱せられた水38は、ラック10の上方に設けられた吸水パイプ43から吸水されて冷却装置で冷却され、冷却水となって冷却水パイプ125からピット30内に流されて、再び燃料棒5と熱交換をする。このように、冷却水パイプ125の全ての部分を緩衝ブロック45よりも上方に位置させた場合でも、ピット30内の水38は、燃料棒5で熱せられることと冷却装置で冷却されることを繰り返しながら循環する。これにより、より確実に燃料棒5を冷却することができる。
図25は、実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。また、上述した説明及び説明図では、ピット30の内壁32と緩衝ブロックとは離間させているが、ピット30の内壁32と緩衝ブロックとは必ずしも離間させることを必須とするものではない。例えば、その一例として実施例2に係る保管構造40の変形例として説明すると、図25に示すように、緩衝ブロック45は、ピット30の内壁32に接触させて配設してもよい。緩衝ブロック45とピット30の内壁32とを離間させなくても、ラック10の周囲に緩衝ブロック45を設けることにより、ラック10と緩衝ブロック45との間に位置する水38の流体抵抗を増加させることができるので、大きな振動が発生した際に、ラック10の振動を緩和させることができる。さらに、ラック10とピット30の内壁32との間に緩衝ブロック45を設けることにより、もし仮に想定外の振動によってラック10が予想以上に移動した場合でも、ラック10は緩衝ブロック45に衝突するので、ラック10の振動は、緩衝ブロック45に衝突した際に緩衝ブロック45に吸収され、振動は停止する。この結果、ラック10とピット30との衝突を抑制することができる。また、緩衝ブロック45内に冷却水パイプ41を位置させる場合には、ラック10が緩衝ブロック45に衝突しても緩衝ブロック45は移動しないので、緩衝ブロック45の移動に起因する冷却水パイプ41の破損を抑制することができる。なお、この場合、図19の実施例においては、内壁側抵抗板121を必要としない。
また、緩衝体と保管容器内壁との間の液体による抵抗力は、ラック10又は緩衝ブロック20、45、61、71、81、91、101、111の上端と、各種の抵抗板93、120、121、122の隙間を適宜に寸法選定することで、必要とする抵抗力を得ることができる。
図26は、実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。また、上述した説明では、台盤はピットの底面上に配設しているが、台盤とピットの底面との間には、保護部材を設けてもよい。例えば、その一例として実施例2に係る保管構造40の変形例として説明すると、図26に示すように、ピット30の底面31上には保護部材であるライナー128を配設し、台盤50は、このライナー128上に配設してもよい。即ち、ピット30の底面31と台盤50との間に、ライナー128を配設してもよい。このライナー128は、ピット30の底面31上で、且つ、ラック10の周囲に配設される複数の緩衝ブロック45に囲まれた範囲全体に配設し、ライナー128と緩衝ブロック45との結合の有無に関わらず、各種実施例と同等の成果を得ることができる。ライナー128を配設すれば、ピット30の底面31、若しくはピット30の底面31に敷設されている薄板から成るライニング(図示省略)を保護又は補強することができる。
このように、ピット30の底面31上にライナー128を配設し、台盤50は、このライナー128上に配設することにより、大きな振動が発生してラック10と台盤50とが一体となって移動する場合には、台盤50はライナー128上を移動する。これにより、台盤50がピット30の底面31上をすべりながら移動した場合に発生するピット30の底面31の破損を抑制することができ、ピット30の底面31を保護することができる。また、大きな振動の発生時に台盤50がラック10と一体となって移動する場合には、台盤50はライナー128上を移動するので、台盤50がすべりながら移動することに起因して損傷が発生する場合には、ライナー128に損傷が発生する。このため、台盤50がすべりながら移動することよって損傷した部分を補修する際には、ライナー128のみを交換すればよいので、補修時のコストの低減を図ることができる。また、ライナー128を緩衝ブロック45に囲まれた敷地にくまなく敷設すると、ラック10及び台盤50は、ライナー128上を移動し、ピット30の底面31、若しくはピット30の底面31に敷設されている薄板から成るライニングを保護することができる。なお、ライナー128は、緩衝ブロック45の下にまで延長して敷設してもよい。
また、上述した保管構造では、ピット30に貯留される液体の一例として水38を用いた場合について説明したが、ピット30に貯留される液体は、水38以外のものでもよい。ピット30に貯留される液体は、流体抵抗によってラック10の振動を減衰できるものであれば、水38以外の液体を用いても構わない。また、上記の各実施例及び変形例は、上記の構成に限定されるものでなく、それぞれを組み合わせてもよい。つまり、例えば、実施例1に係る保管構造1の緩衝ブロック20を、図25に示す変形例と同様にピット30の内壁32に接触させて配設してもよく、また、実施例1に係る保管構造1に、図26に示す変形例と同様にライナー128を設けてもよい。上述した構成は、必要に応じて組み合わせてもよい。
以上のように、本発明に係る保管構造は、振動による不具合を抑制する場合に有用であり、特に、冷却が必要な保管物を保管する場合に適している。
本発明の実施例1に係る保管構造によって保管される燃料集合体及び角管を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係る保管構造の断面図である。 図2に示す保管構造の斜視図である。 図1に係る保管構造において地震波加振試験を行なった際における試験結果を示す図である。 本発明の実施例2に係る保管構造の断面図である。 図5に示す保管構造の斜視図である。 図5のA部詳細図である。 図7のB部詳細図である。 図5に示す保管構造の水の流れを示す概略図である。 図9のC−C矢視図である。 本発明の実施例3に係る保管構造の概略図である。 本発明の実施例4に係る保管構造の概略図である。 本発明の実施例5に係る保管構造の概略図である。 本発明の実施例6に係る保管構造の概略図である。 本発明の実施例7に係る保管構造の概略図である。 図15のD−D矢視図である。 本発明の実施例8に係る保管構造の概略図である。 実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例6に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例6に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例5に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。 実施例2に係る保管構造の変形例を示す概略図である。
符号の説明
1、40、60、70、80、90、100、110 保管構造
3 気中応答レベル
4 水中応答レベル
5 燃料棒
6 支持格子
7 燃料集合体
10 ラック(燃料貯蔵用ラック)
11 ラックセル
12 囲い板
13 ラック上端
15、50 台盤
20、45、61、71、81、91、101、111 緩衝ブロック
21、62、102、112 壁体
22、104、113 空洞部
23 リブ
30 ピット(燃料貯蔵設備)
31 底面
32、65 内壁
35 水中照明器
36 照明支持部材
38 水
41、107、125 冷却水パイプ
42、108、126 パイプ端部
43 吸水パイプ
44 パイプ端部
46 流出口
47 連通穴
51 流入口
52 供給口
53 空洞部
54 側面
55 上面
58 サドル
59 サドル穴
63、103 表面
66 表面
72 緩衝バネ
82、92 緩衝ブロック上端
93、120 緩衝ブロック側抵抗板
105 貫通穴
114 閉塞部
121 内壁側抵抗板
122 ラック側抵抗板
123 抵抗板逃げ部
128 ライナー

Claims (12)

  1. 保管物を収容する収容物と、
    液体を貯留可能に設けられると共に前記液体中で前記収容物を保管する保管容器と、
    前記保管容器に貯留された前記液体中に設けられると共に前記保管容器の内壁と前記収容物とから離間して前記内壁と前記収容物との間に配設される緩衝体と、
    を備えることを特徴とする保管構造。
  2. 前記緩衝体は、前記保管容器に固定せずに前記保管容器内に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の保管構造。
  3. 前記緩衝体は、表面が凹凸となって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の保管構造。
  4. 前記緩衝体は、前記緩衝体の両側に位置する前記保管容器の内壁と前記収容物とが近付く方向の力の緩衝が可能な緩衝手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の保管構造。
  5. 前記緩衝体は、前記保管容器の底面から前記緩衝体の上端までの高さが、前記保管容器の底面から前記収容物の上端までの高さよりも高くなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の保管構造。
  6. 前記緩衝体には、前記保管容器の底面からの高さが前記収容物の上端よりも高い位置に、前記収容物方向に突出した緩衝体側抵抗板が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の保管構造。
  7. 前記保管容器の内壁には、前記保管容器の底面からの高さが前記緩衝体の上端よりも高い位置に、前記緩衝体方向に突出した内壁側抵抗板が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の保管構造。
  8. 前記緩衝体は、前記緩衝体の表面を形成する壁体を有すると共に前記緩衝体の内側には、前記壁体により区画された空洞部が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の保管構造。
  9. 前記壁体には、前記表面と前記空洞部とを連通する穴である貫通穴が複数形成されていることを特徴とする請求項8に記載の保管構造。
  10. 前記緩衝体は、前記空洞部の上端が閉塞されていることを特徴とする請求項8または9に記載の保管構造。
  11. 前記緩衝体には、内側に前記保管物を冷却可能な冷却媒体が流れる冷却通路が設けられており、且つ、前記収容物の方向に前記冷却媒体を流出可能な流出口が形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の保管構造。
  12. 前記収容物は、前記保管容器内に配設される台盤上に設けられており、
    前記台盤には、前記緩衝体に形成された前記流出口から流出された前記冷却媒体を前記台盤内に流入可能な流入口と、前記台盤内に流入した前記冷却媒体を前記収容物に収容された前記保管物に供給可能な供給口とが形成されていることを特徴とする請求項11に記載の保管構造。
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