JP6298939B2 - 原子炉支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉格納容器内に収容された原子炉を支持する原子炉支持構造に関する。
従来より、地震の地震力を吸収することにより、原子炉を保護する免震原子炉構造が知られている。
この種の免震原子炉構造として、原子炉容器上部の原子炉容器蓋が支持壁により支持され、その支持壁の下面と原子炉建屋の支持部との間にコイル状ばねとダンパーが設けられ、そして、このコイル状ばねおよびダンパーにより上下方向、水平方向および各軸まわりの回転方向の地震力が吸収され、これにより、原子炉構造の上下振動、水平振動、およびロッキング振動を防止することができる免震原子炉構造が知られている(たとえば、特許文献1)。
特開昭51−145911号公報
しかしながら、従来の免震原子炉構造は、原子炉容器の周辺にコイル状ばねとダンパーからなる免震装置を設置するものであるので、原子炉容器周辺に免震装置を設置するためには大きな設置スペースが必要であるとともに、免震装置を設置する高額な設置費用が必要になる。また、従来の免震原子炉構造は、コイル状ばねとダンパーからなる免震装置を用いて原子炉容器の上下振動、水平振動、およびロッキング振動を防止するものであるが、コイル状ばねを長期間使用すると弾性力が低下し、原子炉の十分な免震機能が維持できなくなるとともに、シリンダ状の容器とピストン状の円筒からなるダンパーを用いているために、大きな横揺れが生じるとダンパーが損傷または破壊し、これによっても原子炉の十分な免震機能が維持できなくなるという問題があった。さらに、免震原子炉構造のコイル状ばねの伸縮が反転するタイミングでは、原子炉容器に急激な衝撃が生じ、この急激な衝撃が原子炉に伝わって原子炉が破損し放射性物質が漏れる可能性もある。
本発明は、現状の原子炉容器の設置スペースを大きくすることなく、原子炉から放射性物質が漏れることを防止することができる安全な原子炉支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、 原子炉格納容器内に収容された原子炉を支持する原子炉支持構造であって、重り部を備えた修正重量体と、修正重量体を係止させる修正重量体係止部を略外周下面に有する原子炉と、原子炉の形状より大きい凹部空間からなり、原子炉を収納する原子炉収納部と、略逆U字型形状からなり、略逆U字型形状の下部内側に原子炉両側面を取り付けて原子炉を吊持する逆U字型形状体と、原子炉収納部の上部に形成された収納室天井体と、収納室天井体上部に設けられた弾性構造からなる弾性構造体と、弾性構造体の上部に設けられ、逆U字型形状体の中央上部内側の支点部を支持する逆U字型形状体支持体と、を設け、逆U字型形状体に吊持された原子炉は、原子炉の略外周下面の修正重量体係止部に修正重量体が係止されることにより、傾きを修正することができるものである。
本発明によれば、原子炉の略外周下面に修正重量体係止部を有し、その修正重量体係止部に修正重量体を係止させることができるので、原子炉に傾きが生じた場合でも原子炉の略外周下面の修正重量体係止部に修正重量体を係止させることにより、原子炉の傾きを修正することができる。また、強い横揺れの地震が生じた場合、修正重量体の重り部が現状の位置を維持しようとする慣性により、重り部の横揺れが原子炉の横揺れより小さな横揺れとなり、この小さい重り部の横揺れが原子炉の横揺れの抵抗になって原子炉の横揺れを小さくすることができる。
本発明のうち第2の態様に係るものは、第1の態様に係る原子炉支持構造であって、 原子炉の修正重量体係止部は、修正重量体係止孔であり、原子炉の修正重量体係止孔に修正重量体を係止させることを特徴とするものである。
本発明によれば、原子炉の修正重量体係止孔に修正重量体を係止させる構成であるので、修正重量体を原子炉の修正重量体係止孔に容易に取り付けることができる。
本発明のうち第3の態様に係るものは、第1または第2の態様に係る原子炉支持構造であって、原子炉収納部内は、逆U字型形状体に吊持された原子炉が横揺れしていない状態で、原子炉の下部から原子炉の高さ少なくとも1/4に達するところまで液体が収納されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、原子炉が横揺れしていない状態で、原子炉の下部から原子炉の高さ少なくとも1/4に達するところまで液体が収納されているので、強い横揺れの地震が生じた場合でも、原子炉収納部内の液体が修正重量体の重り部の横揺れの抵抗になって重り部の横揺れが小さくなり、この小さくなった重り部の横揺れが原子炉の横揺れの抵抗になって原子炉の横揺れを小さくすることができる。また、原子炉の通常運転時においても、原子炉収納部内の液体が原子炉の揺れの抵抗になり、原子炉の微細な揺れを軽減することができる。
本発明によれば、原子炉に傾きが生じた場合でも原子炉の略外周下面の修正重量体係止孔に修正重量体を係止させることにより、原子炉の傾きを修正することができる。
本発明の第1実施形態における原子炉支持構造が設置されている原子炉格納容器の内部の模式図である。 図1のA−A断面を示す図である。 (a)本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の逆U字型形状体の正面方向の縦断面図である。(b)同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部を示す図である。 (a)同原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図である。(b)同原子炉支持構造の側面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。(c)同原子炉支持構造の正面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。 同原子炉支持構造の上面図である。 図3のB−B断面図である。 図3のC−C断面図である。 同原子炉支持構造の原子炉と逆U字型形状体を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の原子炉の地震による横揺れ状態を示す図である。 (a)本発明の第2実施形態における原子炉支持構造の逆U字型形状体の正面方向の縦断面図である。(b)同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部を示す図である。 (a)同原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図である。(b)同原子炉支持構造の側面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。(c)同原子炉支持構造の正面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。 同原子炉支持構造の上面図である。 同原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図である。 (a)同原子炉支持構造の原子炉と逆U字型形状体を示す斜視図である。(b)同原子炉支持構造の原子炉下部の下方斜視図である。(c)修正重量体を示す図である。 (a)本発明の変形例1の原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図である。(b)同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部と逆U字型形状体支持体の支持体凹部を示す図である。 同原子炉支持構造の逆U字型形状体支持体の支持体凹部の上部斜視図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の原子炉支持構造の第1実施形態について図面を参照にしながら説明する。ここで、図1は本発明の第1実施形態における原子炉支持構造が設置されている原子炉格納容器の内部の模式図であり、図2は図1のA−A断面を示す図である。本実施形態における原子炉支持構造が格納されている原子炉格納容器は、特開2013−57566号公報に記載されている一般的な原子炉格納容器であるので、本特許文献を引用(符号変更)して説明する。なお、本実施形態では、特開2013−57566号公報記載の原子炉格納容器を用いて説明するが、これに限らず、他の原子炉格納容器にも用いられる。
図1および図2に示すように、原子力プラント1は、原子炉格納容器2と、補助建屋3を含んで構成される。補助建屋3は、原子炉格納容器2に隣接して設けられ、燃料取扱設備等が収容されている。
原子炉格納容器2は、基礎版4上に設置された円筒形状に形成されており、基礎版4側から上方へ向かってストレートに形成され、頂部が半球状に形成されている。原子炉格納容器2の内部には、原子炉5と、加圧器6と、蒸気発生器7a、7b、7c、7dと、を有している。
原子力プラント1は、原子炉5、加圧器6、および蒸気発生器7a、7b、7c、7dがポンプおよび一次冷却材管36により順次連結されて、一次冷却材の循環経路(一次系循環経路)が構成されている。また、蒸気発生器7a、7b、7c、7dとタービン(図示略)との間に二次冷却材の循環経路(二次系循環経路)が構成されている。さらに、原子炉格納容器2には、原子炉5を含む一次冷却系統が収容されている。
一次系循環経路内の一次冷却材は、加圧器6で加圧されて圧力が所定の大きさに維持される。原子力プラント1は、先ず、一次冷却材が原子炉5で加熱された後、蒸気発生器7a、7b、7c、7dに供給される。そして、次に蒸気発生器7a、7b、7c、7dで一次冷却材と二次冷却材との熱交換が行なわれることにより、二次冷却材が蒸発して蒸気となる。この蒸気となった二次冷却材がタービンに供給されることにより、タービンが駆動されて発電機に動力が供給される。なお、蒸気発生器7a、7b、7c、7dを通過した一次冷却材は、一次冷却材管36を介して回収されて原子炉5側に供給される。
原子炉5は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器7a、7b、7c、7dに送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するいわゆる加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。また、蒸気発生器7a、7b、7c、7dおよび加圧器6は、原子炉5の冷却材を循環させる一次系循環経路に連結される一次系機器である。なお、本実施形態では、高温高圧水を使用したが、これに限らず、液化エタノールや液化ジエチルエーテルなどを用い、その液体を蒸気発生器7a、7b、7c、7dに送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するようにしてもよい。
図1および図2に示すように、原子炉5は、原子炉格納容器2の中央近傍で原子炉格納容器内部構造体8に固定されている。原子炉格納容器内部構造体8は、例えば、コンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体である。また、原子炉格納容器内部構造体8の上部には、冷却水(冷却材)を収納できる原子炉キャビティ9が設けられている。そして、原子炉キャビティ9から逆U字型形状体挿入孔33を介して原子炉収納部21に冷却水が充填される。なお、本実施形態では、原子炉キャビティ9および原子炉収納部21に冷却水が充填されている態様について説明するが、原子炉収納部21の一部に冷却水が入っている状態や、原子炉キャビティ9および原子炉収納部21に冷却水が充填されていない状態でも、本原子炉支持構造は使用することができる。
原子炉キャビティ9上方には、原子炉格納容器2の内壁に設けられたポーラクレーン駆動機構10を介して、ポーラクレーン11が備えられている。ポーラクレーン11は、原子炉格納容器2内の構造物、例えば、原子炉5、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24(図3参照)、または原子炉5内の炉心構造物の吊り上げ作業を行うことができる。
原子炉格納容器内部構造体8は、原子炉キャビティ9の冷却水の水面の基準となる基準面GLよりも上に、平板状のフロア部(床部)13を備えられている。このフロア部13は、原子炉5よりも上方に配置されている。図1に示すように、原子炉格納容器内部構造体8のフロア部13上には、加圧器構造体14と、複数の蒸気発生器構造体15a、15bとが、原子炉キャビティ9の周囲に配置されている。加圧器構造体14と、複数の蒸気発生器構造体15a、15bとは、フロア部13上に突出して設けられている。
加圧器構造体14は、加圧器6と、加圧器6の周囲をコンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体の壁で囲む加圧器室壁16とを有している。加圧器室壁16は、内壁に加圧器6を鋼材等で位置決めしている。加圧器室壁16は、一次系機器である加圧器6の周囲の壁である機器室壁である。また、加圧器室壁16は、加圧器6からの放射線を遮蔽することができるので、フロア部13または遮蔽壁外側周辺区画16a、16bでの放射線量を低減することができる。
蒸気発生器構造体15aは、蒸気発生器7a、7bと、蒸気発生器7a、7bの周囲をコンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体の壁で囲む蒸気発生器室壁17、コンクリート構造体の壁でありかつ蒸気発生器7a、7bの仕切りとなる蒸気発生器仕切壁18aとを有する。蒸気発生器室壁17は、内壁に蒸気発生器7aおよび蒸気発生器7bを鋼材等で位置決めしている。蒸気発生器室壁17は、一次系機器である蒸気発生器7a、7bの周囲の壁である機器室壁である。
蒸気発生器構造体15bは、蒸気発生器7c、7dと、蒸気発生器7c、7dの周囲をコンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体の壁で囲む蒸気発生器室壁19、コンクリート構造体の壁でありかつ蒸気発生器7c、7dの仕切りとなる蒸気発生器仕切壁20aとを有する。蒸気発生器室壁19は、内壁に蒸気発生器7cおよび蒸気発生器7dを鋼材等で位置決めしている。蒸気発生器室壁19は、一次系機器である蒸気発生器7c、7dの周囲の壁である機器室壁である。
蒸気発生器室壁17、19は、蒸気発生器7a、7b、7c、7dからの放射線を遮蔽することができるので、フロア部13または遮蔽壁外側周辺区画16a、16bでの放射線量を低減することができる。
原子炉格納容器内部構造体8は、図2に示すように、遮蔽壁外側周辺区画16a、16bを設けている。遮蔽壁外側周辺区画16a、16bは、機器または配管を設置し、オペレータが作業可能な区画である。
次に、原子炉格納容器2内の原子炉支持構造について図3〜図8を用いて具体的に説明する。図3(a)は本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の逆U字型形状体の正面方向の縦断面図であり、図3(b)は同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部を示す図であり、図4(a)は同原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図であり、図4(b)同原子炉支持構造の側面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図であり、図4(c)同原子炉支持構造の正面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。また、図5は本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の上面図であり、図6は図3のB−B断面図であり、図7は図3のC−C断面図であり、図8は本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の原子炉と逆U字型形状体を示す斜視図である。ここで、図3(a)および図4(a)は図2の四角点線部分を詳細に示す図面である。すなわち、上述したように、本実施形態における原子炉支持構造は、特開2013−57566号公報記載の原子力プラント1などに用いられ、本実施形態では図2の四角点線部分以外は図2と略同様の構成を用いて説明している。
図3(a)および図4(a)に示すように、原子炉支持構造は、原子炉5と、原子炉収納部21と、逆U字型形状体22と、収納室天井体12と、弾性構造体23と、弾性構造体上部板24と、逆U字型形状体支持体25などから構成されている。ここで、原子炉支持構造は、原子炉5を支持する構造であるので、原子炉支持構造に原子炉5を含めなくてもよい。
原子炉5は、円筒形状で形成され、円筒形状の中心軸を対象とした上部両円周側面に4段の外周突出部30が形成されている(図8(b)参照)。
原子炉収納部21は、原子炉5の形状より大きい凹部空間からなる円柱形状で形成され、原子炉収納部21の内部には原子炉5が収納される。この原子炉収納部21は、原子炉5の高さの1.5倍以上の高さであり、原子炉5は、後述するように、逆U字型形状体22により原子炉収納部21の下部で吊持されている。ここで、原子炉収納部21の下部とは、原子炉5の高さ方向の中央部分(1/2部分)が原子炉収納部21の高さ方向の中央(1/2)より下方向に位置していることをいうが、原子炉5の高さ方向の中央部分が原子炉収納部21の高さ方向の1/2〜1/3より下方向に位置していることでもよい。原子炉収納部21の側面および底面の原子炉格納容器内部構造体8は、上述したように、例えば、コンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体で構成されている。また、原子炉収納部21の下部には、原子炉収納部21内の冷却水を外部に排出する冷却水排出口26が形成されている(図4(a)参照)。そして、冷却水排出口26に取り付けられている開閉蓋27を開放することにより、原子炉収納部21内の冷却水を外部に排出することができる。ここで、開閉蓋27の周辺、側面空気クッション体29aの周辺、底面空気クッション体29bの周辺、上面空気クッション体29cの周辺は鉛で覆うようにしている。これにより、原子炉収納部21内部の放射線が外部に漏れないようにすることができる。なお、図1および図2の原子力プラント1では、冷却水の排出を考慮していないため、原子炉収納部21の外部の通路は上部方向に配されているが、本実施形態では、開閉蓋27から原子力プラント1外部に排出するための冷却水の排出通路28(図示一部略)が設けられている。また、原子炉収納部21および排出通路28に冷却水がないときには、作業者は、この排出通路28を通過することにより、原子炉収納部21内に入ることができる。なお、原子炉収納部21は原子炉5の形状より大きい凹部空間であるが、この凹部空間の横幅は、図3(a)および図4(a)より大きく、例えば、原子炉5の横断面の3倍以上の横幅長さに構成してもよい。
原子炉収納部21の側面、底面には、空気を内蔵した側面空気クッション体29a、底面空気クッション体29bが設けられている。この側面空気クッション体29aおよび底面空気クッション体29bは、空気が充填された空気袋からなり、原子炉5が原子炉収納部21の壁面、底面に衝突したときに、その側面空気クッション体29a、底面空気クッション体29bの弾性力により衝撃を吸収し、原子炉5が破壊や損傷しないようにするために設けられている。ここで、上述した冷却水排出口26は側面空気クッション体29aの下部に形成され、開閉蓋27は冷却水排出口26の排出通路28側に設けられている。なお、本実施形態では、原子炉収納部21の側面、底面に空気クッション体(29a、29b)を設けるとしたが、これに限らず、空気以外の気体や液体を内蔵したクッション体としてもよく、さらにバネからなる弾性構造体を設けるようにしてもよい。すなわち、原子炉5が原子炉収納部21の側面および底面に衝突した際の衝撃を和らげることができる弾性クッション体であれば種類は問わない。
逆U字型形状体22は、アルミ合金を材質として、略逆U字型形状で、略逆U字型形状の下部内側に4段の切欠け31が形成されている(図8(a)参照)。そして、逆U字型形状体22の切欠け31と原子炉5の外周突出部30を位置合わせし、逆U字型形状体22を回転させることにより、原子炉5は逆U字型形状体22に係止され、取り付けられる。このようにして、逆U字型形状体22を原子炉5両側面に取り付け、原子炉5を吊持することができる(図3、図4参照)。また、逆U字型形状体22の下端先端は、内側方向に少し湾曲した内側湾曲部32が形成されている。このように、逆U字型形状体22の切欠け31と原子炉5の外周突出部30が係合した状態では、逆U字型形状体22の内側湾曲部32の先端と原子炉5の側面が接するようになっている。具体的には後述する。また、逆U字型形状体22の中央上部内側には略逆円錐形状(略逆山形形状)をした支点部22aが形成されている。この支点部22aは、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されている。なお、本実施形態では、逆U字型形状体22がアルミ合金を材質として形成されると説明したが、これに限らず、原子炉5の重さに十分対応でき、かつ耐久性に優れたものであれば他の材質から形成されるものでもよい。また、本実施形態では、逆U字型形状体22の切欠け31に原子炉5の外周突出部30を係止させて逆U字型形状体22と原子炉5を取り付けたが、逆U字型形状体22と原子炉5の取付方法はこれに限らず、逆U字型形状体22と原子炉5を強固に取り付けることができる取付方法であれば他の取付方法でもよい。ここで、逆U字型形状体22の略逆U字型形状とは、支点部22aから横方向そして下方方向に伸びる形状で、その双方に伸びた下方先端方向箇所で原子炉5を吊持できるものはすべて含まれる。つまり、中央上部内側に支点部22aが形成され、そこから原子炉5が吊持される下方先端方向箇所までの形状については略円形形状や、略ハート形状や、波型形状や、それらの形状の複合形状などの形状であってもよいし、また、中央上部内側の支点部22aから双方に伸びた下方先端(原子炉含む)までの重量が略同等であれば、略逆J字形状でもよい。つまり、双方に伸びた下方先端(原子炉含む)までの重量が略同等で、中央上部内側の支点部22aで釣合いが取れる形状であればよい。さらに、中央上部内側に支点部22aから双方に伸びた下方先端方向箇所で2つ(複数)の原子炉5を吊持するようにしてもよい。なお、本実施形態では、理解を容易にするために逆U字型形状体22と名称付けしているが、逆U字型形状体22を原子炉吊持体と名称付けしてもよい。また、逆U字型形状体22の支点部22が設けられている位置である中央上部内側とは、逆U字型形状体22上部の中央の部分の内側のことであり、略中央上部内側と同義である。
収納室天井体12は、凹部空間からなる原子炉収納部21の上部に形成され、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33が形成されている。具体的には、収納室天井体12は、原子炉格納容器内部構造体8に載置され、収納室天井体分割部34により2つに分割されるように構成されている(図5参照)。このように、本実施形態の収納室天井体12は、原子炉収納部21の凹部空間より横幅が広く形成されている。また、収納室天井体12は、例えば、コンクリートと鋼材とを含むコンクリート構造体で構成されている。なお、本実施形態の収納室天井体12は、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33を設けているが、これに限らず、逆U字型形状体22を挿入できるものであれば逆U字型形状体挿入孔33以外のものであってもよい。
弾性構造体23は、収納室天井体12上部に設けられ、原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状からなり、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33が形成されている。具体的には、弾性構造体23は、原子炉収納部21上部の収納室天井体12を被覆するように設けられ、収納室天井体12の収納室天井体分割部34と同様の位置で2つに分割されるように構成されている(図5参照)。また、弾性構造体23は、上面空気クッション体29cからなるものである。この上面空気クッション体29cは、空気が充填された空気袋からなり、逆U字型形状体22の支点部22aから受ける原子炉5の重量を弾性的に支持するとともに、地震の縦揺れが生じたときには、弾性構造体23の弾性力により縦方向の揺れを吸収することができる。なお、本実施形態では、弾性構造体23を上面空気クッション体29cからなると説明したが、これに限らず、空気以外の気体や液体を内蔵した弾性構造体としてもよく、さらにバネからなる弾性構造体としてもよい。すなわち、逆U字型形状体22の支点部22aから受ける原子炉5の重量を弾性的に支持することができ、かつ地震の縦揺れが生じたときの縦方向の揺れを吸収することができる弾性構造からなる弾性構造体であれば種類は問わない。また、本実施形態では、弾性構造体23は原子炉収納部21上部の収納室天井体12を被覆すると説明したが、これに限らず、弾性構造体23は原子炉収納部21上部の収納室天井体12より横幅が小さくてもよいし、略小形であってもよい。
弾性構造体上部板24は、セラミックを材質として形成され、弾性構造体23の上部に設けられ、原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状からなり、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33が形成されている。具体的には、弾性構造体上部板24は、原子炉収納部21上部の収納室天井体12を被覆するように設けられ、収納室天井体12の収納室天井体分割部34と同様の位置で2つに分割されるように構成されている。このように構成することにより、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24とを同時に2つに分割し、その2つに分割された収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24がポーラクレーン11により吊り上げることができる。ここで、逆U字型形状体挿入孔33は、収納室天井体12の逆U字型形状体挿入孔33、弾性構造体23の逆U字型形状体挿入孔33、および弾性構造体上部板24の逆U字型形状体挿入孔33を連通させて構成されている。また、逆U字型形状体挿入孔33の内周面には、ゴム弾性体を材質とする挿入孔内周弾性体35が設けられている。この挿入孔内周弾性体35は、強い横揺れの地震が生じたときに、逆U字型形状体22の逆U字型形状体挿入孔33への衝撃力を吸収するものである。なお、本実施形態では、弾性構造体上部板24は原子炉収納部21上部の収納室天井体12を被覆すると説明したが、これに限らず、弾性構造体上部板24は原子炉収納部21上部の収納室天井体12より横幅が小さくてもよいし、略小形であってもよい。なお、本実施形態では、弾性構造体上部板24がセラミックを材質として形成されると説明したが、これに限らず、劣化ウラン、チタニウム合金、繊維強化プラスチック、合成ゴムを用いてもよく、その他重さに対して十分対応でき、かつ耐久性に優れたものであれば、他の材質から形成されるものでもよい。
逆U字型形状体支持体25は、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成され、弾性構造体上部板24の上部に設けられ、逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aを支持するものである(図3(b)参照)。具体的には、略逆円錐形状をした逆U字型形状体22の支点部22aと接する逆U字型形状体支持体25の上部には、逆U字型形状体22の支点部22aの略逆円錐形状より横広の円錐形状をした支持体凹部25aが形成されている。この支持体凹部25a上に逆U字型形状体22の支点部22aが載置されることにより、逆U字型形状体22は、逆U字型形状体22の支点部22aを中心として、縦、横、および斜めに揺動することができる。また、逆U字型形状体支持体25は、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されているので、原子炉5を吊持する逆U字型形状体22の重量に対する強度も保持することができる。なお、本実施形態の逆U字型形状体支持体25Xは、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されているとしたが、逆U字型形状体22の支点部22aと接する部分である支持体凹部25a付近のみを劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されるようにしてもよい。
一次系循環経路内の一次冷却材は、原子炉5から一次冷却材管36を介し加圧器6に供給され、そして、蒸気発生器7a、7b、7c、7dで二次冷却材と熱交換され、蒸気発生器7a、7b、7c、7dから一次冷却材管36を介し原子炉5に供給される。一次冷却材管36は、逆U字型形状体22の外面、弾性構造体上部板24の上面に一次冷却材管ヒンジ37(図5参照)により留められている。一次冷却材管36は、逆U字型形状体22上部から水平方向の水平配管は第一接続継手38で接続され、水平配管と下方方向の下方配管は第二接続継手39で接続され、そして、下方配管と加圧器6と繋ぐ加圧器配管は加圧器接続継手40で接続されている(図4(b)参照)。このように、第一接続継手38と第二接続継手39は縦方向に回転可能であり、また第二接続継手39と加圧器接続継手40は横方向に回転可能である。これにより、第一接続継手38と第二接続継手39が縦方向に回転することにより、逆U字型形状体22の支点部22aを中心に図4の奥と手前方向に原子炉5が揺動することになり、第二接続継手39と加圧器接続継手40が横方向に回転することにより、逆U字型形状体22の支点部22aを中心に図3の奥と手前方向に原子炉5が揺動することになる。ここで、逆U字型形状体22上部から第一接続継手38の間の縦方向の2つの一次冷却材管36の間隔を一定間隔にするために弾性体からなる止め輪42が取り付けられている。なお、本実施形態では、一次冷却材管36である配管を用いたが、これに限らず、チューブ状のホースなどでもよく、その他液体、気体を送ることができることからできる構造であってもよい。
弾性構造体上部板24の上部には、逆U字型形状体22が大きな横回転しないように、横回転阻止部材41が設けられている。この横回転阻止部材41により、逆U字型形状体22の大きな横回転が阻止され、一次冷却材管36が損傷または破壊することを防止することができる。横回転阻止部材41は、逆U字型形状体22に近い方から丸板→防湿性袋に入ったゴム(弾性体)→丸板、そこから水平方向の2本の水平支持板→下方方向の下方支持板→ボルトを挿入するボルト孔が形成されたボルト板がそれぞれ一体として形成されている(図4(c)参照)。このようにすることにより、地震の横揺れが生じ、逆U字型形状体22の大きな横回転が生じた場合でも、逆U字型形状体22が横回転阻止部材41に衝突し、それ以上の逆U字型形状体22の横回転を阻止することができる。また、逆U字型形状体22が横回転阻止部材41に衝突したときでも、横回転阻止部材41のゴムにより、その衝撃力を吸収することができる。
次に、原子炉5を原子炉収納部21に設置する手順について説明する。
逆U字型形状体22の切欠け31と原子炉5の外周突出部30を位置合わせし、逆U字型形状体22を回転させて、原子炉5は逆U字型形状体22に係止される。そして、一次冷却材管ヒンジ37を用いて逆U字型形状体22の外面に一次冷却材管36を固定するとともに、逆U字型形状体22上部の縦方向の2つの一次冷却材管36に止め輪42を取り付ける(図8(a)参照)。その際に、一次冷却材管36の先端部分を原子炉5内に挿入させる(図8(c)参照)。そして、逆U字型形状体22の切欠け31と原子炉5の外周突出部30の接している部分を溶接し接合させるとともに、原子炉5内に挿入された一次冷却材管36の原子炉5の表面部分も溶接により固定させる。
次に、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24を2つに分割した状態で、ポーラクレーン11によりそれぞれ吊り上げながら移動させ、他の場所に載置する。これにより、原子炉収納部21の上部が開放する。なお、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24がポーラクレーン11により吊り上げられる際には、一次冷却材管36は、第1接続継手と、弾性構造体上部板24の周辺部分に設置している接続継手(図示略)で、切断されている。
次に、原子炉5が固定された逆U字型形状体22は、ポーラクレーン11により原子炉収納部21に吊り下げられる。
次に、逆U字型形状体挿入孔33が逆U字型形状体22に挟まれるようにして、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24を原子炉収納部21上部の原子炉格納容器内部構造体8上に載置させる。これにより、逆U字型形状体22の支点部22aが逆U字型形状体支持体25上部に載置された状態で、収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24が原子炉収納部21の上部に設置される。なお、この収納室天井体12と弾性構造体23と弾性構造体上部板24を原子炉収納部21上部の原子炉格納容器内部構造体8上に載置させるのも、ポーラクレーン11により吊り上げながら行われる。
次に、逆U字型形状体22上部の一次冷却材管36と水平方向の水平配管(一次冷却材管36)を第一接続継手38により接続するとともに、弾性構造体上部板24の周辺部分の一次冷却材管36を接続継手(図示略)により接続する。
次に、弾性構造体上部板24の上部に、横回転阻止部材41を螺子止めして取り付けられる。このようにして、原子炉5が原子炉収納部21内に設置される。
次に、逆U字型形状体22を用いて原子炉収納部21内に設置された原子炉5が地震により振動する場合について図9を参照にして説明する。ここで、図9は本発明の第1実施形態における原子炉支持構造の原子炉の地震による横揺れ状態を示す図である。
まず、地震により原子炉収納部21内に設置された原子炉5に横揺れが生じた場合は、逆U字型形状体22により原子炉5が吊持されているので、原子炉5は逆U字型形状体22の支点部22aを中心に原子炉収納部21を略横方向に揺動するだけで、原子炉5に何ら衝撃が生じることなく、原子炉5の放射性物質の漏れを有効に防止することができるとともに、地震の当初の衝撃的な横揺れに対しても、原子炉5は原子炉5の自重により左右にほとんど揺れず、原子炉5に強い衝撃を与えることなく、原子炉5の放射性物質の漏れを有効に防止することができる。また、地震の縦揺れも伴う場合には、逆U字型形状体22の支点部22a下部の原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状からなる上面空気クッション体29cの大きな弾性力により縦方向の揺れが吸収されるので、原子炉5に衝撃が生じることなく、空気の弾性力により地震の縦方向の揺れを十分吸収することができる。さらに、逆U字型形状体22の支点部22aが支持されている高強度な逆U字型形状体支持体25は、原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状の弾性構造体上部板24を介して上面空気クッション体29cに支持されていることから、原子炉5の重量を原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状の弾性構造体上部板24および上面空気クッション体29cの広い面積で、原子炉5の重量を分散して保持することができるとともに、原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状の上面空気クッション体29cにより逆U字型形状体22の支点部22aに十分な弾性力を付与することができる。ここで、原子炉キャビティ9および原子炉収納部21に冷却水が充填されているので、冷却水が抵抗になって地震の横揺れおよび縦揺れを吸収することができる。
また、本実施形態の原子炉収納部21は、上述したように、原子炉5の高さの1.5倍以上の高さを有し、原子炉5は逆U字型形状体22により原子炉収納部21の下部で吊持されている。このように、原子炉5が原子炉5の高さの1.5倍以上の高さの原子炉収納部21の下部に吊持されているので、地震の地震力が生じた場合でも逆U字型形状体22に吊持されている原子炉5が揺れる速度が緩くなり、原子炉5を衝撃な横揺れから保護することができる。すなわち、地震による横揺れが生じた場合には、地震の横揺れにより逆U字型形状体22の支点部22aが横揺れし、そして、逆U字型形状体22の支点部22aの横揺れが逆U字型形状体22下部の原子炉5に伝達し、原子炉5も横揺れが生じることになるが、その横揺れの速度は逆U字型形状体22の支点部22aからの距離が遠い程緩やかになる。このことから、本実施形態の原子炉5は、原子炉5の高さの1.5倍以上の高さの原子炉収納部21の下部に吊持されているので、逆U字型形状体22に吊持されている原子炉5が揺れる速度を緩くすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の原子炉支持構造の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。ここで、本発明の第2実施形態と第1実施形態の異なるところは、第1実施形態の原子炉支持構造では、弾性構造体23が、原子炉収納部21の横断面形状より大きい形状で、逆U字型形状体22を下端から挿入する逆U字型形状体挿入孔33が形成されているが、第2実施形態では、弾性構造体23Xが、原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状で、逆U字型形状体22を下端から挿入する逆U字型形状体挿入孔が形成されていないところである。なお、第2実施形態では、弾性構造体23Xが原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状であるが、これに限らず、原子炉収納部21の横断面形状とほぼ同じ形状であってもよい。また、第1実施形態の原子炉支持構造では、弾性構造体上部板24が弾性構造体23の上部に設けられ、その弾性構造体上部板24が、原子炉収納部12の横断面形状より大きい形状で、逆U字型形状体22を下端から挿入する逆U字型形状体挿入孔33が形成されているが、第2実施形態では、弾性構造体上部板は任意の構成であり、弾性構造体上部板が設けられる場合は、その弾性構造体上部板は、原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状で、逆U字型形状体22を下端から挿入する逆U字型形状体挿入孔が形成されていないものである。第2実施形態では、弾性構造体上部板が設けられていない原子炉支持構造について説明する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と異なるところを中心に説明する。また、第2実施形態では、第1実施形態と同一構成については、同一符号を用い、同一作用効果を奏するものとし説明は省略する。
原子炉格納容器2内の原子炉支持構造について図10〜図12を用いて具体的に説明する。図10(a)は本発明の第2実施形態における原子炉支持構造の逆U字型形状体の正面方向の縦断面図であり、図10(b)は同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部を示す図であり、図11(a)は同原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図であり、図11(b)は同原子炉支持構造の側面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図であり、図11(c)同原子炉支持構造の正面方向の逆U字型形状体の支持部を示す図である。また、図12は本発明の一実施形態における原子炉支持構造の上面図である。ここで、図10(a)および図10(a)は図2の四角点線部分を詳細に示す図面である。
図10(a)および図11(a)に示すように、原子炉支持構造は、原子炉5と、原子炉収納部21と、逆U字型形状体22と、収納室天井体12と、弾性構造体23Xと、逆U字型形状体支持体25Xなどから構成されている。ここで、原子炉支持構造は、原子炉5を支持する構造であるので、第1実施形態同様、原子炉支持構造に原子炉5を含めなくてもよい。
弾性構造体23Xは、収納室天井体12上部に設けられ、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面より小さい形状から形成されている。つまり、弾性構造体23Xは、原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状から形成されている。具体的には、弾性構造体23Xは、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面と接する略円柱形状で形成され、収納室天井体12の収納室天井体分割部34と同様の位置で2つに分割されるように構成されている(図12参照)。また、弾性構造体23Xは、上面空気クッション体29cからなるものである。この上面空気クッション体29cは、空気が充填された空気袋からなり、逆U字型形状体22の支点部22aから受ける原子炉5の重量を弾性的に支持するとともに、地震の縦揺れが生じたときには、弾性構造体23Xの弾性力により縦方向の揺れを吸収することができる。なお、本実施形態では、弾性構造体23Xを上面空気クッション体29cからなると説明したが、これに限らず、空気以外の気体や液体を内蔵した弾性構造体としてもよく、さらにバネからなる弾性構造体としてもよい。すなわち、逆U字型形状体22の支点部22aから受ける原子炉5の重量を弾性的に支持することができ、かつ地震の縦揺れが生じたときの縦方向の揺れを吸収することができる弾性構造からなる弾性構造体であれば種類は問わない。また、本実施形態では、弾性構造体23Xは、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面と接する略円柱形状で形成させたが、これに限らず、原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状であればよく、また、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面より小さい形状であってもよい。さらに、本実施形態の弾性構造体23Xは、収納室天井体12の収納室天井体分割部34と同様の位置で2つに分割されるように構成されているとしたが、これに限らず、一体的に構成させてもよい。
逆U字型形状体支持体25Xは、逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aを支持するもので、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成され、弾性構造体23Xの上部に設けられ、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面より小さい形状から形成されている。具体的には、逆U字型形状体支持体25Xは、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面と接する略円柱形状で形成されている(図12参照)。逆U字型形状体支持体25Xは、略逆円錐形状をした逆U字型形状体22の支点部22aと接する逆U字型形状体支持体25Xの上部には、逆U字型形状体22の支点部22aの略逆円錐形状より横広の円錐形状をした支持体凹部25aが形成されている。この支持体凹部25a上に逆U字型形状体22の支点部22aが載置されることにより、逆U字型形状体22は、逆U字型形状体22の支点部22aを中心として、縦、横、および斜めに揺動することができる。また、逆U字型形状体支持体25Xは、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されているので、原子炉5を吊持する逆U字型形状体22の重量に対する強度も保持することができる。なお、本実施形態では、逆U字型形状体支持体25Xは、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面と接する略円柱形状で形成させたが、これに限らず、原子炉収納部21の横断面形状より小さい形状であればよく、また、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面より小さい形状であってもよい。また、本実施形態では、弾性構造体23Xと逆U字型形状体支持体25Xの横断面を同一形状にしたが、これに限らず、弾性構造体23Xと逆U字型形状体支持体25Xの横断面形状を異なるようにしてもよい。また、本実施形態の逆U字型形状体支持体25Xは、劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されているとしたが、逆U字型形状体22の支点部22aと接する部分である支持体凹部25a付近のみを劣化ウラン、タングステンなどの高強度な材質から形成されるようにしてもよい。
本実施形態では、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xが逆U字型形状体支持体25Xより小さい形状で構成させたので、弾性構造体上部板を設けていないが、第1実施形態同様、弾性構造体23Xと逆U字型形状体支持体25Xの間に逆U字型形状体支持体25Xを設けるようにしてもよい。すなわち、本実施形態では、弾性構造体23Xと逆U字型形状体支持体25Xの間に、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33の内面と接するようにして、弾性構造体上部板を設けるようにしてもよい。弾性構造体上部板の材質などは、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。また、逆U字型形状体挿入孔33の内周面には、挿入孔内周板状体35Xを介してゴム弾性体を材質とする挿入孔内周弾性体35が設けられている。この挿入孔内周弾性体35は、強い横揺れの地震が生じたときに、逆U字型形状体22の逆U字型形状体挿入孔33への衝撃力を吸収するものである。また、挿入孔内周板状体35Xは、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xと接して、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xを支持するものである。なお、本実施形態では、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xを挿入孔内周板状体35Xと接するようにして支持させたが、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xが逆U字型形状体挿入孔33の内面より小さい形状の場合は、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xと逆U字型形状体挿入孔33の内面の間に空間補充物(図示略)を配置させることにより、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xが横移動しないようにすることができる。また、本実施形態の収納室天井体12は、逆U字型形状体22を挿入するための逆U字型形状体挿入孔33を設けているが、これに限らず、逆U字型形状体22を挿入できるものであれば逆U字型形状体挿入孔33以外のものであってもよい。この場合でも、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xの周辺に弾性構造体23Xを設け、弾性構造体23Xおよび逆U字型形状体支持体25Xを支持させることができる。
一次冷却材管36Xは、逆U字型形状体22の外面、収納室天井体12の上面に一次冷却材管ヒンジ37X(図4、図5参照)により留められている。
以上説明したように、本実施形態の原子炉支持構造によれば、逆U字型形状体22により原子炉5を吊持しているので、地震の横揺れが生じた場合でも、原子炉5は逆U字型形状体22の支点部22aを中心に原子炉収納部21を略横方向に揺動するだけで、原子炉5に何ら衝撃が生じることなく、原子炉5の放射性物質の漏れを有効に防止することができるとともに、地震の当初の衝撃的な横揺れに対しても、原子炉5は原子炉5の自重によりほとんど左右に揺れず、原子炉5に強い衝撃を与えることなく、原子炉5の放射性物質の漏れを有効に防止することができる。また、地震の縦揺れが生じた場合には、逆U字型形状体22の支点部22a下部の弾性構造体23Xの弾性力により縦方向の揺れが吸収されるので、原子炉5に衝撃が生じることなく、原子炉5の放射性物質の漏れを有効に防止することができる。さらに、逆U字型形状体22の支点部22aが支持されている高強度な逆U字型形状体支持体25Xは弾性構造体23Xに支持されているので、その弾性構造体23Xにより逆U字型形状体22の支点部22aに十分な弾性力を付与することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の原子炉支持構造の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。ここで、本発明の第3実施形態と第1実施形態および第2実施形態の異なるところは、第1実施形態および第2実施形態の原子炉支持構造では、原子炉5内の構成物に重量差がある場合、原子炉5内の重量差により原子炉5が前後または左右に傾くことがあるが、第3実施形態では、その原子炉5の傾きを修正することができるようにしたところが異なる。なお、第3実施形態においては、第1実施形態および第2実施形態と異なるところのみについて説明し、第1実施形態および第2実施形態と同一構成については、同一符号を用い、同一作用効果を奏するものとし説明は省略する。以下で具体的に説明する。
原子炉格納容器2内の原子炉支持構造について図13、図14を用いて説明する。図13は本発明の第3実施形態における原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図であり、図14(a)は同原子炉支持構造の原子炉と逆U字型形状体を示す斜視図であり、図14(b)は同原子炉支持構造の原子炉下部の下方斜視図であり、図14(c)は修正重量体を示す図である。
図13および図14(a)に示すように、原子炉5の略外周下面には円周方向等間隔に修正重量体係止孔44(修正重量体係止部)が形成されている。この修正重量体係止孔44は、後述する修正重量体43を係止して吊持させる孔である(図14(b)参照)。なお、本実施形態では、修正重量体係止孔44に修正重量体43を吊持させたが、これに限らず、修正重量体43を係止できれば孔である必要はない。
修正重量体43は、重り部43a、チェーン部43b、係止部43cから構成されている。具体的には、重り部43aは、30キロの重量を有している。なお、本実施形態では、修正重量体43を、重り部43a、チェーン部43b、係止部43cから構成させたが、これに限らず、原子炉5の略外周下面に係止できる重量を有するものであれば他の構成のものであってもよい。また、本実施形態では、30キロの重り部43aを1つ吊るすように説明しているが、これに限らず、原子炉5の大きさや重量などを考慮して、適正な重量の重り部43aとしてもよく、また、2つ以上(例えば、2つ〜5つ(好ましくは、3つまたは4つ))吊り下げるようにしてもよい。このようにすることにより、原子炉5の傾きを修正重量体43により十分に修正させることができる。さらに、本実施形態では、重り部43aとチェーン部43bを一体構成とした修正重量体43を用いたが、これに限らず、重り部43aをチェーン部43bに係止させて着脱自在にしてもよい。このようにすることにより、修正重量体43の重り部43aのみ変更することができ、修正重量体43の重量変更を容易に行うことができる。なお、修正重量体43の重り部43aがチェーン部43bに着脱自在に係止できる構成の場合は、修正重量体43の係止部43cと原子炉5を一体構成にしてもよい。
本実施形態における原子炉支持構造では、原子炉収納部21内に液体(例えば、水など)が充填されている(図13参照)。具体的には、原子炉収納部21内の液体は、原子炉5の下部から高さ方向に略1/4のところまで収納されている。このように、原子炉収納部21内に液体(例えば、水、油など)が収容されているので、強い横揺れの地震が生じた場合でも、原子炉収納部21内の液体が修正重量体43の重り部43aの横揺れの抵抗になって重り部43aの横揺れが小さくなり、この小さくなった重り部43aの横揺れが原子炉5の横揺れの抵抗になって原子炉5の横揺れを小さくすることができる。ここで、第3の実施形態では、原子炉キャビティ9内に冷却水が収納されておらず、冷却水が原子炉収納部21上部から侵入されないようにしている。なお、第3実施形態においても、第1実施形態および第2実施形態と同様に、原子炉キャビティ9から逆U字型形状体挿入孔33を介して原子炉収納部21内部全域について冷却水が充填されるようにしてもよい。また、原子炉収納部21内の液体は、原子炉5の下部から高さ方向に少なくとも1/2、1/3や、1/4のところまで収納されるようにしてもよい。
このように、本実施形態の原子炉支持構造は、原子炉5の略外周下面に修正重量体係止孔44を設け、その修正重量体係止孔44に修正重量体43を着脱自在に係止させることができるので、原子炉5に傾きが生じた場合でも修正重量体係止孔44に修正重量体43を係止させることにより、原子炉5の傾きを修正することができる。また、強い横揺れの地震が生じた場合、修正重量体43の重り部43aが現状の位置を維持しようとする慣性により、重り部43aの横揺れが原子炉5の横揺れより小さな横揺れとなり、この小さくなった重り部43aの横揺れが原子炉5の横揺れの抵抗になって原子炉5の横揺れを小さくすることができる。また、原子炉5の通常運転時においても、原子炉収納部21内の液体が原子炉5の揺れの抵抗になり、原子炉5の微細な揺れを軽減することができる。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本発明の変形例について説明する。
(変形例1)
本発明の変形例1と第2実施形態の異なるところは、第2実施形態では、逆U字型形状体支持体25の支持体凹部25aを逆U字型形状体22の支点部22aの略逆円錐形状(略逆山形形状)より横広の円錐形状としたのに対し、変形例1では、逆U字型形状体支持体251の支持体凹部251aを底面中心から上部に向かって曲線を描いて広がっていくお椀形状としたところである(図15参照)。ここで、図15(a)は本発明の変形例1の原子炉支持構造の逆U字型形状体の側面方向の縦断面図であり、図15(b)は同原子炉支持構造の逆U字型形状体の支持部と逆U字型形状体支持体の支持体凹部を示す図であり、図16は同原子炉支持構造の逆U字型形状体支持体の支持体凹部の上部斜視図である。なお、変形例1として、第2実施形態の原子炉支持構造の構成を用いて説明するが、第1実施形態の原子炉支持構造にも適用できる。
図15に示すように、変形例1の逆U字型形状体支持体251の支持体凹部251aは底面中心から上部に向かって曲線を描いて広がっていくお椀形状をしている。ここで、このお椀形状の深さは第1実施形態および第2実施形態の略逆円錐形状の深さより少し浅く(略1.0センチ)、お椀形状の底面は第1実施形態および第2実施形態の略逆円錐形状の底面より少し広くしている。このように、本変形例1の支持体凹部251aは、第1実施形態および第2実施形態の略逆円錐形状の深さより少し浅く、底面より少し広いお椀形状をしているので、原子炉の通常運転時に、略逆円錐形状(略逆山形形状)をした逆U字型形状体22の支点部22aが逆U字型形状体支持体25の支持体凹部251aの中心からずれた場合でも中心位置に自動的に移動することができるとともに、強い横揺れの地震が生じた場合においても、原子炉5の横揺れを早期に小さくすることができる。なお、図15および図16は、見やすくするために支持体凹部251aの半径を少し大きめに記載している。
以上のように、逆U字型形状体22の支点部22aが逆U字型形状体支持体25の支持体凹部251a内で移動することができるので、強い横揺れの地震が生じた場合でも、原子炉5自体の横揺れを小さくすることができるとともに、強い横揺れによる衝撃力が瞬時に原子炉5に伝わらず、原子炉5を強い横揺れによる衝撃力から保護することができる。
(変形例2)
本実施形態(変形例1含む)では、原子力プラント1を地盤に固定させて設置したが、これに限らず、原子力プラント1の下部に車輪などの回転体を設置し、原子力プラント1を移動可能に設置するようにしてもよい。これにより、原子力プラント1全体を持ち上げ、移動させることができる。なお、変形例1では、原子力プラント1の下部に車輪を設けたが、これに限らず、原子力プラント1と地盤を分離して設置することができるものであれば、車輪を要しないものでもよい。
(変形例3)
本実施形態(変形例1、変形例2含む)では、逆U字型形状体22の下方側が収納室天井体12に形成された逆U字型形状体挿入孔33に挿入され、収納室天井体12上部の逆U字型形状体支持体25、25Xにより、逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aを支持するようにしたが、これに限らず、収納室天井体12に形成された逆U字型形状体挿入孔33に逆U字型形状体係止体(図示略)が挿入され、その逆U字型形状体係止体(図示略)の下辺上部に逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aを支持する逆U字型形状体支持体(図示略)が設けられ、その逆U字型形状体支持体(図示略)に逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aが支持されるようにしてもよい。
逆U字型形状体支持体(図示略)は、断面が収納室天井体12に形成された逆U字型形状体挿入孔33に挿入できる大きさで形成された四角形状、すなわち、上辺が収納室天井体12に形成された2つの逆U字型形状体挿入孔33の間隔の長さの直線状で形成され、下辺は上辺と平行かつ同一長さで形成され、左右の辺は収納室天井体12に形成された逆U字型形状体挿入孔33と同一方向に形成されている中空状の四角形状から形成されている。なお、本実施形態では、逆U字型形状体支持体(図示略)を四角形状としたが、これに限らず、左右の辺および下辺を曲線状に形成するなどにしてもよい。
逆U字型形状体支持体(図示略)の下辺上部には、逆U字型形状体22が大きな横回転しないように、横回転阻止部材(図示略)が設けられている。この横回転阻止部材(図示略)は、本実施形態の横回転阻止部材41と同一構造としてもよいが、逆U字型形状体22の左右の略側面端部まで延びた構成で、逆U字型形状体22の一方面側のみに設けるようにしてもよい。このように、逆U字型形状体22の左右の略側面端部まで延び、逆U字型形状体22の一方面側のみ設けた構成でも、逆U字型形状体22が横回転阻止部材(図 示略)に衝突し、それ以上の逆U字型形状体22の横回転を阻止することができる。
以上説明したように、変形例3のように、断面が収納室天井体12に形成された逆U字型形状体挿入孔33に挿入された逆U字型形状体係止体(図示略)と、その逆U字型形状体係止体(図示略)の下辺上部に設けられ、逆U字型形状体22の中央上部内側の支点部22aを支持する高強度な材質を有する逆U字型形状体支持体(図示略)を設けるようにしても、本実施形態(変形例1、変形例2含む)と同様の作用効果を奏することができる。
1 原子力プラント
2 原子炉格納容器
3 補助建屋
4 基礎版
5 原子炉
5a 原子炉容器蓋部
6 加圧器
7a 蒸気発生器
7b 蒸気発生器
7c 蒸気発生器
7d 蒸気発生器
8 原子炉格納容器内部構造体
9 原子炉キャビティ
10 ポーラクレーン駆動機構
11 ポーラクレーン
12 収納室天井体
13 フロア部
14 加圧器構造体
15a 蒸気発生器構造体
15b 蒸気発生器構造体
16 加圧器室壁
16a 遮蔽壁外側周辺区画
16b 遮蔽壁外側周辺区画
17 蒸気発生器室壁
18a 蒸気発生器仕切壁
19 蒸気発生器室壁
20a 蒸気発生器仕切壁
21 原子炉収納部
22 逆U字型形状体
22a 支点部
23 弾性構造体
23X 弾性構造体
24 弾性構造体上部板
25 逆U字型形状体支持体
25X 逆U字型形状体支持体
25a 凹部
26 冷却水排出口
27 開閉蓋
28 排出通路
29a 側面空気クッション体
29b 底面空気クッション体
29c 上面空気クッション体
30 外周突出部
31 切欠け
32 内側湾曲部
33 逆U字型形状体挿入孔
34 収納室天井体分割部
35 挿入孔内周弾性体
35X 挿入孔内周板状体
36 一次冷却材管
36X 一次冷却材管
37 一次冷却材管ヒンジ
37X 一次冷却材管ヒンジ
38 第一接続継手
39 第二接続継手
40 加圧器接続継手
41 横回転阻止部材
42 止め輪
43 修正重量体
43a 重り部
43b チェーン部
43c 係止部
44 修正重量体係止孔
251 逆U字型形状体支持体
251a支持体凹部

Claims (3)

  1. 原子炉格納容器内に収容された原子炉を支持する原子炉支持構造であって、
    重り部を備えた修正重量体と、
    該修正重量体を係止させる修正重量体係止部を略外周下面に有する原子炉と、
    該原子炉の形状より大きい凹部空間からなり、原子炉を収納する原子炉収納部と、
    略逆U字型形状からなり、略逆U字型形状の下部内側に前記原子炉両側面を取り付けて該原子炉を吊持する逆U字型形状体と、
    前記原子炉収納部の上部に形成された収納室天井体と、
    該収納室天井体上部に設けられた弾性構造からなる弾性構造体と、
    該弾性構造体の上部に設けられ、前記逆U字型形状体の中央上部内側の支点部を支持する逆U字型形状体支持体と、
    を設け、
    前記逆U字型形状体に吊持された前記原子炉は、前記原子炉の略外周下面の修正重量体係止部に修正重量体が係止されることにより、傾きを修正することができる原子炉支持構造。
  2. 前記原子炉の修正重量体係止部は、修正重量体係止孔であり、
    該原子炉の修正重量体係止孔に修正重量体を係止させることを特徴とする請求項1記載の原子炉支持構造。
  3. 前記原子炉収納部内は、逆U字型形状体に吊持された前記原子炉が横揺れしていない状態で、原子炉の下部から該原子炉の高さ少なくとも1/4に達するところまで液体が収納されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の原子炉支持構造。
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