JP6324787B2 - 新規ジオール化合物及びポリエステル - Google Patents

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Description

本発明は、新規ジオール化合物及びポリエステルに関する。
ポリエステルを始めとする重合体は、その用途によって、ガスバリア性、熱伝導性、高い屈折率等の各種物性が要求される。これらの物性に優れた重合体を得ることができれば、重合体を幅広い用途に応用することが可能であり、また、得られる重合体の特性を更に向上することも可能となる。従来より、これらの物性に優れた重合体を得るために、重合体に優れた機能を付与する単量体の開発が行われている。
その一例として、特許文献1では、フルオレン骨格を有するポリエステル系樹脂等が報告されている。フルオレン骨格を有するポリエステル系樹脂は、高屈折率、高耐熱性等の優れた機能を有することが知られている。特許文献2では、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物が報告されている。
高分子化合物に優れた物性を付与するための新規単量体の提供は、新規単量体のみによる重合体、又は新規単量体を既存の単量体と共重合させて共重合体を得ることにより、様々な物性を有する新たな重合体を提供することに繋がるため、依然として盛んに研究が行われている。
特開平11−60706号公報 特許第3659533号明細書
本発明は、高分子重合体に優れた物性(特に耐熱性)を付与できる新規な単量体化合物を提供することを目的とする。また、本発明は当該単量体を用いて得られたポリエステル系樹脂を提供することを目的とする。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、9,9’−ビアントリルの構造を有する単量体を用いることで、樹脂の耐熱性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記項に記載の化合物及びその製造方法、並びに重合体に関する。
項1. 一般式(1):
(式中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、炭化水素基、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、又は置換アミノ基を示す。R5a、R5b、R5c及びR5dは、炭化水素基を示す。m1a、m1b、m2a及びm2bは同一又は異なって、0〜4の整数を示す。R3a及びR3bは、同一又は異なって、アルキレン基を示す。n1a及びn1bは同一又は異なって1以上の整数を示す。)
で表されるジオール化合物。
項2. ジオール成分及びジカルボニル成分からなるポリエステルであって、
該ジオール成分が前記項1に記載のジオール化合物を含むポリエステル。
項3. 前記ジオール成分がさらに脂肪族ジオール化合物を含む、前記項2に記載のポリエステル。
項4. 前記ジカルボニル成分が芳香族ジカルボニル化合物を含む、前記項2又は3に記載のポリエステル。
項5. 一般式(2):
(式中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、炭化水素基、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、又は置換アミノ基を示す。R5a、R5b、R5c及びR5dは、炭化水素基を示す。m1a、m1b、m2a及びm2bは同一又は異なって、0〜4の整数を示す。)
で表される化合物と、一般式(3):
(式中、Rは、同一又は異なって、R3a又はR3bを示し、Xはハロゲン原子を示す。n1は同一又は異なって、n1a又はn1bを示す。R3a及びR3bは、同一又は異なって、アルキレン基を示す。n1a及びn1bは同一又は異なって1以上の整数を示す。)
で表される化合物とを、有機塩基及び無機塩基存在下、かつ不活性雰囲気下で反応させる工程を含む、一般式(1):
(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、m1a、m1b、m2a、m2b、n1a及びn1bは前記に同じ。)
で表されるジオール化合物の製造方法。
本発明の化合物は、重合体の単量体として用いることができる。また、本発明の化合物を用いて得られた重合体は、耐熱性が向上することが期待される。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.一般式(1)で表される化合物
本発明は一般式(1):
(式中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、炭化水素基、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、又は置換アミノ基を示す。R5a、R5b、R5c及びR5dは、炭化水素基を示す。m1a、m1b、m2a及びm2bは同一又は異なって、0〜4の整数を示す。R3a及びR3bは、同一又は異なって、アルキレン基を示す。n1a及びn1bは同一又は異なって1以上の整数を示す。)
で表されるジオール化合物に関する。
1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、又は置換アミノ基を示す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。これらの中でも、耐熱性の観点よりフッ素原子であることが好ましい。
炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基等を挙げることができる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜12のアルキル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基を挙げることができる。
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基等の炭素数5〜8のシクロアルキル基を挙げることができる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基を挙げることができる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜4のアルキル基を挙げることができる。
アルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、1−ブテニル基等の炭素数1〜12のアルケニル基、好ましくは炭素数1〜8のアルケニル基を挙げることができる。
シクロアルケニル基としては、シクロヘキセニル基等の炭素数5〜8のシクロアルケニル基を挙げることができる。
アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、1−オクチニル基等の炭素数1〜12のアルキニル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキニル基を挙げることができる。
m1a、m1b、m2a及びm2aは同一又は異なって、0〜4の整数を示す。好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
5a、R5b、R5c及びR5dにおける炭化水素基としては、上記R1a、R1b、R2a及びR2bにおいて例示した炭化水素基を示す。
置換アミノ基としては、エチル基等のアルキル基等の基が1又は2個(好ましくは2個)置換したアミノ基を挙げることができる。
3a及びR3bは同一又は異なって、アルキレン基を示す。R3a及びR3bは、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、1,2−ブタジイル基、テトラメチレン基等の炭素数2〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基であることがさらに好ましく、エチレン基であることが特に好ましい。
n1a及びn1bは同一又は異なって1以上の整数を示す。好ましくは1〜14の整数であり、より好ましくは1〜10の整数である。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、9,9’−ビアントラセン骨格を有しており、重合体(ポリエステル樹脂)の合成に使用した場合に、得られる重合体の耐熱性等の物性を向上することが期待される。
2.一般式(1)で表される化合物の製造方法
一般式(1)で表される化合物は、例えば、下記反応式:
(式中、Xはハロゲン原子を示し、RはR3a又はR3bを示し、n1はn1a又はn1bを示す。R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、m1a、m1b、m2a、m2b、n1a及びn1bは前記に同じ。)
の反応のように、一般式(2)で表される化合物と一般式(3)で表される化合物とを、不活性雰囲気下、塩基存在下、反応させることにより、一般式(1)で表される化合物を製造することができる。なお、一般式(2)で表される化合物は、特開2013−107847号公報に記載された方法等により公知化合物から製造することができる。
当該反応で用いる塩基としては、有機塩基及び無機塩基を併用して用いる。本発明において、有機塩基及び無機塩基を組み合わせて用いることで、副反応である一般式()の化合物の脱ハロゲン化水素化反応に優先して当該反応を進行させることができる。
有機塩基としては、トリアルキルアミン(トリエチルアミン等)等のアルキルアミン、ピリジン等の含窒素芳香族塩基等が好ましく、特にトリエチルアミンが好ましい。無機塩基としては、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物が好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
上記Xで示されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が好ましい。
当該反応は溶媒を用いても用いなくともよい。当該反応で用いる溶媒の具体例としては、トルエン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。
当該反応は、不活性雰囲気下で行われる。例えば、アルゴン雰囲気下、窒素雰囲気下等で反応を行うことができる。必要に応じて、液体の原料や溶媒に不活性ガスをバブリングしておき、液体中に残存する空気を予め除去することが好ましい。
当該反応における一般式(3)で表される化合物の使用量は、一般式(2)の化合物 1モルに対して2モル以上であればよく、過剰量を用いてもよい。一般式(3)の化合物が液体である場合、溶媒量の一般式(3)の化合物を用いることもできる。
当該反応における有機塩基の使用量は、一般式(2)の化合物 1モルに対して、2モル以上であればよく、過剰量を用いてもよい。具体的には、一般式(2)の化合物 1モルに対して、5〜100モルであることが好ましく、5〜20モルであることがより好ましい。
当該反応における無機塩基の使用量は、一般式(2)の化合物 1モルに対して、2モル以上であればよく、過剰量を用いてもよい。具体的には、一般式(2)の化合物 1モルに対して、5〜50モルであることが好ましく、10〜30モルであることがより好ましい。
当該反応における反応温度は、例えば、室温〜100℃で行うことができる。反応時間は反応が十分に進行する程度であればよい。
一般式(3)で表される化合物、有機塩基及び無機塩基は、一度に加えてもよいが、複数回に亘って段階的に加えてもよい。
本発明の一般式(1)においてn1a及び/又はn1bが2以上である化合物は、上記反応のように、対応する一般式(3)で表される化合物を用いて製造してもよい。また、一般式(1)においてn1a及びn1bが1である化合物を得た後、アルキレングリコール鎖を伸長することによっても得ることができる。
アルキレングリコール鎖を伸長する方法としては、既知の方法を用いればよい。具体的には、例えば、特開2001−139651号公報に記載の方法等を挙げることができる。
3.ポリエステルの製造
本発明の一般式(1)の化合物は、ジオール成分及びジカルボニル成分とからなるポリエステルを製造するための単量体として使用することができる。本発明の一般式(1)の化合物を含むポリエステルはガラス転移温度が高くなり、耐熱性が向上する。
ポリエステルのジカルボニル成分としては、公知のジカルボニル成分を用いることができる。中でも、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸化合物;テレフタル酸ハロゲン化物(テレフタル酸ジクロライド等)等の芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物、テレフタル酸ジメチル等の芳香族ジエステル化合物が好ましい。
ジオール成分としては、その他のジオール成分を一般式(1)の化合物と組み合わせて用いることができる。その他のジオール成分としては、公知のジオール成分を用いることができる。中でも、工業的な入手容易性、良好なハンドリング性より、その他のジオール成分はエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族ジオール化合物が好ましい。
その他のジオール成分を用いる場合の一般式(1)の化合物とその他のジオール成分との使用割合は、一般式(1)の化合物 1モルに対して、1〜10であることがハンドリング性の観点から好ましい。
ジオール成分とジカルボニル成分との使用割合は、ジオール成分が、ジカルボニル成分より過剰であることが重合終了時の後処理の容易性の観点から好ましい。
本発明において、ポリエステルを溶液重合にて製造する反応は、例えば、室温〜200℃で行うことが好ましい。反応時間は反応が十分に進行する程度であればよい。
ポリエステルの製造方法としては、上記した以外にジオール成分として一般式(1)の化合物を用いる以外は、公知の方法を援用することができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例において、各種物性の測定及び評価は以下の方法により行った。
(NMR)
NMRスペクトルは、Bruker BIOSPIN社製 AVANCE III HD(300MHz)を用いて測定した。
(HPLC)
株式会社島津製作所製 HPLCシステムを用いて、
カラム:東ソー社製 TSKgel ODS−80T(TOSOH) 4.6mm×25cm
測定条件:水/アセトニトリル(容量比:30/70)、温度40℃、流量1.0mL/min
の条件において、測定した。
(GPC)
GLサイエンス(株)製GPCシステムを用いて、
カラム:昭和電工社製 Shodex GPC KF804L 2本
測定条件:テトラヒドロフラン、温度40℃、流量 1.0mL/min
の条件において、GPCスペクトルを測定した。
GPCスペクトルより、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び多分散度(Mw/Mn)を求めた。
(DSC)
株式会社島津製作所製 DSCを用いて、ガラス転移温度の測定を行った。測定は、室温より200℃まで昇温速度10℃/minで行った。
実施例1
10,10’−ジ−(2−ヒドロキシエトキシ)−9,9’−ビアントリル (以下において、「AD−EO」とする)の製造
攪拌機、アルゴンインレット及び温度計を備えた、1Lセパラブルフラスコ中に、9,9’−ビアントラセン−10,10’(9H,9’H)−ジオン (15.2g、0.039mol)及び2−クロロエタノール(300mL)を仕込み、30分間アルゴンをバブリングした。その後、アルゴン雰囲気下で、攪拌しながら、トリエチルアミン(30mL)及び水酸化ナトリウム(顆粒、20.0g)を加え、50℃で40分間加熱した。その後、70℃にて、2時間加熱した後、追加の2−クロロエタノール(50mL)、トリエチルアミン(5mL)及び水酸化ナトリウム(10g)を加え、1時間加熱攪拌した後、さらに、追加の2−クロロエタノール(50mL)、トリエチルアミン(5mL)及び水酸化ナトリウム(10g)を加え、15時間加熱攪拌した。400mLの水を反応混合物に加えて、沈殿物を濾取し、メタノール(100mL)で洗浄した後、得られた固体を真空乾燥した。トルエンを用いて乾燥後の固体を再結晶し、AD−EO(13.3g、収率71%、薄黄色固体)を得た。
AD−EOのH−NMRスペクトルは以下のとおりである。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.54 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 4.33 (m, 4H), 4.56 (t, J = 4.2 Hz, 4H), 7.12 (d, J = 8.6 Hz, Ar, 4H) 7.20 (t, J = 7.5 Hz, Ar, 4H), 7.50 (t, J = 7.5 Hz, Ar, 4H), 8.52 (d, J = 8.6 Hz, Ar, 4H)。
実施例2
AD−EOとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
AD−EO(1.05mmol)及びテレフタル酸塩化物(1.05mmol)を、固形分濃度が約7重量%となるようにテトラヒドロフラン(THF)に溶解させた。このTHF溶液に室温でピリジン(4.2mmol)を加えた後、還流下、1時間反応させた。得られた反応物をメタノールで再沈殿させ、ポリマーを得た。
得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)は5874、数平均分子量(Mn)は1517であり、Mw/Mnは3.88であった。また、ガラス転移温度は173℃であった。
実施例3
AD−EOとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
AD−EO(1.05mmol)及びピリジン(4.20mmol)を固形分濃度が約5重量%となるようにN−メチルピロリドン(NMP)に溶解させた。この溶液に、固形分濃度が約5重量%となるように調製した、テレフタル酸塩化物(1.05mmol)のN−メチルピロリドン(NMP)溶液を室温で加えた後、150℃に昇温し2時間反応させた。得られた反応物をメタノールで再沈殿させ、ポリマーを得た。
得られたポリマーのMwは2510、Mnは1297であり、Mw/Mnは1.94であった。また、ガラス転移温度は、171℃であった。
実施例4
AD−EOとエチレングリコールとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
テレフタル酸塩化物(2.567g、 12.6mmol)を固形分濃度が約20重量%になるようにピリジンに溶解させた。この溶液にエチレングリコール(6.8mmol)を加え、室温で30分攪拌した。得られた溶液にAD−EO(6.8mmol)及びピリジン(AD−EOの重量の3倍重量)を加え、室温で30分撹拌した。この溶液を90℃で2時間攪拌した後、さらに3時間還流させた。得られた反応物をメタノールで再沈殿させ、ポリマーを得た。
得られたポリマーのMwは26934、Mnは15218であり、Mw/Mnは1.77であった。また、ガラス転移温度は、175℃であった。
実施例5
AD−EOとエチレングリコールとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
テレフタル酸塩化物(2.567g、 12.6mmol)を固形分濃度が約20重量%になるようにピリジンに溶解させた。この溶液にエチレングリコール(11.34mmol)を加え、室温で30分攪拌した。得られた溶液にAD−EO(0.126mmol)及びピリジン(AD−EOの重量の3倍重量)を加え、室温で30分撹拌した。この溶液を90℃で2時間攪拌した後、さらに3時間還流させた。得られた反応物をメタノールで再沈殿させ、ポリマーを得た。
得られたポリマーのMwは2533、Mnは2088であり、Mw/Mnは1.21であった。また、ガラス転移温度は、100℃であった。
実施例6
AD−EOとエチレングリコールとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
テレフタル酸塩化物(2g、9.9mmol)をNMP(6g)に溶解させた。このNMP溶液にエチレングリコール(4.45mmol)及びピリジン(2g、25.3mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した後、この溶液にAD−EO(4.45mmol)をNMP(4g)に溶解させた溶液を加えた。この溶液を80℃で19時間加熱攪拌した。得られた反応物をメタノールで再沈殿させ、ポリマーを得た。
得られたポリマーのMwは3832、Mnは1908であり、Mw/Mnは1.66であった。
実施例7
AD−EOとエチレングリコールとテレフタル酸塩化物との反応によるポリエステルの製造
エチレングリコールを6.93mmol、AD−EOを2.97mmol用いた以外は、実施例6と同様の方法により、ポリマーを得た。
得られたポリマーのMwは10637、Mnは4796であり、Mw/Mnは2.22であった。また、ガラス転移温度は124℃であった。
以下、各実施例の結果について表1にまとめる。
AD−EOをモノマーとして含むことにより、ポリエステルは高い耐熱性を示すことが分かった。

Claims (5)

  1. 一般式(1):
    (式中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、炭化水素基、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、又はシアノ基を示す。R5a、R5b、R5c及びR5dは、炭化水素基を示す。m1a、m1b、m2a及びm2bは、0を示す。R3a及びR3bは、同一又は異なって、炭素数2〜6のアルキレン基を示す。n1a及びn1bは1を示す。)
    で表されるジオール化合物。
  2. ジオール成分及びジカルボニル成分からなるポリエステルであって、
    該ジオール成分が請求項1に記載のジオール化合物を含み、該ジカルボニル成分が、テレフタル酸、テレフタル酸ハロゲン化物、及びテレフタル酸ジメチルからなる群から選択される少なくとも1種である、ポリエステル。
  3. 前記ジオール成分がさらに脂肪族ジオール化合物を含む、請求項2に記載のポリエステル。
  4. 前記ジカルボニル成分がテレフタル酸ハロゲン化物である、請求項2又は3に記載のポリエステル。
  5. 一般式(2):
    (式中、R1a、R1b、R2a及びR2bは、同一又は異なって、炭化水素基、基:−OR5a、基:−SR5b、基:−(CO)−R5c、基:−(CO)−O−R5d、ハロゲン原子、ニトロ基、又はシアノ基を示す。R5a、R5b、R5c及びR5dは、炭化水素基を示す。m1a、m1b、m2a及びm2bは、0を示す。)
    で表される化合物と、一般式(3):
    (式中、Rは、同一又は異なって、R3a又はR3bを示し、Xはハロゲン原子を示す。n1は同一又は異なって、n1a又はn1bを示す。R3a及びR3bは、同一又は異なって、炭素数2〜6のアルキレン基を示す。n1a及びn1bは1を示す。)
    で表される化合物とを、有機塩基及び無機塩基存在下、かつ不活性雰囲気下で反応させる工程を含む、一般式(1):
    (式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、R3b、m1a、m1b、m2a、m2b、n1a及びn1bは前記に同じ。)
    で表されるジオール化合物の製造方法。
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