JPH1036318A - ターフェニル誘導体および高分子分散型液晶表示素子 - Google Patents

ターフェニル誘導体および高分子分散型液晶表示素子

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JPH1036318A
JPH1036318A JP19679196A JP19679196A JPH1036318A JP H1036318 A JPH1036318 A JP H1036318A JP 19679196 A JP19679196 A JP 19679196A JP 19679196 A JP19679196 A JP 19679196A JP H1036318 A JPH1036318 A JP H1036318A
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JP
Japan
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polymer
liquid crystal
crystal display
display device
formula
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Withdrawn
Application number
JP19679196A
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English (en)
Inventor
Shuhei Yamada
周平 山田
Masayuki Yazaki
正幸 矢崎
Eiji Chino
英治 千野
Hideto Iizaka
英仁 飯坂
Hidekazu Kobayashi
英和 小林
Yutaka Tsuchiya
豊 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Publication of JPH1036318A publication Critical patent/JPH1036318A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的ストレスに強い高分子分散型液晶表示素
子が得られる化合物及び機械的ストレスに強い高分子分
散型液晶表示素子を提供する。 【解決手段】一般式 【化1】 (n2 は1〜15の整数)で表される3’−フルオロ−
p−ターフェニル誘導体、または、一般式 【化2】 (n4 は1〜15の整数)で表される3’−フルオロ−
p−ターフェニル誘導体、及び上記化合物を高分子前駆
体に用いて形成した高分子分散型液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なターフェニル
誘導体および高分子分散型液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、偏光板を用いない明るい液晶表示
素子として、液晶と高分子とを互いに分散させた高分子
分散型液晶表示素子が注目されている。この高分子分散
型液晶表示素子の動作原理は液晶と高分子との屈折率の
差を利用しており、電界印加により液晶と高分子の屈折
率が一致した場合には透過状態を示し、電界除去により
屈折率が相違した場合には散乱状態を示すことによる
(特表昭58-501631 参照。これをNCAPと呼ぶ。)。
【0003】また、電界無印加時に透過し電界印加時に
散乱する逆のモードの液晶表示素子も開発されている
(Mol.Cryst.Liq.Cryst.,198,357,(1991) 参照。これを
リバースタイプと呼ぶ)。また、これらのモードについ
ては色素を混合することにより、視認性を向上させる方
法も提案されている。これらの液晶表示素子に用いられ
る高分子としてはメソーゲン基としてビフェニル誘導
体、フェニルベンゾエート誘導体、ベンゼン環とベンゼ
ン環をシッフ塩基で結合したもの、トラン誘導体をもつ
化合物等(特開平4-227684、特開平5-224187、WO 93/
08497 参照)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの高分子を用い
た高分子分散型液晶表示素子は、外からの機械的ストレ
スに弱く、機械的ストレスを受けると不可逆的な表示不
良が起きやすいという問題があった。
【0005】従って、本発明の目的は、外部からの機械
的ストレスに強い高分子分散型液晶表示素子を得るのに
適している新規化合物および外部からの機械的ストレス
に強い高分子分散型液晶表示素子を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
【0007】
【化41】
【0008】(式中、Y11、Y12、Y13、Y14、Y15
16、Y17、Y18、Y19、Y20、Y21、Y22およびY23
はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示すが、これら
のうち少なくとも1つはフッ素原子であり、n1 は1乃
至15のうちのいずれかの整数を示す。)で表されるタ
ーフェニル誘導体が提供される。
【0009】また、本発明によれば、一般式
【0010】
【化42】
【0011】(式中、n2 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体が提供される。
【0012】さらに、また、本発明によれば、式
【0013】
【化43】
【0014】で表される3’−フルオロ−p−ターフェ
ニル−4−イルオキシエチル メタクリレートが提供さ
れる。
【0015】また、本発明によれば、一般式
【0016】
【化44】
【0017】(式中、Y31、Y32、Y33、Y34、Y35
36、Y37、Y38、Y39、Y40、Y41、Y42およびY43
はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示すが、これら
のうち少なくとも1つはフッ素原子であり、n3 は1乃
至15のうちのいずれかの整数を示す。)で表されるタ
ーフェニル誘導体が提供される。
【0018】さらに、また、本発明によれば、一般式
【0019】
【化45】
【0020】(式中、n4 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体が提供される。
【0021】さらに、また、本発明によれば、式
【0022】
【化46】
【0023】で表される3’−フルオロ−p−ターフェ
ニル−4−イルエチル メタクリレートが提供される。
【0024】これらの化合物(1)乃至(6)を、それ
ぞれ、高分子前駆体として用い、あるいは高分子前駆体
の一部として用いて、液晶および高分子を含有する調光
層を有する高分子分散型液晶表示素子を形成すると、外
部からの機械的ストレスに強い高分子分散型液晶表示素
子を得ることができる。
【0025】本発明によれば、また、液晶と高分子が互
いに配向しかつ分散した高分子分散型液晶を電極間に設
けた高分子分散型液晶表示素子において、前記高分子を
形成する前駆体の少なくとも一部に、一般式A11−A21
−X11、A11−A21−X12−A12およびA11−A21−X
12−A22−A12(式中、A11およびA12はそれぞれ重合
部を有する官能基を示し、A21およびA22はそれぞれス
ペーサを示し、X11およびX12はそれぞれメソーゲン基
を示す。)で表される化合物を少なくとも1成分用いる
ことによって、一般式A31−A21−X11、A31−A21
12−A32およびA31−A21−X12−A22−A32(式
中、A31およびA32はそれぞれ官能基A11およびA12
それぞれ重合反応を起こした後の基を示し、A21および
22はそれぞれスペーサを示し、X11およびX12はそれ
ぞれメソーゲン基を示す。)で表される構成要素のうち
の少なくとも1つを前記高分子中の少なくとも一部分に
存在させたことを特徴とする高分子分散型液晶表示素子
が提供される。
【0026】このように、スペーサを有する高分子前駆
体を使用することによって、高分子が柔らかくなり、外
部からの機械的ストレスに強い高分子分散型液晶表示素
子が得られる。
【0027】なお、好ましくは、前記一般式A11−A21
−X11、A11−A21−X12−A12またはA11−A21−X
12−A22−A12で表される化合物が、前記一般式A11
21−X11で表される化合物であり、前記一般式A31
21−X11、A31−A21−X12−A32またはA31−A21
−X12−A22−A32で表される構成要素が、前記一般式
31−A21−X11で表される構成要素である。
【0028】また、上記液晶と高分子が互いに配向しか
つ分散した高分子分散型液晶を電極間に設けた高分子分
散型液晶表示素子は、前記電極上に配向膜をそれぞれ形
成し、前記高分子分散型液晶を、高分子を形成する前駆
体と液晶組成物とを混合した液晶性混合材料から高分子
を析出させて液晶と高分子とを相分離して形成した高分
子分散型液晶から構成することによって好ましく形成さ
れる。
【0029】好ましくは、前記スペーサA21およびA22
が、それぞれ、一般式
【0030】
【化47】
【0031】および
【0032】
【化48】
【0033】(式中、X1 、X2 およびX3 はそれぞれ
OまたはSを示し、m11、m12およびm13はそれぞれ0
または1であり、m21およびm22はそれぞれ1乃至10
のうちのいずれかの整数を示し、n5 は1乃至15のう
ちのいずれかの整数を示す。)で表される基のうちのい
ずれかの基である。
【0034】また、好ましくは、前記メソーゲン基X11
が、一般式
【0035】
【化49】
【0036】および
【0037】
【化50】
【0038】(式中、B11は、
【0039】
【化51】
【0040】、単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン
基およびプロパン−2,2−ジイル基のうちのいずれか
を示し、Y51、Y52およびY53は、それぞれ、フッ素原
子、塩素原子、メチル基およびニトリル基のうちのいず
れかを示し、n51およびn53はそれぞれ1乃至4のうち
のいずれかの整数を示し、n52は1乃至5のうちのいず
れかの整数を示し、
【0041】
【化52】
【0042】は、フェニレン基の2、3、5、6のうち
の任意の位置に、合計n51個のY51が結合していること
を示し、
【0043】
【化53】
【0044】は、フェニレン基の2、3、4、5、6の
うちの任意の位置に、合計n52個のY52が結合している
ことを示し、
【0045】
【化54】
【0046】は、フェニレン基の2、3、5、6のうち
の任意の位置に、合計n53個のY53が結合していること
を示す。)で表される基のうちのいずれかの基であり、
前記メソーゲン基X12が、一般式
【0047】
【化55】
【0048】および
【0049】
【化56】
【0050】(式中、B21は、
【0051】
【化57】
【0052】、単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン
基およびプロパン−2,2−ジイル基のうちのいずれか
を示し、Y61、Y62およびY63は、それぞれ、フッ素原
子、塩素原子、メチル基およびニトリル基のうちのいず
れかを示し、n61、n62およびn63はそれぞれ1乃至4
のうちのいずれかの整数を示し、
【0053】
【化58】
【0054】は、それぞれ、フェニレン基の2、3、
5、6のうちの任意の位置に、合計n61個のY61が結合
していることを示し、
【0055】
【化59】
【0056】は、フェニレン基の2、3、5、6のうち
の任意の位置に、合計n62個のY62が結合していること
を示し、
【0057】
【化60】
【0058】は、フェニレン基の2、3、5、6のうち
の任意の位置に、合計n63個のY63が結合していること
を示す。)で表される基のうちのいずれかの基である。
【0059】また、好ましくは、前記A11およびA
12が、それぞれ、式
【0060】
【化61】
【0061】および
【0062】
【化62】
【0063】で表される基のうちのいずれかの基を示
し、A31およびA32が、それぞれ、式
【0064】
【化63】
【0065】および
【0066】
【化64】
【0067】で表される基のうちのいずれかの基を示
す。
【0068】また、好ましくは、式(7)において、X
1 、X2 およびX3 がそれぞれOを示し、m11、m12
よびm13はそれぞれ0または1であり、m21およびm22
はそれぞれ1乃至7のうちのいずれかの整数を示し、n
5 は1乃至7のうちのいずれかの整数を示す。
【0069】また、好ましくは、前記スペーサA21およ
びA22が、それぞれ、一般式
【0070】
【化65】
【0071】および
【0072】
【化66】
【0073】(式中、n5 は1乃至7のうちのいずれか
の整数を示す。)で表される基のうちのいずれかの基で
ある。
【0074】また、式(8)、(9)において、好まし
くは、前記B11が、
【0075】
【化67】
【0076】および単結合のうちのいずれかを示し、前
記Y51、Y52およびY53は、それぞれ、フッ素原子また
はメチル基を示し、また、式(10)、(11)におい
て、好ましくは、前記、B21が、
【0077】
【化68】
【0078】および単結合のうちのいずれかを示し、前
記Y61、Y62およびY63は、それぞれ、フッ素原子また
はメチル基を示す。
【0079】この場合に、さらに好ましくは、前記
51、n52、n53、n61、n62およびn63がそれぞれ1
である。
【0080】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、一般式
【0081】
【化69】
【0082】で表されるターフェニル誘導体を用いるこ
とによって、一般式
【0083】
【化70】
【0084】で表される構成要素を前記高分子中の少な
くとも一部分に存在させた(式中、Y11、Y12、Y13
14、Y15、Y16、Y17、Y18、Y19、Y20、Y21、Y
22およびY23はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示
すが、これらのうち少なくとも1つはフッ素原子であ
り、n1 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
す。)ことを特徴とする高分子分散型液晶表示素子が提
供され、この高分子分散型液晶表示素子は、外部からの
機械的ストレスに強い。
【0085】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、一般式
【0086】
【化71】
【0087】(式中、n2 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体を用いることによって、一般式
【0088】
【化72】
【0089】(式中、n2 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される構成要素を前記高分子中
の少なくとも一部分に存在させたことを特徴とする高分
子分散型液晶表示素子が提供され、この高分子分散型液
晶表示素子は、外部からの機械的ストレスに強い。
【0090】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、式
【0091】
【化73】
【0092】で表される3’−フルオロ−p−ターフェ
ニル−4−イルオキシエチル メタクリレートを用いる
ことによって、式
【0093】
【化74】
【0094】で表される構成要素を前記高分子中の少な
くとも一部分に存在させたことを特徴とする高分子分散
型液晶表示素子が提供され、この高分子分散型液晶表示
素子は、外部からの機械的ストレスに強い。
【0095】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、一般式
【0096】
【化75】
【0097】で表されるターフェニル誘導体を用いるこ
とによって、一般式
【0098】
【化76】
【0099】で表される構成要素を前記高分子中の少な
くとも一部分に存在させた(式中、Y31、Y32、Y33
34、Y35、Y36、Y37、Y38、Y39、Y40、Y41、Y
42およびY43はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示
すが、これらのうち少なくとも1つはフッ素原子であ
り、n3 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
す。)ことを特徴とする高分子分散型液晶表示素子が提
供され、この高分子分散型液晶表示素子は、外部からの
機械的ストレスに強い。
【0100】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、一般式
【0101】
【化77】
【0102】(式中、n4 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体を用いることによって、一般式
【0103】
【化78】
【0104】(式中、n4 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される構成要素を前記高分子中
の少なくとも一部分に存在させたことを特徴とする高分
子分散型液晶表示素子が提供され、この高分子分散型液
晶表示素子は、外部からの機械的ストレスに強い。
【0105】また、本発明によれば、液晶及び高分子を
含有する調光層を電極間に設けた高分子分散型液晶表示
素子において、前記高分子を形成する前駆体の少なくと
も一部に、式
【0106】
【化79】
【0107】で表される3’−フルオロ−p−ターフェ
ニル−4−イルエチル メタクリレートを用いることに
よって、式
【0108】
【化80】
【0109】で表される構成要素を前記高分子中の少な
くとも一部分に存在させたことを特徴とする高分子分散
型液晶表示素子が提供され、この高分子分散型液晶表示
素子は、外部からの機械的ストレスに強い。
【0110】上記化合物(1)乃至(6)を高分子前駆
体として用いて形成した高分子分散型液晶表示素子は、
前記調光層が、液晶及び高分子を互いに配向分散させた
高分子分散型液晶から構成されている場合に特に好まし
く適用される。
【0111】そして、この調光層が液晶及び高分子を互
いに配向分散させた高分子分散型液晶から構成されてい
る高分子分散型液晶表示素子は、前記電極上に配向膜を
それぞれ形成し、前記調光層を、高分子を形成する前駆
体と液晶組成物とを混合した液晶性混合材料から高分子
を析出させて液晶と高分子とを相分離して形成した高分
子分散型液晶から構成することによって好ましく形成さ
れる。
【0112】なお、一般式
【0113】
【化81】
【0114】(式中、n2 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体(化合物2)は、次の工程を経ること
によって製造することができる。
【0115】
【化82】
【0116】工程1) テトラヒドロフランに溶かした
4−ブロモアニソール(化合物12)とマグネシウムに
よりグリニヤール試薬を調製する。その後、このグリニ
ヤール試薬とテトラヒドロフランに溶かしたほう酸トリ
イソプロピルを反応させて4−メトキシフェニルほう酸
(化合物13)を得る。
【0117】工程2) 炭酸ナトリウム水溶液、ベンゼ
ンおよびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム
と混合された4−ブロモ−2−フルオロビフェニル(化
合物14)とエタノールに溶かした4−メトキシフェニ
ルほう酸(化合物13)とを反応させて3’−フルオロ
−4−メトキシ−p−ターフェニル(化合物15)を得
る。
【0118】工程3) 3’−フルオロ−4−メトキシ
−p−ターフェニル(化合物15)、臭化水素酸および
酢酸90から3’−フルオロ−4−ヒドロキシ−p−タ
ーフェニル(化合物16)を得る。
【0119】工程4) 水酸化カリウムおよびジメチル
スルホキシドと混合された3’−フルオロ−4−ヒドロ
キシ−p−ターフェニル(化合物16)と、化合物17
とを反応させて化合物19を得る。
【0120】工程5) クロロホルムおよびトリエチル
アミンと混合された化合物19と塩化メタクリロイル
(化合物21)とを反応させて、本発明の3’−フルオ
ロ−p−ターフェニル誘導体(化合物2)を得る。
【0121】また、一般式
【0122】
【化83】
【0123】(式中、n4 は1乃至15のうちのいずれ
かの整数を示す。)で表される3’−フルオロ−p−タ
ーフェニル誘導体(化合物5)は、次の工程を経ること
によって製造することができる。
【0124】
【化84】
【0125】工程1) 水酸化ナトリウムおよびジメチ
ルスルホキシドの存在下でベンジルアルコール(化合物
22)と化合物23とを反応させて、化合物25を得
る。
【0126】工程2) マグネシウムとテトラヒドロフ
ランに溶かしたジブロモベンゼン(化合物27)により
グリニヤール試薬(化合物28)を調製する。
【0127】工程3) 化合物25をテトラヒドロフラ
ンに溶解し、その中に、ビス(1,3−ジフェニルフォ
スフィノプロパン)ニッケルクロリドを加え、さらに、
グリニヤール試薬(化合物28)を加えて化合物29を
得る。
【0128】工程4) マグネシウムとテトラヒドロフ
ランに溶かした化合物29によりグリニヤール試薬を調
製する。その後、テトラヒドロフラン5mlに溶かした
ほう酸トリイソプロピルとこのグリニヤール試薬とを反
応させて、化合物31を得る。
【0129】工程5) 炭酸ナトリウム水溶液、ベンゼ
ンおよびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム
と混合された4−ブロモ−2−フルオロビフェニル(化
合物33)と、エタノールに溶かした化合物31とを反
応させて、化合物34を得る。
【0130】工程6) 化合物34、エタノールおよび
Pd/Cを混合したものに、水素ガスを通じて反応さ
せ、化合物36を得る。
【0131】工程7) クロロホルムおよびトリエチル
アミンと混合された化合物36と塩化メタクリロイル
(化合物21)とを反応させて、本発明の化合物3’−
フルオロ−p−ターフェニル誘導体(化合物5)を得
る。
【0132】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0133】(実施例1) 3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イルオキシエ
チル メタクリレート(化合物3)の合成。
【0134】
【化85】
【0135】工程1) 窒素置換したフラスコ中にマグ
ネシウム2.0gを入れ、マグネチックスターラーで攪
拌しながら4−ブロモアニソール(化合物12)12.
5gをテトラヒドロフラン100mlに溶かした溶液を
ゆっくり滴下した。発熱して反応が進むのを確認した
後、15時間攪拌を続けグリニヤール試薬を調製した。
新たに用意したフラスコを窒素置換し、その中へテトラ
ヒドロフラン10mlにほう酸トリイソプロピル25g
を溶かした溶液を入れ、そこへグリニヤール試薬を滴下
し20時間攪拌した。反応液をクロロホルムで抽出し水
で3回洗浄した後、クロロホルムを留去した。残留物を
メタノールと水の混合溶媒中から再結晶して4−メトキ
シフェニルほう酸(化合物13)5.8gを得た。
【0136】工程2) 窒素置換したフラスコ中に2M
炭酸ナトリウム水溶液37mlとベンゼン47mlを入
れ、さらに4−ブロモ−2−フルオロビフェニル(化合
物14)6.6g及びテトラキストリフェニルホスフィ
ンパラジウム0.3gを入れる。そこへエタノール30
mlに4−メトキシフェニルほう酸4gを溶かした溶液
を滴下し、5時間還流する。反応液をクロロホルムで抽
出して水洗した後、クロロホルムを留去する。残留物を
クロロホルムを展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製
した後、アセトン中から再結晶して、3’−フルオロ−
4−メトキシ−p−ターフェニル(化合物15)5gを
得た。この化合物の融点は130.5℃であった。
【0137】工程3) なす型フラスコに3’−フルオ
ロ−4−メトキシ−p−ターフェニル(化合物15)5
g、臭化水素酸9ml、酢酸90mlを入れ12時間還
流する。反応液を室温まで冷却した後、濾過して水洗す
る。得られた結晶をアセトン中から再結晶して、3’−
フルオロ−4−ヒドロキシ−p−ターフェニル(化合物
16)2.9gを得た。
【0138】工程4) フラスコに3’−フルオロ−4
−ヒドロキシ−p−ターフェニル(化合物16)2.9
g、水酸化カリウム1.2g、ジメチルスルホキシド2
8mlを入れ、65℃に加熱する。その後、2−クロロ
エタノール(化合物18)1.1gを滴下し、65℃で
18時間撹拌する。反応液を冷却後、水を注ぎ析出した
結晶を濾過し、水洗する。得られた結晶をアセトン中か
ら再結晶して、3’−フルオロ−4−ヒドロキシエトキ
シ−p−ターフェニル(化合物20)2.5gを得た。
【0139】工程5) 窒素置換したフラスコ中にクロ
ロホルム13ml、3’−フルオロ−4−ヒドロキシエ
トキシ−p−ターフェニル(化合物20)2.5g、ト
リエチルアミン1.7mlを入れ、40℃の湯浴中であ
たためて完全に溶解させる。そこへ蒸留精製した塩化メ
タクリロイル(化合物21)1.1mlをゆっくり滴下
し、3時間攪拌反応を続ける。反応液をdil.HCl
aq.、飽和NaHCO3aq.、水で洗浄した後、重
合防止のためメタノールを入れてクロロホルムとメタノ
ールを留去する。留去中結晶が現れてきたら取り出し、
メタノールを入れて再結晶する。さらに生成物をクロロ
ホルムを展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製して、
本実施例の化合物3’−フルオロ−p−ターフェニル−
4−イルオキシエチル メタクリレート(化合物3)
2.3gを得た。
【0140】(実施例2) 3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イルエチル
メタクリレート(化合物6)の合成。
【0141】
【化86】
【0142】工程1) フラスコにベンジルアルコール
(化合物22)4.5g、ジブロモエタン(化合物2
4)7.8g、水酸化ナトリウム2.5g、ジメチルス
ルホキシド50mlを入れ、100℃で3時間撹拌し
た。反応液を冷却後、水中へ注ぎ、クロロホルムで抽出
する。その後水洗し、クロロホルムを留去し、残留物を
減圧蒸留し、1−ブロモ−2−ベンジルオキシエタン
(化合物26)3.2gを得た。
【0143】工程2) 窒素置換したフラスコ中にマグ
ネシウム0.4gを入れ、マグネチックスターラーで攪
拌しながらジブロモベンゼン(化合物27)4.0gを
テトラヒドロフラン25mlに溶かした溶液をゆっくり
滴下した。発熱して反応が進むのを確認した後、15時
間攪拌を続けグリニヤール試薬(化合物28)を調製し
た。
【0144】工程3) 窒素雰囲気中、フラスコへ1−
ブロモ−2−ベンジルオキシエタン(化合物26)3.
2gを取り、テトラヒドロフラン30mlに溶解し、そ
の中に、ビス(1,3−ジフェニルフォスフィノプロパ
ン)ニッケルクロリド0.1gを加えて撹拌する。その
中へ、工程2で調整したグリニヤール試薬(化合物2
8)を滴下し、1晩室温で撹拌する。その後反応液を塩
酸と氷の混合中に注ぎクロロホルムで抽出後水洗をす
る。クロロホルムを留去後、残留物を減圧蒸留し、4−
ベンジルオキシエチル−1−ブロモベンゼン(化合物3
0)2.1gを得た。
【0145】工程4) 窒素置換したフラスコ中にマグ
ネシウム0.2gを入れ、マグネチックスターラーで攪
拌しながら4−ベンジルオキシエチル−1−ブロモベン
ゼン(化合物30)2.1gをテトラヒドロフラン20
mlに溶かした溶液をゆっくり滴下した。発熱して反応
が進むのを確認した後、15時間攪拌を続けグリニヤー
ル試薬を調製した。新たに用意したフラスコを窒素置換
し、その中へテトラヒドロフラン5mlにほう酸トリイ
ソプロピル2.5gを溶かした溶液を入れ、そこへグリ
ニヤール試薬を滴下し20時間攪拌した。反応液をクロ
ロホルムで抽出し水で3回洗浄した後、クロロホルムを
留去した。残留物をメタノールと水の混合溶媒中から再
結晶して4−ベンジルオキシエチルフェニルほう酸(化
合物32)1.5gを得た。
【0146】工程5) 窒素置換したフラスコ中に2M
炭酸ナトリウム水溶液10mlとベンゼン12mlを入
れ、さらに4−ブロモ−2−フルオロビフェニル(化合
物33)1.5g及びテトラキストリフェニルホスフィ
ンパラジウム0.1gを入れる。そこへエタノール15
mlに4−ベンジルオキシエチルフェニルほう酸(化合
物32)1.5gを溶かした溶液を滴下し、5時間還流
する。反応液をクロロホルムで抽出して水洗した後、ク
ロロホルムを留去する。残留物をクロロホルムを展開溶
媒とするシリカゲルカラムで精製した後、アセトン中か
ら再結晶して、3’−フルオロ−4−ベンジルオキシエ
チル−p−ターフェニル(化合物35)1.8gを得
た。
【0147】工程6) フラスコに3’−フルオロ−4
−ベンジルオキシエチル−p−ターフェニル(化合物3
5)1.8g、エタノール100mlをとり、フラスコ
内を窒素置換してから5%Pd/C0.3gを加える。
フラスコを60℃に加熱し、激しく撹拌しながら水素ガ
スを4時間通じた。反応終了後Pd/Cを濾別した後、
エタノールを留去した。得られた結晶をメタノールから
再結晶し、3’−フルオロ−4−ヒドロキシエチル−p
−ターフェニル(化合物37)1.1gを得た。
【0148】工程7) 窒素置換したフラスコ中にクロ
ロホルム6ml、3’−フルオロ−4−ヒドロキシエチ
ル−p−ターフェニル(化合物37)1.1g、トリエ
チルアミン0.8mlを入れ、40℃の湯浴中であたた
めて完全に溶解させる。そこへ蒸留精製した塩化メタク
リロイル(化合物21)0.6mlをゆっくり滴下し、
3時間攪拌反応を続ける。反応液をdil.HCla
q.、飽和NaHCO3aq. 、水で洗浄した後、重合
防止のためメタノールを入れてクロロホルムとメタノー
ルを留去する。留去中結晶が現れてきたら取り出し、メ
タノールを入れて再結晶する。さらに生成物をクロロホ
ルムを展開溶媒とするシリカゲルカラムで精製して、本
実施例の化合物3’−フルオロ−p−ターフェニル−4
−イルエチル メタクリレート(化合物6)1.3gを
得た。
【0149】(実施例3) 2−ビフェニル−4’−イルエチル メタクリレートの
合成。
【0150】
【化87】
【0151】工程1) フラスコに4−ビフェノール
(化合物38)5g、水酸化カリウム3.0g、ジメチ
ルスルホキシド80mlを入れ、65℃で加熱攪拌し
た。その後、2−クロロエタノール(化合物18)2.
8gを滴下し、65℃で20時間攪拌した。反応終了
後、反応液を水中へ注ぎ析出した結晶を濾過し、水洗し
た。得られた結晶をアセトンとメタノールの混合溶媒中
より再結晶し、2−ビフェニル−4’−イルエタノール
(化合物39)3.5gを得た。
【0152】工程2) 窒素置換したフラスコ中にクロ
ロホルム30ml、2−ビフェニル−4’−イルエタノ
ール(化合物39)3.5g、トリエチルアミン4.0
mlを入れ、攪拌する。そこへ蒸留精製した塩化メタク
リロイル(化合物21)2.5mlをゆっくり滴下し、
5時間攪拌を続ける。反応液をdil.HClaq.、 飽和N
aHCO3aq.、水で洗浄した後、重合防止のためメタノ
ールを入れてクロロホルムとメタノールを留去する。留
去中結晶が現れてきたら取り出して、さらにメタノール
を入れて再結晶すると本実施例の化合物2−ビフェニル
−4’−イルエチル メタクリレート(化合物40)
2.3gを得た。この化合物の融点は73℃であった。
【0153】(実施例4乃至実施例6)図1に示すよう
にガラス基板1及び2の上に透明電極膜(例えばITO
膜)からなる電極3を形成し、この上にポリイミド等よ
りなる配向膜を塗布する。次にラビングして配向制御層
4を形成し、さらにガラス基板1及び2をシール剤5を
介して対向配置して空パネルを作成した。そしてこの空
パネルのガラス基板間に以下に示す液晶性混合材料をそ
れぞれ注入し、TN型の液晶表示セルを作成した。な
お、セルギャップは5μmとした。
【0154】本実施例では、液晶としてTL202とM
J91261(ともにメルク社製)、カイラル成分とし
てS−1011(メルク社製)、2色性色素としてS−
344(三井東圧染料社製)、高分子前駆体として実施
例1、2および3の化合物ならびに既存化合物のビフェ
ニル−4−イル メタクリレートをそれぞれ用いた。
【0155】液晶TL202と液晶MJ91261を
8:2(重量比)で混合した混合物を90.9重量%、
S−1011を0.5重量%、S−344を3.6重量
%を混合したものをベース液晶組成物とし、さらにその
ベース液晶組成物に本発明の実施例1の化合物3’−フ
ルオロ−p−ターフェニル−4−イルオキシエチル メ
タクリレートを高分子前駆体として単独で5重量%混合
した液晶性混合材料a、ベース液晶組成物に本発明の実
施例2の化合物3’−フルオロ−p−ターフェニル−4
−イルエチル メタクリレートを高分子前駆体として単
独で5重量%混合した液晶性混合材料b、ベース液晶組
成物に本発明の実施例3の化合物2−ビフェニル−4’
−イルエチル メタクリレートを高分子前駆体として単
独で5重量%混合した液晶性混合材料c、およびベース
液晶組成物に既存化合物のビフェニル−4−イル メタ
クリレートを高分子前駆体として単独で5重量%混合し
た液晶性混合材料dをそれぞれ調整した。
【0156】これらの液晶性混合材料を前述した空パネ
ルにそれぞれ封入して、紫外線照射で高分子前駆体を光
重合して液晶と高分子を相分離させて、液晶性混合材料
aを使用した液晶表示素子A(実施例3)と、液晶性混
合材料bを使用した液晶表示素子B(実施例4)と液晶
性混合材料cを使用した液晶表示素子C(実施例5)と
液晶性混合材料dを使用した液晶表示素子D(比較例)
とを作成した。
【0157】この液晶表示素子A、B、CおよびDは、
それぞれ図1に示すようになっており、液晶7と高分子
8とが互いに配向分散されている。図1には、2枚のガ
ラス基板1、2間に挟持された粒子状あるいは連続した
粒子状高分子8の概略の配置が示されている。粒子状あ
るいは連続した粒子状の高分子8は、光学活性物質の影
響で基板間ではツイスト状、あるいはらせん状にねじら
れて配向、配置している。高分子粒子は単独でも連続し
てつながっていてもよく、また、一部分に液晶しか含有
されていない部分があってもよい。調光層の中では、光
学活性物質によりらせん状にねじられた配向状態をして
いる高分子8の影響により、電極間に電界が印加されて
いない場合には、液晶分子7、二色性色素分子6は、ら
せん状にねじられた配向をする。そのため、調光層に入
射した光は、らせん状配向した二色性色素6にほとんど
すべての偏光方向の光が吸収され、その強度を減少す
る。電極間に電界が印加されると、その電界が作用する
範囲の液晶分子7は電界の方向に配向し、それにつられ
て二色性色素6も電界方向に配向するため、二色性色素
6による光の吸収はほとんど起こらない。しかし、らせ
ん状にねじられた配向状態の高分子8は、ほとんどその
位置を変化させない。そのため、液晶7と高分子粒子8
との間に屈折率の差が生じ、入射した光は散乱される。
【0158】上記のようにして作製した液晶表示素子
A、B、CおよびDをそれぞれ図2に示したような光学
系に配置して、1KHZの短形波で波高値を変化させた
信号を印加し、電圧を変化させながら反射率を測定し、
最小反射率、最大反射率、しきい値電圧(最小反射率か
ら最大反射率へ5%変化したときの電圧値、以下Vthと
表す)、飽和電圧(最小反射率から最大反射率へ95%
変化したときの電圧値、以下Vsat と表す)を測定し
た。また応答速度として電圧をON(この時の印加電圧
はVth)にして反射率が95%増加するまでに要した時
間(立ち上がり速度)と、電圧をOFFにして反射率が
95%減少した時間(立ち下がり速度)を測定した。反
射率は素子の代わりに白色上質紙を配置した場合の反射
率を100%とした。なお、測定はセル温度20℃で行
った。
【0159】測定にあたっては、図2に示すように、表
示素子10の背面に反射性背景板9を設け、表示素子1
0表面への法線から70゜傾いた方向の光源11から光
を入射して、法線方向への反射光強度を結像用レンズ1
2および光電子増倍管13を使用して反射率を測定し
た。ただし、表示素子10に反射電極を使用する場合に
は反射性背景板9を設ける必要はない。
【0160】ところで、素子の反射率はパネルへの入射
角度を一定にしても光の入射方向により反射率の値が変
わるという素子の回転による視角依存性があることが、
すでに調べられている。したがって測定条件を合わせる
ために、ここで示した反射率は最も反射率が大きくなる
入射角度でパネルを固定したときの値を用いた。
【0161】またパネルを先の細い固い物で押した時の
強さ(不可逆的な表示不良が起きないこと)を○(良
好)、◎(大変良好)で表した。
【0162】このようにして、表1のとおりの液晶表示
素子の測定結果を得た。
【0163】
【表1】
【0164】以上の実施例より、スペーサを有する高分
子前駆体を使用することによって、外部からの機械的ス
トレスに強い高分子分散型液晶表示素子が得られたこと
がわかる。
【0165】なお、上記の実施例においてはTN型の液
晶表示セルを用いたが、MIM素子、TFT素子などを
用いたアクティブ駆動型の液晶表示素子の場合にも同様
な効果が得られる。
【0166】また、用いる高分子の前駆体としては、本
発明の化合物と他の光重合性の高分子前駆体とを混合し
て用いることもできる。
【0167】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の化合物を用
いることにより、外部からの機械的ストレスに強い高分
子分散型液晶表示素子を作製することが可能となる。
【0168】また、本発明の高分子分散型液晶表示素子
を用いることによって、外部からの機械的ストレスに強
い高分子分散型液晶表示装置を作製することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の高分子分散型表示素子を説明
するための断面図である。
【図2】本発明の実施例における高分子分散型液晶表示
素子の電気光学特性を測定した際の光学系を示す図であ
る。
【符号の説明】
1、2…ガラス基板 3…電極 4…配向制御層 5…シール剤 6…色素 7…液晶 8…高分子 9…反射性背景板 10…表示素子 11…光源 12…結像用レンズ 13…光電子増倍管
フロントページの続き (72)発明者 飯坂 英仁 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小林 英和 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 土屋 豊 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Y11、Y12、Y13、Y14、Y15、Y16、Y17
    18、Y19、Y20、Y21、Y22およびY23はそれぞれ水
    素原子またはフッ素原子を示すが、これらのうち少なく
    とも1つはフッ素原子であり、n1 は1乃至15のうち
    のいずれかの整数を示す。)で表されるターフェニル誘
    導体。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 (式中、n2 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル誘
    導体。
  3. 【請求項3】式 【化3】 で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イ
    ルオキシエチル メタクリレート。
  4. 【請求項4】一般式 【化4】 (式中、Y31、Y32、Y33、Y34、Y35、Y36、Y37
    38、Y39、Y40、Y41、Y42およびY43はそれぞれ水
    素原子またはフッ素原子を示すが、これらのうち少なく
    とも1つはフッ素原子であり、n3 は1乃至15のうち
    のいずれかの整数を示す。)で表されるターフェニル誘
    導体。
  5. 【請求項5】一般式 【化5】 (式中、n4 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル誘
    導体。
  6. 【請求項6】式 【化6】 で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イ
    ルエチル メタクリレート。
  7. 【請求項7】液晶と高分子が互いに配向しかつ分散した
    高分子分散型液晶を電極間に設けた高分子分散型液晶表
    示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、一般
    式A11−A21−X11、A11−A21−X12−A12およびA
    11−A21−X12−A22−A12(式中、A11およびA12
    それぞれ重合部を有する官能基を示し、A21およびA22
    はそれぞれスペーサを示し、X11およびX12はそれぞれ
    メソーゲン基を示す。)で表される化合物を少なくとも
    1成分用いることによって、 一般式A31−A21−X11、A31−A21−X12−A32およ
    びA31−A21−X12−A22−A32(式中、A31およびA
    32はそれぞれ官能基A11およびA12がそれぞれ重合反応
    を起こした後の基を示し、A21およびA22はそれぞれス
    ペーサを示し、X11およびX12はそれぞれメソーゲン基
    を示す。)で表される構成要素のうちの少なくとも1つ
    を前記高分子中の少なくとも一部分に存在させたことを
    特徴とする高分子分散型液晶表示素子。
  8. 【請求項8】前記電極上には配向膜がそれぞれ形成さ
    れ、前記高分子分散型液晶が、前記高分子を形成する前
    駆体と液晶組成物とを混合した液晶性混合材料から高分
    子を析出させて液晶と高分子とを相分離して形成した高
    分子分散型液晶であることを特徴とする請求項7記載の
    高分子分散型液晶表示素子。
  9. 【請求項9】前記スペーサA21およびA22が、それぞ
    れ、一般式 【化7】 および 【化8】 (式中、X1 、X2 およびX3 はそれぞれOまたはSを
    示し、m11、m12およびm13はそれぞれ0または1であ
    り、m21およびm22はそれぞれ1乃至10のうちのいず
    れかの整数を示し、n5 は1乃至15のうちのいずれか
    の整数を示す。)で表される基のうちのいずれかの基で
    あることを特徴とする請求項7または8記載の高分子分
    散型液晶表示素子。
  10. 【請求項10】前記メソーゲン基X11が、一般式 【化9】 および 【化10】 (式中、B11は、 【化11】 、単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン基およびプロ
    パン−2,2−ジイル基のうちのいずれかを示し、
    51、Y52およびY53は、それぞれ、フッ素原子、塩素
    原子、メチル基およびニトリル基のうちのいずれかを示
    し、n51およびn53はそれぞれ1乃至4のうちのいずれ
    かの整数を示し、n52は1乃至5のうちのいずれかの整
    数を示し、 【化12】 は、フェニレン基の2、3、5、6のうちの任意の位置
    に、合計n51個のY51が結合していることを示し、 【化13】 は、フェニレン基の2、3、4、5、6のうちの任意の
    位置に、合計n52個のY52が結合していることを示し、 【化14】 は、フェニレン基の2、3、5、6のうちの任意の位置
    に、合計n53個のY53が結合していることを示す。)で
    表される基のうちのいずれかの基であり、 前記メソーゲン基X12が、一般式 【化15】 および 【化16】 (式中、B21は、 【化17】 、単結合、酸素原子、硫黄原子、メチレン基およびプロ
    パン−2,2−ジイル基のうちのいずれかを示し、
    61、Y62およびY63は、それぞれ、フッ素原子、塩素
    原子、メチル基およびニトリル基のうちのいずれかを示
    し、n61、n62およびn63はそれぞれ1乃至4のうちの
    いずれかの整数を示し、 【化18】 は、それぞれ、フェニレン基の2、3、5、6のうちの
    任意の位置に、合計n61個のY61が結合していることを
    示し、 【化19】 は、フェニレン基の2、3、5、6のうちの任意の位置
    に、合計n62個のY62が結合していることを示し、 【化20】 は、フェニレン基の2、3、5、6のうちの任意の位置
    に、合計n63個のY63が結合していることを示す。)で
    表される基のうちのいずれかの基であることを特徴とす
    る請求項9記載の高分子分散型液晶表示素子。
  11. 【請求項11】前記A11およびA12が、それぞれ、式 【化21】 および 【化22】 で表される基のうちのいずれかの基を示し、A31およ
    びA32が、それぞれ、式 【化23】 および 【化24】 で表される基のうちのいずれかの基を示すことを特徴と
    する請求項10記載の高分子分散型液晶表示素子。
  12. 【請求項12】X1 、X2 およびX3 がそれぞれOを示
    し、m11、m12およびm13はそれぞれ0または1であ
    り、m21およびm22はそれぞれ1乃至7のうちのいずれ
    かの整数を示し、n5 は1乃至7のうちのいずれかの整
    数を示す。)で表される基のうちのいずれかの基である
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の
    高分子分散型液晶表示素子。
  13. 【請求項13】前記スペーサA21およびA22が、それぞ
    れ、一般式 【化25】 および 【化26】 (式中、n5 は1乃至7のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される基のうちのいずれかの基であることを
    特徴とする請求項12記載の高分子分散型液晶表示素
    子。
  14. 【請求項14】前記B11が、 【化27】 および単結合のうちのいずれかを示し、前記Y51、Y52
    およびY53は、それぞれ、フッ素原子またはメチル基を
    示し、 前記、B21が、 【化28】 および単結合のうちのいずれかを示し、前記Y61、Y62
    およびY63は、それぞれ、フッ素原子またはメチル基を
    示すことを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに
    記載の高分子分散型液晶表示素子。
  15. 【請求項15】前記n51、n52、n53、n61、n62およ
    びn63がそれぞれ1であることを特徴とする請求項14
    記載の高分子分散型液晶表示素子。
  16. 【請求項16】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、一般
    式 【化29】 で表されるターフェニル誘導体を用いることによって、
    一般式 【化30】 で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも一部分
    に存在させた(式中、Y11、Y12、Y13、Y14、Y15
    16、Y17、Y18、Y19、Y20、Y21、Y22およびY23
    はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示すが、これら
    のうち少なくとも1つはフッ素原子であり、n1 は1乃
    至15のうちのいずれかの整数を示す。)ことを特徴と
    する高分子分散型液晶表示素子。
  17. 【請求項17】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、一般
    式 【化31】 (式中、n2 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル誘
    導体を用いることによって、一般式 【化32】 (式中、n2 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも
    一部分に存在させたことを特徴とする高分子分散型液晶
    表示素子。
  18. 【請求項18】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、式 【化33】 で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イ
    ルオキシエチル メタクリレートを用いることによっ
    て、式 【化34】 で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも一部分
    に存在させたことを特徴とする高分子分散型液晶表示素
    子。
  19. 【請求項19】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、一般
    式 【化35】 で表されるターフェニル誘導体を用いることによって、
    一般式 【化36】 で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも一部分
    に存在させた(式中、Y31、Y32、Y33、Y34、Y35
    36、Y37、Y38、Y39、Y40、Y41、Y42およびY43
    はそれぞれ水素原子またはフッ素原子を示すが、これら
    のうち少なくとも1つはフッ素原子であり、n3 は1乃
    至15のうちのいずれかの整数を示す。)ことを特徴と
    する高分子分散型液晶表示素子。
  20. 【請求項20】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、一般
    式 【化37】 (式中、n4 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル誘
    導体を用いることによって、一般式 【化38】 (式中、n4 は1乃至15のうちのいずれかの整数を示
    す。)で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも
    一部分に存在させたことを特徴とする高分子分散型液晶
    表示素子。
  21. 【請求項21】液晶及び高分子を含有する調光層を電極
    間に設けた高分子分散型液晶表示素子において、 前記高分子を形成する前駆体の少なくとも一部に、式 【化39】 で表される3’−フルオロ−p−ターフェニル−4−イ
    ルエチル メタクリレートを用いることによって、式 【化40】 で表される構成要素を前記高分子中の少なくとも一部分
    に存在させたことを特徴とする高分子分散型液晶表示素
    子。
  22. 【請求項22】前記調光層が、液晶及び高分子を互いに
    配向分散させた高分子分散型液晶から構成されているこ
    とを特徴とする請求項16乃至21のいずれかに記載の
    高分子分散型液晶表示素子。
  23. 【請求項23】前記電極上には配向膜がそれぞれ形成さ
    れ、前記調光層が、前記高分子を形成する前駆体と液晶
    組成物とを混合した液晶性混合材料から高分子を析出さ
    せて液晶と高分子とを相分離して形成した高分子分散型
    液晶から構成されていることを特徴とする請求項22記
    載の液晶表示素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169363A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Asahi Glass Co Ltd 重合性液晶性組成物、高分子液晶、光学素子、及びターフェニル誘導体
JP2015193548A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 大阪ガスケミカル株式会社 新規ジオール化合物及びポリエステル

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