JP6311458B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本明細書では、印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置を開示する。
インクジェット方式のプリンタが広く知られている。この種のプリンタでは、印刷媒体が給紙トレイ等から印刷ヘッドに向けて搬送され、その後、当該印刷媒体が副走査方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送され、各回の搬送が終了する毎に印刷ヘッドの主走査動作が実行される。主走査動作では、印刷ヘッドは、主走査方向に沿って移動しつつ、印刷媒体に向けてインクを吐出する。
例えば、特許文献1には、自動両面記録の際に生じ得る記録媒体のカール対策等を行なうための技術が開示されている。この技術では、記録媒体の種類、両面記録を実行するのか否かを示す情報、自動両面記録部を使用するのか否かを示す情報等を含む記録情報が取得される。そして、記録媒体の種類と、記録の種類(即ち、両面記録でない通常記録、自動両面記録部を使用する両面記録、自動両面記録部を使用しない両面記録)と、に応じて、記録データが生成され、当該記録データに従った印刷が実行される。
特開2005−59318号公報 特開2001−315314号公報 特開2006−103278号公報
しかしながら、従来では、搬送経路に応じた印刷について充分に検討されていなかった。本明細書では、搬送経路に応じた印刷を適切に実行し得る新規な技術を提供する。
本明細書では、印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置を開示する。印刷実行部は、第1方向に沿って並ぶ複数個のノズルを備える印刷ヘッドと、複数種類の搬送経路のうちのいずれかを利用して、印刷媒体を印刷ヘッドに向けて搬送する媒体搬送部であって、複数種類の搬送経路は、印刷媒体を印刷ヘッドに向けて凸状に変形させ得る第1種の搬送経路と、印刷媒体を印刷ヘッドに向けて凹状に変形させ得る第2種の搬送経路と、を含む、媒体搬送部と、印刷ヘッドに主走査動作を実行させるヘッド駆動部であって、主走査動作は、印刷ヘッドを、第1方向に直交する第2方向に沿って移動させつつ、印刷ヘッドに、印刷媒体に向けてインクを吐出させる動作を含む、ヘッド駆動部と、を備える。制御装置は、複数種類の印刷媒体の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の種類を特定する媒体種類特定部と、複数種類の搬送経路の中から、対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定部と、特定済みの対象印刷媒体の種類と、特定済みの対象搬送経路の種類と、に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択部と、選択済みの1種類の印刷制御に従って印刷実行部を制御して、対象印刷媒体への対象画像の印刷を印刷実行部に実行させる印刷制御部と、を備える。第1種の印制制御と第2種の印刷制御とのそれぞれでは、媒体搬送部が、対象搬送経路に沿って搬送された対象印刷媒体を、第1方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送し、ヘッド駆動部が、対象印刷媒体の各回の搬送が実行される毎に、印刷ヘッドに主走査動作を実行させる。第1種の印制制御と第2種の印刷制御とのそれぞれでは、さらに、対象印刷媒体上の第1方向の中央部に位置する中央領域に、対象画像のうちの中央画像が印刷される際に、媒体搬送部が、対象印刷媒体を第1の搬送量で2回以上に亘って順次搬送する。第1種の印刷制御では、対象印刷媒体上の第1方向の端部に位置する端部領域に、対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、媒体搬送部が、対象印刷媒体を第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送しない。第2種の印刷制御では、さらに、対象印刷媒体上の端部領域に対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、媒体搬送部が、対象印刷媒体を第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送する。
上記の構成によると、制御装置は、対象印刷媒体の種類と対象搬送経路の種類との組合せに応じて、複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択し、選択済みの1種類の印刷制御に従って印刷実行部を制御する。例えば、制御装置は、上記の組合せが第1種の印刷制御(即ち、端部画像が印刷される際に、対象印刷媒体が第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送されない印刷制御)に適している場合には、第1種の印刷制御を選択することができる。また、例えば、制御装置は、上記の組合せが第2種の印刷制御(即ち、端部画像が印刷される際に、対象印刷媒体が第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送される印刷制御)に適している場合には、第2種の印刷制御を選択することができる。このように、制御装置は、上記の組合せに応じた1種類の印刷制御を適切に選択し得るので、対象印刷媒体への対象画像の印刷を印刷実行部に適切に実行させ得る。
本明細書によって開示される他の制御装置は、複数種類の搬送経路の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定部と、特定済みの対象搬送経路の種類に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択部と、選択済みの1種類の印刷制御に従って印刷実行部を制御して、対象印刷媒体への対象画像の印刷を印刷実行部に実行させる印刷制御部と、を備える。
上記の構成によると、制御装置は、対象搬送経路の種類に応じて、複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択し、選択済みの1種類の印刷制御に従って印刷実行部を制御する。例えば、制御装置は、対象搬送経路の種類が第1種の印刷制御に適している場合には、第1種の印刷制御を選択することができ、対象搬送経路の種類が第2種の印刷制御に適している場合には、第2種の印刷制御を選択することができる。このように、制御装置は、対象搬送経路の種類に応じた1種類の印刷制御を適切に選択し得るので、対象印刷媒体への対象画像の印刷を印刷実行部に適切に実行させ得る。
上記の印刷実行部と上記の制御装置とを備えるシステムも、新規で有用である。また、上記の制御装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記憶媒体も、新規で有用である。
印刷システムの構成を示す。 印刷エンジンの一部の構成を示す。 印刷エンジンの一部の斜視図を示す。 シートが凹状又は凸状に変形する様子を示す。 通常制御の各パスでのシートに対する印刷ヘッドの位置を示す。 通常制御の各パスでの印刷ヘッドに対するシートの位置を示す。 通常制御の終盤の各パスの印刷が実行される様子を示す。 特別制御の各パスでのシートに対する印刷ヘッドの位置を示す。 特別制御の各パスでの印刷ヘッドに対するシートの位置を示す。 特別制御の終盤の各パスの印刷が実行される様子を示す。 端末装置が実行する処理のフローチャートを示す。 印刷制御テーブルを示す。
(第1実施例)
(印刷システム2の構成;図1)
図1に示されるように、印刷システム2は、プリンタPRと端末装置TRとを備える。プリンタPRと端末装置TRとは、LAN4を介して、相互に通信可能である。
(プリンタPRの構成)
プリンタPRは、ネットワークインターフェイス12と、制御回路20と、印刷エンジンPEと、を備える。ネットワークインターフェイス12は、LAN4に接続されている。制御回路20は、図示省略のCPU及びメモリを備えており、印刷エンジンPEに印刷を実行させるための様々な処理を実行する。印刷エンジンPEは、印刷ヘッドPHと、シート搬送部TUと、ヘッド駆動部AUと、を備える。
図2に示されるように、プリンタPRは、さらに、下トレイLTと、上トレイUTと、を備える。下トレイLT及び上トレイUTは、それぞれ、複数枚のシートSを保持可能である。下トレイLTは、印刷ヘッドPHよりも下方において、プリンタPRの図示省略の筐体の内部に配置される。プリンタPRは、さらに、下トレイLTと印刷ヘッドPHとの間に、曲線形状を有するガイドGを備える。下トレイLTによって保持されるシートSは、ガイドGに沿って、印刷ヘッドPHに向かって下側から上側に向けて搬送される。以下では、下トレイLTから印刷ヘッドPHへのシートSの搬送のことを「下給紙」と呼ぶ。また、上トレイUTは、印刷ヘッドPHよりも上方に伸びるように、筐体に取り付けられる。上トレイUTによって保持されるシートSは、印刷ヘッドPHに向かって上側から下側に向けて搬送される。以下では、上トレイUTから印刷ヘッドPHへのシートSの搬送のことを「上給紙」と呼ぶ。このように、プリンタPRは、印刷ヘッドPHに向けてシートSを搬送するための2種類の搬送経路(即ち下給紙及び上給紙)を備える。
(印刷エンジンPEの構成;図2、図3)
図2は、印刷エンジンPEの一部の構成を示す。図2では、シートSへの印刷が実行される際に印刷ヘッドPHが移動する紙面垂直方向が主走査方向であり、シートSへの印刷が実行される際にシートSが移動する左方向が副走査方向である。シート搬送部TUは、給紙ローラFRと、給紙ローラFRを駆動する給紙モータFMと、を備える。給紙ローラFRは、下トレイLTによって保持されるシートSを印刷ヘッドPHに向けて(より具体的には上流側ローラ対URに向けて)搬送する。即ち、給紙ローラFRは、下給紙を実行するためのローラである。
シート搬送部TUは、さらに、上流側ローラ対URと、上流側ローラ対URのうちの一方のローラを駆動する上流側モータUMと、下流側ローラ対DRと、下流側ローラ対DRのうちの一方のローラを駆動する下流側モータDMと、を備える。なお、図2では、1個の上流側ローラ対URと1個の下流側ローラ対DRとが示されている。ただし、実際には、図2の紙面垂直方向において、複数個の上流側ローラ対URが並んでいると共に、複数個の下流側ローラ対DRが並んでいる。上流側ローラ対UR、下流側ローラ対DRは、それぞれ、副走査方向において、印刷ヘッドPHよりも上流側(即ち図2の右側)、下流側(即ち図2の左側)に配置される。上流側ローラ対URは、下給紙が実行されるべき場合には、給紙ローラFRによって搬送されたシートSを所定の印刷開始位置まで搬送する。また、上流側ローラ対URは、上給紙が実行されるべき場合には、上トレイUTによって保持されるシートSを所定の印刷開始位置まで搬送する。上流側ローラ対URは、さらに、シートSを所定の印刷開始位置から下流側ローラ対DRに向けて搬送する。下流側ローラ対DRは、上流側ローラ対URによって搬送されたシートSを図示省略の排紙トレイに向けて搬送する。
上述したように、下給紙が実行されるべき場合には、給紙ローラFR及び上流側ローラ対URによってシートSが所定の印刷開始位置まで搬送される。また、上給紙が実行されるべき場合には、上流側ローラ対URのみによってシートSが所定の印刷開始位置まで搬送される。そして、シートSは、上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRによって、所定の印刷開始位置から図2の左方向(即ち副走査方向)に搬送される。
印刷ヘッドPHは、インク流路ユニット30と、アクチュエータユニット32と、を備える。インク流路ユニット30の下面には、ブラック(K)のインク滴を吐出するための複数個(図2では9個)のノズルN1〜N9が形成されている。なお、ノズルの数は、2以上であればよい。各ノズルN1等は、副走査方向に沿って一直線上に等間隔で並んでいる。インク流路ユニット30には、さらに、複数個(図2では9個)の圧力室C1〜C9が形成されている。各圧力室C1等には、ブラックのインクが満たされる。各ノズルN1等は、異なる1個の圧力室C1等に連通している。
アクチュエータユニット32は、インク流路ユニット30の上面に接合されている。アクチュエータユニット32は、積層体34と、複数個(図2では9個)の個別電極I1〜I9と、を備える。積層体34は、複数枚の圧電シートと、共通電極シートと、が積層されたものである。各個別電極I1等は、積層体34の上面に配置されている。各個別電極I1等は、異なる1個の圧力室C1等に対応する位置に配置されている。アクチュエータユニット32を構成する個別電極(例えばI9)に、後述の駆動回路48から駆動信号が供給されると、当該個別電極に対応する積層体34の部分(例えば図2の2本の破線の内側の部分)が変形し、この結果、当該部分に対向する圧力室(例えばC9)内の圧力が変化する。これにより、当該圧力室に連通するノズル(例えばN9)からインク滴が吐出される。
プリンタPRは、さらに、シート支持部70を備える。シート支持部70は、印刷ヘッドPHの下方に配置されていると共に、上流側ローラ対URと下流側ローラ対DRとの間に配置されている。シート支持部70は、ベース部72と、複数個のプラテン74と、を備える。ベース部72は、略板形状を有する。各プラテン74は、ベース部72の上面から上方に突出しており、上流側ローラ対URより下流側に搬送されたシートSを支持する。
各プラテン74の副走査方向の上流端(即ち図2の右端)は、ノズルN9よりも上流側(即ち図2の右側)に位置する。各プラテン74の副走査方向の下流端(即ち図2の左端)は、ノズルN4とノズルN5との間に位置する。従って、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、副走査方向の上流側に位置するノズルN5〜N9は、各プラテン74に対向するが、副走査方向の下流側に位置するノズルN1〜N4は、各プラテン74に対向しない。ノズルN1〜N4が各プラテン74に対向しないので、ノズルN1〜N4から吐出されるインクは、各プラテン74に付着しない。従って、プリンタPRは、ノズルN1〜N4を利用して、シートSの副走査方向の上流側及び下流側のそれぞれの端部に余白が設けられない印刷(即ちいわゆる縁無印刷)を実行することができる。
ヘッド駆動部AUは、駆動回路48を備える。駆動回路48は、各個別電極I1等に接続されており、各個別電極I1等に駆動信号を供給する。これにより、印刷ヘッドPHが駆動され、各ノズルN1〜N9からインク滴が吐出される。
図3に示されるように、ヘッド駆動部AUは、さらに、キャリッジ40と、ベルト42と、一対のプーリ44(図3では一方のプーリ44のみを示す)と、キャリッジモータ46と、を備える。キャリッジ40は、印刷ヘッドPHを支持する。ベルト42は、キャリッジ40に接合されている。ベルト42は、無端ベルトであり、一対のプーリ44の間に架けられている。キャリッジモータ46は、プーリ44に接続されている。キャリッジモータ46が駆動されると、プーリ44が回転し、この結果、プーリ44に接続されているベルト42が回転する。これにより、ベルト42に接続されているキャリッジ40と、キャリッジ40によって支持されている印刷ヘッドPHと、が移動する。キャリッジモータ46がプーリ44を正逆に選択的に回転させることによって、キャリッジ40が往復移動する。キャリッジ40の往復移動方向、即ち、印刷ヘッドPHの往復移動方向が主走査方向であり、主走査方向は、副走査方向に直交する。
本実施例では、印刷ヘッドPHは、主走査方向に沿った1回の往復移動のうちの往路の移動を実行しつつ、シートSに向けてインクを吐出するが、復路の移動を実行しつつ、シートSに向けてインクを吐出しない。以下では、印刷ヘッドPHが往路の移動を実行しつつインクを吐出する動作のことを、「主走査動作」と呼ぶ。なお、変形例では、印刷ヘッドPHは、主走査方向に沿った1回の往復移動のうちの往路の移動を実行しつつ、シートSに向けてインクを吐出すると共に、当該1回の往復移動のうちの復路の移動を実行しつつ、シートSに向けてインクを吐出してもよい。この場合、印刷ヘッドPHが往路の移動を実行しつつインクを吐出することによって、1回の主走査動作が実行され、印刷ヘッドPHが復路の移動を実行しつつインクを吐出することによって、1回の主走査動作が実行される。
(端末装置TRの構成;図1)
図1に示されるように、端末装置TRは、ネットワークインターフェイス102と、操作部104と、表示部106と、制御部120と、を備える。ネットワークインターフェイス102は、LAN4に接続されている。操作部104は、マウスとキーボードとによって構成される。ユーザは、操作部104を操作することによって、様々な指示を端末装置TRに入力することができる。表示部106は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。制御部120は、CPU122と、メモリ124と、を備える。CPU122は、メモリ124に格納されている図示省略のOSプログラム、プリンタドライバ126等に従って、様々な処理を実行する。
プリンタドライバ126は、印刷対象の対象画像を表わす画像データから印刷データを生成して、当該印刷データをプリンタPRに供給するためのプログラムである。プリンタドライバ126は、例えば、プリンタドライバ126を格納しているコンピュータ読取可能記憶媒体から端末装置TRにインストールされてもよいし、インターネット上のサーバから端末装置TRにインストールされてもよい。
CPU122は、プリンタドライバ126に従って、印刷データをプリンタPRに供給することによって、プリンタPRを制御する。後で詳しく説明するが、CPU122は、シートSの種類(例えば、光沢紙、普通紙等)と、シートSの搬送経路(即ち、上給紙、下給紙)と、に応じて、後述の通常制御及び特別制御のうちの1種類の印刷制御を選択して、当該1種類の印刷制御に従った印刷をプリンタPRに実行させる。
(シートSの変形;図4)
続いて、図4を参照して、シートSが変形する様子を説明する。(A)は、シートSが主走査方向から見て凹状に変形する様子を示し、(B)は、シートSが主走査方向から見て凸状に変形する様子を示す。シートSの凹状又は凸状の変形は、それぞれ、シートSが印刷ヘッドPHの下方に搬送された場合に、シートSが印刷ヘッドPHに向かって凹状又は凸状に変形することを意味する。なお、以下では、副走査方向の下流、上流のことを、「副走査方向」を省略して単に「下流」、「上流」と呼ぶ。
(A1)は、上給紙によってシートSが所定の印刷開始位置まで搬送された状態を示す。シートSは、上流側ローラ対URによって保持されている。そして、上流側ローラ対URよりも下流側(即ち左側)に位置するシート部分は、プラテン74に沿って左方向に伸びており、上流側ローラ対URよりも上流側に位置するシート部分は、上トレイUTに沿って右上方向に伸びている。即ち、この状態では、シートSが凹状に曲げられている。
(A2)は、通常制御に従ってシートSが搬送される様子を示す。通常制御では、シートSの上流側の端部(即ち右側の端部)の印刷が実行される際に、後述の大搬送量でシートSが搬送されることなく、通常の搬送量でシートSが搬送される。シートSが上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRの双方によって保持されている状態では、上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRの間のシート部分は、プラテン74によって水平に支持されている。ただし、シートSが上流側ローラ対URを離れた後の状態、即ち、シートSが下流側ローラ対DRのみによって保持されている状態では、シートSは、印刷ヘッドPHに向けて凹状に変形する。通常制御では、シートSの上流側の端部の印刷が実行される際に、シートSが大搬送量で搬送されないので、下流側ローラ対DRよりも上流側に位置するシート部分の長さが大きい。このために、シートSが凹状に変形すると、シートSの上流端(即ち右端)の上方への変形量Δが大きくなり、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、シートSの上流端が印刷ヘッドPHの下面(即ちノズルが形成されている面)に接触し得る。このような事象が起こると、印刷ヘッドPHの下面のインクがシートSに付着するので、シートSが汚れる。これを避けるために、本実施例では、シートSの種類が比較的に変形し易いものであり、かつ、上給紙によってシートSが搬送される場合には、(A2)の通常制御ではなく、後述の(A3)の特別制御が実行される。
(A3)は、特別制御に従ってシートSが搬送される様子を示す。特別制御では、シートSの上流側の端部(即ち右側の端部)の印刷が実行される際に、大搬送量でシートSが搬送される。これにより、シートSの上流側の端部の印刷が実行される際に、下流側ローラ対DRよりも上流側に位置するシート部分の長さが小さくなり、シートSの上流端(即ち右端)の変形量Δが小さくなる。このために、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、シートSの上流端が印刷ヘッドPHの下面に接触するのを抑制することができ、この結果、シートSが汚れるのを抑制することができる。
ところで、シートSが上流側ローラ対URのみによって保持されている状態でも、シートSは、印刷ヘッドPHに向けて凹状に変形し得る。特に、シートSの下流端(即ち左端)が下流側ローラ対DRに到達する直前の状態では、上流側ローラ対URよりも下流側に位置するシート部分の長さが大きい。このために、シートSが凹状に変形すると、シートSの下流端が上方に変形し得る。しかしながら、シートSの下流側の端部(即ち左側の端部)は、シートSの上流側の端部(即ち右側の端部)よりも先に印刷が実行される部分であるので、シートSの上流側の端部と比べて上方に変形し難い。その理由として、以下の2つが考えられる
第1の理由は、以下のとおりである。シートSの上流側の端部の印刷が実行される際、即ち、シートSが下流側ローラ対DRのみによって保持される際には、上流側ローラ対URによるシートSの保持が開始されてからの時間が長い。このように、シートSが凹状に曲げられている時間が長いので、シートSの上流側の端部は、上方に変形し易い。これに対し、シートSの下流側の端部の印刷は、シートSが上流側ローラ対URを通過した直後に実行される。従って、シートSの下流側の端部の印刷が実行される際、即ち、シートSが上流側ローラ対URのみによって保持される際には、上流側ローラ対URによるシートSの保持が開始されてからの時間が短い。このように、シートSが凹状に曲げられている時間が短いので、シートSの下流側の端部は、上方に変形し難い。
第2の理由は、以下のとおりである。シートSの上流側の端部の印刷が実行される際には、シートSの下流側の端部及び中央部の印刷が終了しているので、大量のインクがシートSに付着している。シートSは、大量のインクを含むと変形し易い。このために、シートSの上流側の端部は、上方に変形し易い。これに対し、シートSの下流側の端部の印刷が実行される際には、インクがシートSにほとんど付着していない。このために、シートSの下流側の端部は、上方に変形し難い。
上述したように、シートSの下流側の端部は、シートSの上流側の端部と比べて上方に変形し難い。このために、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、シートSの下流端は、通常、印刷ヘッドPHの下面に接触しない。このような実情に鑑みて、本実施例では、シートSの上流側の端部の印刷が実行される際には、大搬送量でのシートSの搬送(即ち(A3)の特別制御)が実行されるが、シートSの下流側の端部の印刷が実行される際には、大搬送量でのシートSの搬送が実行されない。
(B1)は、下給紙によってシートSが所定の印刷開始位置まで搬送された状態を示す。シートSは、上流側ローラ対URによって保持されている。そして、上流側ローラ対URよりも下流側(即ち左側)に位置するシート部分は、プラテン74に沿って左方向に伸びており、上流側ローラ対URよりも上流側に位置するシート部分は、ガイドGに沿って曲線状に伸びている。即ち、この状態では、シートSが凸状に曲げられている。
(B2)は、通常制御に従ってシートSが搬送される様子を示す。シートSが上流側ローラ対URを離れた後の状態、即ち、シートSが下流側ローラ対DRのみによって保持されている状態では、シートSは、印刷ヘッドPHに向けて凸状に変形する。ただし、シートSの中央部の上方への変形量は、上記の(A2)におけるシートSの上流端の上方への変形量よりも小さい。このために、シートSは、印刷ヘッドPHに向けて凸状に変形しても、通常、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、印刷ヘッドPHの下面に接触しない。そして、詳しくは後述するが、通常制御に従ってシートSが搬送されると、シートSの上流端(即ち右端)がプラテン74によって保持されない状態で実行される主走査動作の回数が比較的に少なくなる。この結果、シートSへの印刷結果に濃淡縞(いわゆるバンディング(banding))が存在することをユーザに知覚させ難い。このように、本実施例では、シートSの種類が比較的に変形し易いものであり、かつ、下給紙によってシートSが搬送される場合には、後述の(B3)の特別制御ではなく、(B2)の通常制御が実行される。
(B3)は、特別制御に従ってシートSが搬送される様子を示す。特別制御では、シートSの上流側の端部の印刷が実行される際に、大搬送量でシートSが搬送される。この場合、シートSの上流端(即ち右端)がプラテン74によって保持されない状態で実行される主走査動作の回数が比較的に多くなる。この結果、シートSへの印刷結果に濃淡縞が存在することをユーザに知覚させ易い。これを避けるために、本実施例では、上記の(B2)の通常制御に従ってシートSが搬送される。
(通常制御の内容;図5,図6)
続いて、図5及び図6を参照して、プリンタPRが、端末装置TRから取得される印刷データに従った通常制御を実行して、シートSに画像を印刷する様子を説明する。本実施例では、プリンタPRがいわゆるベタ画像をシートSに印刷することを想定している。図5は、印刷ヘッドPHがシートSに対して副走査方向に沿って相対移動する様子を示す。印刷ヘッドPH内のハッチングは、印刷ヘッドPHに形成されている複数個のノズルN1〜N9のうち、使用が許可される使用ノズル群の位置を示す。即ち、各パスでは、ハッチングが示されている位置に存在する使用ノズル群からインクが吐出されるが、ハッチングが示されていない位置に存在する不使用ノズル群からインクが吐出されない。
また、本実施例では、副走査方向の印刷解像度は、シートS上の1ノズルピッチの長さの間に、対象画像を構成する4本のラスタを形成するための印刷解像度である。1ノズルピッチは、副走査方向において隣接する2個のノズル(例えばN1とN2)の間の距離である。また、ラスタは、シートS上において、主走査方向に沿って一直線に並ぶドット群である。本実施例では、1ノズルピッチの長さの間に4本のラスタを形成するために、4回のパス(即ち主走査動作)が実行され、このことを「4パスのインタレース印刷」と呼ぶ。なお、変形例では、副走査方向の印刷解像度は、4パス以外のパス数のインタレース印刷を実行するための印刷解像度であってもよい。
プリンタPRの制御回路20は、1パス目の印刷を実行するための前処理として、まず、シートSを所定の印刷開始位置まで搬送する。具体的には、制御回路20は、上給紙を実行すべき場合には、シート搬送部TUの少なくとも上流側モータUM(図2参照)に駆動信号を供給して、シートSを上トレイUTから所定の印刷開始位置まで搬送する。また、制御回路20は、下給紙を実行すべき場合には、シート搬送部TUの少なくとも給紙ローラFM及び上流側モータUM(図2参照)に駆動信号を供給して、シートSを下トレイLTから所定の印刷開始位置まで搬送する。
次いで、制御回路20は、シート搬送部TUの各モータUM等に駆動信号を供給して、nドットピッチ分の距離だけシートSの搬送を実行する。これにより、シートSは、1パス目の主走査動作が実行されるべき位置まで移動する。1ドットピッチは、シートS上において副走査方向に沿って隣接する2個のドットの間の距離である。上記の「n」は、全てのパスにおける各使用ノズル群のノズル数(以下では「使用ノズル数」と呼ぶ)のうち、最大の使用ノズル数である。例えば、印刷ヘッドPHに形成されている9個のノズルN1等の全てが使用されるパスが存在する場合には、n=9であるので、シートSの搬送量は、9ドットピッチである。
一般的には、インタレース印刷が実行される場合には、シートSの搬送量は、「IN×x+b(ドットピッチ)」で表現される。ここで、「IN」は、インタレース印刷に必要なパス数(即ち1ノズルピッチ内に形成されるラスタの本数)であり、本実施例では、IN=4である。「b」は、「−(1/2)×IN<b<(1/2)×IN」を満たす0を含まない整数であり、本実施例では、b=1である。「x」は、「n=IN×x+b」を満たす整数であり、本実施例では、x=2である(即ち「9=(4×x+1)」)。また、別の例において、例えば使用ノズル数n=13である場合には、x=3及びb=1であり、シートSの搬送量は、13ドットピッチ(即ち(4×3+1)ドットピッチ)である。
次いで、制御回路20は、ヘッド駆動部AUのキャリッジモータ46(図3参照)に駆動信号を供給して、印刷ヘッドPHに主走査方向に沿った往復移動を実行させる。制御回路20は、さらに、印刷ヘッドPHの往復移動のうちの往路の間に、ヘッド駆動部AUの駆動回路48(図2参照)に駆動信号を供給して、使用ノズル群からインク滴を吐出させる。1パス目では、シートSの下流端と使用ノズル群との間に間隔が存在する。当該間隔は、シートSの下流側の端部に設けられる余白の長さに相当する。これにより、シートSの下流側の端部において、縁有印刷が実現される。
1パス目の場合と同様に、2パス目以降でも、制御回路20は、nドットピッチのシートSの搬送と1回の主走査動作との組合せを繰り返し実行する。図5の例では、16パス目の印刷が実行されると、シートSへの対象画像の印刷が完了する。なお、16パス目では、シートSの上流端と使用ノズル群との間に間隔が存在する。当該間隔は、シートSの上流側の端部に設けられる余白の長さに相当する。これにより、シートSの上流側の端部において、縁有印刷が実現される。制御回路20は、対象画像の印刷が完了すると、シート搬送部TUの少なくとも下流側モータDM(図2参照)に駆動信号を供給して、シートSを排紙トレイまで搬送する。これにより、対象画像が形成されたシートSをユーザに提供することができる。
上述したように、通常制御では、以下の印刷が実行される。即ち、シート搬送部TUは、上給紙又は下給紙によって所定の印刷開始位置まで搬送されたシートSを副走査方向に沿って16回に亘って順次搬送し、ヘッド駆動部AUは、シートSの各回の搬送が実行される毎に、印刷ヘッドPHに主走査動作を実行させる。また、シートS上の副走査方向の中央領域CAに、対象画像のうちの中央画像が印刷される際(即ち5〜12パス目)に、シート搬送部TUは、nドットピッチのシートSの搬送を実行する。そして、シートS上の副走査方向の上流側の端部に位置する上流側端部領域UEAに、対象画像のうちの上流側の端部画像が印刷される際(即ち13〜16パス目)にも、シート搬送部TUは、nドットピッチのシートSの搬送を実行する。即ち、シート搬送部TUは、上流側端部領域UEAに上流側の端部画像が印刷される際に、nドットピッチよりも大きな搬送量でのシートSの搬送を実行しない。
図6は、図5の印刷において、シートSが印刷ヘッドPHに対して副走査方向に沿って移動する様子を示す。各パスのシートS上のハッチングは、当該パスでの使用ノズル群の位置を示す。
1〜4パス目では、シートSは、上流側ローラ対URのみによって保持される。そして、1〜4パス目では、使用ノズル群が上流側から下流側に向かって順次拡大されるので、使用ノズル数が順次増加する。この結果、4パス目の使用ノズル群は、印刷ヘッドPHに形成されている全てのノズルである。
5パス目において、シートSは、上流側ローラ対URのみによって保持される状態から、上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRの双方によって保持される状態に変化する。そして、5〜12パス目では、全てのノズルが使用ノズル群である状態が維持される。
13パス目において、シートSは、上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRの双方によって保持される状態から、下流側ローラ対DRのみによって保持される状態に変化する。そして、13〜16パス目では、使用ノズル群が上流側から下流側に向かって順次縮小されるので、使用ノズル数が順次減少する。また、16パス目では、シートSは、プラテン74によって支持される状態から、プラテン74によって支持されない状態(即ちシートSがプラテン74を外れた状態)に変化する。
上記の図5に示されるように、13〜16パス目において、シートS上の上流側端部領域UEAの印刷が実行される。そして、図6に示されるように、13〜16パス目では、印刷ヘッドPHに形成されている複数個のノズルN1等のうち、下流側に存在する下流側ノズル群が継続して使用される。即ち、通常制御では、シートS上の上流側端部領域UEAの印刷が実行される際(即ち13〜16パス目)に、下流側ノズル群が継続して使用される。
(通常制御に従った印刷の詳細;図7)
続いて、図7を参照して、通常制御に従って、シートS上の上流側端部領域(例えば図5のUEA)の印刷が実行される様子を詳しく説明する。図7は、印刷ヘッドPHがシートSに対して副走査方向に沿って相対移動する様子を示す。図2及び図3では、印刷ヘッドPHに9個のノズルが形成されているが、図7では、印刷ヘッドPHに13個のノズルが形成されている構成を例としている。印刷ヘッドPH内の数字「1」〜「13」は、各ノズルの位置を示す。即ち、印刷ヘッドPH内の数字「1」、数字「13」は、それぞれ、最下流ノズル、最上流ノズルの位置を示す。以下では、便宜上、数字「p(pは1〜13の各整数)」で示される位置に存在するノズルのことを、「ノズル[p]」と記載する。また、印刷ヘッドPH内の各数字のうち、丸で囲まれている数字が使用ノズル群の位置を示し、丸で囲まれていない数字が不使用ノズル群の位置を示す。
図7は、L−6〜Lパス目までの印刷を示す。Lパス目は、最後のパス(例えば図5の16パス目)である。図6の印刷では、シートSは、最後のパスである16パス目のみにおいて、プラテン74によって支持されていない状態である。ただし、図7では、説明の便宜上、シートSは、L−1パス目及びLパス目において、プラテン74によって支持されていない状態である。
L−6パス目のノズル[10]とノズル[11]との間に1ノズルピッチの間隔が示されている。そして、当該間隔内において、L−6パス目のノズル[10]と、L−5パス目のノズル[7]と、L−4パス目のノズル[4]と、L−3パス目のノズル[1]と、からインクが吐出される。即ち、シートS上の副走査方向の1ノズルピッチの長さの間に4個のノズルによって4本のラスタが形成され、4パスのインタレース印刷が実現される。なお、1ノズルピッチの間に4本のラスタが形成されるということは、1ノズルピッチは4ドットピッチに等しいことを意味する。
例えば、L−6パス目では、13個のノズルの全てが使用されるので、全てのパスにおける各使用ノズル数の最大値は、「13」である。このために、L−6〜Lパス目の各パスにおいて、シートSの13ドットピッチ(即ちn=13)の搬送が実行される。L−6〜L−4パス目では、使用ノズル数「13」が維持される。L−3〜Lパス目では、使用ノズル数が、「11」、「8」、「5」、「1」と順次減少する。
図4の(B2)に示されるように、本実施例では、シートSの種類が比較的に変形し易いものであり、かつ、下給紙によってシートSが搬送される場合には、通常制御が実行される。そして、下給紙によってシートSが搬送される場合には、シートSが印刷ヘッドPHに向けて凸状に変形するので、シートSがプラテン74によって支持されない状態になると、シートSの上流側の端部(図4の右側の端部)が下方に変形する。即ち、シートSがプラテン74によって支持されない状態で印刷が実行されると、シートSの上流側の端部が下方に変形することに起因して、目的の位置にドットが形成されない可能性がある。
図7の右側には、L−2パス目のノズル[1]によってシートS上に形成されるドットから、L−1パス目のノズル[5]によってシートS上に形成されるドット(即ち最も上流側に形成されるドット)までを示す。シートSがプラテン74によって保持されている状態(即ちL−6〜L−2パス目)では、通常、領域A1に示されるように、各ドットが目的の位置に形成される。ただし、シートSがプラテン74によって支持されない状態では、シートSの上流端の端部が下方に変形するので、印刷ヘッドPHとシートSとの間の距離が大きくなる。この場合、印刷ヘッドPHが図7の左側から右側に向けて移動しながらインク滴を吐出すると、各ドットが目的の位置から右側にずれて形成され得る。例えば、L−1パス目の各ノズル[1]〜ノズル[5]によって形成される各ドットは、目的の位置から右側にずれる。また、例えば、Lパス目のノズル[1]によって形成されるドットは、目的の位置から右側にずれる。
領域A1は、各ドットが目的の位置に形成されることに起因して、各ドットが副走査方向に沿って一直線上に並ぶ領域である。従って、領域A1のことを、「良好領域」と呼ぶことができる。また、領域A2は、目的の位置からずれて形成されるドットを含むので、各ドットが副走査方向に沿って一直線上に並ばない領域である。従って、領域A2のことを、「不良領域」と呼ぶことができる。上述したように、領域A2において、目的の位置からずれているドットが存在するので、濃淡縞をユーザに知覚させ得るようにも見える。ただし、通常制御では、特別制御の場合と比べると、濃淡縞をユーザに知覚させ難い。その理由は、特別制御の内容を説明した後に説明する。
(特別制御の内容;図8、図9)
続いて、図8及び図9を参照して、プリンタPRの制御回路20が、端末装置TRから取得される印刷データに従って、特別制御を実行する様子を説明する。図8は、印刷ヘッドPHがシートSに対して副走査方向に沿って相対移動する様子を示す。図8の印刷では、図5(即ち通常制御)で印刷される対象画像と同じ対象画像が、図5で利用されるシートSと同じサイズを有するシートSに印刷される。以下では、図5の印刷と異なる点を中心に説明する。
1〜12パス目の区間TAは、図5の1〜12パス目と同様である。即ち、区間TAでは、制御回路20は、nドットピッチ分の距離でのシートSの搬送と1回の主走査動作との組合せを繰り返し実行する。区間TAの搬送量TAamount(即ちnドットピッチ)は、通常制御の場合と同様に、「IN×x+b(ドットピッチ)」で表現される。例えば、区間TAの使用ノズル数n=9である場合には、TAamount=9(ドットピッチ)(即ち「4×2+1」)である。また、例えば、区間TAの使用ノズル数n=13である場合には、TAamount=13(ドットピッチ)(即ち「4×3+1」)である。
13〜15パス目の区間TBでは、制御回路20は、区間TAの搬送量TAamount(即ちnドットピッチ)よりも小さい搬送量でシートSの搬送を実行する。区間TBの搬送量TBamountは、「IN×x’+b(ドットピッチ)」で表現される。ここで、「x’」は、TBamount<TAamount(即ちnドットピッチ)を満たすゼロを含む自然数である。例えば、IN=4、b=1、及び、n=9である場合には、x’=0又は1である。即ち、この例では、TBamountは、x’=0である場合には1ドットピッチ(即ち「4×0+1」)であり、x’=1である場合には5ドットピッチ(即ち「4×1+1」)である。また、例えば、IN=4、b=1、及び、n=13である場合には、x’=0、1、又は、2である。即ち、この例では、TBamountは、x’=0である場合には1ドットピッチ(即ち「4×0+1」)であり、x’=1である場合には5ドットピッチ(即ち「4×1+1」)であり、x’=2である場合には9ドットピッチである。なお、以下では、区間TBの搬送量TBamountのことを「小搬送量」と呼ぶことがある。
16パス目の区間TCでは、制御回路20は、nドットピッチよりも大きい搬送量でシートSの搬送を実行する。区間TCの搬送量TCamountは、式「n×IN−TBamount×(IN−1)(ドットピッチ)」で表現される。ここで、「n×IN(ドットピッチ)」は、印刷ヘッドPHに形成されている最上流ノズルと最下流ノズルとの間の距離である。また、後述の区間TDの搬送量TDamountがTBamountが等しいので、「TBamount×(IN−1)(ドットピッチ)」は、後述の区間TDでのシートSの3回の搬送における合計搬送量である。従って、TCamountは、上記の距離から上記の合計搬送量を減算することによって求められる。例えば、n=9であり、かつ、TBamount=1ドットピッチである場合には、TCamount=33ドットピッチである(9×4−1×(4−1))である。また、例えば、n=13であり、かつ、TBamount=5ドットピッチである場合には、TCamount=37ドットピッチである(13×4−5×(4−1))である。なお、以下では、区間TCの搬送量TCamountのことを「大搬送量」と呼ぶことがある。大搬送量でのシートSの搬送が実行されると、図4の(A3)に示されるように、シートSが下流側ローラ対DRのみによって保持されている状態で、下流側ローラ対DRよりも上流側に位置するシート部分の長さを小さくすることができる。この結果、シートSの上流端が印刷ヘッドPHの下面に接触することに起因して、シートSの上流端が汚れる事象が発生するのを抑制することができる。
17〜19パス目の区間TDでは、制御回路20は、nドットピッチよりも小さい搬送量でシートSの搬送を実行する。区間TDの搬送量TDamountは、区間TBの搬送量TBamount(即ち小搬送量)に等しい。
上述したように、特別制御では、以下の印刷が実行される。即ち、シート搬送部TUは、上給紙又は下給紙によって所定の印刷開始位置まで搬送されたシートSを副走査方向に沿って19回に亘って順次搬送し、ヘッド駆動部AUは、シートSの各回の搬送が実行される毎に、印刷ヘッドPHに主走査動作を実行させる。また、シートS上の中央領域CAに、対象画像のうちの中央画像が印刷される際(即ち5〜12パス目)に、シート搬送部TUは、nドットピッチのシートSの搬送を実行する。そして、シートS上の上流側端部領域UEAに、対象画像のうちの上流側の端部画像が印刷される際(即ち13〜19パス目)に、シート搬送部TUは、nドットピッチよりも大きい搬送量(上記のn=13の例では37ドットピッチ)でのシートSの搬送を実行する。
図9は、図8の印刷において、シートSが印刷ヘッドPHに対して副走査方向に沿って移動する様子を示す。1〜12パス目の区間TAは、図6の1〜12パス目と同様である。13〜15パス目の区間TBでは、小搬送量でのシートSの搬送が実行される。そして、区間TBでは、使用ノズル群が下流側から上流側に向かって順次縮小されるので、使用ノズル数が順次減少する。
16パス目の区間TCでは、大搬送量でのシートSの搬送が実行される。16パス目では、シートSは、プラテン74によって支持される状態から、プラテン74によって支持されない状態(即ちシートSがプラテン74によって支持されていない状態)に変化する。17〜19パス目の区間TDでは、小搬送量でのシートSの搬送が実行される。そして、区間TDでは、使用ノズル群が上流側から下流側に向かって順次縮小されるので、使用ノズル数が順次減少する。
上記の図8に示されるように、13〜19パス目において、シートS上の上流側端部領域UEAの印刷が実行される。そして、図9に示されるように、大搬送量でのシートSの搬送が実行される前の13〜15パス目では、下流側ノズル群が利用されずに、上流側ノズル群が利用される。また、大搬送量でのシートSの搬送が実行された後の16〜19パス目では、上流側ノズル群が利用されずに、下流側ノズル群が利用される。即ち、特別制御では、シートS上の上流側端部領域UEAの印刷が実行される際(即ち13〜19パス目)に、大搬送量でのシートSの搬送が実行される前に、下流側ノズル群が利用されずに、上流側ノズル群が利用され(即ち13〜15パス目)、大搬送量でのシートSの搬送が実行された後に、上流側ノズル群が利用されずに、下流側ノズル群が利用される(即ち16〜19パス目)。
(特別制御に従った印刷の詳細;図10)
続いて、図10を参照して、特別制御に従って、シートS上の上流側端部領域(例えば図8のUEA)の印刷が実行される様子を詳しく説明する。図10は、L−7〜Lパス目(例えば図8の12〜19パス目)の印刷を示す。シートSは、L−3〜Lパス目において、プラテン74によって支持されていない状態である。
L−6〜L−4パス目では、小搬送量(即ち5ドットピッチ)でのシートSの搬送が実行される。L−7〜L−4パス目では、使用ノズル数が、「13」、「11」、「9」、「7」と順次減少する。また、L−3パス目では、大搬送量(即ち37ドットピッチ)でのシートSの搬送が実行される。また、L−2〜Lパス目では、小搬送量(即ち5ドットピッチ)でのシートSの搬送が実行される。L−3〜Lパス目では、使用ノズル数が、「5」、「4」、「3」、「1」と順次減少する。
図10には、L−7パス目のノズル[12]によってシートS上に形成されるドットから、L−1パス目のノズル[3]によってシートS上に形成されるドット(即ち最も上流側に形成されるドット)までを示す。シートSがプラテン74によって支持されていない状態(即ちL−3〜Lパス目)では、印刷ヘッドPHとシートSとの間の距離が大きくなるので、各ドットが目的の位置からずれて形成され得る。領域A3は良好領域であり、領域A4は不良領域である。領域A5は、各ドットが目的の位置からずれて形成されることに起因して、各ドットが副走査方向に沿って一直線上に並ぶ領域である。各ドットが一直線上に並ぶので、領域A5のことも、「良好領域」と呼ぶことができる。
(濃淡縞について;図7及び図10)
続いて、図7の通常制御の場合と図10の特別制御の場合とにおいて、濃淡縞がどのようにしてユーザに知覚されるのかについて説明する。上述したように、図7の通常制御で得られる印刷結果は、図10の特別制御で得られる印刷結果と比べると、ユーザが濃淡縞を知覚し難く、高画質の印刷結果をユーザに提供することができる。その理由として、以下の3つが考えられる。
一般的には、不良領域の副走査方向の長さが小さいと、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。図10の不良領域A4の副走査方向(即ち図10の上下方向)の長さは、図7の不良領域A2と比べて小さい。このように、図10の特別制御では、不良領域A4の副走査方向の長さが小さいので、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。一方、図7の通常制御では、不良領域A2の副走査方向の長さが大きいので、ユーザが濃淡縞を知覚し難い。
また、一般的には、2個の良好領域の間に不良領域が存在する場合には、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。図10の特別制御では、2個の良好領域A3,A5の間に不良領域A4が存在するので、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。一方、図7の通常制御では、不良領域A2よりも上流側に良好領域が存在しないので、ユーザが濃淡縞を知覚し難い。
また、一般的には、不良領域内のドットパターンの変化が大きいと、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。図10の特別制御では、不良領域A4を3個の領域A4a〜A4cに区分することができる。そして、領域A4aでは、下流側の1個のドットがずれて形成され、領域A4bでは、下流側の2個のドットがずれて形成され、領域A4cでは、下流側の3個のドットがずれて形成される。このように、図10の特別制御では、不良領域A4内の3個の領域A4a〜A4cのドットパターンの変化が大きいので、ユーザが濃淡縞を知覚し易い。一方、図7の通常制御では、不良領域A2を4個の領域A2a〜A2dに区分することができる。そして、4個の領域A2a〜A2dのうちの領域A2dのドットパターンのみが、他の3個の領域A2a〜A2cのドットパターンとは異なる。このように、図7の通常制御では、不良領域A2内の4個の領域A2a〜A2dのドットパターンの変化が小さいで、ユーザが濃淡縞を知覚し難い。
シートSがプラテン74によって支持されていない状態で実行される主走査動作(以下では「特定の主走査動作」と呼ぶ)の回数は、図10の特別制御ではL−3〜Lパス目の4回であり、図7の通常制御ではL−1〜Lパス目の2回である。特別制御では、大搬送量でのシートSの搬送を実行するために、その前後において小搬送量でのシートSの搬送を実行する必要がある(即ち図8の区間TB及び区間TD参照)。このために、大搬送量でのシートSの搬送の後に実行される上記の特定の主走査動作の回数が比較的に多くなり、この結果、図10の領域A3〜A5に示されるドットパターンが形成される。一方、通常制御では、大搬送量でのシートSの搬送が実行されないので、小搬送量でのシートSの搬送を実行せずに済む。このために、上記の特定の主走査動作の回数が比較的に少なくなり、この結果、図7の領域A1,A2に示されるドットパターンが形成される。このように、通常制御では、特別制御と比べて、上記の特定の主走査動作の回数が少ないので、ユーザが濃淡縞を知覚し難く、高画質の印刷結果をユーザに提供することができる。
(端末装置TRが実行する処理;図11)
続いて、図11を参照して、端末装置TRのCPU122がプリンタドライバ126に従って実行する処理の内容を説明する。
S10では、CPU122は、ユーザが操作部104に所定の操作を加えると、当該所定の操作に応じた印刷指示を取得する。上記の所定の操作は、印刷対象の対象画像を表わす画像データを指定する操作と、印刷画質(例えば高画質又は低画質)を指定する操作と、複数種類のシート(後述のレジン光沢紙等)の中から対象画像が印刷されるべきシートSの種類(以下では「シート種類」と呼ぶ)を選択する操作と、対象画像が印刷されるべきシートSを保持しているトレイ(即ち上トレイUT又は下トレイLT)を選択する操作と、を含む。上記の画像データは、複数個の画素データを含み、各画素データは、多階調(例えば256階調)のRGB値を示す。また、CPU122は、印刷指示に基づいて、印刷解像度と、シート種類と、シートSの搬送経路(即ち上給紙又は下給紙)の種類(以下では「経路種類」と呼ぶ)と、を特定する。具体的には、CPU122は、高画質が指定された場合には、比較的に高い印刷解像度を特定し、低画質が指定された場合には、比較的に低い印刷解像度を特定する。また、CPU122は、ユーザによって指定されたシート種類を特定する。また、CPU122は、上トレイUTが指定された場合には、経路種類として上給紙を特定し、下トレイLTが指定された場合には、経路種類として下給紙を特定する。
なお、変形例では、ユーザによってトレイが選択されなくてもよい。この場合、例えば、CPU122は、シートSが、上トレイUTによって保持されている状態であるのか、保持されていない状態であるのかを示す情報を、プリンタPRから取得する。そして、CPU122は、当該情報が、シートSが上トレイUTによって保持されていることを示す場合には、経路種類として上給紙を特定し、当該情報が、シートSが上トレイUTによって保持されていないことを示す場合には、経路種類として下給紙を特定する。
S11では、CPU122は、メモリ124に予め格納されている印刷制御テーブルDT1(後述の図12参照)を参照して、S10で特定されたシート種類及び経路種類に応じて、通常制御及び特別制御の中から1種類の印刷制御を選択する。
S12では、CPU122は、S10で特定された画像データに対して解像度変換処理を実行することによって、S10で特定された印刷解像度に対応する変換済み画像データを生成する。当該変換済み画像データは、複数個の画素データ(即ちS10で特定された印刷解像度に対応する数の画素データ)を含み、各画素データは、多階調(例えば256階調)のRGB値を示す。
S14では、CPU122は、S12で生成された変換済み画像データに対する色変換処理を実行して、CMYK画像データを生成する。当該CMYK画像データは、複数個の画素データ(即ち変換済み画像データと同じ数の画素データ)を含み、各画素データは、多階調(例えば256階調)のCMYK値を示す。
S16では、CPU122は、S14で生成されたCMYK画像データに対するハーフトーン処理(例えば、誤差拡散法、ディザ法等の処理)を実行して、二値データを生成する。当該二値データは、複数個の画素データ(即ちCMYK画像データと同じ数の画素データ)を含み、各画素データは、二階調(即ち「1」又は「0」)のCMYK値を含む。画素データ「1」は、ドットON(即ちインクの吐出)を示し、画素データ「0」は、ドットOFF(即ちインクの不吐出)を示す。本実施例では、印刷ヘッドPHに形成されているノズルN1等(図2等参照)が、ブラック(K)のインク滴を吐出することによって、シートS上にドットを形成する。このため、二値データ内の各画素データは、K=「1」又はK=「0」によって構成される。ただし、ノズルN1等以外にも、例えば、CMYに対応するノズル群が設けられている場合には、二値データ内の各画素は、Kに対応する値のみならず、CMYに対応する値も含む。また、本実施例では、「1」又は「0」を示す2階調のデータが生成されるが、3階調以上のデータが生成されてもよい。例えば、大ドットON、中ドットON、小ドットON、及び、ドットOFFの4階調のデータが生成されてもよい。
S18では、CPU122は、S11で選択された1種類の印刷制御(即ち通常制御又は特別制御)と、S16で生成された二値データと、に基づいて、印刷データ160を生成する。印刷データ160は、S10で特定された経路種類(即ち上給紙又は下給紙)を示す経路種類情報を含む。印刷データ160は、さらに、複数個のパスデータを含む。1個のパスデータが1回のパス(即ち1回の主走査動作)に対応する。各パスデータでは、複数個のノズルN1〜N9のそれぞれについて、当該ノズルと、二値データ内の各画素データと、が対応付けられている。例えば、図4のS18内に示される1パス目のパスデータでは、ノズルN1に対応付けられている各画素データは、左から順に、「1」、「0」、「1」等を示す。これは、1回目のパスの過程で、ノズルN1から、インク滴の吐出、インク滴の不吐出、インク滴の吐出が、順に実行されることを意味する。各パスデータは、さらに、シートSの副走査方向の搬送量を示す搬送量データを含む。例えば、1パス目のパスデータは、5ドットピッチを示す搬送量データを含む。これは、1パス目の主走査動作が実行される前に、シートSが副走査方向に沿って5ドットピッチだけ搬送されることを意味する。
CPU122は、S11で通常制御を選択した場合には、図5の1〜16パス目の各パスデータについて、nドットピッチ(例えば図7の13ドットピッチ)を示す搬送量データを生成する。CPU122は、さらに、図5の1〜16パス目の各パスデータを生成する際に、当該パスデータに対応するパスで、使用ノズル群によってドットが形成されるように、各ノズルに対応する各画素データを生成する。例えば、図7のL−3パス目では、ノズル[1]〜ノズル[11]が使用ノズル群であるので、ノズル[1]〜ノズル[11]に対応する各画素データは、「1(即ちドットON)」を含み得る。ただし、他のノズル[12]及びノズル[13]に対応する各画素データは、「1」を含まない(即ち「0」のみを含む)。
また、CPU122は、S11で特別制御を選択した場合には、図8の1〜12パス目の各パスデータについて、nドットピッチを示す搬送量データを生成し、12〜15パス目の各パスデータについて、小搬送量(例えば5ドットピッチ)を示す搬送量データを生成し、16パス目のパスデータについて、大搬送量(例えば37ドットピッチ)を示す搬送量データを生成し、17〜19パス目のパスデータについて、小搬送量を示す搬送量データを生成する。CPU122は、さらに、図8の1〜19パス目の各パスデータを生成する際に、各ノズルに対応する各画素データを生成する。
S20では、CPU122は、S18で生成された印刷データ160をプリンタPRに供給する。これにより、プリンタPRの制御回路20は、印刷データ160に従って、シート搬送部TUとヘッド駆動部AUとを制御する。例えば、制御回路20は、印刷データ160に含まれる経路種類情報が上給紙を示す場合には、上流側モータUM(図2参照)を駆動して、上トレイUTに保持されているシートSを印刷開始位置まで搬送する。また、例えば、制御回路20は、印刷データ160内の経路種類情報が下給紙を示す場合には、給紙モータFM(図2参照)及び上流側モータUMを駆動して、下トレイLT内のシートSを印刷開始位置まで搬送する。そして、制御回路20は、印刷データ160内の各パスデータを順次利用して、搬送量データに従ったシートSの搬送をシート搬送部TUに実行させ、各画素データに従った印刷ヘッドPHの主走査動作をヘッド駆動部AUに実行させる。これにより、印刷データ160によって表わされる対象画像、即ち、S10で取得された画像データによって表わされる対象画像が、シートSに印刷される。
(印刷制御テーブルDT1;図12)
続いて、図12を参照して、図11のS11で利用される印刷制御テーブルDT1の内容について説明する。印刷制御テーブルDT1では、経路種類(即ち上給紙及び下給紙)と、シート種類と、印刷制御の種類(即ち通常制御及び特別制御)と、が対応付けられている。本実施例では、シート種類として、レジン光沢紙、キャスト光沢紙、インクジェット紙、所定の厚み以上の厚みを有する普通紙、上記の所定の厚み未満の厚みを有する普通紙、及び、OHPの6種類が採用される。なお、以下では、前者の普通紙、後者の普通のことを、それぞれ、「普通紙(厚紙)」、「普通紙(薄紙)」と呼ぶ。
レジン光沢紙は、樹脂層を含むので、搬送経路に沿って凹状又は凸状に曲げられても、上流側ローラ対URによって保持されない状態になった後に、印刷ヘッドPHに向けて凹状又は凸状に変形し難い。また、OHPも、樹脂層を含むので、比較的に変形し難い。以下では、このような特徴を有するレジン光沢紙及びOHPのことを「樹脂層シート」と呼ぶ。一方、キャスト光沢紙、インクジェット紙、及び、普通紙(厚紙)は、樹脂層を含まない。このために、これらの種類のシートは、搬送経路に沿って凹状又は凸状に曲げられると、上流側ローラ対URによって保持されない状態になった後に、印刷ヘッドPHに向けて凹状又は凸状に変形し易い。以下では、このような特徴を有するキャスト光沢紙等のことを「非樹脂層シート」と呼ぶ。また、普通紙(薄紙)は、樹脂層を含まないが、普通紙(厚紙)と比べて薄い。このために、普通紙(薄紙)は、搬送経路に沿って凹状又は凸状に曲げられても、上流側ローラ対URによって保持されない状態になった後に、印刷ヘッドPHに向けて凹状又は凸状に変形し難い。即ち、まとめると、樹脂層シート及び普通紙(薄紙)は、非樹脂層シートと比べて、搬送過程で変形し難い。
上述したように、非樹脂層シート(即ち、キャスト光沢紙、インクジェット紙、普通紙(厚紙))は、比較的に変形し易い。このために、非樹脂層シートが上給紙によって凹状に変形すると、非樹脂層シートの上流端が印刷ヘッドPHの下面に接触し得るので、非樹脂層シートが汚れ得る(図4の(A2)参照)。このように、凹状の変形(即ちカール)に起因する非樹脂層シートの汚れを抑制するために、印刷制御テーブルDT1では、上給紙と非樹脂層シートとの組合せに対して、大搬送量での搬送が実行される特別制御が対応付けられている。これにより、非樹脂層シートが上給紙によって搬送される際に、非樹脂層シートが汚れるのを抑制することができる(図4の(A3)参照)。一方、非樹脂層シートが下給紙によって凸状に変形しても、非樹脂層シートが印刷ヘッドPHの下面に接触し難い(図4の(B2)参照)。従って、印刷制御テーブルDT1では、下給紙と非樹脂層シートとの組合せに対して、大搬送量での搬送が実行されない通常制御が対応付けられている。これにより、ユーザによる濃淡縞の知覚を抑制することができる(図4の(B2)参照)。
また、樹脂層シート(即ち、レジン光沢紙、OHP)は、比較的に変形し難い。このために、樹脂層シートが上給紙によって凹状に変形し難いので、樹脂層シートの上流端が印刷ヘッドPHの下面に接触し難い。従って、印刷制御テーブルDT1では、上給紙と樹脂層シートとの組合せに対して、通常制御が対応付けられている。また、下給紙と樹脂層シートとの組合せに対しても、通常制御が対応付けられている。即ち、経路種類に関わらず、樹脂層シートに対して、通常制御が対応付けられている。これにより、ユーザによる濃淡縞の知覚を抑制することができる。
また、普通紙(薄紙)は、比較的に変形し難いが、インクを吸収すると、波状のしわ(いわゆるコックリング(Cockling))が形成され易い。図12には、シートSとしての普通紙(薄紙)に、副走査方向に見た場合に波状に曲がったしわが形成される様子が示されている。また、図12には、通常制御に従って薄紙Sを印刷する様子と、特別制御に従って薄紙Sを印刷する様子と、が示されている。実線は、しわが形成されない場合の薄紙Sの位置を示し、破線は、しわが形成される場合の薄紙Sの上端又は下端の位置を示す。仮に、通常制御に従って薄紙Sが搬送されると、薄紙Sが上流側ローラ対URを離れた後に、薄紙Sの上流側の端部の印刷が実行される際に、下流側ローラ対DRよりも上流側に位置するシート部分の長さが大きくなる。当該シート部分の長さが大きいので、薄紙Sの上流端(即ち右端)において、薄紙Sの高さΔが大きくなる。また、当該シート部分の長さが大きいので、薄紙Sがプラテン74によって支持され、薄紙Sの下端がプラテン74の上面に位置する。このように、薄紙Sの高さΔが大きく、かつ、薄紙Sの下端がプラテン74の上面に位置するので、印刷ヘッドPHが主走査方向に移動する際に、薄紙Sが印刷ヘッドPHの下面に接触し得る。これを避けるために、本実施例では、特別制御に従って薄紙Sが搬送される。即ち、印刷制御テーブルDT1では、経路種類に関わらず、普通紙(薄紙)に対して、特別制御が対応付けられている。特別制御に従って薄紙Sが搬送されると、薄紙Sの上流側の端部の印刷が実行される際に、下流側ローラ対DRよりも上流側に位置するシート部分の長さが小さくなる。当該シート部分の長さが小さいので、薄紙Sの上流端(即ち右端)において、薄紙Sの高さΔが小さくなる。また、当該シート部分の長さが小さいので、薄紙Sがプラテン74によって支持されず、薄紙Sの下端がプラテン74の上面よりも下方に位置する。このように、薄紙Sの高さΔが小さく、かつ、薄紙Sの下端がプラテン74の上面よりも下方に位置するので、薄紙Sが印刷ヘッドPHの下面に接触するのを抑制することができる。
(第1実施例の効果)
本実施例によると、端末装置TRは、複数種類のシート(即ちレジン光沢紙等の6種類のシート(図12参照))の中から1個のシート種類を特定し、複数種類の搬送経路(即ち上給紙及び下給紙)の中から1個の経路種類を特定する(図11のS10)。次いで、端末装置TRは、特定済みのシート種類と特定済みの経路種類とに応じて、複数種類の印刷制御(即ち通常制御及び特別制御)の中から1種類の印刷制御を選択する(S11)。そして、端末装置TRは、選択済みの1種類の印刷制御に応じた印刷データ160の生成(S12〜S18)と、プリンタPRへの印刷データ160の供給(S20)と、を実行することによって、プリンタPRを制御する。これにより、プリンタPRは、特定済みのシート種類を有するシートSを特定済みの経路種類を利用して搬送し、選択済みの1種類の印刷制御に従って対象画像をシートSに印刷する。この結果、プリンタPRは、経路種類とシート種類との組合せに応じて、搬送過程でのシートSの変形に起因するシートSの汚れの抑制と、濃淡縞の知覚の抑制と、波状のしわに起因するシートSの汚れの抑制と、を実現しながら、対象画像をシートSに印刷することができる。このように、本実施例によると、端末装置TRは、シートSへの対象画像の印刷をプリンタPRに適切に実行させることができる。
(対応関係)
プリンタPR、端末装置TRが、それぞれ、「印刷実行部」、「制御装置」の一例である。副走査方向、主走査方向が、それぞれ、「第1方向」、「第2方向」の一例である。下給紙、上給紙が、それぞれ、「第1種の搬送経路」、「第2種の搬送経路」の一例である。通常制御、特別制御が、それぞれ、「第1種の印刷制御」、「第2種の印刷制御」の一例である。非樹脂層シート、樹脂層シート、普通紙(薄紙)が、それぞれ、「第1種の印刷媒体」、「第2種の印刷媒体」、「第3種の印刷媒体」の一例である。nドットピッチ(例えば図7の13ドットピッチ)、大搬送量(例えば図10の37ドットピッチ)が、それぞれ、「第1の搬送量」、「第2の搬送量」の一例である。図8及び図9において、13〜15パス目の主走査動作、16〜19パス目の主走査動作が、それぞれ、「第1種の主走査動作」、「第2種の主走査動作」の一例である。また、図6において、13〜16パス目の主走査動作が、「第3種の主走査動作」の一例である。
(第2実施例)
本実施例では、図11のS10及びS11の処理が、第1実施例とは異なる。S10では、端末装置TRのCPU122は、シート種類を特定せず、画像データと印刷解像度と経路種類とを特定する。そして、S11では、CPU122は、図12の印刷制御テーブルDT2を参照して、S10で特定された経路種類に応じて、1種類の印刷制御(即ち通常制御又は特別制御)を選択する。
印刷制御テーブルDT2では、シート種類が存在せず、上給紙に対して特別制御が対応付けられており、下給紙に対して通常制御が対応付けられている。即ち、シートSが上給紙によって凹状に変形すると、シートSの上流端が印刷ヘッドPHの下面に接触し得るので、シートSが汚れ得る(図4の(A2)参照)。これを避けるために、印刷制御テーブルDT2では、上給紙に対して特別制御が対応付けられている。これにより、シートSが上給紙によって搬送される際に、シートSが汚れるのを抑制することができる(図4の(A3)参照)。一方、シートSが下給紙によって凸状に変形しても、シートSが印刷ヘッドPHの下面に接触し難い(図4の(B2)参照)。従って、印刷制御テーブルDT2では、下給紙に対して通常制御が対応付けられている。これにより、ユーザによる濃淡縞の知覚を抑制することができる(図4の(B2)参照)。例えば、プリンタPRが普通紙(厚紙)のみに印刷可能である場合には、本実施例のように、端末装置TRは、シート種類を考慮しなくても、シートSへの対象画像の印刷をプリンタPRに適切に実行させることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)上記の実施例では、例えば、図5の通常制御において、1〜16パス目の全てにおいて、同じ搬送量(即ちnドットピッチ)でシートSが搬送される。即ち、シートS上の下流側端部領域及び/又は上流側端部領域UEAが印刷される際の搬送量(以下では「端部搬送量」と呼ぶ)は、シートS上の中央領域CAが印刷される際の搬送量(以下では「中央搬送量」と呼ぶ)と同じである。これに代えて、端部搬送量は、中央搬送量よりも小さい搬送量であってもよい。一般的に言うと、「第1種の印刷制御」では、端部領域に端部画像が印刷される際に、媒体搬送部が、対象印刷媒体を第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送しなければよい。
(変形例2)上記の実施例では、例えば、図8の特別制御において、シートS上の上流側端部領域UEAが印刷される際に、大搬送量でシートSが搬送されるが、シートS上の下流側端部領域が印刷される際に、大搬送量でシートSが搬送されない。これに代えて、特別制御において、上流側端部領域UEAが印刷される際と、下流側端部領域が印刷される際と、のそれぞれにおいて、大搬送量でシートSが搬送されるようにしてもよい。例えば、シートSの下流端が上流側ローラ対URよりも少しだけ下流側に存在する状態で、シートS上の下流側端部領域が印刷され、その後、大搬送量でシートSを搬送させて、シートSを上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRの双方によって保持させる。これにより、シートSが上流側ローラ対URのみによって保持されている状態で、上流側ローラ対URよりも下流側に位置するシート部分の長さが大きくなるのを抑制することができる。このために、上給紙によって搬送されるシートSが凹状に変形することに起因して、シートSの下流端が印刷ヘッドPHの下面に接触するのを抑制することができる。一般的に言うと、「端部領域」は、対象印刷媒体上の第1方向の上流側に位置する領域であってもよいし、下流側に位置する領域であってもよい。
(変形例3)上記の実施例では、図7及び図10に示されるように、シートS上の1ノズルピッチの長さの間に複数本のラスタが形成される(即ちインタレース印刷が実行される)。これに代えて、シートS上の1ノズルピッチの長さの間に1本のラスタが形成されてもよい(即ちインタレース印刷が実行されなくてもよい)。特に、当該1本のラスタは、複数回の主走査動作によって形成されてもよいし(以下では「シングリング印刷」と呼ぶ)、1回の主走査動作によって形成されてもよい(以下では「ノーマル印刷」と呼ぶ)。また、インタレース印刷とシングリング印刷とが複合された印刷が実行されてもよい。一般的には、1ノズルピッチの長さの間にk本(kは1以上の整数)のラスタがk×j回の主走査動作によって形成される場合に、通常制御の搬送量(即ち特別制御の区間TA(図8参照)の搬送量)は、「k×x+b(ドットピッチ)」で表現される。ここで、「j」は、1本のラスタを形成するために必要な主走査動作の回数である。また、「b」及び「x」は、それぞれ、(式1)「−(1/2)×k<b≦(1/2)×k」と、(式2)「n=(k×x+b)×j」と、を満たす整数である。図7のインタレース印刷では、k=4、j=1、及び、n=13である。(式1)によると、b=−1、0、1、又は、2である。(式2)によると、「13=(4×x+b)×1」である。従って、x=3及びb=1であり、搬送量が13ドットピッチ(即ち(4×+1)ドットピッチ)になる。また、インタレース印刷が実行されず、4パスのシングリング印刷が実行される場合には、k=1及びj=4であり、(式1)によると、b=0である。また、例えば、n=8である場合には、(式2)によると、「8=(1×x+0)×4」である。従って、x=2であり、搬送量が2ドットピッチ(即ち(1×2+0)ドットピッチ)になる。また、上記のノーマル印刷が実行される場合には、k=1及びj=1であり、(式1)によると、b=0である。例えば、n=8である場合には、(式2)によると、「8=(1×x+0)×1」である。従って、x=8であり、搬送量が8ドットピッチ(即ち(1×8+0)ドットピッチ)になる。また、例えば、4パスのインタレース印刷と、2パスのインタレース印刷と、が複合されて実行される場合には、k=4及びj=2であり、1ノズルピッチの長さの間に4本のラスタが8回(即ち4×2回)の主走査動作によって形成される。(式1)によると、b=−1、0、1、又は、2である。例えば、n=18である場合には、(式2)によると、「18=(4×x+b)×2」である。従って、x=2及びb=1であり、基準搬送量が9ドットピッチ(即ち(4×2+1)ドットピッチ)になる。
(変形例4)上記の実施例では、上流側ローラ対UR及び下流側ローラ対DRでは、駆動ローラ及び従動ローラを含むローラ対が利用されるが、従動ローラを省略してもよい。この場合、駆動ローラは、フラットな面を有する部材との間でシートSを保持すればよい。即ち、「上流側ローラ」及び「下流側ローラ」のそれぞれは、少なくとも1個のローラによって構成されればよい。
(変形例5)上記の実施例では、端末装置TRのCPU122は、印刷データ160を生成して、印刷データ160をプリンタPRに供給する(図11参照)。これに代えて、プリンタPRの制御回路20は、端末装置TRから、画像データと印刷解像度(即ち印刷画質を示す情報)とシート種類(第2実施例では省略可)と経路種類(即ちトレイを示す情報)とを含む印刷指示を取得し、印刷指示に従って図11のS10〜S18の処理を実行して、印刷データ160を生成してもよい。この場合、制御回路20は、印刷データ160を印刷エンジンPEに供給することによって、印刷エンジンPEを制御する。本変形例では、プリンタPRの印刷エンジンPE、制御回路20が、それぞれ、「印刷実行部」、「制御装置」の一例である。
(変形例6)プリンタPRの制御回路20は、端末装置TRから印刷指示を取得しなくてもよい。例えば、制御回路20は、プリンタPRに接続されるUSBメモリ等から画像データを取得する。また、制御回路20は、プリンタPRの操作パネルに対するユーザの操作に応じて、印刷解像度とシート種類(第2実施例では省略可)と経路種類とを特定する。他の処理は、上記の変形例5と同様である。本変形例でも、プリンタPRの印刷エンジンPE、制御回路20が、それぞれ、「印刷実行部」、「制御装置」の一例である。
(変形例7)上記の実施例では、端末装置TRのCPU122がプリンタドライバ126(即ちソフトウェア)を実行することによって、図11の各処理が実現される。これに代えて、図11の各処理のうちの少なくとも1つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:印刷システム、PR:プリンタ、12:ネットワークインターフェイス、20:制御回路、PE:印刷エンジン、UT:上トレイ、LT:下トレイ、G:ガイド、S:シート、PH:印刷ヘッド、TU:シート搬送部、AU:ヘッド駆動部、30:インク流路ユニット、32:アクチュエータユニット、34:積層体、C1〜C9:圧力室、I1〜I9:個別電極、N1〜N9:ノズル、FM:給紙モータ、FR:給紙ローラ、UM:上流側モータ、UR:上流側ローラ対、DM:下流側モータ、DR:下流側ローラ対、40:キャリッジ、42:ベルト、44:プーリ、46:キャリッジモータ、48:駆動回路、70:シート支持部、72:ベース部、74:プラテン、TR:端末装置、102:ネットワークインターフェイス、104:操作部、106:表示部、120:制御部、122:CPU、124:メモリ、126:プリンタドライバ、160:印刷データ、DT1,DT2:印刷制御テーブル、CA:中央領域、UEA:上流側端部領域

Claims (19)

  1. 印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置であって、
    前記印刷実行部は、
    第1方向に沿って並ぶ複数個のノズルを備える印刷ヘッドと、
    複数種類の搬送経路のうちのいずれかを利用して、印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて搬送する媒体搬送部であって、前記複数種類の搬送経路は、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凸状に変形させ得る第1種の搬送経路と、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凹状に変形させ得る第2種の搬送経路と、を含む、前記媒体搬送部と、
    前記印刷ヘッドに主走査動作を実行させるヘッド駆動部であって、前記主走査動作は、前記印刷ヘッドを、前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させつつ、前記印刷ヘッドに、前記印刷媒体に向けてインクを吐出させる動作を含む、前記ヘッド駆動部と、を備え、
    前記制御装置は、
    複数種類の印刷媒体の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の種類を特定する媒体種類特定部と、
    前記複数種類の搬送経路の中から、前記対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定部と、
    特定済みの前記対象印刷媒体の種類と、特定済みの前記対象搬送経路の種類と、に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択部と、
    選択済みの前記1種類の印刷制御に従って前記印刷実行部を制御して、前記対象印刷媒体への対象画像の印刷を前記印刷実行部に実行させる印刷制御部と、を備え、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、前記媒体搬送部が、前記対象搬送経路に沿って搬送された前記対象印刷媒体を、前記第1方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送し、前記ヘッド駆動部が、前記対象印刷媒体の各回の搬送が実行される毎に、前記印刷ヘッドに前記主走査動作を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、さらに、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の中央部に位置する中央領域に、前記対象画像のうちの中央画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を第1の搬送量で2回以上に亘って順次搬送し、
    前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の端部に位置する端部領域に、前記対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送せず、
    前記第2種の印刷制御では、さらに、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送する、制御装置。
  2. 前記端部領域は、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の上流側に位置し、
    前記第2種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記ヘッド駆動部が、前記第2の搬送量で前記対象印刷媒体が搬送される前に、前記印刷ヘッドに第1種の主走査動作を実行させると共に、前記第2の搬送量で前記対象印刷媒体が搬送された後に、前記印刷ヘッドに第2種の主走査動作を実行させ、
    前記第1種の主走査動作では、前記複数個のノズルのうち、前記第1方向の下流側に存在する下流側ノズル群が利用されずに、前記複数個のノズルのうち、前記第1方向の上流側に存在する上流側ノズル群が利用され、
    前記第2種の主走査動作では、前記上流側ノズル群が利用されずに、前記下流側ノズル群が利用される、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記ヘッド駆動部が、前記印刷ヘッドに、前記下流側ノズル群が継続して利用される第3種の主走査動作を実行させる、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記選択部は、
    第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択し、
    前記第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択する、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記選択部は、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第2種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択し、
    前記第2種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択する、請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記選択部は、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第3種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択し、
    前記第3種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択する、請求項4又は5に記載の制御装置。
  7. 前記選択部は、
    第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択し、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第2種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択する、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記選択部は、
    第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択し、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第3種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第2種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択する、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記選択部は、
    第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択し、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第3種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第2種の印刷制御を選択する、請求項1から8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記選択部は、
    第1種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択し、
    前記第1種の印刷媒体とは異なる第2種の印刷媒体が特定され、かつ、前記第1種の搬送経路が特定される場合に、前記第1種の印刷制御を選択する、請求項1から9のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記第2種の印刷媒体は、前記第1種の印刷媒体と比べて、前記第1種又は前記第2種の搬送経路に沿って搬送される過程で、前記印刷ヘッドに向けて凸状又は凹状に変形し難い、請求項5、7、又は、10に記載の制御装置。
  12. 前記第1種の印刷媒体は、樹脂層を含まず、
    前記第2種の印刷媒体は、樹脂層を含む、請求項5、7、10、又は、11に記載の制御装置。
  13. 前記第3種の印刷媒体は、前記第1種の印刷媒体と比べて、前記第1種又は前記第2種の搬送経路に沿って搬送される過程で、前記印刷ヘッドに向けて凸状又は凹状に変形し難い、請求項6、8、又は、9に記載の制御装置。
  14. 前記第3種の印刷媒体は、前記第1種の印刷媒体よりも薄い、請求項6、8、9、又は、13に記載の制御装置。
  15. 印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置であって、
    前記印刷実行部は、
    第1方向に沿って並ぶ複数個のノズルを備える印刷ヘッドと、
    複数種類の搬送経路のうちのいずれかを利用して、印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて搬送する媒体搬送部であって、前記複数種類の搬送経路は、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凸状に変形させ得る第1種の搬送経路と、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凹状に変形させ得る第2種の搬送経路と、を含む、前記媒体搬送部と、
    前記印刷ヘッドに主走査動作を実行させるヘッド駆動部であって、前記主走査動作は、前記印刷ヘッドを、前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させつつ、前記印刷ヘッドに、前記印刷媒体に向けてインクを吐出させる動作を含む、前記ヘッド駆動部と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記複数種類の搬送経路の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定部と、
    特定済みの前記対象搬送経路の種類に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択部と、
    選択済みの前記1種類の印刷制御に従って前記印刷実行部を制御して、前記対象印刷媒体への対象画像の印刷を前記印刷実行部に実行させる印刷制御部と、を備え、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、前記媒体搬送部が、前記対象搬送経路に沿って搬送された前記対象印刷媒体を、前記第1方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送し、前記ヘッド駆動部が、前記対象印刷媒体の各回の搬送が実行される毎に、前記印刷ヘッドに前記主走査動作を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、さらに、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の中央部に位置する中央領域に、前記対象画像のうちの中央画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を第1の搬送量で2回以上に亘って順次搬送し、
    前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の端部に位置する端部領域に、前記対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送せず、
    前記第2種の印刷制御では、さらに、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送する、制御装置。
  16. 前記端部領域は、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の上流側に位置し、
    前記第2種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記ヘッド駆動部が、前記第2の搬送量で前記対象印刷媒体が搬送される前に、前記印刷ヘッドに第1種の主走査動作を実行させると共に、前記第2の搬送量で前記対象印刷媒体が搬送された後に、前記印刷ヘッドに第2種の主走査動作を実行させ、
    前記第1種の主走査動作では、前記複数個のノズルのうち、前記第1方向の下流側に存在する下流側ノズル群が利用されずに、前記複数個のノズルのうち、前記第1方向の上流側に存在する上流側ノズル群が利用され、
    前記第2種の主走査動作では、前記上流側ノズル群が利用されずに、前記下流側ノズル群が利用される、請求項15に記載の制御装置。
  17. 前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記ヘッド駆動部が、前記印刷ヘッドに、前記下流側ノズル群が継続して利用される第3種の主走査動作を実行させる、請求項16に記載の制御装置。
  18. 印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷実行部は、
    第1方向に沿って並ぶ複数個のノズルを備える印刷ヘッドと、
    複数種類の搬送経路のうちのいずれかを利用して、印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて搬送する媒体搬送部であって、前記複数種類の搬送経路は、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凸状に変形させ得る第1種の搬送経路と、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凹状に変形させ得る第2種の搬送経路と、を含む、前記媒体搬送部と、
    前記印刷ヘッドに主走査動作を実行させるヘッド駆動部であって、前記主走査動作は、前記印刷ヘッドを、前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させつつ、前記印刷ヘッドに、前記印刷媒体に向けてインクを吐出させる動作を含む、前記ヘッド駆動部と、を備え、
    前記コンピュータプログラムは、前記制御装置に、以下の各処理、即ち、
    複数種類の印刷媒体の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の種類を特定する媒体種類特定処理と、
    前記複数種類の搬送経路の中から、前記対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定処理と、
    特定済みの前記対象印刷媒体の種類と、特定済みの前記対象搬送経路の種類と、に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択処理と、
    選択済みの前記1種類の印刷制御に従って前記印刷実行部を制御して、前記対象印刷媒体への対象画像の印刷を前記印刷実行部に実行させる印刷制御処理と、を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、前記媒体搬送部が、前記対象搬送経路に沿って搬送された前記対象印刷媒体を、前記第1方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送し、前記ヘッド駆動部が、前記対象印刷媒体の各回の搬送が実行される毎に、前記印刷ヘッドに前記主走査動作を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、さらに、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の中央部に位置する中央領域に、前記対象画像のうちの中央画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を第1の搬送量で2回以上に亘って順次搬送し、
    前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の端部に位置する端部領域に、前記対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送せず、
    前記第2種の印刷制御では、さらに、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送する、コンピュータプログラム。
  19. 印刷実行部に印刷を実行させるための制御装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記印刷実行部は、
    第1方向に沿って並ぶ複数個のノズルを備える印刷ヘッドと、
    複数種類の搬送経路のうちのいずれかを利用して、印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて搬送する媒体搬送部であって、前記複数種類の搬送経路は、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凸状に変形させ得る第1種の搬送経路と、前記印刷媒体を前記印刷ヘッドに向けて凹状に変形させ得る第2種の搬送経路と、を含む、前記媒体搬送部と、
    前記印刷ヘッドに主走査動作を実行させるヘッド駆動部であって、前記主走査動作は、前記印刷ヘッドを、前記第1方向に直交する第2方向に沿って移動させつつ、前記印刷ヘッドに、前記印刷媒体に向けてインクを吐出させる動作を含む、前記ヘッド駆動部と、を備え、
    前記コンピュータプログラムは、前記制御装置に、以下の各処理、即ち、
    前記複数種類の搬送経路の中から、印刷に使用される対象印刷媒体の搬送に利用されるべき対象搬送経路の種類を特定する経路種類特定処理と、
    特定済みの前記対象搬送経路の種類に応じて、第1種の印刷制御と第2種の印刷制御とを含む複数種類の印刷制御のうちの1種類の印刷制御を選択する選択処理と、
    選択済みの前記1種類の印刷制御に従って前記印刷実行部を制御して、前記対象印刷媒体への対象画像の印刷を前記印刷実行部に実行させる印刷制御処理と、を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、前記媒体搬送部が、前記対象搬送経路に沿って搬送された前記対象印刷媒体を、前記第1方向に沿って上流側から下流側に向けて複数回に亘って順次搬送し、前記ヘッド駆動部が、前記対象印刷媒体の各回の搬送が実行される毎に、前記印刷ヘッドに前記主走査動作を実行させ、
    前記第1種の印制制御と前記第2種の印刷制御とのそれぞれでは、さらに、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の中央部に位置する中央領域に、前記対象画像のうちの中央画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を第1の搬送量で2回以上に亘って順次搬送し、
    前記第1種の印刷制御では、前記対象印刷媒体上の前記第1方向の端部に位置する端部領域に、前記対象画像のうちの端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな搬送量で搬送せず、
    前記第2種の印刷制御では、さらに、前記対象印刷媒体上の前記端部領域に前記対象画像のうちの前記端部画像が印刷される際に、前記媒体搬送部が、前記対象印刷媒体を前記第1の搬送量よりも大きな第2の搬送量で搬送する、コンピュータプログラム。
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