JP5025327B2 - インクジェット記録装置および記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に記録を行う記録手段の上流側と下流側とに配置された記録媒体搬送手段を具えたインクジェット記録装置および記録方法に関し、特に、記録媒体の搬送誤差に起因した画像弊害を抑制するための技術に関するものである。
インクジェット記録装置は、記録媒体を所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、当該搬送される記録媒体に対しインク吐出動作を行うノズルを配列した記録ヘッドとを備える構成が一般的である。そして、記録ヘッドをノズル配列方向とは異なる主走査方向に移動させ、その過程でノズルからインクを吐出させる動作と、搬送手段により記録媒体を主走査方向と直交する副走査方向に搬送する動作とを交互に繰り返すことで記録が行われる。
ここで、記録ヘッドによって記録が行われる位置(記録位置)よりも記録媒体搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ搬送手段(以下、上流側搬送手段および下流側搬送手段という)が設けられる記録装置がある。これらの上流側搬送手段および下流側搬送手段は、記録位置への記録媒体の送給および記録位置からの記録媒体の排出を含む記録媒体搬送動作に関与する。一般に、上流側搬送手段および下流側搬送手段は、それぞれ、搬送ローラおよび排出ローラを有している。搬送ローラおよび排出ローラには、それぞれ、ばね等の押圧手段により弾性的に付勢されて記録媒体を挟持するためのピンチローラおよび拍車ローラが配設される。すなわち、搬送ローラとこれに対応するピンチローラとのローラ対および排出ローラとこれに対応する拍車ローラとのローラ対によって、それぞれ、上流側搬送手段および下流側搬送手段が構成される。
かかるインクジェット記録装置においては、記録媒体の先端部あるいは後端部の記録時に、記録媒体が上流側搬送手段あるいは下流側搬送手段によってのみ搬送される状態が生じるために、記録媒体の搬送精度が低下する傾向にある。そのような状態は、記録媒体の先端部あるいは後端部などの縁部に余白を残さない記録(所謂「余白無し記録」)を行う場合や、余白は残しても記録媒体先縁あるいは後縁に近い部分に記録を行う場合に生じるものである。すると、ある主走査と次の主走査との間で行われる記録媒体搬送の量が不十分な場合には、隣接する主走査間の画像形成部分が重なり合うことで所謂「黒スジ」が生じてしまう。逆に搬送量が多すぎる場合には、主走査間の画像形成部分が離れてしまうことで、所謂「白スジ」が生じてしまうことになる。
さらに、これらの搬送精度低下に起因した画像弊害に加え、記録媒体が上流側および下流側搬送手段の双方で保持されていないことによる画像弊害も発生する。いずれか一方の搬送手段でのみ記録媒体が保持されている状態では、記録媒体のカールなどによって記録ヘッドと記録媒体との距離(以下、紙間距離と称す)は少なからず変動し、不安定な状態となり得る。記録ヘッドは、上流側および下流側搬送手段の双方によって維持される所定の紙間距離に対応したタイミングでインクを吐出しながら記録走査を行うものである。そして、適切なタイミングで吐出されたインクが記録媒体上でドットとなり、適切なピッチで配列されることによって画像が形成されることになる。従って、記録の最中に紙間距離が変化したり、記録幅内での紙間距離の変動が大きかったりすると、記録媒体におけるドットの位置も不安定になり、白スジや黒スジあるいはザラツキ感などの画像弊害が発生するのである。
ここで、搬送精度を向上させるためには搬送量を少なくすることが有効であるが、搬送量を記録媒体全体で一律に少なくすると、記録のスループットが低下する。従って、搬送精度が特に低下する先端部および後端部における搬送量を、上流側および下流側搬送手段の双方によって記録媒体が挟持されている中央部における搬送量より少なくすることが一般的である。しかしこの際、記録ヘッドのノズル配列範囲のうち、記録に関与させるノズル使用範囲を変更せずに搬送量を少なくすると、先端部および後端部と中央部とで、記録領域に対する記録走査回数が変化するので濃度ムラが発生する。
そこで、記録媒体の先端部および後端部の記録時に生じ得る画像弊害に対し、特に画像品位を重視するシリアル型の記録装置においては、次のような対処がなされている。例えば特許文献1には、記録媒体搬送方向における記録密度に対応した密度でノズルが配列された記録ヘッドを用いる構成にあって、先後端部の記録に際してノズル使用範囲を一部に制限し、これに合わせて記録媒体搬送量も低減する方法が記載されている。かかる方法によれば、搬送精度が低下した状況においても、記録媒体の搬送量を小さくすることにより、その搬送誤差を小さくすることができる。また、1回の主走査の記録幅が小さくなるので、紙間距離の変動の影響を抑えることができる。さらに、隣接する記録走査間の画像形成部分のつなぎ部分のピッチが細かくなることとも相俟って、白スジや黒スジが目立たなくなるという効果もある。
各主走査間で記録幅未満の記録媒体搬送を行い、記録媒体上の同一エリアについて複数回数の主走査による記録を行うことで画像を形成する所謂マルチパス記録を併用すれば一層効果的であり、またザラツキに対しての効果も期待される。このマルチパス記録では、各主走査でのインク吐出すなわちドット記録の可否(記録許容率)を定め、複数回の主走査での相補的な記録を行うためにマスクパターンが適用される。この際、記録媒体中央部から後端部へと記録が移行する過程において、異なるマスクパターンをノズル使用領域に適用する技術が特許文献2に記載されている。また、先端部および後端部においては、中央部よりも、ノズル使用範囲に対する記録許容率の勾配が大きいマスクパターンを用いることによって画像弊害を軽減する提案もなされている(特許文献3)。
一方、ノズル配列密度が記録密度よりも低い記録ヘッドを用い、先の主走査ではドットが形成されなかったラインにノズルが位置するよう各主走査間での記録媒体搬送を行い、複数の主走査で副走査方向の記録密度を補間しながら記録を行う方式の装置がある。これはインターレース記録方式と呼ばれ、かかる方式においても、先端部および後端部ではノズル使用範囲を少なくし、これに合わせて記録媒体の搬送量も少なくする方法を採用したものがある(例えば特許文献4)。
これらの技術を適用することで、記録媒体が上流側搬送手段のみによって保持搬送される先端部の記録時、および下流側搬送手段のみによって保持搬送される後端部の記録時に生じ得る画像弊害が回避される。
特開2004−98668号公報 特開2005−231353号公報 特開2006−96031号公報 特開平11−291506号公報
しかしながら、本発明者らは、上記特許文献1〜4に開示された技術を単純に適用しても、却って濃度むらが生じる場合があることを見出した。以下、これについて説明する。
記録媒体の搬送誤差は、記録媒体先縁の下流側搬送手段への進入(排出ローラと拍車ローラとのニップ部分への突入)時に生じる衝撃によって突発的に生じることがある。また、記録媒体後縁が上流側搬送手段から離脱(搬送ローラとピンチローラとのニップ部分からの解放)に伴う衝撃によって、突発的な搬送誤差が生じることがある。
上記特許文献開示の技術を適用する場合、先端部および後端部における搬送量が小さいので、衝撃による突発的な搬送誤差が小さくなり、またノズル使用範囲が小さいので、突発的な搬送誤差によって濃度ないし明度変動が生じる部分の搬送方向の幅が小さくなる。すると、この変動の勾配が大きくなるので、却って明度変動による濃度むらが目立ってしまうのである。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、記録媒体が上流側または下流側搬送手段によってのみ保持搬送される際などにその搬送量を低下させる構成にあって、突発的な搬送誤差によって生じる濃度むらを軽減することを目的とする。特に本発明は、色調を異にする複数のインクを用いて記録を行うインクジェット記録装置および方法に適用して好適なものである。
そのために、本発明は、ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御手段を具え、該記録制御手段は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とする。
また、本発明は、ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御工程を具え、該記録制御工程は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とする。
さらに、本発明は、ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを、記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記インクジェット記録方法は、前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御工程を具え、該記録制御工程は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とする。
本発明によれば、搬送誤差による濃度むらを色毎に異なる位置に発生させることで、画像の明度や彩度の変動の勾配を緩やかにして目立ちにくくすることができるようになる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す斜視図である。記録時において、記録媒体Pは、搬送経路上に配置された搬送ローラ1とこれに従動するピンチローラ2との間に挟まれ、搬送ローラ1の回転に応じてプラテン3上に案内、支持されながら図中矢印A方向に搬送される。この搬送ローラ1に対して、ピンチローラ2が不図示のバネ等の押圧手段により弾性的に付勢されている。これらの搬送ローラ1およびピンチローラ2が記録媒体搬送方向の上流側にある第1搬送手段の構成要素をなす。
プラテン3は、インクジェットヘッド形態の記録ヘッド4の吐出口が形成された面(吐出面)と対向する記録位置に設けられ、記録媒体Pの裏面を支持することで、記録媒体Pの表面と吐出面との距離を一定ないし所定の距離に維持する。
プラテン3上に搬送されて記録が行われた記録媒体Pはその後、回転する排出ローラ12とこれに従動する回転体である拍車13との間に挟まれてA方向に搬送され、プラテン3上から排紙トレイ15上に排出される。これらの排出ローラ12および拍車13が記録媒体搬送方向の下流側にある第2搬送手段の構成要素をなす。
搬送方向Aと交差する方向における記録媒体Pの端部が上方すなわち記録ヘッド4の吐出面方向に浮き上がることを規制する目的で、プラテン3上には記録媒体押さえ14が設けられている。記録ヘッド4は、その吐出面をプラテン3ないし記録媒体Pに対向させた姿勢で、キャリッジ7に着脱可能に搭載されている。キャリッジ7は、不図示のモータ等の駆動手段により2本のガイドレール5,6に沿って往復移動され、その移動の過程で記録ヘッド4にインク吐出動作を行わせることができる。このキャリッジ移動方向は記録媒体搬送方向(矢印A方向)と交差する方向であり、主走査方向と呼ばれる。これに対し、記録媒体搬送方向は副走査方向と呼ばれている。そして、キャリッジ7ないし記録ヘッド4の主走査と、記録媒体の搬送(副走査)とを交互に繰り返すことにより、記録媒体Pに対する記録が行われる。
ここで、記録ヘッド4としては、インク吐出のために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば発熱抵抗素子)を備え、その熱エネルギによりインクの状態変化(膜沸騰)を生起させる方式を用いたものとすることができる。また、エネルギ発生手段としてピエゾ素子などの機械的エネルギを発生する素子を備え、その機械的エネルギによりインクを吐出させる方式を用いたものとすることもできる。
記録ヘッドの構成としては、記録媒体搬送方向における記録密度に対応した密度でノズルが配列されたノズル列を、異なるインク色に対応して複数配置したものとすることができる。
図2はかかる記録ヘッドの模式的正面図である。この例では1列当たり600dpi(ドット/インチ;参考値)のピッチ(約42μmピッチ)で384個のノズルを配列したノズル列を1色当たり2列、互いに副走査方向(搬送方向)に約21μmずらして、主走査方向に設けたものである。従って、1色当たり合計768個のノズルにて1200dpiの解像度が実現される。さらに、図示の例ではそのようなノズル列をブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色に対応して主走査方向に並置し、4色について合計8列のノズル列で1200dpiの記録を行う一体構造のヘッド構成としている。
かかるヘッド構成では、記録媒体上の同一の領域に対する記録を1回の主走査によって完成させる、いわゆる1パス記録を実行することが可能である。しかしノズルのばらつきなどを低減し、記録品位を向上するために、記録媒体上の同一の走査領域に対する記録を複数回の主走査によって完成させる、いわゆるマルチパス記録を実行することも可能である。マルチパス記録時のパス数は記録モードその他の条件に応じて適宜定められる。
図3は、マルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示したものである。ここでは、4回の主走査で記録を完成させる場合(4パス記録)を例示している。また記録ヘッド4は、簡単のため1色のインクあたり16個のノズルを有するものとして説明する。つまり1色のインクに対応したノズルは、図のように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4つずつのノズルが含まれているものとする。マスクP0002は、第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)で構成される。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は、それぞれ、第1〜第4のノズル群が記録可能なエリアを定義している。マスクパターンにおける黒塗りエリアは記録データに応じてインク吐出が許容されるエリア(記録許容エリア)を示し、白塗りエリアは記録データによらずインク吐出が許容されないエリア(非記録エリア)を示している。第1〜第4のマスクパターンP0002(a)〜P0002(d)は、同一画像領域に対して互いに相補的な関係にある画素配列を規定し、これら4つのマスクパターンを重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。
P0003〜P0006で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了するたびに、記録媒体は図の矢印の方向にノズル群の幅分(この図では4ノズル分)ずつ搬送される。よって、記録媒体の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の記録走査によって初めて画像が完成される構成となっている。以上のように、記録媒体の各同一領域が複数回の走査で複数のノズル群によって形成されることは、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
なお、記録ヘッドの構成としては、ノズル配列密度が記録密度よりも低いものであってもよい。そして、先の主走査ではドットが形成されなかったラインにノズルが位置するよう各主走査間での記録媒体搬送を行い、複数の主走査で副走査方向の記録密度を補間しながら記録を行うインターレース方式が採用されてもよい。つまり、ノズルの配列構成は低解像度にしておきながら、各記録走査ごとの紙送り量をノズル列幅以下の所定の画素数分にしてノズル使用範囲を重複させることにより、高解像度の記録を実現するものでもよい。
図4を用いてこのインターレース記録方法を簡単に説明する。ここでは300dpiピッチでノズルを配列したヘッドHを用いて1200dpiの画像を完成させるものとする。簡単のため、ノズル数は9個としており、各記録走査毎に行われる紙送り量は1200dpiで9画素分としてある。往路で記録されるラスタを実線、復路で記録されるラスタを破線で表しており、これらは互い違いに形成されて行くことがわかる。
再び図1を参照するに、記録ヘッド4から吐出されるインクの色に対応して、複数の独立したインクタンク8が、タンク装着ユニット9に着脱交換可能に装着されている。タンク装着ユニット9と記録ヘッド4とは、それぞれインクの色に対応した複数の液体供給チューブ10によって接続される。各インクタンク8をタンク装着ユニット9に装着することで、各インクタンク8内に収納された色のインクを、各インク色に対応する記録ヘッド4の各ノズル列に独立して供給することが可能となる。なお、記録ヘッド4に対して直接、各色インクを収納するインクタンクをそれぞれ着脱可能に搭載する形態であってもよいことは勿論である。
記録ヘッド4の主走査方向の移動可能範囲内で、かつ、記録媒体Pないしはプラテン3の側端部外の領域である非記録領域には、記録ヘッド4の吐出面と対面可能に回復ユニット11が配置されている。回復ユニット11は、次に示すような公知の構成を備える。すなわち、記録ヘッド4の吐出面をキャッピングするキャップ部、吐出面をキャッピングした状態で記録ヘッド4から強制的にインクを吸引する吸引機構、およびインク吐出面の汚れを払拭するクリーニングブレード等である。
図5は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の制御系の主要部の構成例を示す。ここで、100は本実施形態に係るインクジェット記録装置の各駆動部の制御を行う制御部である。制御部100は、CPU101、ROM102、EEPROM103およびRAM104を備える。CPU101は、後述する処理手順を含め、記録動作等に関わる処理のための種々の演算および判別を行うほか、印刷データなどについての処理を行う。ROM102は、CPU101が実行する処理手順に対応したプログラムや、その他の固定データなどを格納する。EEPROM103は不揮発性メモリであり、所定の情報を記録装置の電源オフ時にも保持しておくために用いられる。RAM104は、外部から供給された印刷データや、これを装置構成にあわせて展開した記録データを一時的に格納するほか、CPU101による演算処理のワークエリアとして機能する。
インターフェース(I/F)105は、外部のホスト装置1000と接続する機能を有し、ホスト装置1000との間で所定のプロトコルに基づいて双方向の通信を行う。なお、ホスト装置1000はコンピュータその他の公知の形態を有し、本実施形態の記録装置に印刷を行わせる印刷データの供給源をなすとともに、その印刷動作を行わせるためのプログラムであるプリンタドライバがインストールされている。すなわちプリンタドライバからは、印刷データや、これを印刷する記録媒体の種別情報といった印刷設定情報、および記録装置の動作制御を行わせる制御コマンドが送られるようになっている。
エンコーダ106は記録ヘッド4の主走査方向の位置を検出するものである。シートセンサ107は記録媒体搬送経路上の適宜の位置に設けられる。このシートセンサ107を用いて記録媒体の先後端を検出することにより、記録媒体の搬送(副走査)位置を知ることができる。制御部100にはさらにモータドライバ108とヘッド駆動回路109とが接続されている。モータドライバ108は、制御部100の制御のもとで、記録媒体の搬送駆動源をなす搬送モータ、キャリッジ7の移動の駆動源をなす主走査モータおよびその他の各種モータの駆動を行う。ヘッド駆動回路109は、制御部100の制御のもとで、記録ヘッド4の駆動を行い、吐出動作を行わせる。
次に、本実施形態の記録装置による記録媒体の搬送態様について説明する。
図6、図7および図8は、それぞれ、記録媒体の先端部、中央部および後端部に記録している状態の、記録ヘッド、記録媒体および当該記録媒体を搬送する搬送機構を模式的に示した図である。記録ヘッド4は、図面に直交する方向に移動走査しながら、ノズル列41の各ノズルから下向きにインクを吐出し、搬送ローラ1と排紙ローラ12との間に位置している記録媒体Pの領域に対して画像を形成する。51および53は記録ヘッド4による記録領域に記録媒体Pを送給するための送給ローラ対である。記録領域を通過する記録媒体を支持するプラテン3は溝を有し、溝には余白無し記録を実行する際に記録媒体の先後縁および側縁からはみ出して吐出されたインクを受容するためのインク吸収体31が設置されている。インク吸収体208Aに吸収されたインクは、その後、記録装置本体の下部に設けられている不図示の廃インク吸収体に移動していく構成となっている。なお、図において、搬送方向下流側には2つのローラ対が設けられたものとして描かれているが、図1に示したように1対が設けられたものでもよい。
図6は、記録媒体Pの先端部近傍に対して記録を行っている状態を示した図である。この状態では、記録媒体Pは上流側にある搬送ローラ1およびピンチローラ2によって保持および搬送される。すなわち、先端部の記録が行われる場合、記録媒体Pの搬送には排紙ローラ52は関与していない。その後、記録媒体Pの先縁は排紙ローラ52と拍車ローラ13とのニップ位置に突入し、図7に示すように搬送方向下流側においても保持および搬送される。図7の状態からさらに記録が進むと、記録媒体Pの後縁は搬送ローラ1およびピンチローラ2のニップ位置から解放され、その後は、図8に示すように、排出ローラ52および拍車ローラ13によってのみ保持および搬送される。
本実施形態の記録装置は、銀塩写真と同等の品位の出力物を提供するものであり、余白のない画像、所謂「余白無し記録」を実現可能な記録装置として構成される。
図9は、本実施形態の記録装置で所定サイズ(例えば294mm×210mm)の記録媒体に余白無し記録を実行する際の、先端部、中央部および後端部の領域をそれぞれ示した図である。すなわち、図6〜図8を用いて説明したように、搬送ローラ1および排紙ローラ12の双方にて記録媒体が保持された状態で記録を行うことができる領域を中央部としている。また、記録媒体の先端が排紙ローラ12に支持される以前に記録される領域を先端部、さらに記録媒体の後端が搬送ローラ1から外れた後に記録される領域を後端部としている。
本実施形態では、副走査方向(記録媒体搬送方向)に配列されるノズル群のうち、一部分の領域に含まれるノズルによって先端部および後端部への記録を行っている。すなわち、先後端部の記録に際してノズル使用範囲を一部に制限し、これに合わせて主走査間の記録媒体搬送量も低減するようにしている。
しかしながら、先端部の記録から中央部の記録へと遷移してゆく際、記録媒体先縁が排紙ローラ52と拍車ローラ13とのニップ位置に突入する際の衝撃によって数十μm程度の突発的な搬送誤差が生じると、先端部の特定の記録走査において濃度むらが発生する。また、中央部記録から後端部の記録へと遷移してゆく際、記録媒体後縁が搬送ローラ1およびピンチローラ2とのニップ位置から解放される際の衝撃によって数十μm程度の突発的な搬送誤差が生じると、後端部の特定の記録走査においても濃度むらが発生する。
そこで本実施形態では、先端部と中央部との間、および中央部と後端部との間に、突発的な搬送誤差に起因した濃度むらが発生し得る部位を含んだ遷移部を設定し、次に述べるような制御を行う。なお、遷移部とは、先端部から中央部への記録に移行する過程でノズル使用範囲を徐々に拡大させて行くため、および、中央部から後端部への記録に移行する過程でノズル使用範囲を徐々に縮小させて行く領域でもある。
図10(a)、(b)および(c)は、それぞれ、中央部、遷移部および先後端部でのノズル使用範囲を説明するための図である。41C、41M、41Yおよび41Bkは、それぞれ、C、M、YおよびBkインクのノズル列を示し、各色768個のノズルが32ノズルを含む24個のグループに分けられている。各グループを示すブロック内の数値は、当該グループにおける記録許容率を示している。すなわち、ノズル配列密度が記録密度に等しい記録ヘッド4(図2)を用いて4パス記録を行う場合(図3)において、各記録走査に一律の記録許容率のマスクパターンを適用する場合の値(25%)となっている。また、ノズル密度が記録密度の1/4である記録ヘッド4を用いてインターレース記録を行う場合(図4)の記録許容率(25%)とも等しいものとなる。従って、ハッチングを施したグループ(記録許容率が0でないグループ)がノズル使用範囲となる。
従来は、中央部では各色ノズル列の全範囲が記録に使用され、先後端部では各色ノズル列の主走査方向上の対応する一部の範囲に制限されるよう記録制御が実行されていた。本実施形態でも、中央部および先後端部ではそれぞれの各色ノズル使用範囲の大きさおよび配列方向上の位置は等しい(図10(a)および(c))。しかし本実施形態では、遷移部が設けられ、ここではカラー(有彩色)インクのノズル列41C、41Mおよび41Yと、ブラック(無彩色)インクのノズル列41Bkとで使用範囲の配列方向上の位置を異ならせている(図10(b))。因みに、中央部、遷移部および先後端部での各ノズル使用範囲の大きさは、従来および本実施形態とも同じである。そして、全ノズルの配列範囲の大きさを1とすると、中央部のノズル使用範囲の比率は1、遷移部分のノズル使用範囲の比率は1/2、先後端部のノズル使用範囲の比率は1/3となっている。また、遷移部では、カラーインクのノズル列の使用範囲に対し、ブラックインクのノズル列の使用範囲を、全ノズルの配列範囲の1/6だけシフトさせている。
本実施形態では、記録媒体先端部および後端部に対する記録時には、記録幅を小さくし、すなわちノズル使用範囲を縮小し、これとともに記録媒体の搬送量を低減することで、画像の乱れを抑えている。そして本実施形態ではさらに、遷移部では、カラーインクのノズル列の使用範囲とブラックインクのノズル列の使用範囲との位置を異ならせるようにしている。
図11および図12は、それぞれ、先端部記録時におけるカラーインクのノズル列NCおよびブラックインクのノズル列NBkの記録走査およびノズル使用の態様を説明するための図である。これらの図は、記録媒体Pの先端部の記録から遷移部を経て中央部の記録に移行してゆく状態を示している。また、図13および図14は、それぞれ、後端部記録時におけるカラーインクのノズル列NCおよびブラックインクのノズル列NBkの記録走査およびノズル使用の態様を説明するための図である。これらの図は、記録媒体Pの中央部の記録から遷移部を経て後端部の記録に移行してゆく状態を示している。なお、これらの図はノズル列(NC,NBk)が1記録走査毎に移動するよう描かれているが、これは簡略化のためであり、実際はノズル列ないし記録ヘッド4の副走査方向における位置は固定であって、記録媒体Pが記録走査毎に副走査方向へ搬送される。
全ノズルの配列範囲の大きさを1とすると、先端部の記録から遷移部を経て中央部の記録に移行してゆく状態では、図11および図12に示すように、ノズル使用範囲の比率は1/3,1/2,1と段階的に変化する。また、図11および図12の比較から明らかなように、遷移部では、カラーインクのノズル列NCの使用範囲に対し、ブラックインクのノズル列NBkの使用範囲は、全ノズルの配列範囲の1/6だけシフトしている。中央部の記録から遷移部を経て後端部の記録に移行してゆく状態では、図13および図14に示すように、全ノズルの配列範囲ノズル使用範囲の比率は1,1/2,1/3と段階的に変化する。また、図13および図14の比較から明らかなように、遷移部では、カラーインクのノズル列NCの使用範囲に対し、ブラックインクのノズル列NBkの使用範囲は、全ノズルの配列範囲の1/6だけシフトしている。
図15は従来技術を適用し、全色のインクを使用してマルチパス記録を行った場合において、記録媒体搬送方向における位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す。より具体的には、「明度変動」とは、濃度むらが発生していない記録領域における明度を基準とし、その基準からの明度変化の量(絶対値)を表すものであって、図の縦軸に示す値が高いほど明度が高くなることを示すものではない。後述から明らかなように、突発的な搬送誤差による濃度むらが発生している記録領域においては各色インクのドット形成位置のずれによって明度変動が大きくなる。
さて、突発的な搬送誤差が生じる状況としては、記録媒体先縁が排出ローラ12と拍車13とのニップ位置に突入する際、あるいは記録媒体後縁が搬送ローラ1とピンチローラ2とのニップ位置から離脱する際が挙げられる。前者の場合には、抵抗を受けるために瞬間的に搬送量が小さくなる(マイナスの誤差が生じる)傾向があり、後者の場合には、記録媒体は搬送方向の加速を受けるために瞬間的に搬送量が大きくなる(プラスの誤差が生じる)傾向になる。このようなプラスあるいはマイナスの誤差が生じると、上述したマルチパス記録やインターレース記録にあっては、搬送誤差がない状態に比べて、画像の濃度は低くなる(明度は高くなる)。その理由は次の通りである。画像を構成するドットの被覆率(エリアファクター)は、搬送誤差がない状態のときに最大となる。従って、搬送誤差が生じると、その誤差がプラスであろうがマイナスであろうが、ドットによるエリアファクターは小さくなり、それに伴って濃度は低くなる(明度は高くなる)からである。
なお、記録媒体先縁が排出ローラ12と拍車13とのニップ位置に突入する際と、記録媒体後縁が搬送ローラ1とピンチローラ2とのニップ位置から離脱する際とでは、厳密に言えば記録媒体に及ぼされる力が異なる。すなわち、明度変動波形(形状や振幅)はそれぞれ異なる。しかし傾向は、両者とも同様であり、その意味で、いずれの場合とも図15の明度変動曲線を考慮すればよい。そして、図15では、全色のインクを使用して記録を行う場合において最大値が「1」になるものとして明度変動を示している。
ここで、濃度むらの定量的な評価指標としては、明度変動の勾配(「評価指標1」)や明度変動のピーク値(「評価指標2」)が挙げられる。つまり、図15に示すように、「評価指標1」は、明度変動が始まる位置(図の横軸の搬送方向における「1」の位置)から明度変動のピーク値が現れる位置(「2」の位置)までの長さaで、ピーク値bを除した値で定義される。すなわち、
「評価指標1」=b/a
となる。また、「評価指標2」は明度変動のピーク値で定義される。すなわち、
「評価指標2」=b
となる。これらの評価指標が視覚的な評価とほぼ一致することはパネルテストにより確認されている。すなわち、これらの評価指標の値が大きいほど濃度むらが目立ち易いと言い得る。
遷移部に相当する部分でカラーインクのノズル列NCおよびブラックインクのノズル列NBkの主走査方向上の対応する範囲が使用されていた場合は、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動は、全色について同じ搬送方向上の位置で生じる。従って、カラー(C,M,Y)インクおよびBkインクの全色を使用した画像記録が行われている場合は、濃度むらが目立ち易いものとなる。
図16は本実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す。ここでは、C,M,Yの3色のインクを用いて記録される領域およびBkインクを用いて記録される領域おける明度変動の影響は同じであると仮定する。この場合、図15の場合の明度変動の最大値を1であるとしたので、C,M,Yの3色のインクを用いて記録される部分およびBkインクを用いて記録される部分おける明度変動の最大値はそれぞれ0.5となる。本実施形態では、遷移部においてカラーインクのノズル列NCとブラックインクのノズル列NBkとで異なる位置のノズルが使用されている。従って、突発的な搬送誤差が生じたとき、カラーインクの記録部分とBkインクの記録部分とで明度変動のピークがずれることになる。
図17は、従来技術を適用した場合および本実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す。本実施形態を適用した場合は、カラーインクとブラックインクとで明度変動が生じる位置を異ならせることができることから、これらを加算した明度変動は太い実線で示すようになる。従って、従来方法を適用した場合(細い実線)に比べて明度変動の幅が広がり、変動の勾配(評価指標1)が小さくなる。さらに、各色の変動のピークの位置が異なることによって、加算された変動の絶対値(評価指標2)も小さくなる。
なお、実際には色毎の明度変動の合計は全色の明度変動と完全には一致しない。それは色毎のドットの重なりによる明度変動が考慮されていないことが原因である。しかしこの原因による明度変動の影響は、突発的な搬送誤差による明度変動の影響と比較すればかなり小さいので、これを無視し、本実施形態を適用した場合には定性的に上記効果が得られると言っても差し支えはない。
図18は本実施形態の記録装置が実行する記録処理手順の一例を示す。
本手順では、まず先端部、中央部、後端部および各遷移部でのノズル使用範囲およびこれに応じた搬送量の設定を行い(ステップS1)、次にこの設定に応じたデータ展開を行う(ステップS3)。そして、先端部、遷移部、中央部、遷移部および後端部について、上記各種設定にお応じた記録動作を実行する(ステップS5、S7、S9、S11およびS13)。
なお、本実施形態に対しては次のような各種変形を行うことが可能である。
まず、中央部において各色ノズル列のノズル使用範囲をノズル配列範囲よりも小さくし、カラーインクのノズル列NCとブラックインクのノズル列NBkとでノズル使用範囲の位置を異ならせるようにすることもできる(変形例1)。例えば、特に高品位の記録が求められている場合に、中央部においてもノズル使用範囲を小さくすることで搬送誤差を小さくすることがある。この場合において、カラーインクのノズル列NCとブラックインクのノズル列NBkとで縮小して用いるノズル使用範囲の位置を異ならせることで、記録中の不慮の振動などによる突発的な搬送誤差などが生じても、その影響を軽減することが可能となる。この場合、全配列範囲に対応するノズル数をN、縮小したノズル使用領域に対応するノズル数をn1(n1はNの約数)、縮小したノズル使用領域をカラーインクとブラックインクとで異ならせる(ずらす)量に対応するノズル数をn2(n2はNの約数)とすると、
n2≦N−n1
を満たすものとすることができる。
また、先端部または後端部の記録に使用するノズル使用領域の範囲が吸収体31の幅よりも狭い場合には、上記遷移部だけでなく、先端部または後端部においてもカラーインクとブラックインクとでノズル使用領域を異ならせてもよい(変形例2)。吸収体の幅に対応するノズル数をn3(n3はNの約数)とおくと、
n2≦n3−n1
を満たすものとすることができる。
さらに、口径が等しいノズルが配列された図2のような構成だけでなく、口径が異なるノズル列を有し、記録媒体上に異なる径のドットを形成可能とした構成のヘッドが用いられるものに対しても、上記実施形態を変形して適用可能である(変形例3)。例えば、ブラックインクについて、大口径のノズルの列、中間口径のノズルの列および小口径のノズルの列が設けられている場合を考える。この場合、例えば他色のノズル使用領域に対するブラックの各ノズル列の使用領域を、大口径ノズル列についてはp1(p1≦n2)、中間口径ノズル列についてはp2(p2≦n2)、小口径ノズル列についてはp3(p3≦n2)だけずれるようにすればよい。
加えて、同系色に対しても濃度の異なるインクを吐出するノズル列を有する構成のヘッドが用いられるものに対しても、上記実施形態を変形して適用可能である(変形例4)。例えば、ブラック(Bk)インクのノズル列、グレー(Gy)インクのノズル列およびライトグレー(LGy)インクのノズル列の3種類がある場合を考える。この場合、例えば他色のノズル使用領域に対する各ノズル列の使用領域を、Bkのノズル列についてはq1(q1≦n2)、Gyのノズル列についてはq2(q2≦n2)、LGyのノズル列についてはq3(q3≦n2)だけずれるようにすればよい。
さらに加えて、上記実施形態および変形例1〜変形例4の2つ以上のものを適宜組み合わせて用いてもよい。さらには、望まれる記録品位や用いられる記録媒体の種類に応じ、適宜組み合わせを変更して用いることができる。
(第2の実施形態)
図19(a)、(b)および(c)は、本発明の第2の実施形態で採用した記録ヘッドのノズル列の構成を示すとともに、中央部、遷移部および先後端部でのノズル使用態様を説明するための図である。本実施形態の記録ヘッドには、Cインクのノズル列41C、Mインクのノズル列41M、Yインクのノズル列41YおよびBkインクのノズル列41Bkのほか、グレー(Gy)インクのノズル列41Gyが設けられている。各列におけるノズルの数、配列密度およびグループ分けは第1実施形態と同様である。また各グループを示すブロック内の数値は当該グループにおける記録許容率を示し、ハッチングを施したグループ(記録許容率が0でないグループ)がノズル使用範囲となる。
上記第1の実施形態では、中央部、先後端部および遷移部のそれぞれでノズル使用範囲の大きさを各色について等しくする一方、Bkインクのノズル列については遷移部で用いるノズル使用範囲の位置をカラーインクのノズル使用範囲とは異ならせた。本実施形態でも、中央部および先後端部についてはそれぞれで各色インクのノズル使用範囲の大きさを各色について等しい大きさとしている。しかし本実施形態では、遷移部においては、Bkインクのノズル列41Bkの使用範囲およびGyインクのノズル列41Gyの使用範囲を、カラーインクのノズル列と異ならせている。図示の例では、第1の実施形態と同様、全ノズルの配列範囲の大きさを1としたとき、中央部のノズル使用範囲の比率は1、先後端部のノズル使用範囲の比率は1/3となっている。しかし遷移部については、Bkインクのノズル列41Bkの使用範囲を2/3、その他のノズル列の使用範囲を1/3とするとともに、カラーインクのノズル列の使用範囲に対し、Gyインクノズル列の使用範囲を全ノズルの配列範囲の1/6シフトさせている。
図20は本実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときのカラー(C,M,Y)部分、Bk部分およびGy部分の明度変動との関係を示す。本実施形態では、遷移部において3種類のノズル使用範囲が設定されているので、明度変動の最大値を1であるとしたとき、それぞれの部分おける明度変動の最大値はそれぞれ1/3である。
図21は、従来技術を適用した場合および本実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す。本実施形態を適用した場合は、カラーインク、BkインクおよびGyインク間で明度変動が生じる位置を異ならせることができることから、これらを加算した明度変動は太い実線で示すようになる。従って、従来方法を適用した場合(細い実線)に比べて明度変動の幅が広がり、変動の勾配(評価指標1)が小さくなる。さらに、各色の変動のピークの位置が異なることによって、加算された変動の絶対値(評価指標2)も小さくなる。
ここで、色毎にノズル使用領域に対するノズル使用数が異なる場合は、色毎の明度変動が最大になる位置を同じにしてもよい。ただし、この場合は明度変動の勾配(評価指標1)は下げることができるが明度変動の最大値(評価指標2)はほとんど変わらないものとなる。
(第3の実施形態)
上記各実施形態では、特定色(Bk)インクのノズル列については遷移部で用いるノズル使用範囲の位置ないし大きさを他色(カラー)インクのノズル使用範囲とは異ならせるようにした。しかし、遷移部で生じる突発的な搬送誤差による各色の明度変動のピークを異ならせることで、明度変動の幅を広げ、加算された変動量の絶対値も小さくすることができるのであれば、本発明はそれらに限られるものではない。
図22(a)、(b)および(c)は、本発明の第3の実施形態で採用した記録ヘッドのノズル列の構成を示すとともに、中央部、遷移部および先後端部でのノズル使用態様を説明するための図である。本実施形態の記録ヘッドには、Cインクのノズル列41C、Mインクのノズル列41M、Yインクのノズル列41Y、Bkインクのノズル列41BkおよびGyインクのノズル列41Gyが設けられている。各列におけるノズルの数、配列密度およびグループ分けは第1実施形態と同様であり、本実施形態は係る記録ヘッドを用いてマルチパス記録を実行する場合に有効なものである。また各グループを示すブロック内の数値は当該グループにおける記録許容率を示し、ハッチングを施したグループ(記録許容率が0でないグループ)がノズル使用範囲となる。
本実施形態では、中央部、先後端部および遷移部のそれぞれでノズル使用範囲の大きさおよび位置を各色について等しくしている。また、中央部および先後端部では、各色とも記録許容率の分布を等しくしているが、遷移部については、しかしカラーインクとBkインクとGyインクとで記録許容率の分布を異ならせている。つまり、第1および第2の実施形態では、ノズル使用範囲を異ならせる一方で記録許容率は一律に25%としたが、本実施形態ではノズル使用範囲を等しくする一方で、3種類の記録許容率分布を定めている。図示の例では、ノズル使用範囲の端部での記録許容率は20%、最大の記録許容率は30%と全色で共通であるが、最大の記録許容率が生じるブロック(ノズルグループ)の位置が異なるように定められている。そして、それぞれの最大記録許容率は、C、MおよびYではノズル使用範囲の一端部寄りにあり、Bkではノズル使用範囲の中央にあり、Gyではノズル使用範囲の他端部寄りにあるようにしている。
図23は本実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときのカラー(C,M,Y)部分、Bk部分およびGy部分の明度変動との関係を示す。本実施形態では、遷移部において3種類の記録許容率分布が設定されているので、明度変動の最大値を1であるとしたとき、それぞれの部分おける明度変動の最大値はそれぞれ1/3である。
図24は従来技術を適用した場合および本実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す。この図から明らかなように、ノズル使用範囲を変更しなくても、本実施形態のようにノズル使用範囲に対する記録許容率の分布を変更することによって、上述と同様の効果が得られることがわかる。
なお、色毎の明度変動が最大になる位置を異ならせることによって全色の明度変動の最大値(評価指標2)を下げることができるが、色毎にノズル使用領域に対する記録許容率の分布が異なっていれば、色毎の明度変動が最大になる位置を等しくしてもよい。ただしこの場合は、明度変動の勾配(評価指標1)は下げることができるが、明度変動の最大値(評価指標2)はほとんど変わらないものとなる。
また、本実施形態は、ノズルの配列ピッチと等しい記録密度で記録を行う形態に限られず、ノズルの配列ピッチよりも高い記録密度で記録を行う形態にも適用可能である。この場合であっても、1ラスタに対してノズルを複数回走査させることに変わりはない。
(その他)
本発明は、複数色のインクのノズル使用範囲の縮小を行う構成にあって、突発的な搬送誤差による一の色のインクの明度変動を他の色のインクの明度変動と異ならせるものである。従って本発明は、第1〜第3の実施形態またはその変形例に限られることなく、またそれらを適宜組み合わせることも可能である。例えば、一色のインクと他色のインクとでノズル使用範囲を異ならせる第1の実施形態と、ノズル使用範囲における記録許容率分布を異ならせる第3の実施形態との双方を適用することも可能である。
また、余白無し記録が実現されるのは記録媒体先端部および後端部のいずれか一方であってもよい。さらに、用いるインクの色数、ノズル(記録素子)の数、ノズル使用範囲の縮小割合や記録媒体の搬送量の低減割合、マルチパス記録のパス数などは、あくまでも例示であって、適宜のものを採用することができるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示す斜視図である。 図1の装置で用いられる記録ヘッドの模式的正面図である。 記録装置で採用可能なマルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示した説明図である。 記録装置で採用可能なインターレース記録方法を説明するための説明図である。 図1の装置の制御系の主要部の構成例を示すブロック図である。 記録媒体の先端部に記録している状態の、記録ヘッド、記録媒体および当該記録媒体を搬送する搬送機構を模式的に示した図である。 記録媒体の中央部に記録している状態の、記録ヘッド、記録媒体および当該記録媒体を搬送する搬送機構を模式的に示した図である。 記録媒体の先後端部に記録している状態の、記録ヘッド、記録媒体および当該記録媒体を搬送する搬送機構を模式的に示した図である。 記録媒体に余白無し記録を実行する際の、先端部、中央部および後端部の領域をそれぞれ示した図である。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ、中央部、遷移部および先後端部における第1の実施形態でのノズル使用範囲を説明するための説明図である。 先端部記録時におけるカラーインクのノズル列の記録走査およびノズル使用の態様を説明するための説明図である。 先端部記録時におけるブラックインクのノズル列の記録走査およびノズル使用の態様を説明するための説明図である。 後端部記録時におけるカラーインクのノズル列の記録走査およびノズル使用の態様を説明するための説明図である。 後端部記録時におけるブラックインクのノズル列の記録走査およびノズル使用の態様を説明するための説明図である。 全色のインクを使用した記録を行った場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す説明図である。 第1の実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す説明図である。 従来技術を適用した場合および第1の実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す説明図である。 第1の実施形態の記録装置が実行する記録処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ、中央部、遷移部および先後端部における第2の実施形態でのノズル使用範囲を説明するための説明図である。 第2の実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す説明図である。 従来技術を適用した場合および第2の実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す説明図である。 (a)、(b)および(c)は、それぞれ、中央部、遷移部および先後端部における第3の実施形態でのノズル使用態様を説明するための説明図である。 第3の実施形態を適用した場合において、記録媒体搬送方向上の位置と、突発的な搬送誤差が生じたときの明度変動との関係を示す説明図である。 従来技術を適用した場合および第3の実施形態を適用した場合における搬送方向上の位置と明度変動との関係を示す説明図である。
符号の説明
1 搬送ローラ
3 プラテン
4 記録ヘッド
12 排出ローラ
41C、41M、41Yおよび41Bk、41Gy ノズル列

Claims (7)

  1. ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御手段を具え、
    該記録制御手段は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録制御手段は、前記少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と前記他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲における記録許容率が最も高い位置が異なるように前記記録許容率分布を異ならせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記複数のノズル列の両端の前記配列方向における位置が一致するように、前記複数のノズル列が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドより前記搬送の方向の上流側に位置して前記記録媒体を搬送する第1搬送手段と、前記記録ヘッドより前記搬送の方向の下流側に位置して前記記録媒体を搬送する第2搬送手段と、をさらに具え、
    前記記録媒体が前記第1搬送手段によってのみ支持されて前記記録媒体の先端部に対する記録が行われる状態から、前記第1搬送手段および前記第2搬送手段の双方によって支持されて記録が行われる状態に移行する遷移部と、前記記録媒体が前記第1搬送手段および前記第2搬送手段の双方によって支持されて記録が行われる状態から、前記第2搬送手段によってのみ支持されて前記記録媒体の後端部に対する記録が行われる状態に移行する遷移部との少なくとも一方に対して、前記記録制御手段が前記使用範囲を異ならせることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記複数の色のインクは有彩色のインクと無彩色のインクとを含み、前記一色のインクは前記無彩色のインクであり、前記他色のインクは前記有彩色のインクであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御工程を具え、
    該記録制御工程は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. ノズルが所定の配列方向に配列されることにより構成されるノズル列の複数が、複数の色のインクにそれぞれ対応して配置された記録ヘッドを、記録媒体に対して前記配列方向と交差する方向に走査させながら記録を行う記録走査と、前記配列方向への前記記録媒体の搬送とを行うことにより、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記インクジェット記録方法は、前記ノズル列において、連続する複数のノズルに制限された使用範囲を用いて記録を行う前記記録走査を、前記記録媒体に対して実行する記録制御工程を具え、
    該記録制御工程は、前記記録媒体上の同一画像領域に対して前記使用範囲を重複させた複数回の前記記録走査を行うことで、前記配列方向において前記ノズルの配列密度よりも高い記録密度で画像を記録し、前記複数のノズル列のうち少なくとも一色のインクを吐出するノズル列と他色のインクを吐出するノズル列とで、前記配列方向において前記使用範囲の一部が重なり且つ他部は重ならないように、前記複数のノズル列の前記使用範囲を異ならせることを特徴とするプログラム。
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