JP2014100831A - 印刷装置、印刷方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷装置において、ドット形成タイミングの違いにより生じる濃度ムラの発生を抑制する印刷を、印刷媒体を跨ぐ印刷において実現する。
【解決手段】印刷装置において、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドを主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ノズルから吐出するインクによって印刷媒体にドットを形成する。こうしたドットデータに基づく印刷が、紙切れなどのより、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査及び副走査方向に相対移動させながら印刷を行なう印刷技術に関する。
近年、印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、インクを吐出して印刷を行なうインクジェットプリンターが普及している(例えば、下記特許文献1)。インクジェットプリンターでは、インクドットの形成の有無によって階調を表現するために、ハーフトーン処理を行なっている。画像の再現性に優れたハーフトーン処理としては、誤差拡散法や組織的ディザ法などが知られている。更に、印刷ヘッドからのドット形成位置のバラツキによる画質劣化を抑制するために、インターレース走査やオーバーラップ印刷なども行なわれている。
組織的ディザ法は、画像データを、ディザマスクに格納された閾値と比較することにより、ドット形成のオンオフを表わすドットデータを生成するものであり、形成されるドットの配置が所定の周波数特性を持つように、ディザマスクの各閾値が配置されている。こうした周波数特性としては、ブルーノイズ特性やグリーンノイズ特性などが知られている。
更に、近年では、ディザマスクの各閾値と印刷ヘッドにおけるノズルとの対応関係が一定となる大きさのディザマスクを用意し、ノズル単位で、ドットの形成のされ易さを制御しようとする技術も提案されている(例えば、下記特許文献2)。かかる印刷装置では、ドットの形成タイミングを制御することができ、ドットの形成タイミングによる生じる印刷画質の低下を抑制することができる。
特開2000−52543号公報 特開2010−162772号公報
しかしながら、印刷媒体より大きな画像を印刷する場合には、画像の印刷が、印刷媒体を跨いで行なわれることになり、後続の印刷媒体への印刷開始の時点において、ディザマスクの各閾値と印刷ヘッドにおけるノズルとの対応関係が、崩れてしまう場合があった。こうした問題は、ロール紙など、副走査方向の印刷媒体の長さが不定であるため、いつ印刷媒体の終端が検出されるかが分からない印刷装置において、特に問題となる。印刷媒体の幅が大きな印刷装置では、印刷媒体の終端が画像の印刷の完了前に検出されたからといって、印刷をやり直せば、印刷済みの印刷媒体および使用したインクを無駄にしてしまう。かといって、インクの無駄を嫌って、各印刷でのロール紙の使用量を計数し、ロール紙の残量制御・紙切れ前の交換を行なえば、ロール紙の残量が、印刷しようとする画像の大きさ(例えばmメートル)未満であれば、今度はロール紙を廃棄することになってしまう。従って、先行の印刷媒体の終端あるいはその近傍まで印刷を行なった後、後続の印刷媒体に印刷を行ない、両者をつないで使用することも行なわれているが、先行の印刷媒体の終端付近に印刷された画像と比べて、後続の印刷媒体に印刷された画像の画質が低下もしくは相違してしまうことがあった。これは、ディザマスクの各閾値と印刷ヘッドにおけるノズルとの対応関係が、崩れてしまうためである。
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、印刷媒体を跨いで画像の印刷が行なわれる場合の画質の相違を解消することにある。また、上記課題の他、従来の印刷装置においては、その小型化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、印刷媒体に印刷を行なう印刷装置が提供される。この印刷装置は、画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部と、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する印刷部とを備える。この印刷装置では、ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する。
かかる印刷装置では、ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する。従って、先行する印刷媒体において実施された主走査回数によって定まる印刷条件があるとき、これを考慮して、先行の印刷媒体から後続する印刷媒体に跨った印刷を行なうことができる。
(2)こうした印刷装置では、前記印刷制御部は、前記先行の印刷媒体における前記印刷の終了位置を、前記先行の印刷媒体における印刷可能領域の終端よりも手前の所定の位置としてもよい。この場合、先行する印刷媒体において実施された主走査回数によって定まる印刷条件を、先行する印刷媒体における印刷の終端の位置の変更により、先行の印刷媒体から後続する印刷媒体に跨った印刷に反映させることができる。
(3)こうした印刷装置では、前記印刷制御部は、前記後続の印刷媒体における前記印刷の開始位置を、前記後続の印刷媒体における印刷可能領域の始端よりも後ろの所定の位置としても良い。この印刷装置では、先行する印刷媒体において実施された主走査回数によって定まる印刷条件を、後続する印刷媒体における印刷の開始の位置の変更により、先行の印刷媒体から後続する印刷媒体に跨った印刷に反映させることができる。
(4)こうした印刷装置は、更に、所定幅分に相当する前記ドットデータを記憶する記憶部を備え、前記印刷制御部は、前記先行の印刷媒体の終端まで前記印刷を行なった後、前記後続の印刷媒体の所定の位置まで、前記記憶部に記憶したドットデータを用いて、前記先行の印刷媒体おける前記終端の印刷を重複して行ない、前記所定の位置から新たなドットデータによる印刷を継続するものとしても良い。この印刷装置では、先行する印刷媒体に重複した画像を印刷するので、先行する印刷媒体と後続する印刷媒体のつなぎ合わせを容易に行なうことができる。
(5)こうした重複印刷を行なう印刷装置では、後続の印刷媒体に、前記位置を判別可能なマーキングを行なうものとしても良い。こうすれば、更につなぎ合わせが容易となる。
(6)こうした印刷装置において、前記ハーフトーン処理部は、予め閾値の配置が決定されたディザマスクを用いるディザ法により前記ドットデータを生成し、
前記先行する印刷媒体における前記所定の位置を、前記後続の印刷媒体での印刷を開始する際に、前記ディザマスクにおける各ノズルの位置と該各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が保持される位置としてもよい。
(7)あるいは、前記ハーフトーン処理部は、予め閾値の配置が決定されたディザマスクを用いるディザ法により前記ドットデータを生成し、前記後続する印刷媒体における前記所定の位置を、前記所定の位置で印刷を開始する際に、前記ディザマスクにおける各ノズルの位置と該各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が保持される位置としても良い。
いずれの印刷装置でも、印刷媒体上にインクを吐出するのに用いられる各ノズルの位置と該各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が保持され、画像の印刷において、濃度のムラや滲みなどの発生を抑制できる。
(8)こうした印刷装置では前記印刷ヘッドの前記複数のノズルは、前記副走査方向に配列され、前記ディザマスクにおける前記対応関係は、前記印刷媒体上の各位置のドットを前記複数のノズルのうちのいずれのノズルで形成するかを示すノズルパターンの繰返しの最小単位における各位置と、該各位置に適用される前記ディザマスクの各々の閾値の値との間の関係としてもよい。この印刷装置では、印刷媒体上の各位置のドットを前記複数のノズルのうちのいずれのノズルで形成するかを示すノズルパターンの繰返しの最小単位における各位置と、該各位置に適用される前記ディザマスクの各々の閾値の値との間の関係を保存することができる。
(9)この印刷装置では、前記ディザマスクは、所定の範囲のインクデューティの印刷領域において、前記印刷ヘッドに設けられ、インクを吐出する複数のノズルを前記副走査方向に配列したノズル列の両端に配置されたノズル、または、前記ノズル列の両端に配置されたノズルとして働くノズルである最先端ノズルの少なくとも一方を含み、該少なくとも一方の最先端ノズルから所定幅の間に配置された先端ノズルがインクを吐出する割合である先端ノズル使用率が、前記複数のノズルから前記先端ノズルを除いた中間ノズルがインクを吐出する割合である中間ノズル使用率よりも小さくなるように、前記複数の閾値を設定しても良い。こうした印刷装置では、ノズル列の先端ほど使用率が下がるので、ドットの形成タイミングの周期による印刷のムラを抑制することができる。
(10)ここで、前記主走査回数は、前記ノズルパターンの繰り返しの最小単位内の主走査の回数として捉えても良い。もとより、先行する印刷用紙の先頭からの主走査回数として捉えても良い。前者の場合には、主走査回数のカウント範囲を小さくすることができる。後者の場合には、繰り返しの最小単位を考慮することなくカウントすることができる。
(11)本発明は、印刷方法や印刷方法を実現するプログラムとしての態様でも実施することができる。例えば、印刷方法としての態様では、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから吐出するインクによって前記印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷方法が提供される。この印刷方法では、画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行ない、前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成し、前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する。
かかる印刷方法によっても、先行する印刷媒体において実施された主走査回数によって定まる印刷条件があるとき、これを考慮して、先行の印刷媒体から後続する印刷媒体に跨った印刷を行なうことができる。
(12)また、プログラムとしての態様は、ンピュータにより実行可能に記録媒体に記録され、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから吐出するインクによって前記印刷媒体上にドットを形成させて印刷を行なわせるプログラムが提供される。このプログラムは、画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なう機能と、前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する機能と、前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する機能とを、コンピュータにより実現する。
(13)更に、本発明の他の態様として、印刷媒体に印刷を行なう印刷装置であって、画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部と、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する印刷部とを備え、前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、後続の印刷媒体における印刷速度は、前記先行の印刷媒体における印刷速度に比べて遅いことを用紙とする。
この印刷装置では、ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、後続の印刷媒体における印刷速度を、先行の印刷媒体における印刷速度に比べて遅くしているので、後続の印刷媒体における印刷の画質が、先行する印刷媒体における印刷の画質より低下することがない。このため、先行する印刷媒体での印刷に適した印刷条件が、後続の印刷媒体での印刷において満たされない場合でも、両者の画質の変化を抑制することができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行なうことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
例えば、本発明は、印刷媒体に印刷を行なう印刷装置であって、画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部と、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する印刷部とを備え、前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、前記印刷媒体の消尽により、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体における前記画像の終端のドット(ラスタ)を形成するノズルの前記印刷ヘッド上の位置に応じて決定する印刷装置の態様を採ることも可能である。
本発明は、印刷装置や印刷方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、ディザマスクの使用方法や印刷方法により印刷された印刷物等としても実現することができる。
本発明の実施例としてのプリンター20の概略構成図である。 印刷ヘッド90のノズル配置を示す説明図である。 プリンター20による印刷処理のフローチャートである。 プリンター20によってドットが形成される様子を示す説明図である。 プリンター20によってドットが形成される様子を示す説明図である。 ディザマスク62の閾値の特性を示す説明図である。 ディザマスク62の閾値の特性を示す説明図である。 ディザマスク62によるノズルごとのノズル有効率を示す説明図である。 第1実施例における端部印刷処理の概要を示すフローチャートである。 第1実施例における先行ロール紙PPから後続ロール紙PFへと跨る印刷の様子を模式的に示す説明図である。 第2実施例における端部印刷処理の概要を示すフローチャートである。 第2実施例における先行ロール紙PPから後続ロール紙PFへと跨る印刷の様子を模式的に示す説明図である。 第3実施例における端部印刷処理の概要を示すフローチャートである。 第3実施例における先行ロール紙PPから後続ロール紙PFへと跨る印刷の様子を模式的に示す説明図である。 第4実施例における印刷処理を示すフローチャートである。 第4実施例におけるパス数が異なる印刷の様子を模式的に示す説明図である。
A.実施例:
本発明の実施例について説明する。
A−1.装置構成:
図1は、本発明の印刷装置の実施例としてのプリンター20の概略構成図である。プリンター20は、シリアル式インクジェットプリンターであり、図示するように、プリンター20は、紙送りモータ74によって印刷媒体としてのロール紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ70によってキャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ80に搭載された印刷ヘッド90を駆動してインクの吐出及びドット形成を行なう機構と、これらの紙送りモータ74,キャリッジモータ70,用紙切れ検出センサ77,印刷ヘッド90及び操作パネル99との信号のやり取りを司る制御ユニット30とから構成されている。以下の実施例では、印刷媒体として、図示しないローラに巻き取られた長尺のロール紙Pを用いたが、印刷媒体は、ロール紙Pに限らず、所定幅および長さを有する定型紙や、大きさが不定の用紙、透明もしくは不透明シート、ラベルなどを用いても差し支えない。
キャリッジ80をプラテン75の軸方向に往復動させる機構は、キャリッジモータ70を中心に構成される。キャリッジモータ70の動力をキャリッジ80に伝達する無端の駆動ベルト71が、プーリ72との間に張設されている。この駆動ベルト71はキャリッジ80に固定されている。キャリッジ80は、プラテン75の軸と並行に架設された摺動軸73に摺動可能に保持されているキャリッジ80は、キャリッジモータ70の正転または逆転により、摺動軸73に沿って往動または復動される。
ロール紙Pを搬送する機構は、紙送りモータ74により、プラテン75を回転し、プラテン75に装着されたロール紙Pを搬送する構造を備える。紙送りモータ74は、エンコーダを内蔵しており、ロール紙Pの搬送量に相当する信号を、制御ユニット30に出力する。ロール紙Pは、図示しないローラに巻き取られてるが、ロール紙Pの搬送路が長く、またロール紙Pには相応の重量があるため、搬送路には所定の間隔で搬送用ロールが配置され、紙送りモータ74によるプラテン75の回転に同期して、駆動される。ロール紙Pは、長さ30.5メートルのものを用いる。ロール紙Pは、印刷後、手動のカッター78をロール紙Pの幅方向に移動することにより、破線Bの位置で切断される。
制御ユニット30は、エンコーダからの信号をカウントして、ロール紙Pの使用量を管理しているが、更に検出センサ77からの信号により、ロール紙Pの終端を正確に検出している。検出センサ77は、プラテン75からみて用紙搬送上流側、かつプラテン75から所定距離離間した位置に設けられている。なお、図1では、ロール紙Pの搬送方向(副走査方向の逆方向)を矢印Hで表わしている。画像の印刷中に検出センサ77がロール紙Pの終端を検出すると、制御ユニット30は、印刷が可能な範囲の所定の位置で印刷を中断し、キャリッジ80をホームポジションに移動する。印刷を中断する所定の位置については、後で詳しく説明する。
この状態で、プリンター20は、ロール紙Pが切れたことを使用者に報知するので、使用者は、従前のロール紙Pをプラテン75から外し、新しいロール紙Pをプラテン75に装着する。用紙切れの報知は、プリンター20の操作パネル99のLEDを点滅させたり、ブザーの鳴動音、あるいは音声合成などにより行なうことができる。これまで使用してきたロール紙P(先行の印刷媒体に相当)を外して、新しいロール紙P(後続の印刷媒体に相当)をプラテン75に装着した後、操作パネル99の所定のボタンを押すことにより、印刷中の画像が、後続のロール紙Pに引き続き印刷される。画像の印刷が、2つのロール紙Pに亘った場合には、使用者は、先行のロール紙Pと後続のロール紙Pに跨って印刷された画像を適宜つないで、大判の印刷物を得る。
キャリッジ80には、カラーインクとして、シアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクK、ライトシアンインクLc、ライトマゼンタインクLmをそれぞれ収容したカラーインク用のインクカートリッジ82〜87が搭載される。キャリッジ80の下部の印刷ヘッド90には、上述の各色のカラーインクに対応するノズル列が形成されている。キャリッジ80にこれらのインクカートリッジ82〜87を上方から装着すると、各カートリッジから印刷ヘッド90へのインクの供給が可能となる。
制御ユニット30は、CPU40や、ROM51、RAM52、EEPROM60がバスで相互に接続されて構成されている。制御ユニット30は、ROM51やEEPROM60に記憶されたプログラムをRAM52に展開し、実行することにより、プリンター20の動作全般を制御するほか、ハーフトーン処理部41、印刷部42、印刷制御部43としても機能する。この機能部の詳細については後述する。
EEPROM60には、ディザマスク62が記憶されている。ディザマスク62は、組織的ディザ法によるハーフトーン処理に用いるものであり、本実施例では、いわゆるブルーノイズ特性を備えている。もとよりディザマスクはこれ以外の特性、例えばグリーンノイズ特性などを備えているものとしてもよい。また、ドット集中型の特性を備えていても良い。
制御ユニット30には、メモリカードスロット98が接続されており、メモリカードスロット98に挿入したメモリカードMCから画像データORGを読み込んで入力することができる。本実施例においては、メモリカードMCから入力する画像データORGは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の色成分からなるデータである。
以上のようなハードウェア構成を有するプリンター20は、キャリッジモータ70を駆動することによって、印刷ヘッド90をロール紙Pに対して主走査方向に往復動し、また、上述したロール紙を搬送する機構の紙送りモータ74を駆動することによって、ロール紙Pを副走査方向と反対方向に搬送する。制御ユニット30は、キャリッジ80に搭載された印刷ヘッド90が往復動する動き(主走査)や、ロール紙Pの搬送により印刷ヘッド90がロール紙Pに対して移動する動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、ロール紙P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンター20は、ロール紙P上にメモリカードMCから入力したカラー画像を印刷することが可能となっている。
上述の印刷ヘッド90の詳細を図2に示す。本図は、印刷ヘッド90の底面(ロール紙Pと対向する面)を概略的に示している。図示するように、印刷ヘッド90は、副走査方向に複数のノズルが並んで形成されたノズル列92〜97を備えている。本実施例では、各ノズル列は、ノズルピッチNPで配列された30個のノズルから形成されている。30個のノズルから形成されている。これらのノズル列92〜97は、キャリッジ80に装着されるカートリッジのインク色に対応しており、それぞれシアンインクC、マゼンタインクM、イエロインクY、ブラックインクK、ライトシアンインクLc、ライトマゼンタインクLmを吐出するものである。なお、本実施例では、各インク色に対応するノズル列は、ノズルが1列に並んで構成されるが、1つのノズル列におけるノズルの配置は、特に限定するものではなく、例えば、1つのインク色に対して、ノズルが複数列に並んでいてもよいし、更に、かかる複数列のノズルが千鳥状となるように構成されてもよい。
A−2.印刷処理:
プリンター20における印刷処理について説明する。図3は、本実施形態における印刷処理のフローチャートである。ここでの印刷処理は、ユーザが操作パネル99等を用いて、メモリカードMCに記憶された所定の画像の印刷指示操作を行なうことで開始される。印刷処理を開始すると、CPU40は、まず、メモリカードスロット98を介してメモリカードMCから印刷対象であるRGB形式の画像データORGを読み込んで入力する(ステップS110)。このとき、制御ユニット30は、画像データORGをメモリカードMCから一括して読み込むが、ステップS120以下の各処理は、所定幅のバンドに分けて行なう。そこで、便宜上、以下の説明では、画像データORGは、所定幅のバンド毎に読み込まれるものとして説明する。
所定幅のバンドの画像データORGを入力すると、CPU40は、EEPROM60に記憶されたルックアップテーブル(図示せず)を参照して、画像データORGについて、RGB形式をCMYKLcLm形式に色変換する(ステップS120)。
色変換処理を行なうと、CPU40は、ハーフトーン処理部41の処理として、組織的ディザ法により、ディザマスク62を用いて、画像データを各色のドットのON/OFFデータに変換するハーフトーン処理を行なう(ステップS130)。組織的ディザ法については、周知の技術なので詳しい説明は省略するが、要するに、着目画素の階調データに対応する記録率と、その着目画素の位置に対応するディザマスク内の閾値とを比較し、記録率の方が大きければ、その画素にドットを形成するとし、記録率の方が小さければドットを形成しないと判断するのである。ここで用いるディザマスク62の詳細については、後述する。なお、ハーフトーン処理は、ドットのON/OFFの2値化処理に限らず、大ドット及び小ドットのON/OFFなど、多値化処理であってもよい。
ハーフトーン処理を行なうと、CPU40は、プリンター20のノズル配置や紙送り量などに合わせて、1回の主走査単位で印画するドットパターンデータに並び替えるインターレース処理を行なう(ステップS140)。インターレース処理を行なうと、次にロール紙Pの終端が、検出センサ77によって検出されていないか判断し(ステップS145)、ロール紙Pの終端が検出されていなければ、通常印刷処理(ステップS150)を実行する。通常印刷処理(ステップS150)は、CPU40が、印刷部42の処理として、印刷ヘッド90、キャリッジモータ70、モータ74等を駆動させて、印刷を実行する処理である。
他方、ステップS145において、検出センサ77がロール紙Pの終端を検出していると判断した場合には、印刷制御部43の処理として、端部印刷処理(ステップS200)を実行する。端部印刷処理(ステップS200)の詳細は、図4を用いて後述するが、要するにロール紙Pの終端が検出されたとき、終端までに印刷できる範囲での印刷を行ない、その後、ロール紙Pの取替を待って、新たなロール紙Pの終端に印刷を継続する処理である。新たなロール紙Pへの印刷が始まれば、その後は通常印刷処理(ステップS150)に復することになる。
その後、印刷データORGの処理は全て終了したかを判断し(ステップS160)、全ての画像データORGの処理が完了していなければ、ステップS110に戻って、所定幅のバンドの画像データORGの入力に戻って、上記の処理を繰り返す。全ての印刷データORGの処理が終われば、「END」に抜けて、印刷処理を終了する。
次に、端部印刷処理(ステップS200)について説明するが、端部印刷処理(ステップS200)を行なう前提について、簡単に説明する。本実施例のプリンター20は、特開2010−162772号公報に開示されているように、印刷ヘッド90に用意された各ノズルの位置と各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が予め定められたディザマスク62を用いて、上述したハーフトーン処理(ステップS130)を行なっている。ハーフトーン処理(ステップS130)では、ディザマスク62の各閾値と画像を構成する各画素の画像データとを比較することによって、その画素に対応したドットの形成の有無を表わすドットデータを生成している。本実施例のプリンター20では、図2に示したように、各ノズルはノズルピッチNPで配置され、いわゆるインターレースによって印刷を行なっている。このため、ロール紙P上の各位置のドットを、印刷ヘッド90が備える複数のノズルのうちのいずれのノズルで形成するかを示すノズルパターンに周期性が生じる。この周期性は時に印刷濃度ムラの原因となることがあるため、ディザマスク62は、こうした周期性に起因する濃度ムラか乗じにくいように、かつ既述したブルーノイズ特性を備えるように、閾値の配置が定められている。
こうした閾値の配置を行なう手法については、上記公報に記載されているので詳細な説明は省略し、印刷の一例とその場合に利用されるディザマスクとの関係については簡単に説明する。図4、図5は、ノズルピッチNP=2(ドットピッチ)、インターレースによる副走査方向の送り量15(ドットピッチ)、1ラスタを異なる2つのノズルにより形成し、かつドットを形成する主走査の方向がラスタ交互となる条件でのドット形成を例示している。図4及び図5は、連続する図であるが、紙面の都合上、図4と図5とに2分割して示している。ここでは、ノズル列92によってドットが形成される様子を代表的に説明するが、他のノズル列も同様である。図4(a),図5(a)には、ノズル列92が、主走査の度に副走査方向に移動していく様子を示している。各ノズルは、説明の便宜上、0から29番目までの番号で表示している。本願では、ノズル列の両端に配置されたノズル、すなわち、ノズル番号が0番と29番のノズルを最先端ノズルという。図示するように、本実施例では、紙送り量を「15」にしたため、印刷ヘッド90は、主走査毎に、15ラスタ分、副走査方向に移動している。
図4(b),図5(b)は、印刷媒体上に形成される各ドットが、何回目の主走査で形成されるかを主走査番号で表示している。図4(b),図5(b)に示す各格子は、各ラスタにおける奇数番目及び偶数番目のドットを表しており、その格子内の数値が図4(a),図5(a)の上部に示した主走査番号に対応している。図4(c),図5(c)は、印刷媒体上の各位置のドットを、いずれのノズルによって形成するかを示すノズルパターンを表している。各格子内の数値が、図4(a),図5(a)に示したノズル番号に対応している。また、説明の便宜上、図の上端には、ドット列番号、左端にはドット行番号を表示している。この図4(c),図5(c)と図4(b),図5(b)とを併せて見れば、図中、最も上部のラスタのうち、奇数番目のドットは、0回目の主走査において0番目のノズルによって形成され、偶数番目のドットは、−2回目の主走査において15番目のノズルによって形成されている、というように、いずれのドットがどのノズルの何番目の主走査で形成されるかが理解できる。
他方、図6、図7は、プリンター20で用いられるディザマスク62の各閾値と、上述したノズルとの対応関係を示している。図4、図5に示したように、いずれのノズルの何番目の走査によりドットが形成されるかは、1〜60行および1〜2列を単位RUとして繰り返されている。そこで、ディザマスク62は、縦横いずれもこの繰り返し単位RUの整数倍の大きさを持つものとして用意した。この結果、ドットデータの生成に用いられるディザマスク62の閾値を、ノズルNxによるSy番目のドット形成という条件に予め対応付けて設定しておくことが可能となる。本実施例のディザマスク62は、このような手法により作成されたディザマスクである。なお、この繰り返し単位RUに対応したラスタ、つまり1〜60行のラスタの印刷に要する主走査の回数は、本実施形態では、4回である(60ラスタ=15ノズル×4主走査)。
このようにドット形成に用いられるノズルとディザマスクの閾値とを対応付けているのは、印刷ヘッド90におけるノズル列の中の最先端および最後端のノズル(ノズル番号0、29)およびこれに近接する先端ノズル(ノズル番号1、2、27、28)におけるドット形成の割合を抑制するためである。これらの最先端(最後端)ノズルおよび先端ノズルは、図6、図7において、塗りつぶしやハッチングにより示した。図8は、実施例におけるノズル番号0〜29のノズル有効率を示すグラフである。ノズル有効率とは、各ノズルにおいてドット形成の抑制がどの程度行なわれないかを示している。ノズル有効率100%とは、そのノズルではドットの形成に関して抑制が行なわれないことを示しており、ノズル有効率25%とは、そのノズルでは4回に3回はドットの形成が抑制されていることを示している。ドット形成の抑制の手法およびこうした特性を有するディザマスク62の生成手法については、特開2010−162772号公報に詳しく記載されているので、説明は省略する。
以上説明したように、本実施例のディザマスク62は、印刷ヘッド90におけるノズルの位置と各ノズルの位置に適用される各閾値との対応関係が予め定められており、端部印刷処理(ステップS200)は、これを前提として行なわれる。第1実施例における端部印刷処理(ステップS200)を、図9に例示した。
端部印刷処理が開始されると、まずノズルとディザマスクとの関係を保持できる印刷位置NDLを演算する処理を行なう(ステップS210)。図10は、ロール紙Pとディザマスク62との関係を模式的に示す説明図である。図10(A)は印刷使用とする画像ORIを示している。この画像ORIは、ロール紙Pに印刷されるが、印刷の途中で用紙切れとなることが、検出センサ77により検出され、画像ORIをロール紙Pに収めて印刷することができないと判断され、図9に示した端部印刷処理が開始された。そこで、以下の説明では、当初画像ORIの印刷がなされているロール紙を先行ロール紙PPと呼び、この先行ロール紙PPに引き続いて画像ORIの印刷がなされるロール紙を後続ロール紙PFと呼ぶ。
画像ORIの画像データORGは、既述したように、所定のバンド幅ずつ、図3のステップS130として示したハーフトーン処理(組織的ディザ法)により、ドットデータとされている。このとき、画像データの各画素の階調値と比較されるディザマスク62は、図10に示したように、閾値の配置が繰り返し単位RUxとなるように定められている。この繰り返し単位RUxは、図4ないし図7を用いて示した繰り返し単位RUの整数倍の大きさである。ディザマスク62は、この繰り返し単位RUxの大きさで用意しても良いし(倍率1)、整数倍であれば、繰り返し単位RUxの何倍かの大きさとして用意してもよい。
ロール紙への印刷を行なっている場合には、用紙の大きさは基本的に無限(終端を予定しない)として扱われるから、所定バンド幅の画像データのハーフトーン処理は一括して行なわれる。つまり、先行ロール紙PPの終端が検出されたとしても、その時点で、画像データORGのハーフトーン処理は完了してる。この場合、繰り返し単位RUxの区切り目に対応する位置で、先行ロール紙PPへの印刷と後続ロール紙PFへの印刷とを分ければ、ノズルの配置とディザマスク62の閾値との対応関係は保たれる。新しい用紙への印刷を開始する場合、インターレース処理を行なうので、ドットの形成に使用されるノズルの位置とディザマスク62の閾値との対応関係は、リセットされるからである。
そこで、テップS210では、先行ロール紙PPの終端までに印刷できる範囲で、かつこの対応関係を保持できる最も終端寄りの位置NDL(画像上の位置)を求めるのである。この位置は、上述した繰り返しパターンが複数回の主走査(この実施例では、少なくとも4回)に対応していることから、主走査回数に応じて特定することができる。具体的には、印刷開始(ハーフトーン処理開始からの主走査数が4の倍数になっているところを、先行ロール紙PPにおける印刷終了の位置とするのである。この位置を、図10(B)に、符号NDLとして示した。この位置NDLまで画像を印刷しても、先行ロール紙PPに印刷可能な終端よりも手前で印刷は完了する。なお、インターレース処理を行なっているので、画像の途中で印刷を修了する場合には、この位置NDLに対応した位置で印刷が終了する大きさの画像であるとして、終端処理をすればよい。
次に、先行ロール紙PPのこの位置NDLまで画像ORIを印刷する処理を行なう(ステップS220)。位置NDLまで印刷処理を行なうと、先行ロール紙PPを排出する処理を行なう(ステップS230)。この結果、先行ロール紙PPの終端には、用紙端ぎりぎりまで印刷した場合と比べて、通常は余分の余白が残ることになる。
こうして先行ロール紙PPを排出した後、制御ユニット30は、後続ロール紙PFがセットされるのを待つ(ステップS240)。後続ロール紙PFがセットされると、「NEXT」に抜けて、「端部印刷処理」を完了する。端部印刷処理(ステップS200)の後は、図3に示したように、通常印刷処理が行なわれる。通常印刷処理(ステップS150)では、後続ロール紙PFの先頭、つまり印刷開始可能位置から印刷を開始する。このとき、ディザマスク62は先頭の位置が適用されるので、印刷ヘッド90におけるノズルの位置とディザマスク62における閾値の位置との対応関係を、先行ロール紙PPへの印刷時と同じ状態に保持したまま、後続ロール紙PFへの印刷を開始し、かつ継続することができる。こうして、位置NDLで印刷が打ち切られた画像ORIの残余の部分が、後続ロール紙PFの印刷開始が可能な位置から印刷されるのである。
従って、第1実施例のプリンター20により印刷を行なうと、ロール紙Pへの画像の印刷中に紙切れを生じると、先行ロール紙PPでの印刷終了位置は、先行ロール紙PPでの印刷で実施される主走査回数に応じて決定される。この主走査回数は、先行ロール紙PPの印刷と後続ロール紙PFへの印刷が、印刷ヘッド90のノズルの位置とディザマスク62の閾値との対応関係を予め定めた関係に保ったまま、行なうことができる関係となる回数である。このため、両画像の濃度ムラやインクの滲みに差異が生じることが抑制される。この結果、先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとを繋ぎ合わせて一つの画像としても、印刷された画像の画質に差を感じられにくいものとなる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施例のプリンター20は、そのハードウェアおよび印刷処理(図3)については、第1実施例と変わるところはない。第2実施例は、第1実施例の端部印刷処理(図9)に代えて、図11に示した端部印刷処理を実行する。図12は、第2実施例での印刷の様子を示す模式図であり、端部印刷処理の説明において、適宜参照する。
第2実施例の端部印刷処理が開始されると、まず、先行ロール紙PPの終端まで印刷を行なう(ステップS310)。終端までの印刷は、検出センサ77により検出されたロール紙終端を勘案して、ロール紙上に最大印刷可能な範囲までの印刷を意味する。インターレース処理を行なっているが、ロール紙Pの終端を、検出センサ77により検出した場合には、印刷中の画像を、用紙端の印刷可能位置で印刷が終了する大きさの画像であるとみなして印刷すれば良い。終端までの印刷の完了後、未だ印刷されていない画像を、印刷ヘッド90の各位置のノズルとディザマスクの閾値との関係を保持したまま、後続ロール紙PFにおいて印刷開始できる印刷位置NDLを演算する処理を行なう(ステップS320)。この位置は、既述した繰り返しパターンが4回の主走査に対応していることから、主走査回数に応じて特定することができる。具体的には、先行ロール紙PPでの印刷を終えたときの主走査回数HNを4で割った剰余MHを記憶しておき、後続ロール紙PFでの主走査回数FNを4で割った剰余がMH+1となる位置を、後続ロール紙PFにおける印刷開始の位置とするのである。MH+1が4となれば、あまりは0とみなせば良い。図12(B)に示すように、この位置NDLは、用紙先端からディザマスク62が適用され場合に、印刷が中断された時点のディザマスクに対応した位置である。
この位置NDLを演算した後、先行ロール紙PPを排出する処理を行なう(ステップS330)。その後、後続ロール紙PFがセットされて印刷可能な状態になるまで待ち(ステップS340)、後続ロール紙PFの印刷が可能となると、先に演算した位置NDLから後続ロール紙PFでの印刷が開始できるよう、印刷ヘッド90と後続ロール紙PFの紙送りとを制御する(ステップS350)。位置NDLは、先行ロール紙PPに印刷されていない画像を、印刷ヘッド90の各位置のノズルとディザマスクの閾値との関係を保持したまま、後続ロール紙PFにおいて印刷開始できる印刷位置である。第1実施例では、ディザマスクの繰り返し単位の切れ目で、先行ロール紙PPへの印刷と後続ロール紙PFでの印刷とを分けたが、第2実施例では、後続ロール紙PFへの印刷開始可能位置からディザマスク62を適用した場合に、先行ロール紙PPへの印刷が終了した位置に対応するディザマスク62の位置を、後続ロール紙PFでの印刷開始位置NDLとするのである。そこで、この位置NDLまで、空の画像データを印刷しているものとして、ディザマスク62の閾値の使用位置を更新しつつ、後続ロール紙PFの紙送りを行なった後、端部印刷処理を終了し、通常印刷処理(ステップS150)に処理を移行する。
通常印刷処理(ステップS150)では、位置NDLから印刷を開始するが、このとき、ディザマスク62も、主走査毎に、位置NDLに対応するところまで、閾値の使用位置が更新されているので、印刷ヘッド90におけるノズルの位置とディザマスク62における閾値の位置との対応関係を、先行ロール紙PPへの印刷時と同じ状態に保持したまま、後続ロール紙PFへの印刷を開始し、かつ継続することができる。後続ロール紙PFへの画像ORIの印刷が完了すると、カッター78でロール紙PFをカットし、印刷処理を完了する。
従って、以上説明した第2実施例のプリンター20により印刷を行なうと、第1実施例と同様、ロール紙Pへの画像の印刷中に紙切れを生じても、先行ロール紙PPの印刷と後続ロール紙PFへの印刷は、印刷ヘッド90のノズルの位置とディザマスク62の閾値との対応関係を予め定めた関係に保ったまま、行なうことができる。このため、両画像の濃度ムラやインクの滲みに差異が生じることが抑制される。この結果、先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとを繋ぎ合わせて一つの画像としても、印刷された画像の画質に差を感じられにくいものとなる。
[第3実施例]
次に本発明の第3実施例について説明する。第3実施例のプリンター20は、そのハードウェアおよび印刷処理(図3)については、第1、第2実施例と変わるところはない。第3実施例は、第2実施例の端部印刷処理(図11)に代えて、図13に示した端部印刷処理を実行する。図14は、第3実施例での印刷の様子を示す模式図であり、端部印刷処理の説明において、適宜参照する。
第3実施例の端部印刷処理は、ステップS410ないしS440は、第2実施例のステップS310ないしS340と同一なので、これらのステップの詳しい説明は省略する。第3実施例では、第2実施例同様、先行するロール紙PPへの印刷(ステップS410)、印刷位置NDLの演算(ステップS420)、先行ロール紙PPの排出(ステップS430)を行ない、更に後続ロール紙PFの印刷が可能となると(ステップS440)、後続ロール紙PFの印刷可能端の位置から先に演算した位置NDLまで、既に先行ロール紙PPに印刷した画像を重複印刷する処理を行なう(ステップS450)。重複印刷される画像の範囲は、図14(B)に示したように、ディザマスク62の繰り返し単位の先頭に対応する部分から、先行ロール紙PPに既に印刷された部分までである。従って、印刷ヘッド90において印刷に使用されるノズルの位置とディザマスク62の閾値の位置との対応関係は保たれたまま、重複印刷は行なわれることになる。
重複印刷の範囲の印刷を終えると、制御ユニット30は、この位置にマークMRKを印刷する処理を行なう(ステップS460)。マークMRKは、重複位置を視認できればよいが、後で先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとを貼り合わせるときに、邪魔にならないように、重複範囲にのみ印刷することが望ましい。例えば重複範囲の最後の1ないし数ドット分の幅の破線などを印刷すればよい。また目立たないように、イエロインクYで印刷するものとしても良い。
マークMRKの印刷を終えると、端部印刷処理を終了し、通常印刷処理(ステップS150)に処理を移行する。このとき、印刷ヘッド90は、第2実施例における位置NDLと同じ位置まで来ているので、第2実施例と同様の通常印刷処理が行なわれることになる。通常印刷処理において画像ORIの印刷が完了すると、カッター78でロール紙PFをカットし、印刷処理を完了する。
従って、以上説明した第3実施例のプリンター20により印刷を行なうと、第2実施例と同様、ロール紙Pへの画像の印刷中に紙切れを生じても、先行ロール紙PPへの印刷と後続ロール紙PFへの印刷とを、印刷ヘッド90のノズルの位置とディザマスク62の閾値との対応関係を予め定めた関係に保ったまま、行なうことができる。このため、両画像の濃度ムラやインクの滲みに差異が生じることが抑制される。この結果、先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとを繋ぎ合わせて一つの画像としても、印刷された画像の画質に差を感じられにくいものとなる。しかも第3実施例では、後続ロール紙PFに先行ロール紙PPに印刷した画像の終端の所定の範囲を重複印刷し、しかも重複の終了位置にマークMRKを印刷するので、画像のつなぎ目が分かりやすいという利点が得られる。特に先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとをつなぎ合わせたとき、両ロール紙の間の貼り合わせ位置に1〜2ドット分程度の隙間が生じても、重複画像があるため、白抜けが生じることがない。
[第4実施例]
次に本発明の第4実施例について説明する。第4実施例のプリンター20は、第1ないし第3実施例とは、ハードウェア(図1、図2)は、同一で、印刷処理(図3)が相違する。第4実施例のプリンター20は、図15に示す印刷処理を実行する。ここでの印刷処理は、ユーザが操作パネル99等を用いて、メモリカードMCに記憶された所定の画像の印刷指示操作を行なうことで開始される。印刷処理を開始すると、CPU40は、まず、メモリカードスロット98を介してメモリカードMCから印刷対象であるRGB形式の画像データORGを読み込んで入力する(ステップS510)。このとき、制御ユニット30は、画像データORGをメモリカードMCから一括して読み込むが、ステップS520以下の各処理は、所定幅のバンドに分けて行なう。そこで、便宜上、以下の説明では、画像データORGは、所定幅のバンド毎に読み込まれるものとして説明する。
所定幅のバンドの画像データORGを入力すると、CPU40は、EEPROM60に記憶されたルックアップテーブル(図示せず)を参照して、画像データORGについて、RGB形式をCMYKLcLm形式に色変換する(ステップS520)。
色変換処理を行なうと、CPU40は、ハーフトーン処理部41の処理として、組織的ディザ法により、ディザマスク62を用いて、画像データを各色のドットのON/OFFデータに変換するハーフトーン処理を行なう(ステップS530)。組織的ディザ法については、周知の技術なので詳しい説明は省略するが、要するに、着目画素の階調データに対応する記録率と、その着目画素の位置に対応するディザマスク内の閾値とを比較し、記録率の方が大きければ、その画素にドットを形成するとし、記録率の方が小さければドットを形成しないと判断するのである。
ハーフトーン処理を行なうと、制御ユニット30のCPU40は、印刷しているロール紙が後続ロール紙PFであるか否かの判断を行なう(ステップS540)。この判断は、画像ORIの印刷を開始してから、ロール紙の終端を検出するまでは「NO」であり、ロール紙の終端が検出されて、次のロール紙(後続ロール紙PF)に取り換えられた後は、「YES」となる。
制御ユニット30は、印刷しているロール紙が、後続ロール紙PFでない場合には、パス数SS1の印刷処理を行ない(ステップS550)、後続ロール紙PFである場合には、パス数SS2の印刷処理を行なう(ステップS560)。このとき、パス数SS2>パス数SS1である。つまり、後続ロール紙PFに対する印刷の場合には、先行ロール紙PPに対する印刷より多いパス数で印刷するのである。
図16は、印刷ヘッド90を用いて、パス数の異なる印刷を行なう場合を例示した説明図である。図16(A)は、ノズル数=14、ノズルピッチNP=2、である印字ヘッドを示している。図16(B)は、副走査方向の紙送りを7画素分とするインターレースを行ないつつ、1ラスタを2ノズルでオーバーラップ印刷を行なう場合を示している。この場合、1ラスタを2ノズルでオーバーラップしつつ印刷するので、パス数は4となる。更に、図16(C)は、副走査方向の紙送りを5画素分とするインターレースを行ないつつ、1ラスタを2または3ノズルでオーバーラップ印刷を行なう場合を示している。この場合のパス数は5である。なお、ハーフトーン処理に利用しているディザマスク62の縦方向(副走査方向)の大きさは、28の倍数(例えば280あるいは420)とされている。従って、画像ORIの印刷を開始し、そのまま同じロール紙PPに印刷している限りは、印刷ヘッド90のノズルの位置とディザマスク62の閾値の位置とは、予め定めた関係に保たれる。
更に、本実施例では、印刷中のロール紙が先行ロール紙PPであれば、図16(B)に示した7画素送りのインターレースにより、パス数SS1=4で印刷を行なう。他方、印刷中のロール紙が後続ロール紙PFであれば、図16(C)に示した5画素送りのインターレースにより、パス数SS2=5で印刷を行なう。第4実施例では、第1ないし第3実施例とは異なり、先行ロール紙PPの終端が検出されて、後続ロール紙PFに跨って印刷がなされた場合、印刷位置の調整は行なわず、後続ロール紙PFでは、先行ロール紙PPへの印刷よりバス数の多い印刷モードで印刷を行なうことになる。このため、後続ロール紙PFでの印刷の方が、先行ロール紙PPでの印刷より遅く(つまり低速)になる。この結果、後続ロール紙PFへの印刷では、印字ヘッド90のノイズ位置とディザマスク62の各閾値との位置関係は、保存されていないものの、多パスの印刷を行なうことにより、後続ロール紙PFへの印刷でのムラや滲みの発生を抑制することができる。しかも、先行ロール紙PPや後続ロール紙PFに無駄な余白(または重複印刷部分)を生じることがない。また、印刷位置NDLなどを演算する必要がなく、処理を単純化でき、また演算処理を高速に行なうことが可能となる。
上述した第4実施例では、先行の印刷媒体と後続の印刷媒体とで、印刷時のバス数を異ならせたが、他の印刷条件を異ならせて、後続ロール紙PFでの印刷を、先行ロール紙PPでの印刷より低速にすることも差し支えない。例えば、インターレース走査を等間隔送りから、これより高画質の印刷が行なえる不等間隔送りに変更しても良い。印刷ヘッドにおいて使用するノズルを変更しても良い。例えば、後続の印刷媒体の印刷は、数は少ないがインクの吐出位置や吐出量が正確なノズルのみを用いて行なうものとしても良い。
あるいは、後続の印刷媒体においては、印刷ヘッドの主走査速度それ自体を低速とし、高画質の印刷を行なうものとしても良い。更には、後続の印刷媒体においては、印刷ヘッドが一主走査を行なったあと、次の主走査を開始するまでの時間を長くして、濃度ムラや滲みの少ない印刷を行なうものとしても良い。あるいは、後続の印刷媒体に印刷する際には、より高画質の印刷結果が得られるハーフトーン処理を行なうものとしても良い。例えば、先行の印刷媒体への印刷では、ディザ法を用い、後続の印刷媒体への印刷では誤差拡散を用いてもよい。要するに、ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、後続の印刷媒体に対する印刷を、先行の印刷媒体における印刷とは印刷条件が異なり、かつ高画質となる印刷条件で行なえば良い。
B.変形例:
上述の実施形態の変形例について説明する。
上記実施例では、印刷媒体がロール紙であるとして説明したが、ロール紙である必要はなく、不定型な用紙であっても差し支えない。また、A4、A3などの定型用紙を用いる場合でも、画像ORIが用紙の端で分断されるような場合には、同様の処理を行なうことができる。
上述の各実施例のプリンター20では、インターレースにおける副走査方向の紙送り量は等間隔としたが、紙送り量を主走査ごとに変化させる(不等間隔紙送りという)プリンターにも適用可能である。
上述の実施例において、ディザマスク62のサイズは、ノズルパターンの繰返し最小単位RUの正整数倍のサイズである旨を説明したが、ディザマスクの主走査方向の幅は、必ずしも整数倍に限る必要はない。
上述した実施例では、複数のノズルによる各ラスタの印刷は、いわゆるラスタ交互の手法により行なったが、各カラム毎に交互にノズルが用いられる、いわゆるカラム交互の手法や、各ラスタと各カラムにおいて交互にノズルが用いられる、いわゆるタスキ掛けの手法により行なっても良い。
上記実施例では、先行ロール紙PPでの印刷終了位置または後続ロール紙PFでの印刷開始位置を決定するのに、主走査回数により判断するものとしたが、先行ロール紙PPにおける画像の終端のドット(ラスタ)を形成するノズルの印刷ヘッド90上の位置に応じて決定するものとしても良い。この位置が、先行ロール紙PPと後続ロール紙PFとで保存されていれば、同様の効果が得られるからである。
上述の実施例においては、カラー印刷が可能なプリンター20としての構成を示したが、モノクロ印刷を行うプリンターであっても、同様の効果を奏することは勿論である。また、インクシステムは、CMYKLcLmの7色に限るものではなく、CMYKの4色のものや、グリーン(G)、レッド(R)、ブルー(B)などの特色のインクを一つ以上採用したものであっても良い。更には、ゴールドやシルバー、パールホワイトなどの特殊光沢インクなどを採用することも可能である。
上述した実施例においては、プリンター20が図2の印刷処理の全てを実行する構成としたが、プリンター20にコンピュータが接続される場合には、印刷処理の一部を当該コンピュータが実行してもよい。かかる場合、コンピュータとプリンター20とによって構成される印刷システムは、広義の印刷装置として捉えることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明は、印刷装置や印刷方法としての構成の他、ディザマスクの使用方法や印刷方法により印刷された印刷物等としても実現することができる。
20…プリンター
30…制御ユニット
40…CPU
41…ハーフトーン処理部
42…印刷部
43…印刷制御部
51…ROM
52…RAM
60…EEPROM
62…ディザマスク
70…キャリッジモータ
71…駆動ベルト
72…プーリ
73…摺動軸
74…紙送りモータ
75…プラテン
77…検出センサ
78…カッター
80…キャリッジ
82〜87…インクカートリッジ
90…印刷ヘッド
92〜97…ノズル列
98…メモリカードスロット
99…操作パネル
P…ロール紙
PP…先行ロール紙
PF…後続ロール紙
MC…メモリカード
RU…繰返し最小単位

Claims (13)

  1. 印刷媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
    画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部と、
    インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する印刷部と
    を備え、
    前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する
    印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記印刷制御部は、前記先行の印刷媒体における前記印刷の終了位置を、前記先行の印刷媒体における印刷可能領域の終端よりも手前の所定の位置とする
    印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記印刷制御部は、前記後続の印刷媒体における前記印刷の開始位置を、前記後続の印刷媒体における印刷可能領域の始端よりも後ろの所定の位置とする
    印刷装置。
  4. 請求項1記載の印刷装置であって、
    更に、所定幅分に相当する前記ドットデータを記憶する記憶部を備え、
    前記印刷制御部は、前記先行の印刷媒体の終端まで前記印刷を行なった後、前記後続の印刷媒体の所定の位置まで、前記記憶部に記憶したドットデータを用いて、前記先行の印刷媒体おける前記終端の印刷を重複して行ない、前記所定の位置から新たなドットデータによる印刷を継続する
    印刷装置。
  5. 前記後続の印刷媒体に、前記位置を判別可能なマーキングを行なう請求項4記載の印刷装置。
  6. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記ハーフトーン処理部は、予め閾値の配置が決定されたディザマスクを用いるディザ法により前記ドットデータを生成し、
    前記先行する印刷媒体における前記所定の位置を、前記後続の印刷媒体での印刷を開始する際に、前記ディザマスクにおける各ノズルの位置と該各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が保持される位置とする
    印刷装置。
  7. 請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ハーフトーン処理部は、予め閾値の配置が決定されたディザマスクを用いるディザ法により前記ドットデータを生成し、
    前記後続する印刷媒体における前記所定の位置を、前記所定の位置で印刷を開始する際に、前記ディザマスクにおける各ノズルの位置と該各ノズルの位置に適用され各閾値との対応関係が保持される位置とする
    印刷装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の印刷装置であって、
    前記印刷ヘッドの前記複数のノズルは、前記副走査方向に配列され、
    前記ディザマスクにおける前記対応関係は、前記印刷媒体上の各位置のドットを前記複数のノズルのうちのいずれのノズルで形成するかを示すノズルパターンの繰返しの最小単位における各位置と、該各位置に適用される前記ディザマスクの各々の閾値の値との間の対応関係である
    印刷装置。
  9. 請求項8記載の印刷装置であって、
    前記ディザマスクは、所定の範囲のインクデューティの印刷領域において、前記印刷ヘッドに設けられ、インクを吐出する複数のノズルを前記副走査方向に配列したノズル列の両端に配置されたノズル、または、前記ノズル列の両端に配置されたノズルとして働くノズルである最先端ノズルの少なくとも一方を含み、該少なくとも一方の最先端ノズルから所定幅の間に配置された先端ノズルがインクを吐出する割合である先端ノズル使用率が、前記複数のノズルから前記先端ノズルを除いた中間ノズルがインクを吐出する割合である中間ノズル使用率よりも小さくなるように、前記複数の閾値が設定された
    印刷装置。
  10. 前記主走査回数は、前記ノズルパターンの繰り返しの最小単位内の主走査の回数である請求項8または請求項9記載の印刷装置。
  11. インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから吐出するインクによって前記印刷媒体上にドットを形成して印刷を行う印刷方法であって、
    画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行ない、
    前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成し、
    前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する
    印刷方法。
  12. コンピュータにより実行可能に記録媒体に記録され、インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドを印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから吐出するインクによって前記印刷媒体上にドットを形成させて印刷を行なわせるプログラムであって、
    画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なう機能と、
    前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する機能と、
    前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、先行する印刷媒体での印刷終了位置または後続の印刷媒体における印刷開始位置を、前記先行する印刷媒体での印刷で実施される主走査回数に応じて決定する機能と
    をコンピュータにより実現するプログラム。
  13. 印刷媒体に印刷を行なう印刷装置であって、
    画像を表わす画像データを入力し、前記ドットの形成の有無を表わすドットデータを生成するハーフトーン処理を行なうハーフトーン処理部と、
    インク吐出用の複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを、を前記印刷媒体に対して主走査方向及び副走査方向に相対移動させると共に、前記ドットデータに従って、前記ノズルからインクを吐出させ、前記印刷媒体にドットを形成する印刷部と
    を備え、
    前記ハーフトーン処理された後のドットデータに基づく印刷が、先行の印刷媒体から後続の印刷媒体に亘って行なわれるとき、後続の印刷媒体における印刷速度は、前記先行の印刷媒体における印刷速度に比べて遅い
    印刷装置。
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