以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン1の斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが左右に並べて配置されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rは、ドラム状のリール枠の周面にリール帯を巻着した構成を有しており、リール枠の中心で左右方向に延びる軸を中心に回転可能に設けられている。リール帯には、21個の図柄が周方向に並べて配置されている。
前扉3は、表示部5、操作部6および演出表示部7を備えている。
表示部5は、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rと対向する位置に設けられている。表示部5の中央部には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの周面の一部を視認可能にするためのリール窓8が設けられている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転中は、リール窓8内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止すると、リール窓8内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのそれぞれ3個の図柄、合計9個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
操作部6は、リール窓8の下方から前側に突出し、前扉3のほぼ全幅にわたって設けられた上面9と、上面9の前端縁に連続し、前扉3のほぼ全幅にわたって上下方向に延びる前面10とを有している。
上面9は、前側に少し下り傾斜している。上面9の右端部には、メダル投入口11が設けられている。上面9の左側に片寄った位置には、MAXベットボタン12が設けられている。上面9の左端部であって、MAXベットボタン12の左側には、1枚ベットボタン13が設けられている。
メダル投入口11からメダルが投入されると、その投入されたメダルがゲームにベット(BET)される。1ゲームに対して、最大で3枚のメダルをベットすることができる。3枚のメダルがゲームにベットされている状態で、メダル投入口11からメダルが投入された場合には、その投入されたメダルは、50枚を上限として、スロットマシン1にクレジットされる。
また、3枚以上のメダルがスロットマシン1にクレジットされている状態で、MAXベットボタン12が操作されると、そのクレジットされているメダルから3枚のメダルがゲームにベットされ、クレジットされているメダルの枚数(クレジット数)が3だけ減る。1枚ベットボタン13が操作されると、クレジットされているメダルから1枚のメダルがゲームにベットされ、クレジット数が1だけ減る。
前面10の左端部には、スタートレバー14が設けられている。また、前面10の中央部には、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが左右に等間隔を空けて設けられている。
ベットされた遊技メダルは、ゲームの開始とともに消費される。スタートレバー14が操作されると、1回のゲーム(1ゲーム)が開始となり、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが回転し始める。左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rは、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rに対応している。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが回転し始めた後、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止する。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのすべてが停止した時点で、リール窓8内に停止表示された9個の図柄が所定の態様をなすと、所定枚数のメダルが払い出される。この払い出されるメダルは、クレジットされ、クレジット数が50に達すると、前扉3の最下部に設けられたメダル排出口16からメダルトレイ17に排出される。以上で、1ゲームが終了である。
演出表示部7は、表示部5の上側に配置されている。演出表示部7には、ゲームの進行に合わせた演出画像などを表示するための液晶表示器18が設けられている。また、演出表示部7には、液晶表示器18の左方および右方に、ゲーム中の雰囲気を盛り上げるための効果音などを出力するスピーカ19が配置されている。
また、前扉3には、操作部6とメダル排出口16との間に、スロットマシン1の機種名などを表示する表示パネル20が装着されている。
メダル排出口16の左側および右側には、スピーカ19とともに効果音などを出力するスピーカ21が配置されている。
図2は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、ゲームの中枢的な動作を制御する主制御装置(メイン基板)31と、ゲームに付随する演出のための制御を行う副制御装置(サブ基板)32とを備えている。
主制御装置31には、CPU41、ROM42、RAM43、入力ポート44および出力ポート45が備えられている。
CPU41は、ROM42、RAM43、入力ポート44および出力ポート45と接続されている。CPU41は、ROM42に格納されている制御プログラムに従って、入力ポート44から入力される各種信号に基づき、出力ポート45に接続されている各種の制御対象を制御する。このとき、RAM43は、ワークエリアとして使用される。
入力ポート44には、MAXベットボタン12、1枚ベットボタン13、スタートレバー14、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが接続されている。MAXベットボタン12、1枚ベットボタン13、スタートレバー14、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、それらに内蔵されたスイッチ(図示せず)から操作信号が出力され、その操作信号が入力ポート44を介してCPU41に入力される。
また、入力ポート44には、リール位置検出センサ51L,51C,51R、メダル投入センサ52およびメダル払出センサ53が接続されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが1回転する度に、それぞれリール位置検出センサ51L,51C,51Rから検出信号が出力され、その検出信号が入力ポート44を介してCPU41に入力される。メダル投入口11から投入されたメダルがメダル貯留部(図示せず)に1枚排出される度に、メダル投入センサ52から検出信号が出力され、その検出信号が入力ポート44を介してCPU41に入力される。また、メダル貯留部からメダルトレイ17に1枚払い出される度に、メダル払出センサ53から検出信号が出力され、その検出信号が入力ポート44を介してCPU41に入力される。
出力ポート45には、CPU41の制御対象として、ドライバ(駆動回路)54を介して、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rをそれぞれ回転させるためのステッピングモータ55L,55C,55Rが接続されている。
また、出力ポート45には、CPU41の制御対象として、ドライバ56,57,58を介して、遊技(ゲーム)に関する基本的な情報を表示するための遊技基本ランプ類59、メダル投入口11から投入されるメダルの排出先を本体2内のメダル貯留部(図示せず)とメダルトレイ17とに切り替えるためのメダルブロッカ60およびメダル貯留部からメダルトレイ17にメダルを払い出すメダル払出装置61が接続されている。
遊技基本ランプ類55には、クレジット数を表示するクレジット数表示器および払い出されたメダルの枚数(配当数)を表示する配当数表示器などが含まれる。CPU41は、メダル投入センサ52およびメダル払出センサ53の検出信号などに基づき、RAM43に設けられたカウンタを使用して、スロットマシン1に預けられているメダルの枚数(クレジット数)を計数している。そして、CPU41は、クレジット数をクレジット数表示器に表示させる。また、CPU41は、メダルブロッカ60を制御して、クレジット数が50に達するまでは、メダル投入口11から投入されるメダルおよび後述する配当として払い出されるメダルをメダル貯留部に貯留させ、クレジット数が50に達すると、メダル投入口11から投入されるメダルおよび配当として払い出されるメダルをメダルトレイ17に排出させる。
スタートレバー14が操作されると、CPU41は、内部抽選(役抽選)を実行する。具体的には、CPU41は、スタートレバー14が操作されたタイミングで、乱数生成回路(図示せず)から乱数値を取得する。乱数生成回路は、発振器からのクロックパルスの出力に応答してカウントアップするインクリメントカウンタを含む構成である。その一方で、CPU41は、ROM42に格納されている抽選テーブルを参照する。抽選テーブルでは、乱数生成回路が生成する乱数の範囲(たとえば、0〜65535)が複数の抽選区分に分けられ、抽選区分の個々に1以上の役が対応づけられている。CPU41は、乱数生成回路が生成する乱数を取得して、その取得した乱数が属する抽選区分に対応づけられた役を当選役として決定する。乱数生成回路から取得した乱数がどの抽選区分にも属さない場合には、CPU41は、内部抽選の結果を不当選と決定する。
その後、CPU41は、ステッピングモータ55L,55C,55Rに駆動パルス信号を入力し、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転を開始させる。CPU41は、ステッピングモータ55L,55C,55Rのステップ数およびリール位置検出センサ51L,51C,51Rの検出信号に基づいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転位置を常に把握している。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転速度が一定になると、CPU41は、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rからの操作信号を受付可能とする。
左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが1つずつ順に操作されると、CPU41は、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されたタイミングと内部抽選の結果とに基づいて、リール停止制御を実行する。
リール停止制御では、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが順に操作されてから、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rを所定の最大引込みコマ数(たとえば、4コマ)以下の範囲で回転させた後に、その回転を停止させることができる。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのすべての回転が停止すると、CPU41は、後述する入賞ラインL1(図4参照)に当選役に対応した図柄の組合せが並んでいるか否かを判定する。そして、入賞ラインL1に当選役に対応した図柄の組合せが並んでいれば、CPU41は、その当選役に入賞と判定する。なお、便宜上、リプレイ役などの小役以外の役に当選した場合であっても、その当選役に対応した図柄の組合せが入賞ラインL1に停止することを「入賞」と表現する。
また、主制御装置31には、データ送信回路46が備えられている。CPU41は、データ送信回路46を介して、副制御装置32に必要なデータを送信する。このデータ(信号)には、ゲーム開始の条件が成立したことを表すベット信号、スタートレバー14が操作されたことを表すスタートレバー信号、左ストップボタン15Lが操作されたことを表す左停止信号、中ストップボタン15Cが操作されたことを表す中停止信号、右ストップボタン15Rが操作されたことを表す右停止信号および内部抽選の当選役に関する情報である当選役データなどが含まれる。
副制御装置32には、CPU71、ROM72、RAM73、入力ポート74、出力ポート75およびデータ受信回路76が備えられている。
CPU71は、ROM72、RAM73、入力ポート74および出力ポート75と接続されている。
入力ポート74には、データ受信回路76が接続されている。主制御装置31のデータ送信回路46から送信されるデータは、データ受信回路76に受信され、入力ポート74を介して、CPU71に入力される。
出力ポート75には、CPU71の制御対象として、それぞれドライバ77,78を介して、液晶表示器18およびその周囲に配置された演出ランプ類79が接続されている。また、出力ポート75には、CPU71の制御対象として、ドライバ80を介して、スピーカ19,21が接続されている。
CPU71は、ROM72に格納されている制御プログラムに従って、入力ポート74から入力される各種信号に基づき、液晶表示器18の表示、演出ランプ類79の点灯/消灯およびスピーカ19,21からの効果音の出力を制御する。このとき、RAM73は、ワークエリアとして使用される。
また、スロットマシン1では、「設定1」から「設定6」までの6段階の設定値が定められるとともに、各設定値に対応して異なる出玉率(スロットマシン1に投入されるメダルの枚数に対して、遊技者に払い出されるメダルの枚数の割合を示す理論値)が設定されている。そして、本体2内には、設定値を設定(変更)するために操作される設定スイッチ81が設けられている。設定スイッチ81は、主制御装置31の入力ポート44に接続されており、設定スイッチ81で設定された設定値の情報は、入力ポート44を介してCPU41に入力される。
図3は、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの各周面(リール帯)に描かれている図柄の配列を示す図である。
左リール4Lの周面には、「マーク1」、「リプ2」、「ベル」、「スイカ」、「マーク2」、「リプ2」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「バー」、「リプ1」、「ベル」、「スイカ」、「マーク2」、「リプ1」、「ベル」、「スイカ」、「ナナ」、「ナナ2」、「リプ2」および「ベル」の図柄がこの順に配列されている。
中リール4Cの周面には、「ベル」、「チェリー」、「リプ2」、「マーク1」、「ベル」、「リプ2」、「マーク1」、「ベル」、「バー」、「スイカ」、「リプ1」、「マーク2」、「ベル」、「チェリー」、「リプ1」、「マーク2」、「ベル」、「ナナ」、「スイカ」、「リプ2」および「マーク1」の図柄がこの順に配列されている。
右リール4Rの周面には、「マーク1」、「ベル」、「リプ2」、「スイカ」、「マーク1」、「ベル」、「リプ2」、「スイカ」、「バー」、「マーク2」、「ベル」、「リプ2」、「スイカ」、「マーク2」、「ベル」、「リプ2」、「ナナ2」、「ナナ」、「マーク1」、「ベル」および「リプ1」の図柄がこの順に配列されている。
図4は、図柄停止位置PL1,PL2,PL3,PC1,PC2,PC3,PR1,PR2,PR3および入賞ラインL1について説明するための図である。
左リール4Lが停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PL1,PL2,PL3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
中リール4Cが停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PC1,PC2,PC3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
右リール4Rが停止すると、リール窓8内で上下に並ぶ図柄停止位置PR1,PR2,PR3にそれぞれ1個の図柄が停止する。
スロットマシン1は、いわゆる中段1ライン機であり、3枚のメダルのベットにより、リール窓8内の中段に横一列に整列する3つの図柄停止位置PL2,PC2,PR2を通るラインL1が入賞ラインとして有効になる。
内部抽選での当選役に対応した図柄の組合せが入賞ラインL1に並ぶと、その当選役に入賞となる。内部抽選の抽選対象の役には、たとえば、通常リプレイ、特殊リプレイ(特リプ)、弱チェリー、強チェリー、中チェリー(中段チェリー)、弱スイカ、強スイカ、弱ベル、強ベル、弱チャンス目および強チャンス目などが含まれる。
内部抽選で通常リプレイが当選役として決定され、通常リプレイに対応した図柄の組合せが入賞ラインL1に並ぶと、通常リプレイに入賞となり、メダルのベットなしでの次の1ゲームの実行が許可される。このとき、リール窓8内で横一直線に延びる水平ライン(図柄停止位置PL1,PC1,PR1を通るライン、図柄停止位置PL2,PC2,PR2を通るライン、図柄停止位置PL3,PC3,PR3を通るライン)またはリール窓8内に斜め一直線に延びる斜めライン(図柄停止位置PL1,PC2,PR3を通るライン、図柄停止位置PL3,PC2,PR1を通るライン)上の3つの図柄停止位置に、「リプ1」図柄または「リプ2」図柄が停止する。
内部抽選で特殊リプレイが当選役として決定され、特殊リプレイに対応した図柄の組合せが入賞ラインL1上に並ぶと、特殊リプレイに入賞となり、メダルのベットなしでの次の1ゲームの実行が許可される。このとき、リール窓8内に斜め一直線に延びる斜めライン上の3つの図柄停止位置に、「マーク1」図柄または「マーク2」図柄が停止する。
弱チェリーは、チャンス役である。内部抽選で弱チェリーが当選役として決定された場合に、左リール4Lの「バー」図柄が図柄停止位置PL1または図柄停止位置PL1の1図柄分手前の位置に位置するタイミングで左ストップボタン15Lが操作(以下、この操作を「通常DDT操作」という。)されると、図柄停止位置PL3に「チェリー」図柄が停止し、その後、図柄停止位置PC2に「チェリー」図柄が位置するタイミングを狙って、中ストップボタン15Cが操作されても、図柄停止位置PC2に「チェリー」図柄は停止しない。この停止出目が出現すると、弱チェリーに入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
強チェリーは、チャンス役である。内部抽選で強チェリーが当選役として決定された場合に、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL3に「チェリー」図柄が停止し、その後、図柄停止位置PC2に「チェリー」図柄が位置するタイミングを狙って、中ストップボタン15Cが操作されると、図柄停止位置PC2に「チェリー」図柄が停止する。この停止出目が出現すると、強チェリーに入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
中チェリーは、チャンス役である。内部抽選で中チェリーが当選役として決定された場合に、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL2に「チェリー」図柄が停止し、中チェリーに入賞となる。中チェリーの入賞に対しては、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
弱スイカは、チャンス役である。内部抽選で弱スイカが当選役として決定された場合に、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL1に「スイカ」図柄が停止し、その後、図柄停止位置PC2,PR3に「スイカ」図柄が位置するタイミングを狙って、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、図柄停止位置PC2,PR3に「スイカ」図柄が停止し、リール窓8内の右下がりに一直線に延びる斜めラインに「スイカ」図柄が揃う。この停止出目が出現すると、弱スイカに入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
強スイカは、チャンス役である。内部抽選で強スイカが当選役として決定された場合に、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL1に「スイカ」図柄が停止し、その後、図柄停止位置PC1,PR1に「スイカ」図柄が位置するタイミングを狙って、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、図柄停止位置PC1,PR1に「スイカ」図柄が停止し、リール窓8内の上段で横一直線に延びる水平ラインに「スイカ」図柄が揃う。この停止出目が出現すると、強スイカに入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
弱ベルは、チャンス役である。内部抽選で弱ベルが当選役として決定され、弱ベルに対応した図柄の組合せが入賞ラインL1上に並ぶと、弱ベルに入賞となり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。このとき、リール窓8内の上段もしくは下段に横一直線に延びる水平ラインまたは右下がりに一直線に延びる斜めラインに「ベル」図柄が揃う。
強ベルは、チャンス役である。内部抽選で強ベルが当選役として決定され、強ベルに対応した図柄の組合せが入賞ラインL1上に並ぶと、強ベルに入賞となり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。このとき、リール窓8内の右上がりに一直線に延びる斜めラインに「ベル」図柄が揃う。
弱チャンス目は、チャンス役である。内部抽選で当該弱チャンス目が当選役として決定された場合に、たとえば、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL2に「リプ1」図柄が停止し、その後、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、図柄停止位置PC2に「リプ1」図柄または「リプ2」図柄が停止し、図柄停止位置PR1に「リプ1」図柄または「リプ2」図柄が停止する。この停止出目が出現すると、弱チャンス目に入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
強チャンス目は、チャンス役である。内部抽選で当該強チャンス目が当選役として決定された場合に、たとえば、通常DDT操作が行われると、図柄停止位置PL2に「リプ1」図柄が停止し、その後、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、図柄停止位置PC2に「リプ1」図柄または「リプ2」図柄が停止し、図柄停止位置PR3に「リプ1」図柄または「リプ2」図柄が停止する。この停止出目が出現すると、強チャンス目に入賞であり、配当として、所定枚数のメダルが払い出される。
なお、内部抽選の抽選対象の役には、他の図柄の組合せが対応づけられた通常リプレイなどが含まれるが、記載が冗長になるのを避けるため、それらの役に対応づけられた図柄の組合せについての説明を省略する。
また、内部抽選の抽選対象の役には、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが所定の正解押し順で操作された場合に入賞となる押し順小役などが含まれる。
図5は、遊技状態Aの遷移を示す図である。図6は、低確状態で実行される高確/AT移行抽選の当選確率を定義した当選確率テーブルの一例を示す図である。図7は、高確状態で実行されるAT移行抽選の当選確率を定義した当選確率テーブルの一例を示す図である。図8は、特別演出状態で実行されるAT移行抽選の当選確率を定義した当選確率テーブルの一例を示す図である。図9は、特別演出状態の継続ゲーム数とその決定確率との関係の一例を示す図である。図10は、ポイント数が1以上であるときに液晶表示器18に表示される画面の一例を示す図である。図11は、ガードが付与されているときに液晶表示器18に表示される画面の一例を示す図である。図12は、状態移行抽選における当選確率と遊技状態Aおよびポイント数との関係を示す図である。
スロットマシン1では、遊技状態Aとして、低確状態、高確状態、特別演出状態およびAT状態が設けられている。
低確状態は、通常状態であって、高確状態、特別演出状態およびAT状態よりも遊技者に不利な遊技状態である。スロットマシン1の電源投入直後は、遊技状態Aが低確状態に設定される。低確状態では、所定の通常ステージの演出画像が液晶表示器18に表示され、これにより、低確状態であることが遊技者に報知される。
低確状態における内部抽選で、チャンス役、つまり弱チェリー、強チェリー、中チェリー、弱スイカ、強スイカ、弱ベル、強ベル、弱チャンス目または強チャンス目に当選し、その当選役データが主制御装置31から副制御装置32に送信されると、副制御装置32のCPU71により、図6に示される当選確率テーブルに従った高確/AT移行抽選が実行される。
弱チェリーに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、14.5%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、0.5%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選し、85.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
強チェリーに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、85.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、15.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。強チェリーに当選すると、遊技状態Aが低確状態から高確状態またはAT状態に必ず移行する。
中チェリーに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、100.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、中チェリーに当選すると、遊技状態Aが低確状態からAT状態に必ず移行する。
弱スイカに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、24.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、1.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選し、75.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
強スイカに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、90.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、10.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。強スイカに当選すると、遊技状態Aが低確状態から高確状態またはAT状態に必ず移行する。
弱ベルに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、30.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、5.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選し、65.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
強ベルに当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、50.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、50.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。強ベルに当選すると、遊技状態Aが低確状態から高確状態またはAT状態に必ず移行する。
弱チャンス目に当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、30.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、5.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選し、65.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
強チャンス目に当選した場合に実行される高確/AT移行抽選では、80.0%の確率で低確状態から高確状態への移行に当選し、20.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。強チャンス目に当選すると、遊技状態Aが低確状態から高確状態またはAT状態に必ず移行する。
高確状態は、低確状態よりも遊技者に有利な遊技状態であって、特別演出状態およびAT状態よりも遊技者に不利な遊技状態である。高確状態では、所定の演出Aステージの演出画像が液晶表示器18に表示され、これにより、高確状態であることが遊技者に報知される。
高確状態における内部抽選で、チャンス役に当選し、その当選役データが主制御装置31から副制御装置32に送信されると、副制御装置32のCPU71により、図7に示される当選確率テーブルに従ったAT移行抽選が実行される。
弱チェリーに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、0.5%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、95.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
強チェリーに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、40.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、60.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
中チェリーに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、100.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、中チェリーに当選すると、遊技状態Aが高確状態からAT状態に必ず移行する。
弱スイカに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、1.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、99.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
強スイカに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、34.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、66.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
弱ベルに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、25.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、75.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
強ベルに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、57.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、43.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
弱チャンス目に当選した場合に実行されるAT移行抽選では、25.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、75.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
強チャンス目に当選した場合に実行されるAT移行抽選では、46.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選し、54.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
高確状態において、AT状態に移行しないまま、所定ゲーム数(たとえば、10〜20ゲーム)が消化されると、遊技状態Aが高確状態から低確状態に転落する。
特別演出状態は、高確状態よりも遊技者に有利な遊技状態であって、AT状態よりも遊技者に不利な遊技状態である。特別演出状態では、所定の演出Bステージの演出画像が液晶表示器18に表示され、これにより、特別演出状態であることが遊技者に報知される。
特別演出状態における内部抽選で、チャンス役に当選し、その当選役データが主制御装置31から副制御装置32に送信されると、副制御装置32のCPU71により、図8に示される当選確率テーブルに従ったAT移行抽選が実行される。
弱チェリーまたは弱スイカに当選した場合に実行されるAT移行抽選では、25.0%の確率で特別演出状態からAT状態への移行に当選し、75.0%の確率で遊技状態Aが特別演出状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
強チェリー、中チェリー、強スイカ、強ベルまたは強チャンス目に当選した場合に実行されるAT移行抽選では、100.0%の確率で特別演出状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、強チェリー、中チェリー、強スイカ、強ベルまたは強チャンス目に当選すると、遊技状態Aが特別演出状態からAT状態に必ず移行する。
弱ベルまたは弱チャンス目に当選した場合に実行されるAT移行抽選では、50.0%の確率で特別演出状態からAT状態への移行に当選し、50.0%の確率で遊技状態Aが特別演出状態から移行しない非当選となる。
また、特別演出状態の開始時には、副制御装置32のCPU71により、特別演出状態の継続ゲーム数を決定するための継続ゲーム数抽選が実行される。この継続ゲーム数抽選では、図9に示されるように、85.0%の確率で継続ゲーム数が10ゲームに決定され、10.0%の確率で継続ゲーム数が20Gに決定され、3.5%の確率で継続ゲーム数が30ゲームに決定される。特別演出状態において、AT状態に移行しないまま、継続ゲーム数抽選で決定された継続ゲーム数が消化されると、遊技状態Aが特別演出状態から低確状態に転落する。また、継続ゲーム数抽選では、1.5%の確率で継続ゲーム数が無限数に決定される。この場合、AT状態に移行するまで、特別演出状態が継続する。
AT状態は、特別演出状態よりも遊技者に有利な遊技状態である。AT状態では、内部抽選で押し順小役に当選し、その当選役データが主制御装置31から副制御装置32に送信されると、副制御装置32のCPU71により、液晶表示器18およびスピーカ19,21などが制御されて、押し順小役の正解押し順が報知される。正解押し順に従って、左ストップボタン15L、中ストップボタン15Cおよび右ストップボタン15Rが操作されると、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止制御により、押し順小役に必ず入賞する。そのため、AT状態では、遊技者が多数のメダルを獲得することができる。また、AT状態では、所定のAT演出画像が液晶表示器18に表示される。
AT状態において、所定ゲーム数が消化されると、遊技状態AがAT状態から低確状態に転落する。
そして、スロットマシン1では、低確状態、高確状態および特別演出状態における内部抽選で特殊リプレイに当選すると、副制御装置32のCPU71により、1ポイントが付与されるとともに、遊技状態Aを現在の状態よりも遊技者に有利な状態に移行するか否かを決定する状態移行抽選が実行される。
遊技者が獲得したポイントの累計であるポイント数は、副制御装置32のRAM73に記憶され、図10および図11に示されるように、液晶表示器18に表示されるポイント数メータMの色で報知される。たとえば、ポイント数が「1」のときには、青色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「2」のときには、黄色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「3」のときには、緑色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「4」のときには、赤色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「5」のときには、紫色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「6」のときには、白色のポイント数メータMが表示され、ポイント数が「7」のときには、虹色のポイント数メータMが表示される。ポイント数が「0」のときには、ポイント数メータMが表示されない。スロットマシン1では、ポイント数の下限値が「0」とされ、ポイント数の上限値が「7」とされている。
なお、ポイント数は、ポイント数メータMの色以外に、種々の方法で報知することができ、たとえば、ポイント数を表す数値が液晶表示器18に表示されてもよい。
状態移行抽選に当選すると、遊技状態Aが現在の状態よりも遊技者に有利な状態に移行する。状態移行抽選では、図12に示されるように、遊技状態Aおよびポイント数に応じた当選確率が設定されている。
遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が1であるときに実行される状態移行抽選では、0.1%の確率で低確状態から特別演出状態への移行に当選し、99.9%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が2であるときに実行される状態移行抽選では、1.5%の確率で低確状態から特別演出状態への移行に当選し、98.5%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が3であるときに実行される状態移行抽選では、15.0%の確率で低確状態から特別演出状態への移行に当選し、85.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が4であるときに実行される状態移行抽選では、60.0%の確率で低確状態から特別演出状態への移行に当選し、40.0%の確率で遊技状態Aが低確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が5以上であるときに実行される状態移行抽選では、100.0%の確率で低確状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、遊技状態Aが低確状態であり、ポイント数が5以上であるときに、特殊リプレイに当選すると、遊技状態Aが低確状態からAT状態に必ず移行する。
遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が1であるときに実行される状態移行抽選では、15.0%の確率で高確状態から特別演出状態への移行に当選し85.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が2であるときに実行される状態移行抽選では、40.0%の確率で高確状態から特別演出状態への移行に当選し、60.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が3であるときに実行される状態移行抽選では、60.0%の確率で高確状態から特別演出状態への移行に当選し、40.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が4であるときに実行される状態移行抽選では、80.0%の確率で高確状態から特別演出状態への移行に当選し、20.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選となる。
遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が5以上であるときに実行される状態移行抽選では、100.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、遊技状態Aが高確状態であり、ポイント数が5以上であるときに、特殊リプレイに当選すると、遊技状態Aが高確状態からAT状態に必ず移行する。
遊技状態Aが特別演出状態であり、ポイント数が1〜5であるときに実行される状態移行抽選では、40.0%の確率で特別演出状態からAT状態への移行に当選し60.0%の確率で遊技状態Aが高確状態から移行しない非当選(はずれ)となる。
遊技状態Aが特別演出状態であり、ポイント数が6以上であるときに実行される状態移行抽選では、100.0%の確率で高確状態からAT状態への移行に当選する。すなわち、遊技状態Aが特別演出状態であり、ポイント数が6以上であるときに、特殊リプレイに当選すると、遊技状態Aが特別演出状態からAT状態に必ず移行する。
また、低確状態、高確状態および特別演出状態における内部抽選で通常リプレイに当選した場合には、ポイント数が「0」にクリア(ゼロクリア)される。
そして、スロットマシン1には、そのポイント数のゼロクリアからの救済機能が備えられている。すなわち、スロットマシン1では、低確状態、高確状態および特別演出状態における内部抽選で特殊リプレイに当選すると、副制御装置32のCPU71により、ガード付与抽選が実行され、ガード付与抽選に当選すると、内部抽選で通常リプレイに当選してもポイント数がゼロクリアされないガードが付与され、RAM73に設けられたガードフラグに「1」がセットされる。ガードが付与されると、図11に示されるように、ポイント数メータMの上部にキャラクタが出現し、「ガード中」の文字が表示されて、ガードが付与されている状態であることが報知される。ガードが既に付与されている場合には、内部抽選で特殊リプレイに当選しても、ガード付与抽選は実行されない。
ガードが付与されている状態、つまりガードフラグに「1」がセットされている状態では、内部抽選で通常リプレイに当選しても、ポイント数は、「0」にクリアされずに、現状のままで維持される。また、ガードが付与されている状態で、内部抽選で通常リプレイに当選した場合、ガードフラグが「0」にリセットされて、ガードが消滅する。
さらに、スロットマシン1には、遊技状態Bとして、ガード付与抽選の当選確率が相対的に高いガード高確状態と、ガード付与抽選の当選確率が相対的に低いガード低確状態とが設けられている。
図13は、ガード付与抽選に使用される抽選テーブルの一例を示す図である。
ガード付与抽選では、副制御装置32に備えられた乱数生成回路(図示せず)が生成する10000個の乱数が使用される。
遊技状態Aが低確状態、高確状態および特別演出状態のいずれの状態であっても、遊技状態Bがガード高確状態であるときには、ガード付与抽選に、5000個の乱数が属する区分に「はずれ」が対応づけられ、5000個の乱数が属する区分に「当選(ガード)」が対応づけられた抽選テーブルが使用される。
遊技状態Aが低確状態であり、遊技状態Bがガード低確モード状態であるときには、ガード付与抽選に、9500個の乱数が属する区分に「はずれ」が対応づけられ、500個の乱数が属する区分に「当選(ガード)」が対応づけられた抽選テーブルが使用される。
遊技状態Aが高確状態であり、遊技状態Bがガード低確モード状態であるときには、ガード付与抽選に、7500個の乱数が属する区分に「はずれ」が対応づけられ、2500個の乱数が属する区分に「当選(ガード)」が対応づけられた抽選テーブルが使用される。
したがって、ガード付与抽選の当選確率は、遊技状態Bがガード高確状態であるときに最も高く、遊技状態Aが高確状態であり、遊技状態Bがガード低確モード状態であるときに次に高く、遊技状態Aが低確状態であり、遊技状態Bがガード低確モード状態であるときに最も低い。
図14は、遊技状態Bの設定処理の流れを示すフローチャートである。図15は、ガード高確ゲーム数抽選で使用される抽選テーブルの一例を示す図である。
副制御装置32のCPU71により、図14に示される設定処理が実行されて、遊技状態Bがガード高確状態またはガード低確状態に選択的に設定される。
AT状態から低確状態に転落した場合、または、設定スイッチ81の操作により設定値が変更された場合、その後の1ゲーム目から、遊技状態Bがガード高確状態に設定される(ステップS1)。
ガード高確状態に設定されると、つづいて、ガード高確状態が継続するゲーム数であるガード高確ゲーム数を決定するためのガード高確ゲーム数抽選が実行される(ステップS2)。
ガード高確ゲーム数抽選では、副制御装置32に備えられた乱数生成回路(図示せず)が生成する10000個の乱数が使用される。また、図15に示される抽選テーブルが使用される。この抽選テーブルは、設定スイッチ81の操作により設定された設定値ごとに設けられている。
設定値が「設定1」である場合に使用される抽選テーブルでは、9000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「75」が対応づけられ、1000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「150」が対応づけられている。
設定値が「設定2」である場合に使用される抽選テーブルでは、9000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「100」が対応づけられ、1000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「125」が対応づけられている。
設定値が「設定3」である場合に使用される抽選テーブルでは、8500個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「75」が対応づけられ、1500個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「150」が対応づけられている。
設定値が「設定4」である場合に使用される抽選テーブルでは、8500個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「100」が対応づけられ、1500個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「125」が対応づけられている。
設定値が「設定5」である場合に使用される抽選テーブルでは、8000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「75」が対応づけられ、2000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「150」が対応づけられている。
設定値が「設定6」である場合に使用される抽選テーブルでは、8000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「100」が対応づけられ、2000個の乱数が属する区分にガード高確ゲーム数「125」が対応づけられている。
ガード高確ゲーム数が決定されると、1ゲームが開始されたか否かが判断される(ステップS3)。
そして、1ゲームが開始されると(ステップS3のYES)、ガード高確ゲーム数が「1」だけ減らされる(ステップS4)。
その後、ガード高確ゲーム数が「0」になったか否かが判断される(ステップS5)。
ガード高確状態は、ガード高確ゲーム数が「0」になるまで続けられる。ガード高確状態において、ガード高確ゲーム数のゲームが消化されると、ガード高確ゲーム数が「0」になり(ステップS5のYES)、ガード高確状態が終了となり、遊技状態Bがガード低確状態に設定される(ステップS6)。
以上のように、内部抽選で特殊リプレイに当選すると、ポイントが付与される。そして、そのポイントの累計であるポイント数に基づいて、遊技状態Aが現在の状態から現在の状態よりも遊技者に有利な状態に移行される。具体的には、内部抽選で特殊リプレイに当選すると、状態移行抽選が実行され、状態移行抽選に当選すると、遊技状態Aが現在の状態よりも遊技者に有利な状態に移行する。そのため、ポイントの付与(獲得)に対する興味を遊技者に持たせることができ、ポイントが付与されるゲームの興趣を増すことができる。
また、内部抽選で通常リプレイに当選すると、ポイント数がゼロクリアされる。通常リプレイの当選によるポイント数のゼロクリアの可能性があるので、遊技者にハラハラさせることができ、ポイントが付与されるゲームの興趣をさらに増すことができる。
ところが、ポイント数がある程度まで増加した状態で、通常リプレイに当選し、ポイント数がゼロクリアされると、遊技状態Aの移行に対する遊技者の期待感を損ねてしまうおそれがある。
スロットマシン1では、ガード付与抽選に当選すると、内部抽選での通常リプレイの当選時にポイント数がゼロクリアされないガードが付与される。そして、ガードが付与されているか否かが報知される。ガードの付与が報知されることにより、通常リプレイに当選してもポイント数がゼロクリアされないことを遊技者に認識させることができる。その結果、ガードが付与されている状態では、遊技状態Aの移行に対する遊技者の期待感を損ねることなく、遊技者にゲームを安心して楽しませることができる。
状態移行抽選では、ポイント数が多いほど高い確率で当選する。そのため、ポイント数が多くなるにつれて、遊技状態Aの移行に対する遊技者の期待感を高めることができ、ポイントが付与されるゲームの興趣を増すことができる。
また、スロットマシン1では、遊技状態Bとして、ガード付与抽選の当選確率が相対的に高いガード高確状態と、ガード付与抽選の当選確率が相対的に低いガード低確状態とが選択的に設定される。これにより、ガード高確状態が設定されているときには、遊技者にガードの付与に対する大きな期待を抱かせることができる。
具体的に、遊技状態Bがガード高確状態に設定されるのは、遊技状態AがAT状態の終了に伴い低確状態に移行したとき、及び設定スイッチ81の操作により設定値が変更されたときである。
遊技状態AがAT状態の終了に伴い低確状態に移行したときは、遊技者にとって遊技の止め時であるが、低確状態への移行から一定ゲーム間、遊技状態Bがガード高確状態に設定されることで、遊技者に遊技継続に対する動機を付与することができ、結果として、スロットマシン1の稼働率の向上が図れる。
また、設定値変更後の一定ゲーム間、遊技状態Bをガード高確状態に設定することで、スロットマシン1が設置されている遊技店の開店直後、遊技者に対しスロットマシン1での遊技動機を付与することができ、結果として、スロットマシン1の開店直後の稼働率の向上が図れる。
さらに、ガード高確状態が継続するゲーム数であるガード高確ゲーム数の期待値を設定値が高いほど大きくなるように設定したため、ガードが比較的頻繁に付与される状態がAT状態終了後または開店直後からどの程度継続したかによって、設定値を推測するという興趣を遊技者に付与することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、内部抽選で通常リプレイに当選すると、ポイント数がゼロクリアされるとしたが、ゼロクリアに限らず、ポイント数が所定のポイントだけ剥奪(減算)されてもよい。剥奪されるポイントは、「1」であってもよいし、「2」以上であってもよい。
また、前述の各テーブルに示される具体的な数値は、単なる一例である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。