以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン1の斜視図である。
スロットマシン1は、前面が開放された箱型の本体2と、本体2の前面を開閉可能に設けられた前扉3とを備えている。
本体2内には、上下方向の中央部より少し上方の位置に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが左右に並べて配置されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rは、ドラム状のリール枠の周面にリール帯を巻着した構成を有しており、リール枠の中心で左右方向に延びる軸を中心に回転可能に設けられている。リール帯には、21個の図柄が周方向に並べて配列されている。
前扉3には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rと対向する位置に、表示パネルユニット5が配置されている。
表示パネルユニット5には、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの周面の一部を視認可能にするためのリール窓6が形成されている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転中は、リール窓6内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの図柄が次々に現れる(図柄の変動表示)。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが停止すると、リール窓6内に、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのそれぞれ3個の図柄、合計9個の図柄が表示される(図柄の停止表示)。
また、表示パネルユニット5には、遊技に関する基本的な情報を表示するための各種の表示器が備えられている。この表示器には、たとえば、クレジット数表示器7、配当数表示器8、3個のベット数表示LED9、リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が含まれる。クレジット数表示器7および配当数表示器8は、リール窓6の下方において、左右に並べて配置されている。クレジット数表示器7および配当数表示器8は、それぞれ2桁の数字を表示可能に構成されている。3個のベット数表示LED9は、クレジット数表示器7の左側において、上下に並べて配置されている。リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12は、配当数表示器8の右側において、上下に並べて配置されている。
前扉3には、表示パネルユニット5の下方に、操作部13が設けられている。操作部13は、表示パネルユニット5の前面に対して前側に張り出しており、平坦な上面14および前側に緩やかに凸湾曲した前面15を有している。
上面14の右端部には、メダル投入口16が設けられている。上面14の左端部には、MAXベットボタン17および1枚ベットボタン18が設けられている。1枚ベットボタン18は、MAXベットボタン17の左側に配置されている。
前面15には、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20Rおよび精算ボタン21が設けられている。左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rは、前面15の左右方向の中央部において、左からこの順に並べて配置されている。スタートレバー19は、左ストップボタン20Lの左側に配置されている。精算ボタン21は、スタートレバー19のさらに左側に配置されている。
メダル受付可否表示LED12の点灯中は、メダル投入口16からメダルが投入されると、その投入が受け付けられる。メダル受付可否表示LED12の消灯中は、メダル投入口16からメダルが投入されても、その投入が受け付けられず、前扉3の最下部に設けられたメダル排出口22からメダルトレイ23にメダルが排出される。
ゲームに対してメダルがベットされていない状態において、メダルの投入が受け付けられると、そのメダルがゲームにベットされ、1個のベット数表示LED9が点灯される。つづいて、メダルがメダル投入口16から投入されると、2枚目のメダルがゲームに追加ベットされ、2個のベット数表示LED9が点灯される。さらに、メダルがメダル投入口16から投入されると、3枚目のメダルがゲームに追加ベットされ、3個のベット数表示LED9が点灯される。スロットマシン1では、1ゲーム(1回のゲーム)に対して所定の最大ベット枚数(たとえば、3枚)のメダルがベットされると、1ゲームが開始可能となり、スタート可否表示LED11が点灯されるとともに、リール窓6内に設定される所定の入賞ラインが有効化される。最大ベット枚数のメダルがゲームにベットされている状態で、メダル投入口16からメダルが投入された場合、その投入されたメダルは、50枚を上限として、スロットマシン1にクレジットされる。クレジットされているメダルの枚数は、クレジット数表示器7に表示される。50枚のメダルがクレジットされている状態で、メダル投入口16からメダルが投入された場合、その投入されたメダルは、メダル排出口22からメダルトレイ23に排出される。
最大ベット枚数以上のメダルがスロットマシン1にクレジットされ、ゲームに対してメダルがベットされていない状態において、MAXベットボタン17が操作されると、そのクレジットされているメダルから最大ベット枚数のメダルがゲームにベットされ、3個のベット数表示LED9およびスタート可否表示LED11が点灯されるとともに、リール窓6内に設定される所定の入賞ラインが有効化される。また、クレジット数が最大ベット枚数分だけ減り、クレジット数表示器7の表示が更新される。1枚ベットボタン18が操作された場合には、クレジットされているメダルから1枚のメダルがゲームにベットされ、1個のベット数表示LED9が点灯されるとともに、クレジット数が1だけ減り、クレジット数表示器7の表示が更新される。
ベットされたメダルは、ゲームの開始とともに消費される。スタートレバー19が操作されると、1ゲームが開始となり、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの順方向の回転が開始される。また、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が消灯される。左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rは、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rに対応して設けられている。左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転開始後、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されると、それぞれ左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が停止される。
左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rのすべてが停止した時点で、有効化されている入賞ライン(以下、「有効ライン」という。)上に所定の図柄の組合せが並ぶと、その図柄の組合せに応じた処理が行われる。以上で1ゲームが終了となり、すべてのベット数表示LED9が消灯され、メダル受付可否表示LED12が点灯される。
たとえば、有効ライン上に小役に係る図柄の組合せが並ぶと、その小役に入賞となり、所定の配当数のメダルが配当として付与され、その配当数が配当数表示器8に表示される。配当は、スロットマシン1に50枚を上限としてクレジットされ、50枚を超える分については、メダル排出口22からメダルトレイ23に排出される。配当がクレジットされると、クレジット数が配当数だけ増え、クレジット数表示器7の表示が更新される。
また、有効ライン上にリプレイ役(再遊技役)に係る図柄の組合せが並ぶと、そのリプレイ役に入賞となり、メダルのベットなしで次の1ゲームの実行が許可され、リプレイ表示LED10が点灯される。この場合、メダル受付可否表示LED12が消灯されたまま、点灯中のベット数表示LED9が一旦消灯された後に再び点灯されるとともに、スタート可否表示LED11が点灯される。
なお、便宜上、リプレイ役など、小役以外の役に当選した場合であっても、その当選役に対応した図柄の組合せが有効ライン上に並ぶことを「入賞」と表現する。
メダル受付可否表示LED12が点灯され、1枚以上のメダルがクレジットされている状態で、精算ボタン21が操作されると、クレジットされている全メダルがメダル排出口22からメダルトレイ23に排出されて、クレジット数表示器7の表示が「0」に更新される。
また、スロットマシン1には、液晶表示装置24、1対のスピーカ25L,25Rおよび1対のスピーカ26L,26Rが搭載されている。液晶表示装置24は、表示パネルユニット5の上方に配置されている。スピーカ25L,25Rは、液晶表示装置24の左側および右側に分かれて配置されている。スピーカ26L,26Rは、メダル排出口22の左側および右側に分かれて配置されている。遊技(ゲーム)の進行に合わせて、液晶表示装置24に演出画像や各種の情報などが表示され、また、スピーカ25L,25R,26L,26Rから効果音などが出力される。
図2は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、ゲームの中枢的な制御を実行するメイン基板31と、ゲームに付随する演出のための制御を実行するサブ基板32と、液晶表示装置24を制御する液晶基板33とを備えている。
メイン基板31には、CPU41、ROM42、RAM43、入出力ポート44およびデータ送出回路45が備えられている。CPU41、ROM42、RAM43、入出力ポート44およびデータ送出回路45は、バスにより、データを通信可能に接続されている。また、メイン基板31には、CPU41にクロックパルスを与えるクロック発生回路46と、乱数を生成する乱数生成回路47とが備えられている。
CPU41は、ROM42に格納されているプログラムを実行し、入出力ポート44から入力される信号に基づいて、入出力ポート44に接続されている各制御対象を制御する。
RAM43は、CPU41によるプログラムの実行時のワークエリアとして使用される。
入出力ポート(入力ポート)44には、MAXベットボタン17、1枚ベットボタン18、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20R、精算ボタン21、左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51C、右リール位置検出センサ51R、メダル投入センサ52およびメダル払出センサ53が接続されている。
入出力ポート(出力ポート)44には、クレジット数表示器7、配当数表示器8、ベット数表示LED9、リプレイ表示LED10、スタート可否表示LED11およびメダル受付可否表示LED12が制御対象として接続されている。また、入出力ポート(出力ポート)44には、左リール4Lを回転駆動する左リール駆動モータ61L、中リール4Cを回転駆動する中リール駆動モータ61C、右リール4Rを回転駆動する右リール駆動モータ61R、メダル投入口16から投入されるメダルの受付/拒否を切り替えるためのメダルブロックソレノイド62および本体2内に設けられたメダル貯留部(図示せず)からメダルを払い出すためのメダル払出駆動モータ63が制御対象として接続されている。左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rには、ステッピングモータが採用されている。
MAXベットボタン17、1枚ベットボタン18、スタートレバー19、左ストップボタン20L、中ストップボタン20C、右ストップボタン20Rおよび精算ボタン21が操作されると、それらの個々に設けられたスイッチまたはセンサから信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。また、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rが1回転する度に、それぞれ左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51Cおよび右リール位置検出センサ51Rから信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。メダル投入口16からメダルが1枚投入される度に、メダル投入センサ52から検出信号が出力され、その検出信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。メダル払出駆動モータ63が駆動されて、メダル貯留部からメダルが払い出される度に、メダル払出センサ53から信号が出力され、その信号が入出力ポート44を介してCPU41に入力される。
CPU41は、内部抽選を実行し、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの停止後、有効ライン上に内部抽選での当選役に対応した図柄の組合せが並んでいるか否かを判定する。有効ライン上に当選役に対応した図柄の組合せが並んでいれば、CPU41は、その当選役に入賞と判定し、当選役に応じた処理を実行する。
また、CPU41は、データ送出回路45を介して、サブ基板32に各種データを送出する。各種データには、ゲーム開始の条件が成立したことを表すベット信号、スタートレバー19が操作されたことを表すレバーオン信号、左ストップボタン20Lが操作されたことを表す左停止信号、中ストップボタン20Cが操作されたことを表す中停止信号、右ストップボタン20Rが操作されたことを表す右停止信号、および内部抽選の当選役に関する情報である当選役データなどが含まれる。
サブ基板32には、データ入力回路71が備えられている。データ入力回路71は、メイン基板31のデータ送出回路45とデータを通信可能に接続されている。データ送出回路45とデータ入力回路71との間では、データ送出回路45からデータ入力回路71への一方向に通信が行われ、データ入力回路71からデータ送出回路45への通信は行われない。
また、サブ基板32には、CPU72、ROM73、RAM74、サウンドプロセッサ75、入出力ポート76およびデータ入出力回路77が備えられている。データ入力回路71、CPU72、ROM73、RAM74、サウンドプロセッサ75、入出力ポート76およびデータ入出力回路77は、バスにより、データを通信可能に接続されている。さらに、サブ基板32には、CPU72にクロックパルスを与えるクロック発生回路78が備えられている。
CPU72は、ROM73に格納されているプログラムを実行し、データ入力回路71およびデータ入出力回路77から入力される信号に基づいて、サウンドプロセッサ75にデータ(コマンド)を送信し、入出力ポート76に接続されている各制御対象を制御する。制御対象には、スロットマシン1の各部の照明のためのLED79およびバックライト80などが含まれる。また、CPU72は、データ入出力回路77を介して、液晶基板33に液晶表示装置24の制御に必要なデータを送出する。
RAM74は、CPU41によるプログラムの実行時のワークエリアとして使用される。
サウンドプロセッサ75は、CPU72から与えられるデータに基づいて、スピーカ25L,25R,26L,26Rからの効果音や音声の出力を制御する。
液晶基板33には、データ入出力回路81が備えられている。データ入出力回路81は、サブ基板32のデータ入出力回路77とデータを通信可能に接続されている。データ入出力回路77とデータ入出力回路81との間では、双方向に通信が行われる。
また、液晶基板33には、CPU82、ROM83、RAM84および駆動回路85が備えられている。データ入出力回路81、CPU82、ROM83、RAM84および駆動回路85は、バスにより、データを通信可能に接続されている。さらに、液晶基板33には、CPU82にクロックパルスを与えるクロック発生回路86が備えられている。
CPU82は、ROM83に格納されているプログラムを実行し、データ入出力回路81から入力される信号に基づいて、駆動回路85を介して、液晶表示装置24を制御する。また、CPU82は、データ入出力回路81を介して、サブ基板32にスピーカ25L,25R,26L,26Rからの効果音や音声の出力制御などに必要なデータを送出する。
また、スロットマシン1には、貸出機中継基板91が備えられている。メイン基板31とスロットマシン1に隣接して設けられるメダル貸出機(図示せず)の制御基板とは、貸出機中継基板91を介して通信可能に接続されている。
図3Aおよび図3Bは、メイン基板31において1ゲームごとに実行される処理の流れ(ゲームフロー)を示すフローチャートである。
なお、図3Aおよび図3Bに示される処理は、その要部を抜粋したものであり、メダルブロックソレノイド62の制御に関する処理などについては、図示およびその説明を省略する。
最大ベット枚数のメダルがゲームにベットされた後、メイン基板31のCPU41により、図3Aおよび図3Bに示される処理が実行される。
この処理において、CPU41は、まず、スタートレバー19が操作されたか否かを判定する(ステップS1)。スタートレバー19が操作されるまで、CPU41は、以降の処理を実行せず(ステップS1のNO)、スタートレバー19が操作されたか否かを繰り返し判定する。
遊技者によりスタートレバー19が操作されたことに応答して(ステップS1のYES)、CPU41は、内部抽選を実行する(ステップS2)。
具体的には、CPU41は、スタートレバー19が操作されたタイミングで、乱数生成回路47から乱数を取得する。そして、CPU41は、ROM42に格納されている抽選テーブルを参照する。抽選テーブルでは、乱数生成回路47が生成する乱数の範囲(たとえば、0〜65535)が複数の抽選区分に分けられ、抽選区分の個々に1以上の役が対応づけられている。内部抽選の抽選対象である役には、その一例として、小役およびリプレイ役が含まれる。また、小役には、その一例として、入賞に対する配当として9枚のメダルが付与される9枚役と、入賞に対する配当として1枚のメダルが付与される1枚役とが含まれる。CPU41は、乱数生成回路47から取得した乱数が属する抽選区分に対応づけられた役を当選役として決定する。乱数生成回路47から取得した乱数がどの抽選区分にも属さない場合には、CPU41は、内部抽選の結果を不当選(純ハズレ)と決定する。
また、スタートレバー19が操作されると、CPU41は、前のゲーム(実ゲーム)での左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過しているか否かを判定する(ステップS3)。
前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過していれば(ステップS3のYES)、CPU41は、左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rに駆動パルス信号を入力し、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの順方向の回転を開始させる(ステップS4)。CPU41は、左リール位置検出センサ51L、中リール位置検出センサ51Cおよび右リール位置検出センサ51Rの出力信号ならびに左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cおよび右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力数に基づいて、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転位置を常に把握している。
前のゲームでの左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転の開始から4.1秒間が経過するまでは、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転が開始されない(ステップS3のNO)。これにより、1ゲームに費やされる時間が4.1秒間以上に保たれる。
その後、左リール4L、中リール4Cおよび右リール4Rの回転速度が一定になると、CPU41は、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rを有効化する。そして、CPU41は、遊技者による第1停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS5)。
なお、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rの有効化後における左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rの操作のうち、最初の操作を「第1停止操作」といい、2番目の操作を「第2停止操作」といい、最後の操作を「第3停止操作」という。
第1停止操作が行われるまで、CPU41は、第1停止操作が行われたか否かの判定を繰り返す(ステップS5のNO)。
第1停止操作が行われると(ステップS5のYES)、CPU41は、第1停止操作のタイミングと内部抽選の結果とに基づいて、第1停止操作に対応した左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cまたは右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力を停止し、第1停止操作に対応した左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを停止(第1停止)させる(ステップS6)。
その後、CPU41は、遊技者による第2停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS7)。
第2停止操作が行われるまで、CPU41は、第2停止操作が行われたか否かの判定を繰り返す(ステップS7のNO)。
第2停止操作が行われると(ステップS7のYES)、CPU41は、第2停止操作のタイミング、内部抽選の結果および第1停止により表示された図柄に基づいて、第2停止操作に対応した左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cまたは右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力を停止し、第2停止操作に対応した左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを停止(第2停止)させる(ステップS8)。
その後、CPU41は、遊技者による第3停止操作が行われたか否かを判定する(ステップS9)。
第3停止操作が行われるまで、CPU41は、第3停止操作が行われたか否かの判定を繰り返す(ステップS9のNO)。
第3停止操作が行われると(ステップS9のYES)、CPU41は、第3停止操作のタイミング、内部抽選の結果ならびに第1停止および第2停止により表示された各図柄に基づいて、第3停止操作に対応した左リール駆動モータ61L、中リール駆動モータ61Cまたは右リール駆動モータ61Rへの駆動パルス信号の出力を停止し、第3停止操作に対応した左リール4L、中リール4Cまたは右リール4Rを停止(第3停止)させる(ステップS10)。
そして、CPU41は、有効ライン上に内部抽選での当選役に対応した図柄の組合せが並んでいるか否かを判定する(ステップS11)。有効ライン上に当選役に対応した図柄の組合せが並んでいれば、CPU41は、その当選役に入賞と判定し、当選役に応じた処理を実行して、図3Aおよび図3Bに示される一連の処理を終了する。
内部抽選に使用される抽選テーブルは、9枚役と少なくとも1つの1枚役とが同時当選するように作成されている。内部抽選で9枚役および1枚役が当選役として決定された場合に、スピーカ25L,25R,26L,26Rから出力される音声および/または液晶表示装置24における表示により、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rの正解となる操作順(以下「正解押し順」という。)を報知する「ナビ」が発生し、その正解押し順で左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されると、9枚役に対応づけられた図柄の組合せが有効ライン上に並び、9枚役に入賞と判定される。そして、入賞に対する配当として9枚のメダルを付与する処理が実行される。
図4は、ゲームモードの遷移について説明するための図である。
スロットマシン1は、ART(アシストリプレイタイム)を搭載した機種である。ART中ではない通常状態では、第1ゲームモードまたは第2ゲームモードが選択的に実行される。
第1ゲームモードでは、内部抽選の抽選対象である役のいずれにも入賞しない「ハズレ」が確定すると、ゲームが進行する。そして、進行したゲーム数が所定の第1値N1に到達すると、ARTの開始(ARTへの突入)が決定され、次のゲームからARTが開始される。スロットマシン1では、たとえば、第1値N1=10に設定されている。また、リプレイ役に入賞した場合、それまでに進行したゲーム数が0にリセットされて、第1ゲームモードに滞在するか、または、第1ゲームモードから第2ゲームモードに移行する(第1ゲームモードが終了されて、第2ゲームモードが開始される)。
第1ゲームモードとは対照的に、第2ゲームモードでは、リプレイ役に入賞すると、ゲームが進行する。そして、進行したゲーム数が所定の第2値N2に到達すると、ARTの開始が決定され、次のゲームからARTが開始される。スロットマシン1では、たとえば、第2値N2=5に設定されている。また、「ハズレ」が確定した場合、第2ゲームモードから第1ゲームモードに移行する(第2ゲームモードが終了されて、第1ゲームモードが開始される)。
以上が第1ゲームモードおよび第2ゲームモードの概略であり、以下では、第1ゲームモードおよび第2ゲームモードの詳細を説明する。
図5は、第1ゲームモード処理の流れを示すフローチャートである。図6は、第1抽選に使用される第1抽選用テーブルの一例を示す図である。図7は、第2抽選に使用される第2抽選用テーブルの一例を示す図である。
第1ゲームモードでは、サブ基板32のCPU72により、1ゲームごとに、第1ゲームモード処理が実行される。
第1ゲームモード処理において、CPU72は、メイン基板31からの通知(当選役データ)に基づいて、当該ゲームにおける内部抽選で9枚役が当選役として決定されているか否かを判定する(ステップS21)。
9枚役が当選役として決定されている場合(ステップS21のYES)、CPU72は、内部抽選の結果が不当選(純ハズレ)である場合と同等の処理を行うか否かを決定する第1抽選を実行する(ステップS22)。
第1抽選に当選した場合(ステップS23のYES)、CPU72は、内部抽選の結果が不当選である場合と同等の処理を行うことを決定する(ステップS24)。すなわち、CPU72は、第1ゲームモードでのゲームを進行させることを決定する。
この場合、CPU72は、RAM74に設けられている第1ゲームカウンタのカウント値をインクリメントする(ステップS25)。第1ゲームカウンタは、第1ゲーム数を計数するカウンタであり、第1ゲームモードの開始時に0にリセットされる。
第1抽選は、図6に示される第1抽選用テーブルに定義された当選確率に従って実行される。第1抽選用テーブルでは、第1ゲームモードで進行したゲーム数(以下、「第1ゲーム数」という。)が多いほど、第1抽選の当選確率が高くなるように、第1ゲーム数ごとに当選確率が定義されている。第1ゲーム数が0または1である場合、第1抽選に当選する確率が0%であり、第1抽選に当選することはない。第1ゲーム数が2である場合、第1抽選に2%の確率で当選する。第1ゲーム数が3である場合、第1抽選に8%の確率で当選する。第1ゲーム数が4である場合、第1抽選に16%の確率で当選する。第1ゲーム数が5である場合、第1抽選に22%の確率で当選する。第1ゲーム数が6である場合、第1抽選に25%の確率で当選する。第1ゲーム数が7である場合、第1抽選に30%の確率で当選する。第1ゲーム数が8である場合、第1抽選に40%の確率で当選する。第1ゲーム数が9である場合、第1抽選に80%の確率で当選する。
第1抽選に当選した場合、正解押し順を報知する「ナビ」が発生しない。「ナビ」が発生しないと、遊技者は、内部抽選で9枚役が当選役として決定されているか否かが判らない。また、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rの操作順が6通りある。したがって、「ナビ」が発生しない場合に、9枚役に入賞するのは、内部抽選で9枚役が当選役として決定され、かつ、左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rの操作順が偶然に1/6の確率で正解押し順と一致した稀な場合であり、通常は、1枚役に入賞するか、9枚役および1枚役に非入賞となる。そのため、「ナビ」を発生させないことにより、9枚役の入賞を困難にすることができ、遊技者から見たスロットマシン1の動作を内部抽選の結果が不当選である場合と同じにすることができる。
なお、第1抽選を「ナビ」と無関係な抽選とし、第1抽選に当選すると、9枚役の入賞/非入賞にかかわらず、内部抽選の結果が不当選である場合と同等の処理を行うことを決定する構成が採用されてもよい。
第1ゲームカウンタのカウント値のインクリメント後、CPU72は、そのカウント値が第1値N1(=10)に達したか否かを判定する(ステップS26)。
第1ゲームカウンタのカウント値が第1値N1に達していない場合、つまり第1ゲーム数が第1値N1に達していない場合は(ステップS26のNO)、第1ゲームモード処理が新たに開始される。
一方、当該ゲームにおける内部抽選で9枚役が当選役として決定されていない場合には(ステップS21のNO)、CPU72は、メイン基板31からの通知に基づいて、リプレイ役が当選役として決定されているか否かを判定する(ステップS27)。
なお、リプレイ役については、内部抽選で当選役に決定されると、当該ゲームで必ず入賞するので、リプレイ役が当選役として決定されているか否かの判定は、リプレイ役に入賞したか否かの判定と同義である。
リプレイ役が当選役として決定されている場合(ステップS27のYES)、CPU72は、第2抽選を実行し(ステップS28)、第1ゲームモードから第2ゲームモードに移行するか、第1ゲームモードに滞在するかを決定する。
また、第1抽選に当選しなかった場合にも(ステップS23のNO)、CPU72は、第2抽選を実行する。
第2抽選は、図7に示される第2抽選用テーブルに定義された確率に従って実行される。第2抽選用テーブルでは、第1ゲーム数が多いほど、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される確率が高くなるように、第1ゲーム数ごとに第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行を決定する確率が定義されている。第1ゲーム数(第1ゲームカウンタのカウント値)が0である場合、0.1%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が1である場合、1%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が2である場合、2%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が3である場合、9%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が4である場合、24%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が5である場合、30%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が6である場合、40%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が7である場合、60%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が8である場合、80%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。第1ゲーム数が9である場合、100%の確率で、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定される。
第2抽選で第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定されると(ステップS29のYES)、CPU72は、第1ゲームモードを終了して、第1ゲームモード処理を終了し、第2ゲームモードを開始する(ステップS30:モード移行)。
第2抽選で第1ゲームモードでの滞在が決定された場合、CPU72は、第1ゲームカウンタのカウント値を0にリセットして(ステップS31)、第1ゲームモード処理を新たに開始する。これにより、次ゲームから第1ゲームモードが新たに開始されることになる。
当該ゲームにおける内部抽選で9枚役およびリプレイ役の両方が当選役として決定されなかった場合には(ステップS21,S27のNO)、CPU72は、メイン基板31からの通知に基づいて、内部抽選の抽選対象のすべての役に非入賞であったか否かを判定する(ステップS32)。
そして、いずれの役にも入賞しなかった場合には(ステップS32のYES)、CPU72は、第1ゲームカウンタのカウント値をインクリメントする(ステップS25)。第1ゲームカウンタのカウント値のインクリメント後は、前述のとおりであり、そのカウント値が第1値N1に達したか否かが判定され(ステップS26)、カウント値が第1値N1に達していない場合は(ステップS26のNO)、第1ゲームモード処理が新たに開始される。
9枚役およびリプレイ役以外の役に入賞した場合には(ステップS32のNO)、第1ゲームカウンタのカウント値がインクリメントされずに、第1ゲームモード処理が新たに開始される。
こうして、第1ゲームモードでのゲームが繰り返され、第1ゲームモード処理が繰り返されて、第1ゲームカウンタのカウント値が第1値N1に到達すると(ステップS26のYES)、CPU72は、ARTの開始を決定し(ステップS33)、第1ゲームモード処理を終了する。
図8は、第2ゲームモード処理の流れを示すフローチャートである。図9は、第3抽選に使用される第3抽選用テーブルの一例を示す図である。
第2ゲームモードでは、サブ基板32のCPU72により、1ゲームごとに、第2ゲームモード処理が実行される。
第2ゲームモード処理において、CPU72は、メイン基板31からの通知に基づいて、当該ゲームにおける内部抽選で9枚役が当選役として決定されているか否かを判定する(ステップS41)。
9枚役が当選役として決定されている場合(ステップS41のYES)、CPU72は、正解押し順を報知する「ナビ」を発生させるか否かを決定する第3抽選を実行する(ステップS42)。
第3抽選は、図7に示される第3抽選用テーブルに定義された確率に従って実行される。第3抽選用テーブルでは、第2ゲームモードで進行したゲーム数(以下、「第2ゲーム数」という。)が多いほど、「ナビ」の発生が決定される確率が高くなるように、第2ゲーム数ごとに第3抽選で「ナビ」の発生を決定する確率が定義されている。第2ゲーム数(第2ゲームカウンタのカウント値)が0である場合、第3抽選で「ナビ」の発生が決定される確率が0%であり、「ナビ」の発生が決定されることはない。第2ゲーム数が1である場合、10%の確率で、「ナビ」の発生が決定される。第2ゲーム数が2である場合、20%の確率で、「ナビ」の発生が決定される。第2ゲーム数が3である場合、50%の確率で、「ナビ」の発生が決定される。第2ゲーム数が4である場合、80%の確率で、「ナビ」の発生が決定される。
第3抽選で「ナビ」の発生が決定された場合(ステップS43のYES)、CPU72は、「ナビ」を発生させる(ステップS44)。「ナビ」の発生により、正解押し順が報知され、その正解押し順で左ストップボタン20L、中ストップボタン20Cおよび右ストップボタン20Rが操作されると、9枚役に対応づけられた図柄の組合せが有効ライン上に並び、9枚役に入賞する。
その後、CPU72は、RAM74に設けられている第2ゲームカウンタのカウント値をインクリメントする(ステップS45)。第2ゲームカウンタは、第2ゲーム数を計数するカウンタであり、第2ゲームモードの開始時に0にリセットされる。
第2ゲームカウンタのカウント値のインクリメント後、CPU72は、そのカウント値が第2値N2(=5)に達したか否かを判定する(ステップS46)。
第2ゲームカウンタのカウント値が第2値N2に達していない場合、つまり第2ゲーム数が第2値N2に達していない場合は(ステップS46のNO)、第2ゲームモード処理が新たに開始される。
第3抽選で「ナビ」の発生が決定されなかった場合(ステップS43のNO)、CPU72は、第2ゲームモードを終了して、第2ゲームモード処理を終了し、第1ゲームモードを開始する(ステップS47:モード移行)。前述したとおり、「ナビ」が発生しない場合に、9枚役に入賞するのは稀であり、通常は、1枚役に入賞するか、9枚役および1枚役に非入賞となる。
一方、当該ゲームにおける内部抽選で9枚役が当選役として決定されていない場合には(ステップS41のNO)、CPU72は、メイン基板31からの通知に基づいて、リプレイ役が当選役として決定されたか否かを判定する(ステップS48)。
リプレイ役が当選役として決定されている場合(ステップS48のYES)、CPU72は、第2ゲームカウンタのカウント値をインクリメントする(ステップS45)。第2ゲームカウンタのカウント値のインクリメント後は、前述のとおりであり、そのカウント値が第2値N2に達したか否かが判定され(ステップS46)、カウント値が第2値N2に達していない場合は(ステップS46のNO)、第2ゲームモード処理が新たに開始される。
当該ゲームにおける内部抽選で9枚役およびリプレイ役の両方が当選役として決定されなかった場合には(ステップS41,S48のNO)、CPU72は、メイン基板31からの通知に基づいて、内部抽選の抽選対象のすべての役に非入賞であったか否かを判定する(ステップS49)。
そして、いずれの役にも入賞しなかった場合には(ステップS49のYES)、CPU72は、第2ゲームモードを終了して、第2ゲームモード処理を終了し、第1ゲームモードを開始する(ステップS47)。
9枚役およびリプレイ役以外の役に入賞した場合には(ステップS49のNO)、第2ゲームモード処理が新たに開始される。
こうして、第2ゲームモードでのゲームが繰り返され、第2ゲームモード処理が繰り返されて、第2ゲームカウンタのカウント値が第2値N2に到達すると(ステップS46のYES)、CPU72は、ARTの開始を決定し(ステップS50)、第2ゲームモード処理を終了する。
ART中は、内部抽選におけるリプレイ役の当選確率が通常状態よりも高いうえに、内部抽選で9枚役および1枚役が当選役として決定されると、正解押し順を報知する「ナビ」が発生する。そのため、ART中のゲームにより、遊技者は、所有するメダルを増加させることができる。たとえば、ART中に配当として付与されたメダルの枚数が所定の上限枚数に達すると、ARTの終了が決定され、次ゲームから第1ゲームモードが実行される。
第1ゲームモードからARTに突入した場合と第2ゲームモードからARTに突入した場合とで、上限枚数は、同じ枚数に設定されていてもよいし、異なる枚数に設定されていてもよい。
後者の場合、たとえば、第1ゲームモードからARTに突入するルートが正規ルートであるとして、第1ゲームモードからARTに突入した場合には、上限枚数が相対的に多い枚数(たとえば、500枚)に設定され、第2ゲームモードからARTに突入した場合には、上限枚数が相対的に少ない枚数(たとえば、250枚)に設定されてもよい。これにより、第1ゲームモードと第2ゲームモードとの差別化を図ることができ、第1ゲームモードでの遊技の興趣を高めることができる。
また、上限枚数を相対的に多い枚数(たとえば、500枚)と相対的に少ない枚数(たとえば、300枚)とに振り分ける抽選が実行されて、その抽選により、第1ゲームモードからARTに突入した場合の上限枚数および第2ゲームモードからARTに突入した場合の上限枚数が決定されてもよい。これにより、当該抽選の結果に遊技者の興味を惹きつけることができる。
この場合、第1ゲームモードからARTに突入するルートが正規ルートであるとして、第1ゲームモードからARTに突入した場合には、上限枚数が多い枚数に決定される確率が相対的に高く、第2ゲームモードからARTに突入した場合には、上限枚数が多い枚数に決定される確率が相対的に低く設定されてもよい。これにより、第1ゲームモードと第2ゲームモードとの差別化を図ることができ、第1ゲームモードでの遊技の興趣を高めることができる。
第1ゲームモードからARTに突入した場合と第2ゲームモードからARTに突入した場合とで、ARTにおけるRT状態は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
後者の場合、たとえば、第1ゲームモードからARTに突入するルートが正規ルートであるとして、第1ゲームモードからARTに突入した場合には、ARTにおけるRT状態がリプレイ役の当選確率が相対的に高いRT状態とされ、第2ゲームモードからARTに突入した場合には、ARTにおけるRT状態がリプレイ役の当選確率が相対的に低いRT状態とされてもよい。これにより、第1ゲームモードと第2ゲームモードとの差別化を図ることができ、第1ゲームモードでの遊技の興趣を高めることができる。
以上のように、第1ゲームモードと第2ゲームモードとが選択的に実行される。第1ゲームモードにおけるゲームが進行し、第1ゲーム数が所定の第1値N1に到達すると、ARTが開始される。一方、第2ゲームモードにおけるゲームが進行し、第2ゲーム数が所定の第2値N2に到達すると、ARTが開始される。
第1ゲームモードでは、内部抽選でリプレイ役が当選役として決定されず、すべての役に非入賞であった場合、第1ゲームモードでのゲームの進行が許可され、第1ゲーム数が加算(インクリメント)される。そのため、第1ゲームモードにおいて、遊技者は、リプレイ役が当選役として決定されないことを願いながらゲームを実行する。一方、第2ゲームモードでは、内部抽選でリプレイ役が当選役として決定された場合、第2ゲームモードでのゲームの進行が許可され、第2ゲーム数が加算(インクリメント)される。そのため、第2ゲームモードでは、遊技者は、リプレイ役が当選役として決定されることを願いながらゲームを実行する。
このように、第1ゲームモードと第2ゲームモードとでは、ゲームの進行条件が相反する。その結果、ARTが開始されるまでの通常状態において、ゲームの進行条件が相反することによる新たなゲーム性、つまり従来にはない2種類のゲーム性を創出することができる。そして、その新たなゲーム性により、ARTが開始されるまでの状態における遊技の興趣を効果的に高めることができる。
第1ゲームモードにおいて、内部抽選でリプレイ役が当選役として決定された場合には、第2抽選により、第1ゲームモードから第2ゲームモードに移行するか、第1ゲームモードに滞在するかが決定される。これにより、その決定に対する興味を遊技者に持たせることができる。その結果、ARTが遊技者に付与されるまでの状態における遊技の興趣を一層高めることができる。
第1ゲームモードでの滞在が決定された場合には、第1ゲーム数が0にリセットされる。これにより、リプレイ役に入賞した場合に、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行を遊技者に所望させることができる。そして、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が決定されることにより、リプレイ役の入賞で失望した遊技者を喜ばせることができる。その結果、遊技者の感情を変化させることができ、ARTが開始されるまでの通常状態における遊技の興趣を遊技者に感じさせることができる。
また、第2抽選では、第1ゲーム数が相対的に大きい場合には、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が相対的に高い確率で決定され、第1ゲーム数が相対的に小さい場合には、第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行が相対的に低い確率で決定される。これにより、第1ゲーム数が第1値N1に近づくにつれて、リプレイ役に入賞した場合に、第1ゲームモードから第2ゲームモードに移行される確率が高くなる。そのため、第1ゲーム数が第1値N1に近い状態において、リプレイ役の入賞により遊技者が失望しても、その遊技者に第1ゲームモードから第2ゲームモードへの移行による喜びを高い確率で与えることができる。その結果、ARTが開始されるまでの通常状態における遊技の興趣をさらに高めることができる。
第2ゲームモードにおいて、内部抽選で9枚役に当選した場合には、第3抽選により、第2ゲームモードから第1ゲームモードに移行するか、第2ゲームモードに滞在するかが決定される。これにより、その決定に対する興味を遊技者に持たせることができる。その結果、ARTが開始されるまでの通常状態における遊技の興趣を一層高めることができる。
第3抽選では、第2ゲーム数が相対的に大きい場合には、第2ゲームモードでの滞在が相対的に高い確率で決定され、第2ゲーム数が相対的に小さい場合には、第2ゲームモードでの滞在が相対的に低い確率で決定される。これにより、第2ゲーム数が第2値N2に近づくにつれて、9枚役に当選した場合に、第2ゲームモードに滞在する確率が高くなる。そのため、第1ゲーム数が第2値N2に近い状態において、9枚役の当選により遊技者が失望しても、その遊技者に第2ゲームモードでの滞在が決定されることによる喜びを高い確率で与えることができる。その結果、ARTが開始されるまでの通常状態における遊技の興趣をさらに高めることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、第1ゲームモードおよび第2ゲームモードにおけるゲームの進行に関与する所定役の一例として、リプレイ役を取り上げた。しかしながら、所定役は、リプレイ役以外の役であってもよく、たとえば、内部抽選用の抽選テーブルの抽選区分に9枚役とともに対応づけられる小役(9枚役と同時当選となる小役)であってもよい。
また、前述の実施形態では、第1ゲーム数が第1値N1に達したことに対して遊技者に付与される第1特典および第2ゲーム数が第2値N2に達したことに対して遊技者に付与される第2特典の内容がARTの開始である場合を取り上げた。しかしながら、第1特典および第2特典の内容は、ARTの開始に限らない。たとえば、BB(ビッグボーナス)などのボーナスを搭載し、内部抽選でボーナス役に当選した後、特定ゲーム数を消化するまでボーナス役に対応づけられた図柄(ボーナス図柄)を揃えさせず、ボーナス役の当選をストック(ボーナスストック)する、いわゆるボーナスストック機能を有する機種に本発明が適用される場合、第1特典および第2特典の内容がボーナスストックの解除であってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。