JP6297243B1 - 処理装置 - Google Patents

処理装置

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Abstract

処理装置(100)は、アナログ回路を内部に備えた処理装置であって、処理装置(100)が設置されている姿勢を検出する設置方向検出部(102)と、処理装置(100)への通電時間を計測する通電時間計測部(101)と、アナログ回路での処理結果を、設置方向検出部(102)での検出結果と通電時間計測部(101)での計測結果に基づいて補正する制御部(104)と、を備える。これにより、処理装置(100)は、アナログ回路の安定動作待機時間を短縮することができる。

Description

本発明は、アナログ回路における処理結果の変動を補正可能な処理装置に関する。
無線機器または産業用の分散型制御システムにおける制御装置であるリモートユニットといった機器は、機器の特性上、様々な方向および角度で設置されることがある。特許文献1では、温度補償が必要な回路と発熱量の多い発熱部とが筐体の内部に配置された機器が開示されている。特許文献1の機器は、機器の内部の空気を強制的に循環させる機能を備えていないため、機器の姿勢によって機器の内部の熱の対流が変わり、機器の内部温度の分布および機器の内部温度の変化に影響が生じる。このため、特許文献1の機器は、傾斜センサから機器の設置角度の情報を取得し、設置角度に対応した補正テーブルの情報と温度センサから取得した温度情報とから、温度補償が必要な回路で予想される温度を測定している。
一方、温度測定回路に代表されるアナログ回路では、温度によって電気的特性が変化することによって処理の精度に影響を及ぶことがある。このため、アナログ回路を有する多くの機器は、製品仕様を満足するために、機器の内部での電子部品での発熱が飽和してアナログ回路の電気的特性が安定するまでの待機時間、すなわちアナログ回路が正しく動作できるまでの安定動作待機時間を設けている。アナログ回路の安定動作待機時間を設けている機器は、安定動作待機時間が経過するまで既定の製品仕様の精度を保証していないため、安定動作待機時間が経過するまでは機器全体がアイドル状態となり、機器の立ち上げから稼働開始まで待機する必要がある。
特開2012−233835号公報
上述した特許文献1の技術では、アナログ回路の安定動作待機時間を短縮することができず、機器の立ち上げから稼働開始まで分単位で待機する必要がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、アナログ回路を有し、アナログ回路の安定動作待機時間を短縮することが可能な処理装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる処理装置は、アナログ回路を内部に備えた処理装置であって、処理装置が設置されている姿勢を検出する設置方向検出部と、処理装置への通電時間を計測する通電時間計測部と、アナログ回路での処理結果を、設置方向検出部での検出結果と通電時間計測部での計測結果に基づいて補正する制御部と、を備える。
本発明にかかる処理装置は、アナログ回路を有し、アナログ回路の安定動作待機時間を短縮することが可能な処理装置が得られる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる処理装置を備えた温度測定システムの構成を示す図 本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる処理装置における測定対象物の温度測定方法の手順を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1における処理装置の設置方向の一例を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる処理装置の記憶部に記憶された補正式テーブルの一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる処理装置において、ある設置方向とある周囲温度との条件で実測された、熱電対入力部に入力された入力電圧と、A/D変換部でA/D変換されたA/D変換値との関係の一例を示す特性図 本発明の実施の形態1にかかる処理装置において、ある設置方向とある周囲温度とある熱電対電圧との条件で実測された、通電時間とA/D変換値との実測値の関係の一例を示す特性図 本発明の実施の形態2にかかる処理装置を備えた温度測定システムの構成を示す図 本発明の実施の形態2にかかる処理装置における測定対象物の温度測定方法の手順を説明するフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる処理装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本実施の形態1では、実施の形態1にかかる処理装置100を備えた温度測定システム20が温度測定対象物の温度を測定する場合について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかる処理装置100を備えた温度測定システム20の構成を示す図である。
温度測定システム20は、温度測定が実施される任意の温度測定対象物である測定対象物300の温度を検出する熱電対200と、熱電対200で熱電変換されて検出された検出値を補正して測定対象物300の温度を算出する処理装置100と、を有する。上述した処理装置100と熱電対200とによって、本実施の形態1にかかる温度測定システム20が構成されている。なお、処理装置100は、無線通信機能を有するリモートユニットである無線機器10として構成することができる。なお、無線機器10は、無線通信機能を実現するための複数の回路を有するが、ここでは説明を省略する。したがって、この場合には、機能的には無線機器10と処理装置100とは同じものとして考えることができる。
処理装置100は、外部電源500から処理装置100への通電時間を計測する通電時間計測部101と、処理装置100が設置されている設置方向を検出する設置方向検出部102と、を備える。設置方向は、処理装置100がどのような方向を向いて設置されているかという処理装置100の姿勢を示す情報である。また、処理装置100は、入力された測定対象物300の温度に対応するデジタル値の補正および冷接点補償を行って測定対象物300の温度を算出する制御部104と、制御部104が測定対象物300の温度に対応するデジタル値を補正して算出する際に用いられる補正式が格納された補正式テーブルを記憶する記憶部103と、を備える。また、処理装置100は、入力されたアナログ値をデジタル値に変換するアナログデジタル(Analog/Digital:A/D)変換部105と、処理装置100の周囲温度を測定する温度センサ106と、熱電対200で熱電変換された熱起電力の電圧信号が入力される熱電対入力部107と、処理装置100内の各部に電源を供給する電源部400と、を内部に備える。
通電時間計測部101は、処理装置100の電源がオンにされて外部電源500から処理装置100へ通電されている通電時間を計測して制御部104に送信する。通電時間計測部101は、制御部104から送信を要求された際に通電時間を送信してもよい。処理装置100では、外部電源500から電源部400に電源が供給され、電源部400が処理装置100内の各部に電源を供給している。
通電時間計測部101は、処理装置100への通電を検出する電圧計と、電圧計が処理装置100への通電を検出している時間を計測可能な時間計測器とを組み合わせて構成でき、また一般的な通電時間計測用タイマを用いてもよい。時間計測器は、マイクロコンピュータに内蔵されたタイマ機能またはタイマ装置といったものが使用される。本実施の形態1では、通電時間計測部101に通電時間計測用タイマを用いる。
設置方向検出部102は、制御部104の制御によって起動し、処理装置100が設置されている設置方向を既定の周期で検出して制御部104に送信する。設置方向検出部102は、制御部104から送信を要求された際に設置方向を送信してもよい。設置方向検出部102には、処理装置100が設置されている設置方向を検出可能なセンサが用いられる。設置方向検出部102に使用可能なセンサには、加速度センサ、ジャイロセンサおよび傾斜センサが挙げられる。
記憶部103は、予め測定された実測値から求めた補正式が格納された補正式テーブルを記憶しており、フラッシュメモリまたはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)(登録商標)といった不揮発性メモリが用いられる。
制御部104は、熱電対入力部107での処理結果のA/D変換値を、通電時間計測部101での計測結果と設置方向検出部102での検出結果とに基づいて補正する。熱電対入力部107での処理結果は、熱電対200の2つの金属線201と金属線202との間に生じた電圧である熱起電力が熱電対入力部107で検出された熱電対検出電圧である。制御部104は、処理装置100の設置方向の情報と、処理装置100の周囲温度の情報とに基づいて、適切な補正式を記憶部103の補正式テーブルから選択する。そして、制御部104は、熱電対入力部107から送信されて制御部104が受信した、A/D変換部105でA/D変換された熱電対検出電圧のA/D変換値であるA/D変換値adを、選択した補正式を用いて補正する。A/D変換値adは、測定対象物300の温度に対応するデジタル値である。
また、制御部104は、A/D変換値adを冷接点補償する。すなわち、制御部104は、温度センサ106で検出された冷接点補償温度が電圧に変換されて更にA/D変換部105でA/D変換された値を用いて、A/D変換値adを冷接点補償する。
また、制御部104は、処理装置100全体の制御を行う。制御部104は、処理装置100の電源がオンになると、通電時間計測部101と設置方向検出部102と温度センサ106と熱電対入力部107とを起動させる制御を行う。
制御部104は、例えば、図2に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図2は、本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部104が図2に示したハードウェア構成の処理回路として実現される場合には、制御部104は、例えば、図2に示すプロセッサ601がメモリ602に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して制御部104の機能を実現してもよい。また、制御部104の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ601およびメモリ602を用いて実現するようにしてもよい。また、記憶部103は、メモリ602を用いて実現することができる。
A/D変換部105は、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値である熱電対検出電圧をデジタル値に変換して制御部104に送信する。また、A/D変換部105は、温度センサ106から入力された処理装置100の周囲温度が電圧値に変換された温度測定値をデジタル値に変換して制御部104に送信する。
温度センサ106は、サーミスタ、測温抵抗体といった温度によって電気抵抗が変化する素子を使用して構成される。温度センサ106は、処理装置100において少なくとも1つが設けられており、処理装置100の周囲温度を既定の周期で測定し、測定された温度を電圧値に変換してA/D変換部105に送信する。温度センサ106は、制御部104が温度測定対象物の温度を補正して算出する際に用いられる補正用の温度として、処理装置100の周囲温度と、熱電対入力部107において熱電対200が接続された端子部200aの温度、すなわち端子部201aおよび端子部202aの温度とを検出し、測定された温度を電圧値に変換してA/D変換部105に送信する。すなわち、温度センサ106は、端子部200aの冷接点補償用の温度センサ、すなわち熱電対200によって得られる熱起電力を補償するための温度センサと、処理装置100の周囲温度を得るための周囲温度測定用の温度センサと、を兼ねており、冷接点補償温度と処理装置100の周囲温度とは同じ温度が用いられる。これにより、温度センサ106の数量を低減することができ、低コスト化が可能である。温度センサで検出される検出値は、アナログ値である。
ただし、温度センサ106が周囲温度測定用の温度センサと端子部201aおよび端子部202aの冷接点補償用の温度センサとを兼用できるかどうかは、上述した処理装置100の周囲温度と端子部200aの温度との相関関係の精度、すなわち同一性の精度、およびA/D変換部105におけるA/D変換速度といった諸条件を鑑みて検討する必要がある。周囲温度測定用の温度センサと端子部200aの冷接点補償用の温度センサとを個別に設けてもよい。
温度センサ106は、処理装置100の周囲温度を精度良く検出できるように、処理装置100の形状、処理装置100内に配置されている基板の構成および処理装置100内に配置されている回路の配置といった諸条件を勘案し、配置位置と個数とが決定される。なお、複数の温度センサ106が配置されている場合には、制御部104では、複数の温度センサ106から取得した検出値の平均値を用いる。
熱電対入力部107は、機器内に設けられたアナログ回路であり、熱電対200で熱電変換された熱起電力を既定の周期で検出し、検出した電圧値をA/D変換部105に送信する。
熱電対200は、2つの金属線201と金属線202とを備える。熱電対200は、金属線201の一端と金属線202の一端とが接続され、金属線201の他端が熱電対入力部107の端子部201aに接続され、金属線202の他端が熱電対入力部107の端子部202aに接続されている。熱電対200で熱電変換された熱起電力は、端子部201aと端子部202aとの間の電圧である。
つぎに、温度測定システム20による測定対象物300の温度測定方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態1にかかる処理装置100における測定対象物300の温度測定方法の手順を説明するフローチャートである。図3では、本実施の形態にかかる処理装置100を備えない場合に発生する、熱電対入力部107の安定動作待機時間に相当する時間が経過するまでの間に、測定対象物300の温度測定を行う際の、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を補正して測定対象物300の温度を算出する手順を示している。熱電対入力部107の安定動作待機時間は、アナログ回路である熱電対入力部107が温度による電気的特性が安定するまでの待機時間、すなわち熱電対入力部107が正しく動作できるまでの待機時間である。以下では、熱電対入力部107の安定動作待機時間に相当する時間を、待機相当時間と呼ぶ場合がある。
図4から図9は、本発明の実施の形態1における処理装置100の設置方向の一例を示す模式図である。また、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を補正する場合に、処理装置100が取得する情報は、処理装置100の設置方向dirと、処理装置100の周囲温度Tと、処理装置100への通電時間tと、A/D変換値adである。
まず、ステップS110において、制御部104は、通電時間計測部101の通電時間計測用タイマを初期化してカウント値を0とし、通電時間計測用タイマを起動させて処理装置100への通電時間の計測を開始する。ここでは、通電時間計測用タイマは、分刻みでの時間を更新し、待機相当時間を30分とした場合について説明する。
つぎに、ステップS120において、制御部104は、図4から図9に示すように定義された処理装置100の設置方向に対応する対応インデックスを設置方向検出部102から読み出して取得する。本実施の形態1においては、図4に示すように、処理装置100の基準位置100aが左側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが下側を向いて処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向1とする。設置方向1に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「1」とされる。
また、図5に示すように、処理装置100の基準位置100aが右側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが手前側を向いた姿勢で処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向2とする。設置方向2に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「2」とされる。
また、図6に示すように、処理装置100の基準位置100aが左側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが手前側を向いた姿勢で処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向3とする。設置方向3に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「3」とされる。
また、図7に示すように、処理装置100の基準位置100aが右側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが上側を向いた姿勢で処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向4とする。設置方向4に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「4」とされる。
また、図8に示すように、処理装置100の基準位置100aが下側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが手前側を向いた姿勢で処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向5とする。設置方向5に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「5」とされる。
また、図9に示すように、処理装置100の基準位置100aが上側に配置され、且つ処理装置100の上面100bが手前側を向いた姿勢で処理装置100が設置されている場合の処理装置100の設置方向dirを設置方向6とする。設置方向6に対応する対応インデックスである設置方向dirは、「6」とされる。
つぎに、ステップS130において、制御部104は、温度センサ106によって得られる処理装置100の周囲温度に対応する対応インデックスである周囲温度Tを取得する。処理装置100の周囲温度は、温度センサ106によって測定され、測定された温度を示す電圧値に変換されてA/D変換部105に送信される。A/D変換部105は、温度センサ106から受信した電圧値をデジタル値に変換したA/D変換値D104を制御部104に送信する。
制御部104は、A/D変換値D104に基づいて、処理装置100の周囲温度に対応する対応インデックスである周囲温度Tを取得する。A/D変換値D104は、温度センサ106から送信されて制御部104が受信した、処理装置100の周囲温度の電圧変換値がA/D変換部105でA/D変換されたA/D変換値である。制御部104は、A/D変換値D104と周囲温度Tとの関係を示す関係情報を予め保持している。周囲温度Tは、たとえば処理装置100の周囲温度が0℃、25℃および55℃の3点の温度である場合に対して割り当てられている。
たとえば0℃から100℃に対応して熱起電力特性が一次曲線の特性を示す熱電対200で検出される熱電対検出電圧が0mVから40mVのアナログ値である場合に、A/D変換部105でA/D変換された0mVから40mVのアナログ値に対応するデジタル値が0〜16000とされる。処理装置100の周囲温度が「0℃」の場合、A/D変換値D104は「0」であり、対応インデックスである周囲温度Tは「0」である。処理装置100の周囲温度が「25℃」の場合、A/D変換値D104は「4000」であり、対応インデックスである周囲温度Tは「1」である。処理装置100の周囲温度が「55℃」の場合、A/D変換値D104は「8800」であり、対応インデックスである周囲温度Tは「2」である。
制御部104は、上記の関係情報から、A/D変換部105から受信したA/D変換値D104に該当する周囲温度Tを選択することによって、処理装置100の周囲温度に対応する対応インデックスである周囲温度Tを取得する。なお、A/D変換部105から受信したA/D変換値D104は、必ずしも関係情報と一致するわけではない。この場合は、関係情報に保持されているA/D変換値D104のうち、A/D変換部105から受信したA/D変換値D104に近いA/D変換値に対応する周囲温度Tを選択する。
つぎに、ステップS140において、制御部104は、記憶部103に記憶された補正式テーブルから補正式を読み出す。図10は、本発明の実施の形態1にかかる処理装置100の記憶部103に記憶された補正式テーブルの一例を示す図である。補正式テーブルは、図10に示すように、設置方向dirと周囲温度Tとをパラメータとして用いて分類されている。図10に示す補正式テーブルは、処理装置100の周囲温度を0℃、25℃および55℃の3点の温度に分類して作成されている。制御部104は、ステップS120とステップS130とにおいて得られた設置方向dirと周囲温度Tとを参照して、補正式テーブルから適切な補正式を読み出す。
補正式テーブルにおいては、設置方向dirが「1」から「6」の各条件について、周囲温度Tが「0」から「2」の各条件に対応する補正式AD[dir][T][t][ad]が割り当てられている。ここで、補正式AD[dir][T][t][ad]は、設置方向dir、周囲温度T、通電時間tおよびA/D変換値adの関数である。そして、補正式AD[dir][T][t][ad]の[dir]、[T]、[t]および[ad]に数値を代入することによって、補正値を算出することができる。
処理装置100の設置方向を考慮して補正値を算出することで、通電中に機器の設置方向または設置角度が変化して機器内部の温度分布が変わるような場合でも、温度分布の変化を補正値に反映することができる。処理装置100の周囲温度を考慮して補正値を算出することで、通電中に機器内の温度が変化した場合でも機器内の温度の変化を補正値に反映することができる。
通電時間を考慮して補正値を算出することで、通電による機器内の温度の変化を補正値に反映することができる。A/D変換値adを考慮して補正値を算出することで、A/D変換値adの大小に起因してA/D変換値adの誤差の大きさを補正値に反映することができる。
補正式AD[dir][T][t][ad]は、上述した設置方向dirと周囲温度Tに対応する条件で実測された実測値に基づいて予め作成されて、制御部104の有するメモリまたは記憶部103に記憶されている。
図11は、本発明の実施の形態1にかかる処理装置100においてある設置方向とある周囲温度との条件で実測された、熱電対入力部107に入力された入力電圧と、A/D変換部105でA/D変換されたA/D変換値adとの関係の一例を示す特性図である。入力電圧は、熱電対200で生じている電圧であり、熱電対200により生成された熱起電力の電圧信号により検出される電圧である。図11においては、通電開始1分後と、通電開始15分後と、熱電対入力部107の安定動作待機時間に対応する時間の経過後について示している。
図11から、通電開始1分後および通電開始15分後では、熱電対入力部107の安定動作待機時間に対応する時間の経過後の安定した状態の実測値から誤差が生じていることが認められる。これは、アナログ回路である熱電対入力部107の電気的特性が温度によって変化することに起因しており、待機相当時間が経過するまでは、実際の入力電圧が同じ場合でも、熱電対入力部107で検出されてA/D変換されたA/D変換値adに誤差が生じることを示している。そして、補正式テーブルに格納された補正式は、図11に一例を示す実測値に基づいて、上記の誤差を補正するために作成されている。
図12は、本発明の実施の形態1にかかる処理装置100において、ある設置方向dirとある周囲温度Tとある熱電対電圧との条件で実測された、通電時間tとA/D変換値adとの実測値の関係の一例を示す特性図である。図12においては、通電開始から待機相当時間の経過後までについて示している。図12に示す通電時間とA/D変換値adとの実測値は、記憶部103に記憶された補正式テーブルを作成するために実測される。
図12から、A/D変換値adに対して補正を行わない場合は、待機相当時間の経過後の安定した状態の実測値から誤差が生じていることが認められる。これは、アナログ回路である熱電対入力部107の電気的特性が温度によって変化することに起因しており、待機相当時間が経過するまでは、実際の熱電対電圧が同じ場合でも、熱電対入力部107で検出されてA/D変換されたA/D変換値adに誤差が生じることを示している。本実施の形態1では、この誤差を補正して待機相当時間が経過する前でも、待機相当時間の経過後と同様の精度で、熱電対200に接続した温度測定対象物である測定対象物300の温度を高精度に測定する。
なお、制御部104がステップS120とステップS130とにおいて取得した設置方向dirと周囲温度Tとは、必ずしも補正式テーブルに記憶された補正式と一致するわけではない。この場合は、制御部104は、補正式テーブルから得ることができる補正値を修正した値を補正値に使用することができる。
得られた設置方向dirが設置方向1であり、得られた周囲温度が30℃である場合は、制御部104は、実測定結果を参考に、設置方向dirが設置方向1であり且つ周囲温度が25℃の場合の補正値と、設置方向dirが設置方向1であり且つ周囲温度が55℃の補正値から補間的に求めることができる。または、制御部104は、得られた周囲温度である30℃に近い方の温度である25℃の場合の補正値を使ってもよい。
つぎに、ステップS150において、制御部104は、温度測定周期用タイマを初期化して、起動させる。
つぎに、ステップS160において、制御部104は、A/D変換部105からA/D変換値adを取得する。
つぎに、ステップS170において、制御部104は、通電時間計測部101から通電時間tを読み出して取得する。
つぎに、ステップS180において、制御部104は、設置方向検出部102から設置方向dirを読み出して取得する。
つぎに、ステップS190において、制御部104は、温度センサ106から周囲温度を読み出して取得する。すなわち、制御部104は、A/D変換部105からA/D変換値D104を読み出して取得する。そして、制御部104は、予め記憶しているA/D変換値D104と周囲温度Tとの関係を示す関係情報と、A/D変換値D104とに基づいて周囲温度Tを取得する。
つぎに、ステップS200において、制御部104は、ステップS180およびステップS190において取得した設置方向dirと周囲温度Tとに基づいて、記憶部103に記憶された補正式テーブルから適切な補正式を読み出して、ステップS140において読み出した補正式を更新する。なお、ステップS140において読み出した補正式が、ステップS180およびステップS190において取得した設置方向dirと周囲温度Tとにたいして適切な補正式である場合には、補正式の更新は不要である。
つぎに、ステップS210において、制御部104は、ステップS160からステップS190において読み出したA/D変換値ad、通電時間t、設置方向dirおよび周囲温度Tを補正式に代入して補正値を算出する。そして、制御部104は、算出した補正値を、ステップS160において取得したA/D変換値adに加算して、A/D変換値adを補正する。
つぎに、ステップS220において、制御部104は、温度センサ106から端子部200aの冷接点補償用の冷接点補償温度、すなわち端子部200aの温度を取得する。ここで、本実施の形態1では、温度センサ106は、端子部200aの冷接点補償用の温度センサと処理装置100の周囲温度を得るための温度センサとを兼ねており、冷接点補償温度と処理装置100の周囲温度とは同じ温度が用いられる。このため、制御部104は、ステップS190において取得したA/D変換値D104を冷接点補償温度として用いることができる。したがって、制御部104は、ステップS210において補正したA/D変換値adに、さらにA/D変換値D104を加算して補正後A/D変換値adcを算出する。これにより、温度測定対象物である測定対象物300の温度に対応するデジタル値が得られる。このデジタル値は、デジタル値の状態で処理装置100における図示しない他の機能部で用いられてもよく、また必要に応じて温度に変換されてもよい。
また、端子部200aの冷接点補償用の温度センサと処理装置100の周囲温度を得るための温度センサとが個別に設けられている場合には、端子部200aの冷接点補償用の温度センサで検出された冷接点補償温度は、電圧値に変換され、A/D変換部105においてデジタル値に変換されて制御部104で使用される。
つぎに、ステップS230において、制御部104は、温度測定周期用の時間を取得して、温度測定周期である1秒が経過したか否かを判定する。ここでは、温度測定周期用タイマは制御部104の機能に含まれているものとするが、温度測定周期用タイマを制御部104とは別に設けてもよい。
温度測定周期である1秒が経過していない場合、すなわちステップS230においてNoの場合は、制御部104は、ステップS230に戻る。
一方、温度測定周期である1秒が経過している場合、すなわちステップS230においてYesの場合は、ステップS240において制御部104は、通電時間計測用タイマの時間を取得して、待機相当時間である30分が経過したか否かを判定する。
待機相当時間である30分が経過していない場合、すなわちステップS240においてNoの場合は、制御部104は、ステップS150に戻り、つぎの温度測定周期の処理を実行する。そして、ステップS150からステップS240までの処理が温度測定周期の1周期とされる。
一方、待機相当時間である30分が経過している場合、すなわちステップS240においてYesの場合は、制御部104は、一連の温度測定システム20による測定対象物300の温度測定処理を終了する。
上述したように、本実施の形態1にかかる処理装置100は、処理装置100への通電時間の経過に応じて変化していく、アナログ回路である熱電対入力部107の温度に起因した処理結果の変動を、処理装置100の設置方向毎および処理装置100の周囲温度毎に予め実測定し、実測定した実測値に基づいて作成した補正式を補正式テーブルとして保管している。
そして、処理装置100は、処理装置100の設置方向の情報と、処理装置100の周囲温度の情報とに基づいて、適切な補正式を補正式テーブルから選択する。また、処理装置100は、選択した補正式に、設置方向dir、周囲温度T、通電時間tおよびA/D変換値adを代入して補正値を算出し、算出した補正値をA/D変換値adに加算して、A/D変換値adを補正する。
これにより、処理装置100は、処理装置100への通電時間の経過に応じて変化していく、アナログ回路である熱電対入力部107の温度に起因した処理結果の変動を、設置方向dir毎、周囲温度T毎、および通電時間t毎に補正することが可能である。したがって、本実施の形態1にかかる処理装置100は、アナログ回路である熱電対入力部107の、温度に起因した処理結果の変動を補正可能な処理装置が得られる。
これにより、本実施の形態1にかかる処理装置100では、熱電対入力部107の安定動作待機時間を短縮することができ、熱電対200により生成されて熱電対入力部107に入力される熱起電力の電圧信号の測定精度を向上させることができ、測定対象物300の温度測定精度を向上させることができる。すなわち、本実施の形態1にかかる処理装置100では、待機相当時間が完了する前でも、待機相当時間の経過後と同様の精度で、熱電対200に接続した温度測定対象物である測定対象物300の温度を高精度に測定することができる。これにより、処理装置100は、アナログ回路である熱電対入力部107の安定動作待機時間を短縮することができ、起動から短時間で、処理装置100の製品仕様を満足させる動作を行うことが可能になる。なお、処理装置100では、アナログ回路である熱電対入力部107を除く構成部において、分単位でのアイドル時間を要するものはない。
また、検査装置またはロボットアームの可動部に内蔵される機器に処理装置100が搭載され、通電中に機器の設置方向または設置角度が変化して機器内部の温度分布が変わるような場合でも、機器は、熱電対入力部107の安定動作待機時間を短縮することができ、起動から短時間で製品仕様を満足させる動作を行うことが可能になる。なお、上記においては外部電源500から電源部400に電源が供給される場合について示したが、処理装置100がバッテリーを搭載してバッテリーから電源部400に電源が供給される形態のポータブル熱電対温度計を構成することも可能である。
実施の形態2.
本実施の形態2では、無線機器が待機相当時間の経過前または待機相当時間の経過後に電源断され、その後、短時間で電源が再投入される場合における、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差の補正について説明する。図13は、本発明の実施の形態2にかかる処理装置120を備えた温度測定システム40の構成を示す図である。本実施の形態2にかかる処理装置120が実施の形態1にかかる処理装置100と異なる点は、処理装置120が時刻管理機器700と通信するための通信部108を備える点である。したがって、本実施の形態2にかかる処理装置120は、基本的に実施の形態1にかかる処理装置100と同じ構成および機能を有する。そして、処理装置120と熱電対200とによって、本実施の形態2にかかる温度測定システム40が構成されている。なお、処理装置120は、無線通信機能を有するリモートユニットである無線機器30として構成することができる。なお、無線機器30は、無線通信機能を実現するための複数の回路を有するが、ここでは説明を省略する。したがって、この場合には、機能的には無線機器30と処理装置120とは同じものとして考えることができる。
時刻管理機器700は、処理装置120が現在時刻として用いる基準時刻の情報である基準時刻情報を管理する。時刻管理機器700は、処理装置120と通信するための時刻管理通信部701と、処理装置120が基準時刻として用いる基準時刻の情報である基準時刻情報を管理する時刻情報管理部702と、時刻管理通信部701と時刻情報管理部702とを制御する時刻管理制御部703と、を備える。
処理装置120の通信部108は、通信線800によって時刻管理機器700の時刻管理通信部701と接続されており、通信線800を介して時刻管理通信部701と通信する。時刻管理機器700の時刻管理通信部701が処理装置120の通信部108に対して時刻情報を送信できれば時刻管理通信部701と通信部108との通信方式は任意であり、無線通信する場合は通信線800が不要となる。
図14は、本発明の実施の形態2にかかる処理装置120における測定対象物300の温度測定方法の手順を説明するフローチャートである。図14に示すフローチャートでは、処理装置120への短時間での電源の再投入、すなわち処理装置120の電源のオフ後における短時間での電源のオンも想定して、処理装置120の待機相当時間が経過するまでの間に測定対象物300の温度測定を行う際の、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を補正して測定対象物300の温度を算出する手順を示している。なお、図14に示すフローチャートでは、図3に示したフローチャートと同じ工程については同じステップ番号を付している。
熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を補正する場合に、処理装置120が取得する情報は、処理装置120の設置方向dirと、処理装置100の周囲温度Tと、処理装置120への通電時間tと、A/D変換値adと、現在時刻Pと、前回電源断時刻Pと、前回通電時間tである。すなわち、処理装置120の制御部104が取得する情報には、実施の形態1の処理装置100の制御部104が取得する情報に加えて、現在時刻Pと、前回電源断時刻Pと、前回通電時間tと、が追加されている。前回電源断時刻Pは、処理装置120の電源を前回オフした時刻である。前回通電時間tは、前回に処理装置120の電源をオンしてからオフするまでの処理装置120への通電時間である。
まず、ステップS110において、制御部104は、図3に示したフローチャートのステップS110の場合と同様に通電時間計測部101の通電時間計測用タイマを初期化してカウント値とし、通電時間計測用タイマを起動させて処理装置120への通電時間の計測を開始する。ここでは、通電時間計測用タイマは、分刻みでの時間を更新し、処理装置120の待機相当時間を30分とした場合について説明する。
つぎに、ステップS310において、制御部104は、時刻管理機器700と通信を開始し、時刻管理制御部703、時刻管理通信部701、通信線800および通信部108を介して、時刻管理機器700の時刻情報管理部702から現在時刻情報である現在時刻Pを取得する。また、制御部104は、通電時間計測部101から通電時間tを読み出して取得する。そして、制御部104は、取得した現在時刻Pから通電時間tを差し引くことで通電開始時刻Pを算出する。一方、時刻管理機器700は同ステップにおいて、処理装置120と通信開始時、または通信開始直後に、時刻管理制御部703が時刻情報管理部702から現在時刻情報である現在時刻Pを読み出し、時刻管理通信部701を介して処理装置120の制御部104に送信する。
つぎに、ステップS320において、制御部104は、記憶部103から前回電源断時刻Pと前回通電時間tとを読み出して取得する。前回電源断時刻Pと前回通電時間tとは、前回に処理装置120の電源がオフされる際に、制御部104が記憶部103に記憶させている。したがって、制御部104は、前回通電時間tを取得する前回通電時間取得部としての機能を有する。なお、制御部104とは別に、前回通電時間取得部を設けてもよい。
つぎに、ステップS330において、制御部104は、通電開始時刻Pから前回電源断時刻Pを差し引くことで、前回電源断時刻Pから通電開始時刻Pまでの無通電時間pを算出する。すなわち、制御部104は、無通電時間pを取得する無通電時間取得部としての機能を有する。なお、制御部104とは別に、無通電時間取得部を設けてもよい。
つぎに、ステップS340において、制御部104は、通電時間tを補正する。無通電時間pが待機相当時間である30分未満の場合は、制御部104は、補正式t[p][t]に無通電時間pおよび前回通電時間tを代入して通電時間補正値を算出し、通電時間tに通電時間補正値を加算して、通電時間tを補正する。通電時間補正値は、無通電時間pおよび前回通電時間tによる、熱電対200での測定対象物300の温度測定値の誤差を補正するための補正値である。
補正値t[p][t]は、無通電時間pおよび前回通電時間tと、熱電対入力部107の誤差との関係性を実測定により予め取得して、実測値に基づいて作成され、記憶部103に記憶される。補正式t[p][t]における[p]は無通電時間p、[t]は前回通電時間tである。制御部104は、補正値t[p][t]に無通電時間pおよび前回通電時間tを代入して通電時間補正値を算出し、通電時間tに通電時間補正値を加算する。一方、無通電時間pが待機相当時間である30分以上の場合は、通電時間tの補正は不要とする。
処理装置120が待機相当時間の経過前または待機相当時間の経過後に電源断され、短時間で電源が再投入される場合には、前回の駆動による残留熱により、電源の再投入後に必要となる待機相当時間が短縮され、実施の形態1で示した処理では熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を正しく補正できない場合がある。そこで、処理装置120が電源断された後に短時間で処理装置120に電源が再投入される可能性がある場合は、制御部104は、処理装置120が現在時刻として用いる基準時刻情報を管理する時刻管理機器700と通信して現在時刻情報を取得し、補正式AD[dir][T][t][ad]に代入する通電時間を前回電源断前の通電時間と無通電時間とに基づいて補正する。これにより、処理装置120における前回の駆動による残留熱の影響を加味して熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の誤差を補正することができる。
ステップS120以降は、図3に示したフローチャートのステップS120以降の処理と同一である。この場合、ステップS210では、ステップS340において補正された通電時間tが使用される。ただし、制御部104は、通電時間計測部101において処理装置120の電源断を検出するために処理装置120内または処理装置120内の特定の機能部への電源供給状態を監視し、特定の機能部において電源断を検出した場合に現在時刻Pと通電時間tとを記憶部103に記憶させる処理を実施する。特定の機能部への電源供給状態の監視は、制御部104以外の専用の電源監視機能部で行ってもよい。
この場合、専用の電源監視機能部および制御部104は、処理装置120において最後に電源断される構成としておく。制御部104は、特定の機能部への電源供給状態の監視処理、または電源監視機能部からの特定の機能部の電源断を検出した旨の電源断検出信号の受信を優先度の高い割り込み条件としておき、図14に示したフローチャートの各ステップの実行前に特定の機能部への電源供給状態の監視処理または電源断検出信号を定期的に確認したりすることで、処理装置120の電源断を検出し、現在時刻と通電時間とを記憶部103に記憶させる処理を実施する。
上述したように、本実施の形態2にかかる処理装置120は、実施の形態1にかかる処理装置100の有する効果を有する。また、処理装置120は、処理装置120が待機相当時間の経過前または待機相当時間の経過後に電源断され、短時間で電源が再投入される場合でも処理装置120における前回の駆動による残留熱の影響を加味して、熱電対入力部107で検出した測定対象物300の温度測定値の、熱電対入力部107の温度に起因した誤差を補正することができる。したがって、本実施の形態2にかかる処理装置は、短時間に処理装置120の電源のオフおよびオンが行われた場合でも、アナログ回路である熱電対入力部107の、温度に起因した処理結果の変動を補正可能な処理装置120が得られる。
これにより、本実施の形態2にかかる処理装置120では、実施の形態1にかかる処理装置100と同様に、短時間に処理装置120の電源のオフおよびオンが行われた場合でも、熱電対入力部107の安定動作待機時間を短縮することができ、熱電対200により生成されて熱電対入力部107に入力される熱起電力の電圧信号の測定精度を向上させることができ、測定対象物300の温度測定精度を向上させることができる。すなわち、本実施の形態2にかかる処理装置120では、短時間に処理装置120の電源のオフおよびオンが行われた場合においても、待機相当時間が経過する前に、待機相当時間の経過後と同様の精度で、熱電対200に接続した温度測定対象物である測定対象物300の温度を高精度に測定することができる。これにより、処理装置120は、アナログ回路である熱電対入力部107の安定動作待機時間を短縮することができ、起動から短時間で、処理装置120の製品仕様を満足させる動作を行うことが可能になる。なお、処理装置120では、アナログ回路である熱電対入力部107を除く構成部において、分単位でのアイドル時間を要するものはない。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10,30 無線機器、20,40 温度測定システム、100,120 処理装置、100a 基準位置、100b 上面、101 通電時間計測部、102 設置方向検出部、103 記憶部、104 制御部、105 アナログデジタル変換部、106 温度センサ、107 熱電対入力部、108 通信部、200 熱電対、200a 端子部、201,202 金属線、201a,202a 端子部、300 測定対象物、400 電源部、500 外部電源、601 プロセッサ、602 メモリ、700 時刻管理機器、701 時刻管理通信部、702 時刻情報管理部、703 時刻管理制御部、800 通信線、p 無通電時間、P 現在時刻、P 前回電源断時刻、P 通電開始時刻、t 通電時間、t 前回通電時間。

Claims (4)

  1. アナログ回路を内部に備えた処理装置であって、
    前記処理装置が設置されている姿勢を検出する設置方向検出部と、
    前記処理装置への通電時間を計測する通電時間計測部と、
    前記アナログ回路での処理結果を、前記設置方向検出部での検出結果と前記通電時間計測部での計測結果に基づいて補正する制御部と、
    を備えることを特徴とする処理装置。
  2. 前記処理装置の電源を前回オフした時刻である前回電源断時刻から今回の前記処理装置の電源をオンした通電開始時刻までの前記処理装置の無通電時間を取得する無通電時間取得部を備え、
    前記処理装置の電源を前回オンしてからオフするまでの前記処理装置への通電時間である前回通電時間を取得する前回通電時間取得部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記無通電時間と前記前回通電時間とに基づいて前記アナログ回路での処理結果を補正すること、
    を特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記設置方向検出部での検出結果と前記通電時間計測部での計測結果とに基づいて前記アナログ回路での処理結果を補正する補正値を算出するための補正式を記憶した記憶部を有すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の処理装置。
  4. 前記アナログ回路は、熱電対が接続されて前記熱電対により生成された熱起電力の電圧信号が入力される熱電対入力部であること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の処理装置。
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