JP6296473B1 - 苦味抑制剤 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)アンゲリカ酸エステルの少なくとも1種を有効成分として含有する苦味抑制剤。
(2)アンゲリカ酸エステルが、下記式(I)で示される化合物の少なくとも1種である上記(1)に記載の苦味抑制剤。
(3)アンゲリカ酸エステルが、ローマンカミツレ由来のエステルである上記(1)または(2)に記載の苦味抑制剤。
(4)苦味を有する飲食品と上記(1)〜(3)のいずれかに記載の苦味抑制剤とを含有し、苦味抑制剤が、アンゲリカ酸エステルに換算して0.05〜2質量ppmの割合で含まれる苦味低減飲食品。
(5)苦味を有する飲食品に、アンゲリカ酸エステルの少なくとも1種を0.05〜2質量ppmの割合で添加する飲食品の苦味抑制方法。
(6)アンゲリカ酸エステルが、下記式(I)で示される化合物の少なくとも1種である上記(5)に記載の苦味抑制方法。
(7)アンゲリカ酸エステルが、ローマンカミツレ由来のエステルである上記(5)または(6)に記載の苦味抑制方法。
0.4gのイソブチルアンゲレートを、含水エタノール(エタノールの濃度:60質量%)で希釈して、総量を1000gとした。得られた溶液に含まれるイソブチルアンゲレートの濃度は400質量ppmである。
1.25gのローマンカミツレ精油を、含水エタノール(エタノールの濃度:60質量%)で希釈して、総量を1000gとした。使用したローマンカミツレ精油に含まれるアンゲリカ酸エステルは下記のとおりであり、ローマンカミツレ精油中に32.9質量%のアンゲリカ酸エステルが含まれていた。得られた溶液に含まれるアンゲリカ酸エステルの濃度は約411質量ppmである。
プロピルアンゲレート:2.9質量%
イソブチルアンゲレート:28.5質量%
2−メチル−2−ブチルアンゲレート:1.5質量%
ブチルアンゲレート:微量
tert−ブチルアンゲレート:微量
国内外市販ビールに、調製例1で得られた溶液を0.15質量%の割合で添加した。ビールに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.6質量ppmであった。イソブチルアンゲレートが添加されたビールの苦味について、下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
2点:苦味を感じない、あるいは明らかに苦味が改善されている場合。
1点:苦味を感じるものの、無添加品よりは改善されている場合。
0点:苦味が改善されていない場合。
国内外市販ビールに、調製例2で得られた溶液を0.15質量%の割合で添加した。ビールに添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.62質量ppmであった。ビール(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加されたビール(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
果汁100%のグレープフルーツジュースに、調製例1で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。グレープフルーツジュースに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.4質量ppmであった。グレープフルーツジュース(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加されたグレープフルーツジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
果汁100%のグレープフルーツジュースに、調製例2で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。グレープフルーツジュースに添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.41質量ppmであった。グレープフルーツジュース(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加されたグレープフルーツジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
無糖ブラックコーヒーに、調製例1で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。無糖ブラックコーヒーに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.4質量ppmであった。無糖ブラックコーヒー(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加された無糖ブラックコーヒー(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
無糖ブラックコーヒーに、調製例2で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。無糖ブラックコーヒーに添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.41質量ppmであった。無糖ブラックコーヒー(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加された無糖ブラックコーヒー(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
緑茶飲料(100ml当たり35mg以上のポリフェノール類含有)に、調製例1で得られた溶液を0.05質量%の割合で添加した。緑茶飲料に添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.2質量ppmであった。緑茶飲料(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加された緑茶飲料(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
緑茶飲料に、調製例2で得られた溶液を0.05質量%の割合で添加した。緑茶飲料に添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.21質量ppmであった。緑茶飲料(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加された緑茶飲料(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
ハイカカオチョコレート(カカオ分86%)に、調製例1で得られた溶液を0.2質量%の割合で添加した。ハイカカオチョコレートに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.8質量ppmであった。ハイカカオチョコレート(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加されたハイカカオチョコレート(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
ハイカカオチョコレートに、調製例2で得られた溶液を0.2質量%の割合で添加した。ハイカカオチョコレートに添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.82質量ppmであった。ハイカカオチョコレート(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加されたハイカカオチョコレート(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
果汁100%のオレンジジュースに、調製例1で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。オレンジジュースに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.4質量ppmであった。オレンジジュース(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加されたオレンジジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
果汁100%のオレンジジュースに、調製例2で得られた溶液を0.1質量%の割合で添加した。オレンジジュースに添加されたアンゲリカ酸エステルの濃度は約0.41質量ppmであった。オレンジジュース(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加されたオレンジジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
リモニンおよびノミリンを各5ppm含む果汁100%のオレンジジュースを調製し、そのオレンジジュースに調製例1で得られた溶液を0.2質量%の割合で添加した。オレンジジュースに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は0.8質量ppmであった。調製オレンジジュース(無添加品)とイソブチルアンゲレートが添加された調製オレンジジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
リモニンおよびノミリンを各5ppm含む果汁100%のオレンジジュースを調製し、そのオレンジジュースに、調製例2で得られた溶液を0.2質量%の割合で添加した。オレンジジュースに添加されたイソブチルアンゲレートの濃度は約0.82質量ppmであった。調製オレンジジュース(無添加品)とアンゲリカ酸エステルが添加された調製オレンジジュース(添加品)とを比較して、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
Claims (5)
- イソブチルアンゲレートを有効成分として含有し、柑橘類、コーヒー、茶、カカオおよびホップからなる群より選択される少なくとも1種の食材に由来する苦味を抑制するための苦味抑制剤。
- 前記イソブチルアンゲレートが、ローマンカミツレ由来のエステルである請求項1に記載の苦味抑制剤。
- 柑橘類、コーヒー、茶、カカオおよびホップからなる群より選択される少なくとも1種の食材に由来する苦味を有する飲食品と請求項1または2に記載の苦味抑制剤とを含有し、苦味抑制剤が、イソブチルアンゲレートに換算して0.05〜2質量ppmの割合で含まれる苦味低減飲食品。
- 柑橘類、コーヒー、茶、カカオおよびホップからなる群より選択される少なくとも1種の食材に由来する苦味を有する飲食品に、イソブチルアンゲレートを0.05〜2質量ppmの割合で添加する飲食品の苦味抑制方法。
- 前記イソブチルアンゲレートが、ローマンカミツレ由来のエステルである請求項4に記載の苦味抑制方法。
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