以下に添付図面を参照して、本発明に係る顧客管理システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るシステムの全体構成を示す概念図である。
(顧客管理システムの全体構成)
図1に示すように、本実施形態に係る顧客管理システムは、通信ネットワーク5を介してWebサイトにアクセスするオンライン上の顧客と、実店舗において商品を購入又はサービスの提供を受けるオフラインでの顧客とを、オンライン上の顧客に対して発行された価値情報に基づいて一元的に管理するシステムである。
なお、本発明において「オンライン顧客」とは、コンピュータのブラウザソフトなどを用いてWebサイトにアクセスして閲覧する者であって、Webサイトに会員登録等をする際に個人情報(氏名、年齢、住所等)を提示し個人の特定が可能な者であるが、本実施形態では、個人情報を提示することなく単にWebサイトの閲覧のみを行っている時点からの一連の流れを含めて説明する。
また、本実施形態において「価値情報」とは、商品の販売又はサービスの提供に対して付加価値を有する情報であって、引換券、割引券、回数券、及び入場券等の電子クーポン情報等が含まれる(以下、単に「電子クーポン」という)。
そして、顧客管理システムは、図1に示すように、通信ネットワーク5上に、各ユーザーに対してWebページや電子クーポンを発行するWebサーバー2bと、オンラインとオフラインとの顧客とを管理する管理サーバー2aと、オンライン顧客が所有し、電子クーポンが送信されるユーザー端末1(1a及び1b)と、実店舗に設置されたサービス提供装置3及びPOSレジ装置9と、オフラインの顧客情報と店舗情報を所有する実店舗管理サーバー4とが配置されているとともに、オフラインの顧客は、実店舗で利用可能なポイント情報が蓄積されたポイントカード6を所有している。
通信ネットワーク5は、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、無線通信網)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークであり、この通信ネットワークには、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークのLANの他、各種IP網が含まれる。また、通信ネットワーク5には、有線接続やWifi通信を介しての接続が可能であり、例えば、Wifiルーターや無線LANルーターなどをアクセスポイントとして、これらと無線通信が可能な端末装置を接続することができる。
ユーザー端末1(1a及び1b)は、Webサイトにアクセスし、そのWebサイトを閲覧するユーザー(オンライン顧客、及び会員登録する前のオンライン顧客が含まれる。)が所持する情報端末であって、CPUによる演算処理機能、及び通信インターフェースによる通信処理機能を備えた情報処理端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータや、所定の機能を特化させた専用装置により実現することができ、モバイルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機等も含まれる。なお、本実施形態では、1aがパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであり、1bが移動電話やPDA等の携帯端末である。
また、ユーザー端末1は、通信ネットワーク5を通じて、Webサーバー2bから電子クーポンが変換されたコード情報を取得し、取得した電子クーポンに基づくバーコードを画面上に表示させたり、図示しないプリンタ等でコード情報が印字された紙媒体1cを出力させたりする。本実施形態において、コード情報とは、電子クーポンをコード化した情報であって、数字や文字等のテキストの組み合わせでもよく、バーコードや、QRコード(登録商標)等の二次元コードのように、文字列等の情報がコード化され、コードに対応した図形情報により示されるものが含まれる。本実施形態では、文字列等の情報を一次元にコード化したバーコードを用いるものとする。
なお、携帯端末1bの通信方式としては、例えば、FDMA方式、TDMA方式、CDMA方式、W−CDMAの他、PHS(Personal Handyphone System)方式等が挙げられる。また、上述した通信方式とは別の無線通信インターフェースとして、無線LANの規格等に準じたIPパケットの送受による通信方式に対応した機能も備え、Bluetooth(登録商標)送受信部やWifi送受信部(Wireless Fidelity)が設けられている。
無線基地局7は、中継装置を通じて通信ネットワーク5に接続され、ユーザー端末1との間で無線通信接続を確立し、ユーザー端末1による通話やデータ通信を提供する装置である。中継装置は、通信ネットワーク5に接続するためのモデムやターミナルアダプタ、ゲートウェイ装置等のノード装置であり、通信経路の選択や、データ(信号)の相互変換を行い、無線基地局7と、通信ネットワーク5との間における中継処理を行う。なお、これら無線基地局7や中継装置としては、無線ルーターやアクセスポイント装置なども含まれる。
Webサーバー2bは、電子クーポン提供者が運営するWebサイトを管理するWebサーバーであり、WWW(World Wide Web)などのドキュメントシステムにより、HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルや画像ファイルから構成されるWebサイトや電子クーポンなどの情報送信を行うサーバーコンピュータ又はその機能を持ったソフトウェアにより実現され、Webブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じ、通信ネットワークを通じてWebサイトや電子クーポンを配信する。なお、ここでは電子クーポン提供者自身がWebサーバー2bを管理するものであるが、Webサーバー2bの管理を第三者に委託してもよい。また、本実施形態では、電子クーポン提供者以外の者が運営するWebサイトを運用するWebサーバーについても、通信ネットワーク5上に複数配置されており、ユーザー端末1は、各Webサイトにアクセスしてサイト上のWebページを閲覧しているものとする。
管理サーバー2aは、電子クーポンの発行や、その利用状況の収集、及び収集結果を用いたマーケティング調査等を行う電子クーポン提供者が運用するサーバー装置であり、例えば、Webサーバー及びアプリケーションサーバー、データベースサーバーなど機能を分配された複数の装置からなるサーバー群で構成されている。本実施形態では、電子クーポン(或いは、電子クーポンの識別子等を含む。)をコード化したバーコードを、Webサーバー機能により閲覧可能にインターネット上のWebサーバー2bに配置し、専用のビューアーソフトやブラウザソフトにより、当該バーコードのURLにアクセスすることによって電子クーポンを表示可能としている。そして、当該バーコードをサービス提供装置3に読み取らせることで、当該バーコードに応じた電子クーポンによる割引サービス、商品引換サービス、又は入場サービスを提供している。
実店舗管理サーバー4は、実店舗を管理するサーバー装置であって、CPUによる演算処理機能、及び通信インターフェースによる通信処理機能を備えるとともに、実店舗を利用するオフライン顧客の情報を蓄積する記憶装置を備え、実店舗に設置されたレジ装置などに内蔵されたデータ送信手段から、インターネット等の通信網を通じて、各実店舗での商品の販売実績を収集する。
実店舗は、例えば、コンビニエンスストアや飲食店等において、販売サービスを提供する施設であり、店員がレジ等の決済処理を担当している。この実店舗には、サービス提供装置3と、POSレジ装置9とを配置される。サービス提供装置3は、ユーザー端末1の表示画面に表示されたバーコード、又は紙媒体1cに印字されたバーコードを光学的に読み取り、読み取ったバーコードに基づく電子クーポンの情報を紙媒体のクーポン券8に出力する専用装置であり、本実施形態では、ユーザー端末と合わせて、オンライン顧客に対して発行された電子クーポンを取得する価値情報読取手段となる。このサービス提供装置3は、店員が操作することなく、来店した不特定多数のユーザーが自由に操作できるように、所定位置に設置され、無線LANや有線等を通じて通信ネットワーク5に接続されている。なお、サービス提供装置3にもBluetooth(登録商標)送受信部やWifi送受信部(Wireless Fidelity)が設けられている。
POSレジ装置9は、例えばレジスター装置であり、利用者の利用代金を計算したり、金銭の管理をする機能に加えて、ポイント発行機能を備えている。具体的にPOSレジ装置9には、ポイントカード6等からオフライン顧客を識別するオフラインIDを読み取る接触式、又は非接触式のカードリーダーが接続されており、ポイントカード6等に対してポイントを発行するポイント発行手段としての機能を果たす。
このPOSレジ装置9には、Webサーバー2bから送信され、サービス提供装置3によって紙媒体に出力されたクーポン券8の情報と、POSレジ装置9が読み取ったオフライン顧客を識別するオフラインIDとを関連付けて、通信ネットワーク5上へ送信する情報連結手段として機能する。また、POSレジ装置9には、オフライン顧客に対してサービスを提供するクーポン処理機能を有している。具体的にPOSレジ装置9には、紙媒体に印刷されたクーポン券8の情報を読み取るスキャナが接続されており、読み取った電子クーポン情報に応じて、商品等に対して、割引サービス、商品引換サービス、又は入場サービスなどを提供している。
ポイントカード6は、オフライン顧客が所有し、電子クーポンを蓄積するための記録媒体であり、本実施形態では、実店舗で利用可能なカードである。そして、このポイントカード6内には、カード固有であって、オフライン顧客を識別するオフラインIDが記録されている記録部6a又は6bを有している。記録部6aは、磁気によりデータを記録するタイプであり、記録部6bは、例えば、RFIDのように、非接触通信によりデータの読み出し、書き込みが行えるタイプである。
(サービス提供装置3の構成)
図2(a)は、実施形態に係るサービス提供装置の外観を示す斜視図であり、同図(b)は、実施形態に係るサービス提供装置のコードリーダー部及び誘導照明の位置を示す内部側面図である。また、図3(a)は、実施形態に係るコードリーダー部のバーコード読取機構を示す説明図であり、同図(b)は、実施形態に係る誘導照明の照明範囲を示す説明図である。
上記サービス提供装置3は、ユーザー端末1の表示画面に表示されたバーコードを光学的に読み取り、読み取ったバーコードに基づく電子クーポンの情報を紙媒体に出力する専用装置である。このサービス提供装置3は、店員が操作することなく、来店した不特定多数のユーザーが自由に操作できるように、所定位置に設置され、無線LANや有線等を通じて通信ネットワーク5に接続されている。なお、サービス提供装置3にもBluetooth(登録商標)送受信部やWifi送受信部(Wireless Fidelity)が設けられている。
具体的に、サービス提供装置3は、図2(a)に示すように、ユーザー端末1を挿入可能な所定容積の読取空間317を有する筐体30である。本実施形態において、読取空間317は、ユーザー端末1を操作するユーザーに対向する前面に開口部319を有しているとともに、その前面に対する左右において、開口部311,311とが形成されている。なお、本実施形態においては、前面に対する左右の両方向に開口部を形成させたが、いずれか一方の側方にのみ開口部を形成させてもよい。
そして、その読取空間317内には、図2(b)に示すように、空間内部に挿入されたユーザー端末1と臨ませるようにして、コードリーダー部316を下方に向けて保持している。本実施形態において、コードリーダー部316は、図3(a)及び(b)に示すように、赤色のレーザー光L1を往復させて投光することにより画面上のバーコードを照射し、その反射光L2をCCDセンサー316cが受光することで、バーコードの情報を読み取るリーダー装置である。このコードリーダー部316は、図3(a)に示すように、レーザー光L1を出射するレーザーダイオード316aと、レーザー光L1を反射する揺動自在な反射鏡316bと、この揺動鏡を揺動させるための揺動モーターとを備え、レーザー光L1が、バーコードを構成する各バーに垂直な方向(以下「走査方向」という)に沿ってバーコード上を往復し、照射する範囲を重なるように、反射鏡316bを揺動させている。
また、コードリーダー部316には、バーコードにあてられ、反射した反射光L2を集光する集光レンズ316dと、集光された反射光L2を電気信号に変換するCCDセンサー316cとを備えている。そして、CCDセンサー316cによって変換された電気信号がCPU等の制御部によって処理され、デジタルデータに変換される。
また、筐体30には、コードリーダー部316によるバーコードの読取りに際し、読取空間317内において、読取に適した位置を照明により指示する誘導照明315を有している。本実施形態において、誘導照明315は、レーザー光L1の投光範囲A1と重複する範囲A2を照射するようになっている。具体的に、誘導照明315は、図3(b)に示すように、読取空間317の底面部分よりも所定高さh離れた位置を読み取りに適した位置とし、当該位置における投光範囲A1と重複するように照明を照射している。なお、本実施形態において、誘導照明315は、投光範囲A1と重複するように照明を照射したが、本発明は、これに限定するものではなく、コードリーダー部316の読取に適した位置を照明により指示すればよく、例えば、ユーザー端末1の外周部分が位置するべき部分を照らして、奥行き方向を誘導させる構成であってもよい。
また、筐体30には、ユーザー端末1を操作するユーザーに対向する前面において、読み取られたバーコードに基づいて、電子クーポンの情報を紙媒体に印字したクーポン券を排出する排出口314が形成されている。本実施形態では、内部に備えられた印字手段によって、紙媒体に商品名、割引率の他、POSレジ装置のコードリーダー装置が読み取り可能なバーコード等が印字されて出力される。
また、筐体30の上部前面には、操作ガイド等の情報を表示する表示部312a及びユーザー操作を受け付けるテンキー313aを備えている。このテンキーボタン313aによって、クーポン情報に相当する数値の入力を受け付け可能となっている。本実施形態では、外付けのテンキーを用いず、該当する位置に応じた数字を受け付ける機能に特化した内蔵型のテンキーとしたので、処理速度の向上や、テンキー313aの盗難を防止することができる。
表示部312aには、コードリーダー部316による読み取りが開始されることを示す情報や、エラー情報等が表示される。また、表示部312aには、3G電話回線やWifi等の無線通信の電波強度を電波種別ごとに表示している。なお、本実施形態において、筐体30には、表示装置と操作ボタン等を備えていればよく、例えば、タッチパネル式の液晶表示装置を用いることができる。
(各装置の内部構成)
次いで、各装置の内部構成について説明する。図4は、本実施形態に係るサービス提供装置3の内部構造を示すブロック図であり、図5は、本実施形態に係るユーザー端末1の内部構造を示すブロック図である。また、図6は、本実施形態に係る実店舗管理サーバー4及びPOSレジ装置9の内部構成を示すブロック図であり、図7は、本実施形態に係るWebサーバー2bの内部構成を示すブロック図である。
また、図8は、本実施形態に係る管理サーバー2aの内部構造を示すブロック図であり、図9は、本実施形態に係る管理サーバー内における各種データベースのデータ構成を示す説明図である。図10は、本実施形態に係る表示部13aに表示されたバーコードの位置関係を示す説明図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
(1)サービス提供装置3の内部構造
図4に示すように、サービス提供装置3には、制御部324と、通信インターフェース321と、利用情報通知部322と、メモリ323と、入力インターフェース313と、出力インターフェース312とを備えている。
通信インターフェース321は、データ通信を行うための通信インターフェースであり、無線等による非接触通信や、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信をする機能を備えている。また、通信インターフェース321には、Wifi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信を行う近距離無線通信部321aも備えている。この場合には、当該近距離無線通信部321aを用いて、ユーザー端末1固有の識別子を送信するようになっている。この場合における識別子は、実店舗の顧客であるオフライン顧客を識別するための情報であり、移動端末に非接触型のICチップ(例えば、FeliCa(登録商標))を有している場合には、このICチップに記憶されたシリアルナンバーをオフラインIDとしている。
本実施形態において、通信インターフェース321は、通信ネットワーク5を通じて、読み取ったバーコードの情報や、当該バーコードに基づき出力された電子クーポンに関する情報(以下、「出力情報」という。)を管理サーバー2aに送信するとともに、管理サーバー2aから電子クーポンに関する出力可否結果の情報を受信する。なお、本実施形態において、「出力情報」とは、サービス提供装置3が紙媒体に電子クーポンを印字して出力したことを示す情報である。
メモリ323は、OS(Operating System)や本実施形態に係る電子クーポン発行用のプログラム、その他のデータ等などを記憶する記憶装置である。また、メモリ323には、サンプル用として印字される画像データ(商品、割引率、POSレジのコードリーダー装置用のバーコード等)が蓄積されており、所定操作によって、この画像データが紙媒体に印字されて出力可能となっている。これにより、サービス提供装置3の設置前に、端末にバーコードを表示させて、クーポン券を印字して商品説明を行うことができる。
入力インターフェース313は、テンキー313aやタッチパネル、ジョグダイヤルなどユーザー操作を入力するデバイスであり、出力インターフェース312は、ディスプレイである表示部312aやスピーカーなど、映像や音響を出力するデバイスである。本実施形態では、通信状態や用紙切れ等が発生した場合には、表示部312aにその情報を表示するとともに、スピーカー等で通知音を出力させる。メモリ323は、OSや各種のアプリケーション用のプログラム、その他のデータ等などを記憶する記憶装置である。
制御部324は、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールであり、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、画像データに関する処理や、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行うモジュールである。
そして、本実施形態において、制御部324には、価値情報管理部324aと、駆動制御部324bとを備えている。価値情報管理部324aは、電子クーポンの情報を紙媒体に発行する機能全体を制御するモジュールであり、例えば、利用情報通知部322を制御して、管理サーバー2aとデータを送受し、管理サーバー2aから受信した利用可否の結果情報に基づいて、駆動制御部324bを制御して電子クーポンの情報を紙媒体に出力させる。また、価値情報管理部324aは、オフライン顧客がクーポン券の発券処理を行う際、当該クーポン券に来店ポイントを付与するための情報を印刷する機能も備えている。
また、価値情報管理部324aは、通信ネットワーク5上において管理サーバー2aとの接続が有効であることを確認するためのkeep alive機能を備えている。具体的に、価値情報管理部324aは、定期的に管理サーバー2aに対して、所定の信号を送信するようになっている。これにより、不具合が発生した場合であっても、ログ情報を参照することで、端末や通信ネットワーク5上での問題点を即時に発見することができる。
駆動制御部324bは、サービス提供装置3内の各機能の動作を制御するモジュールであり、コードリーダー部316を駆動させて、ユーザー端末1に表示されたバーコードを読み取ったり、誘導照明315を点灯させたりする。また、駆動制御部324bは、価値情報管理部324aの制御に応じて、印刷処理を実行する印字手段318を駆動させて電子クーポンの情報を紙媒体に印字して出力する。印字手段318としては、内部に設置されたロール紙に電子クーポンの情報を印刷するサーマルプリン等が用いられる。利用情報通知部322は、各種のデータを送信するモジュールであり、本実施形態では、読み取ったバーコードに基づく電子クーポンの情報や、出力された電子クーポンに関する情報を管理サーバー2aに通知する。
(2)ユーザー端末1の内部構造
ユーザー端末1は、図5に示すように、無線インターフェース11と、アプリケーション実行部14と、出力インターフェース13と、入力インターフェース12と、メモリ15とを備えている。
入力インターフェース12は、操作ボタンやタッチパネル、ジョグダイヤルなどユーザー操作を入力するデバイスであり、出力インターフェース13は、ディスプレイやスピーカーなど、映像や音響を出力するデバイスである。特に、この出力インターフェース13には、液晶ディスプレイなどの表示部13aが含まれており、アプリケーションにより構築されるGUI(Graphical User Interface)がこの表示部13aに表示される。メモリ15は、OS(Operating System)や各種のアプリケーション用のプログラム、その他のデータ等などを記憶する記憶装置である。
無線インターフェース11は、通話やデータ通信を行うための移動通信用のプロトコルによる無線通信機能と、例えば無線LAN等のデータ通信用のプロトコルによる無線通信機能とを備えている。なお、この無線インターフェースは、モバイルコンピュータやPDAにおいては、無線LANアダプタ等により実現することができる。なお、この無線インターフェース11には、Wifi等の無線LANの他、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信のインターフェースが含まれる。この無線インターフェース11は、電子クーポンが変換されたバーコードを、通信ネットワーク5を通じてWebサーバー2bから取得する。
アプリケーション実行部14は、一般のOSやブラウザソフト、電子メール、画像表示ソフトなどのアプリケーションを実行するモジュールであり、通常はCPU等により実現される。このアプリケーション実行部14でアプリケーションを実行することにより、ブラウザ部14aが構成される。
ブラウザ部14aは、ブラウザソフトを実行することによって構築され、Webページを閲覧するためのモジュールであり、インターネットからHTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。また、ブラウザ部14aには、GUI機能が備えられており、ユーザーに対する画面表示と、その画面上におけるクリック操作や文字入力などを受け付ける。
特に、本実施形態においては、ブラウザ部14aを通じて、Webサーバー2bに対して最初にアクセスする際、Webサーバー2bから、オンライン顧客がWebサイトへアクセスするために使用したブラウザ部14aひいてはユーザー端末1を特定する端末ID(端末識別子)が付与されたHTTP Cookieが配信され、ブラウザ部14aの端末ID保存部14b内に保存される。そして、ユーザー端末1に端末IDが蓄積された後におけるユーザー端末1とWebサーバー2bとの通信では、この端末IDが付加されて各種のデータが送受される。ここで、端末IDとは、Web上においてアクセス者を特定するためのものであり、端末そのものを識別するものの他、ブラウザソフトを識別するものであってもよく、サーバー側が付与したユニークな識別子や、MACアドレスなど端末やアプリケーションの製造時に付与された識別子であってもよい。
また、ブラウザ部14aでは、Webサーバー2bから取得した電子クーポンが変換されたバーコードをユーザー端末1の表示部13aに表示させる。本実施形態において、この表示部13a上に表示されるバーコードは、端末IDの数値が含まれたコード情報となっているものとする。さらに、表示されるバーコードは、表示部13aの種別情報に基づいて、各端末の表示部13aのサイズに応じて適切に最適な読み取り可能なように、その位置及び大きさが変更されて表示される。
(3)実店舗管理サーバー4及びPOSレジ装置9の内部構造
実店舗管理サーバー4には、図6に示すように、通信インターフェース41と、制御部42と、実店舗情報データベース43と、顧客情報データベース44とを備えている。
実店舗情報データベース43は、実店舗を識別する実店舗IDに、実店舗の位置や売上及び在庫商品などの実店舗に関する情報を関連付けて蓄積するデータベースである。また、実店舗情報データベース43には、各商品を識別する商品コードにその商品の販売価格を関連付けて記憶したり、電子クーポンの情報に基づいたサービス内容などについても記憶している。顧客情報データベース44は、オフライン顧客を識別するオフラインIDに、顧客の購入履歴情報(購入した商品、実店舗情報、購入金額、購入日時等)、ポイント情報、オフライン顧客の個人情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス、性別、年齢など)及び使用したクーポンIDなど、オフライン顧客に関する情報を関連付けて蓄積するデータベースである、また、顧客情報データベース44には、管理サーバー2aから送信された分析結果の情報も蓄積される。
通信インターフェース41は、通信ネットワーク5を通じて、管理サーバー2a、及びPOSレジ装置9との間でデータの送受信を行う通信インターフェースである。この通信インターフェース41を通じて、例えば、POSレジ装置9からオフラインIDや購入した商品等の情報を取得し、これらの情報を管理サーバー2aに送信したり、ポイント情報をPOSレジ装置に返信したりする。
制御部42は、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールであり、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行っている。そして、本実施形態では、情報管理部42aと、レコメンド配信部42bとを備えている。
情報管理部42aは、各実店舗を運営、管理するモジュールであり、本実施形態では、実店舗から送信される実店舗に関する情報及びオフライン顧客に関する情報を集計して、顧客情報データベース44に蓄積する。また、情報管理部42aは、顧客情報データベース44に蓄積したオフライン顧客に関する情報をクーポン情報とともに、管理サーバー2aに送信したり、管理サーバー2aで算出された分析結果を取得したりする。なお、分析結果の情報は、分析対象となったオフラインIDに基づいて顧客情報データベース44に蓄積される。
レコメンド配信部42bは、顧客情報データベース44に蓄積された分析結果の情報に基づいて、オフライン顧客に対して広告情報を配信するモジュールである。実店舗管理サーバー4では、分析結果に応じて、顧客独自の広告情報を生成して、ユーザー端末1のメールアドレス等を用いて電子メール等で配信する。なお、このレコメンド配信部42bで生成される広告情報については、管理サーバー2aの顧客管理部での処理と併せて後述する。
一方、POSレジ装置9には、通信インターフェース91と、制御部92と、メモリ93と、読取装置94とを備えている。通信インターフェース91は、通信ネットワーク5を通じて、実店舗管理サーバー4との間でデータの送受信を行う通信インターフェースである。
読取装置94は、識別情報を取得する機能を備えたリーダーライタ装置であり、本実施形態では、ポイントカード6からオフラインIDを読み取る、接触式、非接触式の装置などが用いられる。スキャナ95は、商品バーコード又は紙媒体に出力されたクーポン券8、又はユーザー端末1の表示部13aに出力された電子クーポンのバーコードを読み取る読取装置であり、これらの情報は制御部92に送信される。
メモリ93は、商品コードに商品名や値段等関連付けて記録したり、電子クーポンの情報に基づいたサービス内容を記憶するメモリ装置である。制御部92は、商品の決済を行ったり、装置全体の制御を行うCPU等の演算処理装置であり、本実施形態では、読み取った商品コードに基づいて販売価格を画面上に表示させて決済処理を実行したり、電子クーポンの情報に基づいて割り引きなどの処理を実行する。また、制御部92は、スキャナ95で読み取った電子クーポンを識別するクーポンIDと、読取装置94が読み取ったオフラインIDとを関連付けて、通信ネットワーク5上へ送信する情報連結手段としての機能を有している。
(4)Webサーバー2bの内部構造
次いで、Webサーバー2bについて説明する。Webサーバー2bは、図7に示すように、通信インターフェース26と、制御部24と、データベース群である記憶部25とを備えている。
記憶部25は、各データを蓄積する記憶装置であり、本実施形態では、Webデータ蓄積部251と、アクセス履歴蓄積部252とを備えている。Webデータ蓄積部251は、電子クーポン提供者が運用するWebサイトを構成する表示情報(HTML(Hyper Text Markup Language)ファイルや画像ファイル等)を蓄積する記憶装置であり、この表示情報には、Webページ上に挿入する動画や静止画、文字情報等の広告情報が含まれる。
アクセス履歴蓄積部252は、オンライン顧客が使用したユーザー端末の端末IDに関するアクセス履歴を、端末IDに関連付けて蓄積するデータベースである。ここで、アクセス履歴とは、ユーザー端末1がアクセスしたWebサイトのURL情報、Webサイトを閲覧した日時情報、Webサイトの閲覧回数などの情報が含まれている。なお、この情報には、ユーザー端末1の表示部13aの種別情報を蓄積してもよい。また、アクセス履歴蓄積部252には、ユーザー端末1に配布前のHTTP Cookieについても蓄積しており、Webデータ配信部241の制御によって、各ユーザー端末1に対して異なる端末IDを付加したHTTP Cookieをユーザー端末1に配布している。
Webサーバー2bの通信インターフェース26は、通信ネットワーク5を通じてユーザー端末1、及び管理サーバー2aとの間でデータの送受信を行う通信インターフェースである。この通信インターフェース26を通じて、例えば、ユーザー端末1に対してWebページを配信したり、管理サーバー2aに収集したアクセス履歴情報を転送する。
制御部24は、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールであり、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行っている。
本実施形態において、制御部24は、Webデータ配信部241と、アクセス履歴記録部242とを備えている。Webデータ配信部241は、サービス運営者が提供するサービスに関するWebページ(例えば、検索サイト、ニュースサイト、及び商品情報サイト等)を通信ネットワーク5を通じて配信するモジュールである。このWebデータ配信部241は、ユーザー端末1からのアクセス時に端末IDの有無を判断し、端末IDを保持していないユーザー端末1には、要求されたWebデータとともに、端末IDを付加したHTTP Cookieをアクセス履歴蓄積部252から抽出して配信するようになっている。
また、Webデータ配信部241では、Webページを配信する際、Webデータ蓄積部251から該当するアドレスのWebページを抽出するとともに、Webページ上に表示する広告画像を抽出して当該Webページ上に埋め込んでユーザー端末1に配信するようになっている。その後、ユーザー端末1の表示部13a上にWebページが表示され、ユーザーが広告画面をクリック操作すると、その操作信号はクーポン要求信号として管理サーバー2aに転送される。なお、Webデータ配信部241は、管理サーバー2aから分析結果を取得している場合には、その分析結果の情報に応じた広告情報を選択可能となっている。なお、分析結果を取得していない場合には、アクセス履歴情報に基づいて閲覧したWebサイトに関連する広告情報を選択してもよい。
アクセス履歴記録部242は、オンライン顧客がWebサイトへのアクセスするために使用したユーザー端末1を特定する端末IDを、その端末IDに関するアクセス履歴に関連付けてアクセス履歴蓄積部252に記録するモジュールである。具体的に、アクセス履歴記録部242は、ユーザー端末1からの接続時に、ユーザー端末1に保存された端末IDを取得し、その後、Webデータ配信部241が配信したWebサイトのURL情報、アクセス日時、及びアクセス回数を、端末IDに関連付けてアクセス履歴蓄積部252に記録する。この際、アクセス履歴記録部242は、ユーザー端末1からのアクセスに対して、ユーザー端末1の表示部13aの種別情報についても端末IDと併せて取得し、アクセス履歴蓄積部252に蓄積してもよい。なお、アクセス履歴記録部242は、アクセス履歴蓄積部252に記録されたアクセス履歴に関する情報を管理サーバー2bに転送する機能も備えている。
(5)管理サーバー2aの内部構造
次いで、管理サーバー2aについて説明する。なお、本実施形態では、サーバーを単一の装置としたが、本発明はこれに限定するものではなく、機能別にサーバー装置を設けて、複数のサーバー装置で構成させてもよい。管理サーバー2aは、図7に示すように、通信インターフェース22と、制御部21と、データベース群である記憶部23とを備えている。
記憶部23は、各データを蓄積する記憶装置であり、本実施形態では、クーポン情報データベース231と、サービス提供装置データベース234と、オンライン顧客情報データベース232と、オフライン顧客情報データベース233と、分析情報蓄積部235とを備えている。これらの各データベースは、リレーションシップが張られて、同期により、情報の共有が可能となっている。
オンライン顧客情報データベース232は、Webサーバー2bから送信されたWebサイトのアクセス履歴情報を蓄積するデータベースであり、図9に示すように、端末IDに、Webサーバー2bから送信されたアクセス履歴情報及び表示部13aの種別情報とが関連付けて記憶される。また、このオンライン顧客情報データベース232には、サービス提供装置3を用いてクーポン情報を記録媒体に印刷したことを示す情報である発券ログが記録される。具体的には、サービス提供装置3からクーポン情報が管理サーバー2aに送信された際、クーポン情報内に含まれる端末IDに基づいて、オンライン顧客情報データベース232の一致する端末IDのレコードに発券ログが記録される。
また、オンライン顧客情報データベース232には、オンライン顧客情報データベース232と、オフライン顧客情報データベース233とが顧客管理部214によって紐付けされると、該当する端末IDのレコードにオンラインIDが生成され、オフライン顧客情報データベース233のオフラインIDと紐付けされる。この紐付け処理については後述する。
オフライン顧客情報データベース233は、実店舗管理サーバー4から送信されたオフライン顧客に関する情報を蓄積するデータベースであり、図9に示すように、オフラインIDに、顧客の購入履歴情報、個人情報、ポイント情報、及び使用したクーポン情報(クーポンID)等が関連付けられて蓄積される。
クーポン情報データベース231は、電子クーポンに関する情報を蓄積するデータベースであり、図9に示すように、電子クーポンを識別するクーポンIDに、クーポンの属性を示す属性情報、割引対象や割引率などクーポンの内容を示す内容情報、保存先であるアドレス(URL)情報、ブラウザ部14aに表示させるクーポンの画像データを蓄積する画像情報、使用期限、クーポン券の使用有無を示す使用フラグ、ユーザー端末1を識別する端末ID等の各情報が関連付けて蓄積されている。このクーポン情報データベース231に端末IDが付加されることで、クーポン情報が発行されたオンライン顧客の端末IDとクーポン情報とが関連付けて蓄積されるようになっている。
なお、クーポン情報データベース231には、ユーザー端末1の表示部13aの種別と、バーコードの表示形態とを関連付けて記憶しており、端末IDが取得したユーザー端末1の種別情報に応じて、画面サイズや形状、解像度などを特定し、その画面上に表示されるバーコードの位置や大きさを変更した画像情報を送信するようになっている。
サービス提供装置データベース234は、各実店舗に設置されたサービス提供装置3に関する情報を蓄積するデータベースであり、サービス提供装置3を識別する識別情報に、実店舗の位置や電話番号等の実店舗情報等が関連付けて蓄積されている。
さらに、分析情報蓄積部235は、顧客管理部214による分析結果を蓄積するデータベースであり、オンラインID及びオフラインIDとに分析結果情報が関連付けられて記憶されている。この分析結果情報には、後述するような種々の情報が蓄積され、オフライン側の顧客又はオンライン側の顧客に応じた商品の属性などが抽出可能となっている。
管理サーバー2aの通信インターフェース22は、通信ネットワーク5を通じてユーザー端末1、Webサーバー2b、実店舗管理サーバー4及びサービス提供装置3との間でデータの送受信を行う通信インターフェースである。この通信インターフェース22を通じて、例えば、Webサーバー2bからアクセス履歴情報を取得したり、サービス提供装置3から読み取られたバーコード情報、出力情報を取得したり、実店舗管理サーバー4からオフライン顧客に関する情報を取得したりする。また、通信インターフェース22を介して、実店舗管理サーバー4に紐付けされた分析結果等を送信する。
制御部21は、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールであり、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行っている。
本実施形態において、制御部21は、クーポン発行部216と、クーポン利用情報取得部212と、クーポン管理部211と、アクセス履歴取得部213と、オフライン情報取得部215と、顧客管理部214とを備えている。アクセス履歴取得部213は、Webサーバー2bから転送されたアクセス履歴情報を、端末IDに関連付けてオンライン顧客情報データベース232記録するモジュールである。このアクセス履歴取得部213は、端末IDに紐付けられたアクセス履歴情報を取得すると、オンライン顧客情報データベース232内に当該端末IDの有無を判断して、一致する端末IDがない場合には、その端末IDにアクセス履歴情報を関連付けて新規登録する。一方、一致する端末IDがある場合には、当該端末IDに基づいてオンライン顧客情報データベース232内にアクセス履歴情報を追加登録する。
クーポン利用情報取得部212は、Webサーバー2bや、サービス提供装置3からの各種データを取得するモジュールであり、Webサーバー2bからクーポン取得信号を受信するとその信号をクーポン発行部216に伝送し、サービス提供装置3のコードリーダー部316から読み取られたバーコードの情報(クーポンID及び端末ID)や、クーポン券8を発行した出力情報を取得するとこれらの情報をクーポン管理部211に入力する。
クーポン発行部216は、Webサーバー2bを通じてクーポン要求信号を取得すると、電子クーポンをユーザー端末1に配信するモジュールである。具体的に、クーポン発行部216は、クーポン要求信号を受け付けると、クーポン情報データベース231に蓄積された電子クーポンの各情報を抽出するとともに、要求された電子クーポンを内容と、ユーザー端末1から取得した端末IDの数値とを組み合わせて、画像化されたバーコードに変換してユーザー端末1に配信する。
この端末IDに基づいて変換されたバーコードは、クーポン情報データベース231に新たなクーポンIDが付加されて元のクーポン情報とは異なる場所に蓄積され、ユーザー端末1は、そのクーポン情報の保存先であるユニークなURLにアクセスするようになっている。なお、クーポン発行部216は、生成するURLを、ユーザー端末1のアクセス先となるアドレスと、バーコード番号を暗号化した数値とを組み合わせてユニークなURLを生成することができる。
その後、クーポン発行部216では、新たなクーポンを発行すると、図9に示すように、クーポン情報データベース231内のクーポンIDのレコードに、端末IDを付加して、クーポン情報が発行されたオンライン顧客の端末IDとクーポン情報とが関連付けて蓄積している。
また、クーポン発行部216は、ユーザー端末1の機種情報を取得し、クーポン情報データベース231を参照し、その機種情報に基づいて、ユーザー端末1に応じた位置又は大きさに表示されるように、クーポン情報の画像を変換する機能も備えている。そして、クーポン発行部216は、バーコードの画像を、レーザー光L1の投光範囲A1と重複する誘導照明315の照射範囲A2に応じた、位置又は大きさに表示されるように変換したり、表示位置を修正したりする。
例えば、図10(a)に示すように、画面サイズが小さいスマートフォンや携帯電話等の携帯端末1bに対しては、画面の上部中央13bにバーコードが表示されるように変換する。一方、画面サイズが大きいタブレット1dに対しては、図10(b)に示すように、画面の上部の左右いずれかの端部分13cにバーコードが表示されるように変換する。ユーザー端末1では、画像に変換されたクーポン情報のバーコードを取得し、取得したクーポン情報が表示部13aに表示される。その後、オンライン顧客は、携帯端末1bを所持するか、若しくは、汎用コンピュータ1aからクーポン情報が表示された紙媒体1cをプリントアウトして実店舗に入店する。
クーポン管理部211は、クーポン処理全体を制御するモジュールであり、クーポン発行部216を制御して商品又はサービスに対する割引券や商品引換券等の電子クーポンを発行させている。また、クーポン管理部211は、その他の機能として、サービス提供装置3からの信号に対して、クーポン情報データベース231内の使用フラグの有無や使用期限を参照して、その電子クーポンが使用済みか否かを判定する利用可否機能を有している。また、クーポン管理部211は、サービス提供装置3からの出力情報に基づいて、使用フラグを使用済みに設定したり、電子クーポンに設定された使用期限を監視して使用期限を経過した電子クーポンを消し込むなどの消込処理機能も備えている。さらに、クーポン管理部211では、サービス提供装置3から出力情報及びクーポン情報を取得すると、クーポン情報内の端末IDに基づいて、オンライン顧客情報データベース232を参照して、該当する端末IDのデータに発券ログを記録する機能も備えている。
オフライン情報取得部215は、実店舗管理サーバー4からオフラインでの顧客に関する情報を取得するモジュールであり、具体的には、オフラインIDと、使用されたクーポンID、及び購入履歴情報などのオフライン顧客に関する情報を取得して、これらの情報をオフライン顧客情報データベース233に蓄積する。
顧客管理部214は、オンラインでの顧客とオフラインでの顧客とを紐付けて顧客の動向を分析するモジュールであり、本実施形態では、リレーション設定部214aと、分析部214bとを有している。リレーション設定部214aは、オフラインIDとオンラインIDとの間にリレーションを設定して両者を紐付けするモジュールであり、未登録のユーザーが初めてクーポンを使用した際には、POSレジ装置9から送信されたクーポン情報から端末IDを読み出し、読み出された端末IDに基づいて、当該端末IDに関するアクセス履歴に関連付けられたオンラインIDを新たに生成若しくは設定し、そのオンラインIDとオフラインIDとを紐付けする。
詳述すると、図9に示すように、リレーション設定部214aは、未登録のユーザーが初めてクーポンを使用した際、先ず、POSレジ装置9から送信され、蓄積されたオフライン顧客情報データベース233のクーポンIDに基づいて、クーポン情報データベース231を参照して、当該クーポンIDと一致するクーポンIDを検索する。そして、一致するクーポンIDが発見された場合には、そのクーポンIDのレコード内に記録された端末IDに基づいて、オンライン顧客情報データベース232を参照し、一致する端末IDを検索する。
そして、一致する端末IDが発見された場合には、一致する端末IDのレコードに対して、新規なオンラインIDを設定する。このとき、オンラインIDは、当該ユーザーに固有の識別子であるが、顧客管理部214が自動的に生成してもよく、ユーザーの任意の選択操作により作成させるようにしてもよい。また、このオンラインIDの生成若しくは設定は、初回のクーポン使用時点においては、暫定的な仮IDを顧客管理部214において自動で生成しておき、後のユーザー操作を受け付けて、ユーザーが任意に設定したユニークな正規のオンラインIDを設定させ、その仮IDと正規のオンラインIDとを差替えるようにしてもよい。
次いで、当該オンラインIDとオフライン顧客情報データベース233内のオフラインIDとをタグ付けするなどして紐付けし、これによってオンライン顧客とオフライン顧客と関連付けられ、結果的に、元々当該端末IDに関連付けられていたアクセス履歴に、この新規なオンラインIDが関連付けられることとなる。
分析部214bは、紐付けされたオフライン上の顧客とオンライン顧客の動向を分析するモジュールであり、オンライン顧客情報データベース232内のアクセス履歴情報と、オフライン顧客情報データベース233内の購入履歴情報や個人情報等とを参照して、顧客の動向を分析する。分析された結果は、分析情報蓄積部235に蓄積されるとともに、実店舗管理サーバー4やWebサーバー2bへ送信される。そして、Webサーバー2bでは、オフライン顧客情報を含めた分析結果に基づいて、Webサイト上の広告情報を端末ID、又はオンラインIDに基づいて種々変更することができる。また、実店舗管理サーバー4では、アクセス履歴情報を含めた分析結果に応じて、顧客独自の広告情報を生成して、電子メール等で配信したりすることができる。
この分析部214bによる分析の具体例について説明する。例えば、分析部214bは、オフライン顧客の購買行動に基づく分析を行ってもよい。具体的には、オフライン顧客情報の購入履歴情報から、購入した商品と、その商品購入日時とを分析して各商品における平均購入間隔(日)を算出する。そして、Webサーバー2b若しくは実店舗管理サーバー4では、前回の購入日から平均購入間隔を空けた日に近づくと、その商品の広告情報をWebサイトの広告画面に表示したり、電子メールで配信したりする。
また、オフライン顧客情報の購入履歴情報を分析して、Webサイト上の広告を各ユーザーの趣向にあった広告情報を配信することもできる。具体的には、例えば、実店舗においてビール、ワイン等のお酒をよく購入している人であれば、商品属性「酒」を付加し、有機栽培や着色料無添加などの商品をよく購入するなどユーザーに対しては、商品属性「健康志向」を付加する。さらに、子供向けの商品をよく購入しているユーザーには、商品属性「子供向け商品」などの属性を付加する。そして、このように、オフライン顧客を分類した後、Webサーバー2bでは、端末ID(又は、オンラインID)を取得すると、その端末ID(又は、オンラインID)に基づいて分析結果情報内の商品属性を参照し、その関連する商品属性を有する広告情報をWebデータ蓄積部251から抽出してWebサイト上に表示させる。
また、上記のように、オフライン顧客情報の購入履歴情報からオフライン顧客の趣向を分析した後、さらに、その顧客のオンライン上でのアクセス履歴情報を分析して、実店舗でどのような商品を購入している人は、どのようなWebサイトを閲覧しているかなどの相関関係を解析することもできる。
これにより、オフライン顧客とオンライン顧客とが紐付けされていないオンライン顧客に対しても、そのアクセス履歴情報の分析結果からオフラインでの趣向を推定することができる。そして、Webサーバー2bでは、このオンライン顧客からのアクセス時には、推定した趣向属性の商品に関する広告情報をWebページ上に表示させることで、実店舗への来店を促すことができる。なお、Webサーバー2bは、オフライン顧客の性別、年代などの個人情報に基づいて、当該性別及び年代向け商品の広告をWebサイト上に表示させることもできる。
さらに、実店舗の来店頻度、購入単価、来店傾向、電子商取引(EC)利用頻度、生活圏などから顧客ランクを設定し、顧客ランクに応じた商品の広告情報やクーポン情報を配信することもできる。また、顧客ランクの設定としては、さらに、電子クーポンの利用に応じたランク付けもできる。例えば、オンライン顧客情報データベース232とオフライン顧客情報データベース233とが端末IDで紐付けされた顧客は、電子クーポンを発行及び利用したユーザーとして優良顧客と設定する。一方、オンライン顧客情報データベース232にクーポンIDを含むものの、オフライン顧客情報データベース233と紐付けされなかったユーザーはクーポンを発行するものの、そのクーポンを利用していない準優良顧客と設定する。さらに、オンライン顧客情報データベース232にクーポンIDを含まないユーザーは、そもそも電子クーポンをサービス提供装置3から出力していない未顧客と設定することができる。
また、準優良顧客については、オンライン顧客情報データベース232内の発券ログの有無を判別することで、そのオンライン顧客が来店した客か否かが分かる。すなわち、オンライン顧客情報データベース232内に発券ログが記録されている場合には、発行した電子クーポンをサービス提供装置3で出力しているため、実店舗には来店している客としてランク付けすることができる。一方、オンライン顧客情報データベース232内に発券ログが記録されていない場合には、発行した電子クーポンをサービス提供装置3で出力していないため、実店舗には来店していない客としてランク付けすることができる。
このように、電子クーポンの利用状況に応じた分類を行うことで、そのランクの顧客に応じて広告情報を変更する。なお、他の分析手法としては、実店舗で購入した商品と同一、類似カテゴリーの商品についての広告情報やクーポン情報を行ってもよい。
(顧客管理方法)
以上の構成を有する顧客管理システムを動作させることによって、オンライン顧客とオフライン顧客とを一元的に管理する方法を実施することができる。図11は、実施形態に係る顧客管理方法の紐付け動作を示す説明図であり、図12は、本実施形態に係る顧客管理方法の広告配信動作を示す説明図である。
なお、ここでは、オフライン顧客は、実店舗管理サーバー4に対して予め会員登録を行っており、顧客情報データベース44には、オフラインIDにオンライン顧客に関する情報(個人情報、購入履歴情報)が蓄積され、さらにオフライン顧客は、オフラインIDが蓄積されたポイントカード6を所有しているものとする。
図11に示すように、先ず、ユーザー端末1のブラウザ部14aを用い、通信ネットワーク5を介して、Webサーバー2bのWebサイトにアクセスを行う(S101)。ユーザー端末1が初めてWebサーバー2bのWebサイトにアクセスすると、Webデータ配信部241は、要求されたWebページのデータとともに、端末IDが付与されたHTTP Cookieを配信する(S102)。そして、アクセス履歴記録部242では、この端末IDを端末ID蓄積部252に登録し、最初のアクセス履歴情報(WebサイトのURL情報、アクセス日時、及びアクセス回数、滞在時間等)を記録する。
一方、ユーザー端末1のブラウザ部14aでは、Webページを表示部13aに表示されるとともに、HTTP Cookieが端末IDとともに保存部14bに保存される。その後、ユーザー(会員登録前のオンライン顧客)がユーザー端末1を操作して、Webサーバー2b内の各Webサイトを閲覧する閲覧要求信号を送信すると(S103)、Webデータ配信部241は、閲覧要求信号に基づいてWebデータ蓄積部251に蓄積されたWebデータをユーザー端末1に配信する(S104)。この際、アクセス履歴記録部242は、ユーザー端末1のHTTP Cookieから送信された端末IDを取得するとともに、当該Webページ上における挙動をアクセス履歴として取得して、端末IDに関連付けてアクセス履歴蓄積部252に蓄積する(S105)。
アクセス履歴蓄積部252に蓄積されたアクセス履歴に関する情報は、アクセス履歴記録部242によって、端末IDと関連付けられて管理サーバー2aに転送される(S106)。管理サーバー2aのアクセス履歴取得部213は、Webサーバー2bから転送されたアクセス履歴情報を、端末IDに関連付けてオンライン顧客情報データベース232に記録する。なお、ステップS103〜ステップS106までの処理は、ユーザー端末1からWebサイトの閲覧が行われるたびに繰り返され、端末IDに関連付けられたアクセス履歴は、管理サーバー2aに順次蓄積される。
その後、ユーザー端末1がWebサーバー2bにアクセスして、Webページ上に表示された広告画面や電子クーポンの発行画面をクリック操作すると、クーポン要求信号がWebサーバー2bを介して、クーポン発行部216に入力される(S107)。なお、この際、クーポン発行部216には端末IDも併せて送信される。
クーポン発行部216は、クーポン要求信号を取得すると、クーポン情報データベース231に蓄積されている電子クーポンの各情報を抽出するとともに、クーポン情報と、ユーザー端末1から取得した端末IDの数値とを組み合わせて、画像化されたバーコードに変換してユーザー端末1固有の電子クーポンを生成する(S108)。そして、ユーザー端末1固有の電子クーポンは、クーポン情報データベース231に新たに蓄積され、ユーザー端末1は、ユーザー端末1のみがアクセス可能であるユニークなURLが含まれたクーポン情報を取得する(S109)。この際、クーポン発行部216は、ユーザー端末1の機種情報を取得し、その機種情報に基づいて、ユーザー端末1に応じた位置又は大きさに表示されるように、クーポン情報の画像を変換する。また、クーポン発行部216は、クーポン情報データベース231内において、生成したクーポンIDのレコードに端末IDを付加して、クーポン情報が発行されたオンライン顧客の端末IDと、クーポン情報データベース231とを関連付けて蓄積する。
ユーザー端末1では、画像に変換されたクーポン情報のバーコードを取得し、取得したクーポン情報を表示部13aに表示する。その後、オンライン顧客は、携帯端末1bを所持するか、若しくは、汎用コンピュータ1aからクーポン情報が表示された紙媒体1cをプリントアウトして実店舗に入店する(S110)。
なお、上述したオンライン顧客は、実店舗に入店した時点でオフライン上での顧客となり、以下、オフライン顧客と呼ぶものとする。そして、オフライン顧客は、入店後、先ずサービス提供装置3にて、クーポン券の発行を行う。具体的には、オフライン顧客が、携帯端末1bをクーポン情報が表示された状態でコードリーダー部316に臨ませるか、紙媒体1cをコードリーダー部316に臨ませる。なお、この際、サービス提供装置3では、オフライン顧客が所持するポイントカードを読み取って、来店ポイントを発行してもよい。
コードリーダー部316は、表示されたバーコードに投光したレーザー光の反射光を受光してバーコードを光学的に読み取る。この読み取られたバーコードの情報には、端末IDが含まれ、管理サーバー2aのクーポン利用情報取得部212は、この情報をクーポン管理部211に送出する(S111)。
クーポン管理部211では、バーコードのクーポン情報(クーポンID)に基づいて、クーポン情報データベース231の使用フラグや使用期限を参照して、当該バーコードが利用可能か否かを判断する。当該バーコードの使用フラグが使用済みとなっている場合には、利用不可と判断する。この情報は、サービス提供装置3に送信され、サービス提供装置3では、この利用不可情報を受信すると、当該バーコードが利用不可である旨を表示部312aに表示したり、紙媒体1cに印刷したりする。
一方、当該バーコードの情報の使用フラグが未使用となっている場合には、利用可能と判断し、その情報はサービス提供装置3に送信される。サービス提供装置3において利用可能情報を受信すると、印字手段318は、コードリーダー部316が読み取ったバーコードに基づく電子クーポンの情報を紙媒体に印字してクーポン券8を出力する。印字処理が終了すると、利用情報通知部322は、クーポンIDとともに出力情報を管理サーバー2aに通知する。管理サーバー2aのクーポン管理部211において出力情報を取得すると、クーポンIDに基づいて、クーポン情報データベース231内の当該電子クーポンに使用フラグを使用済みに設定して消し込み処理を行う。また、クーポン管理部211は、クーポン利用情報取得部212が取得した端末IDに基づいて、オンライン顧客情報データベース232を参照して、一致する端末IDを有するデータ内に発券ログを記録する。
その後、オフライン顧客は、クーポン券8を用いて商品の購入などを行う。この際、オフライン顧客は、クーポン券をレジ店員に提示するとともに(S112)、所有するポイントカード6をレジ店員に提示する(S113)。レジ店員は、POSレジ装置9のスキャナ95でクーポン券に表示されたクーポン情報(クーポンID)を読み取って割引サービス等を実施する。また、レジ店員は、オフラインIDを読み取る読取装置94によって、ポイントカード6からオフラインIDを読み取り、実店舗管理サーバー4と通信して、ポイントカード6に対してポイントを発行する。その後、クーポン情報に基づいたサービス、及び会計処理が終了すると、POSレジ装置9は、オフラインIDと、クーポンIDと、オフライン顧客の利用情報を含めたオフライン顧客に関する情報を関連付けて実店舗管理サーバー4に通知する(S114)。
実店舗管理サーバー4では、これらの情報をサーバー内部の顧客情報データベース44に蓄積するとともに、制御部42によって管理サーバー2aへ送信する(S115)。管理サーバー2aのオフライン情報取得部215では、オフラインIDに基づいてオフライン顧客情報データベース233にオフライン顧客に関する情報を蓄積する。その後、リレーション設定部214aでは、実店舗管理サーバー4から送信された価値情報から端末IDを取得し、取得された端末IDに基づいて、端末IDに関するアクセス履歴に関連付けられたオンラインID(ここでは仮ID)を生成し、生成されたオンラインIDと、オフラインIDとを紐付けて蓄積する(S116)。具体的には、図9に示すように、リレーション設定部214aは、先ず、POSレジ装置9から送信され、蓄積されたオフライン顧客情報データベース233のクーポンIDに基づいて、クーポン情報データベース231を参照して、当該クーポンIDと一致するクーポンIDを検索する。そして、一致するクーポンIDが発見された場合には、そのクーポンIDのレコード内に記録された端末IDに基づいて、オンライン顧客情報データベース232を参照して、一致する端末IDを検索する。そして、一致する端末IDが発見された場合には、一致する端末IDのレコードに対して、新規なオンラインID(ここでは仮ID)を生成し、当該オンラインIDとオフライン顧客情報データベース233内のオフラインIDとをタグ付けするなどして紐付けして、オンライン顧客とオフライン顧客と関連付ける。
なお、本実施形態では、この後に当該オンライン顧客がWebサイトへアクセスがあった際に、このオンライン顧客に対して正規のオンラインIDの作成を促し、上記仮IDと正規のオンラインIDとを差替える。これにより、実店舗におけるユーザーの煩雑な操作を回避できるとともに、後にユーザーに任意にオンラインIDの設定をさせることができ、ユーザーの好みに合ったIDを設定することができる。
その後、図12に示すように、分析部214bは、紐付けされたオンライン顧客とオフライン顧客の動向を分析し、分析結果をオフライン顧客情報データベース233及びオンライン顧客情報データベース232に蓄積されるとともに、Webサーバー2b及び実店舗管理サーバー4に送信する(S201)。なお、この際、管理サーバー2aは、実店舗管理サーバー4に対しては、オンライン顧客情報データベース232内の情報を含めて送信してもよく、また、Webサーバー2bに対しては、オフライン顧客情報データベース233内の情報を含めて送信してもよい。
実店舗管理サーバー4では、分析結果の情報を取得すると、その分析結果に応じて、広告情報を生成して電子メール等で配信する(S202)。また、管理サーバー2aのクーポン管理部211では、この分析結果をWebサーバー2bに送信し(S203)、Webサーバー2bのWebデータ配信部241では、ユーザー端末1に表示するWebページ上に分析結果に基づいた商品の広告情報を表示させる(S204)。
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、顧客に対して価値のあるクーポン情報を介して、Webサイトにアクセスしたオンライン上の顧客と、実店舗へ入店したオフラインでの顧客とを積極的に紐付けているのでビッグデータを構築することができる。そして、このように構築されたビッグデータによれば、オンライン上での顧客とオフライン上での顧客とを一元的に管理して顧客動向を解析することができ、マーケティングに幅広く活用することができる。
特に、本実施形態では、オンライン顧客が使用したユーザー端末1を特定する端末IDにWebサイトの履歴情報を関連付けて記憶するとともに、この端末IDに基づいて価値情報を発行しているため、オンライン上での会員登録がまだされず、オンライン顧客として個人を特定することができない場合であっても、Webサイトのアクセス履歴情報と実店舗での購入履歴情報とを紐付けることによってオフライン顧客として特定することができ、オンライン顧客として特定できていない期間にユーザー端末1を介して蓄積されたアクセス履歴情報についても、遡ってオンライン顧客の情報として利用することができ、より多くのビッグデータを構築することができる。
そして、本実施形態では、アクセス履歴情報とオフライン顧客情報を含めた分析を行うことで、例えば、Webサイトではどのような商品について閲覧し、実店舗では、どのような商品を購入しているかなど、ターゲットとなる顧客がどのような意図、意思、文脈の中で行動しているのかを把握することができる。これにより、Webページ上で広告を配信する側にとっては、実店舗での購入商品、購入頻度、購入期間、距離(生活圏範囲など)などの顧客行動情報を追加して、各顧客の趣向や購入時期に合わせた広告情報を配信することができるため、顧客の購買意欲を活性化して、集客・購入促進に貢献することができる。さらに、実店舗側にとっては、ウェブサイトのアクセス履歴情報に基づいて顧客の興味がある商品又はサービスについての広告情報を配信することができるため、顧客の購買意欲を活性化して、集客・購入促進に貢献することができる。さらに、本実施形態では、電子クーポンを発行する際、会員登録などの煩雑な作業を必要とせずにオンライン顧客に配布しているので、電子クーポンの利用者を増加させて、よりオフライン顧客との紐付けが可能となる。
また、本実施形態では、クーポン情報を取得する手段として、オンライン顧客又はオフライン顧客が所有するユーザー端末1と、実店舗に設置されるサービス提供装置3とを用いているので、電子メールやWebページを通じて価値情報を拡散させることができ、一方で、ユーザーは、取得したクーポン情報を実店舗に容易に持って行くことができ、より効率よくオンラインユーザーとオフラインユーザーとの紐付けを促進することができ、より大きなビッグデータを構築できる。
また、本実施形態では、実店舗にサービス提供装置3を配置させており、このサービス提供装置3は、ユーザー端末1を操作するユーザーに対向する前面、及び前面に対する左右いずれか一方の側方に開口部311が形成されているので、サービス提供装置3の幅よりもサイズの大きな端末装置や紙媒体1cであっても、バーコードが表示された画面をコードリーダー部316の下方に配置させて、コードリーダー部316に臨ませることができため、様々な携帯端末に対応して電子クーポンを発行することができ、その結果、より集客・購入促進に貢献して、より多くのオフライン上の顧客とオンライン上の顧客とを一元的に管理することができる。
また、本実施形態では、サービス提供装置3の読取空間317内において、読取に適した位置を指示する誘導照明315を備えているので、この誘導照明315に従ってユーザー端末1を配置させることで、容易にバーコードを読み取らせることができ、適正に電子クーポンを発行することができる。
また、本実施形態において、クーポン管理部211は、各ユーザーが使用するユーザー端末1の表示部13aの種別と、バーコードの表示形態とを関連付けてオンライン顧客情報データベース232に蓄積しておき、各ユーザー端末1の種別情報に応じて、画面サイズや形状、解像度などを特定し、その画面上に表示されるバーコードの位置や大きさを変更した画像情報を送信しているので、実店舗においてユーザーが携帯端末1bを用いてサービス提供装置3にバーコードを読み取らせる際、ユーザー端末1の向きや位置を考慮することなく、ユーザー端末1をサービス提供装置3の読取空間317内に挿入させるのみで、即時にバーコードを適正に且つ迅速に読み取らせることができる。これにより、ユーザーに対して円滑にクーポン券の発行が行え、割引サービス等を提供することができるため、集客・購入促進に貢献することができる。その結果、より多くのオフライン上の顧客とオンライン顧客とを一元的に管理することができる。
[変更例]
なお、上述した実施形態では、オンライン顧客が使用したユーザー端末を特定する端末IDに基づいてクーポン情報を発行し、そのクーポン情報に含まれた端末IDを介してオンライン顧客とオフライン顧客とを紐付けしたが、本発明は、これに限定するものではなく、Webサイト上でオンライン顧客に会員登録を行わせ、オンライン顧客を特定したオンライン識別子(オンラインID)に基づいてクーポン情報を発行し、そのクーポン情報を介してオフライン顧客とオンライン顧客とを紐付けしてもよい。
次いで、オンラインIDに基づいてオフライン顧客とオンライン顧客とを紐付けする場合について説明する。図13は、変更例に係るWebサーバーの内部構成を示すブロック図であり、図14は、変更例に係る管理サーバーの内部構成を示すブロック図である。なお、本変更例において、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
本変更例において、Webサーバー2bの制御部24には、Webデータ配信部241と、アクセス履歴記録部242と、オンライン情報取得部243とを備えている。オンライン情報取得部243は、Webサイトにアクセスしたオンライン顧客を識別するオンライン識別子であるオンラインIDを取得するモジュールである。ここで、オンラインIDとは、ユーザー名とパスワードの組み合わせなど、管理サーバー2a若しくはオンライン顧客が任意に設定した文字及び数値の組み合わせであり、ユーザーが使用する端末の電話番号や、IPアドレスも含まれる。
オンライン情報取得部243は、Webサイトにアクセスしたユーザー端末1に対して、このオンラインIDの入力を受け付けるWebページを表示させ、通信ネットワーク5を通じてユーザー端末1からオンラインIDを取得する。このオンラインIDは、管理サーバー2を介して照合されることによって、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどが確認される。
そして、本変更例において、Webデータ配信部241は、管理サーバー2aによって認証が成功された後に、ユーザー端末1からのアクセスに応じてWebデータを配信している。また、本変更例においてアクセス履歴記録部242では、管理サーバー2aによって認証が成功されてログイン中におけるWebサイトのアクセス履歴を取得するようになっており、取得したアクセス履歴情報をオンラインIDと関連付けて、アクセス履歴蓄積部252に記録している。なお、本変更例においては、当該オンラインIDを用いて、オンライン上の店舗で商品を購入した場合には、その商品購入履歴についても蓄積することができる。そして、アクセス履歴記録部242は、このアクセス履歴蓄積部252に記録されたアクセス履歴情報を管理サーバー2aに送信している。
一方、本変更例において、管理サーバー2aの制御部21には、図14に示すように、上述した機能モジュールに加え、会員処理部217を備えている。会員処理部217は、本システムによるサービスを受けるためのユーザー登録を受け付けるとともに、Webサーバー2bに対するアクセスを認証するモジュールであり、ユーザー登録機能としては、Webページ上で、ユーザーを特定するためのオンラインIDに、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、性別、年齢などの個人情報等を取得して、オンライン顧客情報データベース236に記録する。また、認証機能としては、Webサーバー2bを通じてユーザー端末1からオンラインIDを取得し、オンライン顧客情報データベース236を照合することによって、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどのアクセス者の正当性を検証する。
ここで、オンライン顧客情報データベース236は、上述した実施形態とは異なり、オンラインIDに個人情報が関連付けて蓄積されるとともに、ユーザー端末1の表示部13aの種別情報、Webサーバー2bで取得されたアクセス履歴情報、及びオンライン顧客に対して発行されたクーポンIDが段階的に蓄積される。
また、本変更例において、アクセス履歴取得部213は、Webサーバー2bから送信され、オンラインIDに関連付けられたアクセス履歴情報を取得しており、そのオンラインIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236にオンライン履歴情報を蓄積する。
また、管理サーバー2aのクーポン発行部216では、ユーザー端末1から電子クーポンの要求操作を受け付けると、オンラインIDに基づいて、オンライン顧客に対して、実店舗におけるサービスを受けるためのクーポン情報を発行するようになっている。この際、クーポン発行部216は、ユーザー端末1のアクセス先となるアドレスと、コード番号を暗号化した数値とを組み合わせたURLを生成する。そして、この生成されたURL情報は、クーポン情報データベース231又はWebサーバー2bに蓄積される。
その後、クーポン発行部216は、このオンラインIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236のレコードに発行したクーポンIDを付加して、クーポン情報が発行されたオンライン顧客のオンラインIDと、クーポン情報(クーポンID)とを関連付けて蓄積する。
また、本変更例において、オフライン顧客情報データベース237は、オフラインIDに、購入履歴情報、個人情報、ポイント情報の他、使用されたクーポンIDが記憶されている。このように、本変更例においては、オンライン顧客情報データベース236及びオフライン顧客情報データベース237に蓄積されるクーポン情報内には、端末IDは含まれず、使用されたクーポンを識別するクーポンIDのみが付加されて記憶されている。
そして、管理サーバー2aでは、POSレジ装置9からオフライン顧客に関する情報が送信され、オフライン顧客情報データベース237にオフライン顧客に関する情報が蓄積されると、管理サーバー2aのリレーション設定部214aによって、オフライン顧客情報データベース237に蓄積されたクーポンIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236を参照し、参照されたオンラインIDとオフラインIDとを紐付けて蓄積する処理が行われる。
具体的にリレーション設定部214aは、先ず、蓄積されたオフライン顧客情報データベース237のクーポン情報からクーポンIDを抽出し、オンライン顧客情報データベース236を参照して、当該クーポンIDと一致するクーポンIDを検索する。そして、一致するクーポンIDが発見された場合には、当該オンラインIDとオフライン顧客情報データベース237内のオフラインIDとをタグ付けするなどして紐付けして、オンライン顧客とオフライン顧客と紐付けする。
そして、分析部214bでは、このオンラインIDとオフラインIDとによって紐付けられたオンライン顧客情報データベース236と、オフライン顧客情報データベース237との情報を一元的に管理でき、これにより、オンライン顧客の個人情報をも含めた分析を行って分析結果を算出する。
(顧客管理方法)
次いで、本変更例に係る顧客管理方法について説明する。図15は、本変更例に係る顧客管理方法を示す説明図である。なお、本変更例では、オンライン顧客は、管理サーバー2aに対して予め会員登録処理を行っており、オンライン顧客情報データベース236には、オンラインIDにオンライン顧客に関する情報(個人情報や種別情報等)が蓄積されているものとする。また、オフライン顧客は、実店舗管理サーバー4に対して予め会員登録を行っており、オフライン顧客情報データベース237には、オフラインIDにオフライン顧客に関する情報が蓄積され、さらにオフライン顧客は、オンラインIDが蓄積されたポイントカード6を所有しているものとする。
図15に示すように、先ず、オンライン顧客が所有するユーザー端末1から通信ネットワーク5を介して、Webサーバー2bのWebサイトにアクセスしてログイン操作を行う(S301)。この際、Webサーバー2bのオンライン情報取得部243では、ID及びパスワードなどのオンラインIDを入力させる画面をユーザー端末1に表示させて、入力されたオンラインIDを取得して、管理サーバー2aの会員処理部217に送信する。会員処理部217では、入力されたオンラインIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236を参照して認証を行う(S302)。
認証できない場合には、Webページ上にログイン不可の情報を表示させてアクセス不可とする。認証できた場合には、Webサーバー2bのサイト上にアクセス可能となる。その後、ユーザー端末1からのWebページ要求に応じて(S303)、各Webページのデータは、Webデータ配信部241からユーザー端末1に配信される(S304)。この際、Webサーバー2bのアクセス履歴記録部242は、アクセスしているWebサイトに関する情報(URL情報や、閲覧日時等)をアクセス履歴情報として取得し、オンラインIDに関連付けてアクセス履歴蓄積部252に蓄積するとともに、これらの情報を管理サーバー2aに送信する(S305)。
アクセス履歴取得部213では、Webサーバー2bを介して、アクセス履歴情報を取得し、オンラインIDに関連付けてオンライン顧客情報データベース236に蓄積する(S306)。このステップS303〜ステップS306の処理は、オンライン顧客がWebサイトを閲覧している間は繰り返し処理される。
その後、例えば、オンライン顧客が店舗におけるサービスを受けるための電子クーポンの発行依頼を行うと、その信号は、クーポン発行部216に入力される(S307)。
クーポン発行部216は、クーポン要求信号を取得すると、クーポン情報データベース231に蓄積されている電子クーポンの各情報を抽出して、オンラインIDに基づいて、オンライン顧客に対して、実店舗におけるサービスを受けるためのクーポン情報を発行するようになっている(S308)。この際、クーポン発行部216は、ユーザー端末1のアクセス先となるアドレスと、コード番号を暗号化した数値とを組み合わせたURLを生成する。さらに、クーポン発行部216は、ユーザー端末1の機種情報を取得し、その機種情報に基づいて、ユーザー端末1に応じた位置又は大きさに表示されるように、クーポン情報の画像が変換される。
クーポン発行部216は、ユーザー端末1固有のURL情報をWebサーバー2bのWebサイトを通じてユーザー端末1に配信する(S309)。その後、クーポン発行部216は、配信先となるユーザーを識別するオンライン顧客IDに、生成したクーポンのクーポンIDを関連付けてオンライン顧客情報データベース236に蓄積する。
ユーザー端末1では、画像に変換されたクーポン情報のバーコードを取得すると、取得したクーポン情報が表示部13aに表示される。その後、オンライン顧客は、携帯端末1bを所持するか、若しくは、汎用コンピュータ1aからクーポン情報が表示された紙媒体1cをプリントアウトして実店舗に入店する(S310)。
なお、上述したオンライン顧客は、実店舗に入店した時点でオフライン上での顧客となり、以下、オフライン顧客と呼ぶものとする。そして、オフライン顧客は、入店後、先ずサービス提供装置3にて、クーポン券の発行を行う。具体的には、オフライン顧客が、携帯端末1bをクーポン情報が表示された状態でコードリーダー部316に臨ませるか、紙媒体1cをコードリーダー部316に臨ませる。
コードリーダー部316は、表示されたバーコードに投光したレーザー光の反射光を受光して、バーコードを光学的に読み取る。このバーコードには、クーポンIDとが含まれ、管理サーバー2aのクーポン利用情報取得部212は、この情報を受信し、クーポン管理部211に送出する(S311)。
クーポン管理部211では、クーポンIDに基づいて、クーポン情報データベース231を参照して、当該バーコードが利用可能か否かを判断する。当該バーコードの使用済みフラグが使用済みとなっている場合には、利用不可と判断する。この情報は、サービス提供装置3に送信され、サービス提供装置3では、この利用不可情報を受信すると、当該バーコードが利用不可である旨を表示部312aに表示したり、紙媒体1cに印刷したりする。
一方、当該バーコードの情報の使用済みフラグが未使用となっている場合には、利用可能と判断し、その情報はサービス提供装置3に送信される。サービス提供装置3において利用可能情報を受信すると、印字手段318は、コードリーダー部316が読み取ったバーコードに基づく電子クーポンの情報を紙媒体に印字してクーポン券8を出力する(S312)。印字処理が終了すると、利用情報通知部322は、出力情報を管理サーバー2aに通知する。管理サーバー2aのクーポン管理部211において出力情報を取得すると、クーポン情報データベース231内の当該電子クーポンに対して消し込み処理を実行したり、クーポンIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236内に発券ログを記録する。
その後、オフライン顧客は、クーポン券8を用いて商品の購入などを行う。この際、オフライン顧客は、クーポン券をレジ店員に提示するとともに(S313)、所有するポイントカード6をレジ店員に提示する(S314)。レジ店員は、POSレジ装置9のスキャナ95でクーポン券に表示されたクーポン情報(クーポンID)を読み取って割引サービス等を実施する。また、レジ店員は、オフラインIDを読み取る読取装置94によって、ポイントカード6からオフラインIDを読み取り、実店舗管理サーバー4と通信して、ポイントカード6に対してポイントを発行する。その後、クーポン情報に基づいたサービス、及び会計処理が終了すると、POSレジ装置9は、オフラインIDと、クーポンIDと、オフライン顧客の利用情報を含めたオフライン顧客に関する情報を関連付けて実店舗管理サーバー4に通知する(S315)。
実店舗管理サーバー4では、これらの情報をサーバー内部の顧客情報データベース44に蓄積するとともに、制御部42によって管理サーバー2aへ送信する(S316)。管理サーバー2aのオフライン情報取得部215では、オフラインIDに基づいてオフライン顧客情報データベース237にオフライン顧客に関する情報を蓄積する。その後、顧客管理部214では、クーポンIDに基づいて、オフライン顧客情報データベース237とオンライン顧客情報データベース236とに蓄積された顧客情報を紐付する(S317)。
具体的にリレーション設定部214aは、オフライン顧客情報データベース237内に蓄積されているクーポンIDに基づいて、オンライン顧客情報データベース236を参照し、データベース内から同じクーポンIDの有無を判断する。そして、同じクーポンIDがある場合には、そのクーポンIDに関連付けされているオンライン顧客の情報に、オフラインIDをタグ付けするなど、参照されたオフラインIDとオンラインIDとを紐付ける。
その後、分析部214bは、紐付けされたオンライン顧客とオフライン顧客の動向を分析する。この分析としては、オンライン上での利用履歴と、実店舗での購入履歴とを参照して、同一、又は類似するカテゴリー商品やサービスを抽出したりするなどして顧客の動向を分析する。分析結果は、オフライン顧客情報データベース237又はオンライン顧客情報データベース236に蓄積されるとともに、実店舗管理サーバー4及びWebサーバー2bに送信され、以下、ステップS201〜ステップS204の処理が行われる。
(作用・効果)
このような変更例によれば、顧客に対して価値のあるクーポン情報を介して、Webサイトにアクセスしたオンライン上の顧客と、実店舗へ入店したオフラインでの顧客とを積極的に紐付けているのでビッグデータを構築することができる。このように構築されたビッグデータによれば、オンライン上での顧客とオフライン上での顧客とを一元的に管理して顧客動向を解析することができ、マーケティングに幅広く活用することができる。
特に、本変更例では、オンライン顧客を識別するオンラインIDに基づいてクーポン情報を発行しているので、オンライン顧客の個人情報、及びWebサイトのより詳細な動向と、実店舗での動向とを紐付けて、マーケティングに幅広く活用することができる。
また、上述した実施形態及び変更例では、電子クーポンの情報は、Webサーバー2bからWebサイトを通じて配信したが、例えば、電子メールや、ファイル転送アプリケーションや、メッセンジャーソフトなどの専用アプリケーションを用いて、アクセス先のURL情報を各ユーザー端末1に配信する構成であってもよい。この場合でも、クーポン管理部211又はクーポン発行部216は、電子クーポンを識別するクーポンIDと、ユーザー端末1から取得したオンラインIDの数値とを組み合わせて、画像化されたバーコードに変換して、クーポン情報データベース231に新たなクーポンIDを付加して蓄積する。そして、クーポン管理部211又はクーポン発行部216は、ユーザー端末1に対して、そのクーポン情報の保存先であるユニークなURLにアクセスするようになっている。
さらに、上述した実施形態及び変更例では、電子クーポン提供者が運用するWebサイトでのアクセス履歴情報を取得したが、例えば、他社が運営するWebサイトにアクセスした際のアクセス履歴情報についても取得してもよい。