JP6282111B2 - セラミック電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック電子部品に関する。
従来、携帯電話機、携帯音楽プレーヤーなどの電子機器には、セラミックコンデンサに代表されるセラミック電子部品が使用されている。例えば、特許文献1に記載のように、セラミック電子部品は、一般的に、内部電極の端部が表面に露出したセラミック素体と、セラミック素体の内部電極が露出した部分を覆うように配された外部電極とを備える。
特開2011−100834号公報
しかしながら、特許文献1の図1に記載のように端子電極の側面電極がコンデンサ素体の中央部付近まで形成され、側面電極の長さが長くなるようなセラミック電子部品において、例えば、ディッピング法によりコンデンサ素体を導電性金属粉末やガラスフリットなどを含む導電性ペーストに浸漬し、導電性ペーストからコンデンサ素体を引き上げることにより端子電極を形成する場合、端子電極の側面電極の寸法を長くする程、端子電極の側面電極における表面張力が大きくなる。そのため、コンデンサ素体の側面上(側面電極形成部)に導電性ペーストが保持され易くなる。よって、コンデンサ素体の稜線部において、導電性ペーストの量が減り、コンデンサ素体の稜線部に導電性ペーストを十分に塗布できず、コンデンサ素体の稜線部において端子電極が好適に形成されない場合がある。よって、この端子電極が形成されなかった部分から水分などが浸入し、耐湿性が低下するという問題が生じる。
なお、近年は電子部品の小型化、薄型化が求められており、この小型化、薄層化のためには、コンデンサ素体の主面上に形成される端子電極を薄くする必要がある。コンデンサ素体の主面上に形成される端子電極を薄くするためには、導電性ペーストの粘度を低くすることが望まれるが、導電性ペーストの粘度を低くすると、上記の問題がより顕著になる。
本発明の主な目的は、薄型かつ耐湿性に優れたセラミック電子部品を提供することにある。
本発明に係るセラミック電子部品は、セラミック素体と、内部電極と、ガラスコート層と、外部電極とを備える。セラミック素体は、第1及び第2の主面と、第1及び第2の側面と、第1及び第2の端面とを有する。第1及び第2の主面は、長さ方向及び幅方向に沿って延びている。第1及び第2の側面は、長さ方向及び厚み方向に沿って延びている。第1及び第2の端面は、幅方向及び厚み方向に沿って延びている。内部電極は、セラミック素体の内部に設けられている。内部電極は、第1の端面に露出している。ガラスコート層は、第1の端面の内部電極の露出部上から第1の主面上に跨がって設けられている。外部電極は、ガラスコート層の直上に設けられためっき膜からなる。ガラスコート層は、ガラス媒質と、金属粉とを含む。金属粉は、内部電極と外部電極とを電気的に接続している導通パスを形成している。金属粉は、ガラス媒質中に分散されている。ガラスコート層の第
1の主面上に位置する部分の長さ方向に沿った長さは、ガラスコート層の第1の端面上に位置する部分の厚み方向に沿った長さよりも長い。金属粉は、細長形状の金属粉を含む。
本発明に係るセラミック電子部品のある特定の局面では、ガラスコート層の第1の主面と第1の端面とにより構成された稜線部の上に位置する部分に細長形状の金属粉が位置している。
本発明に係るセラミック電子部品の他の特定の局面では、ガラスコート層の稜線部の上に位置する部分に配された細長形状の金属粉の少なくとも一つは、ガラスコート層の表面に露出するような厚みに設けられている。
本発明に係るセラミック電子部品の別の特定の局面では、金属粉は、扁平状、鱗片状、棒状及び針状の少なくとも一種である。
本発明に係るセラミック電子部品のさらに他の特定の局面では、細長形状の金属粉のアスペクト比が4以上であり、かつ細長形状の金属粉の短径の寸法が1.5μm以下である。
本発明に係るセラミック電子部品のさらに別の特定の局面では、導通パスの少なくとも一つは、ガラスコート層の厚み方向に沿って配された複数の金属粉が互いに接触することで形成されている。
本発明に係るセラミック電子部品のまた他の特定の局面では、金属粉は、内部電極に主成分として含まれる金属を主成分として含まない。
本発明に係るセラミック電子部品のまた別の特定の局面では、金属粉のコア部はCuからなる。
本発明に係るセラミック電子部品のさらにまた他の特定の局面では、ガラスコート層の厚みが1μm〜10μmである。
本発明に係るセラミック電子部品のさらにまた別の特定の局面では、ガラスコート層の厚み方向に沿った断面において、導通パスを構成している金属粉の表面が非直線状である。
本発明に係るセラミック電子部品の他の特定の局面では、導通パスは、相対的に細い部分と、相対的に太い部分とを、それぞれ複数有する。
本発明に係るセラミック電子部品の別の特定の局面では、めっき膜のガラスコート層に接した部分がCuめっき膜またはNiめっき膜により構成されている。
本発明によれば、薄型かつ耐湿性に優れたセラミック電子部品を提供することができる。
第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。 第1の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的側面図である。 図1の線III−IIIにおける略図的断面図である。 図3の線IVで固まれた部分を拡大した略図的断面図である。 第1の実施形態において作製したセラミック電子部品のガラスコート層と第1の外部電極の模式的断面図である。 導電性ペースト層が焼成されてなる焼結金属膜の断面写真である。 図3の線VII−VIIにおける略図的断面図である。 本発明における金属粉のアスペクト比を測定する方法を説明するための模式図である。 図8の線IX−IXにおける模式的断面図である。 導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートの略図的平面図である。 第2の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。 マザー積層体の略図的平面図である。 第3の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的断面図である。 第4の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態などにおいて参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率などが異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1は、本実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。図2は、本実施形態に係るセラミック電子部品の略図的側面図である。図3は、図1の線III−IIIにおける略図的断面図である。図4は、図3の線IVで固まれた部分を拡大した略図的断面図である。図5は、本実施形態において作製したセラミック電子部品のガラスコート層と第1の外部電極の模式的断面図である。図7は、図3の線VII−VIIにおける略図的断面図である。
まず、図1〜図7を参照しながら、セラミック電子部品1の構成について説明する。
図1〜図3及び図7に示すように、セラミック電子部品1は、セラミック素体10を備えている。セラミック素体10は、セラミック電子部品1の機能に応じた適宜のセラミック材料からなる。具体的には、セラミック電子部品1がコンデンサである場合は、セラミック素体10を誘電体セラミック材料により形成することができる。誘電体セラミック材料の具体例としては、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどが挙げられる。なお、セラミック素体10が誘電体セラミック材料を含む場合、セラミック素体10には、所望するセラミック電子部品1の特性に応じて、上記セラミック材料を主成分として、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などの副成分を適宜添加してもよい。
セラミック素体10の形状は特に限定されない。本実施形態では、セラミック素体10は、直方体状に形成されている。図1〜図3に示すように、セラミック素体10は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びる第1及び第2の主面10a,10bを有する。セラミック素体10は、図1、図2及び図7に示すように、厚み方向T及び長さ方向Lに沿って延びる第1及び第2の側面10c,10dを有する。また、図2、図3及び図7に示すよ
うに、厚み方向T及び幅方向Wに沿って延びる第1及び第2の端面10e,10fを備えている。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。すなわち、「直方体状」の部材とは、第1及び第2の主面、第1及び第2の側面並びに第1及び第2の端面とを有する部材全般を意味する。また、主面、側面、端面の一部または全部に凹凸などを有していてもよい。
セラミック素体10の寸法は、特に限定されないが、セラミック素体10は、セラミック素体10の厚み寸法をD、長さ寸法をD、幅寸法をDとしたときに、D<D<D、(1/5)D≦D≦(1/2)D、または、D<0.3mmが満たされるような薄型のものであってもよい。具体的には、0.05mm≦D<0.3mm、0.4mm≦D≦1mm、0.3mm≦D≦0.5mmであってもよい。
図3及び図7に示すように、セラミック素体10の内部には、略矩形状の複数の第1及び第2の内部電極11,12が厚み方向Tに沿って等間隔に交互に配置されている。第1及び第2の内部電極11,12の端部11a,12aは、セラミック素体10の表面に露出している。具体的には、第1の内部電極11の一方側の端部11aは、セラミック素体10の第1の端面10eに露出している。第2の内部電極12の一方側の端部12aは、セラミック素体10の第2の端面10fに露出している。
第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれは、第1及び第2の主面10a、10bと平行である。第1及び第2の内部電極11,12は、厚み方向Tにおいて、セラミック部(セラミック層)10gを介して、互いに対向している。
なお、セラミック部10gの厚さは、特に限定されない。セラミック部10gの厚さは、例えば、0.5μm〜10μmとすることができる。第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれの厚さも、特に限定されない。第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれの厚さは、例えば、0.2μm〜2μmとすることができる。
第1及び第2の内部電極11,12は、適宜の導電材料により構成することができる。第1及び第2の内部電極11,12は、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属の一種を含む例えばAg−Pd合金などの合金により構成することができる。
図3及び図4に示すように、セラミック素体10の表面の上には、ガラスコート層15が設けられている。ガラスコート層15は、セラミック素体10の第1及び第2の内部電極11,12が露出した部分の上を覆っている。具体的には、ガラスコート層15は、セラミック素体10の第1及び第2の端面10e,10fの上と、第1及び第2の主面10a及び10bの長さ方向Lにおける両端部分の上と、第1及び第2の側面10c,10dの長さ方向Lにおける両端部分の上とに設けられている。
ガラスコート層15は、それぞれ、第1及び第2の端面10e,10fの第1及び第2の内部電極11,12の露出部上から第1の主面10a上に跨がって設けられている。それぞれ第1及び第2の端面10e,10f側において、ガラスコート層15の第1の主面10a上に位置する部分の長さ方向Lに沿った長さDは、ガラスコート層15の第1及び第2の端面10e,10f上に位置する部分の厚み方向Tに沿った長さDよりも長い。
また、ガラスコート層15は、第1及び第2の端面10e,10fの第1及び第2の内
部電極11,12の露出部上から第2の主面10b上に跨がって設けられている。それぞれ第1及び第2の端面10e,10f側において、ガラスコート層15の第2の主面10b上に位置する部分の長さ方向Lに沿った長さDは、ガラスコート層15の第1及び第2の端面10e,10f上に位置する部分の厚み方向Tに沿った長さDよりも長い。
図5に示すように、ガラスコート層15においては、ガラス媒質15bと金属粉15aとが固着されている。言い換えると、ガラスコート層15は、ガラス媒質15bと金属粉15aが固着して一体化した複合膜である。ガラスコート層15におけるガラス媒質15bは、ガラス媒質15bを形成するガラス粉が軟化点以上で熱処理されて溶融した後、凝固して一体化されたものである。よって、ガラス媒質15bは、金属粉15a間の隙間を埋めるように存在している。同様に、ガラス媒質15bは、ガラス媒質15bを形成するガラス粉が凝固して一体化した結果、セラミック素体10の表面を封止している。よって、セラミック素体10とガラスコート層15が密着した状態で固着される。また、セラミック素体10の表面のガラス媒質15bが緻密であることで耐湿性が向上する。よって、セラミック電子部品1の耐湿性が向上する。なお、図5は、ある一断面の図面であり、他の断面においては見え方が異なること場合がある。
ガラスコート層15におけるガラス媒質15bの割合は、35体積%〜75体積%であることが好ましく、40体積%〜50体積%であることがより好ましい。ガラスコート層15におけるガラス媒質15bの割合が、35体積%未満である場合、ガラスコート層15が存在することによるセラミック電子部品1の耐湿性の向上効果が小さくなる場合がある。また、ガラスコート層15におけるガラス媒質15bの割合が、75体積%を超える場合、ガラスコート層15の直上に第1及び第2の外部電極13,14を形成することが難しくなる場合がある。ガラス媒質15bを構成するガラスは、例えば、B及びSiOからなる群より選択される1種以上の網目形成酸化物と、Al、ZnO、CuO、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、BaO、ZrO及びTiOからなる群より選択される1種以上の網目修飾酸化物とを含むことが好ましい。
ガラス媒質15bを構成するガラスは、網目修飾酸化物として、ガラスコート層15の金属粉15aと同じ金属の酸化物を含むことが好ましい。これにより、ガラスコート層15中のガラス粉がガラスコート層15中の金属粉15aに濡れやすくなる。
ガラス媒質15bを構成するガラスには、SiOが最も多く含まれていることが好ましい。ガラス全体に占めるSiOの割合は35mol%以上であることが好ましい。
ガラスコート層15において、金属粉15aは、ガラス媒質15b中に分散されている。ガラスコート層15における金属粉15aの割合は、25体積%〜65体積%であることが好ましく、50体積%〜60体積%であることがより好ましい。金属粉15aは、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag-Pd合金、Auなどの金属や、これらの金属を少なくとも1種含む合金などにより構成される。金属粉15aは、第1及び第2の内部電極11,12に主成分として含まれる金属を主成分として含まないことが好ましい。すなわち、金属粉15aの主成分が、第1及び第2の内部電極11,12の主成分と異なることが好ましい。なお、金属粉15aが、第1及び第2の内部電極11,12の主成分として含まれる金属を含む場合、その金属の割合は、金属粉15aの全体の10体積%以下であることが好ましい。
金属粉15aのコア部はCuからなることが好ましい。この場合、導電率をより良好に保つことができる。また、コア部がCuからなる場合、低温領域でも第1及び第2の内部電極11,12とガラスコート層15との相互拡散が起こり、第1及び第2の内部電極11,12とガラスコート層15とのコンタクト性がより一層向上する。低温領域とは具体的に、600℃〜750℃をさす。
ガラスコート層15は、導電性ペースト層が焼成されてなる、焼結金属及びガラスにより構成された焼結金属膜とは異なるものである。すなわち、ガラスコート層15では、金属粉15aの間を縫って連続したガラス媒質15bが形成されているのに対し、焼結金属膜では金属の媒質が形成されている。また、ガラスコート層15では、金属粉15aのすべてが一体に焼結されている訳ではなく、ガラス媒質15bが金属粉15aの間を繋ぐように存在しているのに対し、図6の写真に示されるように、焼結金属膜では、ガラスは、金属粉が焼結することにより、焼結金属膜中から、焼結金属膜とセラミック素体との界面にガラス成分が押し出され、焼結金属膜とセラミック素体との界面に存在する。また、図6では確認できないが、金属粉が焼結することにより、焼結金属膜中から焼結金属膜の表面にガラスが押し出され、焼結金属膜の表面にガラスが存在する場合もある。導電性ペースト層が焼成されてなる焼結金属膜では、実質的にすべての金属粉が焼結しており、もはや焼結されていない金属粉は実質的に残存していない。
金属粉15aは、細長形状の金属粉を含む。なお、本明細書において「細長形状」とは、金属粉15aのある断面が、長径と短径を有する形状である。本実施形態においては、ガラスコート層15の厚み方向Tに沿った断面が、細長形状である金属粉15aを含む。金属粉15aは、ガラスコート層15の厚み方向Tに沿った断面において、扁平状、鱗片状、棒状及び針状の少なくとも一種であることが好ましい。
細長形状を有する金属粉15aのアスペクト比は、4以上であり、かつ細長形状である金属粉15aの短径の寸法が1.5μm以下であることが好ましい。この場合、金属粉15aを薄くし、かつ表面積をより大きくすることができる。従って、ペースト量が少なくなるセラミック素体10の稜線部においても、金属粉15aが稜線部により一層入り込みやすくなり、セラミック素体10の稜線部においてガラスコート層15を好適に形成することができる。
ここで、アスペクト比が4よりも小さくなると、めっき膜からなる外部電極の厚みのばらつきが増加し、所定の外部電極厚みを得られない場合がある。また、細長形状である金属粉15aの短径の寸法が1.5μmよりも大きくなると、セラミック素体10の稜線部に金属粉15aが入り込みにくくなる場合がある。この場合、セラミック素体10の稜線部において、ガラスコート層15が形成し難くなり、耐湿性が低下することがある。なお、本明細書において、アスペクト比とは、金属粉15aのある断面における長径と短径との比のことをいう。
なお、本発明において「金属粉のアスペクト比」は、以下のようにして測定して得られた値である。まず、セラミック電子部品1の稜線部から、図8に示される第1の外部電極13の第3の部分13cの表面の対角を結ぶ線IX−IXに向かって研磨し、図9に示されるようにガラスコート層15の断面を露出させる。次に、図9に示すようにこの断面を線IX−IXの方向に沿って4等分し、その境界の3箇所において、ガラスコート層15を倍率5000倍、加速電圧15kVでSEM観察する。次に、それぞれの箇所におけるSEM観察において、視野30μm×30μm内に含まれる金属粉15aの断面のすべてについて、それぞれの径を露出した断面上で測定し、その中の最大値を長径として選択する。次に、最大径として選択した金属粉15aの長径の軸と直交する軸に沿った厚みの最大値を短径として選択する。得られた長径を短径で除して、金属粉15aのアスペクト比を算出する。同様にして、図9の矢印で示されるように、第2の外部電極14の第3の部分14c側のガラスコート層15においても、金属粉15aのアスペクト比を算出する。第1及び第2の外部電極13,14側の両方のガラスコート層15において算出した合計6つの金属粉15aのアスペクト比の平均値を本発明における金属粉15aのアスペクト比とする。なお、SEM観察において、複数の金属粉15aが、それぞれの長径の方向に
おいて接触して、1つの一体的な金属粉15aのように観察される場合、そのような複数の金属粉15aの一体化物全体の長径を1つの金属粉15aの長径とする。
細長形状を有する金属粉15aの平均粒子径は、0.5μm〜10μmであることが好ましい。なお、本発明において、金属粉15aの平均粒子径は、前述の方法により6つの金属粉のそれぞれの長径及び短径を測定し、それら6つの金属粉の長径と短径とをすべて合計して得られる値の平均値(12で除して得られる値)をいう。
ガラスコート層15において、第1の主面10aと第1の端面10eとにより構成された稜線部の上に位置する部分に細長形状の金属粉15aが位置している。第2の主面10bと第1の端面10eとにより構成された稜線部の上に位置する部分にも細長形状の金属粉15aが位置している。第1の主面10aと第2の端面10fとにより構成された稜線部の上に位置する部分にも細長形状の金属粉15aが位置している。第2の主面10bと第2の端面10fとにより構成された稜線部の上に位置する部分にも細長形状の金属粉15aが位置している。
金属粉15aは、第1及び第2の内部電極11,12と第1及び第2の外部電極13,14とをそれぞれ電気的に接続している導通パスを形成している。導通パスの少なくとも一つは、ガラスコート層15の厚み方向Tに沿って配された複数の金属粉15aが互いに接触することで形成されている。
ガラスコート層15の厚み方向Tの断面において、導通パスを構成している金属粉15aの表面は、非直線状であってもよい。導通パスは、相対的に細い部分と、相対的に太い部分とを、それぞれ複数有していてもよい。
導通パスを形成している細長形状の金属粉15aの長径は、ガラスコート層15の厚み以上であることが好ましい。導通パスを形成している細長形状の金属粉15aの長径は、ガラスコート層15の厚みの1.5倍以上であることがより好ましい。この場合、金属粉15aがガラスコート層15の表面に露出しやすくなり、めっき膜である外部電極がより一層形成しやすくなる。
ガラスコート層15は、ガラスコート層15の稜線部の上に位置する部分に配された細長形状の金属粉15aの少なくともひとつが、ガラスコート層15の表面に露出するような厚みに設けられていることが好ましい。この場合、金属粉15aの露出面積をより一層大きくすることができる。すなわち、めっき膜からなる外部電極の被覆率をより一層大きくすることができ、めっき膜である外部電極が形成しやすくなる。
ガラスコート層15の厚みは、1μm〜10μmであることが好ましい。ガラスコート層15の厚みが1μm未満である場合、ガラスコート層15が存在することによるセラミック電子部品1の耐湿性の向上効果が小さくなる場合がある。ガラスコート層15の厚みが10μmを超える場合、ガラスコート層15に含まれるガラスの絶対量が多くなる。そうすると、第1及び第2の内部電極11,12を構成する成分が、ガラスコート層15の溶融したガラスに液相拡散しやすくなる。このような場合、第1及び第2の内部電極11,12の先端が細くなり、第1及び第2の内部電極11,12とセラミック部10gとの間に隙間が生じて、セラミック電子部品1の耐湿性が低下する場合がある。
ガラスコート層15の厚みは、例えば、セラミック電子部品1の第2の側面10cに沿って、幅方向Wに向かってセラミック電子部品1の中央部(1/2W)まで断面研磨し、得られた断面における外部電極の端面中央部に位置するガラスコート層15の厚みを光学顕微鏡で観察することなどにより測定することができる。
なお、第1及び第2の内部電極11,12の一部が、セラミック素体10の表面から突出していてガラスコート層15に侵入していてもよいが、ガラスコート層15を貫通しないことが好ましい。
第1の外部電極13は、ガラスコート層15の直上に設けられている。第1の外部電極13は、ガラスコート層15に形成された導通パスによって、第1の内部電極11に電気的に接続されている。第1の外部電極13は、第1の主面10aの上に形成されている第1の部分13aと、第2の主面10bの上に形成されている第2の部分13bと、第1の端面10eの上に形成されている第3の部分13cと、第1の側面10cの上に形成されている第4の部分13dと、第2の側面10dの上に形成されている第5の部分13eとを備えている。
第2の外部電極14は、ガラスコート層15の直上に設けられている。第2の外部電極14は、ガラスコート層15に形成された導通パスによって、第2の内部電極12に電気的に接続されている。第2の外部電極14は、第1の主面10aの上に形成されている第1の部分14aと、第2の主面10bの上に形成されている第2の部分14bと、第2の端面10fの上に形成されている第3の部分14cと、第1の側面10cの上に形成されている第4の部分14dと、第2の側面10dの上に形成されている第5の部分14eとを備えている。
第1及び第2の外部電極13,14は、めっき膜により構成される。めっき膜は、Cu、Ni、Sn、Pd、Au、Ag、Pt、Bi及びZnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属、またはこれら金属のうち少なくとも1種の金属を含む合金により構成されていることが好ましい。第1及び第2の外部電極13,14は、それぞれ1層のめっき膜のみにより構成されていてもよいし、2層以上のめっき膜により構成されていてもよい。例えば、Ni−Snの2層構造や、Cu−Ni−Snの3層構造であってもよい。なお、図5に示すように、本実施形態において、第1及び第2の外部電極13,14は、Cuからなる第1層13p、Niからなる第2層13q、及びSnからなる第3層13rにより構成されている。
ガラスコート層15と第1の外部電極13及びガラスコート層15と第2の外部電極14とを合わせた厚みは、15μm〜25μmであることが好ましい。
次に、本実施形態のセラミック電子部品1の製造方法の一例について説明する。
まず、セラミック素体10を構成するためのセラミック材料を含むセラミックグリーンシート20(図10を参照)を用意する。次に、図10に示すように、そのセラミックグリーンシート20の上に、導電性ペーストを塗布することにより、導電パターン21を形成する。なお、導電性ペーストの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法により行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、公知のバインダーや溶剤を含んでいてもよい。
次に、導電パターン21が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシート20、第1または第2の内部電極11,12に対応した形状の導電パターン21が形成されているセラミックグリーンシート20、及び導電パターン21が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシート20をこの順番で積層し、積層方向にプレスすることにより、マザー積層体を作製する。
次に、マザー積層体の上に、仮想のカットラインに沿ってマザー積層体をカッティング
することにより、マザー積層体から複数の生のセラミック積層体を作製する。
なお、マザー積層体のカッティングは、ダイシングや押切により行うことができる。生のセラミック積層体に対してバレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、第1及び第2の内部電極11,12が焼成される。焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃とすることができる。
次に、ディッピングなどの方法により、焼成後のセラミック積層体の上にガラスペーストを塗布する。次に、ガラスペーストを熱処理することでガラス粉を溶融して一体化させ、それを冷却することでガラス媒質15bを形成し、ガラスコート層15を形成する。ガラスコート層15の形成に用いるガラスペーストは、ガラス粉、扁平状の金属粉15a、バインダー、溶剤などを含んでいる。本実施形態においては、ガラスペーストが細長形状の金属粉15aを含むため、セラミック素体10の稜線部においても、ガラスペーストが切れることなく塗布される。また、稜線部においても、細長形状の金属粉が存在する。よって、後述のめっきにおいて、セラミック素体10の稜線部においても、めっき膜が形成される。ここで、ガラス粉は粒径が金属粉15aよりも小さいものを使用することが好ましい。熱処理温度は、ガラス粉が軟化する温度以上の温度で、かつ、金属粉15aが焼結しない温度であることが好ましい。
熱処理温度は、例えば、600℃〜750℃とすることが好ましい。熱処理温度が600℃未満である場合、ガラスが軟化しないため、セラミック素体10との接着性が低くなる場合がある。熱処理温度が750℃を超える場合、セラミック素体10とガラスコート層15との反応が始まり、ガラスコート層15がなくなる恐れがある。また、セラミック素体10のセラミック成分がガラスコート層15のガラスの中に拡散することによってセラミック素体10の表面近傍に反応層が形成され、セラミック素体10の機械的強度が低下する場合がある。これは、反応層がめっき液により溶解しやすいため、ガラスコート層15上にめっき膜を形成する際に生じる化学的浸食作用に起因するものと推測される。
次に、ガラスコート層15の上にめっきを施すことにより、第1及び第2の外部電極13,14を形成する。以上のようにして、セラミック電子部品1を製造することができる。
次に、本実施形態において、実際にセラミック電子部品1のサンプルを作製した例を以下に示す。なお、各サンプルは、表1及び表2に示すサンプル1〜10について、それぞれ40個ずつ作製した。
セラミック素体10の寸法(設計値):L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.10mm、及びL×W×T=1.0mm×0.5mm×0.17mmの2種類
寸法L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.10mmのセラミック素体10におけるガラスコート層15の第1の主面10a上に位置する部分の長さ方向Lに沿った長さD:280μm
寸法(設計値)L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.10mmのセラミック素体10におけるガラスコート層15の第1の端面10e上に位置する部分の厚み方向Tに沿った長さD:116μm
寸法(設計値)L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.17mmのセラミック素体10におけるガラスコート層15の第1の主面10a上に位置する部分の長さ方向Lに沿った長さD:280μm
寸法(設計値)L×W×T=1.0mm×0.5mm×0.17mmのセラミック素体10におけるガラスコート層15の第1の端面10e上に位置する部分の厚み方向Tに沿った長さD:186μm
セラミック材料:BaTi
焼き後のセラミック部10gの厚み(設計値):0.90μm
内部電極の材料:Ni
焼き後の内部電極の厚み(設計値):0.6μm
内部電極の合計枚数:45
焼成条件:1200℃で2時間保持
セラミック電子部品の容量(設計値):0.47μF
セラミック電子部品の定格電圧(設計値):6.3V
ガラスコート層15の厚み(設計値):8μm
ガラスコート層15に含まれる金属粉:Cu扁平粉及びCu球形粉
Cu扁平粉の短径:表1及び表2の通り
ガラスペースト中のガラス粉の主成分:ホウケイ酸ガラス
ガラスペースト中のガラスの軟化点:600℃
ガラス粉の平均粒子径:1μm
熱処理の条件:680℃
めっき膜:ガラスコート層15の上にCu膜(厚み4μm)、Ni膜(厚み3μm)、Sn膜(厚み4μm)
ガラスコート層15中のCu扁平粉と、ガラスとの比62.8体積%/37.2体積%(仕込み値)
ガラスペースト中の固形文中のCu粉末とガラス粉末の割合:57.5体積%/42.5体積%(仕込み値)
(セラミック素体の稜線部におけるめっき膜の形成のされやすさの評価)
上記の条件で得られたセラミック素体10について、ガラスペーストをディッピングし、ガラスコート層15を形成した後、めっき膜をつけ、稜線部においてめっき膜が形成されたか否かを確認した。なお、ガラスコート層15の形成においては、ガラスペーストの粘度は、ガラスコート層15の厚みが8μmとなるように調整した。
セラミック素体の稜線部においてめっき膜が形成されているか否かは、以下のようにして評価した。まず、各サンプルの稜線部全体を目視確認によってめっき膜が形成されているかを確認する。次に、各サンプルを長さ方向Lと厚み方向Tによって形成される面(LT面)に沿って、幅方向Wの厚み(W寸)が1/2になるまで断面研磨し、得られた断面について、セラミック素体の稜線部を、光学顕微鏡(50倍)を用いて観察した。目視確認または断面観察のどちらか一方でも、稜線部において、めっき膜が形成されていないサンプルをNGとした。結果を表1及び表2に示す。
また、扁平状の金属粉15aの短径は上述するアスペクト比を算出した際の値を用いる。
以上説明したように、本実施形態では、ガラスコート層15に含まれる金属粉15aが細長形状である。よって、ガラスコート層15の第1の主面10a上に位置する部分の長さ方向Lに沿った長さDが、ガラスコート層15の第1の端面10e上に位置する部分の厚み方向Tに沿った長さDよりも長い場合にも、セラミック素体10の稜線部に金属粉15aが位置しやすい。このため、稜線部において、細長形状の金属粉15aが含まれたガラスコート層15が良好に形成される。特に、第1の主面10a上にガラスペーストを薄く形成する場合にも、細長形状を有する金属粉15aが含まれたガラスコート層15が稜線部においても良好に形成される。よって、稜線部においても、めっき膜が良好に
形成される。従って、セラミック電子部品1を、薄型かつ耐湿性に優れたものとすることができる。
また、金属粉15aのアスペクト比が4以上、金属粉15aの短径の寸法が1.5μm以下になることで、上記の効果がより顕著になる。
以下、本発明の好ましい実施形態の他の例について説明する。但し、以下の説明において、上記第1の実施形態と実質的に共通の機能を有する部材を共通の機能で参照し、説明を省略する。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。
上記第1の実施形態では、第1及び第2の側面10c,10d上に、第1及び第2の外部電極13,14及びガラスコート層15が形成されている例について説明した。但し、図11に示すように、第1及び第2の外部電極13,14及びガラスコート層15が、第1及び第2の側面10c,10d上に実質的に形成されていなくてもよい。
第2の実施形態に係るセラミック電子部品は、例えば、次のようにして製造することができる。上述の第1の実施形態に係るセラミック電子部品1の製造方法と同様にして、マ
ザー積層体22(図12を参照)を得る。次に、本実施形態においては、図12に示すように、マザー積層体22の上に、第1及び第2の外部電極13,14の第1及び第2の部分13a,13b,14a,14bを構成している部分に対応した形状の導電パターン23を、スクリーン印刷法などの適宜の印刷法により形成する。次に、マザー積層体22の上に、仮想のカットラインCLに沿ってマザー積層体22をカッティングすることにより、マザー積層体22から複数の生のセラミック積層体を作製する。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。次に、セラミック積層体の両端面にガラスペーストを塗布する。次に、ガラスペーストを熱処理することにより、第1及び第2の外部電極13,14の第3の部分13c,14cを構成している部分に対応した形状のガラスコート層15を形成する。次に、ガラスコート層15の上にめっきを施すことにより、第1及び第2の外部電極13,14を形成する。このようにして、第2の実施形態に係るセラミック電子部品を製造することができる。
なお、第1及び第2の外部電極13,14の第1及び第2の部分13a,13b,14a,14bに形成される導電パターン23と、第1及び第2の外部電極13,14の第3の部分13c,14cに塗布されるガラスペーストは、金属の種類が異なっていたり、無機フィラーの種類が異なっている。例えば、導電パターン23はNiとセラミック素体10に含まれるセラミック材料と同じ種類のセラミックからなる共材を含む。
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的断面図である。
上記第1の実施形態では、第1及び第2の外部電極13,14及びガラスコート層15のそれぞれが、第1及び第2の主面10a,10bの両方の上に形成されている例について説明した。但し、本発明は、この構成に限定されない。第1及び第2の外部電極13,14及びガラスコート層15のそれぞれは、セラミック素体10の表面のいずれかの部分の上に形成されていればよい。
例えば、図13に示すように、第1及び第2の外部電極13,14及びガラスコート層15のそれぞれを、第1及び第2の主面10a,10bのうちの第2の主面10bの上にのみ形成してもよい。
(第4の実施形態)
図14は、第4の実施形態に係るセラミック電子部品の略図的斜視図である。
上記第1の実施形態では、セラミック素体10の厚み寸法をD、長さ寸法をD、幅寸法をDとしたときに、D<D<Dである例について説明した。但し、図14に示すように、D≦D<Dであってもよい。
上述のように、本発明によれば、セラミック素体の内部電極が露出した部分の上がガラスコート層によって覆われているため、耐湿性に優れたセラミック電子部品を提供することができる。
従って、セラミック素体の内部電極が露出した部分がガラスコート層により覆われている構造を有していれば、本発明は種々の積層電子部品に広く適用することができる。
例えば、セラミック電子部品がセラミック圧電素子である場合は、セラミック素体を圧電セラミック材料により形成することができる。圧電セラミック材料の具体例としては、
例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック材料などが挙げられる。
また、セラミック電子部品がサーミスタ素子である場合は、セラミック素体を半導体セラミック材料により形成することができる。半導体セラミック材料の具体例としては、例えば、スピネル系セラミック材料などが挙げられる。
さらに、セラミック電子部品が、インダクタ素子である場合は、セラミック素体を磁性体セラミック材料により形成することができる。磁性体セラミック材料の具体例としては、例えば、フェライトセラミック材料などが挙げられる。
1…セラミック電子部品
10…セラミック素体
10a…セラミック素体の第1の主面
10b…セラミック素体の第2の主面
10c…セラミック素体の第1の側面
10d…セラミック素体の第2の側面
10e…セラミック素体の第1の端面
10f…セラミック素体の第2の端面
10g…セラミック部
11…第1の内部電極
11a…第1の内部電極の端部
12…第2の内部電極
12a…第2の内部電極の端部
13…第1の外部電極
13a…第1の外部電極の第1の部分
13b…第1の外部電極の第2の部分
13c…第1の外部電極の第3の部分
13d…第1の外部電極の第4の部分
13e…第1の外部電極の第5の部分
13p…第1層
13q…第2層
13r…第3層
14…第2の外部電極
14a…第2の外部電極の第1の部分
14b…第2の外部電極の第2の部分
14c…第2の外部電極の第3の部分
14d…第2の外部電極の第4の部分
14e…第2の外部電極の第5の部分
15…ガラスコート層
15a…金属粉
15b…ガラス媒質
20…セラミックグリーンシート
21…導電パターン
22…マザー積層体
23…導電パターン

Claims (11)

  1. 長さ方向及び幅方向に沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有するセラミック素体と、
    前記セラミック素体の内部に設けられており、前記第1の端面に露出している内部電極と、
    前記第1の端面の前記内部電極の露出部上から前記第1の主面上に跨がって設けられたガラスコート層と、
    前記ガラスコート層の直上に設けられためっき膜からなる外部電極と、
    を備え、
    前記ガラスコート層は、
    ガラス媒質と、
    前記内部電極と前記外部電極とを電気的に接続している導通パスを形成しており、前記ガラス媒質中に分散されている金属粉と、
    を含み、
    前記ガラスコート層は、前記金属粉と前記ガラス媒質が固着されて一体化した複合膜であり、
    前記金属粉は、すべてが一体に焼結されておらず、前記ガラス媒質が前記金属粉の間を繋ぐように連続して存在しており、
    前記ガラスコート層の前記第1の主面上に位置する部分の長さ方向に沿った長さが、前記ガラスコート層の前記第1の端面上に位置する部分の厚み方向に沿った長さよりも長く、
    前記金属粉が、アスペクト比が4以上である細長形状の金属粉を含み、前記ガラスコート層の前記第1の主面と前記第1の端面とにより構成された稜線部の上に位置する部分に前記細長形状の金属粉が位置しており、前記ガラスコート層における前記ガラス媒質と前記金属粉との割合が、35体積%対65体積%〜75体積%対25体積%である、セラミック電子部品。
  2. 前記ガラスコート層の前記稜線部の上に位置する部分に配された前記細長形状の金属粉の少なくとも一つが、前記ガラスコート層の表面に露出するような厚みに設けられている、請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記金属粉は、扁平状、鱗片状、棒状及び針状の少なくとも一種である、請求項1または2に記載のセラミック電子部品。
  4. 記細長形状の金属粉の短径の寸法が1.5μm以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  5. 前記導通パスの少なくとも一つは、前記ガラスコート層の厚み方向に沿って配された複数の前記金属粉が互いに接触することで形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  6. 前記金属粉は、前記内部電極に主成分として含まれる金属を主成分として含まない、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  7. 前記金属粉のコア部はCuからなる、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  8. 前記ガラスコート層の厚みが1μm〜10μmである、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  9. 前記ガラスコート層の厚み方向に沿った断面において、前記導通パスを構成している前記金属粉の表面が非直線状である、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  10. 前記導通パスは、相対的に細い部分と、相対的に太い部分とを、それぞれ複数有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
  11. 前記めっき膜の前記ガラスコート層に接した部分がCuめっき膜またはNiめっき膜により構成されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のセラミック電子部品。
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