JP2015008337A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

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孝行 榧谷
Takayuki Kayatani
孝行 榧谷
隆司 澤田
Takashi Sawada
隆司 澤田
泰之 嶌田
Yasuyuki Touden
泰之 嶌田
宏隆 中澤
Hirotaka Nakazawa
宏隆 中澤
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Abstract

【課題】内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサにおいて耐湿信頼性を向上する。
【解決手段】第1及び第2の外部電極13,14の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下である。第1及び第2の外部電極13,14の第1の側面10cの上に位置する部分の厚みが、第1又は第2の外部電極13,14の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みの2.5倍以上である。第1の主面10a側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、第2の主面10b側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、かつ、第1及び第2の外部電極11,12のそれぞれの第1又は第2の側面10c、10dの上に設けられた部分のうち、第1の主面10a側の部分の厚みが第2の主面10b側の部分の厚みよりも大きい。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
従来、携帯電話機や携帯音楽プレイヤーなどの電子機器に多数の積層セラミックコンデンサ(例えば、特許文献1を参照。)が使用されている。積層セラミックコンデンサは、誘電体セラミックスからなるセラミック素体と、複数の第1の内部電極と、複数の第2の内部電極とを備えている。第1の内部電極と第2の内部電極とは、厚み方向において交互に配されている。厚み方向において隣り合う第1の内部電極と第2の内部電極とは、セラミック部を介して厚み方向に対向している。
特許文献1には、内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサが記載されている。
特開2013−172148号公報
積層セラミックコンデンサのセラミック素体の側面は、端面よりも大面積である。このため、内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサの方が、内部電極が端面に引き出された積層セラミックコンデンサよりも内部電極の露出面積が大きい。このため、内部電極とセラミック素体との界面から水分が内部に侵入しやすい。従って、内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサでは、耐湿信頼性の問題が顕著化しやすい。
本発明の主な目的は、内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサにおいて耐湿信頼性を向上することにある。
本発明に係る第1の積層セラミックコンデンサは、セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備え、セラミック素体は、長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、第1の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、第2の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して第1の内部電極と対向しており、第1の外部電極は、第1の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第1の内部電極に接続されており、第2の外部電極は、第2の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第2の内部電極に接続されており、第1の内部電極の数と、第2の内部電極の数との和が200以上であり、第1の内部電と第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、第1及び第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、第1及び第2の外部電極の第1の側面の上に位置する部分の厚みが、第1又は第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、かつ、第1及び第2の外部電極のそれぞれの第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、第1の主面側の部分の厚みが第2の主面側の部分の厚みよりも大きい。
本発明に係る第2の積層セラミックコンデンサは、セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備え、セラミック素体は、長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、第1の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、第2の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して第1の内部電極と対向しており、第1の外部電極は、第1の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第1の内部電極に接続されており、第2の外部電極は、第2の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第2の内部電極に接続されており、第1の内部電極の数と、第2の内部電極の数との和が200以上であり、第1の内部電極と第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、かつ、第1及び第2の外部電極のそれぞれの第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、第1の主面側の部分の厚みが第2の主面側の部分の厚みよりも大きく、第1及び第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、第1及び第2の外部電極の第1の側面の上に位置する部分の厚みが、第1又は第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、セラミック素体の表面のうち、第1又は第2の外部電極に覆われており、且つ、第1及び第2の内部電極が存在していない部分と、第1又は第2の外部電極との間に位置している、B−Si−Ba−Zn系ガラスを含むガラス層をさらに備え、ガラス層の厚みが0.2μm以上2.6μm以下である。
本発明に係る第3の積層セラミックコンデンサは、セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備えセラミック素体は、長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、第1の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、第2の内部電極は、セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して第1の内部電極と対向しており、第1の外部電極は、第1の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第1の内部電極に接続されており、第2の外部電極は、第2の側面の上と、第1及び第2の主面並びに第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに第2の内部電極に接続されており、第1及び第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、第1及び第2の外部電極の第1の側面の上に位置する部分の厚みが、第1又は第2の外部電極の第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、かつ、第1及び第2の外部電極のそれぞれの第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、第1の主面側の部分の厚みが第2の主面側の部分の厚みよりも大きく、第1の内部電極の数と、第2の内部電極の数との和が200以上であり、第1の内部電極と第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、最も第1の主面側に位置する第1の内部電極は、第2の内部電極と対向している第1の有効部と、第1の有効部に接続されており、第1の側面に引き出されている第1の引き出し部と、を有し、平面視において、第1の有効部の第1の引き出し部側の端辺と、第1の引き出し部の第1の有効部側の端辺との成す角の大きさが90°よりも大きく、最も第2の主面側に位置する第2の内部電極は、第1の有効部と対向している第2の有効部と、第2の有効部に接続されており、第2の側面に引き出されている第2の引き出し部と、を有し、平面視において、第2の有効部の第2の引き出し部側の端辺と、第2の引き出し部の第2の有効部側の端辺との成す角の大きさが90°よりも大きく、最も第1の主面側に位置する内部電極の突出部及び最も第2の主面側に位置する内部電極の突出部の厚み方向に沿った高さが5μm以上50μm以下であり、最も第1の主面側に位置する内部電極の第1の主面側の表面とセラミック素体との間に設けられているNi及びMgを含む酸化物層を備える。
本発明に係る第3の積層セラミックコンデンサにおいて、セラミック素体の表面のうち、第1又は第2の外部電極に覆われており、且つ、第1及び第2の内部電極が存在していない部分と、第1又は第2の外部電極との間に位置しているB−Si−Ba−Zn系ガラスを含むガラス層を備えることが好ましい。
本発明に係る第3の積層セラミックコンデンサにおいて、最外内部電極の第1の主面側の表面に占める、酸化物層の面積比((酸化物層の面積)/(最外内部電極の第1の主面側の表面の面積))が、50%以上80%以下であることが好ましい。
本発明に係る第3の積層セラミックコンデンサにおいて、第1及び第2の有効部は、それぞれ、矩形状であり、第1及び第2の引き出し部は、それぞれ、有効部に接続されており、有効部側から外側に向かって先細る先細り部と、先細り部に接続されており、第1又は第2の側面に引き出されており、矩形状の矩形状部とを有することが好ましい。
本発明によれば、内部電極が側面に引き出された積層セラミックコンデンサにおいて耐湿信頼性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの模式的斜視図である。 図1の線II−IIにおける模式的断面図である。 図1の線III−IIIにおける模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの長さ方向及び幅方向に沿った模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの長さ方向及び幅方向に沿った模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの一部分の模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの一部分の模式的断面図である。 図2のVIII部分を拡大した模式的断面図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサは、積層セラミックコンデンサであってもよいし、圧電部品、サーミスタまたはインダクタ等であってもよい。以下では、一例として、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサが積層セラミックコンデンサである場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの模式的斜視図である。図2は、図1の線II−IIにおける模式的断面図である。図3は、図1の線III−IIIにおける模式的断面図である。図4及び図5は、それぞれ、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの長さ方向及び幅方向に沿った模式的断面図である。図6及び図7は、それぞれ本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの一部分の模式的断面図である。
図1〜図5に示されるように、積層セラミックコンデンサ1は、セラミック素体10を備えている。セラミック素体10は、略直方体状である。セラミック素体10の角部や稜線部は、面取り状に設けられていてもよいし、丸められた形状を有していてもよい。また、主面、側面には、凹凸が設けられていてもよい。
セラミック素体10は、第1及び第2の主面10a、10bと、第1及び第2の側面10c、10dと、第1及び第2の端面10e、10fとを有する。
第1及び第2の主面10a、10bは、それぞれ、長さ方向L、幅方向Wととに沿って延びている。長さ方向Lは、幅方向Wに対して垂直である。第1の主面10aと第2の主面10bとは、厚み方向Tにおいて対向している。厚み方向Tは、長さ方向Lと幅方向Wとのそれぞれに対して垂直である。
第1及び第2の側面10c、10dは、それぞれ、長さ方向Lと、厚み方向Tとに沿って延びている。第1の側面10cと第2の側面10dとは、長さ方向Lにおいて対向している。
第1及び第2の端面10e、10fは、それぞれ、幅方向Wと、厚み方向Tとに沿って延びている。第1の端面10eと第2の端面10fとは、幅方向Wに沿って対向している。
セラミック素体10の長さ方向Lに沿った寸法は、セラミック素体10の幅方向Wに沿った寸法よりも大きい。セラミック素体10の長さ方向Lに沿った寸法は、セラミック素体10の幅方向Wに沿った寸法の1.3倍〜2.1倍であることが好ましく、1.4倍〜1.7倍であることがより好ましい。具体的には、セラミック素体10の長さ方向Lに沿った寸法は、0.95mm〜1.05mmであることが好ましい。セラミック素体10の幅方向Wに沿った寸法は、0.5mm〜0.7mmであることが好ましい。セラミック素体10の厚み方向Tに沿った寸法は、0.3mm〜0.5mmであることが好ましい。
セラミック素体10は、例えば、誘電体セラミックスにより構成することができる。誘電体セラミックスの具体例としては、例えば、BaTiO、CaTiO、SrTiO、CaZrOなどが挙げられる。セラミック素体には、例えば、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などが添加されていてもよい。
図2〜図5に示されるように、セラミック素体10の内部には、第1の内部電極11と第2の内部電極12とが設けられている。第1及び第2の内部電極11,12は、例えば、Ni、Cu,Ag,Pd,Au,Ag−Pd合金などの金属により構成することができる。以下、本実施形態では、第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれが、Ni又はNi合金により構成されている例について説明する。
図2〜図4に示すように、第1の内部電極11は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1の内部電極11は、第1の側面10cに引き出されており、第1及び第2の端面10e、10f並びに第2の側面10dには引き出されていない。
第2の内部電極12は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第2の内部電極12は、第2の側面10dに引き出されており、第1及び第2の端面10e、10f並びに第1の側面10cには引き出されていない。図2及び図3に示すように、第2の内部電極12と第1の内部電極11とは、セラミック素体10を構成しているセラミック部10gを介して厚み方向Tにおいて対向している。
積層セラミックコンデンサ1において、第1の内部電極11と第2の内部電極12との総数は、200枚以上であることが好ましく、230枚以上であることがより好ましく、250枚以上であることがさらに好ましい。
図2に示すように、セラミック素体10は、第1の内部電極11と第2の内部電極12とが厚み方向Tにおいて対向している有効部Aと、幅方向Wにおいて有効部Aの外側に位置している外側部B1,B2とを有する。有効部Aがコンデンサとしての機能を発現させている。
図1及び図2に示すように、セラミック素体10の上には、第1の外部電極13と、第2の外部電極14とが設けられている。第1の外部電極13は、第1の端面10eの上に設けられている。第1の外部電極13は、第1の端面10eの上と、第1及び第2の主面10a、10bの上、並びに第1及び第2の側面10c、10dの上とに跨がって設けられている。第1の外部電極13は、第1の端面10eにおいて、第1の内部電極11と接続されている。
第2の外部電極14は、第2の端面10fの上に設けられている。第2の外部電極14は、第2の端面10fの上と、第1及び第2の主面10a、10bの上、並びに第1及び第2の側面10c、10dの上とに跨がって設けられている。第2の外部電極14は、第2の端面10fにおいて、第2の内部電極12と接続されている。
なお、各外部電極13,14は、それぞれ、例えば、Ni、Cu,Ag,Pd,Au,Ag−Pd合金等の適宜の導電剤等により構成することができる。各外部電極13,14は、例えば、ガラスを含む焼成電極層と、その上に形成されためっき層との積層体により構成されていてもよい。以下、本実施形態では、第1及び第2の外部電極が、それぞれ、Cuとガラスとを含む焼成電極層と、焼成電極層の上に設けられためっき層との積層体により構成されている例について説明する。焼成電極層は、例えば、ディップ法により導電性ペーストを塗布した後に焼き付けることにより形成することができる。
積層セラミックコンデンサ1では、第1及び第2の内部電極11,12のうち、最も第1の主面10a側に位置する内部電極である第1の最外内部電極11Aと、第1及び第2の内部電極11,12のうち、最も第2の主面10b側に位置する内部電極である第2の最外内部電極11Bとは、それぞれ、幅方向W及び長さ方向Lに沿った断面において、厚み方向Tに突出する突出部11A1,11B1を有する。突出部11A1,11B1は、それぞれ、長さ方向Lに沿って延びている。具体的には、本実施形態では、実質的に全ての内部電極11,12が突出部を有している。突出部の突出高さは、第2の主面10b側に位置する内部電極11,12のものほど小さく、第1の主面10a側に位置する内部電極11,12のものほど大きい。
積層セラミックコンデンサ1は、例えば、以下の要領で製造することができる。
まず、セラミック素体10を構成するためのセラミックグリーンシートを用意する。次に、そのセラミックグリーンシートの上に、導電性ペーストを塗布することにより、導電性ペースト層を形成する。導電性ペーストの塗布は、例えば、スクリーン印刷法などの各種印刷法によって行うことができる。導電性ペーストは、導電性微粒子の他に、バインダーや溶剤を含んでいてもよい。
次に、導電性ペースト層が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートと、第1または第2の内部電極に対応した形状の導電性ペースト層が形成されているセラミックグリーンシートと、導電性ペースト層が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートとをこの順番で積層し、積層方向にプレスすることによって、マザー積層体を作製する。通常、先に積層された導電性ペースト層の突出部の高さが小さくなり、後に積層された導電性ペースト層の突出部の高さが大きくなる。
次に、マザー積層体の上の仮想のカットラインに沿ってマザー積層体をカッティングすることによって、マザー積層体から複数の生のセラミック積層体を作製する。なお、マザー積層体のカッティングは、ダイシングや押切によって行うことができる。生のセラミック積層体に対しては、バレル研磨などを施し、稜線部や角部を丸めてもよい。
次に、生のセラミック積層体の焼成を行う。この焼成工程において、第1および第2の内部電極が焼成される。焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃程度とすることができる。
次に、ディッピングなどの方法によって、焼成後のセラミック積層体(セラミック素体)の両端部に導電性ペーストを塗布する。次に、セラミック積層体に塗布した導電性ペーストを60℃〜180℃の中で10分間熱風乾燥する。その後、乾燥した導電性ペーストを焼き付けて焼成電極層を形成する。焼付け温度は、780℃〜900℃である。
なお、生のセラミック素体の上に導電性ペースト層を形成しておき、セラミック素体及び内部電極と同時に焼成電極層を焼成してもよい。
その後、焼成電極層の上に、1又は複数のめっき層を形成することにより積層セラミックコンデンサ1を完成させることができる。
本実施形態では、第1及び第2の外部電極11,12のそれぞれの第1の主面10aの上に位置する部分の厚みが2μm以上15μm以上である。第1の外部電極13の第1の側面10cの上に位置する部分の厚みが、第1の外部電極13の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みの2.5倍以上である。かつ、図2に示すように、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれの第1又は第2の主面10a、10bの上に設けられた部分のうち、第1の主面10a側の部分の厚みが第2の主面10b側の部分の厚みよりも大きい。このため、内部電極11,12が側面10c、10dに引き出された積層セラミックコンデンサ1は、優れた耐湿信頼性を有する。
積層セラミックコンデンサ1が優れた耐湿信頼性を有する理由としては、以下の理由が考えられる。まず、第1及び第2の外部電極13,14の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みを20μm以上とし、かつ、第1の外部電極13の第1の側面10cの上に位置する部分の厚みを、第1の外部電極13の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みの2.5倍以上とすることによって、第1及び第2の外部電極13,14の、第1の主面10aと第1または第2の側面10c、10dとにより構成された稜線部の上に位置する部分の厚みを厚くすることができる。このため、第1及び第2の外部電極13,14の、第1の主面10aと第1または第2の側面10c、10dとにより構成された稜線部の上に位置する部分からの水分の侵入を抑制することができる。また、通常、後に積層されたセラミックグリーンシートほど圧着回数が少なくなるため、第2の主面10b側から積層したとすると、第1の主面10a側の方がセラミック部10g同士の密着強度、及びセラミック部10gと内部電極11,12との密着強度が低くなる。積層セラミックコンデンサ1では、この密着強度が低く、水分が侵入しやすい第1の主面10aに近い部分において、外部電極13,14が厚くされている。具体的には、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれの第1又は第2の主面10a、10bの上に設けられた部分のうち、第1の主面10a側の部分の厚みが第2の主面10b側の部分の厚みよりも大きい。従って、密着強度が低く、水分が侵入しやすい第1の主面10aに近い部分からの水分の侵入を効果的に抑制することができる。
なお、第1及び第2の外部電極13,14のそれぞれの第1又は第2の主面10a、10bの上に設けられた部分のうち、第1の主面10a側の部分の厚みを第2の主面10b側の部分の厚みよりも大きくする方法としては、第2の主面10bに対して第1の主面10a側が下方となるようにして導電性ペースト層を乾燥させる方法や、導電性ペースト槽を乾燥させた後に一部を掻き取る方法等が考えられる。
なお、第1の外部電極11の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みと、第2の外部電極12の第1の主面10aの上に位置する部分の厚みと、第1の外部電極13の第1の側面10cの上に位置する部分の厚みとは、それぞれ、第1の端面10eまたは第2の端面10fを、長さ方向Lの寸法が1/2となるまで研磨することにより得られた断面を350μm□の範囲を観察して測定することができる。
また、本実施形態では、図6に示すように、セラミック素体10のうち、第1または第2の外部電極13,14に覆われており、且つ、第1及び第2の内部電極11,12が存在していない部分と、第1または第2の外部電極13,14との間にガラス層20が位置している。このガラス層20によりセラミック素体10内に水分が侵入することがより効果的に抑制されている。
セラミック素体10内に水分が侵入することをさらに効果的に抑制する観点からは、ガラス層20がB−Si−Ba−Zn系ガラスを含むことが好ましい。ガラス層20の厚みが0.2μm以上であることが好ましい。ガラス層20が連続的に形成されるためである。但し、ガラス層20が厚すぎると、外部電極11,12と内部電極13,14の導通性が低下する場合がある。従って、ガラス層20の厚みは、2.6μm以下であることが好ましい。
なお、ガラス層20が連続的に形成されているとは、第1の側面10cまたは第2の側面10dを、ガラス層20が露出するまで研磨し研磨面を観察した際に、セラミック素体10が露出していない場合である。不連続的に形成されているとは、第1の側面10cまたは第2の側面10dを、ガラス層20が露出するまで研磨し研磨面を観察した際に、セラミック素体が露出している場合である。
また、ガラス層20は、焼成後のセラミック積層体(セラミック素体)の両端部にB−Si−Ba−Zn系ガラスを含む導電性ペーストを塗布し、60℃〜180℃の中で10分間熱風乾燥した後に、780℃〜900℃で焼き付けることにより形成することができる。
図4に示すように、積層セラミックコンデンサ1では、第1の内部電極11は、第1の有効部11aと、第1の引き出し部11bとを有する。第1の有効部11aは、第2の内部電極12と厚み方向Tにおいてセラミック部10gを介して対向している。第1の引き出し部11bは、第2の内部電極12とは対向していない。第1の引き出し部11bは、第1の有効部11aに接続されている。第1の引き出し部11bは、第1の側面10cに引き出されている。第1の引き出し部11bは、第1の側面10cにおいて第1の外部電極13と接続されている。平面視において、第1の有効部11aの引き出し部11b側の端辺と、引き出し部11bの第1の有効部11a側の端辺との成す角の大きさθ1が90°よりも大きい。このため、第1の有効部11aの長さ方向Lに沿った幅よりも、第1の側面10cにおける第1の引き出し部11bの長さ方向Lに沿った幅が小さい。すなわち、第1の側面10cにおける第1の内部電極11の露出面積が小さくされている。従って、セラミック素体10内に水分がより侵入しにくい。セラミック素体10内への水分の侵入をより効果的に抑制する観点からは、θ1は、100°以上であることが好ましく、110°以上であることが好ましく、120°以上であることがさらに好ましい。但し、θ1が大きすぎると、引き出し部の幅が大きくなり、水分浸入に伴う絶縁抵抗(IR)劣化が発生する場合がある。従って、θ1は、130°以下であることが好ましく、120°以下であることがより好ましい。
なお、θ1は、第1の主面10aまたは第2の主面10bを研磨することにより第1の内部電極11を露出させるとともに350μm□の範囲を観察し、第1の有効部11aの第1の端面10eまたは第2の端面10f側の端辺と先細り11b1の成す角の大きさをθ1として測定する。
図5に示すように、第2の内部電極12は、第2の有効部12aと、第2の引き出し部12bとを有する。第2の有効部12aは、第1の有効部11aと対向している。第2の引き出し部12bは、第1の内部電極11とは対向していない。第2の引き出し部12bは、第2の有効部12aに接続されている。第2の引き出し部12bは、第2の側面10dに引き出されている。第2の引き出し部12bは、第2の側面10dにおいて第2の外部電極14と接続されている。平面視において、第2の有効部12aの引き出し部11b側の端辺と、引き出し部12bの第2の有効部12a側の端辺との成す角の大きさθ2が90°よりも大きい。このため、第2の有効部12aの長さ方向Lに沿った幅よりも、第2の側面10dにおける第2の引き出し部12bの長さ方向Lに沿った幅が小さい。すなわち、第2の側面10dにおける第2の引き出し部12bの露出面積が小さくされている。従って、セラミック素体10内に水分がより侵入しにくい。セラミック素体10内への水分の侵入をより効果的に抑制する観点からは、θ2は、100°以上であることが好ましく、110°以上であることが好ましく、120°以上であることがさらに好ましい。但し、θ2が大きすぎると、引き出し部の幅が大きくなり、水分浸入に伴う絶縁抵抗(IR)劣化が発生する場合がある。従って、θ2は、130°以下であることが好ましく、120°以下であることがより好ましい。
なお、θ2は、第1の主面10aまたは第2の主面10bを研磨することにより第2の内部電極12を露出させるとともに350μm□の範囲を観察し、第2の有効部12aの第1の端面10eまたは第2の端面10f側の端辺と先細り12b1の成す角の大きさをθ2として測定する。
詳細には、本実施形態では、第1及び第2の有効部11a、12aは、それぞれ平面視矩形状である。第1及び第2の引き出し部11b、12bは、それぞれ、有効部11a、12aに接続されており、有効部11a、12aから幅方向Wの外側に向かって先細る先細り部11b1、12b1と、先細り部11b1,12b1に接続されており、第1又は第2の側面10c、10dに引き出されている、矩形状の矩形状部11b2,12b2とを有する。矩形状の矩形状部11b2,12b2を設けることにより、マザー積層体を切断する時の切断位置にばらつきが生じた場合であっても側面10c、10dにおける内部電極11,12の露出面積のばらつきが生じ難い。
積層セラミックコンデンサ1では、最も第1の主面10a側に位置する内部電極である最外内部電極11A及び最も第2の主面10b側に位置する内部電極である最外内部電極11Bの突出部11A1,11B1(図2を参照)の厚み方向Tに沿った高さHが5μm以上である。従って、有効部11a、12aに到達するまでの水分の侵入経路が長い。よって、有効部11a、12aにまで水分が到達することを抑制することができる。
なお、高さHは、第1の端面10eまたは第2の端面10fを、長さ方向Lの寸法が1/2となるまで研磨することにより得られた断面を350μm□の範囲を観察し、図8に示すとおり、第1の外部電極13または第2の外部電極14の第1の主面10aに位置する部分の先端の直下に対応する最外内部電極11Aにおける点P1から最外内部電極11Aにおける第1の側面10cに引出されている部分P2を結ぶ線分L1から突出部の先端を結ぶ線分L2の距離を測定することで算出できる。
図7に示すように、積層セラミックコンデンサ1では、最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の上にNi及びMgを含む酸化物層30が設けられている。この酸化物層30により最外内部電極11Aとセラミック素体10との密着強度が高められている。同様に、最外内部電極11Bの第2の主面10b側の表面の上にも酸化物層30が設けられている。この酸化物層30により最外内部電極11Bとセラミック素体10との密着強度が高められている。従って、セラミック素体10内に水分が侵入することがより効果的に抑制されている。酸化物層30は、複数の内部電極11,12の全ての内部電極の表面の上に設けられていてもよい。
なお、Ni及びMgを含む酸化物層30は、Mgを含むセラミック原料を用いて作製したセラミック積層体を酸化雰囲気にて、1000℃〜1200℃で焼成することにより形成することができる。
セラミック素体10内に水分が侵入することがより効果的に抑制する観点からは、最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面に占める、酸化物層30の面積比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))が50%以上であることが好ましい。同様に、最外内部電極11Bの第2の主面10b側の表面に占める、酸化物層30の面積比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Bの第2の主面10b側の表面の面積))が50%以上であることが好ましい。但し、((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))及び((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Bの第2の主面10b側の表面の面積))が、それぞれ高すぎると、内部電極の導電性が低下する場合がある。従って、((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))及び((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Bの第2の主面10b側の表面の面積))は、それぞれ80%以下であることが好ましい。
(実施例1〜4及び比較例1,2)
下記の表1に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法により静電容量が0.47μF、定格電圧6.3Vのサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに絶縁抵抗(IR)劣化試験を行った。具体的には、125℃95%RHの環境下で72時間、定格電圧の半分の電圧を印加した。結果を表1に示す。なお、表1において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を示す。
(実施例5〜9及び比較例3,4)
下記の表2に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法によりサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに耐湿負荷試験を行った。具体的には、125℃95%RHの環境下で72時間、定格電圧の半分の電圧を印加した後に、絶縁抵抗が1×10Ω以上のものを良品と判定し、1×10Ω未満となったものをIR劣化品と判定した。結果を、耐湿負荷試験故障率として表2に示す。なお、表2において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を示す。
(実施例10,11及び比較例5)
下記の表3に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法によりサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに耐湿負荷試験を行った。具体的には、125℃、95%RHの環境下で72時間、定格電圧の半分の電圧を印加した後に、絶縁抵抗が1×10Ω以上のものを良品と判定し、絶縁抵抗が1×10Ω未満となったものをIR劣化と判定した。結果を表3に示す。なお、表3において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を示す。良品率は、総サンプル数に対する、耐湿負荷試験において良品と判断されたサンプル数の比((耐湿負荷試験において良品と判断されたサンプル数)/(総サンプル数))である。
(実施例12〜15及び比較例6〜9)
下記の表4に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法によりサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに層はがれ発生率の確認及び耐湿負荷試験を行った。具体的には、層はがれ発生率は、第1の側面10cを研磨して第1の引き出し部を露出させ、積層した誘電体層のはがれの有無を確認した。耐湿負荷試験は、125℃95%RHの環境下で72時間、定格電圧の半分の電圧を印加した後に、絶縁抵抗が1×10Ω以上のものを良品と判定し、絶縁抵抗が1×10Ω未満となったものをIR劣化と判定した。結果を表4に示す。なお、表4において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を示す。層はがれ発生率は、総サンプル数に対する、層はがれ発生率の確認において層はがれと判断されたサンプル数の比((層はがれ発生率の確認において層はがれと判断されたサンプル数)/(総サンプル数))である。耐湿不良率は、総サンプル数に対する耐湿負荷試験においてIR劣化品と判断されたサンプル数の比((耐湿負荷試験においてIR劣化品と判断されたサンプル数)/(総サンプル数))である。
(実施例16〜19及び比較例10〜12)
下記の表5に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法によりサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに耐湿信頼性試験を行った。具体的には、125℃、95%RHの環境下で72時間、定格電圧の半分の電圧を印加した後に、絶縁抵抗が1×10Ω以上のものを良品と判定し、絶縁抵抗が1×10Ω未満となったものをIR劣化と判定した。結果を表5に示す。なお、表5において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を・BR>ヲす。耐湿信頼性は、総サンプル数に対する、耐湿信頼性試験において良品と判断されたサンプル数の比((耐湿信頼性試験において良品と判断されたサンプル数総サンプル数)/(総サンプル数))を示す。
(実施例20〜25及び比較例13〜17)
下記の表6に示す条件以外は、実質的に同様にして、上記実施形態で説明した製造方法によりサンプルを作製した。その後、作製したサンプルに層はがれ発生率の確認を行った。具体的には、層はがれ発生率は、第1の側面10cを研磨して第1の引き出し部を露出させ、積層した誘電体層のはがれの有無を確認した。結果を表6に示す。なお、表6において、厚み(A)は、外部電極の第1の主面上に位置する部分の厚みを示す。厚み(D)は、外部電極の第1の側面上に位置する部分の厚みを示す。比Tは、D/Aを示す。酸化物層の被覆率は、比((酸化物層30の面積)/(最外内部電極11Aの第1の主面10a側の表面の面積))を示す。層はがれ発生率は、総サンプル数に対する、層はがれ発生率の確認において層はがれと判断されたサンプル数の比((層はがれ発生率の確認において層はがれと判断されたサンプル数)/(総サンプル数))である。
1 積層セラミックコンデンサ
10 セラミック素体
10a 第1の主面
10b 第2の主面
10c 第1の側面
10d 第2の側面
10e 第1の端面
10f 第2の端面
10g セラミック部
11 第1の外部電極
11,13 第1の外部電極
11 第1の内部電極
12 第2の内部電極
11A,11B 最外内部電極
11A1,11B1 突出部
11a 第1の有効部
12a 第2の有効部
11b 第1の引き出し部
12b 第2の引き出し部
11b1,12b1 先細り部
11b2,12b2 矩形状部
13 第1の外部電極
14 第2の外部電極
20 ガラス層
30 酸化物層

Claims (6)

  1. セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備え、 前記セラミック素体は、長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、
    前記第1の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、
    前記第2の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して前記第1の内部電極と対向しており、
    前記第1の外部電極は、前記第1の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第1の内部電極に接続されており、
    前記第2の外部電極は、前記第2の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第2の内部電極に接続されており、
    前記第1の内部電極の数と、前記第2の内部電極の数との和が200以上であり、
    前記第1の内部電と前記第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、
    前記第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、前記第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の側面の上に位置する部分の厚みが、前記第1又は第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、かつ、

    前記第1及び第2の外部電極のそれぞれの前記第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、前記第1の主面側の部分の厚みが前記第2の主面側の部分の厚みよりも大きい、積層セラミックコンデンサ。
  2. セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備え、
    前記セラミック素体は、長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、
    前記第1の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、
    前記第2の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して前記第1の内部電極と対向しており、
    前記第1の外部電極は、前記第1の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第1の内部電極に接続されており、
    前記第2の外部電極は、前記第2の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第2の内部電極に接続されており、
    前記第1の内部電極の数と、前記第2の内部電極の数との和が200以上であり、
    前記第1の内部電極と前記第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、
    前記第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、前記第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、かつ、前記第1及び第2の外部電極のそれぞれの前記第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、前記第1の主面側の部分の厚みが前記第2の主面側の部分の厚みよりも大きく、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の側面の上に位置する部分の厚みが、前記第1又は第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、
    前記セラミック素体の表面のうち、前記第1又は第2の外部電極に覆われており、且つ、前記第1及び第2の内部電極が存在していない部分と、前記第1又は第2の外部電極との間に位置している、B−Si−Ba−Zn系ガラスを含むガラス層をさらに備え、

    前記ガラス層の厚みが0.2μm以上2.6μm以下である、積層セラミックコンデンサ。
  3. セラミック素体と、第1の内部電極と、第2の内部電極と、第1の外部電極と、第2の外部電極と、を備え、 前記セラミック素体は、
    長さ方向と幅方向とに沿って延びる第1及び第2の主面と、長さ方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の側面と、幅方向及び厚み方向に沿って延びる第1及び第2の端面とを有し、
    前記第1の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びており、
    前記第2の内部電極は、前記セラミック素体内に配され、長さ方向及び幅方向に沿って延びると共に、厚み方向においてセラミック部を介して前記第1の内部電極と対向しており、
    前記第1の外部電極は、前記第1の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第1の内部電極に接続されており、
    前記第2の外部電極は、前記第2の側面の上と、前記第1及び第2の主面並びに前記第1及び第2の端面の上とのそれぞれに至るように設けられるとともに前記第2の内部電極に接続されており、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みが、2μm以上15μm以下であり、
    前記第1及び第2の外部電極の前記第1の側面の上に位置する部分の厚みが、前記第1又は第2の外部電極の前記第1の主面の上に位置する部分の厚みの2.5倍以上であり、
    前記第1の主面側に位置する突出部の厚み方向に沿った高さが、前記第2の主面側に位置する厚み方向に沿った高さよりも大きく、かつ、前記第1及び第2の外部電極のそれぞれの前記第1又は第2の側面の上に設けられた部分のうち、前記第1の主面側の部分の厚みが前記第2の主面側の部分の厚みよりも大きく、
    前記第1の内部電極の数と、前記第2の内部電極の数との和が200以上であり、
    前記第1の内部電極と第2の内部電極は、それぞれ、幅方向及び厚み方向に沿った断面において厚み方向に沿って突出している突出部を有し、
    最も第1の主面側に位置する前記第1の内部電極は、前記第2の内部電極と対向している第1の有効部と、前記第1の有効部に接続されており、前記第1の側面に引き出されている第1の引き出し部と、を有し、平面視において、前記第1の有効部の前記第1の引き出し部側の端辺と、前記第1の引き出し部の前記第1の有効部側の端辺との成す角の大きさが90°よりも大きく、
    最も第2の主面側に位置する前記第2の内部電極は、前記第1の有効部と対向している第2の有効部と、前記第2の有効部に接続されており、前記第2の側面に引き出されている第2の引き出し部と、を有し、平面視において、前記第2の有効部の前記第2の引き出し部側の端辺と、前記第2の引き出し部の前記第2の有効部側の端辺との成す角の大きさが90°よりも大きく、
    最も第1の主面側に位置する内部電極の突出部及び最も第2の主面側に位置する内部電極の突出部の厚み方向に沿った高さが5μm以上50μm以下であり、

    最も第1の主面側に位置する内部電極の前記第1の主面側の表面とセラミック素体との間に設けられているNi及びMgを含む酸化物層を備える、積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記セラミック素体の表面のうち、前記第1又は第2の外部電極に覆われており、且つ、前記第1及び第2の内部電極が存在していない部分と、前記第1又は第2の外部電極との間に位置しているB−Si−Ba−Zn系ガラスを含むガラス層を備える請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記最外内部電極の前記第1の主面側の表面に占める、前記酸化物層の面積比((前記酸化物層の面積)/(前記最外内部電極の前記第1の主面側の表面の面積))は、50%以上80%以下である、請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記第1及び第2の有効部は、それぞれ、矩形状であり、
    前記第1及び第2の引き出し部は、それぞれ、
    前記有効部に接続されており、前記有効部側から外側に向かって先細る先細り部と、
    前記先細り部に接続されており、前記第1又は第2の側面に引き出されており、矩形状の矩形状部と、
    を有する、請求項3又は5に記載の積層セラミックコンデンサ。
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