JP6278945B2 - 電子メモリ装置及びこのような装置の試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メモリセルによって行及び列に構築された不揮発性メモリマトリクス、行アドレスデコーダ、行のメモリワードを消去又は書込みを行うための列ドライバユニット、及び割り当てられた読出しユニットを備える電子メモリ装置の試験方法に関する。
本発明は更に、上記試験方法を実行するための電子メモリ装置に関する。
不揮発性メモリは通常、所与の入力アドレスのためのメモリマトリクスの適当な行及び列を選択するアドレスデコーダを備えている。上記メモリマトリクスは行と列に配列したセルから成る。アドレスデコーダ及びメモリマトリクスは、正確に組み立てられているか確かめるためチップの製造試験中に検査しなければならない。異なるライン、フローティング入力/出力間のショート(=短絡回路)など、アドレスデコーダ又はメモリマトリクスには数種の欠陥がある可能性がある。製造試験の目的はチップを検査し、欠陥のあるチップを排除することである。不揮発性メモリの典型的な例はEEPROMである。
アドレスデコーダによる電子メモリ装置の試験はいくつかの方法によって行うことが可能である。最も堅実なアプローチは専用のパターンをメモリに書き込むことである。そのパターンは各々の行及び列に特有の内容を有する必要がある。そのパターンは書込み操作後の読出し操作により検査する。このようなパターンの典型的な例は下記表に示され、これは8行又は8つのラインと8列とを有するメモリマトリクス又はアレイを示している。
Figure 0006278945
通常1つのワードをEEPROMメモリに書き込むことは数ミリ秒掛かるため、上記の表に従った試験パターンを不揮発性メモリに書き込むことは、かなり時間を消費する操作である。このことは、特に大型のEEPROMでは非常に重大になる。例えば書込み時間が1行当り2ミリ秒の行が1024行あると、この書込み操作は2秒以上掛かる;1024行は10アドレスライン:210=1024のアドレスバス幅に相当する。これらの2秒はチップの試験時間のかなりの部分に当たり、メモリ試験に時間が掛かるため、チップの価格に直影響が及ぶ。
書込み操作を完全に省略し、それにより試験時間を短縮することを試みるアプローチはいくつかある。
ROMの各行の中に特有の内容を持つEEPROMメモリアレイの最後にROMを使用するアプローチが1つある。このようなROMの読出しにより行のデコードが試験可能となる。このアプローチにはいくつか欠点もある。ROMの実装には領域の追加が必要であり、高電圧HVを使用せずに完全な試験を行うため、高抵抗ショートを検査する能力には限界がある。いわゆる「高電圧」はEEPROMの8ビットのバイト又は16ビットのワードとして、要素の消去/書込みに使用する。本文書において、この文脈では、以下の技術的な用語を使用する:
‐ メモリのセルは1ビットを含む。
‐ 行又はラインの内容は1つ以上のワードを含む。
‐ 用語「ワード(単数又は複数)」は、1つ以上のワードに対してm個のセル、それぞれmビットを含む。
米国特許第5,086,413号(特許文献1)は全ての奇数又は偶数の行を同時に(1回の書込み操作で)書き込むことを可能にする回路の実装を報告している。このことにより、メモリアレイのショート(短絡回路)及び行デコーダの近接する出力部間のショートの検査が可能になる。
特許出願、米国特許出願公開第2006/018167号(特許文献2)はフラッシュメモリの列のストレス試験を行うための類似の構造の使用法を報告している。なお、用語「EEPROM」は一般的に、1ワード単位で消去能力を有する装置に用いられ、「フラッシュ」は大型ブロックの消去を単に支援する装置に用いられる。
当技術分野の水準に従ったアドレス入力ラインを有するアドレスデコーダ10の2つの実施形態を示す図1a及び1bについて述べる。この場合では、メモリマトリクスの8行のWL_0、WL_1、WL_2、WL_3、WL_4、WL_5、WL_6、WL_7をアドレス指定するための3つのアドレス入力ラインが示されている。従って図1a及び1bに示されるアドレスデコーダは通常、8行又はラインのうちの1つを選択するこのケースでは、3ビットのアドレスバスにアドレス入力addr_in_0、addr_in_1及びaddr_in_2を使用する。
3つのアドレス入力addr_in_0、addr_in_1及びaddr_in_2から、3つのインバータ11が3つの反転したアドレスaddr_n_0、addr_n_1及びaddr_n_2を提供する。反転したアドレスaddr_n_0、addr_n_1及びaddr_n_2を受信する3つの第2インバータ12は、アドレス入力addr_in_0、addr_in_1及びaddr_in_2の状態に対応する3つのアドレスaddr_0、addn_1及びaddr_2を提供する。6つのラインaddr_x及びその反転addr_n_xを使用し、これらは図1aの第1の実施形態のメモリアレイの特定の行(単数又は複数)を選択するための第3インバータ14につながる3つの直通のNANDゲート13を介して接続する。図1bの第2の実施形態では、6つのラインaddr_x及びその反転addr_n_xを使用し、これらはメモリアレイの特定の行を選択するための3つの直通のNORゲート15を介して接続する。
図1a及び1bを参照して留意すべきこととして、addr_x及びaddr_n_xの両方、例えばaddr_0及びaddr_n_0を強制的に「1」にすると、このアドレスビットは無視され、そうすることで2つのワードが同時に選択される。この作業を全てのビットに連続的に行うと、書込み偶数/奇数機能が実行可能になる。これが製造試験方法において検査すべき問題となる。
米国特許第5,086,413号 米国特許出願公開第2006/018167号
従って、本発明の目的は、電子不揮発性メモリ装置の試験に要する時間を大幅に短縮する電子メモリ装置、及びこのような装置の試験方法を提供することである。
この目的は、電子メモリ装置の試験方法によって、また独立請求項における特性を有する方法を実行するための電子メモリ装置によって達成される。
本発明に従った電子メモリ装置は以下を備える:
‐ 行及び列に構築される不揮発性メモリマトリクス、
メモリセルを有する上記メモリマトリクスでは、
‐1行の複数のセルは1つ以上のメモリワードを形成している;
‐ アドレス入力ラインに付与された特定のアドレスに従った行を選択するためのアドレス入力ラインを有するアドレスデコーダ;
‐ 特定のアドレスに選択された行の1つ以上のワードを読出し/書込みをするための読出し/書込みライン;ここでは、前記行のセル全てを特定の値に設定する効果を有する行が消去される。
各々がアドレス入力ラインに割り当てられたアドレスマスク入力ラインを追加することによって、アクティブ状態になったアドレスマスク入力ラインは、割り当てられたアドレス入力ラインを無視する機能を得ることになる。従って、上記の無視されたアドレスビットのために、並行してどのような書込み操作でも実行することが可能となり、言い換えれば:複数の行への1つの書込み操作により、特定の値(試験パターン)が書込み可能となる。各試験は特定のパターン、単数又は複数のワードをそれぞれメモリに書き込む作業を含むことから、この並列性はメモリ装置を試験する効率を高めるために利用する。
不揮発性メモリ装置の試験には、試験パターンの書込み/読出しに利用可能な2つの原理が存在する:
(1)以下の3つの消去/書込み操作のうちのいずれかを含む:
1.1 メモリマトリクスを消去する工程であって、ここでは消去操作は全セルを初期値にする機能を有する;
1.2 特定のパターンを奇数行又は奇数行の群に書き込む工程;
1.3 特定のパターンの逆特性を偶数行又は偶数行の群に書き込む工程。
これらの3つの消去/書込み操作はアドレスデコーダの行及びライン用のドライバによって制御される。なお、これらの3つの消去/書込み操作では、試験できるのはメモリマトリクスの半分だけである。このため、2つの近接するセルの欠陥を検出することが可能であり、それに対して、2つの近接していないセル間での欠陥は検出できない。
(2)あるいは、2つの消去/書込み操作が実行可能である:
2.1 メモリマトリクスを消去する工程であって、ここでは消去操作は全セルを初期値にする機能を有する;
2.2 特定のパターンを偶数行もしくは奇数行、又は偶数行もしくは奇数行の群だけに書込み操作を行う工程。
これらの2つの操作により、2つの近接するセル間でショートが起こっているか否かが検出可能になる。この場合、対応する列もショートしている。このような場合、高電圧電源は、セルを消去し、定義された初期値にそれぞれセルを設定するために必要な電圧を提供することができない。
上記原理は、メモリマトリクスに接続されたアドレスデコーダの入力部としてのアドレスラインのビット全てに適用可能であり、メモリ装置の試験をより効率的にする。
本発明の作用原理を下記の添付図面を参照し、より詳細に説明することとする:
図1a、図1bは、上記で既に引用したが、当技術分野の水準に従ったアドレスデコーダ回路の一般的なスキームの2つの実施形態である。 図2a、図2bは、本発明に従った、アドレスデコーダ試験及びメモリ試験を迅速化するアドレスデコーダ回路の改良した構造の2つの実施形態である。 図2a及び2bに従ったアドレスデコーダ回路から割り当てられたライン、割り当てられた列ドライバユニット、及び割り当てられた読取りユニットを備えるメモリマトリクスの一部である。
本発明の図2a及び2bに示すとおり、図1a及び1bに示した当技術分野の水準に従った回路は、addr_msk信号のバスを付加することで改良される。各入力アドレスラインaddr_in_0、addr_in_1及びaddr_in_2に、個々のアドレスマスク入力ラインaddr_msk_0、addr_msk_1及びaddr_msk_2を割り当てる。
より詳細には、図2aに示すアドレスデコーダ10の第1の実施形態では、アドレスマスク入力ラインaddr_msk_0、addr_msk_1及びaddr_msk_2をそれぞれ受信し、3つの反転されたアドレスマスク入力addr_msk_n_0、addr_msk_n_1及びaddr_msk_n_2を提供する3つの第1インバータ21が備えられる。3ビットのアドレスバスのために、3つの第1NANDゲート22は、反転されたアドレスマスク入力addr_msk_n_0、addr_msk_n_1及びaddr_msk_n_2、ならびに3つの対応するアドレス入力addr_in_0、addr_in_1及びaddr_in_2をそれぞれ受信する。3つの第2NANDゲート23は、第1NANDゲート22の出力ならびに反転されたアドレスマスク入力addr_msk_n_0、addr_msk_n_1及びaddr_msk_n_2をそれぞれ受信する。第1NANDゲート22の出力及び第2NANDゲート23の出力を使用し、これらは、メモリアレイの特定の行WL_0、WL_1、WL_2、WL_3、WL_4、WL_5、WL_6、WL_7を選択するための3つの第2インバータ25につながる3つの直通の第3NANDゲート24を介して接続する。
図2bの第2の実施形態では、第1インバータはなく、第1NANDゲートは3つの第1NORゲート26で置き換えられる。第2NANDゲートは3つの第2NORゲート27で置き換えられる。最後に、第3NANDゲート及び第2インバータは、メモリアレイの特定の行WL_0、WL_1、WL_2、WL_3、WL_4、WL_5、WL_6、WL_7を選択するための3つの第3NORゲート28のみで置き換えられる。
addr_msk_x信号のこのバスの各ビットはアドレスの1ビットを無視することを可能にする。言い換えれば、アクティブ状態のアドレスマスク入力ラインは割り当てられた入力アドレスラインを無視する機能を有する。上述のとおり、addr_msk_xラインを追加されたこのような回路を実装した例は、例えば8行8列のメモリの図2a及び図2bに示している。
アドレスデコーダのこの改良された構造により、下記の説明のようにアドレスデコーダ試験及びメモリマトリクス又はアレイ試験の迅速化が可能になる。アドレス入力の幅と同じ幅を有する補助入力バスが存在する。このバスは下記に示されたaddr_mskバスにおいてのみ「addr_mskバス」と称される。
図2a及び2bに従った例において、この場合では、addr_mskバスは3ビットのバスのためのラインaddr_msk_0、addr_msk_1及びaddr_msk_2を含む。
addr_mskバスは下記の方法によるアドレスデコーダ及びメモリアレイの試験に利用する。アドレスデコーダを備えた電子メモリ装置はアドレスの各ビットの個々の試験により試験することが可能である。メモリは不揮発性メモリとすることも可能である。試験は数工程で行われ、各工程は行アドレスの1ビットのデコードを検査する。
なお、図2aにおける第1の実施形態の第1インバータ、第1NANDゲート及び第2NANDゲートの数はアドレスバスのビット数に依存する。第1NORゲート及び第2NORゲートを示す図2bにおける第2の実施形態も同様である。
図3は行及び列に構築されたメモリマトリクス又はアレイ2を備える電子メモリ装置1を示す。メモリマトリクス2はメモリセルを有し、1行のセルは1つ以上のメモリワードを形成している。この例では、mビットの1つのワードは、列ドライバユニット3を介して適当な入力パターンにより、n行で前述したWL_0、WL_1、WL_n−2、WL_n−1の各行にプログラムするか、又は書き込みをすることが可能である。図3に示していない図2a及び図2bに従ったアドレスデコーダは、addr_mskバスが機能しない場合、アドレスに従った特定の行を選択するためのメモリマトリクスに接続する。addr_mskバスの少なくとも1ラインがアクティブになった場合、メモリマトリクスの複数の行が選択される。列ドライバユニット3により、選択された行(単数又は複数)の内容を消去すること、又は1つ以上のワードをメモリマトリクスの選択された行(単数又は複数)に書き込むことの一方が可能になる。列ドライバユニット3を介して、適当な入力パターンにより、選択された行を消去又は書き込みするために、m個の列信号BL_0、BL_1、BL_2、BL_3、BL_4、BL_5、BL_6、BL_m−1を提供する。
消去は、図示されていない通常のチャージポンプにより得られたいわゆる高電圧HVによって、また列ドライバユニット3のための制御信号「書き込み」によって起こる。消去操作の後、選択された全ての行には、定義された値、通常11..11が含まれる。なお、それぞれ列の数mである行の幅mは列の数nと無関係である。最後に、読出ユニット4はまた、通常のセンス増幅器5を通過することによりアドレスバス上の特定のアドレスに選択された特定の行又は行の一部を読出すためにメモリマトリクス2に接続する。このため読出信号は読出ユニット4及びセンス増幅器5の制御回路を制御する。しかし、アクティブになったaddr_mskバスにより特定のアドレスに選択された複数の行では、読出操作は無意味である。
メモリマトリクスを試験する方法は、それぞれ8行のn=3のアドレスバス、及び、それぞれ列数m=8である8のワード幅について下記に説明する。行の幅は行の数とは完全に無関係である。本試験方法では、2つの変形例を下記に説明する。
工程1
格子状パターンの書込み及び読出し操作により、アドレスのビット0や奇数/偶数ワードライン間のショートを試験することが可能となる。上記工程1は第1の変形例において、以下のサブステップを含む:
1.1 addr_mskを111にする(=すべてのアドレスマスクラインをアクティブにする)ことによって、またHVで消去操作を行うことによって、メモリ、すなわちメモリマトリクスの全セルを消去する。図3参照。111はこの順序では、以下の配列を表す:
addr_msk_2=1
addr_msk_1=1
addr_msk_0=1。
1.2 addr_mskを110に設定し、LSB以外のアドレスのビット(割り当てられたアドレス入力ライン)全てを無視する。110はこの順序では以下の配列を表す。
addr_msk_2=1
addr_msk_1=1
addr_msk_0=0。
1.3 addr_inをxx0に設定し、偶数ライン/行を選択する。
1.4 パターンdin=01010..01で列ドライバユニットにより書込み操作を行う。上記で導入された分類では、パターンdinは原則として1つのワードを表す。
1.5 addr_inをxx1に設定し、奇数行を選択する。
1.6 パターンdin=10101..10で書込み操作を行う。
1.7 格子状パターンを読出し、検査/比較をする。それは下記表のようになるはずであり、格子状パターンはアドレスのビット0の試験用であり、最終的にはメモリアレイをショートさせる。
Figure 0006278945
格子状パターンの読出しとは、上記の表に従った行により全メモリマトリクスの行を読出すことを意味する。この例では、8回の読出し操作を行わなければならない。全メモリマトリクスをそれぞれ読出すこれら8回の読出し操作は、以降、「マトリクスの読出し」と略して表すこととする。
試験方法の第2の変形例では、不揮発性メモリ装置の消去操作後の各セルの1という初期値を考慮すると、工程1.5及び1.6は必要ない。
なお、メモリ消去は効果があり、この特定の場合では全セルの内容を例えば1と設定することに留意されたい。
工程2
格子状パターンの書込み及び読出し操作により、アドレスのビット1や奇数/偶数ワードラインの群間のショートを試験することが可能となる。上記工程2は第1の変形例において、以下のサブステップを含む:
2.1 図3に示すように、addr_mskを111にして、HVで消去操作を行うことで、メモリ、すなわちメモリマトリクスのセル全てを消去する。
2.2 addr_mskを101に設定し、ビット1以外のアドレスのビット全てを無視する。
2.3 addr_inをx0xに設定する。
2.4 パターンdin=00110011で書込み操作を行う。
2.5 addr_msk inをx1xに設定する。
2.6 パターンdin=11001100で書込み操作を行う。
2.7 メモリの内容を読出し、検査/比較をする。それは下記表のようになるはずであり、格子状パターンはアドレスのビット1の試験用であり、また、工程2でのメモリアレイをショートさせる。
Figure 0006278945
1つの書き込み操作を保存するため(それぞれ省略するため)、試験方法の第2の変形例で以下のように工程2を代替的に行うことが可能である:
2’.1 図3に示すように、addr_mskを111にして、HVで消去操作を行うことで、メモリ、すなわちメモリマトリクスのセル全てを消去する。
2’.2 addr_mskを101に設定し、ビット1以外のアドレスのビット全てを無視する。
2’.3 アドレスをx0xに設定する。
2’.4 din=00110011で書込み操作を行う。
2.7 メモリの内容を読出し、検査/比較をする。それは下記表のようになるはずであり、1つの行及び列だけが読み出される必要がある(灰色で示す)。よってメモリの内容は下記のようになり、格子状パターンはアドレスのビット1の試験用であり、また、代替的工程2でのメモリアレイをショートさせる。
Figure 0006278945
工程3
格子状パターンの書込み及び読出し操作により、アドレスのビット2や奇数/偶数ワードラインの群間のショートを試験することが可能となる。上記工程3は第1の変形例において、以下のサブステップを含む:
3.1 図3に示すように、addr_mskを111にして、HVで消去操作を行うことで、メモリ、すなわちメモリマトリクスのセル全てを消去する。
3.2 addr_mskを011に設定し、ビット2以外のアドレスのビット全てを無視する。
3.3 アドレスを0xxに設定する。
3.4 パターンdin=00001111で書込み操作を行う。
3.5 addr_inを1xxに設定する。
3.6 パターンdin=11110000で書込み操作を行う。
3.7 メモリの内容を読出し、検査/比較をする。それは下記表のようになるはずであり、工程3の格子状パターンはアドレスのビット2の試験用であり、また、メモリアレイをショートさせる。
Figure 0006278945
1つの書き込み操作を保存するため(それぞれ省略するため)、試験方法の第2の変形例で以下のように、再度工程3も代替的に行うことが可能である:
3’.1 図3に示すように、addr_mskをb111にして、HVで消去操作を行うことで、メモリ、すなわちメモリマトリクスのセル全てを消去する。
3’.2 addr_mskを011に設定し、ビット2以外のアドレスのビット全てを無視する。
3’.3 アドレスを0xxに設定する。
3’.4 din=00001111で書込み操作を行う。
3’.5 メモリの内容を読出し、検査/比較をする。それは下記表のようになるはずであり、1つの行及び列だけが読み出される必要がある(灰色で示す)。よってメモリの内容は下記のようになり、格子状パターンはアドレスのビット2の試験用であり、また、代替的工程3でのメモリアレイをショートさせる。
Figure 0006278945
これらのパターンは、ビットラインのデコードも完全に検査する。特に行数より多い列数のメモリでビットラインのデコードを試験するために、この工程は書き込みと読み出すしを同時に行うことが可能である。なお、試験方法の第1の変形例では、工程<.6>においては逆パターンdinを使用する。これは工程<.4>のパターンの逆のパターンである。
試験時間の短縮はメモリサイズに依存する。それは大型のメモリブロックで最も効率が高い。上記で説明したように、23=8ワードのメモリサイズについて、時間短縮を下記表に示す。ビット0の試験に時間が必要であるとは考えられない。何故なら、いかなる場合でもメモリセルの試験に使用される格子状パターンによって試験が行われるからである。
Figure 0006278945
上記表では、試験時間短縮が示されている。これにより、上記工程2及び3の例に従った操作の数が分かる。
Figure 0006278945
上記表では、それぞれn個のアドレスライン、2n行のメモリでの操作、及び対応する工程2及び3の操作の数が示されている。
標準試験に関する操作の短縮化は下記表に示しており、それぞれ2nのメモリサイズのワードのnの値にいくつかの典型的な数を代入している。この表では標準試験と比較して操作数の減少が見られる。
Figure 0006278945
本明細書に開示された電子メモリ装置及び試験方法は上述の目的に限定されるものではない。上記の電子メモリ装置は以下のような他の目的にも使用可能である。
2行の同時書込み
1つの書込み操作で同じ内容を2つの(又はそれ以上)行に書込み、データの信頼性を向上させることが可能である。最下位から2番目までは、その差はアドレス中、わずか1ビットまででなければならない。
動的に拡張性のある消去ブロック
消去操作は、上述の機能を用いて、異なるメモリブロックに対して行うことが可能である。唯一の制限はブロックのサイズであり‐それは2の累乗である必要がある。この機能では、拡張性のある消去ブロックは、ソフトウエア部分の更新/パッチを行う必要がある用途に特に有用である。
オンザフライを可能にする冗長性
冗長性は、単にいくつかのアドレスビットを無視することによって有効にすることが可能であり、それは様々なメモリワードによって異なっていてもよく‐巡回要件及びゲートディスターブ要件は概してメモリの各ワードで異なっていてもよい。必要に応じて、並行して2つ以上のセルを使用することも可能である。
冗長性とは1ビットを保存する平行な2つ(またはそれ以上)のメモリセルを意味する。メモリセルの1つが正常に機能しなくてもビットを正確に読み出すことができる。
異なるワード間の論理的な操作
読出し中にアドレスの数ビットを無視することにより、異なるワード上のビットで論理的なOR操作が行えるようになる。
ここで述べてきた説明から、電子メモリ装置の試験方法及び電子メモリ装置の複数の変形例は、請求項で定義した発明の範囲から逸脱することなく当業者によって考案することが可能である。

Claims (5)

  1. 電子メモリ装置(1)の試験方法であって、電子メモリ装置は:
    ‐ 行及び列に構築され、メモリセルを有し、1行の複数のセルが1つ以上のメモリワードを形成している、メモリマトリクス(2);
    ‐ アドレス入力ラインに付与され、ビット(xxx)の固定番号で定義された特定のアドレスに従った行を選択するためのアドレス入力ライン(addr_in_0、addr_in_1、・・・)を有するアドレスデコーダ(10);
    ‐ 前記特定のアドレスによって選択された行の少なくとも1つのワードの読出し/書込みをするための読出し/書込みライン;
    ‐ 各アドレスマスク入力ラインがアドレス入力ラインに割り当てられ、アクティブ状態のアドレスマスク入力ラインは、割り当てられたアドレス入力ライン(addr_in_0、addr_in_1、・・・)を無視する機能を有する、追加のアドレスマスク入力ライン(addr_msk_0、addr_msk_1、・・・);
    を備え、
    最もビットが少ない(LSB)アドレス以外のアドレスの1つの特定のビットを試験する方法は以下の工程:
    A) 全てのアドレスマスク入力ラインをアクティブ状態にすることによって前記メモリマトリクスを消去する工程;
    B) 前記特定のビットの割り当てられたアドレスマスク入力ライン以外、全アドレスマスク入力ラインをアクティブ状態にし、試験対象の前記特定のビット以外の前記アドレスのビット全てを無視する工程;
    C) 前記アドレスの前記特定のビットを0に設定する工程;
    D) 選択された異なるラインに同じ専用のワードを書き込む操作を行う工程;
    E) 少なくとも第1の行0及び最も高い列を読み出す工程;
    F) 書き込まれた専用のワードで定義されたパターンを有する第1の行0及び最も高い列の読出し値と、初期値とを比較する工程;
    G) 工程F)における比較において、異なる点が示された場合には、欠陥品として前記電子メモリ装置にマークをつける工程
    を含むことを特徴とする電子メモリ装置(1)の試験方法。
  2. 各工程A)〜G)はアドレスの特定の連続的なビット全てについて行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 工程E)及びF)は前記メモリマトリクスの行ごとの読出しにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程E)に先立って以下の工程:
    D’) 前記アドレスの前記特定のビットを1に設定する工程;
    D’’) 他の選択されたラインに対して専用のワードの逆特性で書込み操作を行う工程
    を追加することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 消去操作後の初期値が1であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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