以下に、本発明に係る実施例を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、実施例1におけるマルチ投影システムを示す図である。マルチ投影システムとは、複数のプロジェクタによってそれぞれスクリーンに投影される画像をスクリーン上で合成することによって、スクリーンに1つの画像を表示するシステムである。
実施例1におけるマルチ投影システムは、4台のプロジェクタ100a〜100dを有する。各プロジェクタ100a〜100dは、スクリーンに表示するための1つの画像200を4つに分割することによって得られた4つの部分画像210a〜210dをスクリーンにそれぞれ投影する。これにより、スクリーンには、部分画像210a〜210dが表示され、4つの部分画像210a〜210dが重ねられることによって、スクリーン上に画像200に対応する1つの画像が表示される。なお、部分画像210aは、部分画像210bの一部、部分画像210cの一部及び部分画像210dの一部の少なくとも一つを含むものであっても良い。部分画像210bも同様に、部分画像210aの一部、部分画像210cの一部及び部分画像210dの一部の少なくとも一つを含むものであっても良い。部分画像210cも同様に、部分画像210aの一部、部分画像210bの一部及び部分画像210dの一部の少なくとも一つを含むものであっても良い。部分画像210dも同様に、部分画像210aの一部、部分画像210bの一部及び部分画像210cの一部の少なくとも一つ含むものであっても良い。
なお、実施例1において、このように、各プロジェクタ100a〜100dが1つの画像を分割して得られた部分画像を投影する場合を一例として説明を行う。しかしながら、プロジェクタ100a〜100dの各プロジェクタがスクリーンに投影する画像は、1つの画像を分割することによって得られた部分画像以外の画像であっても良い。なお、実施例1におけるプロジェクタは、「投影装置」と言い換えてもよく、「表示装置」と言い換えても良い。
マルチ投影システムに含まれるプロジェクタの数は、4つに限定されるものではなく、2つであっても良い。なお、マルチ投影システムに含まれるプロジェクタの数は、2つ以上であれば良い。
実施例1において、プロジェクタ100a〜100dのうち、プロジェクタ100aがマスタ装置に設定され、他のプロジェクタ100b〜100dがスレーブ装置に設定されるものとして、以下説明を行う。マルチ投影システムにおいて、プロジェクタ100aは、画像200をプロジェクタ100b〜100dに送信する。さらに、プロジェクタ100b〜100dの各プロジェクタは、画像200から部分画像を生成し、生成された部分画像をスクリーンに投影する。例えば、プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aから受信した画像200から部分画像210bを生成し、スクリーンに部分画像210bを投影する。また、例えば、プロジェクタ100cは、プロジェクタ100aから受信した画像200から部分画像210cを生成し、スクリーンに部分画像210cを投影する。また、例えば、プロジェクタ100dは、プロジェクタ100aから受信した画像200から部分画像210dを生成し、スクリーンに部分画像210dを投影する。
図2は、プロジェクタ100aの構成の一例を示す図である。図2(a)は、プロジェクタ100aの構成の一例を示す図であり、図2(b)は、プロジェクタ100aの一例を示す外観図である。
プロジェクタ100aは、CPU(Central Processing Unit)101a、ROM102a、RAM103a、画像処理部104a、ネットワークIF(Interface)105a、及びユーザIF106aを有する。さらに、プロジェクタ100aは、操作キー107a、リモコン受光部108a、投影部111a、入力部112a及び内部バス113aを有する。
CPU101aは、プロジェクタ100aの各部を制御する制御手段である。ROM102aは、CPU101aによって実行されるコンピュータプログラムを格納する。RAM103aは、ワークメモリとして一時的にコンピュータプログラムやデータを格納する。なお、CPU101aは、ROM102aに格納されているプログラムを実行することによってプロジェクタ100aを制御する。
画像処理部104aは、投影部111aの投影対象となる画像を生成するための画像処理を行う。例えば、画像処理部104aは、投影部111aによって投影される画像のうち、プロジェクタ100a以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる部分の画像に対して減光処理(グラデーション加工)を行う。プロジェクタ100a以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる部分を「重畳領域」と呼ぶ。
ネットワークIF105aは、LAN(Local Area Network)を介して外部プロジェクタ(外部投影装置)と通信を行う。なお、ネットワークIF105aは、無線LANを介して外部のプロジェクタと通信を行っても良く、有線LANを介して外部プロジェクタと通信を行っても良い。また、ネットワークIF105aは、LAN以外の通信プロトコルに基づいて、外部プロジェクタと通信を行っても良い。
ユーザIF106aは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つからのユーザによる入力を受け付ける。リモコン受光部108aは、リモコン109aから受信した信号をユーザIF106aに供給する。
投影部111aは、画像処理部104aから供給される画像を投影する。なお、投影部111aは、液晶パネル及び液晶パネルを駆動する駆動ドライバを有する。さらに、投影部111aは、レンズ及びズーム等の駆動系と、光源や投影される画像の位置を制御する制御系とを有する。入力部112aは、外部から画像を受信する。内部バス113aは、プロジェクタ100aに含まれるユニットを接続する。リモコン109aは、プロジェクタ100aを制御するために用いられる。
プロジェクタ100aについて説明を行ったが、プロジェクタ100b〜100dも、プロジェクタ100aと同様の構成を有するものとする。例えば、プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aと同様に、CPU101b、ROM102b、RAM103b、画像処理部104b、ネットワークIF105b及びユーザIF106bを有する。さらに、プロジェクタ100bは、操作キー107b、リモコン受光部108b、投影部111b、入力部112b及び内部バス113bを有する。また、例えば、プロジェクタ100cは、プロジェクタ100aと同様に、CPU101c、ROM102c、RAM103c、画像処理部104c、ネットワークIF105c及びユーザIF106cを有する。さらに、プロジェクタ100cは、操作キー107c、リモコン受光部108c、投影部111c、入力部112c及び内部バス113cを有する。また、例えば、プロジェクタ100dは、プロジェクタ100aと同様に、CPU101d、ROM102d、RAM103d、画像処理部104d、ネットワークIF105d及びユーザIF106dを有する。さらに、プロジェクタ100dは、操作キー107d、リモコン受光部108d、投影部111d、入力部112d及び内部バス113dを有する。
次に、プロジェクタ100aの動作について説明を行う。プロジェクタ100aは、入力部112a及びネットワークIF105aの少なくとも一つを介して受信した画像を画像処理部104aに供給する。その後、プロジェクタ100aは、画像処理部104aによって画像処理が行われた画像をスクリーンに投影するように投影部111aを制御する。プロジェクタ100aの動作について説明を行ったが、プロジェクタ100b〜100dも、プロジェクタ100aと同様の動作を行う。
図3は、実施例1におけるマルチ投影システムによって実行される投影処理の一例を示すシーケンス図である。プロジェクタ100aがマスタ装置として設定され、プロジェクタ100b、100c及び100dがスレーブ装置として設定される場合を一例として、図3に示される投影処理について説明を行う。
ユーザが操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを操作することによって、プロジェクタ100aがマスタ装置として選択された場合、CPU101aは、S301を行う。S301において、CPU101aは、マスタ選択指示をユーザIF106aを介して受け付ける。その後、CPU101aは、プロジェクタ100aの動作モードをマスタ装置として動作するマスタモードに設定する。この場合、CPU101aは、プロジェクタ100aがマスタ装置に設定されたことを示す値をRAM103aに格納する。CPU101aは、S301が行われた後、S302を行う。
プロジェクタ100bにおいて、ユーザが操作キー107b及びリモコン109bの少なくとも一つを操作することによって、プロジェクタ100bがスレーブ装置として選択された場合、CPU101bは、S321を行う。S321において、CPU101bは、スレーブ選択指示をユーザIF106bを介して受け付ける。その後、CPU101bは、プロジェクタ100bの動作モードをスレーブ装置として動作するスレーブモードに設定する。この場合、CPU101bは、プロジェクタ100bがスレーブ装置に設定されたことを示す値をRAM103bに格納する。なお、プロジェクタ100c及び100dについても、S321において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。
S302において、CPU101aは、選択画像400を投影するように投影部111aを制御する。その後、投影部111aは、選択画像400をスクリーンに投影する。選択画像400とは、マルチ投影システムによってスクリーン上にどのような表示パターンで画像を表示するのかを選択するための画像である。
図4は、選択画像400の一例を示す図である。選択画像400は、マルチ投影システムによってスクリーン上に表示される画像の表示パターンを表示パターン401〜404の中から選択するための画像である。表示パターン401〜404は、それぞれ異なる表示パターンを示す画像である。
表示パターン401は、2つのプロジェクタによって、2つの部分画像を水平方向に並べてスクリーンに表示するパターンを示す画像である。さらに、表示パターン401において、一つの部分画像が投影される領域である所定の領域と、所定の領域の位置を識別するための識別情報とが関連付けられている。例えば、識別情報「1」は、左側の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。また、例えば、識別情報「2」は、左側の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。
表示パターン402は、2×2のパターンを示す画像である。表示パターン402は、4つのプロジェクタによって、4つの部分画像をスクリーンに表示するパターンを示す画像である。さらに、表示パターン402において、一つの部分画像が投影される領域である所定の領域と、所定の領域の位置を識別するための識別情報とが関連付けられている。例えば、識別情報「1」は、左上の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。また、例えば、識別情報「2」は、右上の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。また、例えば、識別情報「3」は、左下の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。また、例えば、識別情報「4」は、右下の部分画像の所定の領域の位置を識別するための情報である。
表示パターン403は、2×3の表示パターンを示す画像である。表示パターン403は、6つの部分画像をスクリーンに表示するパターンを示す画像である。さらに、表示パターン403において、一つの部分画像が投影される領域である所定の領域と、所定の領域の位置を識別するための識別情報とが関連付けられている。
表示パターン404は、3×3の表示パターンを示す画像である。表示パターン404は、9つのプロジェクタによってスクリーンに投影される9つの部分画像をスクリーンに表示するパターンを示す画像である。さらに、表示パターン403において、一つの部分画像が投影される領域である所定の領域と、所定の領域の位置を識別するための識別情報とが関連付けられている。
表示パターン401〜404及び選択画像400は、マスタ装置であるプロジェクタ100aのROM102aに予め格納されているものとする。
S302において、投影部111aによって、選択画像400がスクリーンに表示される。この場合、ユーザは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、表示パターン401〜404のいずれか一つを選択する。ユーザが操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、表示パターン401〜404のいずれか一つを選択した場合、CPU101aは、S303を行う。
S303において、CPU101aは、表示パターンの選択指示をユーザIF106aを介して受け付ける。その後、CPU101aは、ユーザからの選択指示に応じて、表示パターン401〜404のいずれか一つを選択し、選択した表示パターンを示す情報をRAM103aに記録する。CPU101aは、S303が行われた後、S304を行う。
S303において、ユーザによって表示パターン402が選択された場合を一例として以下説明を行う。この場合、S303において、CPU101aは、表示パターン402を選択し、表示パターン402を示す情報をRAM103aに記録する。
S304において、CPU101aは、入力画像500を投影するように投影部111aを制御する。さらに、CPU101aは、S302において選択された表示パターンにおける複数の識別情報に対してIPアドレスを割り当てるための領域をRAM103aに確保する。
例えば、S303で表示パターン402が選択された場合、S304において、投影部111aは、図5(a)に示す入力画像500をスクリーンに投影する。
図5(a)に示す入力画像500について説明する。図5(a)に示す入力画像500は、領域510、領域520及び確認ボタン530を含む。領域510は、S302で選択された表示パターン402を表示する領域である。領域520は、表示パターン402に含まれる所定の領域510a〜510dの位置を識別するための識別情報を表示する領域521と、入力欄522とを含む。領域510に表示される表示パターン402は、所定の領域510a〜510dを含んでいるため、領域521には、所定の領域510a〜510dの位置を識別するための識別情報[1]〜[4]が表示される。入力欄522は、領域521に表示される識別情報[1]〜[4]に対して、プロジェクタのIPアドレスを入力するための入力欄である。なお、IPアドレスは、マルチ投影システムを行うためのネットワークにおいて、プロジェクタ100a〜100dのうちの各プロジェクタを識別するための識別情報である。
次に、図5(b)を用いて、領域521と、入力欄522とについて説明を行う。領域521には、領域521a〜521dが含まれる。入力欄522には、入力欄522a〜522dが含まれる。領域521aには、所定の領域510aの位置を識別するための識別情報[1]が表示される。入力欄522aは、所定の領域510aの位置に画像を投影するプロジェクタのIPアドレスをユーザに入力させるための入力欄である。入力欄522aに入力されたIPアドレスは、所定の領域510aと、識別情報[1]とに関連付けられる。
領域521bには、所定の領域510bの位置を識別するための識別情報[2]が表示される。入力欄522bは、所定の領域510bの位置に画像を投影するプロジェクタのIPアドレスをユーザに入力させるための入力欄である。入力欄522bに入力されたIPアドレスは、所定の領域510bと、識別情報[1]とに関連づけられる。
領域521cには、所定の領域510cの位置を識別するための識別情報[3]が表示される。入力欄522cは、所定の領域510cの位置に画像を投影するプロジェクタのIPアドレスをユーザに入力させるための入力欄である。入力欄522cに入力されたIPアドレスは、所定の領域510cと、識別情報[3]とに関連づけられる。
領域521dには、所定の領域510dの位置を識別するための識別情報[4]が表示される。入力欄522dは、所定の領域510dの位置に画像を投影するプロジェクタのIPアドレスをユーザに入力させるための入力欄である。入力欄522dに入力されたIPアドレスは、所定の領域510dと、識別情報[4]とに関連づけられる。
表示パターン402によってスクリーンに画像を表示するためには、所定の領域510a〜510dに対してプロジェクタのIPアドレスを割り当てる必要がある。そこで、入力画像500は、入力欄522a〜522dに対してユーザにIPアドレスを入力させるために用いられる。
S304において、投影部111aによって、図5(a)に示す入力画像500がスクリーンに表示される。その後、ユーザは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、図5(b)に示すように、入力欄522にIPアドレスの入力を行う。なお、実施例1において、プロジェクタ100aのIPアドレスは、「192.168.254.1」であり、プロジェクタ100bのIPアドレスは、「192.168.254.2」である。さらに、実施例1において、プロジェクタ100cのIPアドレスは、「192.168.254.3」であり、プロジェクタ100dのIPアドレスは、「192.168.254.4」である。
図5(a)に示す入力画像500がスクリーンに表示されている状態で、ユーザは、プロジェクタ100a〜100dが設置されている位置、領域510及び領域521を確認しながら、プロジェクタのIPアドレスを入力欄522に入力することができる。なお、実施例1において、マスタ装置であるプロジェクタ100aのIPアドレスは、ユーザが入力を行わなくても、入力欄522aに予め入力されているものとする。
例えば、プロジェクタ100a〜100dが設置されている状態が図1のような場合について説明する。この場合、ユーザは、入力欄522bにプロジェクタ100bのIPアドレスを入力すれば良い。さらに、ユーザは、入力欄522cにプロジェクタ100cのIPアドレスを入力すれば良い。さらに、ユーザは、入力欄522dにプロジェクタ100dのIPアドレスを入力すれば良い。
さらに、CPU101aは、入力欄522に入力されたIPアドレスのサブネットを監視する。そして、CPU101aは、サブネットが異なる複数のIPアドレスの入力をユーザIF106aを介して受け付けた場合、IPアドレスの入力に誤りがあったことを示す情報をスクリーンに投影するように投影部111aを制御する。この場合、図6に示すような「サブネットが異なります」といった情報600が投影部111aによって投影される。これにより、ユーザは、IPアドレスの入力に誤りがあったことに気付くことができる。CPU101aは、ユーザによってIPアドレスの入力が行われた場合、S305を行う。
S305において、CPU101aは、ユーザによる入力欄522への入力に応じて、プロジェクタ100a〜100dの投影位置を設定する。
例えば、図5(b)のような場合、S305において、入力欄522aに入力されたIPアドレス「192.168.254.1」は、所定の領域510aと、識別情報[1]とに関連付けられる。この場合、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.1」を有するプロジェクタが部分画像を投影する投影位置を識別情報[1]で示される位置に設定する。そのため、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.1」を有するプロジェクタの投影位置を示す情報として、識別情報[1]を含む第1の位置情報をRAM103aに格納する。なお、第1の位置情報には、領域510aを示す情報がさらに含まれていても良い。
例えば、図5(b)のような場合、S305において、入力欄522bに入力されたIPアドレス「192.168.254.2」は、所定の領域510bと、識別情報[2]とに関連付けられる。この場合、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.2」を有するプロジェクタが部分画像を投影する投影位置を識別情報[2]で示される位置に設定する。そのため、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.2」を有するプロジェクタの投影位置を示す情報として、識別情報[2]を含む第2の位置情報をRAM103aに格納する。なお、第2の位置情報には、所定の領域510bを示す情報がさらに含まれていても良い。
例えば、図5(b)のような場合、S305において、入力欄522cに入力されたIPアドレス「192.168.254.3」は、所定の領域510cと、識別情報[3]とに関連付けられる。この場合、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.3」を有するプロジェクタが部分画像を投影する投影位置を識別情報[3]で示される位置に設定する。そのため、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.3」を有するプロジェクタの投影位置を示す情報として、識別情報[3]を含む第3の位置情報をRAM103aに格納する。なお、第3の位置情報には、所定の領域510cを示す情報がさらに含まれていても良い。
例えば、図5(b)のような場合、S305において、入力欄522dに入力されたIPアドレス「192.168.254.4」は、所定の領域510dと、識別情報[4]とに関連付けられる。この場合、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.4」を有するプロジェクタが部分画像を投影する投影位置を識別情報[4]で示される位置に設定する。そのため、CPU101aは、IPアドレス「「192.168.254.4」を有するプロジェクタの投影位置を示す情報として、識別情報[4]を含む第4の位置情報をRAM103aに格納する。なお、第4の位置情報には、所定の領域510dを示す情報がさらに含まれていても良い。
ユーザが操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、確認ボタン530を押した場合、CPU101aは、S306を行う。確認ボタン530が押された場合、入力画像500を用いたIPアドレスの割り当ては完了する。
S306において、CPU101aは、RAM103に記録された位置情報をスレーブ装置であるプロジェクタ100b〜100dにネットワークIF105aを介して送信する。
例えば、S306において、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.1」を有するプロジェクタに対して第1の位置情報を送信する。さらに、S306において、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.2」を有するプロジェクタに対して第2の位置情報を送信する。さらに、S306において、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.3」を有するプロジェクタに対して第3の位置情報を送信する。さらに、S306において、CPU101aは、IPアドレス「192.168.254.4」を有するプロジェクタに対して第4の位置情報を送信する。CPU101aは、RAM103aに記録された全ての位置情報が送信された後、S307を行う。
S307において、CPU101aは、画像700aを投影するように投影部111aを制御する。画像700aは、S303で選択された表示パターンと、プロジェクタ100aの投影位置とを通知するための画像である。
S303で表示パターン402が選択された場合、投影部111aによって、図7の画像700aがスクリーンに投影される。画像700aは、選択された表示パターン402を示す画像と、プロジェクタ100aの投影位置が識別情報「1」に対応する位置であることを示す情報(画像700aにおける斜線)とを含む。
プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aからS306において送信された位置情報を受信した場合、S322を行う。S322において、CPU101bは、プロジェクタ100aから受信した位置情報によって示される位置を通知するための画像を生成するように画像処理部104bを制御する。その後、CPU101bは、画像処理部104bによって生成された画像を、プロジェクタ100aから受信した位置情報によって示される位置に投影するように投影部111bを制御する。
例えば、入力欄522bにプロジェクタ100bのIPアドレスがユーザによって入力された場合、プロジェクタ100bは、第2の位置情報をプロジェクタ100aから受信する。そのため、S322において、投影部111bによって、画像700bがスクリーンに投影される。画像700bは、第2の位置情報によって示される位置を通知するための画像である。画像700bには、第2の位置情報に含まれる識別情報「2」を示す情報(画像700bにおける「2」)が含まれる。
プロジェクタ100bがS322を行う場合の動作について説明を行ったが、プロジェクタ100c〜及び100dについても、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。
例えば、入力欄522cにプロジェクタ100cのIPアドレスがユーザによって入力された場合、プロジェクタ100cは、第3の位置情報をプロジェクタ100aから受信する。そのため、S322において、投影部111cによって、画像700cがスクリーンに投影される。画像700cは、第3の位置情報によって示される位置を通知するための画像である。画像700cには、第3の位置情報に含まれる識別情報「3」を示す情報(画像700cにおける「3」)が含まれる。
例えば、入力欄522dにプロジェクタ100dのIPアドレスがユーザによって入力された場合、プロジェクタ100dは、第4の位置情報をプロジェクタ100aから受信する。そのため、S322において、投影部111dによって、画像700dがスクリーンに投影される。画像700dは、第4の位置情報によって示される位置を通知するための画像である。画像700dには、第4の位置情報に含まれる識別情報「4」を示す情報(画像700dにおける「4」)が含まれる。
プロジェクタ100aによってS307が行われ、プロジェクタ100b〜100dによってS322が行われた場合、図7のように、スクリーンには、画像700a〜700dが表示される。この場合、ユーザは、画像700aを確認することで、現在設定されている表示パターンと、プロジェクタ100aの投影位置とを認識することができる。さらに、ユーザは、画像700a〜700dを確認することで、現在設定されている表示パターンと、現在設置されているプロジェクタ100b〜100dの投影位置とを比較することができる。これにより、ユーザは、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスと、プロジェクタ100b〜100dの位置関係とが正しく関連付けられているか否かを簡単に判断することができる。スクリーンに図7のような画像700b〜700dが表示される場合、画像700aに表示されている表示パターンと、画像700b〜700dによって通知される位置とが一致している。このため、ユーザは、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスと、プロジェクタ100b〜100dの位置関係とが正しく関連付けられていると判断することができる。
図5(b)のように、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスが全て正しく入力欄522に入力された場合に、S307とS322が行われることによって、スクリーンには、図7のような画像700b〜700dが表示される。
しかし、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスが正しく入力欄522に入力されない場合がある。この場合について、図8(a)を用いて説明を行う。図8(a)は、入力欄522bにプロジェクタ100cのIPアドレスが入力され、入力欄522cにプロジェクタ100bのIPアドレスが入力された場合を示す。この場合、ユーザは、プロジェクタ100b及びプロジェクタ100cのIPアドレスの入力に誤りがあると気付きにくい。しかしながら、この場合に、プロジェクタ100aによってS307が行われ、プロジェクタ100b〜100dによってS322が行われた場合、図8(b)ように、スクリーンには、画像800a〜800dが表示される。画像800aは、IPアドレスの入力が図8(a)のような場合に、S307で、投影部111aによってスクリーンに投影される画像である。画像800aは、画像700aと同様の画像である。画像800bは、IPアドレスの入力が図8(a)のような場合に、S322で、投影部111bによってスクリーンに投影される画像である。画像800cは、IPアドレスの入力が図8(a)のような場合に、S322で、投影部111cによってスクリーンに投影される画像である。画像800dは、IPアドレスの入力が図8(a)のような場合に、S322で、投影部111dによってスクリーンに投影される画像である。
この場合、ユーザは、画像800aを確認することで、現在設定されている表示パターンと、プロジェクタ100aの投影位置とを認識することができる。さらに、ユーザは、画像800a〜800dを確認することで、現在設定されている表示パターンと、現在設置されているプロジェクタ100b〜100dの投影位置とを比較することができる。これにより、ユーザは、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスと、プロジェクタ100b〜100dの位置関係とが正しく関連付けられているか否かを簡単に判断することができる。スクリーンに図8(b)のような画像800a〜800dが表示される場合、画像800aに表示されている表示パターンと、画像800b〜800dによって通知される位置とが一致していない。このため、ユーザは、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスと、プロジェクタ100b〜100dの位置関係とが正しく関連付けられていないと判断することができる。
図8(b)のような画像800a〜800dが表示される場合、ユーザは、プロジェクタ100bのIPアドレス及びプロジェクタ100cのIPアドレスの入力に誤りがあったことに気づくことができる。この場合、ユーザは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、IPアドレスの入力の誤りを修正することができる。
ユーザが操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、IPアドレスの入力を修正するための操作を行った場合、CPU101aには、IPアドレスの入力の修正を指示する修正指示がユーザIF106aを介して入力される。そこで、S308において、CPU101aは、修正指示がユーザIF106aを介して入力されたか否かを判定する。CPU101aは、修正指示が入力された場合(S308でYes)、S304〜S307を再び行う。CPU101aは、修正指示が入力されなかった場合(S308でNo)、S309を行う。
修正指示が入力されなかった場合(S308でNo)、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dのIPアドレスと、プロジェクタ100b〜100dの位置関係とが正しく関連付けられていると判断し、S309を行う。修正指示が入力されなかった場合(S308でNo)、ユーザは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、プロジェクタ100aに対して投影指示を行うことができる。投影指示とは、マルチ投影システムによってスクリーンに画像を表示する処理を開始するための指示である。
そこで、S309において、CPU101aは、投影指示がユーザIF106aを介して入力されたか否かを判定する。CPU101aは、投影指示が入力された場合(S309でYes)、S310を行う。CPU101aは、投影指示が入力されていない場合(S309でNo)、S308に戻る。
S310において、CPU101aは、入力画像500に対して入力されたIPアドレスに基づいて、プロジェクタ100b〜100dとネットワークIF105aを介して接続する。
S310が行われた後、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dの各プロジェクタが投影する画像の解像度を示す解像度情報をプロジェクタ100aに送信するようにプロジェクタ100b〜100dに対して要求する。その後、CPU101bは、S323において、プロジェクタ100bは、プロジェクタ100bが投影する部分画像の解像度を示す解像度情報をプロジェクタ100aにネットワークIF105bを介して送信する。なお、プロジェクタ100c及び100dについても、S323において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。CPU101aは、ネットワークIF105aを介して受信した解像度情報をRAM103aに格納する。その後、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dの各プロジェクタが投影する画像の重畳領域の位置を示す領域情報をプロジェクタ100aに送信するようにプロジェクタ100b〜100dに対して要求する。
プロジェクタ100bの重畳領域とは、プロジェクタ100bが投影する画像のうち、プロジェクタ100b以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる部分である。プロジェクタ100bの重畳領域の大きさや位置はユーザによって設定される。なお、プロジェクタ100bの重畳領域は、画像処理部104bによって減光処理が行われる。
プロジェクタ100bが投影する画像の上側が、プロジェクタ100b以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる場合、プロジェクタ100bの領域情報には、プロジェクタ100bの重畳領域が上にあることを示す情報が含まれる。プロジェクタ100bが投影する画像の右側が、プロジェクタ100b以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる場合、プロジェクタ100bの領域情報には、プロジェクタ100bの重畳領域が右にあることを示す情報が含まれる。プロジェクタ100bが投影する画像の下側が、プロジェクタ100b以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる場合、プロジェクタ100bの領域情報には、プロジェクタ100bの重畳領域が下にあることを示す情報が含まれる。プロジェクタ100bが投影する画像の左側が、プロジェクタ100b以外のプロジェクタによって投影される画像の一部と重なる場合、プロジェクタ100bの領域情報には、プロジェクタ100bの重畳領域が左にあることを示す情報が含まれる。
CPU101bは、S324において、プロジェクタ100aからの要求に応じて、プロジェクタ100bの重畳領域の位置を示す領域情報をプロジェクタ100aにネットワークIF105bを介して送信する。なお、プロジェクタ100c及び100dについても、S324において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。CPU101aは、ネットワークIF105aを介して受信した領域情報をRAM103aに格納する。
なお、プロジェクタ100aの解像度情報及びプロジェクタ100aの領域情報は、RAM103aに格納されているものとする。
CPU101aは、全ての解像度情報及び領域情報が取得された場合、S311を行う。S311において、CPU101aは、プロジェクタ100a〜100dの解像度情報及びプロジェクタ100a〜100dの領域情報を用いて、スクリーン上に表示される全体画像のサイズを計算する。全体画像とは、図1に示す部分画像210a、部分画像210b、部分画像210c及び部分画像210dが合成されることによって得られる画像である。さらに、CPU101は、全体画像のサイズと、画像200の比率と、S303で選択された表示パターンとに基づいて、画像200のうち、プロジェクタ100a〜100dの各プロジェクタが投影する部分画像の領域を示す座標を算出する。
例えば、CPU101aは、S311において、プロジェクタ100aの部分画像の領域を示す座標を第1の座標情報として算出する。さらに、CPU101aは、プロジェクタ100bの部分画像の領域を示す座標を第2の座標情報として算出する。さらに、CPU101aは、プロジェクタ100cの部分画像の領域を示す座標を第3の座標情報として算出する。さらに、CPU101aは、プロジェクタ100dの部分画像の領域を示す座標を第4の座標情報として算出する。CPU101aは、取得した第1の座標情報、第2の座標情報、第3の座標情報及び第4の座標情報をRAM103aに格納する。第1の座標情報、第2の座標情報、第3の座標情報及び第4の座標情報が算出された場合、CPU101aは、S312を行う。
S312において、CPU101aは、座標情報と、画像200とをプロジェクタ100b〜100dにネットワークIF105aを介して送信する。
例えば、S312において、CPU101aは、第2の座標情報と、画像200とをプロジェクタ100bに送信する。さらに、CPU101aは、第3の座標情報と、画像200とをプロジェクタ100cに送信する。さらに、CPU101aは、第4の座標情報と、画像200とをプロジェクタ100dに送信する。第2の座標情報、第3の座標情報及び第4の座標情報が送信された後、CPU101aは、S313を行う。
S313において、CPU101aは、第1の座標情報をRAM103aから読み出す。その後、CPU101aは、画像200及び第1の座標情報に基づいて、投影部111aに投影させる画像である部分画像210aを生成するように画像処理部104aを制御する。さらに、CPU101aは、画像処理部104aによって生成された部分画像210aにおける重畳領域に対して減光処理を行うように画像処理部104aを制御する。そして、CPU101は、減光処理が行われた後の部分画像210aを投影するように投影部111aを制御する。S313において、投影部111aは、部分画像210aを投影するので、スクリーンには、図1に示すように、部分画像210aが表示される。投影部111aによって部分画像が投影された後、CPU101aは、S314を行う。ユーザは、操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを用いて、プロジェクタ100aに対して投影終了指示を行うことができる。投影終了指示とは、マルチ投影システムによってスクリーンに画像を表示する処理を終了するための指示である。
そこで、S314において、CPU101aは、投影終了指示が入力されたか否かを判定する。CPU101aは、投影終了指示が入力された場合(S314でYes)、投影処理を終了する。CPU101aは、投影終了指示が入力されなかった場合(S314でNo)、S312に戻り、投影部111aは、部分画像210aの投影を継続して行う。
S312が行われた後に、CPU101bは、プロジェクタ100aから第2の座標情報及び画像200を受信した場合、S325を行う。S325において、CPU101bは、画像200及び第2の座標情報に基づいて、投影部111bに投影させる画像である部分画像210bを生成するように画像処理部104bを制御する。さらに、CPU101bは、画像処理部104bによって生成された部分画像210bにおける重畳領域に対して減光処理を行うように画像処理部104bを制御する。そして、CPU101bは、減光処理が行われた後の部分画像210bを投影するように投影部111bを制御する。S325において、投影部111bは、部分画像210bを投影するので、スクリーンには、図1に示すように、部分画像210bが表示される。投影部111bによって部分画像が投影された後、CPU101bは、S326を行う。
プロジェクタ100bがS325を行う場合の動作について説明を行ったが、プロジェクタ100c及び100dも、S325において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。
ユーザは、操作キー107b及びリモコン109bの少なくとも一つを用いて、プロジェクタ100bに対して投影終了指示を行うことができる。そこで、S326において、CPU101b、投影終了指示が入力されたか否かを判定する。CPU101bは、投影終了指示が入力された場合(S326でYes)、投影処理を終了する。CPU101bは、投影終了指示が入力されなかった場合(S326でNo)、S325に戻り、投影部111bは、部分画像210bの投影を継続して行う。
プロジェクタ100bがS326を行う場合の動作について説明を行ったが、プロジェクタ100b〜100dも、S326において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。
S301〜S314は、マスタ装置であるプロジェクタ100aのCPU101aがROM102aに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。S321〜S326は、スレーブ装置であるプロジェクタ100bのCPU101bがROM102bに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。S321〜S326は、スレーブ装置であるプロジェクタ100cのCPU101cがROM102cに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって、実現される処理である。S321〜S326は、スレーブ装置であるプロジェクタ100dのCPU101dがROM102dに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。
実施例1において、選択画像400によって選択可能な表示パターンは、表示パターン401〜404であると説明を行ったが、これに限定されるものではない。例えば、選択画像400によって選択可能な表示パターンは、表示パターン401〜404以外の表示パターンをさらに含んでいても良い。
実施例1において、マルチ投影システムにおいて、マスタ装置は、ユーザによって選択された表示パターンと、マスタ装置が投影する画像の投影位置とを通知するための画像を投影するようにした。スレーブ装置は、スレーブ装置が投影する画像の投影位置を通知するための画像を投影するようにした。これにより、ユーザは、選択した表示パターンと、現在設定されているスレーブ装置が投影する画像の投影位置とを確認することができる。例えば、スレーブ装置によって投影された画像で示される位置が、マスタ装置によって投影された画像に含まれる表示パターンに示される位置と一致していない場合、ユーザは、スレーブ装置のIPアドレスの入力に誤りがあったことを判断することができる。この場合、ユーザは、スレーブ装置のIPアドレスに関連付けられた位置と、スレーブ装置の現在の設置位置とが一致していないことを簡単に判断することができるので、スレーブ装置のIPアドレスの入力を正しく修正することができる。
したがって、実施例1におけるマルチ投影システムにおいて、各スレーブ装置のIPアドレスと、各スレーブ装置の位置関係との関連付けが正しいか否かを簡単にユーザに判断させることができる。
実施例1において、S307がマスタ装置によって行われ、S322がスレーブ装置によって行われた場合、マルチ投影システムにおいて、図7のような画像700a〜700dのような画像がスクリーンに表示されるものとして説明を行った。しかし、これに限られないものとする。例えば、実施例1において、S307がマスタ装置によって行われ、S322がスレーブ装置によって行われた場合、マルチ投影システムにおいて、図9のような画像900a〜900dのような画像がスクリーンに表示されようにしても良い。
この場合、S306において、プロジェクタ100aは、プロジェクタ100b〜100dに位置情報を送信するとともに、S303で選択された表示パターンを示す情報をプロジェクタ100b〜100dに送信する。さらに、S307において、プロジェクタ100aは、画像700aの代わりに画像900aを投影するように投影部111aを投影するように制御する。プロジェクタ100bは、S322において、プロジェクタ100aから受信した位置情報と、表示パターンを示す情報とに基づいて、画像900bを生成するように画像処理部104bを制御する。さらに、プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aから受信した位置情報に基づいて、画像900bを投影するように投影部111bを制御する。プロジェクタ100cも、プロジェクタ100bと同様に、S322において、プロジェクタ100aから受信した位置情報と、表示パターンを示す情報とに基づいて生成された画像900cを投影するように投影部111cを制御する。プロジェクタ100dも、プロジェクタ100bと同様に、S322において、プロジェクタ100aから受信した位置情報と、表示パターンを示す情報とに基づいて生成された画像900dを投影するように投影部111dを制御する。
[実施例2]
次に、実施例2におけるマルチ投影システムについて説明を行う。なお、実施例2において、実施例1と共通する構成や処理については、説明を省略する。
図10は、実施例2におけるマルチ投影システムによって実行される投影処理の一例を示すシーケンス図である。
図10の投影処理におけるS301〜S305、S307〜S314、S321、S325及びS326は、図3の投影処理におけるS301〜S305、S307〜S314、S321、S325及びS326と同一の処理であるため、説明を省略する。
なお、プロジェクタ100aがマスタ装置として設定され、プロジェクタ100b、100c及び100dがスレーブ装置として設定される場合を一例として、図10に示される投影処理について説明を行う。さらに、S303において、表示パターン402が選択された場合を一例として、図10に示される投影処理について説明を行う。
CPU101aは、S305を行った後、S1001を行う。S1001において、CPU101aは、図3のS310と同様に、S304においてユーザによって入力されたIPアドレスに基づいて、ネットワークIF105aを介して、プロジェクタ100b〜100dと接続する。
S1001が行われた後、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dの各プロジェクタが投影する画像の解像度を示す解像度情報をプロジェクタ100aに送信するようにプロジェクタ100b〜100dに要求する。その後、CPU101bは、S1011において、図3のS323と同様に、プロジェクタ100bが投影する画像の解像度を示す解像度情報をプロジェクタ100aにネットワークIF105bを介して送信する。なお、プロジェクタ100c及び100dについても、S1011において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。CPU101aは、ネットワークIF105aを介して受信した解像度情報をRAM103aに格納する。その後、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dの各プロジェクタが投影する画像の重畳領域を示す領域情報をプロジェクタ100aに送信するようにプロジェクタ100b〜100dに要求する。CPU101bは、S1012において、図3のS324と同様に、プロジェクタ100aからの要求に応じて、プロジェクタ100bの重畳領域を示す領域情報をプロジェクタ100aにネットワークIF105bを介して送信する。なお、プロジェクタ100c及び100dについても、S1012において、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。CPU101aは、ネットワークIF105aを介して受信した領域情報をRAM103aに格納する。
CPU101aは、全ての解像度情報及び領域情報が取得された場合、S1002を行う。S1002において、CPU101aは、取得した全ての領域情報を用いて、S305で行われた設定が正しいか否かを判定するための判定処理を行う。
判定処理として、CPU101aは、第1の処理、第2の処理、第3の処理及び第4の処理を行う。
第1の処理は、所定の領域510aと、入力欄522aに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する処理である。CPU101aは、所定の領域510aに含まれる重畳領域の位置を示す第1の情報をRAM103aから取得する。第1の情報は、あらかじめRAM103aに格納されている。所定の領域510aに投影される画像の右側は、所定の領域510bに投影される画像の一部と重なるので、第1の情報には、所定の領域510aに含まれる重畳領域が右にあることを示す情報が含まれる。さらに、所定の領域510aに投影される画像の下側は、所定の領域510cに投影される画像の一部と重なるので、第1の情報には、所定の領域510aに含まれる重畳領域が下にあることを示す情報が含まれる。
CPU101aは、第1の情報と、入力欄522aに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とを比較し、比較結果に応じて、所定の領域510aと、入力欄522aに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する。CPU101aは、第1の情報と、入力欄522aに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致した場合、所定の領域510aと、入力欄522aに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定する。CPU101aは、第1の情報と、入力欄522aに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致していない場合、所定の領域510aと、入力欄522aに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定する。
第2の処理は、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する処理である。CPU101aは、所定の領域510bに含まれる重畳領域の位置を示す第2の情報をRAM103aから取得する。第2の情報は、あらかじめRAM103aに格納されている。所定の領域510bに投影される画像の左側は、所定の領域510aに投影される画像の一部と重なるので、第2の情報には、所定の領域510bに含まれる重畳領域が左にあることを示す情報が含まれる。さらに、所定の領域510bに投影される画像の下側は、所定の領域510dに投影される画像の一部と重なるので、第2の情報には、所定の領域510bに含まれる重畳領域が下にあることを示す情報が含まれる。
CPU101aは、第2の情報と、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とを比較し、比較結果に応じて、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する。CPU101aは、第2の情報と、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致した場合、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定する。CPU101aは、第2の情報と、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致していない場合、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定する。
第3の処理は、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する処理である。CPU101aは、所定の領域510cに含まれる重畳領域の位置を示す第3の情報をRAM103aから取得する。第3の情報は、あらかじめRAM103aに格納されている。所定の領域510cに投影される画像の上側は、所定の領域510aに投影される画像の一部と重なるので、第3の情報には、所定の領域510cに含まれる重畳領域が上にあることを示す情報が含まれる。さらに、所定の領域510cに投影される画像の右側は、所定の領域510dに投影される画像の一部と重なるので、第3の情報には、所定の領域510cに含まれる重畳領域が右にあることを示す情報が含まれる。
CPU101aは、第3の情報と、入力欄522cに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とを比較し、比較結果に応じて、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する。CPU101aは、第3の情報と、入力欄522cに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致した場合、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定する。CPU101aは、第3の情報と、入力欄522cに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致していない場合、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定する。
第4の処理は、所定の領域510dと、入力欄522dに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する処理である。CPU101aは、所定の領域510dに含まれる重畳領域の位置を示す第4の情報をRAM103aから取得する。第4の情報は、あらかじめRAM103aに格納されている。所定の領域510dに投影される画像の上側は、所定の領域510bに投影される画像の一部と重なるので、第4の情報には、所定の領域510dに含まれる重畳領域が上にあることを示す情報が含まれる。さらに、所定の領域510dに投影される画像の左側は、所定の領域510cに投影される画像の一部と重なるので、第4の情報には、所定の領域510dに含まれる重畳領域が左にあることを示す情報が含まれる。
CPU101aは、第4の情報と、入力欄522dに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とを比較し、比較結果に応じて、所定の領域510dと、入力欄522dに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かを判定する。CPU101aは、第4の情報と、入力欄522dに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致した場合、所定の領域510dと、入力欄522dに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定する。CPU101aは、第4の情報と、入力欄522dに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報とが一致していない場合、所定の領域510dと、入力欄522dに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定する。
S1002で判定処理が行われた場合、CPU101aによって、所定の領域510aと、入力欄522aに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かが判定される。さらに、CPU101aによって、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かが判定される。さらに、CPU101aによって、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かが判定される。さらに、CPU101aによって、所定の領域510dと、入力欄522dに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいか否かが判定される。S1002が行われた後、CPU101aは、S1003を行う。
S1003において、CPU101aは、S1002の判定処理による判定結果を示す結果情報とRAM103に記録された位置情報とをプロジェクタ100b〜100dにネットワークIF105aを介して送信する。
例えば、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定された場合に、CPU101aによって行われるS1003について説明する。この場合、S1003において、CPU101aは、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタに対して、結果情報と第2の位置情報とを送信する。なお、結果情報は、IPアドレスの入力に誤りがあったことを示す情報である。
また、例えば、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定された場合に、CPU101aによって行われるS1003について説明する。この場合、S1003において、CPU101aは、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタに対して、結果情報と第2の位置情報とを送信する。なお、結果情報は、IPアドレスの入力が正しいことを示す情報である。S1003が行われた後、CPU101aは、S307を行う。
プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aからS1002において送信された結果情報及び位置情報を受信した場合、S1013を行う。S1013において、CPU101bは、プロジェクタ100aから受信した位置情報及び結果情報に基づいて、画像を生成するように画像処理部104bを制御する。
画像処理部104bは、プロジェクタ100aから受信した結果情報がIPアドレスの入力に誤りがあったことを示す場合、位置情報に示される位置と、IPアドレスの入力に誤りがあったこととを通知するための画像を生成する。その後、CPU101bは、画像処理部104bによって生成された画像を、プロジェクタ100aから受信した位置情報によって示される位置に投影するように投影部111bを制御する。この場合、プロジェクタ100bは、例えば、図11のように、画像1101をスクリーンに投影する。画像1101には、IPアドレスの入力に誤りがあったことを示す情報1102が含まれる。
画像処理部104bは、プロジェクタ100aから受信した結果情報がIPアドレスの入力が正しいことを示す場合、位置情報に示される位置を通知するための画像を生成する。その後、CPU101bは、画像処理部104bによって生成された画像を、プロジェクタ100aから受信した位置情報によって示される位置に投影するように投影部111bを制御する。なお、プロジェクタ100bは、プロジェクタ100aから受信した結果情報がIPアドレスの入力が正しいことを示す場合、IPアドレスの入力が正しいことを示す画像を投影するように投影部111bを制御しても良い。この場合、投影部111bは、IPアドレスの入力が正しいことを示す画像をプロジェクタ100aから受信した位置情報によって示される位置に投影する。
プロジェクタ100bの動作について説明を行ったが、プロジェクタ100c及び100dも、プロジェクタ100bと同様の動作を行う。S1013が行われた後、CPU101bは、S325を行う。
S1001及びS1002は、マスタ装置であるプロジェクタ100aのCPU101aがROM102aに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。S1011〜S1013は、スレーブ装置であるプロジェクタ100bのCPU101bがROM102bに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。S1011〜S1013は、スレーブ装置であるプロジェクタ100cのCPU101cがROM102cに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって、実現される処理である。S1011〜S1013は、スレーブ装置であるプロジェクタ100dのCPU101dがROM102dに格納されているコンピュータプログラムを実行することによって実現される処理である。
実施例2におけるマルチ投影システムにおいて、マスタ装置は、ユーザによって選択された表示パターンと、マスタ装置が投影する画像の位置とを通知するための画像を投影するようにした。さらに、スレーブ装置は、スレーブ装置が投影する画像の位置を通知するための画像を投影するようにした。
実施例2において、マスタ装置は、スレーブ装置が投影する画像の重畳領域の位置に基づいて、スレーブ装置のIPアドレスの入力に誤りがあったか否かを判定し、スレーブ装置に通知するようにした。さらに、スレーブ装置は、マスタ装置からスレーブ装置のIPアドレスの入力に誤りがあったことを通知された場合、IPアドレスの入力に誤りがあること示す情報を通知するための画像を投影するようにした。これにより、ユーザは、スレーブ装置のIPアドレスに関連付けられた位置と、スレーブ装置の現在の設置位置とが一致していないことを簡単に判断することができるので、スレーブ装置のIPアドレスの入力を正しく修正することができる。
したがって、実施例2におけるマルチ投影システムにおいて、各スレーブ装置のIPアドレスと、各スレーブ装置の位置関係との関連付けが正しいか否かを簡単にユーザに判断させることができる。
なお、実施例2におけるマルチ投影システムは、実施例1と共通する構成や処理については、実施例1と同様の効果を有するものとする。
実施例2において、プロジェクタ100aは、S1002の判定処理による判定結果をプロジェクタ100b〜100dに通知し、プロジェクタ100b〜100dは、マスタ装置から通知されたS1002の判定処理による判定結果を投影するようにした。しかしながら、これに限られないものとする。
例えば、プロジェクタ100aは、全ての領域情報を受信した場合、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報と一致する情報を第1の情報、第2の情報、第3の情報及び第4の情報の中から検索する。その後、プロジェクタ100aは、入力欄522bに入力されたIPアドレスを有するプロジェクタから取得した領域情報と一致する情報に応じて、所定の領域510bに対応するIPアドレスの設定を変更する。プロジェクタ100aは、例えば、S305で入力欄522bにプロジェクタ100bのIPアドレスが入力された場合、プロジェクタ100bから取得した領域情報と一致する情報を第1の情報、第2の情報、第3の情報及び第4の情報から検索する。プロジェクタ100bから取得した領域情報と一致する情報が第2の情報である場合、プロジェクタ100aは、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定し、その後、S1003を行う。プロジェクタ100bから取得した領域情報と一致する情報が第3の情報である場合、プロジェクタ100aは、所定の領域510bと、入力欄522bに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しくないと判定する。その後、プロジェクタ100aは、プロジェクタ100bのIPアドレスが入力欄522cに入力されるように、プロジェクタ100bのIPアドレスの設定を変更する。これによって、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたプロジェクタ100bのIPアドレスとが関連付けられる。その後、プロジェクタ100aは、所定の領域510cと、入力欄522cに入力されたIPアドレスとの関連付けが正しいと判定し、S1003を行う。なお、他の所定の領域510a、510c及び510dについても、プロジェクタ100aは、同様の処理を行っても良い。
[実施例3]
次に、実施例3におけるマルチ投影システムについて説明を行う。なお、実施例3において、実施例1や2と共通する構成や処理については、説明を省略する。実施例3は、例えば、表示パターン402に基づいて、プロジェクタ100a〜100dがそれぞれ部分画像を投影している場合に、ユーザによって、別の表示パターンに変更された際のマルチ投影システムについて説明する。CPU101aは、図3において説明されたS313の処理が行われた後、図12に示す変更処理を実行する。
ユーザが操作キー107a及びリモコン109aの少なくとも一つを操作することによって、表示パターンが変更された場合、CPU101aは、S1201を行う。
S1201において、CPU101aは、表示パターンの変更指示をユーザIF106aを介して受け付ける。S1201が行われた後、CPU101aは、S1202を行う。S1202において、CPU101aは、表示パターンの変更指示に示される変更後の表示パターンと変更前の表示パターンとに基づいて、S305において設定された位置情報を更新する。以下、S1201の処理について、変更前の表示パターンが表示パターン402であり、変更後の表示パターンが表示パターン401である場合について説明する。さらに、変更前の表示パターンが表示パターン402であり、変更後の表示パターンが表示パターン403である場合について説明する。
表示パターン402では、識別情報は、1行目の左(1列目)から「1」、「2」となり、2行目の左(1列目)から「3」、「4」となっている。これに対し、表示パターン403では、識別情報は、1行目の左(1列目)から「1」、「2」、[3]となり、2行目の左(2列目)から「4」、「5」、「6」となっている。そこで、CPU101aは、変更後の表示パターンと、プロジェクタ100a〜100dの設置位置が一致するように、RAM103aに格納されている位置情報を更新する。
例えば、CPU101aは、表示パターン402の識別情報「3」(2行1列目)に関連付けられているIPアドレスを表示パターン403の識別情報「4」(1行3列目)に関連付けてRAM103aに格納する。さらに、CPU101aは、表示パターン402の識別情報「4」(2行2列目)に関連付けられているIPアドレスを表示パターン403の識別情報「5」(2行1行目)に関連付けてRAM103aに格納する。CPU101aは、識別情報「3」には、IPアドレスが関連付けられていないが、識別情報「6」に対するIPアドレスが設定されていれば、識別情報「6」に対応するIPアドレスを用いてネットワークIF105aを介してプロジェクタとの接続を行う。識別情報「6」に対応するIPアドレスを用いて、プロジェクタと接続が確立できなかった場合、接続先となるプロジェクタが設置されていないものとする。
CPU101aは、S1202が行われた後、S1203を行う。S1203において、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dに解像度情報を要求する。CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dから全ての解像度情報を取得した場合、S1204を行う。なお、CPU101aは、解像度情報が取得できなかったプロジェクタの解像度を、他のプロジェクタの解像度と同様の解像度であるとして判断する。例えば、CPU101aは、プロジェクタ100bから解像度情報が取得できなかった場合、プロジェクタ100bの解像度が、プロジェクタ100bに隣接するプロジェクタ100cの解像度と同じ解像度であると判断する。また、例えば、CPU101aは、プロジェクタ100bから解像度情報が取得できなかった場合、プロジェクタ100bの解像度が、マスタ装置であるプロジェクタ100aの解像度と同じ解像度であると判断しても良い。
S1204において、CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dに領域情報を要求する。CPU101aは、プロジェクタ100b〜100dから全ての領域情報を取得した場合、S1205を行う。
S1205において、CPU101aは、S1204において取得された領域情報に基づいて、隣り合う辺に不整合が生じているか否かを判定する。隣り合う辺とは、例えば、表示パターン402における識別情報「1」に対応する領域に表示される画像の右辺と識別情報「2」に対応する領域に表示される画像の左辺である。
CPU101aは、隣り合う辺に不整合が生じていると判定された場合(S1205でYes)、S1206を行う。CPU101aは、隣り合う辺に不整合が生じていないと判定された場合(S1205でNo)、S1207を行う。S1206において、CPU101aは、S324において取得された領域情報をRAM103aから削除し、S1204において取得した領域情報をRAM103aに格納する。S1206が行われることによって、領域情報は更新される。
また、ユーザによって、表示パターン402から表示パターン403に変更された場合、部分画像を投影するプロジェクタの数が増える。この場合、CPU101aは、S1206の処理を行わず、S324において取得された領域情報を使って、マルチ投影システムにおけるプロジェクタ同士の整合性を保つようにする。
CPU101は、S1206が行われた後、S1207を行う。なお、S1207〜S1209の処理は、それぞれ図3に示すS311〜S313の処理と同様である。図13(a)は、表示パターン402から表示パターン401に変更された場合にスクリーンに表示される画像1301を示す図である。図13(b)は、表示パターン402から表示パターン403に変更された場合にスクリーンに表示される画像1302を示す図である。
実施例3におけるマルチ投影システムにおいて、マスタ装置は、ユーザによって表示パターンの変更が行われた場合、変更前の表示パターンと変更後の表示パターンとに基づいて、スレーブ装置の投影位置を再設定するようにした。
これによって、実施例3におけるマルチ投影システムにおいて、ユーザが表示パターン変更することによって、スレーブ装置の投影位置の設定が自動的に行われるようにすることができる。
なお、実施例3におけるマルチ投影システムは、実施例1や2と共通する構成や処理については、実施例1と同様の効果を有するものとする。
実施例1、2及び3において、マスタ装置をプロジェクタ100aとし、スレーブ装置をプロジェクタ100b〜100dとして説明を行ったが、これに限られないものとする。例えば、マスタ装置をプロジェクタ100dとし、スレーブ装置をプロジェクタ100a〜100cとしても良い。
[他の実施例]
本発明に係る投影装置は、実施例1、2及び3で説明した投影装置に限定されるものではない。本発明に係る投影装置は、例えば、複数の装置から構成されるシステムにより実現することも可能である。
また、実施例1、2及び3において説明した処理、構成、機能及びシステムは、コンピュータで実行可能なコンピュータプログラムによって実現することもできる。この場合、当該コンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体から当該コンピュータによって読み出され、当該コンピュータで実行される。また、この場合、当該コンピュータ読取可能な記録媒体には、ハードディスク装置、光ディスク、CD−ROM、CD−R、メモリカード、ROM等を用いることができる。なお、当該コンピュータプログラムは、通信インターフェースを介して外部装置から当該コンピュータに提供され、当該コンピュータで実行されるようにしてもよい。