JP6273461B2 - フィルムコンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はフィルムコンデンサ及びその製造方法に関する。
近年、電気機器、電子機器、特にモータ駆動のインバータ回路にフィルムコンデンサが使用されている。
このインバータ回路に用いられるフィルムコンデンサにおいては、小形化、高性能化、低コスト化のための開発が盛んに行われている。また、インバータ回路に用いられるフィルムコンデンサは、使用電圧の高電圧化、大電流化、大容量化などが要求されるため、並列接続した複数のコンデンサ素子を外装ケース内に収容し、その外装ケース内にモールド樹脂を注型した外装ケース付きフィルムコンデンサが開発、使用されている。
また、例えば特許文献1のように、フィルムコンデンサの小型軽量化を目的とし、外装ケースとモールド樹脂を用いずに、コンデンサ素子を金属ラミネートフィルムで被覆したフィルムコンデンサも開発されてきている。図13はこの種の従来のフィルムコンデンサの構成を示す断面図である。従来のフィルムコンデンサは、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム91、蒸着金属層92、電極93a、93b(メタリコン電極に相当)、外部端子94a、94b(バスバーに相当)、金属ラミネートフィルム95を備えている。金属ラミネートフィルム95は、表面樹脂層95a、金属層95b及び内面樹脂層95cで構成され、具体的には表面樹脂層95a及び内面樹脂層95cは厚み約30μmのプラスチック層で構成され、金属層95bは厚み約40μmのアルミニウムで構成されている。
このフィルムコンデンサにおいて、コンデンサ素子は、表面にアルミニウム、亜鉛あるいはこれらの合金などの金属を蒸着金属層92として蒸着したポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム91の一対を重ねて巻回し、その後、電極を引き出すため両端面に亜鉛などの金属を溶射して電極93a及び93bを形成して構成される。さらにコンデンサ素子の各電極には外部端子94a及び94bが接続固定される。その後、外部端子94a及び94bを引き出し部930を通じて外部に引き出した状態でコンデンサ素子を金属ラミネートフィルム95で覆い、周囲3辺を熱溶着して閉じ、所定の熱処理を行った後残りの1辺を熱融着してコンデンサ素子を金属ラミネートフィルム95で密閉することでフィルムコンデンサが形成される。
特開2009−94122号公報
HEV(Hybrid Electric Vehicle)やEV(Electric Vehicle)に用いられるフィルムコンデンサにおいては、バスバー(外部端子)に大電流を流すことが多いため、比較的厚みが大きいバスバーを用いる必要がある。バスバーは金属ラミネートフィルムの引き出し部を通って金属ラミネートフィルムの外部へ引き出されているが、バスバーの厚みが大きくなると、バスバーの幅方向の両端部において金属ラミネートフィルムの内表面をバスバー表面に追随させて密着させることが難しい。
図14は、図13において引き出し部近傍を切断線II−IIで切断した断面図である。図14に示すように、下側ラミネートフィルム95xと上側ラミネートフィルム95yを熱融着したとしても、バスバー94a(94b)の厚み(H方向寸法)が大きいため、幅方向(W方向)の両端部近傍において僅かな隙間(口開き部100)が発生する。このように、特許文献1に記載の技術では、引き出し部930において下側ラミネートフィルム95x、上側ラミネートフィルム95y及びバスバー94a(94b)を完全に密着させて引き出し部を封止することは困難である。
そのため、口開き部100から金属ラミネートフィルム95の内部へ水分が浸入する可能性が高くなる。金属ラミネートフィルム95の内部へ浸入し、蒸着金属層92へ到達した水分は、蒸着金属層92を酸化させる。蒸着金属層92が酸化すると容量の減少等、様々なコンデンサ特性の低下が生じてしまう。
そこで、本発明は、例えばHEVやEVに用いられるフィルムコンデンサのように、厚みの大きいバスバーを用いたフィルムコンデンサにおいても、金属ラミネートフィルムとバスバーとの間に口開き部が生じる可能性を抑制し、容量の減少等のコンデンサ特性の低下を抑制することができるフィルムコンデンサ、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本願の第1の発明は、コンデンサ素子と、コンデンサ素子に接続されたバスバーと、一方の主面に第1樹脂層を備えた金属ラミネートフィルムにより形成され、第1樹脂層がコンデンサ素子に面すると共に、コンデンサ素子とバスバーとを被覆する外装部材とを備え、バスバーの一部は外装部材の外部へと引き出されており、バスバーの一部が外装部材から引き出される、外装部材の引き出し部において、第1樹脂層とバスバーとの間には、酸変性樹脂を含む第2樹脂層が形成されている、フィルムコンデンサである。
本願の第2の発明は、一方の主面に第1樹脂層を備えた金属ラミネートフィルムからなる外装部材にてコンデンサ素子とコンデンサ素子に接続したバスバーとを被覆したフィルムコンデンサの製造方法であって、バスバーに酸変性樹脂を含む樹脂シートを貼着する貼着工程と、貼着工程の後、バスバーの一部が外装部材の外部へと引き出されると共に、外装部材の第1樹脂層がコンデンサ素子に面するように、コンデンサ素子及びバスバーを外装部材で包み、バスバーの一部が外装部材の外部へと引き出される、外装部材の引き出し部において第1樹脂層とバスバーとの間に酸変性樹脂を含む樹脂シートを介在させた状態で加熱することにより樹脂シートを溶融させ、酸変性樹脂を含む第2樹脂層を形成して、引き出し部を封止する封止工程と、を備えたフィルムコンデンサの製造方法である。
本願の第3の発明は、一方の主面に第1樹脂層を備えた金属ラミネートフィルムからなる外装部材にてコンデンサ素子とコンデンサ素子に接続したバスバーとを被覆したフィルムコンデンサの製造方法であって、酸変性樹脂の粉体を静電塗装によりバスバーに塗装して酸変性樹脂塗装膜を形成する酸変性樹脂塗装工程と、酸変性樹脂塗装工程の後、酸変性樹脂塗装膜を加熱することにより溶融させて酸変性樹脂焼付け塗装膜を形成する酸変性樹脂焼付け工程と、酸変性樹脂焼付け工程の後、バスバーの一部が外装部材の外部へと引き出されると共に、外装部材の第1樹脂層がコンデンサ素子に面するように、コンデンサ素子及びバスバーを外装部材で包み、バスバーの一部が外装部材の外部へと引き出される、外装部材の引き出し部において第1樹脂層とバスバーとの間に酸変性樹脂焼付け塗装膜を介在させた状態で加熱することにより、酸変性樹脂を含む第2樹脂層を形成して、引き出し部を封止する封止工程と、を備えたフィルムコンデンサの製造方法である。
本発明によると、大電流を流すことが可能である厚みの大きいバスバーを用いたフィルムコンデンサであっても、金属ラミネートフィルムとバスバーとの間に口開き部が生じる可能性が抑制されるため、フィルムコンデンサの容量の減少等のコンデンサ特性の低下を抑えることができる。特に、HEVやEV等の大電流を必要とする用途に本発明を用いるとより大きな効果を得ることができる。また、本願の製造方法を用いればこのようなフィルムコンデンサを容易に製造することができる。
本発明の第1実施形態のフィルムコンデンサの斜視図である。 本発明の第1実施形態のフィルムコンデンサから第3樹脂層を取り除いたものの斜視図である。 本発明の第1実施形態における引き出し部近傍の断面図である。 本発明の第1実施形態における貼着工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態における封止工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態における封止工程を説明する別の図である。 本発明の第1実施形態における加熱・加圧する前の引き出し部近傍の断面図である。 本発明の第2実施形態における酸変性樹脂塗装工程を説明する図である。 本発明の第3実施形態における引き出し部近傍の断面図である。 本発明の第5実施形態のフィルムコンデンサの斜視図である。 本発明の第5実施形態における封止工程において折り返しをする前の状態を説明する図である。 本発明の第5実施形態における封止工程において折り返しを説明する図である。 従来のフィルムコンデンサの断面図である。 従来のフィルムコンデンサの引き出し部近傍の断面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して第1実施形態におけるフィルムコンデンサの構成及びその製造方法について説明する。
図1は本発明の第1実施形態によるフィルムコンデンサ1の概略構成を示した斜視図である。図2は図1のフィルムコンデンサ1から第3樹脂層5を取り除いた斜視図である。そして、図3は図1の切断線I−Iにおけるフィルムコンデンサ1の部分断面図である。
フィルムコンデンサ1は、フィルムコンデンサ素子2と、このフィルムコンデンサ素子2を被覆する金属ラミネートフィルム3と、このフィルムコンデンサ素子2から延びて金属ラミネートフィルム3の外部に延出する一対のバスバー4(4a、4b)を備えている。金属ラミネートフィルム3は外装部材の一例である。
金属ラミネートフィルム3は、内側樹脂層3a、金属層3b、外側樹脂層3cが積層されて一体化した構成となっている。内側樹脂層3a、金属層3b、外側樹脂層3cの材料としては、ポリプロピレン(以下、PPと称する)、アルミニウム、ナイロンをそれぞれ用いている。また、それぞれ、80μm、40μm、25μmの厚みを有している。
ここで、フィルムコンデンサ素子2の構成について、その形成方法を基に詳述する。まず、PPなどからなる誘電体フィルムの少なくとも片面にアルミニウムを蒸着して蒸着金属層(蒸着電極)を形成した金属化フィルムを一対とし、これら一対の金属化フィルムが重ね合せられ、巻回されることで巻回体が形成される。さらに、この巻回体が押圧され扁平形に加工される。そして、変形された巻回体の互いに対向する2つの端面に亜鉛が溶射され、メタリコン電極が形成されることで、フィルムコンデンサ素子2が完成する。このように、フィルムコンデンサ素子2は扁平形状をなし、誘電体フィルムを介して蒸着金属層を対向させたコンデンサ部分をメタリコン電極を介して外部に取り出した構成となったものである。
フィルムコンデンサ1をHEVやEV等の大電流を必要とする用途に使用できるように、バスバー4の厚み、すなわち下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yの積層方向のバスバー4の寸法(図1のH方向)は0.6mm以上2.0mm以下となっている。
一方の極性の蒸着電極には一方のメタリコン電極を介してバスバー4aの一端が接続され、他方の極性の蒸着電極には他方のメタリコン電極を介してバスバー4bの一端が接続されている。これらバスバー4a、バスバー4bとメタリコン電極との接続方法としては、例えば半田付け、抵抗溶接などを用いるとよい。
金属ラミネートフィルム3は、下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yとから構成されており、フィルムコンデンサ素子2及びバスバー4を包むように上下から被覆している。
各バスバー4a、4bの一部は、金属ラミネートフィルム3の引き出し部30を通じて金属ラミネートフィルム3の外部へ延出している。すなわち、各バスバー4a、4bの一部は金属ラミネートフィルム3から露出している。
図3に示すように、バスバー4aは面取りが施されることにより面取部4a1を有している。バスバー4aが面取部4a1を有することにより、金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aがバスバー4aの表面形状に追随しやすくなる。これにより、バスバー4aと金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間に隙間(口開き部)が発生するのを抑制することができる。
さらに、バスバー4aを覆うように、酸変性PPを含む第2樹脂層6がバスバー4aの周囲に形成されている。すなわち、バスバー4aの表面と金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間に第2樹脂層6が形成されている。第2樹脂層6が金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aならびにバスバー4aの表面と密着することにより引き出し部30は封止されている。
図2に示すように、バスバー4は、フィルムコンデンサ素子2から延びて、引き出し部30の外縁32を越えて金属ラミネートフィルム3の外部へ延出し、第2樹脂層6は、外縁32から金属ラミネートフィルム3にて形成された外装部材の外部にはみ出したはみ出し部61を有している。すなわち、はみ出し部61は金属ラミネートフィルム3から露出している。はみ出し部61により金属ラミネートフィルム3の金属層3bとバスバー4とが短絡するのを防止することができる。
また、図1に示すように、バスバー4の金属ラミネートフィルム3からの露出部の一部、金属ラミネートフィルム3の一部、及び、第2樹脂層6のはみ出し部61を覆うように第3樹脂層5が形成されている。第3樹脂層5は1つのバスバー4につき、バスバー4の厚さ方向(図1のH方向)の両側に各1つの計2つが貼り付けられている。第3樹脂層5は、第1樹脂層3aや第2樹脂層6とは異なる材料を用いており、第1樹脂層3aや第2樹脂層6とは別体として配設されている。第3樹脂層5としてはポリイミドテープを用いることができ、接着層(図示せず)により金属ラミネートフィルム3、バスバー4や第2樹脂層6のはみ出し部61に貼り付いている。後述するように、第3樹脂層5を構成する樹脂は220℃以上の軟化点を有している。
(製造方法)
以下に、第1実施形態のフィルムコンデンサ1の製造方法を説明する。
(貼着工程)
図4を参照して貼着工程を説明する。
まず、PPからなる誘電体フィルムの片面にアルミニウムを蒸着させて、蒸着金属層(蒸着電極)が形成された金属化フィルムを形成する。なお、本実施の形態ではこのように蒸着金属としてアルミニウムを用いたが、これ以外にも亜鉛やマグネシウム、あるいはこれらの金属を混合させたものを用いてもよい。
次に、一方の極性用の金属化フィルムと他方の極性用の金属化フィルムとを幅方向の端部を僅かにずらした状態で重ねて巻回し、長円柱状の巻回体を作製する。そして、この巻回体の曲面状の外周面を巻回体の径方向の両側から押圧して扁平形状に加工する。さらに、扁平形状に加工された巻回体24の互いに対向する2つの端面に亜鉛を溶射することによりメタリコン電極25を形成する。これにより、誘電体フィルムを介して蒸着金属層が対向するコンデンサ部分が形成されたフィルムコンデンサ素子2が完成する。次に、一方のメタリコン電極25にバスバー4aの一端を半田付けにて接続することで、一方の極性の蒸着電極に一方のメタリコン電極25を介してバスバー4aを電気的に接続する。同様にして、他方の極性の蒸着電極に他方のメタリコン電極25を介してバスバー4bを電気的に接続する。図4に示すように、バスバー4aは半田付け部28にてメタリコン電極25と接続している。
次いで、樹脂シート6aを用意する。樹脂シート6aは基材樹脂層(図示せず)の上に酸変性樹脂層(図示せず)を形成したものである。酸変性樹脂層は例えば酸変性PPから構成されている。図4に示すように、バスバーの厚さ方向の両面に、それぞれ1つずつ樹脂シート6aの酸変性樹脂層を押し当てて樹脂シート6aを貼着する。なお、樹脂シート6aとして基材樹脂層と酸変性樹脂層の2層構造のものを用いたがこれに限定されず、例えば、基材樹脂の中に酸変性樹脂を混ぜ込んだものを用いることができる。すなわち、樹脂シート6aが酸変性樹脂を含んでいれば、次に述べる封止工程にて引き出し部30を確実に封止するという効果を奏することができる。
(封止工程)
次に、図5及び図6を参照して封止工程を説明する。まず、金属ラミネートフィルム3を構成する下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yを用意する。図5に示すように、下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yにはそれぞれその中央部に、フィルムコンデンサ素子2を収容するための素子収容部(凹部)3x1、3y1が形成されている。図6に示すように、下側ラミネートフィルム3xの素子収容部3x1にフィルムコンデンサ素子2の下部が収容されるように、バスバー4a、4bを接続したフィルムコンデンサ素子2を下側ラミネートフィルム3xの上に載置する。図5の点線は、載置後のバスバー4aと樹脂シート6aを仮想線として描いたものである。図5の点線及び図6に示すように、樹脂シート6aは下側ラミネートフィルム3xの外縁32から外部へはみ出すように位置している。
次いで、図6の矢印で示すように、上側ラミネートフィルム3yの素子収容部3y1にフィルムコンデンサ素子2の上部が収容されるように、バスバー4a、4bを接続したフィルムコンデンサ素子2の上に上側ラミネートフィルム3yを被せる。樹脂シート6aは上側ラミネートフィルム3yの外縁32から外部へはみ出すように位置している。
上記工程により、図5の矢印で示すように、下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yにて上下からフィルムコンデンサ素子2とバスバー4が包まれる。このとき、バスバー4の一部は金属ラミネートフィルム3の引き出し部30を通じて金属ラミネートフィルム3の外部へと引き出されている。
次に、第3樹脂層5として、220℃以上の軟化点を有する樹脂を用意する。本実施形態では第3樹脂層5としてポリイミドを用いており、より具体的には一面に接着層(図示せず)が形成されたポリイミドテープを用いている。図1に示すように、バスバー4a、4bの金属ラミネートフィルム3からの露出部の一部、金属ラミネートフィルム3の一部、ならびに金属ラミネートフィルム3からはみ出た樹脂シート6aを覆うようにポリイミドテープの接着層を用いてポリイミドテープを貼り付ける。ポリイミドテープ5は1つのバスバー4につき、バスバー4の厚さ方向(図1のH方向)の両側に各1つの計2つを貼り付ける。すなわち、一方のポリイミドテープ5は下側ラミネートフィルム3xの縁端部36aとバスバー4に貼り付けられ、他方のポリイミドテープ5は上側ラミネートフィルム3yの縁端部36aとバスバー4に貼り付けられる。
次に、雰囲気を減圧した状態で下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yの縁端部36a、36a、36b、36bを熱融着機のコンタクト部で挟み込み、加熱・加圧して熱融着させ、その後、常圧に戻す。これにより下側ラミネートフィルム3xと上側ラミネートフィルム3yの第1樹脂層同士が熱融着し、4つの縁端部36a、36a、36b、36bが4つの熱融着部36となる。図2において、点線は34つの縁端部36a、36a、36b、36bの境界を示すために便宜上付与したものである。
図7は引き出し部30近傍における加熱・加圧する前のバスバー4、樹脂シート6a、金属ラミネートフィルム3、及び第3樹脂層5であるポリイミドテープの積層状態を示す断面図である。また、図3は引き出し部30近傍における加熱・加圧後の状態を示す断面図である。加熱により樹脂シート6aは第2樹脂層6となり、第2樹脂層6がバスバー4の周囲に形成され、引き出し部30が封止されている。そして、図2に示すように、第2樹脂層6の一部が開口部30の外縁32からはみ出し、はみ出し部61が形成されている。なお、この図2においては、はみ出し部61の状態を明確に示すため第3樹脂層5であるポリイミドテープは図示していない。実際には、はみ出し部61も第3樹脂層5にて被覆された状態となっている。
ここで、バスバー4の厚みは0.6mm以上2.0mm以下とするのが良い。0.6mm未満であれば図13の隙間(口開き部)100が形成されることはないので、わざわざ第2樹脂層6を設けることの必要性は低い。すなわち、0.6mm以上の厚みを有するバスバーであれば本発明の効果をより大きく享受できる。また、HEV用やEV用のフィルムコンデンサに第1実施形態のフィルムコンデンサを用いる場合は大電流を流すことを可能にするためバスバー4の厚みは0.6mm以上が好ましい。
また、バスバー4が2.0mmを超える厚みを有していると、第2樹脂層6を形成しても図13の隙間(口開き部)100が大き過ぎるため引き出し部30の封止度合いはやや劣ってしまう可能性がある。
ポリイミドテープははみ出し部61をすべて被覆することができる大きさとなっている。よって、第2樹脂層6のはみ出し部61と熱融着機のコンタクト部との間にはポリイミドテープ5が介在するため、はみ出し部61が熱融着機のコンタクト部に接触して付着することはなく、封止工程の作業性を低下させることがない。
なお、第3樹脂層5を構成する樹脂としてポリイミドを用いたが、220℃以上の軟化点を有する材料により構成するのが好ましい。金属ラミネートフィルム3の第1樹脂層3aを熱融着させるための熱融着時の加熱温度は180〜210℃程度であるので、第3樹脂層5が220℃以上の軟化点を有していれば、熱融着時に第3樹脂層5が変形・変質することはない。よって、はみ出し部61がコンタクト部に付着することを防止できる。
また、はみ出し部61が存在することによって、金属ラミネートフィルム3の端面(切断面)29(図5参照)において露出した金属層3bとバスバー4a、4bの沿面距離を十分に確保することができ、金属層3bとバスバー4a、4bとの短絡を確実に防止することができる。
樹脂シート6aとして基材樹脂層と酸変性樹脂層の2層構造のものを用いたが、基材樹脂の中に酸変性樹脂を混ぜ込んだものを酸変性樹脂シート6aとして用いた場合も、同様に加熱・加圧後は図3に示すように樹脂シート6aは第2樹脂層6となり、第2樹脂層6がバスバー4の周囲に形成され、引き出し部30が封止される。
以上の工程により、第1実施形態のフィルムコンデンサ1が完成する。
なお、上述した封止工程においては図7に示すように平板状の樹脂シート6aをバスバー4の厚み方向(バスバーの横断面の短手方向)の両面に貼着したものを用いていたが、これに限定されない。例えば、環状の樹脂シートを備えたバスバーを用いても良い。環状の樹脂シートは以下の製造方法により形成することができる。まず、バスバー単体の状態で平板状の樹脂シート6aをバスバー4の厚み方向(バスバーの横断面の短手方向)の両面に貼着する。次に、樹脂シートを貼着したバスバーをプレス機により加熱・加圧することによって、樹脂シート6aをバスバー4の表面に追随して密着するように変形させて環状の樹脂シート(環状の樹脂部材)を形成する。そして、環状の樹脂シートを形成したバスバーを半田付けや抵抗溶接によりメタリコン電極と接続させることによって、封止工程において環状の樹脂シートを備えたバスバー4を用いることができる。この実施形態によっても封止工程により形成された第2樹脂層により引き出し部の封止を確実に行うことができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、樹脂シート6aをバスバー4に貼着し、金属ラミネートフィルム3で挟んで加熱・加圧することにより熱融着させたが、第2実施形態は樹脂シート6aを用いないところのみが第1実施形態と異なり他のところは同じであるため、第1実施形態との差異点を中心に説明し、共通する事項についての説明は省略する。
(酸変性樹脂塗装工程)
第1実施形態と同様にバスバー4を取り付けたフィルムコンデンサ素子2を用意する。次に、図8に示すように、酸変性PPの粉体を帯電させ、静電気の吸引力を利用してバスバー4の所定の位置(引き出し部に対応する部分)に吹き付けて酸変性PPの粉体を堆積させる静電塗装を用いて酸変性樹脂塗装膜6bを形成する。静電塗装としてはトリボ(摩擦)帯電方式を採用することができる。静電塗装機のスクリュー回転数(吐出量制御)、メインエア圧(搬送圧力)、加圧エアー圧(帯電量制御)を調整してガンの負電荷がアースに流れていく際の電流を数μA程度、例えば2μAとすることにより酸変性樹脂塗装膜6bを均一に形成することができる。酸変性PPの粉体は酸変性樹脂の粉体の一例である。なお、必要以上の範囲に塗装がなされるのを防ぐため、マスクをかぶせてマスキングを行うのが良い。
静電塗装を用いたことにより、被塗装物であるバスバー4の、マスクからの露出部の全面にわたりバスバー4の形状に沿って酸変性樹脂塗装膜6bを精度良く容易に形成でき、しかも一度に大量の処理を行うことができる。
(酸変性樹脂焼付け工程)
その後、酸変性樹脂塗装膜6bを加熱することにより溶融させて酸変性樹脂焼付け塗装膜を得る。
(封止工程)
次いで、第1実施形態と同様に、封止工程を経て図3に示すように、バスバー4と金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間に酸変性PPを含む第2樹脂層6が形成される。また、図2に示すように、第2樹脂層6の一部が引き出し部30の外縁32からはみ出し、はみ出し部61が形成される。
(第3実施形態)
図9に第3実施形態のフィルムコンデンサにおける引き出し部30近傍の断面図を示す。第2実施形態では、図3に示すように、バスバー4と金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間には酸変性PPを含む第2樹脂層6のみを形成した。
それに対して、第3実施形態では、図9に示すように、第2樹脂層6に加えて第4樹脂層7を、バスバー4と金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間に形成した。第4樹脂層7はエポキシ樹脂を含み、バスバー4と第2樹脂層6との間に形成されている。
導電性を考慮してバスバー4は銅又は銅合金で形成される場合が多いが、第2樹脂層6に含まれる酸変性PPは銅や銅合金により、劣化が促進することがある。本実施形態のように、エポキシ樹脂を含む第4樹脂層7をバスバー4と第2樹脂層6との間に形成することにより銅又は銅合金製のバスバー4による第2樹脂層6の劣化の促進を抑制することができる。
以下に、第3実施形態の製造方法について、第2実施形態と異なる工程を中心に説明すし、共通する事項についての説明は省略する。
(エポキシ樹脂層形成工程)
第1実施形態と同様にバスバー4を取り付けたフィルムコンデンサ素子2を用意する。次にエポキシ樹脂液(エポキシ樹脂を一部に含む樹脂液でも良い)をバスバー4の所定の位置(開口部に該当部分)に付着させる。付着させるための方法としては、例えば、塗布、スクリーン印刷等を挙げることができる。次いで、エポキシ樹脂液を加熱することによりエポキシ樹脂液を硬化させて第4樹脂層7としてのエポキシ樹脂層が形成される。
(酸変性樹脂塗装工程)
次いで、第4樹脂層7の表面が露出し、かつバスバー4の表面が露出しないようにマスクをかぶせてマスキングを行った後に、露出している第4樹脂層7の表面を覆うように、静電塗装により酸変性樹脂塗装膜を形成する。
(酸変性樹脂焼付け工程)
その後、酸変性樹脂塗装膜を加熱することにより溶融させて酸変性樹脂焼付け塗装膜が得られる。
(封止工程)
次いで、第1実施形態と同様に、封止工程を経て酸変性樹脂焼付け塗装膜が酸変性PPを含む第2樹脂層6となり、図89に示すように、バスバー4の上にエポキシ樹脂からなる第4樹脂層7、酸変性PPを含む第2樹脂層6、金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aが順次積層された構成となる。また、図2に示すように、第2樹脂層6の一部が引き出し部30の外縁32からはみ出し、はみ出し部61が形成される。
(第4実施形態)
第3実施形態のエポキシ樹脂層形成工程においては、エポキシ樹脂液をバスバー4の所定の位置に付着させた後に加熱することによりエポキシ樹脂液を硬化させて第4樹脂層7としてのエポキシ樹脂層を形成したが、第4実施形態ではエポキシ樹脂を用いずにエポキシ樹脂の粉体を用いた。以下に第3実施形態と異なる工程を中心に説明し、共通する事項についての説明は省略する。
(エポキシ樹脂塗装工程)
第2実施形態の酸変性樹脂塗装工程で説明した静電塗装を用いて、エポキシ樹脂層を形成する。まず、必要以上の範囲に塗装がなされるのを防ぐため、マスクをかぶせてマスキングを行うのが良い。次に、エポキシ樹脂の粉体を帯電させ、静電気の吸引力を利用してバスバー4の所定の位置(引き出し部に対応する部分)に堆積させてエポキシ樹脂塗装膜を形成する。
(エポキシ樹脂焼付け工程)
その後、エポキシ樹脂塗装膜を加熱することにより溶融させてエポキシ樹脂焼付け塗装膜を得る。
この後の工程は、第3実施形態の工程と同じなので説明を省略する。
なお、第1実施形態において、貼着工程の前に本実施形態のエポキシ樹脂塗装工程を導入してエポキシ樹脂塗装膜を形成し、エポキシ樹脂焼付け工程によりエポキシ樹脂焼付け塗装膜を形成した後で、貼着工程によりエポキシ樹脂焼付け塗装膜の上に酸変性樹脂を含む樹脂シート6aを貼着し、以降の工程を続けることもできる。
(第5実施形態)
図10〜12を参照して第5実施形態について説明する。なお、第1実施形態と異なる工程を中心に説明し、共通する事項についての説明は省略する。第5実施形態のフィルムコンデンサ1において、2つの金属ラミネートフィルム3x、3yの縁端部39aには引き出し部30は形成されていない。2つの金属ラミネートフィルム3x、3yの縁端部39a同士は熱融着されておらず、ラミネートフィルム3の縁端部39aは第1樹脂層3aが露出するように折り返された折り返し部39を有している。以下に、製造方法について説明する。
まず、2つの別個の金属ラミネートフィルム3x、3yを用意する。同時に、バスバー4が接続されたフィルムコンデンサ素子2を用意する。バスバー4には実施形態1と同様に樹脂シート6aが貼着されている。
(封止工程)
下側ラミネートフィルム3xの素子収容部にフィルムコンデンサ素子の下部が収容されるように、バスバー4が接続されたフィルムコンデンサ素子2を下側ラミネートフィルム3xの上に載置する。次いで、上側ラミネートフィルム3yの素子収容部にフィルムコンデンサ素子の上部が収容されるように、バスバー4が接続されたフィルムコンデンサ素子2の上に上側ラミネートフィルム3yを被せて、フィルムコンデンサ素子2とフィルムコンデンサ素子2に接続されたバスバー4とを両方のラミネートフィルム3x、3yで包む。
次に図11に示すように、熱融着機を用いて4つの線状の熱融着部36a、36a、36b、36bを形成する。図11における直線状の点線は、4つの融着部36a、36a、36b、36bの境界を示すために便宜上付与したものである。2つの熱融着部36bはラミネートフィルム3x、3yの縁端部39aに形成される。一方、2つの熱融着部36aはラミネートフィルム3x、3yの縁端部39aではなく、縁端部39aから所定の距離だけ中央部寄りの位置に設けられている。熱融着する前において2つの熱融着部36aに対応する部分には、2つのラミネートフィルム3x、3yの間に樹脂シート6aが配置されている。よって、熱融着後には、2つの熱融着部36aには、2つのラミネートフィルム3x、3yの間に第2樹脂層6が形成されている。
次に、図12に示すように、熱融着部36aよりも外側に位置する縁端部39aをラミネートフィルム3x、3yとも、その内側樹脂層3aすなわち第1樹脂層が外部に露出するように矢印の方向に折り返すことにより折り返し部39を形成する。これにより、図10に示すフィルムコンデンサ1が完成する。
第5実施形態のフィルムコンデンサ1においては、第1実施形態とは異なり、バスバー4がラミネートフィルム3から引き出される引き出し部30の外縁32はラミネートフィルム3x、3yの外縁34とはなっていない。すなわち、この構成によりバスバー4とラミネートフィルム3x、3yの金属層3bが短絡する虞を抑制できる。なお、バスバー4とラミネートフィルム3x、3yの金属層3bが短絡する虞がないため、第2樹脂層6のはみ出し部61を設ける必要がない。さらに、はみ出し部61と熱融着機のコンタクト部との固着を防止する第3樹脂層5を形成する必要もない。
前述したように従来のフィルムコンデンサの構成では、図14に示すように、下側ラミネートフィルム95xと上側ラミネートフィルム95yを熱融着したとしても、バスバー94a(94b)の厚みが厚いため、幅方向Wの両端部近傍において僅かな隙間(口開き部)100が発生する。そのため、引き出し部930において下側ラミネートフィルム95x、上側ラミネートフィルム95y及びバスバー94a(94b)を完全に密着させて引き出し部930を封止することは困難である。
そのため、口開き部100から金属ラミネートフィルム95の内部へ水分が浸入してしまい、蒸着電極93a、93bの酸化を引き起こし、容量の減少等、様々なコンデンサ特性が低下する。
それに対して、本発明によれば、図3に示すように厚みの大きいバスバー4と金属ラミネートフィルム3の内側樹脂層3aとの間に酸変性樹脂を含む第2樹脂層6が形成されている。そのため、引き出し部30に口開き部が発生する虞はなく、金属ラミネートフィルム3の内部に水分が浸入する虞もない。よって、蒸着電極の酸化は発生せず、容量の減少等の様々なコンデンサ特性の低下を抑制することができる。従って、厚みの大きいバスバー4を使用する必要のある、例えばHEVやEVに用いられるフィルムコンデンサ等に本発明は好適に適用できる。
なお、第1〜4実施形態においては、第3樹脂層5を形成したが、第3樹脂層5は必ずしも必要ではない。
また、バスバー4a、4bは、金属ラミネートフィルム3の外周の互いに対向する2つの辺に設けられた引き出し部30から延出しているが、2つのバスバー4a、4bともラミネートフィルム3の1つの辺に設けられた引き出し部から延出する構成としても良い。
第5実施形態5において、折り返し部39は引き出し部30の縁端32で180度折り返すのが好ましいが、必ずしもそれに限定されない。90度以上折り返せば金属ラミネートフィルム3の金属層3bとバスバー4との短絡を抑制するという効果を有する。
第1〜5実施形態においては、フィルムコンデンサ素子として、一方の極性用の金属化フィルムと他方の極性用の金属化フィルムとを重ねて巻回した扁平形状の巻回体を用いたがそれに限定されない。巻回することなく、一方の極性用の金属化フィルムと他方の極性用の金属化フィルムを交互に複数枚積層した積層型のフィルムコンデンサ素子を用いることもできる。また、複数のフィルムコンデンサ素子をバスバーに並列に接続したものを金属ラミネートフィルムで被覆する構成としても良い。
本発明によるフィルムコンデンサは、バスバーに大電流を流すことを可能にするために比較的厚みが大きいバスバーを用いたとしても、金属ラミネートフィルムとバスバーとの間に口開き部が生じることがなく、容量の減少等のコンデンサ特性の低下を抑えることができる。特に、HEVやEVに用いられるフィルムコンデンサではバスバーに大電流を流す、すなわち比較的厚みが大きいバスバーを使用することが多いため、本発明を適用すると効果がより大きい。
また、本発明によるフィルムコンデンサの製造方法によれば、本発明のフィルムコンデンサを容易かつ効率的に製造することができる。
1 フィルムコンデンサ
2 フィルムコンデンサ素子
3 金属ラミネートフィルム
3a 内側樹脂層(第1樹脂層)
3b 金属層
3c 外側樹脂層
4、4a、4b バスバー
5 第3樹脂層
6 第2樹脂層
7 第4樹脂層
30 引き出し部
32 外縁
34 外縁
36a、36b 縁端部
39 折り返し部
61 はみ出し部
100 隙間(口開き部)

Claims (6)

  1. コンデンサ素子と、
    前記コンデンサ素子に接続された銅または銅合金からなるバスバーと、
    一方の主面に第1樹脂層を備えた金属ラミネートフィルムにより形成され、前記第1樹脂層が前記コンデンサ素子に面すると共に、前記コンデンサ素子と前記バスバーとを被覆する外装部材とを備え、
    前記バスバーの一部は前記外装部材の外部へと引き出されており、
    前記バスバーの一部が前記外装部材から引き出される、前記外装部材の引き出し部において、前記第1樹脂層と前記バスバーとの間には、酸変性樹脂を含む第2樹脂層が形成され、
    前記第2樹脂層は、前記引き出し部の外縁から前記外装部材の外部へはみ出したはみ出し部を有し、
    前記第2樹脂層のはみ出し部は、前記バスバーの厚さ方向の両側から第3樹脂層により被覆されており、
    前記バスバーと前記第2樹脂層との間にエポキシ樹脂を含む第4樹脂層を備える、
    フィルムコンデンサ。
  2. 前記第3樹脂の軟化点は220℃以上である、請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 前記外装部材の縁端部には前記引き出し部は形成されておらず、前記縁端部同士は熱融着されておらず、前記外装部材の前記縁端部はそれぞれ前記第1樹脂層が露出するように折り返されている、請求項1または2のいずれかに記載のフィルムコンデンサ。
  4. 記第2樹脂層は酸変性ポリプロピレンを含
    請求項1〜3のいずれかに記載のフィルムコンデンサ。
  5. 前記バスバーの厚みが0.6mm以上2.0mm以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムコンデンサ。
  6. 前記バスバーは、前記引き出し部において面取り部を有している、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルムコンデンサ。
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