JP2005222788A - ラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、ラミネートパック型リチウムイオン電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト化を実現することができるのは勿論のこと、ラミネートフィルムとの間に挟むヒートシール層に対するリードタブの接着性及び長期耐久性をいずれも高めることが可能であるラミネートパック型リチウムイオン電池を提供する。
【解決手段】負極層2,絶縁層3及び正極層4を積層して成る電極積層体5と、電極積層体5を覆うラミネートフィルム6と、基端側を電極積層体5に接合し且つ先端側をラミネートフィルム6の外部に突出させたリードタブ8と、ラミネートフィルム6及びリードタブ8間に配置されて両者間をシールするヒートシール層9を備え、リードタブ8のヒートシール層9との接合部分に、凹凸筋10を設けると共に有機めっき処理を施した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、時計やカメラのフォーカスやコンピュータのメモリバックアップ用の電源として用いられるラミネートパック型リチウムイオン電池に係わり、特に、このラミネートパック型リチウムイオン電池に用いるのに好適なラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造に関するものである。
上記したラミネートパック型リチウムイオン電池としては、例えば、負極層,絶縁層及び正極層を積層して成る電極積層体と、この電極積層体を覆うラミネートフィルムと、基端側を上記電極積層体に接合し且つ先端側をラミネートフィルムの外部に突出させた陰極リードタブ(リードタブ)と、上記ラミネートフィルム及びリードタブ間に配置されて両者間をシールするヒートシール層を備えたものがあり、このラミネートパック型リチウムイオン電池では、陰極リードタブにニッケルめっきを施すことで、ヒートシール層との接着性の向上を図ると共に電解質及び水分によって発生するフッ化水素酸等に対する耐食性を高めるようにしている。
しかしながら、ニッケルめっき処理を施した陰極リードタブを有するラミネートパック型リチウムイオン電池において、材料コストが高くつくのに加えて、車載用にモジュール化する際には、陰極リードタブに異種金属間接続となる銅バスバーを接続する都合上、ニッケルを剥離する処理を必要とすることから、総コストが高くなってしまうという欠点があった。
従来において、この欠点を解消するべく、コストの低減を図りつつ、ラミネートフィルムとの間に挟むヒートシール層に対する安定した密封性が得られるようにするために、陰極リードタブの銅箔にリン酸クロメート処理、Mo,Zr,Ti処理、トリアジンリオール処理を施す手段が採用されている。
ところが、上記したリン酸クロメート処理、Mo,Zr,Ti処理、トリアジンリオール処理を施した陰極リードタブを有するラミネートパック型リチウムイオン電池では、ニッケルを用いていない分だけコストの低減化を実現することができると共に、ヒートシール層に対する安定した密封性も得ることができるが、車両に搭載した場合の接着耐久性が不足する可能性がないとは言えないという問題があり、この問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたものであり、低コスト化を実現することができるのは勿論のこと、ラミネートフィルムとの間に挟むヒートシール層に対するリードタブの接着性及び長期耐久性をいずれも高めることが可能であるラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、ラミネートパック型リチウムイオン電池及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、負極層,絶縁層及び正極層を積層して成る電極積層体を覆うラミネートフィルムと、基端側を上記電極積層体に接合し且つ先端側をラミネートフィルムの外部に突出させたリードタブとの間にヒートシール層を配置したラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造であって、上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、複数の凹部及び/又は凸部を設けると共に有機めっき処理を施した構成としたことを特徴としており、このラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
また、本発明は、負極層,絶縁層及び正極層を積層して成る電極積層体と、この電極積層体を覆うラミネートフィルムと、基端側を上記電極積層体に接合し且つ先端側をラミネートフィルムの外部に突出させたリードタブと、上記ラミネートフィルム及びリードタブ間に配置されて両者間をシールするヒートシール層を備えたラミネートパック型リチウムイオン電池において、上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、複数の凹部及び/又は凸部を設けると共に有機めっき処理を施した構成としたことを特徴としており、このラミネートパック型リチウムイオン電池の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
さらに、本発明は、上記ラミネートパック型リチウムイオン電池を製造するに際して、リードタブのヒートシール層との接合部分における凹凸筋をエッチング処理により形成する構成としたことを特徴としており、このラミネートパック型リチウムイオン電池の製造方法の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池によれば、ニッケルを使用しない分だけ材料コストの低減が実現できると共に、車載用にモジュール化する際の銅バスバーとの接続時におけるニッケル剥離作業を削減でき、加えて、リードタブのヒートシール層との接合部分に設けた複数の凹部及び/又は凸部と該接合部分に施した有機めっき処理により、シール部の電池外側への剥離に対するアンカー力を確保することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
一方、本発明のラミネートパック型リチウムイオン電池の製造方法によれば、低コストで安定した凹凸筋を形成することができるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池において、リードタブのヒートシール層との接合部分には、リードタブがヒートシール層を横切る方向Aに対して角度θを成す方向に連続する凹部及び凸部としての凹凸筋を設けることが望ましく、この際、ヒートシール層による上記方向Aのシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>Y/Xを満たすべく上記角度θを設定することが望ましい。
このような構成を採用すれば、シール部の電池外側への剥離に対するアンカー効果が高まることとなり、リードタブとヒートシール層との接着強度が向上する。そして、リードタブとヒートシール層との間における水分浸入経路内に形成した凹凸筋は、シール幅のほぼ半分を占めていることになるため、拡散経路が長くなって、リードタブとヒートシール層との間から浸入する水分の浸入速度が低下することとなり、したがって、電解液分解速度が低減して、電池特性の低下が抑制されることとなる。
また、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池において、ヒートシール層による上記方向Aのシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>2Y/Xを満たすべく上記角度θを設定することがより望ましく、この構成を採用すると、リードタブとヒートシール層との接着強度がより一層向上し、加えて、リードタブとヒートシール層との間における拡散経路がより長くなって、リードタブとヒートシール層との間から浸入する水分の浸入速度がより低下することとなる。
さらに、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池において、リードタブがヒートシール層を横切る方向Aと凹凸筋が連続する方向とが成す角度θを略90°に設定することがより望ましく、この構成を採用することで、シール部の電池外側への剥離に対するアンカー効果が最大となり、リードタブとヒートシール層との接着強度が最大となる。加えて、リードタブとヒートシール層との間における水分浸入経路内に形成した凹凸筋の数が最大となるため、拡散経路が最長となって、リードタブとヒートシール層との間から浸入する水分の浸入速度がより一層低下することとなる。
さらにまた、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池において、有機めっき処理をビニルベンジル基を有するトリアジンチオール誘導体によるめっき処理とすることが望ましく、この構成を採用すれば、ビニルベンジル基をもつトリアジンチオール処理膜が熱サイクル特性に優れていることから、車両に搭載したときの接着耐久性を確保することができ、加えて、一般的なトリアジンチアゾール処理膜(2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジンチオール)に対して熱伝導性が低いため、ヒートシール層への熱負荷が低減して耐熱老化性が向上する。
さらにまた、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池において、トリアジンチオール誘導体によるめっき処理をVDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)処理とすることが望ましい。このVDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)処理は、上記したビニルベンジル基を有するトリアジンチオール処理の中で熱サイクル特性が最良であることから、車両に搭載したときの接着耐久性を最長とすることができるうえ、上記ビニルベンジル基を有するトリアジンチオール処理の中で熱伝導性が最低を示すため、ヒートシール層の熱負荷を最低にすることができ、その結果、耐熱老化性がより一層向上する。
一方、本発明のラミネートパック型リチウムイオン電池の製造方法において、リードタブを圧延銅箔から成るものとし、硝酸エッチングによって銅箔に生じる圧延凹凸を利用して凹凸筋を形成する構成を採用することができ、この場合、リードタブがヒートシール層を横切る方向Aに対して角度θを成す方向に連続する凹凸筋を簡単に形成することができる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
図1〜図3は、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池の一実施例を示している。
図1〜図3は、本発明のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造、並びに、このシール部構造を採用したラミネートパック型リチウムイオン電池の一実施例を示している。
図1及び図2に示すように、このラミネートパック型リチウムイオン電池1は、負極層2,絶縁層3及び正極層4を順次積層して成る電極積層体5と、この電極積層体5を覆うラミネートフィルム6と、基端側を上記電極積層体1の図示右端部に超音波溶接により接合し且つ先端側をラミネートフィルム6の外部に突出させた正極リードタブ7と、基端側を上記電極積層体1の図示左端部に超音波溶接により接合し且つ先端側をラミネートフィルム6の外部に突出させた負極リードタブ8と、上記ラミネートフィルム6及びリードタブ8(7)間に配置されて両者間をシールするヒートシール層9を備えており、負極リードタブ8の先端側には、銅バスバー20が超音波溶接によって接合してある。
この場合、負極リードタブ8は、銅箔8Aにエッチング処理を施してエッチング処理面8Bを形成し、このエッチング処理面8Bの上に有機めっき処理によるトリアジンチオールめっき皮膜8Cを形成して成っており、図3に示すように、この負極リードタブ8のヒートシール層9との接合部分には、負極リードタブ8がヒートシール層9を横切る方向Aに対して角度θを成す方向に連続する凹部及び凸部としての凹凸筋10が上記エッチングにより形成してあって、ヒートシール層9による上記方向Aのシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>Y/Xを満たすべく上記角度θを設定してある。
ここで、上記した有機めっき処理、すなわち、VDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)処理の構造式(1)及びビニルベンジル基の構造式(2)を以下に示す。
この実施例において、負極リードタブ8の銅箔8Aを圧延銅箔(JIS C1020)とし、その幅を40mm、長さを50mm、厚さを100μmとした。また、ヒートシール層9として、厚さ50μmの架橋ポリプロピレン層9Aと厚さ50μmのマレイン酸変性ポリプロピレン層9Bとをラミネートしたものを使用した。さらに、ラミネートフィルム6として、少なくともナイロン層6A、アルミ層6B、PP層(ヒートシール層)6Cを有する大日本印刷製又は住友電工製のラミネートフィルムを使用した。
上記したラミネートパック型リチウムイオン電池1を製造する場合において、脱脂処理として60℃の0.5Nの水酸化ナトリウム溶液に圧延銅箔8Aを10分間浸漬し、水洗及び水切りの後、エッチング処理として40℃の0.5Nの硝酸溶液に圧延銅箔8Aを3分間浸漬し、水洗の後、50℃で3分間乾燥させる。
次いで、トリアジンチオール処理として、40℃のVDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)0.2Wt%水溶液にエッチング処理の終わった圧延銅箔8Aを2分間浸漬した後、120℃で10分間の乾燥処理を行なう。
そして、負極リードタブ8がヒートシール層9を横切る方向Aに対して、エッチング処理にて形成された凹凸筋10をほぼ垂直に配置した後、この負極リードタブ8をシール幅約10mmのヒートシール層9,9で挟み込み、温度190℃の雰囲気中において0.5MPaの圧力で5秒間加圧して、負極リードタブ8とヒートシール層9とを熱溶着により接着し、続いて、この負極リードタブ8にヒートシール層9を熱溶着させたものをラミネートフィルム6で挟み込み、シール幅10mmとして温度190℃の雰囲気中において0.5MPaの圧力で5秒間加圧して、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着する。
[実施例2]
上記した実施例1と同様にして、エッチング処理により圧延銅箔8Aを製作し、このエッチング処理にて形成された凹凸筋10と負極リードタブ8がヒートシール層9を横切る方向Aとのなす角θが80°(TAN80°=5.67>4=40mm/10mm)となるように負極リードタブ8を設置し、上記した実施例1と同じ条件で負極リードタブ8とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着し、さらに、上記した実施例1と同様にして有機めっき処理を行う。
上記した実施例1と同様にして、エッチング処理により圧延銅箔8Aを製作し、このエッチング処理にて形成された凹凸筋10と負極リードタブ8がヒートシール層9を横切る方向Aとのなす角θが80°(TAN80°=5.67>4=40mm/10mm)となるように負極リードタブ8を設置し、上記した実施例1と同じ条件で負極リードタブ8とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着し、さらに、上記した実施例1と同様にして有機めっき処理を行う。
[比較例1]
圧延銅箔を硫酸ニッケル・6水和物130g/L、クエン酸アンモニウム30g/L、ホウ酸15g/L、塩化アンモニウム8g/L、サッカリン8g/Lを純水に溶かし、アンモニア水にてpHを6.5に調整したニッケルめっき溶液中で、液温50℃、電流密度0.2A/dm2で20分間処理を行い、その後、5分間水洗いしてニッケル皮膜を形成した。次いで、上記した実施例1と同じ条件で圧延銅箔とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、エッチング処理は行わない。
圧延銅箔を硫酸ニッケル・6水和物130g/L、クエン酸アンモニウム30g/L、ホウ酸15g/L、塩化アンモニウム8g/L、サッカリン8g/Lを純水に溶かし、アンモニア水にてpHを6.5に調整したニッケルめっき溶液中で、液温50℃、電流密度0.2A/dm2で20分間処理を行い、その後、5分間水洗いしてニッケル皮膜を形成した。次いで、上記した実施例1と同じ条件で圧延銅箔とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、エッチング処理は行わない。
[比較例2]
圧延銅箔に実施例1と同じくトリアジンチオール処理を行い、上記した実施例1と同じ条件で圧延銅箔とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、エッチング処理は行わない。
圧延銅箔に実施例1と同じくトリアジンチオール処理を行い、上記した実施例1と同じ条件で圧延銅箔とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、エッチング処理は行わない。
[比較例3]
実施例1と同様にしてエッチング処理を行い、さらに、エッチング処理にて形成された凹凸筋10とヒートシール層9のなす角θを実施例1と同様に設定し、上記した実施例1と同じ条件で負極リードタブ8とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、有機めっき処理は行わない。
実施例1と同様にしてエッチング処理を行い、さらに、エッチング処理にて形成された凹凸筋10とヒートシール層9のなす角θを実施例1と同様に設定し、上記した実施例1と同じ条件で負極リードタブ8とヒートシール層9とを熱溶着により接着すると共に、ヒートシール層9とラミネートフィルム6とを熱溶着により接着した。但し、有機めっき処理は行わない。
[評価方法]
上記実施例で得た試料を幅10mm、長さ40mmの短冊状に裁断し、リードタブとラミネートフィルム間で引張り速度10mm/sec、変位20mmまでの180°ピール強度(皮むき強度)を測定し、剥がれにくさをリードタブとヒートシール層との間の接着強度及びリードタブとラミネートフィルムとの間の接着強度とする。そして、試料作成直後の「初期」の段階と、車両搭載を考慮した負荷を与えたあとの「耐久後」の段階において、上記強度測定を行なったところ、表1に示す結果を得た。この際、車両搭載を考慮した負荷条件は、50℃、95%RH、120日とした。
上記実施例で得た試料を幅10mm、長さ40mmの短冊状に裁断し、リードタブとラミネートフィルム間で引張り速度10mm/sec、変位20mmまでの180°ピール強度(皮むき強度)を測定し、剥がれにくさをリードタブとヒートシール層との間の接着強度及びリードタブとラミネートフィルムとの間の接着強度とする。そして、試料作成直後の「初期」の段階と、車両搭載を考慮した負荷を与えたあとの「耐久後」の段階において、上記強度測定を行なったところ、表1に示す結果を得た。この際、車両搭載を考慮した負荷条件は、50℃、95%RH、120日とした。
表1に示す結果から、実施例1,2のラミネートパック型リチウムイオン電池では、比較例と比べて、リードタブ8にニッケルを使用しない分だけ材料コストの低減が図られ、加えて、シール部のラミネートフィルム外側への剥離に対するアンカー力を確保できていることが実証できた。
1 ラミネートパック型リチウムイオン電池
2 負極層
3 絶縁層
4 正極層
5 電極積層体
6 ラミネートフィルム
7,8 リードタブ
8A 圧延銅箔
9 ヒートシール層
10 凹凸筋(複数の凹部及び/又は凸部)
A リードタブがヒートシール層を横切る方向
B 方向Aと略直交する方向
θ 方向Aと凹凸筋が連続する方向とが成す角度
2 負極層
3 絶縁層
4 正極層
5 電極積層体
6 ラミネートフィルム
7,8 リードタブ
8A 圧延銅箔
9 ヒートシール層
10 凹凸筋(複数の凹部及び/又は凸部)
A リードタブがヒートシール層を横切る方向
B 方向Aと略直交する方向
θ 方向Aと凹凸筋が連続する方向とが成す角度
Claims (14)
- 負極層,絶縁層及び正極層を積層して成る電極積層体を覆うラミネートフィルムと、基端側を上記電極積層体に接合し且つ先端側をラミネートフィルムの外部に突出させたリードタブとの間にヒートシール層を配置したラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造であって、上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、複数の凹部及び/又は凸部を設けると共に有機めっき処理を施したことを特徴とするラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- 上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、リードタブがヒートシール層を横切る方向Aに対して角度θを成す方向に連続する凹部及び凸部としての凹凸筋を設け、ヒートシール層による上記方向Aのシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>Y/Xを満たすべく上記角度θを設定した請求項1に記載のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- リードタブがヒートシール層を横切る方向Aのヒートシール層によるシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>2Y/Xを満たすべく上記角度θを設定した請求項2に記載のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- リードタブがヒートシール層を横切る方向Aと凹凸筋が連続する方向とが成す角度θを略90°に設定した請求項2又は3に記載のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- 有機めっき処理をビニルベンジル基を有するトリアジンチオール誘導体によるめっき処理とした請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- トリアジンチオール誘導体によるめっき処理をVDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)処理とした請求項5に記載のラミネートフィルム及びリードタブ間のシール部構造。
- 負極層,絶縁層及び正極層を積層して成る電極積層体と、この電極積層体を覆うラミネートフィルムと、基端側を上記電極積層体に接合し且つ先端側をラミネートフィルムの外部に突出させたリードタブと、上記ラミネートフィルム及びリードタブ間に配置されて両者間をシールするヒートシール層を備えたラミネートパック型リチウムイオン電池において、上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、複数の凹部及び/又は凸部を設けると共に有機めっき処理を施したことを特徴とするラミネートパック型リチウムイオン電池。
- 上記リードタブのヒートシール層との接合部分に、リードタブがヒートシール層を横切る方向Aに対して角度θを成す方向に連続する凹部及び凸部としての凹凸筋を設け、ヒートシール層による上記方向Aのシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>Y/Xを満たすべく上記角度θを設定した請求項7に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池。
- リードタブがヒートシール層を横切る方向Aのヒートシール層によるシール幅をX、リードタブの上記方向Aと略直交する方向Bの長さをYとしたときに、TANθ>2Y/Xを満たすべく上記角度θを設定した請求項8に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池。
- リードタブがヒートシール層を横切る方向Aと凹凸筋が連続する方向とが成す角度θを略90°に設定した請求項8又は9に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池。
- 有機めっき処理をビニルベンジル基を有するトリアジンチオール誘導体によるめっき処理とした請求項7〜10のいずれか1つの項に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池。
- トリアジンチオール誘導体によるめっき処理をVDT(6−(4−ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール)処理とした請求項11に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池。
- 請求項8〜12に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池を製造するに際して、リードタブのヒートシール層との接合部分における凹凸筋をエッチング処理により形成することを特徴とするラミネートパック型リチウムイオン電池の製造方法。
- リードタブを圧延銅箔から成るものとし、硝酸エッチングによって銅箔に生じる圧延凹凸を利用して凹凸筋を形成する請求項13に記載のラミネートパック型リチウムイオン電池の製造方法。
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