JP2016072175A - リード部材およびリード部材の製造方法 - Google Patents

リード部材およびリード部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムまたはアルミニウム合金による導体に、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なくはんだ付けが可能となるリード部材と、該リード部材の製造方法を提供する。【解決手段】リード部材(タブリード3)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体11に、箔状導体11の両面から絶縁フィルム13を貼り合せたリード部材である。絶縁フィルム13は、箔状導体11の長さ方向の両端部を除く一部の領域に貼り合わされ、帯状の箔状導体11の幅よりも幅が広く、箔状導体11の幅方向に箔状導体11の端部から外側に突出している。箔状導体11は、箔状導体の長さ方向において絶縁フィルム13により分割された該絶縁フィルム13の両側の領域のうち、片側の領域にはんだが直接付与されている。【選択図】図1C

Description

本発明は、リード部材およびリード部材の製造方法に関し、より詳細には、非水電解質デバイス等に用いられるアルミニウム導体を用いたタブリード用のリード部材およびリード部材の製造方法に関する。
小型電子機器の電源として、例えば、リチウムイオン電池などの非水電解質電池が用いられている。この非水電解質電池としては、正極板、負極板および電解液を、多層フィルムからなる封入体に収納し、正極板、負極板に接続したタブリードを密封封止して外部に取り出す構造のものが知られている。この場合のタブリードには、正極側に、耐食性の表面処理を施したアルミニウムまたはアルミニウム合金のリード部材が用いられている。
アルミニウムまたはアルミニウム合金製のタブリードは、はんだ付けによる簡易な電気接続ができない。このため、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金導体上にニッケル等のアルミニウム以外の他の金属材料を予め溶接しておき、はんだ接続を可能とする構造が採られている。
また、特許文献1には、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる帯状の平型導体の面に、所定の間隔をおいてはんだ付けが容易なNi,Sn、Au、Zn、Ag、Cu等の導電性金属からなる金属層を部分的に付与し、金属層の間に絶縁樹脂フィルムを貼り付けたフープ状部材が開示されている。このフープ状部材を所定位置で切断することにより、はんだ接続が可能なアルミタブリードを得るようにしている。金属層は、部分メッキ、コールドスプレー、冷間圧接等により形成される。
特開2012−3877号公報
上記のように、非水電解質電池の正極側のタブリードとして用いられるアルミニウムまたはアルミニウム合金導体上に、ニッケル等の金属材料を溶接しておく構造を採ることで、タブリードに対するはんだ付けが可能となる。
しかしながら、タブリードが小型化し、アルミニウムまたはアルミニウム合金による平型導体の幅が狭くなってくると、その平型導体に対してニッケル等の金属材料を溶接する領域を十分に確保することができず、溶接した部分の強度が弱くなるという課題があった。特許文献1のように、平型導体に間欠的に金属層を付与する場合にも、平型導体の幅が狭くなってくれば同様の問題が生じる。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、アルミニウムまたはアルミニウム合金による導体に、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なくはんだ付けが可能となるリード部材と、該リード部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によるリード部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体に、該箔状導体の両面から絶縁フィルムを貼り合せたリード部材であって、前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に貼り合わされ、前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出し、前記箔状導体は、前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域にはんだが直接付与されている、リード部材である。
本発明によるリード部材の製造方法は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出した絶縁フィルムを貼り合わせたリード部材の製造方法であって、前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域に、溶融はんだに超音波振動を与えることによって、はんだを直接付与する工程を有する、リード部材の製造方法である。
本発明によれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金による導体に、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なくはんだ付けが可能となるリード部材と、該リード部材の製造方法を提供することができる。
リード部材用のフープ状部材の製造過程における中間部材の一例を示す図である。 リード部材用のフープ状部材の一例を示す図である。 フープ状部材をカットして形成したリード部材の一例を示す図である。 図1Cに示したタブリードを、リチウムイオン電池などの非水電解質電池に用いる例を示す図である。 タブリードの封着部の構成例を示す図である。 実施例のタブリードの形状を説明する図である。 比較例のタブリードの形状を説明する図である。 腐食試験における断面観察のイメージを説明する図である。 腐食試験の結果を示す図である。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本願のリード部材に係る発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体に、該箔状導体の両面から絶縁フィルムを貼り合せたリード部材であって、前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に貼り合わされ、前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出し、前記箔状導体は、前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域にはんだが直接付与されている、リード部材である。これにより、アルミニウムまたはアルミニウム合金による導体に、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なくはんだ付けが可能なリード部材を得ることができる。
(2)前記箔状導体は、前記アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面に、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、ジルコニウム塩、チタン塩、およびモリブデン塩のいずれかの金属塩と、を含む処理液であって、前記樹脂成分と前記金属塩の比率が1:3〜6:1の範囲にある前記処理液を塗布することにより、複合皮膜が形成されていることが好ましい。これにより、耐フッ化水素酸性を備えた液漏れのない安定した非水電解質電池を構成するリード部材が得られる。
(3)本願のリード部材の製造方法に係る発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出した絶縁フィルムを貼り合わせたリード部材の製造方法であって、前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域に、溶融はんだに超音波振動を与えることによって、はんだを直接付与する工程を有する、リード部材の製造方法である。こにより、アルミニウムまたはアルミニウム合金による導体に、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なくはんだ付けが可能なリード部材を製造することができる。
本発明に係るリード部材は、非水電解質電池等の非水電解質蓄電デバイスに用いられ、タブリードとも呼ばれる。 以下、図面に基づき、本発明に係るリード部材及びリード部材の製造方法に係る実施形態を説明する。
図1Aは、リード部材用のフープ状部材の製造過程における中間部材、図1Bは、リード部材用のフープ状部材、図1Cは、フープ状部材をカットして形成したリード部材の一例を示す図である。
図1(A)において、アルミニウムまたはアルミニウム合金(例えばチタンアルミニウム)からなる帯状のリード線金属の表面に、耐食性の複合皮膜層を設けた箔状導体11を用いて、フープ状部材の中間部材10を作成する。箔状導体11は、最厚部の厚さが例えば0.05mm〜0.3mm程度の薄い導体箔で、幅が1〜6mmの帯状に形成されたものとされる。そしてその箔状導体11の片面に、所定の間隔をおいて、電線等をはんだ付け可能とするはんだ部12を形成し、これをフープ状に巻いてフープ状部材の中間部材10とする。また、はんだ部12は、箔状導体11の両面に間欠的に付与するものとしてもよい。これらはんだ部12は、溶融はんだに超音波振動を与えることにより、複合皮膜層を設けた箔状導体11の表面に直接に付与される。
図1Bのフープ状部材10´は、図1Aの中間部材10に対して、電池外装体に封着するための絶縁フィルム13を接着し、これをフープ状に巻いて構成したものである。絶縁フィルム13は、箔状導体11のはんだ部12の間隔に合わせて、はんだ部12の近傍位置に箔状導体11の両面から貼り付けられる。絶縁フィルム13は、箔状導体11の幅よりもその幅が広く、箔状導体11の幅方向にその箔状導体11の端部から外側に突出している。
図1Cは、フープ状部材10´をカット位置Kでカットした個別のタブリード3を示す。タブリード3は、箔状導体11の長手方向の両端部を除く中間部に、樹脂製の絶縁フィルム13が両面から貼り付けられ、その絶縁フィルム13によって分割された箔状導体11の長手方向両側の領域のうち、片側の領域にはんだ部12が設けられ、他方の領域では、アルミニウムまたはアルミニウム合金表面の複合皮膜層が露出している形態とされる。
タブリード3の絶縁フィルム13は、非水電解質電池の封着部とされ、非水電解質電池において外部に露出する側に、はんだ部12が設けられた形態となる。タブリード3の長手方向の長さは、例えば20〜60mmとされる。
図1に示す箔状導体11の構成例をさらに具体的に説明する。
タブリード3は、非水電解質電池の封着部を完全に密封接着することにより、良好な特性と長寿命を維持することが可能となる。しかし、これらの密封接着が不十分であると、外部から水分が浸入し、内部の電解液との反応によりフッ化水素酸が発生する。正極側のリード線金属としては、上記のようにアルミニウムやアルミニウム合金が用いられるが、その表面は長期にわたって徐々にフッ化水素酸により腐食され、絶縁フィルム13との密封形態が破壊され、液漏れの原因となると共に特性が低下する。
本発明の実施形態に係るタブリード3においては、箔状導体11のリード線金属がフッ化水素酸による腐食されるのを防止するために、リード線金属の表面をポリアクリル酸またはポリアクリル酸とポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、金属塩とを含む複合皮膜層で表面処理する。この場合の金属塩としては、環境汚染の問題からクロムを含まない、例えば、ジルコニウム塩、チタン塩、またはモリブデン塩のいずれかを用いることが好ましい。
ジルコニウム塩としては、フッ化ジルコン酸塩や炭酸ジルコニウム塩、リン酸ジルコニウム塩などを使用することができる。チタン塩としては、キレート系の有機チタンなどを使用することができる。モリブデン塩としては、モリブデン酸塩を使用することができる。複合皮膜層は、その樹脂成分が1mg/m2〜200mg/m2、金属塩(付着量)が0.5mg/m2 〜50mg/m2で形成されていることが好ましいが、これに限定されない。
また、上記の複合皮膜層は、その樹脂成分と金属塩との比率が、1:3〜6:1の割合となるようにして形成されているのが好ましい。有機樹脂成分の無機金属塩に対する比率が1:3を下回ると、樹脂成分が金属塩を抱き込んで接着する接着力が劣り、耐フッ化水素酸性を満足させることができない。また、6:1を上回ると、複合皮膜層中の無機分の相対量が低下するため、同じく耐フッ化水素酸性を満足させることができない。
本実施形態のタブリード3は、非水電解質電池のリード線金属にポリアクリル酸と金属塩とを配合して複合皮膜層を形成することで、耐フッ化水素酸性を備えた液漏れのない安定した非水電解質電池が得られるようにしている。
次に上記の複合被膜層を形成した箔状導体11に対して、その帯状の形状の長手方向に間欠的にはんだ部12を形成する。
はんだ部12は、超音波はんだ付け法により形成される。超音波はんだ付け法は、アルミニウムの無フラックスはんだ付けを可能とするものであり、超音波を溶融はんだに印加することにより、局所に負圧、いわゆるキャビテーションを発生させ、箔状導体表面の酸化膜や付着物を除去する。
はんだ部12を形成するはんだの材料は、鉛入りはんだ(例えばSn−Pb系)や鉛フリーはんだ(例えばSn−Bi系、Sn−Ag系、Sn−Cu系など)で、はんだ付け後に残渣として残り耐食性を悪くする可能性のあるフラックスを含まないものが良い。はんだの材料の融点は、70〜250℃くらいのものが適している。
溶融はんだに対して超音波を印加する手法として、はんだゴテを介して超音波を印加する手法を採ることができる。この場合、例えば振動子からの電気信号を超音波に変換するためのトランスデューサをはんだゴテに内蔵し、発生した超音波をコテ先端のチップに伝達させる。そしてそのチップから正負交番の超音波弾性振動を発生させ、これによって溶融はんだに引っ張りと圧縮を周期的に付加し、溶融はんだにキャビテーションを発生させる。そしてそのキャビテーションが大気圧によってつぶされるときに発生する大きな衝撃パルスが溶融はんだと箔状導体11の表面に作用して、箔状導体11のリード線金属の酸化膜や他の付着物を破壊して除去する。これにより箔状導体11は清浄な表面が露出して、その表面にはんだがぬれるようになる。
上記の手法により、アルミニウムまたはアルミニウム合金によるリード線金属を複合被膜層で表面処理した帯状の箔状導体11に、その長手方向に間欠的にはんだ部12を形成する。はんだ部12は、箔状導体11の片面側に間欠的に設けることができるが、箔状導体11の両面に間欠的に設けるものとしてもよい。
また、はんだ部12を形成した箔状導体11には、はんだ部12の間隔に合わせて、はんだ部12の近傍位置に絶縁フィルム13が間欠的に両面から貼り付けられ、タブリード3を切り出すことができるフープ状部材10´となる。
また、帯状の箔状導体11に絶縁フィルム13を所定の間隔で両面から貼り付けてから、箔状導体11の絶縁フィルム13が貼られていない部分にはんだ部12を形成してもよい。
フープ状部材10´から切り出されたタブリード3は、絶縁フィルム13を境にして、その長手方向の一方の側にはんだ部12が設けられ、他方の側でアルミニウムまたはアルミニウム合金表面の複合皮膜層が露出している形態とされる。
図2Aは、図1Cに示したタブリード3を、リチウムイオン電池などの非水電解質電池に用いる例を示す図で、図2Bは、タブリード3の封着部の構成例を示す図である。
非水電解質電池1では、正極側のタブリード3には高い電位がかかるため、そのリード線金属としては、高電位で電解液に溶解しないアルミニウムまたはアルミニウム合金が用いられ、一方、負極側のタブリード4には、ニッケルメッキした銅が使用されることが多い。また、電気二重層コンデンサでは、正極側も負極側もタブリードのリード線金属としてアルミニウムが使用される。
非水電解質電池1は、セパレータを介して積層された正極板と負極板ならびに電解液を、金属箔を含む多層フィルムからなる外装体2に収納する。そして図2Aに示すように、正極側のタブリード3と負極側のタブリード4とを、絶縁フィルム13を介して外装体2のシール部2dで密封封止することにより、各電極となるタブリード3,4を外装体2から取り出す。
外装体2は、非水電解質電池1の外装ケースとなるもので、例えば、矩形状の2枚の多層フィルム周辺のシール部2dを、熱溶着によりシールすることにより密封される。タブリード3,4には、絶縁フィルム13が予め熱溶着により接合されている。この絶縁フィルム13と外装体2の多層フィルムとが熱融着されて、タブリード3,4が密封封着される。
正極側のタブリード3は、図1Cで示したように、平角の帯状のアルミニウムまたはアルミニウム合金に耐食性の表面処理を施した箔状導体11に、その両面から2枚の絶縁フィルム13を貼り合せたリード部材により構成される。
タブリード3は、箔状導体11の長手方向の両端部を除く領域に、絶縁フィルム13がその両面から貼り合わされ、絶縁フィルム13の両側の領域のうち、片側の領域にはんだ部12が設けられ、他方側の領域は、表面処理を施したアルミニウムまたはアルミニウム合金が露出している状態になっている。
はんだ部12が設けられた領域は、外装体2の外側に露出する部分、すなわち、外部との電気接続を形成する部分とされ、図2Aに例示するように、はんだ部12に対して電線20の導体をはんだ接続することができる。絶縁フィルム13により分割された他方の端部側の領域は、電池内の電極板リード5に接続される。
絶縁フィルム13は、例えば、図2Bに示すように、箔状導体11に接着または溶着する内側層13aと、外装体2と融着される外側層13bとの2層で形成することができる。内側層13aは、予め加熱溶融により箔状導体11に密着させて封止しておく。外側層13bは、内側層13aより融点が高い樹脂材料が用いられ、箔状導体11との封止時にその形状を保持する。
そして、タブリード3,4を介在させて外装体2をシールする時に、外側層13bと外装体2と融着させることで、外装体2内の金属箔層2bと箔状導体11との電気的な短絡を防ぐことができる。
外装体2を形成する多層フィルムは、少なくとも3層の積層体からなり、その最内層フィルム2aは、電解液で溶解されずシール部2dからの電解液の漏出を防止するのに適したポリオレフィン樹脂(例:無水マレイン酸変性低密度ポリエチレンまたはポリプロピレン)が用いられる。また、金属箔層2bには、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属箔が用いられ、電解液に対する密封性を高めている。最外層フィルム2cは、薄い金属箔層2bを保護するためのもので、ポリエチレンテレフタレート(PET)等で形成されている。
上述の非水電解質電池1は、例えば、実使用時における電池温度のモニタや充放電の制御を行って電池を保護する保護回路基板を接続して一体としたり、複数個の電池の正極側のタブリード3と負極側のタブリード4を電気的に直列接続して使用する場合などがある。
この場合、通常のアルミタブリードでははんだ接続ができない。しかしながら、はんだ付け可能なはんだ部12を有するタブリード3を用いることにより、はんだ付けのための金属材料を溶接する必要なく、接続用の電線や基板等とのはんだ付けが可能となる。
(実施例)
箔状導体上で溶融はんだに超音波振動を与えてはんだ部を形成したときの特性を確認した。使用した箔状導体は、以下の4種類とした。
(1)アルミニウム導体(表面処理なし)。
(2)アルミニウム導体に変色防止剤を塗布。
(3)アルミニウム導体に、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、ジルコニウム塩、チタン塩、およびモリブデン塩のいずれかの金属塩と、を含む処理液であって、上記の樹脂成分と金属塩の比率が1:3〜6:1の範囲にある処理液を塗布したもの。
(4)アルミニウム導体にベーマイト処理を実施(高温の純水中でアルミニウムの表面にアルミニウム水和酸化被膜を生成させたもの)。
各箔状導体は、幅2mm、長さ50mmの長方形状の形状とし、超音波振動により付与するはんだ部の大きさを直径2mmの円とした。
上記の各箔状導体に対して、溶融はんだに超音波振動を付与してはんだ部を形成しようとしたところ、上記(1)、(2)、(3)については、箔状導体表面にはんだ部を形成することができ、このはんだ部を使用して、箔状導体に電線をはんだ付けすることができた。(3)の処理により、耐フッ化水素酸性を備えたリード部材において、溶融はんだに超音波振動を与えることでそのリード部材の箔状導体上に、直接にはんだ部を形成することが確認された。一方、上記(4)については、箔状導体上にはんだ部をうまく形成することができなかった。
次に(3)の処理をしたアルムニウム導体とはんだの面積比を変えて、腐食性を確認した。
図3Aに実施例のタブリードの形状を示し、図3Bに比較例のタブリードの形状を示す。実施例と比較例のいずれにおいても、箔状導体11であるアルミニウムの幅Dを2mm、アルミニウムの長さLを50mm、とした。
そして実施例1では、はんだ部12の大きさを直径2mmの円とし、絶縁フィルム13の外側(はんだ部の形成側)のアルミニウムの長さL1を10mmとした。また実施例2では、はんだ部12の大きさは同じく直径2mmの円とし、絶縁フィルム13の外側(はんだ部の形成側)のアルミニウムの長さL1を4mmとした。
また、比較例では、絶縁フィルム13の外側(はんだ部の形成側)のアルミニウムの長さL1を4mmとし、はんだ部12は、アルミニウムの端部から、長さL2が3mmの範囲でアルミニウム上の全面に設けた。
腐食試験の方法は、タブリードに対してNaClを塩素付着量1μg/mm2塗布し、恒温恒湿(80℃、90%Rh)環境下に96時間放置し、腐食性を評価した。
評価方法は、目視による外観観察により腐食の程度を観察した。また、はんだ−アルミ境界部の断面観察により、腐食試験前後のアルミニウムの面積の残留率を算出した。
図4は、断面観察のイメージを説明する図である。腐食試験前では、箔状導体11としてのアルミニウム上にはんだ部12が形成されている。そして腐食試験後では、はんだ部12の周囲のアルミニウムが腐食により浸食される。このときの絶縁フィルム12の外側(はんだ部の形成側)の領域におけるアルミニウムの残留率を算出した。
図5は、上記実施例1、2および比較例における腐食試験の結果を示す図である。図5において、No.1は実施例1、No.2は実施例2、No.3は比較例を示す。
実施例1、2と比較例において、幅Dと長さL1から絶縁フィルムの外側のアルミニウム(Al)の面積を算出し、またはんだ部の面積を算出した。そしてこれらからアルミニウム面積/はんだ面積により面積比を算出した。
実施例1、2では良好であり、このときのアルミニウムの残留率は実施例1が92%で、実施例2が85%であった。また比較例では、外観観察の結果、腐食が激しく、アルミニウムの残留率は65%と大幅に浸食が進行した。ここでは、耐食性を良くするためには、はんだとアルミの面積比を2.5以上とすることが好ましい。すなわち、導体のガルバニック腐食を抑制するために、はんだ面積は小さいものであることが好ましい。
1…非水電解質電池、2…外装体、2a…最内層フィルム、2b…金属箔層、2c…最外層フィルム、2d…シール部、3…タブリード、4…タブリード、5…電極板リード、10…中間部材、10´…フープ状部材、11…箔状導体、12…はんだ部、13…絶縁フィルム、13a…内側層、13b…外側層、20…電線。

Claims (3)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体に、該箔状導体の両面から絶縁フィルムを貼り合せたリード部材であって、
    前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に貼り合わされ、前記絶縁フィルムは、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出し、
    前記箔状導体は、前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域にはんだが直接付与されている、リード部材。
  2. 前記箔状導体は、前記アルミニウムまたはアルミニウム合金の表面に、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、ジルコニウム塩、チタン塩、およびモリブデン塩のいずれかの金属塩と、を含む処理液であって、前記樹脂成分と前記金属塩の比率が1:3〜6:1の範囲にある前記処理液を塗布することにより、複合皮膜が形成されている、請求項1に記載のリード部材。
  3. アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用して形成された帯状の箔状導体の長さ方向の両端部を除く一部の領域に、前記帯状の箔状導体の幅よりも幅が広く、前記箔状導体の幅方向に該箔状導体の端部から外側に突出した絶縁フィルムを貼り合わせたリード部材の製造方法であって、
    前記箔状導体の長さ方向において前記絶縁フィルムにより分割された該絶縁フィルムの両側の領域のうち、片側の領域に、溶融はんだに超音波振動を与えることによって、はんだを直接付与する工程を有する、リード部材の製造方法。
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