JP4784236B2 - 非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は、正電極、負電極及び電解液を積層フィルムからなる封入体に収納してなる非水電解質電池リード線及びそれを用いた非水電解質電池に関する。
電子機器の小型化と共に電源としての電池の小型化、軽量化が求められている。また、高エネルギー密度化、高エネルギー効率化に対する要求もあり、このような要求を満たすものとして、リチウムイオン電池などの非水電解質電池への期待が高まっている。非水電解質電池としては、正電極、負電極及び電解液を、例えば、金属箔を含む積層フィルムからなる袋状の封入体に収納し、電極に接続したリード線を密封状態で外部に取り出す構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
金属箔を含む積層フィルムは、樹脂フィルムからなる内層フィルムと外層フィルムとの間に、少なくともアルミ、銅、ステンレス等の金属からなる金属箔をサンドイッチ状に貼り合わせた密封性の高い積層フィルムが用いられる。そして、例えば、矩形状に裁断された2枚の積層フィルムに対して、その周辺のシール部分を、ヒートシールで内層フィルム同士を互いに融着密封して袋状の封入体とされる。正負電極に接続されるリード線は、その取り出し部分が積層フィルムの金属箔に対して電気的短絡が生じないように絶縁体で覆われると共に、封入体の所定の縁部に封止されて密封状態で取り出される。
このリード線の取り出し部分の絶縁体は、例えば、特許文献1に開示のように、リード線金属を囲うようにして低融点の内側絶縁層とこれよりは融点が高く積層フィルムのヒートシールのヒートシール温度では溶融しない外側絶縁層の2層で形成される。この絶縁体は、リード線の取り出し部分に、予め内側絶縁層を加熱溶融して密封接着させた後、封入体の取り出し口に挟み込まれる。この後、積層フィルムの周辺のシール部分をヒートシールで封止するが、外側絶縁層は、このヒートシール時の温度では、溶融されない材料で形成されているため、リード線金属と積層フィルム内の金属箔とが電気的に短絡しないとされている。
しかし、積層フィルムのシール部及びリード線取り出し部は、完全に覆われた形態とはならず密封接着が不十分であると、外部から水分が浸入する。電池内に水分が浸入すると、内部の電解液との反応によりフッ化水素酸が発生する。リード線金属としては、アルミ、ニッケル(ニッケルメッキを含む)、銅などが用いられるが、上記のフッ化水素酸による腐食を受けることになる。リード線金属は、絶縁体により表面を密封封止されているとしても、その表面は長期にわたって徐々に腐食され、絶縁体との密封形態が破壊され、液漏れの原因となると共に特性が低下する。
これを改善する方法として、例えば、特許文献2に開示のように、絶縁体で封止されるリード線金属(タブ)の表面部分を化成処理層で覆う方法がある。この特許文献2には、リード線金属の化成処理として、リン酸塩を含むクロム酸水溶液で化学的に皮膜を生成させる一般的なリン酸クロムメート処理が用いられている。また、フェノール樹脂を含む樹脂成分にチタン、ジルコニウム等の金属塩を含む化成処理液に浸して化成皮膜を形成することも記載されている。
特許3505905号公報 特開2002−216741号公報
耐フッ化水素酸に対しての化成処理としては、クロム系の化成処理が有用で、多くの分野で使用されてきた。しかし、環境汚染の問題から、各分野でクロムフリーの化成処理技術が開発されるようになり、将来的には全面的にノンクロムでの化成処理が求められるものと予想される。非水電解質電池の分野においても、上記特許文献2で、リード線金属(タブ)の化成処理としてフェノール樹脂を含む樹脂成分にチタン、ジルコン等の金属塩を含ませたノンクロムでの化成処理を開示しているが詳細は明らかでなく、耐フッ化水素酸性を満足させることはできなかった。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、ノンクロムで表面処理され、耐フッ化水素酸性に優れた非水電解質電池及びリード線を提供することを課題とする。
本発明による非水電解質電池及びそのリード線は、正電極、負電極及び電解液を、金属箔を含む積層フィルムからなる封入体に収納してなる非水電解質電池及びそのリード線であって、封入体に封着されて取り出される部分のリード線金属の表面には、ポリアクリル酸とポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、ジルコニウム塩,チタン塩またはモリブデン塩のいずれかの金属塩とを含み、樹脂成分と金属塩の比率が1:3〜6:1の割合の処理液の塗布により複合皮膜層が形成され、複合皮膜層の外側に封入体に封着される絶縁体を備えている。なお、上記の複合皮膜層は、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分が1〜200mg/m、金属塩が0.5〜50mg/mとするのが好ましい。
本発明の構成によれば、環境汚染物質である6価クロム、更には将来規制される可能性のある3価クロムも含まない複合皮膜層をリード線表面に形成することができる。この複合皮膜層を形成することにより、耐フッ化水素酸性に優れたリード線の封止が得られ、液漏れのない安定した特性と長寿命の非水電解質電池を実現することができる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は非水電解質電池の一例を説明する外観図、図2(A)は非水電解質電池の断面を示す図、図2(B)及び図2(C)はリード線部分の構成を説明する図である。図中、1はリード線、2はリード線金属、3は封入体、3aはシール部、4は積層フィルム、4aは金属箔、5は複合皮膜層、6は絶縁体、7は接着層、8は絶縁層、9は正電極、9’は負電極、10は隔膜、11、11’は電極導電体、12、12’は活性物質層を示す。
本発明によるリード線が適用される非水電解質電池は、例えば、図1に一例として示すように、一対のリード線金属2の取り出し部分をそれぞれ絶縁体6で覆って、封入体3のシール部3aから外部に取り出す形態の薄形構造で形成される。封入体3は、周縁部のシール部3aをヒートシールによる熱融着で袋状としたものである。封入体3内には、正電極、負電極、隔膜等と非水の溶媒(例えば、有機溶媒)に電解質(例えばリチウム化合物)が溶解された非水電解液とを含む単一の電気化学セルを、密封収納している。
リード線1は、外部への電気接続のためにシール部3aから取り出され、その取り出し部分のリード線金属2は絶縁体6で被覆絶縁されて、封入体3を形成する積層フィルム4の金属箔と電気的接触が生じないようにしている。リード線1のリード線金属2は、少なくとも積層フィルム4と封着される表面に化成処理による複合皮膜層5が形成され、その外面に絶縁体6を密封接着し、絶縁体6の外面に積層フィルム4を封着している。
図2(A)は、本発明による非水電解質電池の概略を示し、図1で示した封入体3のシール部3aの一部から、リード線金属2を絶縁体6で覆って外部に取り出す構造を示している。封入体3は、樹脂フィルム内に金属箔4aを有する積層フィルム4で形成される。積層フィルム4は、内層フィルムと外層フィルムとの間にアルミ、銅、ステンレス等の金属等の金属箔4aをサンドイッチ状に貼り合わせて形成され、封入体3内に収納される電解液に対する密封性を高めている。
また、封入体3の積層フィルム4は、例えば、3〜5層の積層体からなり、その最内層フィルムは、電解液で溶解されずシール部分から電解液が漏出するのを防止するものとして、例えば、酸変性ポリオレフィン(例:無水マレイン酸変性低密度ポリエチレン)で形成される。最外層フィルムは、内側の金属箔4aを外傷から保護するのにポリエチレンテレフタレート(略称PET)等で形成されている。
封入体3内に収容される電解質としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロドフランなどの有機溶媒に、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF等を溶解させた非水電解液や、リチウムイオン伝導性の固体電解質などが用いられる。
電極は、隔膜10を挟んで対峙する正電極9と負電極9’からなり、集電体と呼ばれる金属箔又はエキスパンドメタルの金属基材上に活性物質層12,12’を形成した構造を有している。正電極9は、アルミの電極導電体11上に還元酸化物粉末とカーボン粉末と結着剤のバインダーとからなる活性物質層12を形成して構成される。負電極9’は、銅又はニッケルからなる電極導電体11’上にカーボン粉末と結着剤のバインダーとからなる活性物質層12’を形成して構成される。正電極9と負電極9’との間に配される隔膜10は、電気的絶縁性を保持し、且つ、イオン伝導性を保持するポリオレフィン系の多孔膜で形成される。
正電極9及び負電極9’は、電極導電体11,11’から一体に形成されている接続片を、スポット溶接や超音波溶接等によりリード線金属2に接続して、電気的に外部に接続される。正電極9に接続されるリード線金属2は、正の高電位となるので電解液との接触により溶解が生じないように、電極導電体11と同じアルミ或いはこれらの合金で形成されているのが好ましい。負電極9’に接続されるリード線金属2は、過充電でリチウムが析出し過放電で電位が高くなることから、リチウムに腐食されにくく、リチウムと合金が形成されにくく、且つ、高電位で溶解されにくい電極導電体11’と同じ銅又はニッケル或いはこれらの合金で形成されているのが好ましい。
リード線金属2には、丸型導体や平角導体の単線を用いることができるが、丸型導体の場合、電池容量が大きいと太径となるため、封入体3からの取り出し部分の密封性が低下する恐れがある。このため、電池容量が大きくなっても、幅寸法を増加させることで厚みをあまり増加させずにすむ平角導体を用いる方が、密封性を低下させずに取り出すことができる。また、電極導電体11、11’との溶接に際しても、平角導体を用いたリード線の方が接触面積を大きくすることができ、信頼性に優れた接続を行なうことができる。
図2(B)及び(C)に示すように、リード線金属2の取り出し部分を覆って積層フィルム4の金属箔4aとの電気的絶縁を行なう絶縁体6は、接着層7と絶縁層8の2層で形成するのが好ましい。そして、接着層7は、比較的溶融温度が低い樹脂材料で形成され、リード線金属2の表面に形成された後述する複合皮膜層5に融着して絶縁層8を密封接着させる。この接着層7には、例えば、熱可塑性ポリオレフィン樹脂等、好ましくは低密度ポリエチレン或いは酸変性低密度ポリエチレン(例:厚み40μm、融点110℃)が用いられ、リード線金属2上の複合皮膜層5に熱融着される。
絶縁層8は、封入体3のヒートシール温度では溶融しない樹脂材料で形成され、封入体3に融着してリード線金属2を密封状態で引き出す。この絶縁層8には、例えば、架橋ポリオレフィン樹脂、好ましくは架橋された低密度ポリエチレン或いはエチレン−ビニルアルコール重合体(例:エチレン比率44%、厚み100μm、融点165℃)が用いられる。封入体3の最内層フィルムが酸変性低密度ポリエチレンで形成されている場合、シール部3aは110℃程度でヒートシールされるが、このヒートシール温度では絶縁層8は溶融されず、リード線金属2の取り出し部分において、積層フィルム4の金属箔4aとの電気的絶縁を確保することができる。
上述する構成で、封入体3のシール部3a及びリード線金属2の取り出し部を完全に密封接着することにより、良好な特性と長寿命を維持することが可能となる。しかし、これらの密封接着が不十分であると、外部から水分が浸入し、内部の電解液との反応によりフッ化水素酸が発生する。リード線金属2としては、上述したように、一般にアルミ、ニッケル(ニッケルメッキを含む)、銅などが用いられるが、フッ化水素酸による腐食を受けることになる。リード線金属2は、絶縁体6により表面を密封封止されているとしても、その表面は長期にわたって徐々にフッ化水素酸により腐食され、絶縁体6との密封形態が破壊され、液漏れの原因となると共に特性が低下する。
本発明においては、リード線金属2がフッ化水素酸による腐食されるのを防止するために、リード線金属2の表面をポリアクリル酸とポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分と、金属塩とを含む複合皮膜層で表面処理している。この場合の金属塩としては、環境汚染の問題からクロムを含まない、例えば、ジルコニウム塩,チタン塩,その他モリブデン塩等を用いることが好ましい。ジルコニウム塩にはフッ化ジルコン酸塩や炭酸ジルコニウム塩、リン酸ジルコニウム塩などを使用することができる。チタン塩にはキレート系の有機チタンなどを使用することができる。モリブデン塩にはモリブデン酸塩を使用することができる。
なお、非水電解質電池のリード線以外の分野では、ジルコニア系、チタン系の金属塩は、クロムに代わる皮膜として既に実用化が多く試みられており、有効であることが判明している。
また、電池以外の技術分野においては、これらの金属塩をポリアクリル酸と配合させてコーティング皮膜としての使用も試みられ、その有効性が確認されている。したがって、非水電解質電池のリード線部分にポリアクリル酸と金属塩とを配合して複合皮膜層を形成することで、耐フッ化水素酸性を備えた液漏れのない安定した非水電解質電池を得ることができた。しかし、本発明のように、リード線金属に対する複合皮膜層5の樹脂成分として、ポリアクリル酸に加えてポリアクリル酸アミドを含ませた処理液を用いると、ポリアクリル酸のみを用いる場合と比べて、耐フッ化水素酸性に優れ、より有用性が高いものであることも判明した。
複合皮膜層5は、その樹脂成分が1mg/m〜200mg/m、金属塩(付着量)が0.5mg/m〜50mg/mで形成されていることが好ましい。樹脂成分が1mg/m未満であると、複合皮膜層5の柔軟性が低下し、クラックが発生しやすくなり、200mg/mを越えると絶縁体6(接着層7)との接着性が低下する。また、金属塩が0.5mg/m未満では耐フッ化水素酸性が不足し、50mg/mを越えると脆い皮膜層となってしまう。
また、複合皮膜層5は、その樹脂成分と金属塩との比率が、1:3〜6:1の割合となるようにして形成されているのが好ましい。有機樹脂成分の無機金属塩に対する比率が1:3を下回ると、樹脂成分が金属塩を抱き込んで接着する接着力が劣り、耐フッ化水素酸性を満足させることができない。しかし、6:1を上回ると、今度は複合皮膜層中の無機分の相対量が低下するため、同じく耐フッ化水素酸性を満足させることができない。
リード線金属2には、一般に正電極9の電極導電体11にアルミを用いる場合は、同じアルミが用いられ、負電極9’の電極導電体11’にニッケル又はニッケルメッキ銅、又は銅が用いられる場合は、同じニッケル又はニッケルメッキ銅、又は銅が用いられる。一般にアルミに対しての化成処理、複合皮膜層の形成が試みられているが、本発明においては、アルミに限らず、ニッケル又はニッケルメッキ銅、又は銅に対しても有用であることが判明している。
図3は、本発明による実施例1〜5とその比較例1〜5を示す図である。リード線金属をアルミ、ニッケル、ニッケルメッキ銅及び銅を用いた例で示してある。各実施例、比較例(比較例1〜3を除く)の複合皮膜層を形成する化成処理液は、その樹脂成分としてポリアクリル酸及びポリアクリル酸アミドを含むものを用い、金属塩としてジルコニウム塩(炭酸水酸化ジルコニウムアンモニウム[(NHZrOH(CO])またはチタン塩(キレート系有機チタン)を用いた。樹脂成分と金属塩の塗布量とその配合割合は、図3(A)に示した通りである。なお、リード線金属として、何れの金属も厚さ80μmの金属箔を用い、その両面に、所定の配合割合の化成処理液を、グラビアコーターにて、塗布厚さ5g/m(wet)となるように塗布した後、金属表面が100℃になるように加熱乾燥した。
次いで、この各例の金属箔を5mm幅にスリットし(比較例1〜3も同様)、熱可塑性ポリオレフィン樹脂の接着層と架橋ポリオレフィン樹脂の絶縁層からなる絶縁体を熱融着してリード線を作製した。そして、このリード線を、電解液(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1の液に、6フッ化リン酸リチウム塩を1mol添加)に浸漬し、80℃の恒温槽に4週間保管し、絶縁体のリード線金属からの剥離状態を目視により確認した。
この結果、図3(B)に示すように、実施例1〜5については絶縁体の剥離発生が全く無く、良好な結果を示した。これに対し、複合皮膜層を形成しなかった比較例1〜3は、1週間後には80%以上に絶縁体の剥離発生が生じ、2週間後には全てのリード線で剥離が生じていた。これは、リード線金属に何の処理も行なわずに絶縁体を密封接着するだけでは、耐フッ化水素酸性として不十分であることを明示している。また、比較例4〜5は、2週間後には、10〜25%に絶縁体の剥離発生が生じ、4週間後には80%以上に剥離が生じている。これは、複合皮膜層の樹脂成分と金属塩の配合割合が所定値以下または以上である場合は、例え、複合皮膜層を形成したとしても、長期の使用でフッ化水素酸による腐食で液漏れが生じる恐れがあることを示している。
本発明による非水電解質電池の一例を示す外観図である。 本発明による非水電解質電池及びリード線の構成を説明する図である。 本発明による実施例と比較例を説明する図である。
符号の説明
1…リード線、2…リード線金属、3…封入体、3a…シール部、4…積層フィルム、4a…金属箔、5…複合皮膜層、6…絶縁体、7…接着層、8…絶縁層、9…正電極、9’…負電極、10…隔膜、11,11’…電極導電体、12,12’…活性物質層。

Claims (4)

  1. 正電極、負電極及び電解液を、金属箔を含む積層フィルムからなる封入体に収納してなる非水電解質電池用のリード線であって、
    前記封入体に封着されて取り出される部分のリード線金属表面には、ポリアクリル酸とポリアクリル酸アミドを含む樹脂成分とジルコニウム塩,チタン塩またはモリブデン塩のいずれかの金属塩とを含み、前記樹脂成分と前記金属塩の比率が1:3〜6:1の割合の処理液の塗布により複合皮膜層が形成され、前記複合皮膜層の外側に前記封入体に封着される絶縁体を備えていることを特徴とする非水電解質電池用リード線。
  2. 前記複合皮膜層は、前記樹脂成分が1〜200mg/m、前記金属塩が0.5〜50mg/mであることを特徴とする請求項に記載の非水電解質電池用リード線。
  3. 前記リード線金属は、ニッケル又はニッケルメッキ銅又は銅であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質電池用リード線。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質電池用リード線を用いたことを特徴とする非水電解質電池。
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