JP6070117B2 - 非水電解質電池用リード線及びそれを用いた非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は、小型電子機器の電源等として用いられる非水電解質電池、及びこれを構成する部材である非水電解質電池用リード線に関するものである。
電子機器の小型化、軽量化に伴って、これらの機器に使用される電池、コンデンサなどの電気部品についても小型化、軽量化が求められている。このため、例えば、袋体を封入容器として用い、その内部に非水電解質(電解液)、正極、及び負極を封入してなる非水電解質電池が採用されている。非水電解質としてはLiPF、LiBFなどのフッ素を含有するリチウム塩をプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどに溶解した電解液が使用されている。
封入容器には電解液やガスの透過、外部からの水分の浸入を防止する性質が求められる。このため、アルミニウム箔などの金属層を樹脂で被覆したラミネートフィルムが封入容器の材料として用いられ、2枚のラミネートフィルムの端部を熱融着して封入容器を形成する。
封入容器の一端は開口部とし、この内部には非水電解質、正極板、負極板、セパレータ等を封入する。さらに正極板及び負極板にその一端が接続されたリード導体を封入容器の内部から外部へ延びるように配置して、最後に開口部をヒートシール(熱融着)することで封入容器の開口部を閉じると共に、封入容器とリード導体とを接着して開口部を封止する。この最後に熱融着される部分をシール部と呼ぶ。
このとき、封入容器とリード導体とは熱融着層を介して接着(熱融着)される。熱融着層はあらかじめリード導体のシール部に対応する部分に設けておくか、又は封入容器のシール部に対応する部分に設けておくことで封入容器の金属層とリード導体との間に介在させる。ヒートシール時に熱融着層の流動性が高いと、封入容器とリード導体との接着力を高めることができる。しかし熱融着時に流動しすぎると、金属層とリード導体とが短絡してしまう。このことから、シール部には金属層とリード導体との短絡を発生させることなく、接着性、シール性(密封性)を維持できるという特性が求められる。
特許文献1にはこのような非水電解質電池に用いる電池用封入袋及びリード線が開示されている。リード導体の導体直上にマレイン酸変性ポリオレフィン層を設けて熱融着層とすることで、シール部の密封性を高めることができると記載されている。
シール部においては封入容器とリード導体との接着性、密封性が必要とされるが、封止直後の接着性が充分であっても、時間が経過すると徐々に接着力が低下し、金属層またはリード導体との界面で剥がれが生じるという問題がある。これは時間の経過と共にシール部分から水分が透過し、封入容器の内部に封入された電解質と水との反応でフッ化水素酸が発生してリード導体(金属)が腐食することに起因する。特に自動車用途に用いられる電気部品では長期にわたって使用できる必要があり、熱融着部分の耐電解液性をさらに向上することが課題となっている。特に負極のリード導体として用いるニッケルやニッケルメッキ層との界面での剥がれが生じやすく、耐電解液性の改善が求められている。
耐電解液性を改善するために、特許文献2では表面がニッケルであるリード導体の表面および側面にアミノ化フェノール重合体、3価クロム化合物およびリン化合物の複合皮膜層を形成した電池タブが開示されている。複合皮膜層を形成することにより電解質と水分により発生するフッ化水素酸によるニッケル層の腐食を防止し、ニッケル層の溶出を防ぐことができると記載されている。しかしこの方法では重金属であるクロムを使用するため、環境面で好ましくない。
また特許文献3では、シール部のリード導体と接する部分に酸変性スチレン系エラストマーからなる層を設けることが提案されている。
特許第3562129号公報 特開2009−99527号公報 特開2010−92631号公報
リチウムイオン電池のような非水電解質電池では、リード導体として正極にアルミニウム、負極にニッケル又はニッケルめっき銅を用いている。銅はニッケルよりも導電性が高い材料であるがニッケルよりもさらにフッ化水素酸に腐食されやすいため耐電解液性が悪く、銅単体でリード導体として使用することは困難である。そのため表面にニッケル等の金属をめっきして使用されているが、めっき工程を行うことでコストが高くなるため導電性の良い銅を単体でリード導体として使用したいという要求がある。
本発明はこのような問題に鑑み、ニッケル等の金属めっき層を有していない銅をリード導体として使用することでコストを低減するとともに耐電解液性が良好な非水電解質電池用リード線、及びそれを用いた非水電解質電池を提供することを課題とする。
本発明は、銅からなるリード導体、前記リード導体の表面を被覆する複合皮膜層、及び前記複合皮膜層の少なくとも一部を被覆する熱融着層を有する非水電解質電池用リード線であって、前記リード導体の表面を被覆する複合皮膜層はアクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体、若しくはそれらの硬化物であり、前記熱融着層はポリオレフィン系樹脂100質量部に対して銅害防止剤を0.05質量部以上含有する樹脂組成物からなる、非水電解質電池用リード線である。
リード線の表面をアクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体、若しくはそれらの硬化物である複合皮膜層で被覆することで銅の腐食を防ぎ、耐電解液性(耐フッ化水素酸性)を良好とすることができる。そのため銅の表面をニッケル等の金属でめっきしていないリード線を使用可能となり、コストを低減できる。なおアクリル酸共重合体とはアクリル酸の単独重合体、及び、アクリル酸とアクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル等との共重合体を含むものである。またメタクリル酸共重合体とはメタクリル酸の単独重合体、及び、メタクリル酸とメタクリル酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル等との共重合体を含むものである。
リード線に使用する銅と融着層に使用するポリオレフィン系樹脂とが接触した状態で長時間経過すると、ポリオレフィン系樹脂中に銅イオンが拡散してポリオレフィン系樹脂が劣化する。銅害防止剤をポリオレフィン系樹脂100質量部に対して0.05質量部以上含有する樹脂組成物を熱融着層として使用することで熱融着層の劣化を防止できる。
さらに本発明は、上記非水電解質電池用リード線を用いた非水電解質電池を提供する。このような構成の非水電解質電池は低コストで製造できるとともに耐電解液性を良好とできる。
本発明によれば、ニッケル等の金属めっき層を有しない銅をリード導体として使用することでコストを低減できるとともに耐電解液性を良好とできる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質電池の正面図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解質電池の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るリード線の部分断面図である。
図1は非水電解質電池の一実施形態を模式的に表す正面図であり、図2は図1のA−A’部における部分断面図である。この非水電解質電池1は、略長方形の封入容器2と、封入容器2の内部から外部に延びるリード導体3を有している。
封入容器2は、図2に示されるように金属層5と、金属層5を被覆する樹脂層6、樹脂層7とからなる3層のラミネートフィルム8からなる。金属層5はアルミニウム箔などの金属から形成される。封入容器の外側に位置する樹脂層6としては6,6−ナイロン、6−ナイロンなどのポリアミド樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。また封入容器2の内部に位置する樹脂層7には非水電解質に溶解せず、また加熱して溶融する絶縁性樹脂を用いることが好ましく、ポリオレフィン系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、酸変性スチレン系エラストマーが例示される。封入容器2は、2枚のラミネートフィルム8を重ね合わせて、リード導体が貫通する辺以外の3辺をヒートシールして作製する。封入容器の外周部では、2つの金属層5は樹脂層7を介して接着される。
シール部9において、リード導体3は熱融着層4を介して封入容器(ラミネートフィルム8)と接着(熱融着)される。非水電解質電池の内部には、更に、リード導体3の端部に接続された正極集電体10および負極集電体11、非水電解質13、並びにセパレータ12が封入される。
図3はリード線の概略断面図である。板状のリード導体3の表面にアクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体、若しくはそれらの硬化物からなる複合皮膜層14を有している。さらにリード導体3の両面を被覆する熱融着層4を有する。熱融着層4は非水電解質電池のシール部に対応させる。複合皮膜層はリード導体3が非水電解液と接する部分の全面を被覆するように設ける。なおリード線はタブリードと呼ばれることもある。
アクリル酸共重合体及びメタクリル酸共重合体は、不飽和カルボン酸であるアクリル酸やメタクリル酸又はそのエステルの重合体であり、分子内に多数のカルボキシル基を持つ。モノマー組成としては、水溶性をもつ限り特に制限はなく、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−アミノエチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−アミノエチルなどの内、これらの1種または2種以上のモノマーを用いた共重合体やその共重合体の混合物を使用することができる。取扱いのしやすさ、リード導体との接着力の観点から分子量が1,000〜100,000、より好ましくは10,000〜50,000程度のアクリル酸共重合体またはメタクリル酸共重合体が使用できる。アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体は単独で使用しても良いが、硬化剤で硬化させるとより耐電解液性が向上して好ましい。
アクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体の硬化剤としては、アクリル酸共重合体またはメタクリル酸共重合体のカルボキシル基と反応可能な任意のものを使用できる。ジルコニウム塩、チタニウム塩、モリブデン塩などの金属塩、オキサゾリン基含有ポリマー等が硬化剤として例示できる。ジルコニウム塩としてはフッ化ジルコン酸塩や炭酸ジルコニウム塩、リン酸ジルコニウム塩などが、チタニウム塩としてはチタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテートなどが、モリブデン塩としてはオルトモリブデン酸塩、パラモリブデン酸塩、メタモリブデン酸塩、リンモリブデン酸塩などが使用できる。なお硬化剤はここに例示したものに限定するものではない。
オキサゾリン基含有ポリマーとしては分子内にオキサゾリン基を2つ以上有するポリマーを使用できる。ポリマー中のオキサゾリン基がアクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体のカルボキシル基と反応することでアクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体を架橋する。オキサゾリン基含有ポリマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソペニル−2−オキサゾリン等、付加重合性を備えた不飽和結合とオキサゾリン基とを含むモノマーを重合又は共重合させて得られる。分子内にオキサゾリン基を含有するアクリル酸エステル共重合体は、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体との相溶性に優れているため好ましく使用できる。
上記硬化剤と、アクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体とは適当な比率で混合して使用する。アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体は水溶性であるので、両者を水に溶解した液、若しくはアクリル酸共重合体又はメタクリル酸共重合体単独の水溶液をリード導体に塗布した後、乾燥するとリード導体の表面に複合皮膜層が形成される。乾燥時の加熱によってアクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体と硬化剤とが反応してアクリル酸共重合体又は/及びメタクリル酸共重合体が硬化する。複合皮膜層の塗布量は、1mg/m〜300mg/m、より好ましくは10mg/m〜100mg/m(厚み換算では、約1nm〜100nm)とすることが好ましい。複合皮膜層の塗布量が多すぎると導体の溶接性が悪化したり、耐電解液性が低下したりする。また塗布量が少なすぎると管理が困難になる。
リード導体3には銅を使用する。リチウムイオン電池の場合は正極にはアルミニウム、負極にはニッケルまたはニッケルめっき銅が用いられることが多い。本発明のリード線はリチウムイオン電池の負極として好適に用いられる。リード導体の形状は特に限定されないが、厚み50μm〜500μm、幅1mm〜200mm、長さ5mm〜200mmの平板形状の金属が好ましく使用できる。
熱融着層4には、ヒートシール時の熱によって溶融して封入容器とリード導体とを接着可能であるポリオレフィン系樹脂100質量部に対して銅害防止剤を0.05質量部以上含有する樹脂組成物を使用する。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィンなどが例示される。特にマレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等で変性されて接着性の官能基を持つ酸変性ポリオレフィンが好ましい。なかでも無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂は金属との接着性、シール性にすぐれており好ましい。
銅害防止剤としては特に制限なく、従来既知のものを使用できる。3−(N−サリチロイル)アミノ1,2,4−トリアゾール、2,3−ビス[[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]プロピオニル]プロピオノノヒドラジド、サリチルヒドラジド、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]プロピオヒドラジドなどが好ましく使用できる。
熱融着層を構成する樹脂組成物には、他に難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、着色剤等の各種添加剤を混合することが可能である。これらの樹脂材料及び添加剤をオープンロール、加圧ニーダー、単軸混合機、2軸混合機などの既知の混合装置を用いて混合した後押出成形などによってフィルム状の熱融着層を作製する。熱融着層の厚みはリード導体の厚みに依存するが、30μm〜200μmが好ましい。
熱融着層は、加速電子線やγ線などの電離放射線の照射によって架橋して使用することもできる。架橋することで耐熱性を高めることができ、使用時の温度が上がった場合の接着力の低下や、リード導体と金属層との短絡を防止することができる。熱融着層全体を架橋しても良いし、熱融着層を多層構造とし、非架橋層と架橋した層とを積層しても良い。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1〜3、比較例1)
ポリアクリル酸(日本触媒(株)製、分子量(Mw)10,000)1質量部を水87.77質量部に溶解した水溶液にオキサゾリン基含有ポリマー(日本触媒(株)製、エポクロス(登録商標)WS−700、分子量20,000)を1質量部加え、さらにpH調整剤として25%アンモニア水をpHが9になるように加えた混合液を厚さ0.2mm、幅35mm、長さ45mmの銅(リード導体)の表面に塗布した後120℃で5分間乾燥して複合皮膜層を形成した。
表1に示す割合でポリオレフィン系樹脂(酸変性ポリプロピレン:三井化学、アドマーQF551)、銅害防止剤(アデカスタブCDA1)、酸化防止剤(イルガノックス1010)を混合した樹脂組成物を成形して厚み50μmの熱融着層を作製した。表面に複合皮膜層を形成したリード導体の両面に熱融着層を被覆して260℃で10秒プレスして接着し、リード線を作製した。
(参考例1)
リード導体として厚さ0.2mm、幅35mm、長さ45mmのニッケルめっき銅を用い、実施例1〜3、比較例1と同様に複合皮膜層を形成し、表1に示す割合の熱融着層を用いてリード線を作製した。
(初期接着力の評価)
作製したリード線を10mm幅に切断し、熱融着層とリード導体との接着力を180°剥離試験で測定した。なお引張速度は100mm/分とした。接着力が6N/cm以上のとき、良好と接着していると判断した。
(耐電解液性の評価)
エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、炭酸ジメチル(DMC)を1:1:1の体積比率で混合し、電解質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1.0mol/lとなるように溶解した電解液を準備した。この電解液にリード線を浸漬し、電解液の水分率が1000ppmになるように調整して60℃の恒温槽内に表1に示す期間放置した後、初期接着力の評価と同様に熱融着層とリード導体との接着力を測定した。
(長期耐熱性の評価)
作製したリード線を136℃、130℃、125℃の恒温槽内に放置した後、180°に曲げた状態でクラックが発生するまでの日数を観察した。以上の結果を表1に示す。
Figure 0006070117
実施例1〜3のリード線は比較例1のリード線と比べると長期耐熱性が良好である。特に銅害防止剤をポリオレフィン系樹脂100質量部に対して2質量部含有している実施例3は、ニッケルメッキ銅を使用した参考例1と同等の長期耐熱性を有している。この結果をアレニウスプロットすると、実施例1〜3とも95℃では電池の耐用年数である10年以上は使用可能であると推測される。また実施例1〜3とも初期接着力、耐電解液性が良好である。
1 非水電解質電池
2 封入容器
3 リード導体
4 熱融着層
5 金属層
6 樹脂層
7 樹脂層
8 ラミネートフィルム
9 シール部
10 正極集電体
11 負極集電体
12 セパレータ
13 非水電解質
14 複合皮膜層

Claims (4)

  1. 銅からなるリード導体、前記リード導体の表面を被覆する複合皮膜層、及び前記複合皮膜層の少なくとも一部を被覆する熱融着層を有する非水電解質電池用リード線であって、
    前記リード導体の表面を被覆する複合皮膜層はポリアクリル酸の硬化物であり、
    前記熱融着層はポリオレフィン系樹脂100質量部に対して銅害防止剤を0.05質量部以上含有する樹脂組成物からなる、非水電解質電池用リード線。
  2. 前記銅害防止剤が、3−(N−サリチロイル)アミノ1,2,4−トリアゾール、2,3−ビス[[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]プロピオニル]プロピオノノヒドラジド、サリチルヒドラジド、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]プロピオヒドラジドからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の非水電解質電池用リード線。
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン又は酸変性ポリプロピレンである、請求項1又は請求項2に記載の非水電解質電池用リード線。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の非水電解質電池用リード線を用いた非水電解質電池。
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