JP6265904B2 - 両面係合タイプの布製面ファスナー - Google Patents

両面係合タイプの布製面ファスナー Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル系の繊維で構成されたフック状係合素子が基布の片面に、そしてその反対面にループ状係合素子が存在している両面係合タイプの布製面ファスナーであって、優れた外観品位と係合力と耐久性を有する面ファスナーに関する。
従来から、フック状係合素子が基布の表面に、そしてループ状係合素子が基布の裏面に存在している、いわゆる両面係合タイプの布製面ファスナーは公知である。このような両面係合タイプの布製面ファスナーは、従来のフック状係合素子とループ状係合素子を別々の面に設けた2種類の面ファスナーを支持体基布の両面に貼り合わせたものと比べて一種類の面ファスナーで事足りることから最近需要が増大している。
このような両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、係合素子が基布から引き抜かれないように基布に係合素子を固定することが極めて重要である。その代表例として、例えば、特許文献1には、両面に係合素子を有する面ファスナーに、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ASB樹脂、SB樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコン系樹脂等の溶液あるいはエマルジョン液をエアレススプレー方式で面ファスナーに塗布して係合素子を基布に固定することが記載されている。
また、特許文献2には、両面に係合素子を有する面ファスナーに、エチレン酢酸ビニル、ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、エチレン−アクリル酸、共重合ナイロン、共重合ポリエステル等の粉末状のホットメルト型接着剤を用いて係合素子を基布に固定することが記載されている。
そして、特許文献3には、両面に係合素子を有する面ファスナー等において、地経糸の1部に熱融着糸を用いたり、融点の低い熱溶融性の樹脂粉末等を用いたりして係合素子を基布に固定することが記載されている。
さらに特許文献4には、表基布と裏基布からなる2重織物において、係合素子用糸を織り込み、さらに融点の低い熱溶融糸も織り込み加熱溶融させることで両基布を一体に溶着させることが記載されている。
しかしながら、特許文献1および2に記載されている製法では、両面に係合素子を有する面ファスナーの基布のどちらかの面に接着剤を塗布することになる。すなわちフック状係合素子を有する面かループ状係合素子を有する面のどちらかに接着剤を塗布することになる。この場合、ループ状係合素子となるマルチフィラメントに接着剤を塗布すると、マルチフィラメントを構成する繊維が接着剤によってモノフィラメント状に集束され固められて係合性能が大きく損失してしまうため、通常はフック状係合素子を有する面に塗布する方法が用いられる。しかしながら、フック状係合素子面に接着剤を塗布すると、当然フック状係合素子糸の表面にも接着剤が付着することになる。
フック状係合素子は、モノフィラメント糸をループ状に形成した後、片脚部を切断してフック状に形成するが、モノフィラメントループの片脚部を切断する加工工程は係合素子糸を接着剤などで基布に固定したあとに行われる。すなわち、特許文献1および2の製法では、接着剤が付着したモノフィラメント糸のループを切断加工してフック状係合素子を形成することになる。そして、接着剤が付着したモノフィラメント糸を切断加工する際には、切断刃がモノフィラメント糸に付着した接着剤の一部を剥がす場合がある。そして、剥がれかけた接着剤がフック状係合素子上に残り、ゴミが付着しているように見えるため、外観品位が損なわれることとなる。外観品位の低下を抑えるために塗布する接着剤の量を減らすと、係合・剥離の繰り返しにより係合素子が基布から引き抜かれ易くなり、耐久性が大きく低下することとなる。
また、特許文献3および4に記載された技術においては、地経糸の一部分に熱融着糸を用いているが、複数の異なる性質の糸を地経糸に用いた場合は、糸間で熱収縮率が異なるため、面ファスナーにシワが入ったり、染色性が異なるとスジ状に色ムラがみえたりして、外観品位を損なうこととなる。さらに、地経糸に熱融着糸を用いると、地経糸に平行に織り込まれる係合素子用糸が基布に強固に固定されずに係合素子が係合・剥離により基布から引き抜かれ易く、耐久性に劣ることとなる。
本発明者等は、面ファスナー基布の表面と裏面にそれぞれフック状係合素子とループ状係合素子を有する両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、熱融着糸を地緯糸に用いることで、基布に接着剤を塗布する必要がなく、かつ地経糸に熱融着糸を用いる必要がなくなることで、極めて耐久性に優れ、さらに係合力にも優れ、外観品位にも優れた両面係合タイプの布製面ファスナーが得られることを見出した。
一方、従来から、面ファスナーには、ナイロン系の繊維が専ら用いられているが、ナイロン系の繊維をフック状係合素子やループ状係合素子や地経糸や地緯糸に用いた場合には湿潤寸法安定性が悪く、吸水により面ファスナーが波打ったような状態となることが知られている。
さらに、従来からの面ファスナーでは、フック状係合素子やループ状係合素子が係合剥離の際に引き抜かれないように、基布に接着剤を塗布して係合素子の耐引抜性を得ているが、接着剤を塗布した場合には、基布が接着剤で固められることから剛直なものとなり、柔軟性が要求される衣類分野には適さないこととなる。
面ファスナーを構成する繊維として熱融着性の繊維を用い、この熱融着性繊維を溶融させて基布中の係合素子用繊維を融着させて、係合素子の耐引抜性を高める技術も報告されている(特許文献5)。しかし、基布を構成する繊維としてポリアミド系繊維が用いられている場合には、該ポリアミド系繊維は耐熱性が劣り、熱融着処理により繊維性能が大きく低下することとなる。
特開平4−49904号公報 特開2003−61714号公報 特開2004−351106号公報 特許第3647357号公報 特許第4690315号公報
本発明は、表面と裏面にそれぞれフック状係合素子とループ状係合素子を有する両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、優れた係合力と優れた耐久性、すなわち繰り返しの係合・剥離によっても係合素子が基布から引き抜かれることが少なく、さらに外観品位が損なわれていない両面係合タイプの布製面ファスナーを提供することにある。
本発明者等は、面ファスナー基布の表面と裏面にそれぞれフック状係合素子とループ状係合素子を有する両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、熱融着糸を地緯糸に用いることで、基布に接着剤を塗布する必要がなく、かつ地経糸に熱融着糸を用いる必要がなくなり、さらに面ファスナーを構成する繊維としてポリエステル系の繊維を用いることにより、極めて耐久性に優れ、さらに係合力にも優れ、外観品位にも優れた両面係合タイプの布製面ファスナーが得られることを見出した。
すなわち、本発明の一つの局面は、基布、その表面に存在するフック状係合素子およびその裏面に存在するループ状係合素子からなる面ファスナーにおいて、該基布を構成している地経糸および地緯糸ならびにフック状係合素子およびループ状係合素子が、いずれもポリエステル系樹脂から形成されている糸であり、かつ該地緯糸が芯鞘型の熱融着性ポリエステル系繊維を含み、さらにフック状係合素子およびループ状係合素子が、ともに、該基布を構成する該熱融着性繊維により基布に固定されている両面係合タイプの布製面ファスナーである。
本発明により、フック状係合素子およびループ状係合素子が基布を構成する地緯糸により融着固定されているので、接着剤を基布の表面あるいは裏面、すなわち係合素子が存在する面に塗布する必要がないことから、外観品位に優れた両面ファスナーが得られる。
本発明の両面係合タイプ布製面ファスナーの地緯糸方向の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、本実施形態の面ファスナーは、主として、フック状係合素子用モノフィラメント糸、ループ状係合素子用マルチフィラメント糸、地経糸および地緯糸から構成される。
フック状係合素子には、剛直性および軽い力ではフック形状が伸展されない、いわゆるフック形状保持性が求められ、そのために太い合成繊維製のモノフィラメント糸が用いられる。本実施形態では、このモノフィラメント糸として、ポリエステル系、より好ましくは、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルから構成されるモノフィラメント糸が用いられる。
ポリブチレンテレフタレート系のポリエステルとは、ブチレンテレフタレート単位からなるポリエステルであり、主としてテレフタル酸と1,4―ブタンジオールから縮合反応により得られるポリエステルであり、若干ならば、本発明の効果を妨げない範囲で、テレフタル酸や1,4―ブタンジオール以外の重合単位が付加されていてもよい。このような重合単位の代表例としては、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジオール類、安息香酸、乳酸等のオキシカルボン酸等が挙げられる。更に、上記ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルには、それ以外のポリマーが少量添加されていてもよい。
このようなポリエステルからなるフック状係合素子用モノフィラメント糸の太さとしては、直径0.15〜0.30mmの範囲であることが、フック状係合素子を形成する製織性の点で好ましく、より好ましくは直径0.18〜0.25mmの範囲である。この太さは、従来の一般的な面ファスナーのフック状係合素子の太さと比べて若干細いが、この細さが、両面係合タイプの布製面ファスナーに柔軟性という性能をもたらす。
次に、本実施形態において、ループ状係合素子として、ポリエステル系、より好ましくはポリブチレンテレフタレート系のポリエステルから構成されたマルチフィラメント糸が用いられる。ポリブチレンテレフタレート系のポリエステルとは、上記フック状係合素子の箇所で説明したのと同様である。
このようなポリエステルからなるループ状係合素子用マルチフィラメント糸としては、5〜9本のフィラメントからなるトータルデシテックスが150〜350デシテックスのマルチフィラメント糸が好ましい。熱融着によりループ状係合素子を基布に強固に固定するためには、ループ状係合素子を構成するフィラメントの本数を少なくして熱融着性樹脂がフィラメント間に浸透させる方が好ましくい。本実施形態を構成するループ状係合素子用マルチフィラメント糸の上記フィラメント本数は、従来一般に用いられているループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸のフィラメント本数10〜24本より若干低い。より好ましくは、6〜8本のフィラメントからなるトータルデシテックスが230〜330デシテックスのマルチフィラメント糸である。
なお、本実施形態において、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸には、ポリブチレンテレフタレート系ポリエステルのマルチフィラメントに、少数の他のフィラメント糸が引き揃えられていてもよい。
本実施形態において、フック状係合素子の高さとしては1.5〜3.0mm、ループ状係合素子の高さとしては1.6〜4.0mmの範囲が好ましい。より好ましくは、フック状係合素子の高さが1.5〜2.5mm、ループ状係合素子高さが1.6〜3.0mmである。
そして、本実施形態においてフック状係合素子の密度としては、15〜60個/cmの範囲であることがループ状係合素子間に入り込みやすい点で好ましく、特に好ましくは20〜40個/cmの範囲である。そしてループ状係合素子の密度としては、マルチフィラメント単位で40〜100個/cmの範囲であることが高い係合性を得やすい点で好ましく、特に好ましくは40〜70個/cmの範囲である。
また、本実施形態において、フック状係合素子密度とループ状係合素子密度の比率が高い係合力を得る上で重要となる。高い係合性を得るための素子密度の比率は、フック状係合素子:ループ状係合素子=1:1.3〜1:4が好ましく、1:1.5〜1:3がより好ましい。この範囲よりフック素子密度が高すぎても、またループ素子密度が高すぎても高い係合性は得られないおそれがある。従来は、フック状係合素子:ループ状係合素子=1:1の近辺が一般に用いられていたが、本発明で規定する範囲は、この一般的値から外れている点に留意すべきである。
本実施形態において、フック状係合素子およびループ状係合素子を構成するモノフィラメント糸およびマルチフィラメント糸は地経糸に平行に基布に挿入され、所々で地経糸をまたいでループを構成し、そしてループ形状を固定するために、熱が加えられる。
そして本実施形態において、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸が地緯糸方向に交互に地経糸に平行に基布に織り込まれている場合、すなわち基布のフック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸が図1に記載されているように、交わったり接したりすることなく1本毎に交互に基布に織り込まれている場合がお互いの係合素子が入り込みやすい点で好ましい。
なお、図1中の各符号は、以下を示す:1 基布の地経糸、2 フック状係合素子、3 ループ状係合素子、A フック状係合素子を有する地経糸と係合素子糸の組み合わせ領域(列)、B ループ状係合素子を有する地経糸と係合素子糸の組み合わせ領域(列)。
通常、フック状係合素子とループ状係合素子を同一面に混在させる面ファスナーの場合には、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸をそれぞれ複数本連続して基布に織り込む織り方が採用されていることを考慮すると、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸が地緯糸方向に1本毎に交互に地経糸に平行に基布に織り込まれていることは特異と言える。
また、本実施形態において、フック状係合素子用糸およびループ状係合素子用糸が図1に示すように地経糸4本に1本の割合で基布に織り込まれており、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸は基布内で交わる或いは接することがないように基布に織り込まれている場合が、フック状係合素子とループ状係合素子それぞれが基布に固定する点で好ましい。
さらに、本実施形態において、図1に示すように、フック状係合素子用糸が地経糸3本を跨ぐ箇所でフック状係合素子が形成され、ループ状係合素子用糸が地経糸1本を跨ぐ箇所でループ状係合素子が形成されているのが係合しやすい点で好ましい。
そして、さらに本実施形態では、フック状係合素子用糸が、フック状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸の上に浮き、さらにその次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸3本を跨ぐ箇所でフック状係合素子を形成し、一方、ループ状係合素子用糸は、ループ状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸1本を跨ぐ箇所でループ状係合素子を形成する織構造を有していることが、高い係合強力を得やすい点で好ましい。
本実施形態の面ファスナーにおいては、フック状係合素子のフック形状およびループ状係合素子のループ形状を固定するために加えられる熱が、同時に基布を構成する熱融着性繊維を融着させ、ループ状係合素子およびフック状係合素子を基布に固定することとなる。したがって、加えられる熱の温度としては、熱融着性繊維が溶融する温度で、かつフック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸が熱固定される温度である180〜220℃が一般的に用いられ、より好ましくは190〜210℃の範囲である。
そして、フック状係合素子用ループは、そのループ脚部の片側部が切断され、フック状係合素子とされる。そして、フック状係合素子を形成するためにフック状係合素子用ループの片側部を切断するために用いられる切断装置としては、2本の固定刃の間を1本の可動切断刃の往復運動によって切断することできる構造を有している装置が好ましい。
特に、本実施形態の面ファスナーでは、図1に示すように、フック状係合素子を構成する地経糸4本の組み合わせと、ループ状係合素子を構成する地経糸4本の組み合わせを用い、交互に基布を構成するように組み合わせることが係合素子の固定の点で好ましい。つまり、地経糸4本とフック状係合素子用糸を組み合わせて表面側にフック状係合素子用ループを形成し、そしてその隣には、地経糸4本とループ状係合素子用糸の組み合わせを配して、裏面側にループ状係合素子用ループを形成する。このような組み合わせで配列する方が、織成する際に糸への負荷が少なく、さらには熱融着糸による基布の固定力も十分に得られることになる。
次に、本実施形態の両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、基布を構成する地経糸としては、ポリエステル系のマルチフィラメント糸を用いるのが好ましい。特に、耐熱性に優れたポリエチレンテレフタレート系のマルチフィラメント糸が好ましい。もちろん、若干の共重合成分や他のポリマーや他のフィラメントを含んでいてもよいが、地経糸は、面ファスナーの長さ方向に連続して存在することにより、面ファスナーを製造する上で工程安定性をもたらす糸であることから、熱処理条件において、収縮等の変化が少ない糸であることが好ましく、したがってポリエチレンテレフタレートのホモポリマーから形成されているのがより好ましい。
地経糸を構成するマルチフィラメント糸の太さとしては、12〜96本のフィラメントからなり、トータルデシテックスが75〜250デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましく、特に24〜48本のフィラメントからなるトータルデシテックスが100〜200デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましい。そして、このようなマルチフィラメント糸を熱処理後の地経糸織密度として50〜90本/cmとなるように基布を構成する。
なお、フック状係合素子を構成するモノフィラメント糸およびループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸は、前述したように、地経糸に平行に基布に打ち込まれる。フック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸の打ち込み本数は、合計で、経糸本数20本(フック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸を含む)に対して3〜6本程度が好ましく、特に上記したように、5本に1本の割合が好ましい。
最後に、本実施形態の面ファスナーの基布に用いられる地緯糸としては、上記熱処理条件下で熱融着してフック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸の根元を基布に強固に固定できるポリエステル系の樹脂からなるものが好ましい。例えば、芯成分は熱処理条件で溶融しないが鞘成分は溶融する芯鞘型の断面を有するポリエステル系繊維が好適例として挙げられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、イソフタル酸やアジピン酸等で代表される共重合成分を多量に(例えば、20〜30モル%)共重合した共重合ポリエチレンテレフタレートを鞘成分とする芯鞘型ポリエステル繊維が代表例として挙げられる。
芯成分と鞘成分の比率は重量比で5:5〜8:2の範囲であることが好ましい。そして地緯糸を構成する繊維中に占める熱融着性繊維の割合は25〜100重量%が好ましく、特に地緯糸の全てが実質的に熱融着性繊維で形成されている場合がもっとも好ましい。芯成分が少ないと面ファスナーが長手方向に引き裂け易く、鞘成分が少ないと融着固定力が低くなるおそれがある。
さらに、フック状係合素子およびループ状係合素子を共に強固に基布に固定するためには、地緯糸として用いられた熱融着性繊維が熱融着すると共に、熱融着時に繊維自身が収縮してフック状係合素子およびループ状係合素子の根元を締め付けるのが好ましく、そのためには、地緯糸として用いられる熱融着性繊維は熱処理条件下で大きく熱収縮を生じる繊維が好ましい。具体的には、200℃で1分間加熱した場合の乾熱収縮率が10〜20%である繊維が好適に用いられ、特に同収縮率が12〜16%である繊維が好適である。
なお、地緯糸を構成するマルチフィラメント糸の太さとしては、12〜72本のフィラメントからなるトータルデシテックスが80〜300デシテックスであるマルチフィラメント糸が好ましく、特に15〜48本のフィラメントからなるトータルデシテックスが100〜250デシテックスであるマルチフィラメントが好ましい。そして、このようなマルチフィラメント糸を熱処理後の織密度として15〜25本/cmとなるように基布に打ち込むのが好ましい。そして、地緯糸の重量割合としては、面ファスナーを構成するフック状係合素子用モノフィラメント糸とループ状係合素子用マルチフィラメント糸と地経糸および地緯糸の合計重量に対して15〜40%が好ましい。
なお、上記したように、本実施形態の面ファスナーは、基布構成繊維を熱融着させることにより係合素子を固定するものであり、さらに、熱収縮させて係合素子をより強固に固定するものであり、基布に接着剤を塗布しない面ファスナーに適しているが、もちろん、従来の面ファスナーのように基布に接着剤を塗布する場合にも適用できる。
基布の織組織としては、フック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸を地経糸の一部とした平織が好ましい。
本実施形態の面ファスナーは、ポリエステル系の繊維で構成されているので、色むらを生じることなく均一に染色することができる。
本実施形態のフック・ループ一体型の面ファスナーは、従来の面ファスナーが用いられている様々な用途分野に用いることができる。例えば、サポーター類、各種おもちゃ類、土木用シートの固定、各種パネルや壁材の固定、太陽電池の屋根への固定、電気部品の固定、小物類、カーテン等に使用できるが、特に結束バンドの用途が適している。
すなわち、本実施形態の両面係合タイプの布製面ファスナーでは、フック状係合素子とループ状係合素子面が表裏一体となっているため、フック状係合素子面とループ状係合素子面の1部が重なるように螺旋状の巻きつけるだけで面ファスナーが係合して結束できるという利点を有する。よって、荷造りやケーブル結束には好適に使用できる。さらに両端部に本実施形態の面ファスナーを取り付けたテープ状物を結束物の周りに巻き付け、両端部の表面と裏面を重ね合わせることにより、強固に結束できる。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
本発明の一つの局面は、基布、その表面に存在するフック状係合素子およびその裏面に存在するループ状係合素子からなる面ファスナーにおいて、該基布を構成している地経糸および地緯糸ならびにフック状係合素子およびループ状係合素子が、いずれもポリエステル系樹脂から形成されている糸であり、かつ該地緯糸が芯鞘型の熱融着性ポリエステル系繊維を含み、さらにフック状係合素子およびループ状係合素子が、ともに、該基布を構成する該熱融着性繊維により固定されている両面係合タイプの布製面ファスナーである。
このような構成により、フック状係合素子およびループ状係合素子が基布を構成する地緯糸により融着固定されているので、接着剤を基布の表面あるいは裏面、すなわち係合素子が存在する面に塗布する必要がないことから、外観品位に優れた両面ファスナーが得られる。
しかも、本発明のフック・ループ一体型の面ファスナーの場合、基布を構成する地経糸と地緯糸、そしてフック状係合素子を構成するモノフィラメント糸およびループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸がともにポリエステル系の繊維であることから、地緯糸により強固に熱融着固定され、係合素子の耐久性が向上するとともに高い係合力が得られることとなる。
そして、さらに本発明では、基布を構成する地緯糸および地経糸が共にポリエステル系の繊維であることから、ポリアミド系繊維のように熱融着の際に熱劣化して繊維性能が大きく低下することや湿気により面ファスナーが波打ちを生じることもない。
しかも、本発明のフック・ループ一体型の面ファスナーでは、係合素子を固定するための接着剤を基布に塗布する必要がないことから面ファスナーが柔軟であり、さらに外観の品位が美しいという利点も有していることから、柔軟性や光沢の美しさが要求される分野においても使用できる。さらに、面ファスナーを構成する繊維はほぼ全てポリエステル系の繊維であることから、染色した場合に同一の染色工程でほぼ均一に染色でき、従来の面ファスナーのように異種の繊維が混入されていることによる染色性の相違に基づく色むらの発生の問題も生じない。
また、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子とループ状係合素子の素子密度の比が、フック状係合素子:ループ状係合素子=1:1.3〜1:4となる範囲である上記の布製面ファスナーであることが好ましい。それにより高い係合強力が得られ、かつ高い耐久性も得られると考えられる。
さらに、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸が地緯糸方向に交互に地経糸に平行に基布に織り込まれている上記の布製面ファスナーであることが、お互いの係合素子が入り込みやすいために好ましい。
また、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸およびループ状係合素子用糸が地経糸4本に1本の割合で基布に織り込まれており、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸は基布内で交わる或いは接することがないことが好ましい。これにより、フック状係合素子とループ状係合素子それぞれが基布に固定される。
さらに、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸が地経糸3本を跨ぐ箇所でフック状係合素子が形成され、ループ状係合素子用糸が地経糸1本を跨ぐ箇所でループ状係合素子が形成されていることである。それにより、より係合しやすい面ファスナーを得ることができる。
また、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸が、フック状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸の上に浮き、さらにその次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸3本を跨ぐ箇所でフック状係合素子を形成し、一方、ループ状係合素子用糸は、ループ状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸1本を跨ぐ箇所でループ状係合素子を形成する織構造を有していることが好ましい。
このような構成により、より高い係合強力を得やすいと考えられる。
そして、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸がモノフィラメント糸で、ループ状係合素子用糸がマルチフィラメント糸であって、これらが、ともにポリブチレンテレフタレート系の樹脂からなる糸であることが好ましい。
このような構成により、その柔軟な性質が、ループ状係合素子のフィラメントをバラケ易くしてループ状係合素子のフィラメントにフック状係合素子が引っかかりやすくなり軽度な荷重でも高い強力を得られる。
さらにフック状係合素子を構成するモノフィラメント糸として、ポリエチレンテレフタレート系のポリエステル繊維が用いられることにより、高い係合強力が得られる反面、係合・剥離を繰り返すとループ状係合素子糸のフィラメントの一部が基布部から引き抜かれ外観の品位が損なわれ、さらに耐久性の問題点も有していたが、本発明では、好ましくはフック状係合素子を構成するモノフィラメント糸も柔軟な性質を持つポリブチレンテレフタレート系のポリエステルであることにより係合素子の耐引抜性が改善される。
さらに、前記両面係合タイプの布製面ファスナーにおいて、フック状係合素子用糸が直径0.15〜0.30mmのモノフィラメント糸であり、かつループ状係合素子用糸が5〜9本のフィラメントからなるトータルデシテックスが150〜350デシテックスのマルチフィラメント糸であることが好ましい。
このようにループ状係合素子を構成するフィラメントの本数を少なくして熱融着性樹脂がフィラメント間に浸透する方が熱融着によりループ状係合素子を基布に強固に固定できると考えられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、乾熱収縮率はJIS L1013にしたがって、また係合強力はJIS L3416に従って面ファスナー幅80mmで測定した。
実施例1
面ファスナーの基布を構成する地経糸、地緯糸、フック状係合素子用モノフィラメント糸およびループ状係合素子用マルチフィラメント糸として次の糸を用意した。
[地経糸]
・融点260℃のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:167dtexで30本
[地緯糸(芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント系熱融着糸)]
・芯成分:ポリエチレンテレフタレート(融点:260℃)
・鞘成分:イソフタル酸25モル%共重合ポリエチレンテレフタレート
(軟化点:190℃)
・芯鞘比率(重量比):70:30
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:116dtexで24本
・200℃での乾熱収縮率:13%
[フック状係合素子用モノフィラメント糸]
・ポリブチレンテレフタレート繊維(融点:220℃)
・繊度:410dtex(直径:0.20mm)
[ループ状係合素子用マルチフィラメント糸]
・ポリブチレンテレフタレート繊維(融点:220℃)
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:265dtexで7本
上記4種の糸を用いて、以下の条件で、フック状係合素子が存在する領域(A)、そして(A)領域に隣接する、裏面にループ状係合素子が存在する領域(B)を交互に有する両面係合タイプの布製面ファスナーを製造した。
[フック状係合素子が存在する領域(A)]
上記地経糸、地緯糸およびフック状係合素子用モノフィラメントを用いて、織組織として平織を用い、織密度(熱収縮処理後)が地経糸55本/cm、地緯糸20本/cmとなるように織った。そして、地経糸4本に1本の割合でフック状係合素子用モノフィラメントを地経糸に平行に打ち込み、地緯糸3本を浮沈したのちに地経糸3本を跨ぐようにし、跨いだ箇所でループを形成するように基布上にループを形成した。
[ループ状係合素子が存在する領域(B)]
上記地経糸、地緯糸およびフック状係合素子用モノフィラメントを用いて、織組織として平織を用い、織密度(熱収縮処理後)が地経糸55本/cm、地緯糸20本/cmとなるように織った。そして、地経糸4本に1本の割合でループ状係合素子用マルチフィラメントを地経糸に平行に打ち込み、地緯糸1本を浮沈したのちに地経糸1本を跨ぐようにし、跨いだ箇所でループを形成するように基布上にループを形成した。なお、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸は交わることなく、また接することもない。
なお、上記(A)と(B)の領域は別々に織るのではなく、同時に織り上げて両面係合タイプの布製面ファスナーを製造した。具体的には、地緯糸を(A)と(B)に共通に打ち込み織り上げて(A)と(B)の領域が交互に存在する面ファスナーを形成した。すなわち、図1のように、面ファスナーテープの断面から見て、フック状係合素子列領域(A:地経糸4本+フック状係合素子用糸1本)の隣にループ状係合素子列領域(B地経糸4本+ループ状係合素子用糸1本)が存在し、その隣には、またフック状係合素子列領域(A:地経糸4本+フック状係合素子用糸1本)が存在し、さらにその隣にはループ状係合素子列領域(B:地経糸4本+ループ状係合素子用糸1本)が来るように、上記(A)領域と上記(B)領域が交互に存在するように織られている。そして、フック状係合素子が存在する面の反対側の面にループ状係合素子が存在している。なお、フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸は交わることも接することもない。
上記条件にて織成された両面係合タイプの布製面ファスナー用テープ用の布を、地緯糸の鞘成分のみが熱溶融し、なおかつ、地経糸、フック係合素子用モノフィラメント糸、ループ状係合素子用マルチフィラメント糸、さらには地緯糸の芯成分が熱溶融しない温度域、すなわち200℃で熱処理を施した。地緯糸は大きく収縮するとともに鞘成分が溶融して近隣に存在する糸を融着させた。その結果、基布は地緯糸方向に9%収縮した。そして、得られた織物を冷却させたのち、フック状係合素子用ループの片脚部を切断してフック状係合素子を形成した。
得られた両面係合タイプの布製面ファスナーのフック状係合素子密度は30個/cmであり、さらにフック状係合素子の基布面からの高さは1.7mmであり、ループ状係合素子密度は60個/cmであり、さらにループ状係合素子の基布面からの高さは1.8mmであった。
このようにして得られた両面係合タイプの布製面ファスナーを、ポリエチレンテレフタレート繊維が染色可能な高圧条件で紺色に染色したところ、染色斑がなく、高級感ある濃紺色に染色できた。
染色された両面係合タイプの布製面ファスナーは、従来の係合素子引き抜き防止用樹脂(バックコート用樹脂)を裏面に塗布した一般的な面ファスナーと比べて基布が極めて柔軟であり、この両面係合タイプの布製面ファスナーを水中に10分間浸漬したのち、水中から取り出したが、形態および係合力に何ら変化がなく、基布は平坦な状態を有しており、さらにフック状係合素子とループ状係合素子が一定方向に揃っており、かつ係合素子の表面には異物が付着しておらず、外観品位において極めて優れていた。
次に、得られた面ファスナーの係合強力を求めた。その結果を表1に示す。なお、係合強力は、80mm幅の面ファスナーのせん断方向と剥離方向の両方向で測定した。さらに、この面ファスナー同士を係合・剥離を2000回繰り返し、その後のループ状係合素子の基布からの抜け並びにループ繊維の切れを観察した。その結果を表1に記載する。
表1から明らかなように、本実施例のフック・ループ一体型面ファスナーは、係合強力が高く、係合・剥離を2000回繰り返した後の面ファスナーを観察したところ、係合素子の抜けはわずかであり、ループ繊維の切れはほぼ見られず、外観や係合強力を損なうようなものではなかった。
実施例2〜4
上記実施例1において、ループ状係合素子列領域を構成するループ状係合素子のループの形成を減らしてループ状係合素子密度を40個/cmに変更する以外は実施例1と同様にして面ファスナーを作製した(実施例2)。
また、上記実施例1において、フック状係合素子列領域を構成するフック状係合素子用糸の本数を変更し、フック状係合素子密度を60個/cmに変更する以外は実施例1と同様にして面ファスナーを作製した(実施例3)。
また、上記実施例1において、ループ状係合素子列領域を構成するループ状係合素子用糸の本数を増やし、そしてループ状係合素子のループの数を増やしてループ状係合素子密度を100個/cmに変更する以外は実施例1と同様にして面ファスナーを作製した(実施例4)。
そして実施例1と同様に、得られた染色後の面ファスナーの外観品位、係合強力、および係合・剥離を2000回繰り返した後のループ状係合素子の引き抜き並びにループ繊維の切れを観察した。その結果を表1に示す。
表1に記載されているように、実施例2〜4のものは、いずれも係合強力は実施例1のものと比べると劣るものの、係合素子の引き抜きに関しては実施例1のものよりも若干優れていた。また、いずれの面ファスナーにおいてもループ繊維の切れはほぼ見られなかった。外観品位に関しては、いずれのものも極めて優れ、染色斑も全く観察されない優れたものであった。
特に実施例2においては、ループ状係合素子密度が実施例1より少ないため、1個のフック状係合素子がループ状係合素子に係合する機会が減少し、結果としてループ状係合素子に引っ掛かっているフック状係合素子の全体数が減少して係合強力が低くなったと推測される。
また実施例3においては、フック状係合素子密度が増えたため、ループ状係合素子に引っ掛かるフック状係合素子の全体数は増えると思われたが、係合面を観察すると、フック状係合素子の頂上部とループ状係合素子の頂上部が接触しているだけで、フック状係合素子とループ状係合素子はお互いの素子の間に入り込んでいない部分が多くみられた。これは、フック状係合素子およびループ状係合素子の素子密度が高すぎることが原因と推測される。
また、実施例4においては、ループ状係合素子密度が増えたため、フック状係合素子に引っかかるループ状係合素子の数が増えるように思われたが、係合面を観察すると、実施例3の場合と同様に、フック状係合素子の頂上部とループ状係合素子の頂上部が接触しているだけで、フック状係合素子とループ状係合素子はお互いの素子の間に入り込んでいない部分が多くみられた。これは、ループ状係合素子の素子密度が高すぎるためループ状係合素子が十分に広がらず、係合するフック状係合素子の数が減少したことが原因と推測される。
すなわち、上記実施例2〜4では、ほとんど係合素子の隙間がないため、フック状係合素子およびループ状係合素子が長手方向の係合素子の隙間には入り込みにくく、その結果、係合している素子の全体数が少なくなり係合強力が低くなったと推測される。
また係合・剥離を2000回繰り返した後の係合素子の引き抜かれに関しては、実施例1の面ファスナーが、実施例2〜4に比べわずかにループ状係合素子用糸の繊維が抜けているのが確認されたが、これは、初期の係合強力から推察するに、実施例1の面ファスナーはフック状係合素子が引っ掛かるループ状係合素子の数が多い分、引き抜かれるループ状係合素子の数も多くなったと推測される。
実施例5
上記実施例1において、フック状係合素子をポリエチレンテレフタレートからなるモノフィラメント(融点:260℃、繊度:298dtex、直径0.17mm)に置き換え、ループ状係合素子をポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(融点:260℃、繊度:265dtex、フィラメント本数7本)に置き換える以外は実施例1と同様にして面ファスナーを作製した。
そして実施例1と同様に、得られた面ファスナーの係合強力と、係合・剥離を2000回繰り返した後のループ状係合素子の引き抜かれ並びにループ繊維の切れの有無を観察し、さらに外観品位に関しても観察を行った。その結果を表1に示す。
なお、実施例5のフック状係合素子用糸は、ポリエチレンテレフタレートのモノフィラメント糸であるため、剛直なるポリエチレンテレフタレート製繊維の特徴を考慮し、あえて実施例1のものより繊度を細くした。
表1の結果から明らかなように、初期係合強力は実施例1のものより低くなったが、実施例2〜4のものと遜色のない結果が得られた。さらに2000回剥離後の係合素子の引き抜きの程度は実施例1のものとほぼ同等であった。また、ループ繊維の切れはほぼ見られなかった。
実施例1のものと比べて係合・剥離強力が低くなっているが、これはループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸が個々のフィラメントにばらけることなく、集束状態を保っていることが観察され、それが係合力を低い値としているものと推測される。また、外観品位に関しては、上記実施例1〜3のものと変わりなく優れており、高級感を有するものであり、湿潤下においてもこの評価は変わらなかった。
Figure 0006265904
なお、表中、PETはポリエチレンテレフタレート、PBTはポリブチレンテレフタレートの略である。
比較例1
上記実施例1において、地緯糸として熱融着性繊維に代えて24本のフィラメントからなる120デシテックスのポリエチレンテレフタレートからなる熱融着性でない通常のマルチフィラメント糸を用い、そしてフック状係合素子面側にポリウレタンエマルジョン液を固形分で45g/mスプレー塗布する以外は実施例1と同一の方法により両面係合タイプの布製面ファスナーを製造した。得られた面ファスナーの性能を表1に併記する。
この比較例のものは、面ファスナーの性能においては大きな問題はなかったが、フック状係合素子の表面に付着したポリウレタン系の接着剤が一部剥離し、表面に埃が付着したように白粉が存在し、さらに係合・剥離を繰り返すことにより、より一層白粉が発生し、安っぽい印象を与えるものであり、さらに面ファスナーそのものが上記実施例1〜4のものと比べて硬く、柔軟性の点で劣るものであった。さらに染色物に関しても、基布のフック状係合素子側の面とフック状係合素子の表面にはポリウレタン層が存在しており、この層およびこの層により被覆された係合素子および基布が十分に染色されておらず、表裏で濃色差を有するものであり、高級感を有する印象を与えるものではなかった。
比較例2
実施例1において、地経糸のうち係合素子用糸の隣に存在する糸を実施例1に使用した熱融着性繊維に置き換え、そして地緯糸を比較例1で用いたポリエチレンテレフタレート製のマルチフィラメント糸に置き換える以外は同一の方法により両面係合タイプの布製面ファスナーを製造した。
得られた面ファスナーは、製造の際に、地経糸が熱融着して収縮を生じ、工程管理が極めて困難であり、得られた面ファスナーも、所々で波打ちを生じており、外観品位に劣るものであった。さらに2000回の係合剥離によりループ状係合素子が基布面から引き抜かれ、係合力が大幅に低下し、面ファスナーとして消費者に満足してもらえるようなものではなかった。さらに、経糸方向に経スジが目立ち、到底満足できるものではなかった。結果を上記表1に併記した。
比較例3
基布を構成する地経糸および地緯糸、そしてフック状係合素子糸用モノフィラメント糸、ループ状係合素子用マルチフィラメント糸として次の糸を用意した。
[地経糸]
・融点225℃のナイロン6からなるマルチフィラメント糸
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:155dtexで12本
[地緯糸]
・地経糸と同じ
[フック状係合素子用モノフィラメント糸]
・ナイロン66からなるモノフィラメント糸(融点:235℃)
・dtex(直径:0.20mm)
[ループ状係合素子用マルチフィラメント糸]
・ナイロン6からなるマルチフィラメント糸(融点:225℃)
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:235デシテックスで10本
上記4種の糸を使用し、上記実施例1と同様な織条件で織成し、そしてナイロンが熱劣化しない195℃の蒸気を用いて熱処理を施し、ループ形状を固定した。さらに、係合素子の基布への固定には、ポリウレタン系のエマルジョン液をエアレススプレー方式によってフック状係合素子面に塗布し、乾燥した。そしてさらに、フック状係合素子用ループの片脚部を切断して、フック状係合素子を形成した。得られた面ファスナーを、ポリアミド系織物を染色する条件下で濃紺色に染色した。
得られた面ファスナーの係合素子密度および係合素子高さ等は実施例1のものとほとんど変わらないものであった。そして実施例1と同様に、得られた面ファスナーのフック面の外観品位と、係合強力と、係合・剥離を2000回繰り返した後の外観品位を確認した。
その結果、外観品位では、フック状係合素子面に塗布した素子固定用の接着剤が、フック状係合素子糸から剥がれて白く粉状に見えた。そして係合・剥離を繰り返すと接着剤の剥がれは促進され、白粉はさらに多く見られた。またスプレー方式での塗布では噴出にムラがあると思われ、フック状係合素子面には幅方向に塗布量のムラと思われる接着剤のテカリが見られ、テープ外観品位は美しいとは到底いえないものであった。
比較例4
上記比較例3において、フック状係合素子をポリエチレンテレフタレートからなるモノフィラメント(融点:260℃、繊度:298dtex、直径0.17mm)に置き換え、ループ状係合素子をポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(融点:260℃、繊度:265dtex、フィラメント本数7本)に置き換える以外は比較例1と同様にして面ファスナーを作製した。
そして実施例1と同様に、得られた面ファスナーの外観品位と、係合強力と、係合・剥離を2000回繰り返した後の外観品位を確認した。その結果、比較例3のものと同様に、素子固定用の接着剤が剥離することにより生じる白粉が見られ、係合・剥離を繰り返すと、比較例3のものと同様により一層の白粉が生じた。さらに同様に塗布ムラによるテカリも見られ、到底外観・品位に優れたものとは言えなかった。
実施例6
上記実施例4において、基布面に存在するフック状係合素子の1/3を均等に選び出し、それらを根元から切断して取り除き、フック状係合素子の密度を20個/cmに減らした以外は実施例4と同一の方法により面ファスナーを作製した。
実施例7
上記実施例1において、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸を、従来の一般的なループ面ファスナーのループ状係合素子用として用いられているフィラメント数が15本のマルチフィラメント糸、すなわち融点220℃のポリブチレンテレフタレートからなる265dtex/15フィラメントのマルチフィラメント糸に置き換える以外は実施例1と同一な方法により面ファスナーを作製した。
実施例8
上記実施例1において、フック状係合素子を形成していた箇所、すなわち地経糸3本を跨いでいた箇所を地経糸1本を跨ぐように代えて、その箇所にフック状係合素子用のループを形成させ、かつループ状係合素子を形成していた箇所、すなわち地経糸1本を跨いでいた箇所を地経糸を1本も跨がないように代え、その箇所にループ状係合素子用のループを形成する以外は、いずれも実施例1と同一の方法で面ファスナーを作製した。
上記実施例6〜8で得られた各面ファスナーを、実施例1〜5と同様に、染色後の面ファスナーの外観品位、係合強力、および係合・剥離を2千回繰り返した後のループ状係合素子の引き抜き並びに係合素子のループ繊維切れ状態をそれぞれ観察した。その結果を表2に示す。
Figure 0006265904
表2から明らかなように、実施例6〜8のものは、いずれも係合強力は実施例1のものと比べると劣るものの、外観品位に関しては、いずれも実施例1のものと同様に極めて優れており、染色斑も全く観察されず、優れたものであった。
特に実施例6のものに関しては、ループ状係合素子の個数がフック状係合素子の個数に比べて多過ぎるものであるが、係合状態を観察すると、フック状係合素子の頂上部とループ状係合素子の頂上部は十分に接触しているものの、係合素子の間まで入るものが多くなく、実施例1のものと比べて係合強力の点で若干劣ることとなった。ループ状係合素子の耐引き抜き並びに耐繊維切れに関しては実施例1のものと同等であった。
また、実施例7のものに関しては、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸として、従来の一般的なループ面ファスナーに用いられているものと同程度のフィラメント本数の多いものが用いられた場合であり、フィラメント数が多いため、地緯糸に使用した熱融着性樹脂がループ状係合素子用マルチフィラメント内に十分に浸透できず、係合剥離2千回後のループ状係合素子の抜けがわずかに見られた。そしてさらには、ループ状係合素子用マルチフィラメントの1本の繊維が細くなることで、繊維1本の強力が弱くなり、ループ状係合素子用マルチフィラメントの繊維がわずかに切れていることが観察された。
また、実施例8のものに関しては、フック状係合素子とループ状係合素子の向きが係合し易い方向を向き合っているとは言えず、その結果、係合できた係合素子の数が実施例1のものと比べて少なく、高い係合強力が得られなかったものと予想される。ループ状係合素子の耐引き抜き並びに耐繊維切れに関しては実施例1のものと同等であった。
この出願は、2012年9月28日に出願された日本国特許出願特願2012−216238を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、前述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切かつ十分に説明したが、当業者であれば前述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易になし得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明は、面ファスナーに関する技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。

Claims (8)

  1. 基布、その表面に存在するフック状係合素子およびその裏面に存在するループ状係合素子からなる面ファスナーにおいて、
    前記基布を構成している地経糸および地緯糸ならびに前記フック状係合素子および前記ループ状係合素子が、いずれもポリエステル系樹脂から形成されている糸であり、かつ前記地緯糸が芯鞘型の熱融着性ポリエステル系繊維を含み、さらに前記フック状係合素子および前記ループ状係合素子が、ともに、前記基布を構成する該熱融着性繊維により基布に固定されており
    前記フック状係合素子と前記ループ状係合素子の素子密度の比が、フック状係合素子:ループ状係合素子=1:1.3〜1:4となる範囲である、両面係合タイプの布製面ファスナー。
  2. 前記ループ状係合素子の密度が、マルチフィラメント単位で40〜100個/cmの範囲である、請求項1に記載の布製面ファスナー。
  3. フック状係合素子用糸とループ状係合素子用糸が地緯糸方向に交互に地経糸に平行に基布に織り込まれている、請求項または2に記載の布製面ファスナー。
  4. フック状係合素子用糸およびループ状係合素子用糸が地経糸4本に1本の割合で基布に織り込まれており、前記フック状係合素子用糸と前記ループ状係合素子用糸は前記基布内で交わる或いは接することがない、請求項1〜のいずれかに記載の布製面ファスナー。
  5. フック状係合素子用糸が地経糸3本を跨ぐ箇所で前記フック状係合素子が形成され、ループ状係合素子用糸が地経糸1本を跨ぐ箇所で前記ループ状係合素子が形成されている請求項1〜のいずれかに記載の布製面ファスナー。
  6. 前記フック状係合素子用糸が、フック状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸の上に浮き、さらにその次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸3本を跨ぐ箇所でフック状係合素子を形成し、一方、前記ループ状係合素子用糸は、ループ状係合素子を形成したあと、次の地緯糸の下に沈み、そしてその次の地緯糸との間で基布面に浮上して隣の地経糸1本を跨ぐ箇所でループ状係合素子を形成する織構造を有する、請求項に記載の布製面ファスナー。
  7. 前記フック状係合素子用糸がモノフィラメント糸で、前記ループ状係合素子用糸がマルチフィラメント糸であって、これらが、ともにポリブチレンテレフタレート系の樹脂からなる糸である、請求項1〜のいずれかに記載の布製面ファスナー。
  8. 前記フック状係合素子用糸が直径0.15〜0.30mmのモノフィラメント糸であり、かつ前記ループ状係合素子用糸が5〜9本のフィラメントからなるトータルデシテックスが150〜350デシテックスのマルチフィラメント糸である、請求項1〜のいずれかに記載の布製面ファスナー。
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