以下、図を参照しながら、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明の思想がこのような実施形態に制限されてはならず、本発明の思想は、実施形態をなす構成要素の付加、変更、および削除などによって異なるように提案されてもよいが、これも発明の思想に含まれる。
図1は、本発明の一実施形態における、かつらの製作方法の順序を示したフローチャートである。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係るかつらの製作方法は、ビニールなどの臨時固定部11上に多数の紐を結合してベース部10を製作する段階S10と、ベース部10にかつら固定具20を結合する段階S20と、ベース部10に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を連結する段階S30と、ビニールなどの臨時固定部11を外す段階S40と、使用者の頭にかつら固定具(第1かつら固定具21、第2かつら固定具22)をクリップ結合する段階S50とを含んでもよい。
図1には、クリップ形式のかつら固定具が備えられたかつらの製作方法が示されているが、このようなクリップ形式のかつら固定具は、使用者の頭にかつらを着脱可能に結合することが可能であることから、半固定型かつらとして使用することができる。
以下、図を参照しながら、上述したそれぞれの段階について詳しく説明する。
図2は、本発明の一実施形態における、かつらを製作するためのベース部を示した断面図である。
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係るかつらを製作するためのベース部10は、一方向に延長する多数の紐10a、10b、・・・を含んでもよい。このとき、多数の紐を固定するための臨時固定部11が備えられてもよい。臨時固定部11はビニール材質で形成されてもよく、使用者の頭にかつら固定具20をクリップ結合する前に、前記ビニールなどの臨時固定部11を外してから使用してもよい。
ベース部10を形成する多数の紐10a、10b、・・・は、予め設定された間隔に離隔して並んで配置されてもよい。このとき、多数の紐は、少なくとも合成糸などの各種糸で形成されてもよい。
ベース部10は、かつらを施術または着用したい人の実際の髪の毛の量や、髪の毛の長さ、カバーしたい面積に応じて多様な大きさおよび形態で製作されてもよい。ベース部10を製作するときに、多数の紐10a、10b、・・・は、臨時固定部11上に待ち針(P)によって固定されてもよい。
図3は、本発明の一実施形態における、かつらを製作するためのかつら固定具を示した平面図であり、図4は、本発明の一実施形態における、かつらを製作するためのかつら固定具の斜視図である。
図3および図4を参照すると、本発明の一実施形態に係るかつら固定具20は、実際の人の髪の毛に固定される部分であって、かつらを着用したときに使用者の頭から脱落しないようにする役割をする。
かつら固定具20は、ベース部10の一端と他端にそれぞれ結合されるように、第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を含んでもよい。
第1かつら固定具21は、若干の曲面を有する四角形状で形成される第1本体210と、第1本体210の上面に一体に形成される多数の第1固定脚部211を備えてもよい。
これと同様に、第2かつら固定具22も、若干の曲面を有する四角形状で形成される第2本体220と、第2本体220の上面に一体に形成される多数の第2固定脚部221を備えてもよい。このとき、第1本体210と第2本体220には、網212、222が結合されてもよい。網212、222は、第1本体210および第2本体220の各面をすべて覆う形態で結合されてもよく、第1本体210および第2本体220の縁部分に余裕をもつように結合されてもよい。網212、222は、第1本体210および第2本体220に縫合によって固定されるか、接着剤によって付着されるか、ねじ、ボルト、ピンなどの結合部材によって固定されてもよい。
より詳細に、第1本体210に備えられる第1固定脚部211と第2本体220に備えられる第2固定脚部221は、一端がそれぞれ第1本体210および第2本体220に固定されており、他端は第1本体210および第2本体220から離隔した状態であってもよい(図4参照)。このとき、第1本体210および第2本体220は、少なくとも弾性の合成樹脂材質で形成されてもよい。かつらを着用する前には、かつら固定具(第1かつら固定具21、第2かつら固定具22)の固定脚部(第1固定脚部211、第2固定脚部221)の一部が本体(第1本体210、第2本体220)から離隔している状態であるが、かつらを頭に固定させたときには、第1本体210と第2本体220のラウンド部分を手で押すと弾性変形が起こり、多数の第1固定脚部211および第2固定脚部221と第1本体210および第2本体220とが完全に密着して結合するようになる。
言い換えれば、第1固定脚部211と第2固定脚部221は、一例として、パッチンピンの原理と類似している。前記パッチンピンの中央部分を押すとパッチンピンの面が反対方向に反れるという原理と同様に、第1固定脚部211と第2固定脚部221を押すと第1本体210と第2本体220が反対方向に反れてラウンド形状に形成され、第1固定脚部211および第2固定脚部221と第1本体210および第2本体220とが完全に密着するようになる。
本体(第1本体210、第2本体220)と固定脚部(第1固定脚部211、第2固定脚部221)が密着し、本体(第1本体210、第2本体220)と固定脚部(第1固定脚部211、第2固定脚部221)との間に位置する髪の毛が本体(第1本体210、第2本体220)および固定脚部(第1固定脚部211、第2固定脚部221)によって加圧されることにより、第1かつら固定具21および第2かつら固定具22が髪の毛に固定されるようになる。このような方式によって第1かつら固定具21および第2かつら固定具22が使用者の髪の毛に結合することを「クリップ結合」と称する。
また、第1本体210および第2本体220を覆う、すなわち、第1本体210および第2本体220の上面、下面、両側面を覆う網212、222は、縫合によってベース部10の紐10a、10b、・・・にしっかりと固定させてもよい。言い換えれば、網212、222が第1本体210および第2本体220の全面を覆うことにより、ベース部10の紐10a、10b、・・・に網212、222を結合する場合、第1かつら固定具21および第2かつら固定具22とベース部10との間に間隔が発生せず、これにより、着用者がかつらを着用した状態のときに風などが吹いたとしても、第1かつら固定具21および第2かつら固定具22とベース部10との間に間隔が発生しないため、かつらを着用者の髪の毛にしっかりと付着させることができる。
図5(a)は、本発明の一実施形態における、ベース部の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のベース部の一端に第1かつら固定具が結合された形態を示した断面図であり、図5(c)は、図5(b)のベース部の他端に第2かつら固定具が結合された形態を示した断面図である。
図5を参照すると、本発明の一実施形態に係るかつらを製作するためには、先ず、ビニールなどの臨時固定部11上に多数の紐を結合させてベース部10を製作する段階S10を経てもよい(図5(a)参照)。この場合、多数の紐10a、10b、・・・は、予め設定された間隔に離隔して並んで配置されてもよい。言い換えれば、多数の紐10a、10b、・・・は、それぞれ平行な状態に配置されるようになる。
一例として、かつらを着用する人の髪の毛の量が少なく、かつら用髪の毛を一般的な量よりも多く連結したいときには、多数の紐の間隔を予め設定された間隔よりも狭くすることにより、さらに多くのかつら用髪の毛を連結することができる。これとは反対に、かつら用髪の毛を一般的な量よりも少なく連結したいときには、多数の紐の間隔を予め設定された間隔よりも広くすることにより、かつら用髪の毛をさらに少なく連結することができる。
ベース部10には、多数の紐10a、10b、・・・を臨時に固定させる臨時固定部11が備えられてもよく、臨時固定部11に待ち針(P)によって固定されてもよい。
次に、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に第1かつら固定具21が結合されてもよい(図5(b)参照)。第1かつら固定具21は、ベース部10の一端に、第1かつら固定具21の網212をベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に縫合して結合されてもよい。
多数の紐10a、10b、・・・がベース部10にすべて臨時固定(仮固定)されている状態で第1かつら固定具21が結合されるときには待ち針(P)を外してもよく、第1本体210を覆っている網212を、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に針と糸を利用して縫って固定させてもよい。
次に、ベース部10に第2かつら固定具22を結合してもよい(図5(c)参照)。第2かつら固定具22は、ベース部10の他端に結合されてもよい。すなわち、第1かつら固定具21と第2かつら固定具22は、ベース部10上で対称となる位置に備えられてもよい。一例として、第1紐10aの一端部が第1かつら固定具21の一側端部に結合されている状態で、第1紐10aの他端部は、第2かつら固定具22の一側端部に結合されてもよい。
図6(a)は、本発明の第2実施形態における、ベース部の平面図であり、図6(b)は、図6(a)のベース部の一端に第1かつら固定具が結合された形態を示した平面図であり、図6(c)は、図6(b)のベース部の他端に第2かつら固定具が結合された形態を示した平面図である。
図6を参照すると、本発明の第2実施形態に係るかつらを製作するためには、先ず、ベース部10に備えられた多数の紐がジグザグ形態に配置されてもよい(図6(a)参照)。このとき、ベース部10には、多数の紐10a、10b、・・・を臨時に固定させるビニールなどの臨時固定部11が備えられてもよく、臨時固定部11に待ち針(P)によって固定されてもよい。
ベース部10に第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を結合させる段階S20では、ベース部10に第1かつら固定具21および第2かつら固定具22を結合させる前に、ベース部10の一側と他側に、それぞれベース部10を構成する紐が横、縦格子に多数が結ばれて形成される結び目部12、13が形成されてもよい。一例として、それぞれの結び目部12、13は、ベース部10で矢印方向に沿って形成されてもよく、結び目部12、13の広さは、第1かつら固定具21および第2かつら固定具22の広さに対応するように形成されてもよい。
結び目部12、13は、それぞれかぎ針(図示せず)または一般的な針と糸によって2〜3回結ばれて形成されてもよく、少なくともキルト糸、合成糸、釣糸などによって製作されてもよい。
次に、ベース部10に第1かつら固定具21を結合してもよい(図6(b)参照)。このとき、第1かつら固定具21は、ベース部10の一側に形成された結び目部12に結合されてもよい。
次に、ベース部10に第2かつら固定具22を結合してもよい(図6(c)参照)。このとき、第2かつら固定具22は、ベース部10の他側に形成された結び目部13に結合されてもよい。
本発明の第2実施形態に係るかつらのベース部10は、第1かつら固定具21および第2かつら固定具22が結合される部分に結び目部12、13が形成されるだけでなく、ベース部10の中央部分に、多数の紐10a、10b、・・・の間が広がることを防ぐための固定結び目部14が少なくとも1つ以上形成されてもよい。固定結び目部14は、多数の紐10a、10b、・・・と同じように、少なくとも合成糸などの各種糸で形成されてもよい。さらに、髪の毛の補強のために、多増毛、すなわち、多数のかつら用髪の毛の束が予め設定された間隔に離隔して結ばれている紐を縦方向に連結してもよい。
図7は、本発明の第3実施形態における、かつらの平面図であり、図8は、本発明の第3実施形態における、かつらのベース部に多数の結び目部が形成された形態を示した断面図である。
図7および図8を参照すると、本発明の第3実施形態に係るかつらは、本発明の第1実施形態に係るかつらを少なくとも1つ以上結合して製作されてもよい。より詳細に、使用者がカバーしたい面積が広い場合には、本発明の一実施形態に係るかつらを結合して製作することにより、さらに多くの部位をカバーすることができる。
一例として、本発明の第1実施形態に係るかつらの製作方法によって製作されたかつらを2つ連結したとする。この場合には、2つのかつらのうちいずれか1つのかつらの下端部と残りのかつらの上端部とを、針と糸を利用して縫って製作してもよい。2つのかつらを連結する場合には、ベース部10と第1かつら固定具21および第2かつら固定具22が、それぞれ2つずつ結合されてもよい。
2つのかつらのうちいずれか1つのかつらは、本発明の第1実施形態に係るかつらと同じように、ベース部10と、第1本体210と第1固定脚部211を含む第1かつら固定具21と、第2本体220と第2固定脚部221を含む第2かつら固定具22とを含んでもよい。さらに、2つのかつらのうちの残りのかつらは、ベース部10と、第1本体210’と第1固定脚部211’と、第2本体220’と第2固定脚部221’とを含んでもよい。このとき、第1かつら固定具21の部分には網212、212’が結合されてもよく、第2かつら固定具22の部分にも網222、222’が結合されてもよい。
また、ベース部10の中央部分には、多数の紐10a、10b、・・・の間が広がることを防ぐための固定結び目部14が少なくとも1つ以上形成されてもよい。固定結び目部14は、多数の紐10a、10b、・・・と同じように、少なくとも合成糸などの各種糸で形成されてもよい。また、髪の毛の補強のために、多増毛、すなわち、多数のかつら用髪の毛の束が予め設定された間隔に離隔して結ばれている紐を縦方向に連結してもよい。
固定結び目部14の半分は、ベース部10の上端部から中央部に向かって製作されてもよく、残りの半分は、ベース部10の下端部から中央部に向かって製作されてもよい。一例として、固定結び目部14の半分は、ベース部10の多数の紐10a、10b、・・・のうち、第1列、第2列、第3列方向に製作されてもよい。
図9は、本発明の一実施形態における、かつらのベース部に頭皮付着部が備えられたことを示した断面図であり、図10は、本発明の第3実施形態における、かつらのベース部に頭皮付着部が備えられたことを示した断面図であり、図11は、本発明の一実施形態における、かつらのベース部の一側に頭皮付着部が備えられたことを示した断面図であり、図12は、本発明の第3実施形態における、かつらのベース部の一側に頭皮付着部が備えられたことを示した断面図である。
図9〜図12を参照すると、本発明の一実施形態または第3実施形態に係るかつらのベース部10には、頭皮付着部15、16が備えられてもよい。
頭皮付着部15、16は、使用者の頭で髪の毛が少ないとか無い部分に直接付着される部分であって、ウレタン材質で形成されてもよい。頭皮付着部15、16は、使用者の髪の毛が少ないとか無い部分の形態に応じて円形、三角形、四角形などのような多様な形態で製作されてもよく、頭皮付着部15、16の位置を使用者の髪の毛の状態に応じて調節してもよい。
頭皮付着部15は、ベース部10の中央部に備えられてもよい(図9および図10参照)。一例として、頭皮付着部15は三角形状に製作されてもよく、多数の紐の上に備えられてもよい。頭皮付着部15の下には、頭皮付着部15を安定的に支持するために、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・が格子状に形成されてもよい。また、頭皮付着部15の下には、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・が枠形状に対応する形状で形成されて頭皮付着部15の縁を支持してもよい。
また、使用者がカバーしたい面積が広い場合には、本発明の第3実施形態に係るかつらのベース部10のうち上部のベース部10、すなわち、使用者の頭皮に固定される位置に頭皮付着部15が結合されてもよい。
また、頭皮付着部16は、ベース部10の上端に備えらえてもよい(図11および図12参照)。一例として、頭皮付着部16は正方形状に製作されてもよく、多数の紐のうち最上端に位置する紐に結合されてもよい。
図13は、本発明の一実施形態における、かつらのベース部にかつら用髪の毛が連結された形態を示した斜視図である。
図13を参照すると、本発明の一実施形態に係るかつらのベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を結んで結合してもよい(S30)。
かつら用髪の毛は、人の髪の毛と当接するかつらのベース部10の反対面に、前記かぎ針によって連結されてもよい。
かつら用髪の毛は、使用者の髪の毛の量や、髪の毛の長さ、カバーしたい面積に応じて多くを連結するか、少なく連結してもよい。
以下、本発明の第1〜第3実施形態に係る第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を備えたかつらの製作方法について説明する。
先ず、本発明の第1実施形態に係るかつらは、ビニールなどの臨時固定部11上に一方向に延長する多数の紐10a、10b、10c、・・・を結合してベース部10を製作してもよい(S10)。この段階において、多数の紐10a、10b、・・・は、予め設定された間隔に離隔して配置されてもよい。このとき、ベース部10は、使用者の髪の毛の量や、髪の毛の長さ、カバーしたい面積に応じて多様な大きさに製作されてもよい。
次に、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を縫合して結合してもよい(S20)。この段階において、第1かつら固定具21はベース部10の一端に結合され、第2かつら固定具22はベース部10の他端に結合されてもよい。
かつら固定具20は、ベース部10に針と糸を利用して縫い付けられてもよい。本発明の一実施形態に係るかつらのかつら固定具20は、一例として、かつら固定具20の縁部分をベース部10の紐10a、10b、10c、・・・と縫い合わせてもよい。
次に、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を結んで結合してもよい(S40)。ただし、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・には、図19に示すように、多数のかつら用髪の毛の束が予め設定された間隔に離隔して結ばれているもの(これを多増毛と称する)であることもあり、このような多増毛をベース部10に結合した場合には、紐10a、10b、10c、・・・に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を結ぶ段階が省略されてもよい。
次に、ビニールなどの臨時固定部11をベース部10から外してもよく(S40)、使用者の髪の毛にかつら固定具20をクリップ結合して固定させてもよい(S50)。
また、本発明の第2実施形態に係るかつらは、ビニールなどの臨時固定部11上から一方向に延長する多数の紐10a、10b、10c、・・・を結合してベース部10を製作してもよい(S10)。この段階において、多数の紐10a、10b、・・・は、ジグザグ形態に配置されてもよい。このとき、ベース部10は、使用者の髪の毛の量や、髪の毛の長さ、カバーしたい面積に応じて多様な大きさに製作されてもよい。
次に、ベース部10に第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を縫合して結合してもよい(S20)。この段階において、第1かつら固定具21はベース部10の一端に結合され、第2かつら固定具22はベース部10の他端に結合されてもよい。
一例として、ベース部10にかつら固定具20の大きさと対応する結び目部12、13を予め製作しておいた後に、結び目部12、13の位置にかつら固定具20を結合してもよい。結び目部12、13は、かぎ針によって製作されてもよく、少なくともキルト糸、合成糸、釣糸のうちいずれか1つによって製作されてもよい。
次に、ベース部10と第1かつら固定具21および第2かつら固定具22に、人毛または人造毛髪を連結してもよい(S30)。
次に、ビニールなどの臨時固定部11をベース部10から外してもよく(S40)、使用者の髪の毛にかつら固定具20をクリップ結合して固定させてもよい(S50)。
また、本発明の第3実施形態に係るかつらは、ビニールなどの臨時固定部11上から一方向に延長する多数の紐10a、10b、10c、・・・を結合してベース部10を製作してもよい(S10)。本発明の第3実施形態に係るかつらの場合には、使用者の髪の毛の量とカバーしたい面積に応じてベース部10を多数結合して製作してもよい。
次に、ベース部10に、第1かつら固定具21と第2かつら固定具22を縫合して結合してもよい(S20)。この段階において、第1かつら固定具21は、多数が結合されたベース部10それぞれの一端に結合され、第2かつら固定具22は、多数が結合されたベース部10それぞれの他端に結合されてもよい。すなわち、かつら固定具20は、ベース部10の数に比例して複数が備えられてもよい。
次に、ベース部10と第1かつら固定具21および第2かつら固定具22に、人毛または人造毛髪を連結してもよい(S30)。
次に、ビニールなどの臨時固定部11をベース部10から外してもよく(S40)、使用者の髪の毛にかつら固定具20をクリップ結合して固定させてもよい(S50)。
また、本発明の実施形態らに係るかつらの製作方法において、ベース部10には、使用者の頭皮に直接固定される頭皮付着部15、16が備えられてもよい。使用者の髪の毛の量が極端に少ないか、はげ頭である場合には、このような部位に頭皮付着部15、16を付着用することによってかつらを着用することができる。このとき、頭皮付着部15、16は、使用者がカバーしたい部分の形態に応じて多様な形状に製作されてもよい。
図14は、本発明の第4実施形態における、かつらを示した図である。
図14を参照すると、本実施形態に係るかつら2は、第1〜第3実施形態のように、使用者の髪の毛に着脱可能に結合する半固定式かつらである。ただし、本実施形態に係るかつら2には、クリップ結合形式のかつら固定具20の代わりに、ウレタン、ウレタン網、スキン付着用特殊網材質の頭皮付着部15または毛髪付着用ベルクロが備えられてもよい。
より詳細に、かつら2のベース部10は、横方向の紐101と縦方向の紐102とで構成された格子形態の紐を備えてもよく、このような紐にスキン用両面テープを結合した頭皮付着部15が備えられてもよい。このような頭皮付着部15は、使用者の頭に髪の毛の無いか、はげ頭である場合に、着脱可能な半固定式かつらとして適切に使用することができる。
頭皮付着部15は肌色または黒色で形成されてもよく、ベース部10に約1〜6つが備えられてもよいが、その数が限定されることはない。
図15は、本発明の第5実施形態における、かつらの製作方法の順序を示したフローチャートである。
図15を参照すると、本発明の第5実施形態に係るかつらの製作方法は、ビニールなどの臨時固定部11上に多数の紐10a、10b、10c、・・・を結合してベース部10を製作する段階S100と、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を結んで結合する段階S200と、ビニールなどの臨時固定部11を外す段階S300と、使用者の髪の毛をベース部10の紐10a、10b、10c、・・・と結合して固定する段階S400とを含んでもよい。
本実施形態に係るかつらは、使用者の髪の毛に約1〜2ヶ月持続して結合される固定式かつらに該当する。
本実施形態において、ビニールなどの臨時固定部11上に多数の紐10a、10b、10c、・・・を結合してベース部10を製作する段階S100と、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛を結んで結合する段階S200と、ビニールなどの臨時固定部11を外す段階S300は、第1実施形態と重複するため、第1実施形態の説明を援用することにする。
本実施形態において、使用者の髪の毛をベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に結んで固定する段階S400は、使用者の髪の毛のうちいずれか1つと使用者の髪の毛の他の1つを、ベース部10の紐10a、10b、10c、・・・を間に置いて互いに結んで処理するか、グルーによって結合するか、シリコンによって結合する方式によって使用者の髪の毛をベース部10と結合させてもよい。
図16は、多様な形態の固定式かつらを示した図であり、図17は、多様な方式によって固定式かつらを使用者の頭に固定することを示した図である。
図16および図17を参照すると、本発明の実施形態に係る固定式かつら50は、円形、正方形、台形、三角形などのように多様に形成されてもよく、固定式かつら50の全面部には、ウレタン、スキン付着用特殊網、またはウレタン網(ウレタンとスキン付着用特殊網とを結合したもの)のうち少なくとも1つによって形成された頭皮付着部51が備えられてもよい。このような頭皮付着部51にはスキン用両面テープが備えられ、このようなテープを利用して使用者の額側に付着することができる。
固定式かつら50の場合、使用者の髪の毛をベース部10の紐10a、10b、10c、・・・に結んで固定する段階S400は、かつら50、すなわち、かつら50のベース部10内側の髪の毛(図17(a)のh1)とかつら50の外側の髪の毛(図17(a)のh2)とを結合してかぎ針によって結ぶか、髪の毛を押すリングを利用して結合するか、グルーまたはシリコンによって接合するか、編み込む方法により、かつら50を髪の毛に固定させてもよい。
また、図17(b)に示すように、固定式かつら50内側の2つの髪の毛h3、h4を、ベース部10の紐を間に置いて引き出して互いに結合してかぎ針で結ぶか、リングを利用して結合するか、グルーまたはシリコンによって接合するか、編み込む方法により、かつら50を髪の毛に固定させてもよい。
さらに、頭皮付着部51は、使用者の毛髪の状態に応じ、図17(c)に示すように、固定式かつら50の前面ではなく中間に備えられてもよい。この場合にも、頭皮付着部51は、肌色または黒色で形成されることが好ましい。
図18は、本発明の第6実施形態における、かつらの製作方法を示した図であり、図19は、本発明の第6実施形態における、かつらの製作過程で使用されるかつら用髪の毛の束が備えられた糸を示した図である。
図18および図19を参照すると、先ず、使用者(H)の頭上で髪の毛のない部位を、ビニールラップなどによってはげ頭フレーム60の形を取ってもよい(図18(a)参照)。このようなはげ頭フレーム60は、ビニール材質で形成されるため容易に曲がることから、このようなはげ頭フレーム60にテープなどを追加で付けることにより、はげ頭フレーム60が簡単には曲がらなくなり、剛性をもつようになる。このように、はげ頭フレーム60が硬い剛性の性質をもつことにより、後述するかつら製作のためのフレーム、すなわち、形としての役割を行えるようになる。言い換えれば、ビニール材質のはげ頭フレーム60にテープなどを付けてはげ頭フレーム60に剛性が生じるように、すなわち、硬くしてから使用者のはげ頭部分に対応するように枠線を記すようになるが、このような枠線を切ってはげ頭フレーム60を完成させることができる。
次に、髪の毛のない頭模型(頭部模型)Mの全体にベースビニール70を被せ、模型の首にベースビニール70を固定してもよい(図18(b)参照)。
次に、図18(a)で形を取ったはげ頭フレーム60をベースビニール70が被せられた状態の髪の毛のない頭模型に付け、ペンを利用してはげ頭フレーム60の枠61に沿って記してもよい(図18(c)参照)。このように、頭模型に記された部分がビニール材質(ベースビニール70)の臨時固定部となる。
次に、枠が記されたベースビニール70に待ち針(P)を刺し、このような待ち針(P)の間を、図19に示すように、人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛の束が結ばれている合成糸などの糸材質の紐に連結してもよい(図18(d)参照)。頭模型(M)の材質は、待ち針(P)の挿入が可能なように、軟性のシリコン材質で形成されてもよい。図19に示すように、人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛の束が所定の間隔に離隔して結ばれているものを「多増毛」と称する。
次に、ベースビニール70に結合される紐はジグザグ方向に配列されており、互いに交差する部分を結んで横紐71および縦紐72が格子形状を形成してもよい(図18(e))。このように形成された格子形状のかつらは、かつらの内部の髪の毛(h1)とかつらの外部の髪の毛(h2)とを、互いにベース部の紐を間に置いて引き出して互いに結合してかぎ針で結ぶか、リングを利用して結合するか、グルーまたはシリコンによって接合するか、編み込む方法により、かつらを髪の毛に固定させてもよい(図18(e)参照)。
また、これとは異なり、このように形成された格子形状のかつらに、ウレタン、ウレタン網、スキン付着用特殊網材質の頭皮付着部15、毛髪付着用ベルクロ、またはクリップ結合方式のかつら固定具20を多数付着させ、半固定式かつらとして活用してもよい(図18(f)参照)。
図20は、本発明の第7実施形態における、かつらの製作方法を示した図である。
図20を参照すると、先ず、髪の毛のない頭模型(M)にかつら固定具20を臨時固定(仮固定)してもよい。第1かつら固定具21は、頭模型(M)の一側に待ち針(P)によって臨時固定(仮固定)されてもよく、第2かつら固定具22は、頭模型(M)の他側に、第1かつら固定具21と対称になるように待ち針(P)によって臨時固定(仮固定)されてもよい(図20(a)参照)。このとき、第1かつら固定具21と第2かつら固定具22との間の距離は、使用者(H)が実際にカバーしたい面積に応じて異なるように調節されてもよい。
次に、第1かつら固定具21と第2かつら固定具22に臨時固定(仮固定)された待ち針(P)の間に多数のかつら用髪の毛紐が予め設定された間隔に離隔して結ばれている紐を連結してもよい(図20(b)参照)。このとき、多数のかつら用髪の毛の束は、図19に示すように、人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛の束が所定の間隔に離隔して結ばれている多増毛が連結されてもよい。待ち針(P)は、かつら固定具20に備えられた網212、222の一側に沿って臨時で固定されてもよく、前記多増毛の一端部は、第1かつら固定具21を臨時固定(仮固定)する待ち針(P)と結合され、前記多増毛の他の端部は、第2かつら固定具22を臨時固定(仮固定)する待ち針(P)と結合されてもよい。
次に、第1かつら固定具21および前記第2かつら固定具22と前記多数のかつら用髪の毛の束を、糸と針を利用して結び目17を形成してもよい(図20(c)参照)。結び目17は、上述した実施形態で示された結び目部12、13および固定結び目部14とは異なり、かつら固定具20と前記多増毛を連結し、前記多増毛がかつら固定具20と所定の間隔に広がることを防ぐ役割をしてもよい。一例として、結び目17は、かつら固定具20の中央部に少なくとも1つまたはそれ以上が形成されてもよい。
次に、頭模型(M)に固定された待ち針(P)を外してもよく、製作が完成したかつらを頭模型(M)から分離してもよい。
また、上述した本発明の第7実施形態に係るかつらの製作方法によって製作されたかつら2つを連結してもよい(図20(d)参照)。この場合、図7および図8に示すように、2つのかつらのうちいずれか1つのかつらの下端部と残りのかつらの上端部を、針と糸を利用して縫い合わせて製作してもよい。本発明の第7実施形態に係るかつらの製作方法によって製作されたかつらを2つ連結することは、第3実施形態と重複するため、第3実施形態の説明を援用することにする。ただし、第7実施形態では、人毛または人造毛髪などのかつら用髪の毛の束が所定の間隔に離隔して結ばれている多増毛が連結されてもよい。
図21は、本発明の第8実施形態における、かつらで紐または多増毛が水平方向に並んで配置された様子を示した図であり、図22は、本発明の第8実施形態における、かつらで紐または多増毛が水平および垂直方向に互いに交差する様子を示した図である。
図21および図22を参照すると、本発明の第8実施形態に係るかつらは、多数の紐が備えられるベース部、ベース部に結ばれて結合されるかつら用髪の毛、ベース部の縁に備えられ、使用者の頭上に付着するウレタンベースを含んでもよい。
前記ベース部に多数の紐が備えられる代わりに、多増毛、すなわち、多数のかつら用髪の毛の束が予め設定された間隔に離隔して結ばれている紐が備えられてもよい。このような多増毛が備えられた場合には、ベース部に備えられる紐にかつら用髪の毛を別途に結ぶ必要はない。言い換えれば、ベース部に一般的な紐が備えられる場合には、ベース部に紐を結合させた後に、このような紐にかつら用髪の毛を結ばなければならないが、ベース部に多増毛を結合する場合には、このような多増毛に再度かつら用髪の毛を結ぶ必要はない。
また、ベース部に備えられた多数の紐または多増毛は、図21(a)〜(c)に示すように、水平方向に並んで配置されてもよく、図22(a)〜(c)に示すように、水平および垂直方向に配列され、格子形態に互いに交差してもよい。
本発明の第8実施形態に係るかつらは、第5実施形態に係るかつらと同じように、使用者の髪の毛に約1〜2ヶ月に渡って持続して結合される固定式かつらに該当する。また、髪の毛の無いはげ頭、または髪の毛の無い部位に付着して使用することができる。
かつらの縁には、ウレタン材質のベース枠が備えられてもよい(図21(a)参照)。このとき、前記ウレタンベース枠は、使用者の頭上にグルーまたはテープを利用して付着されてもよい。前記グルーまたはテープは、肌に触れても無害なスキン用グルーまたはテープであってもよい。一例として、前記ウレタンベースの縁は、図に示すように、四角形態や円形、三角形などのような多様な形状で形成されてもよい。
かつらの上側中央部には、前記ベース枠と同じウレタン材質の固定部が備えられてもよい。一例として、前記ウレタン材質の固定部は、約1.5cmの厚さで形成されてもよい。
また、かつらの縁に備えられた前記ウレタンベースには、多数の穴が形成されてもよい(図21(b)参照)。前記穴は、パンチを利用して約1cmの間隔で離隔して形成されてもよい。このとき、前記ウレタンベースには網を結合させてもよく、前記網が結合された状態で前記ウレタンベースに沿って穴を形成してもよい。このような穴は、パンチまたはその他の装置を利用して形成されてもよい。前記穴から使用者の髪の毛を引き出し、外にある髪の毛と共に結んで処理してもよい。一例として、前記穴から引き出した髪の毛と外にある髪の毛とは、結び目、リング、グルー、編み込みなどによって固定してもよい。
前記ウレタンベースは、かつらの中央部にも備えられてもよい(図21(c)参照)。したがって、かつらを使用者の頭上にさらにしっかりと固定させることができるという長所がある。また、使用者の髪の毛が少ない部位に応じてかつらを移動させ、かつらの中央部に形成された穴から使用者の髪の毛を引き出し、外にある髪の毛と共に、結び目、リング、グルー、編み込みなどによって固定してもよい。
前記かつらの縁は、頑丈なキルト糸や特殊な釣糸、その他にも頑丈な糸または多増毛を利用して形成されてもよい。一例として、前記縁に多増毛が結合された場合には、前記多増毛と使用者の髪の毛とを結んで処理することによって固定してもよい。