JP2008101320A - 自毛活用型かつら - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数本のリブと各リブに対して一点で連結する該連結用リブとを組み合わせて各リブ及び連結用リブの先端部がヘアラインLから天頂部側へ入り込んで位置するように骨格様のフレームワークを形成し、この骨格様のフレームワークに多数の擬毛15を取り付けて周縁枠を有しない植毛フレーム10を構成していて、フレームワークは、かつらのアウトラインを形成しないよう、複数本のリブを装着者の頭部の前後方向のみに略平行に、且つ、前額部付近において中央のリブの先端を最も突出させ左右に位置するリブを徐々に引っ込めるように複数本のリブを配置して形成されている。
【選択図】図3
Description
この発明の第二の目的は、周縁枠部材並びにネット或いは人工皮膚等の椀状又は帽子状のかつらベースを廃止することにより、かつらの周縁が容易に視認されることのない自毛活用型のかつらを提供することである。
本発明の第三の目的は、上記自毛活用型のかつらの製造方法を提供することである。
また、本発明の自毛活用型かつらの製造方法は、アウトラインのない所定のフレームワークのパターンに沿って所定形状の頭型に溝を刻設し、この溝内に、線状のリブ及び線状の連結用リブを構成する材料を溶融状態で流し込んで固化することで、複数のリブとリブに少なくとも一点で交差し連結した連結用リブとを備える頭型に沿った湾曲状のフレームワークを形成し、これに多数の擬毛を取り付けることにより植毛フレームを得ることを特徴としている。
図1乃至図3は本発明の第一の実施形態に係る自毛活用型かつら1を示す斜視図及び平面図並びに装着状態の斜視図である。この自毛活用型かつら(以下、単にかつらと称する場合がある。)は、頭部の所望の位置に載せて、植毛フレーム10に取り付けられている擬毛15と装着者の自毛Hとを混ぜ合わせて装着するようになっており、装着に際して、植毛フレーム10の間から自毛Hを容易に引き出して擬毛15と十分に絡ませることができる。
そして、かつらの外形を画成するアウトラインが存在しないので、周縁枠部材を構成しないことから、植毛フレーム10が自毛中に完全に隠蔽され、頭部から露見するようなこともない。
図4に示す植毛フレーム11は、図示の場合上下方向、即ち、装着者の頭部の前後方向に互いに間隔を開けて略平行に延びる複数本、図示の場合7本のリブ13と、これらのリブ13の各両端から引っ込んだ内側にて、各リブ13と二点で交差する1つの環状の連結用リブ14とで構成される。このように各リブ13はこの環状の連結用リブ14でそれぞれ二点で連結されることにより、フレームワークがより強固に保形される。
最初に、図6に符号19で示すように、好ましくは装着者の頭部形状にできるだけ一致するように成型した頭部形状を模した石膏頭型を製作する。この石膏頭型19上に所望のフレームワークのパターンを書き込み、このパターンに沿ってリブ13及び環状の連結用リブ14を所定長さに切って配置し、それぞれの交点となる部分に印を付ける。
この平面状のフレームワークを石膏頭型19に描かれているパターンに合わせて湾曲し固定する。そして、所定時間、所定温度で加熱処理することにより、フレームワークは、装着者の頭部形状に沿った湾曲状に形成される。
リブ13,14としてポリアミド樹脂で作った細線を用いる場合は、約150℃〜170℃で、30分〜4時間程熱処理を施すと湾曲形態が安定する。このリブは、透明,半透明又は肌色或いは擬毛15と同色に着色されたものを用いるのが望ましい。また、リブの表面をサンドペーパーなどで粗面処理を施すと、表面の艶を抑えることができるとともに、取り付けた擬毛15の抜け落ちを防止するうえで好ましい。
前記増毛領域Nは、ネット部材の代わりに人工皮膚で形成されてもよい。
図16(A)及び(B)は、リブ13の先端が目立たないように工夫したものであり、これらの図は、リブ13の先端にループ13iを形成し、このループ13iにも擬毛15を取り付けた状態を示す部分拡大斜視図である。このループ13iは、一本の線材の一端をリブ13の先端部に添着し、その中間をリブの先端から突出させて環を作った後、他端をリブ13の先端部に巻回し、接着剤で固定することにより形成されている。
図18(A)に示すように、熱収縮性のチューブ18bは、芯材18aの外径より大きい内径を有しており、収縮される前のチューブ18bに芯材18aを差し込み、100℃〜105℃の温度範囲で数十分程度(例えば、5分〜30分)加熱処理を施すことで、チューブ18bが熱収縮して芯材18aに密着する。この際、チューブ18bは芯材18aの全長より長く形成されているので、加熱処理後は、図18(B)に示すように、残余のチューブ(突出部)18cが芯材18aの両端からさらに外方へ縮径状態で延出している。このように、チューブ18bは芯材18aよりも長く形成されるのが望ましい。加熱処理を施されたリブ18の表面は、弾性のあるゴム質であるが、艶があるため、やすりなどでその表面を擦り、図18(C)に示すように艶消しされていれば、迷彩効果に富んで好ましい。また、薬液処理にて艶消しすることも可能である。
なお、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から除外するものではない。
10,11 植毛フレーム
13,13a〜13f,13−2,18 リブ
13g 膨出部
13h 屈曲部位
13i ループ
13−1 U字状のリブ
14 連結用リブ
14−1 半環状の連結用リブ
15 擬毛
16 補助連結用リブ
17 ストッパー
18a 芯材
18b 熱収縮性のチューブ
18c 突出部
19 石膏頭型
19a 溝
Claims (12)
- かつらの隙間から装着者の自毛を引き出してかつらに取り付けた擬毛と混ぜ合わせて装着する自毛活用型かつらにおいて、
線状に形成した複数本のリブ及び線状に形成した少なくとも一本の連結用リブで構成し、該複数本のリブと各リブに対して一点で連結する該連結用リブとを組み合わせて各リブ及び連結用リブの先端部がヘアラインから天頂部側へ入り込んで位置するように骨格様のフレームワークを形成し、
この骨格様のフレームワークに多数の擬毛を取り付けて周縁枠を有しない植毛フレームを構成していて、
上記フレームワークは、かつらのアウトラインを形成しないよう、上記複数本のリブを装着者の頭部の前後方向のみに略平行に、且つ、前額部付近において中央のリブの先端を最も突出させ左右に位置するリブを徐々に引っ込めるように上記複数本のリブを配置して形成されており、
装着者の頭部に載せて、上記植毛フレームの間から出した装着者の自毛と上記リブに取り付けた擬毛とを混ぜ合わせて装着することを特徴とする、自毛活用型かつら。 - 前記骨格様のフレームワークの増毛密度を高くすべき部位に、前記複数本のリブが互いにその間隔を狭めて近接して組み合わされていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記並列した複数のリブのうち隣り合うリブ同士が、装着者の分髪部周辺にて、他のリブ同士の各間隔より広い間隔で組み合わされていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記複数本の各リブが互いにほぼ平行に延びており、各リブの長さ方向の中間部位が外方へ屈曲し、その屈曲した箇所から先端に向かって頭形状に沿うように湾曲してその先端が頭皮に接するように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記リブとリブとの間に、ネット部材又は人工皮膚製の増毛領域が張設され、その増毛領域に擬毛が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記リブとリブとの間に、ネット部材又は人工皮膚製の増毛領域が張設され、その増毛領域に分髪部を形成する擬毛が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記リブが、その自由端に膨出部を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 前記リブが、弾性を備えた剛性材料から成る芯材とその芯材を覆う熱収縮性のチューブとで形成されていることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載の自毛活用型かつら。
- 前記リブが、その自由端に擬毛取付用のループを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の自毛活用型かつら。
- 複数本の線状のリブと少なくとも一本の線状の連結用リブとを所定のフレームワークのパターンに沿って接着,結着,超音波溶着などで連結することによりアウトラインのない平面状の骨格様のフレームワークを形成し、
上記フレームワークのパターンに沿って溝を刻設した所定形状の頭型に上記フレームワークを載置してこの頭部形状に沿って湾曲させて保持し、
上記各リブを構成する材料が熱変化する温度で所定時間加熱することにより、上記頭型に沿った湾曲状のフレームワークを成形し、
次いで、この湾曲状のフレームワークに多数の擬毛を取り付けることにより植毛フレームを得ることを特徴とする、自毛活用型かつらの製造方法。 - 前記リブを構成する材料をナイロンフィラメントとし、加熱温度150℃〜170℃で30分〜4時間程度加熱することを特徴とする、請求項10に記載の自毛活用型かつらの製造方法。
- アウトラインのない所定のフレームワークのパターンに沿って所定形状の頭型に溝を刻設し、この溝内に、線状のリブ及び線状の連結用リブを構成する材料を溶融状態で流し込んで固化することで、上記複数のリブと該リブに少なくとも一点で交差し連結した連結用リブとを備える上記頭型に沿った湾曲状のフレームワークを形成し、これに多数の擬毛を取り付けることにより植毛フレームを得ることを特徴とする、自毛活用型かつらの製造方法。
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