JPH0369601A - ナイロンネットを用いたかつらベースの艶消し方法 - Google Patents

ナイロンネットを用いたかつらベースの艶消し方法

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JPH0369601A
JPH0369601A JP20128989A JP20128989A JPH0369601A JP H0369601 A JPH0369601 A JP H0369601A JP 20128989 A JP20128989 A JP 20128989A JP 20128989 A JP20128989 A JP 20128989A JP H0369601 A JPH0369601 A JP H0369601A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はかつらベースの艶消し方法、とくにかつらベー
ス用ネットのナイロン繊維表面に微細な凹凸を形成し、
かつらベースの表面を粗面化することによって艶消しす
る方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、通気性を良好とするため、ナイロンのフィラメ
ントにてネット状に形成したナイロンネット部材を、か
つらベースの全体または一部とした、所謂ネットベース
が広く用いられている。
例えば、本出願人による特開昭61−124615号公
報には第5図のようなかつらベースが示されている。こ
のかつらベースは、中央部に位置するネットベース部C
と、合成樹脂型の人工皮膚としての分髪部りと、これら
の周縁部に配置した接着台部Bとからなっていて、縁取
りテープTによってこれらが相互に接着されている。こ
のようにして作製されたかつらベースの凸状湾曲表面に
は、入毛または人工毛でなる毛髪(図示せず)が植設さ
れて、かつらとして完成される。
ここで、ネットベース部Cとして用いられるネット部材
は、通常ナイロンのモノフィラメントにて、織成又は!
威したもの、或いはナイロンフィラメントを複数本縦方
向に配置した縦糸群と該縦糸群と直交する方向に複数本
配置した横糸群とを互いに重ね合わせたうえで、それら
の交点を接着することにより形成した手織製のものが、
一般に用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記ナイロンネット部材を形成するナイロン
フィラメントは、その表面が極めて滑らかに形成されて
いるため、特有の鏡面光沢を呈し、このようなネット部
材を用いて製造したかつらを着用すると、植毛した毛髪
の隙間を通してナイロンフィラメントに照射した光が、
その表面で反射することにより、網目状のナイロンネッ
ト部材で成るかつらベースが光って目に付きやすく、か
つらを着用していることが容易に露顕してしまうという
問題があった。
とくに、使用するかつらの植毛量を段階的に増やして自
然な増毛をしようとする場合に、増毛量の少ない初期の
段階では、植毛されている毛髪量が少ないため、ナイロ
ンネットベースの存在がとりわけ目立ってしまい、かつ
らを着用していることを他人に知られ易いという問題が
あった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであって、かつ
らベースとしてのナイロン製ネットベース部材を構成す
る各ナイロンフィラメントの表面を、ランダムに浸食す
ることにより相対的に微細な凹凸を付与して粗面化し、
光を乱反射させることによりネットベース部材の光沢を
なくして艶消しを行う方法を提供することを目的とする
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は本発明にあっては、かつらベースを構成する
ナイロン製のネット部材の表面に吸水性を備えた基布を
接触させ、この接触状態を保持したまま該基布を介して
ネット部材にナイロンの溶剤を適用し、次に上記基布を
取り去ることにより、このネット部材を構成するナイロ
ンフィラメントの表面を不規則に浸食させ、この表面を
粗面化して相対的に微細凹凸を形成するようにした、か
つらベースの艶消し方法にまり達成される。
〔作 用〕
この発明によれば、かつらベースとしてのナイロンネッ
ト部材に、ナイロンに対する溶剤を適用するに際し、吸
水性の基布を介して行うようにしたので、この溶剤は、
先ず基布を構成する繊維中に浸透して基布に吸収され、
次いで、基布に浸透付着している溶剤がネット部材の表
面に接触することとなり、ネット部材を構成するフィラ
メントの表面はこの溶剤により基布の繊維及び細目が写
しとられるように溶解され、微細な凹部が形成される。
次いで、基布を取り去ることにより、ネット部材の表面
には微細な凹凸が残されてかつらベースの表面が粗面化
されることとなる。
本発明で使用されるナイロンネット部材としては、不織
製の、または編成するか或いは平織りなどに織成された
ものの何れも適用可能である。
〔実施例〕
以下、添付図面に基づいて本発明の好ましい実施例を詳
細に説明する。ただし、以下に述べる実施例は、本発明
を好適に実施するための具体例であるから、種々の技術
的限定が付されて゛いるが、本発明の範囲はとくに限定
的な記載がない限り、これら技術的に限定された態様の
みに制限されるものではない。
第1図は、本発明によりかつらベース用のネット部材の
表面に微細な凹凸を形成させる方法の最も単純な一例を
示している。
先ず、ナイロンネット部材として、本例では不織製のネ
ットが用いられる。この手織ネットは、ナイロンフィラ
メントを縦方向に複数本配置した縦糸群からなる第1の
平面と、該縦糸群と直交する方向にナイロンフィラメン
トを複数本配置した横糸群からなる第2の平面とを重ね
合わせて、各フィラメントの交接点を溶着することによ
りシート状の不織ナイロンネット部材11として形成さ
れている。
最初に、シート状のナイロンネット部材11を適当な大
きさに裁断したものを、かつらベースの表面に相当する
側11aを上にして基台(図示せず)上に載置する。次
に、このネット部材11の艶消しすべき表面11a上に
被せるようにして、吸水性を備えた基布12を接触させ
る。
ここで、基布12としては、後述するナイロンの溶剤に
対して不溶性であれば種類を問わないが、例えば経糸と
緯糸を平織りすることにより細目状の構造としたものを
用い、綿布等が優れた吸水性を示すことから、好適に使
用される。
そして、ネット部材11の艶消しすべき表面11a上に
上記の基布12を接触させた状態で、この基布12を介
してナイロンに対する溶剤を刷毛等で上から塗布するか
或いはディッピング等の適宜の方法により適用する。
ナイロンに対する溶剤は、主としてフェノール、クレゾ
ール、ギ酸或いはメタノールやエタノール等が知られて
いるが、本発明に用いる溶剤としては、作業性及びコス
トの面からとくにフェノール溶液が好ましい、ギ酸やク
レゾールは不快な臭気が強く、ネット部材の艶消し作業
を行う上で比較的扱いにくい。
フェノール溶液は、その溶媒として、塩化メチレンやエ
タノールや水等が適用され得る。但し、フェノールの結
晶は人間の皮膚に触れただけで、これを損なうような毒
性があるために、作業の安全性の上からも、扱い易い低
濃度のものを用いるのがよい。しかし、フェノール溶液
の濃度が低過ぎると、ネット部材に対する充分な艶消し
効果が得られない場合もある。
本発明者らは、比較的低濃度のフェノール溶液を用いて
種々実験した結果、塩化メチレンを溶媒としたものは、
フェノール溶液の濃度として6〜24%のものが好まし
いことを見出した。
この濃度が約6バーセントを下回るとネット部材11の
ナイロンフィラメントを溶解することができず、一方、
24パーセントを超えると溶解力が強くなりすぎて、フ
ェノール溶液によって溶解され液化したナイロンが、ネ
ット部材11の網目に膜を形成して、作業性が悪くなっ
てしまう。そこで、実用的なフェノール溶液の濃度を上
記のように設定することにより、この範囲内であれば、
濃度に応じてナイロンフィラメントを溶解するのに要す
る時間に差があるものの、本発明の艶消しの目的が支障
なく達成される。
ネット部材11を上記フェノール溶液中に浸漬する場合
、艶消しすべき表面11aに基布12を接触せしめた状
態で浸漬し、浸漬後直ちに引き上げて放置する。この際
、溶液中に長時間浸漬する必要はなく、基布12により
、フェノール溶液が吸収されれば充分であるから瞬間的
に浸漬させればよい。これにより、基布12に吸収され
たフェノール溶液は、この基布12を構成する繊維に浸
透し、またその細目に塗膜する。
引上げ後、常温で1乃至2分間放置する。この間にネッ
ト部材11の表面11aには、基布12の繊維及び細目
に付着しているフェノール溶液が接触することにより該
接触部分を溶解し、基布12に凹部が形成されることに
なる。
続いて、ネット部材11に基布12を積層させたまま乾
燥機内で80〜100℃の温度で約1〜3時間乾燥させ
る。これによりフェノール溶液中の溶媒、即ち本実施例
にあっては塩化メチレンが蒸発せしめられるが、フェノ
ールは、その沸点が181.8℃と高いため、基布12
やネット部材11の表面11aに残ることとなる。
乾燥後、ネット部材11の表面から基布12を取り除き
、ネット部材11を水洗いして、フェノールを洗い落と
す。
このようにして、ネット部材110表面11aには、接
触した基布12による凹部が形成されるので、これらの
凹部と、溶解されずに残された凸状部とでなる微細な凹
凸が不規則に形成されることとなる。そして、これらの
微細な凹凸が形成された表面11aが外側になるように
して、このかつらベースとしてのネット部材11に入毛
又は人工毛でなる毛髪を立設することにより、かつらが
完成する。
こうして作製したかつらを着用した場合、ネット部材1
1の表面がナイロンフィラメントに特有の鏡面光沢を呈
することなく、該表面に形成されている微細な凹凸によ
り乱反射が生じるから、毛髪の隙間を通して第三者にか
つらベースを視認されることがない。
尚、本発明に係る艶消し方法が適用されるネット部材は
上記のような手織ナイロンネット部材に限られるわけで
はなく、ナイロン製のフィラメントにより形成されるも
のであれば、複数のナイロンフィラメントを平織して形
成したものや編成したネット部材等、如何なるネット部
材の表面でも艶消しすることができる。
本発明による艶消し方法は、かつらベースを製造する過
程でネット部材が使用者の頭形状に沿った湾曲形状を備
えたネット型として形成された後においても、このネッ
ト型の表面に微細な凹凸を形成することにより、該ネッ
ト型の表面の艶消しを行う方法として応用することがで
きるものである。従って、本明細書でrネット部材」と
は、かつらベースとしての成形部のベース用部材のみな
らず、底形されたかつらベース自体をも含む広い概念と
して使用されている。
第2図において、21は支持台22に保持された略半球
形状の頭部形状雄型である。この頭部形状雄型21は、
典型的な人頭型を予め幾つか用意して、使用者の頭形に
最も近いものを選択使用することもできるが、好ましく
は、使用者自身の頭部から直接型取りして使用者の頭部
形状の輪郭と寸法に実質的に一致するように石膏等によ
り底形されたものが使用される。
最初に、この頭部形状雄型21の全面に、剥離用合成樹
脂フィルムとして、例えば0.31以下の厚みの合成樹
脂フィルム、好ましくはポリエチレン製のフィルム23
が被覆される。このポリエチレンフィルム23は後の工
程でネット型を頭部形状雄型1から剥離する際に、この
剥離を容易にするために使用されるものであるが、これ
に代えシリコン油等の離型剤を塗布してもよい。
次に、上記合成樹脂フィルム23の上に適当なサイズの
例えば、ナイロンストッキングのような小径の細目を有
する第1のネット部材24が全面被覆される。この第1
のネット部材24は、次に述べる工程でかつらベース主
材として槽底される第2のネット部材に仮成形用の合成
樹脂液を適用する際に、この第2のネット部材の綱目に
合成樹脂液による膜が形成されないように、余分な合成
樹脂液を吸収する役割を果たす。
続いて、上記第1のネット部材24の上にかつらベース
主材となる第2のネット部材25が全面被覆される。こ
の第2のネット部材25は、通常220〜330デニー
ルの複数のナイロン製フィラメントを互いに交差させ且
つ間隔をおいて平織りされており、約15〜50メツシ
ユの綱目を有している。
このように、頭部形状雄型21上に合成樹脂フィルム2
3、第1のネット部材24及び第2のネット部材25を
皺やたるみが生じないようにして順次被覆した後、これ
らの各縁部は支持台22の位置で紐やゴムリングSを用
いることにより固定される(第2図参照)。
次に、上記のように支持台22に固定した状態で仮成形
用の合成樹脂液が適用される。ここで用いられる仮成形
用合成樹脂液はポリウレタン樹脂液が適しており、例え
ば刷毛等を利用して該樹脂液が第2のネット部材に均一
に塗布される。これにより、第2のネット部材25を構
成するナイロンフィラメントの周囲表面はポリウレタン
樹脂液により覆われると共に、各交接点が該樹脂液によ
り接着されて仮止めされる。
ここで、ポリウレタン樹脂液の通用に際して、第2のネ
ット部材25の一部の網目に一時的に余分なポリウレタ
ン樹脂液が塗膜を形成することがあるが、この塗膜は第
2のネット部材25に接触している第1のネット部材2
4に直ちに吸収されることとなり、上記不都合は除去さ
れる0次いで樹脂被覆された第2のネット部材25は乾
燥機内で乾燥、硬化せしめられることにより、使用者の
頭部の形状を忠実に維持した状態で仮成形されることと
なる。
このようにして、頭部の湾曲形状を保持した状態で仮成
形されたネット型25は、雄型21から剥離され、その
際、第1のネット部材24はネット型25から剥離され
て廃棄される。
このようにして得られたネット型25(第3図参照)は
、これを構成する各ナイロンフィラメントの交接点25
aが、例えば超音波ウェルダーなどにより加熱溶着され
る。これにより、各交接点25aは仮成形による状態を
保持するように確固として溶着固定される。最後に、該
ネット型の周辺を切り落とすことにより、適宜の大きさ
のネットベースが完成する。こうして、ネット型25は
使用者の頭形状に厳密に一致した形状のまま耐久的に保
持されることになる。
ここまでの方法は従来のかつら用ネットベースの製造方
法と同様である。
次に、上述のようにして得られたネット型Nは第4図に
示す以下の手順により艶消し工程に付されることになる
先ず、前記雄型21を再び用い、この上に前記のように
して得たネット型25を載置し、さらにその上に吸水性
基布12を被せる。この吸水性基布12は前記した実施
例に用いられたものと同様に、ナイロンに対する溶剤に
より溶解されることがなく、且つ吸水性に優れたものな
ら、素材の種類は問わないが、例えば綿布等が適してい
る。
ここで、雄型21にネット型25を載置するに先立って
、好ましくは、上記吸水性基布12と同様の材質で成る
吸水性の高い基布13を用い、該吸水性基布13を先ず
雄型21上に被覆し、その後、この基布13の上にネッ
ト型25及び前記吸水性基布12を順次重合する。雄型
21とネット型25の間に介装する吸水性基布13は、
後述するように主としてネット型25の網目に塗膜が形
成されることを防止するために用いられる。
上記基布12及び13は各縁部が支持台22の位置で紐
やゴムリングSにより固定される。
次いで、この状態で支持台22を持って逆向きにしてナ
イロンに対する溶剤に浸漬させる。ここで用いられるナ
イロンに対する溶剤は前記実施例で用いたものが適して
おり、フェノールを塩化メチレンで溶かした6〜24%
フェノール溶液が好適に用いられる。浸漬時間は瞬時で
よく、長時間行うとネット型の表面を不必要に浸食し過
ぎることとなり、ネット型を損なってしまうので好まし
くない。
フェノール溶液への浸漬後、頭部形状雄型を正立させて
、常温で1乃至2分間放置する。この間に、基布12に
付着しているフェノール溶液がネット型25の表面に接
触し、該接触部分を溶解することによりこの表面に凹部
が形成される。この際、フェノール溶・液の粘性が高い
場合、この余分なフェノール?客演により、ネット型2
5の網目に塗膜が形成されてしまう場合がある。しかし
、本実施例においては、ネット型25の下層でこれに接
触している基布13がこのような余分なフェノール溶液
を吸い取ることになるので、塗膜形成が良好に防止され
得る。この最下層の基布13を配置することにより、ネ
ット型25の塗膜形成防止の他、ネット型25の内面に
接触していることから、該内面側のフィラメントの艶消
しを行うことができる。
続いて、ネット型25に基布12及び13を接触させた
まま乾燥機中で80乃至100”Cで1乃至3時間乾燥
させる。これによりフェノール溶液中の溶媒、即ち本実
施例にあっては塩化メチレンが蒸発せしめられる。その
際、フェノールは沸点が181.8°Cと高いため、基
布12やネット型25の表面に残ることとなる。そこで
、ネット型25の表裏両面から基布12,13を除去し
、ネット型25を水洗いして、フェノールを洗い落とす
こうしてネット型の表面に基布12の繊維構造に対応し
たランダムな凹部が形成されるので、該ネット型の表面
にはこの凹部と溶解されないで残っている凸部とからな
る微細な凹凸の粗面が形成されることとなる。
このようなネット型25に入毛または人工毛でなる毛髪
を植毛してかつらを形成すれば、このかつらは使用者の
頭形状に厳密に一致した状態で耐久的に型保持される。
しかも、かつらのネットベースを構成するナイロンフィ
ラメントが特有の鏡面光沢を呈することがなく、ネット
ベース表面の微細な凹凸により乱反射が生じるので、か
つらベースとしてのネット部材が第三者に視認されにく
くなる。
さらにこの実施例によれば、頭部形状に沿った湾曲状の
ネット型25を成形後の最終工程において粗面化を行っ
ているので、型くずれを生ずることなく処理できると共
に、前工程での熱溶着によって生じていたフィラメント
交接点の光沢も消すことができる。
第6図(A)及びCB)は、本発明により、かつらベー
スとしてのナイロンネット部材を粗面化した状態の顕微
鏡写真であり、同図(A)は倍率50倍に拡大したネッ
トの凹凸状態を、また(B)は倍率350倍まで拡大し
た繊維表面の凹凸状態を示している。比較のため、未処
理状態の繊維表面の、同倍率で撮影した顕微鏡写真を第
7図(A)及び(B)に示す、これらの写真から明らか
なように、本発明により製造した繊維は、その表面が不
規則に浸食されることにより多数の凹凸が形成されてい
ることが分かる。この粗面化により、光が乱反射してナ
イロン繊維特有の光沢が消え、かつらベースの存在が視
認されにくくなる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、かつらベースとして
のナイロンネット部材の表面を粗面化して微細な凹凸を
形成できるから、このネット部材を構成するナイロンフ
ィラメントに固有の鏡面光沢を呈することが防止される
したがって、本発明に係るネット部材を用いてかつらを
形成し、このかつらを着用すれば、かつらベースの表面
で乱反射を生じ、第三者に視認されにくくなることから
、かつらを着用していることが、第三者に露顕してしま
うことを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るナイロンネット部材の艶消し方法
の一例を示す断面図、 第2図乃至第4図は本発明の他の実施例を示すもので、
第2図はナイロンネット型の作製方法を示し、第3図は
第2図の方法により作製したネット型の斜視図、第4図
は第3図のネット型表面の艶消し方法を示す図である。 第5図はネット部材を使用した一般的かつらベースの一
例を示す図である。 第6図(A)及びCB)は、それぞれ本発明により製造
したナイロン繊維表面の50倍及び350倍の顕微鏡写
真である。 第7図(A)及び(B)は、それぞれ粗面化されていな
いナイロン繊維表面の50倍及び350倍とした顕微鏡
写真である。 11・・・ナイロンネット部材; 12・・・凹凸形成
用の吸水性基布; 13・・・溶液吸収用基布;21・
・・頭部形状雄型; 22・・・支持台; 24・・・
第1ネット;25・・・第2のネット(ネット型)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)かつらベースとしてのナイロンネット部材に吸水
    性の基布を接触させた状態で、ナイロンに対する溶剤を
    適用し、次いで上記基布を除去することにより、上記ネ
    ット部材を構成するナイロンフィラメントの表面に微細
    な凹凸を形成することを特徴とする、かつらベースの艶
    消し方法。
  2. (2)かつらベース用のナイロンネット部材を、人頭形
    状の雄型上に加熱下で押圧、延伸して表面が凸状に湾曲
    したかつらのネットベースを得、続いて上記雄型に該ネ
    ットベースを保持したまま、該ネットベースの上から吸
    水性の基布を被覆してナイロンに対する溶剤を適用し、
    次いで上記基布を除去することにより、上記ネットベー
    スを構成するナイロンフィラメントの表面に微細な凹凸
    を形成し、以てネットベースの凸状湾曲表面を艶消しす
    るようにしたことを特徴とする、かつらベースの艶消し
    方法。
  3. (3)織成したナイロンネットを少なくとも部分的に構
    成要素とするかつらベースの艶消し方法であって、以下
    の段階、即ち、 (イ)人頭形状の雄型上に、仮止め用樹脂液を吸収する
    ための第1のネット部材と、ベ ース主材となる織成したナイロン製の第2 のネット部材とを順次被覆する段階と、 (ロ)上記第1及び第2のネット部材を雄型上で保持し
    たまま仮止め用樹脂液を適用す ることにより、第2のネット部材を構成す る織成したナイロンフィラメントの各交接 点を互いに接着して仮止めし、その際、下 層の第1のネット部材にて余分な樹脂液を 吸収することにより第2のネット部材の網 目への塗膜形成を防止する段階と、 (ハ)上記第2のネット部材のナイロンフィラメント交
    接点を接着後、上記仮止め用樹 脂液を乾燥、硬化させ、次いで該第2のネ ット部材を第1のネット部材から剥離する ことにより、雄型と一致する凸状湾曲表面 を有するかつらベース用ネット型を得る段 階と、 (ニ)上記ナイロンフィラメントの接着した各交接点を
    加熱溶着する段階と、さらに、 (ホ)各交接点が加熱溶着された上記第2のネット部材
    から成るネット型を前記雄型上 に再び載置し、該ネット型の表面に吸水性 の基布を被せた状態でナイロンに対する溶 剤を適用し、次いで上記基布を除去するこ とにより、上記ネット型を構成するナイロ ンフィラメントの表面に微細な凹凸を形成 する段階と、 からなる、上記かつらベースの艶消し方法。
  4. (4)前記吸水性基布として綿布が用いられることを特
    徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の艶消し方法
  5. (5)前記ナイロンに対する溶剤として、フェノール溶
    液が用いられることを特徴とする、請求項1乃至3の何
    れかに記載の艶けし方法。
  6. (6)前記フェノール溶液が、塩化メチレンにより6%
    乃至24%に希釈されていることを特徴とする、請求項
    5に記載の艶消し方法。
  7. (7)かつらベースとしての前記ナイロンネット部材を
    前記雄型上に載置するに先立って、該雄型上に第2の吸
    水性基布を配置し、該第2の吸水性基布上にナイロンネ
    ット部材を載置するようにしたことを特徴とする、請求
    項1乃至3の何れかに記載のかつらベースの艶消し方法
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JP2008008545A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Tanigawa Naoki 加熱装置
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JPS62114018U (ja) * 1986-01-09 1987-07-20

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JP2549560B2 (ja) 1996-10-30

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