JP2007247078A - かつら用ネットと該かつら用ネットを用いたかつら - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
円弧を交互に反転して連続させたフィラメント糸10を4本平行に並べた1組をフィラメント糸部材帯11とする。フィラメント糸部材帯11を複数平行に配置し、相隣るフィラメント糸部材帯11とは円弧の位相を半ピッチずつずらせる。フィラメント糸部材帯11の互いに接近する円弧状部分のそれぞれを括り糸12で括って略斜め格子状の粗い網目を持つ外側ネット5を形成する。括り糸12で括った円弧状部分を平面状植毛部13となし、略斜め格子状の網目の内側に略紡錘形状の開口部14を画成する。
【選択図】 図1
Description
そこで本発明は、通気性を確保できる網目サイズを持ちながら、毛材を植設したあとにボリュームを持たせることが可能で、さらに長期間の装着でも網目の形状が崩れたり破損することが少なく、耐久性に優れたかつら用ネットとこれを用いたかつらを提供することを目的としている。
特に、平面状植毛部のフィラメント糸部材帯と交差する方向の長さと、網目内の開口部のフィラメント糸部材帯と交差する方向の長さを略同一長とすることにより、植設に必要な面積と通気に必要な面積がバランスよく確保される。また、植設に必要な面積と通気に必要な面積をバランスよく確保するために、フィラメント糸部材帯を3〜5本のいずれかの本数のフィラメント糸で構成してもよく、より好ましくは、フィラメント糸部材帯を4本のフィラメント糸で構成するとよい。
フィラメント糸部材帯を構成するフィラメント糸は、所定形状の円弧を交互に反転して連続させた波形とすることにより、網目内の開口部が略紡錘形となり、装着者が外から指を入れて頭皮を掻いたり、自毛を引き出すのにも好適となる。
また、平面状植毛部では、毛髪密度が高まって毛材の立ち上がりがよくなるのでボリューム感のあるかつらが得られ、しかも様々なヘアスタイルに対応することが可能となる。特に、結合手段を、互いに接近する曲げ形状部分のフィラメント糸に括り糸を絡ませる構成とすると、平面状植毛部のフィラメント糸が周方向の回動を規制されるので、平面状植毛部に植設された毛材の立ち上がりが一層よくなる。
また、フィラメント糸部材帯を構成するフィラメント糸は、所定形状の円弧を交互に反転して連続させた波形とすることにより、網目内の開口部が略紡錘形となり、装着者が外から指を入れて頭皮を掻いたり、自毛を引き出すのにも好適となる。
また、内側ネット6は、外側ネット5の外周側に重合して設けられるリング状部6aと、その内側で毛髪の分け目部分を担う分髪部6bとが、外側ネット5よりも細かな網目で一体に形成されている。
開口部14はネット内外の通気性を担うほか、装着者の自毛を開口部14から外側へ引き出して毛髪量を増加したり、頭皮が痒い場合や洗髪する際にこの開口部14から指先を入れて頭皮を掻くのに適している。特に本形態例は、開口部14を紡錘形に形成してその長軸aを装着者が頭皮を掻く方向と同じ前後方向へ配向したので、指先をフィラメント糸10や平面状植毛部13を引っ掛けないで済み、これらを損傷する虞が少ない。
さらに、小面積の平面状植毛部13だけでは植設本数が足りないことから、平面状植毛部13以外のフィラメント糸10にも毛材2を植設することが必須となるが、フィラメント糸10の本数が少ないと毛材2の植設本数もごくわずかに限られるため、毛倒れが生じてかつら用ネット3の露見につながる。
そこで、平面状植毛部13と開口部14とが持つ作用及び効果をバランスよく生かすには、図1に示す通り、開口部14の短軸(幅)b3と平面状植毛部13の幅c3とを略等しくすることが有効であり、フィラメント糸10の本数を3〜5本の間で選択することが好ましく、さらに好ましくは本形態例のごとく4本とすることがよい。
一方、フィラメント糸10,10の間隔が1mmよりも大きい場合には、単位面積あたりの平面状植毛部13が占める割合が相対的に大きくなり、その分外側ネット5に対する開口部14がの割合が小さくなる。したがって、図4で例示した6本以上のフィラメント糸10と同様に、開口部14の小さくなる分装着者が指を入れて掻いたり自毛を引き出すことがむずかしくなる。
開口部14の長軸aと短軸c3の長さを28mm×16mm以上とした場合に、単位面積あたりの平面状植毛部13が占める割合が相対的に小さくなり、植設できる面積が少なくなることから毛髪量が少なくなり、ボリューム感がなくなるとともに表現できるヘアスタイルが制限されてしまう。
また、開口部14の長軸aと短軸の長さを16mm×8mm以下とした場合に、開口部14に指先を入れて掻くことがむずかしくなり、さらに自毛を引き出すことも容易ではなくなる。したがって、かつら装着者の指先の挿通を許容して、指先が装着者の地肌に到達させたり自毛を無理なく引き出すためには、開口部14の長軸aと短軸の長さを16mm×8mm程度とすることがよい。
図9に示す工程では、かつら装着者の頭部形状をエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂で形成した型23に上述のかつら用ネット3を張り、図示しない画鋲等の留め具で固定して、人毛あるいは人工毛等の毛材2を外側ネット5の所定位置に植設する。
この毛材2の植設は、鉤針の先に毛材2を引っ掛けて外側ネット5に巻回して結びつける結着による方法で行われ、結着箇所は平面状植毛部13かこの平面状植毛部13以外のフィラメント糸10のみであり、括り糸12には結着しない。毛材2の結着を終えたら成形型23から取り外し、周縁部の不要な部分を切り落とすことにより、かつら1を完成する。
なお、本形態例では、かつら用ネットとしての本発明の特徴を外側ネット5に実施しており、内側ネット6は省略しても差し支えない。
2…毛材
3,30,40…かつら用ネット
5…外側ネット
6…内側ネット
6a…リング状部
6b…分髪部
10,31,41…フィラメント糸
11,32、42…フィラメント糸部材帯
12…括り糸
13,33,34…平面状植毛部
14,34,44…開口部
20,21…石膏型
22…留め具
Claims (7)
- フィラメント糸を網目状に編んだかつら用ネットであって、
所定の曲げ形状を交互に反転して連続させたフィラメント糸を編成した部材を複数本平行に並べた1組をフィラメント糸部材帯とし、
該フィラメント糸部材帯を複数平行に配置するとともに、相隣るフィラメント糸部材帯とは半ピッチずつ位相をずらせて、
フィラメント糸部材帯の互いに接近する曲げ形状部分を結合手段でつないで網目状を構成するとともに、
前記結合部分を平面状植毛部となした
ことを特徴とするかつら用ネット。 - 前記フィラメント糸部材帯が、3〜5本のいずれかの本数のフィラメント糸で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のかつら用ネット。 - 前記平面状植毛部のフィラメント糸部材帯と交差する方向の長さと、前記網目の内側に画成される開口部のフィラメント糸部材帯と交差する方向の長さとを略同一に設定した
ことを特徴とする請求項1または2に記載のかつら用ネット。 - 前記フィラメント糸は、所定形状の円弧を交互に反転して連続させた波形である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のかつら用ネット。 - 前記結合手段は、前記接近する曲げ形状部分のフィラメント糸に絡ませた括り糸である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のかつら用ネット。 - 前記網目内の開口部は、装着者が指先を差し込んでその指先が頭皮に到達することができる大きさである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のかつら用ネット。 - 前記請求項1〜6のいずれかに記載のかつら用ネットを用いて形成された
ことを特徴とするかつら。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006068873A JP2007247078A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | かつら用ネットと該かつら用ネットを用いたかつら |
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JP2006068873A JP2007247078A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | かつら用ネットと該かつら用ネットを用いたかつら |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=38591685
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JP2006068873A Pending JP2007247078A (ja) | 2006-03-14 | 2006-03-14 | かつら用ネットと該かつら用ネットを用いたかつら |
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---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011246831A (ja) * | 2010-05-25 | 2011-12-08 | Aderans Co Ltd | かつらベース、かつら及びかつらの製造方法 |
JP2015137425A (ja) * | 2014-01-20 | 2015-07-30 | 株式会社アートネイチャー | かつらベースの製造方法 |
Citations (4)
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JPH0319231A (ja) * | 1989-06-15 | 1991-01-28 | Matsushita Electron Corp | 半導体装置 |
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-
2006
- 2006-03-14 JP JP2006068873A patent/JP2007247078A/ja active Pending
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