JP6255297B2 - 薄肉容器 - Google Patents
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Description
また、周方向で互いに隣り合う被係止部同士の間に、係止部が進入可能な隙間が設けられているので、蓋体を口部に着脱する際の、蓋体及び容器本体の相対的な容器軸回りの回転移動量を少なく抑えることが可能になり、蓋体の口部に対する着脱時に、口部に加えられる負荷を抑えることができる。これにより、口部の変形を抑えながら、蓋体を口部に容易に着脱することができる。
しかも、係止部及び被係止部がそれぞれ、周方向に間隔をあけて複数ずつ形成されているので、前述の作用効果が奏される反面、蓋体が口部から外れやすくなるのを防ぐことができる。
本実施形態の薄肉容器1は、図1に示されるように、内容物が収容される有底筒状の胴部11を有する容器本体12と、容器本体12の口部13に装着される蓋体14と、を備えている。
なお、容器本体12には、例えば、毛染め液等の化粧料や調味料を含む食品等が充填される。また、薄肉容器1は、例えば、購入者が、容器本体12内に複数種の内容物を入れた後に揺動させて混合させ泡立てる用途等に適用してもよい。
なお、図2に示されるように、胴部11の下部には、径方向の内側に向けて突出する支持突起11aが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。この支持突起11aは、容器本体12内に、他の容器本体12が底部側から挿入された状態で、他の容器本体12の底部の外周縁部を支持する。これにより、両容器本体12の密接を防止し、複数積み重ねられた容器本体12を個別に容易に取り出すことができる。
係止部17は、口部13の外周面から径方向の外側に向けて突出し、下面が、図3及び図4に示されるように、周方向の一方側から他方側に向かうに従い漸次、下方から上方に向けて延びる突条状に形成されている。図示の例では、係止部17の上面は、口部13の上端開口縁と面一となっている。係止部17は、口部13の上端部に、周方向に同等の間隔をあけて複数配置されている。係止部17の下面における周方向の一方側の端部には、下方に向けて突出する位置決め突起19が形成されている。
案内部24の上端は、係止部17における周方向の一方側の端部の上端に接続され、案内部24の下端は、係止部17の下面より下方に位置している。図示の例では、案内部24の下端は、位置決め突起19より下方に位置している。
そして、装着筒27の下端には、容器軸O方向から見た平面視で、装着筒27の外周面に外接する矩形状を呈する羽部29が、径方向の外側に向けて突設されている。羽部29の外周縁に、下方に向けて突出し、かつ全周にわたって連続して延びる突条部29aが形成されている。なお、羽部29のうち、前記平面視で矩形状を構成する4つの辺部が、直線状を呈して装着筒27の外周面に外接し、前記平面視で矩形状を構成する4つの角部は、径方向の外側に向けて突の曲線状を呈している。
被係止部31は、装着筒27の内周面から径方向の内側に向けて突出し、上面が、周方向の一方側から他方側に向かうに従い漸次、下方から上方に向けて延びる板状に形成されている。被係止部31の上面が、容器本体12における係止部17の下面に係止されることで、蓋体14が口部13に装着される。蓋体14を口部13に装着した状態において、被係止部31の上面と、係止部17の下面と、が、周方向の全長にわたって互いに当接する。
また、被係止部31は、装着筒27に、周方向に同等の間隔をあけて複数配置されている。これらの被係止部31、及び口部13に配置された複数の係止部17それぞれの周方向に沿うピッチ間隔は、互いに同等となっている。
被案内突起32は、図1、図5及び図8(b)に示されるように、被係止部31が口部13の係止部17に係止された状態から、蓋体14が容器本体12に対して周方向の他方側に移動するように、蓋体14及び容器本体12を相対的に容器軸O回りに回転させ、この係止を解除したときに、案内部24上を、周方向の一方側から他方側に向けて摺接する。これにより、蓋体14が容器本体12に対して上昇させられる。
被案内突起32は、被係止部31における周方向の他方側の端部に接続され、被係止部31から下方に突出している。
また、周方向で互いに隣り合う被係止部31同士の間に、容器本体12における係止部17が、図8(a)に示されるように、容器軸O方向に進入可能な隙間が設けられている。
なお、連結部28のうち、切欠き部33によって形成された、径方向の外側を向く切欠き縁28aと、被係止部31の径方向の内端縁31aと、の径方向に沿う位置は、互いに同等になっており、切欠き部33は、蓋体14を形成する2つの成形金型が互いに当接し合う、いわゆる喰い切りによって形成されている。なお、これらの成形金型は、容器軸O方向に互いに接離自在に配設される。
図示の例では、フランジ部34、35は、全周にわたって連続して延在し、容器軸O方向に間隔をあけて2つ形成されている。フランジ部34、35は、容器軸O方向から見た平面視で、口部13の外周面に外接する矩形状と比べて相似的にわずかに大きい矩形状を呈している。フランジ部34、35はそれぞれ、前記平面視で矩形状を構成する4つの辺部が直線状を呈し、前記平面視で矩形状を構成する4つの角部が径方向の外側に向けて突の曲線状を呈するように形成されている。また、2つのフランジ部34、35それぞれの周方向に沿う位置が互いに一致している。すなわち、フランジ部34、35それぞれにおいて、前記平面視で矩形状を構成する辺部の位置する周方向に沿う位置が互いに一致し、かつ角部の位置する周方向に沿う位置が互いに一致している。
2つのフランジ部34、35のうち、上側に位置するフランジ部(以下、上側フランジ部という)34は、下側に位置するフランジ部35より径方向の突出量が小さくなっている。上側フランジ部34は、容器軸O方向から見た平面視で、係止部17における周方向の他方側の端部の外周面に外接している。図示の例では、前記平面視で、上側フランジ部34のうちの前記辺部が、係止部17における周方向の他方側の端部の外周面に外接している。また、上側フランジ部34、及び蓋体14の羽部29それぞれの平面視形状は、互いに同形状で同等の大きさとなっている。
また、図1及び図7に示されるように、羽部29の突条部29aの内側に、上側フランジ部34が配設される。この状態において、上側フランジ部34の外周縁と、羽部29の突条部29aの内周面と、が、全周にわたって径方向で互いに近接若しくは当接している。
そして、前述の回転を継続すると、羽部29の突条部29aが、上側フランジ部34から上方に離間し、かつ蓋体14の被係止部31の上面と、口部13の係止部17の下面と、が互いに摺接しつつ、被係止部31が、係止部17から周方向の他方側に離間する。この際、蓋体14の被案内突起32が、容器本体12の案内部24上を、周方向の他方側に向けて摺動することにより、蓋体14が、容器本体12に対して上昇させられる。
そして、蓋体14が容器本体12に対して周方向の一方側に移動するように、蓋体14及び容器本体12を相対的に容器軸O回りに回転させる。これにより、図1、図5、及び図8(b)に示されるように、口部13の係止部17の下面が、周方向の他方側の端部から一方側に向けて、蓋体14の被係止部31の上面に順次乗り上がり、被係止部31の上面と、係止部17の下面と、が、周方向の全長にわたって互いに当接することで、蓋体14の被係止部31が口部13の係止部17に係止され、蓋体14が口部13に装着される。
また、胴部11の下部の横断面視形状が矩形状となっているので、胴部11の下部の剛性が高められ、しかも胴部11の下部に優れたグリップ性を具備させることも可能になり、蓋体14を口部13に着脱する際に、容器本体12のなかで、口部13から離れた胴部11の下部を掴ませやすくなる。これにより、口部13の変形を抑えながら、蓋体14を口部13に容易に着脱することができる。
しかも、係止部17及び被係止部31がそれぞれ、周方向に間隔をあけて複数ずつ形成されているので、前述の作用効果が奏される反面、蓋体14が口部13から外れやすくなるのを防ぐことができる。
また、前記実施形態に代えて、案内部24を蓋体14の内周面に形成し、被案内突起32を口部13の外周面に形成してもよい。
また、係止部17の下面、及び被係止部31の上面の容器軸O方向に沿う位置を、周方向の全長にわたって同等にしてもよい。
また、案内部24及び係止部17を互いに周方向に離間させてもよいし、被案内突起32及び被係止部31を互いに周方向に離間させてもよいし、位置決め突起19及び係止部17の相対的な位置は、前記実施形態に限らず適宜変更してもよい。
また、複数のフランジ部34、35は、全て互いに同等の大きさとしてもよいし、互いに異なる形状にしてもよい。また、前記実施形態に代えて、2つのフランジ部34、35のうち、上側フランジ部34における径方向の突出量を、下側に位置するフランジ部35のもの以上としてもよい。また、フランジ部34、35は、周方向に断続的に延在させてもよい。
11 胴部
12 容器本体
13 口部
14 蓋体
17 係止部
24 案内部
31 被係止部
32 被案内突起
34、35 フランジ部
Claims (3)
- 内容物が収容される有底筒状の胴部を有する容器本体と、前記容器本体の口部に装着される蓋体と、を備える薄肉容器であって、
前記口部には、前記蓋体を係止する係止部と、前記係止部より容器軸方向に沿う前記胴部の底部側の下方に位置し、径方向の外側に向けて突出する複数のフランジ部と、が形成され、
前記係止部は、前記口部の外周面から径方向の外側に向けて突出し、
前記蓋体には、前記蓋体の内周面から径方向の内側に向けて突出し、かつ前記係止部の外表面のうち下方を向く下面に係止される被係止部が形成され、
前記係止部と前記被係止部とがそれぞれ、周方向に間隔をあけて複数形成され、
周方向で互いに隣り合う前記被係止部同士の間に、前記係止部が進入可能な隙間が設けられていることを特徴とする薄肉容器。 - 前記口部の横断面視形状は円形状を呈し、
前記胴部の横断面視形状は、容器軸方向に沿って底部側の下方から前記口部側の上方に向かうに従い漸次、矩形状から円形状に変化し、前記口部と前記胴部とが滑らかに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の薄肉容器。 - 前記口部の外周面において、周方向で互いに隣り合う前記係止部同士の間に位置する部分、並びに、前記蓋体の内周面において、周方向で互いに隣り合う前記被係止部同士の間に位置する部分のうちのいずれか一方には、前記蓋体及び前記容器本体を容器軸回りに相対的に回転させ、前記係止部及び前記被係止部を周方向に互いに離間させるときに、他方に形成された被案内突起が摺接することにより、前記蓋体を前記容器本体に対して上昇させる案内部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の薄肉容器。
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