JP5746947B2 - レフィール容器及び二重容器 - Google Patents

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本発明は、レフィール容器及び二重容器に関するものである。
クリーム等の内容物を収容する内容器を外容器に内装した構成の二重容器が知られている。上記の内容器は外容器に対して着脱可能なレフィール容器であり、内容物を消費した内容器を取り外して新たな内容器に交換することで、外容器を再利用することができる。
特開2010−195484号公報
しかし、特許文献1記載の二重容器では、内容器をレフィール容器として流通させる際の内容器の保護についての配慮が不十分であった。また、交換時に内容器の口部が開口しているため、内容物が手指に付着等しやすく、内容器の交換操作がしにくくなる場合があった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、内容器の保護性及び操作性に優れたレフィール容器と、このレフィール容器を適用可能な二重容器を提供することを目的の一つとする。
本発明のレフィール容器は、内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器とを備えた二重容器の内容器交換用のレフィール容器であって、前記内容器と、前記内容器の口部に装着された有頂筒状の保護キャップとを有し、前記内容器及び前記外容器に、互いに係合することにより前記内容器と前記外容器の相対回転を規制する係合部を有しており、前記保護キャップは、前記内容器の口部に装着された装着筒部と、前記装着筒部及び前記内容器の外周面を覆う周壁部を有しており、前記保護キャップの前記周壁部の内周面と前記内容器の外周面とが、前記内容器の交換時に前記外容器の周壁部を挿入可能な間隔に離間されていることを特徴とする。
この構成によれば、内容器の外周面を覆う保護キャップを備えていることで、レフィール容器の流通時に内容器の外周面が押圧されて変形したり、衝撃を受けて破損したりするのを防止することができる。
また保護キャップの周壁部と内容器の外周面との間に、外容器の周壁部を挿入可能な間隙が形成されているため、保護キャップを取り付けたままで内容器の交換作業を行うことができる。これにより、交換作業時に内容器の内容物が手指に付着したり、こぼれたりするのを防止でき、交換作業において優れた操作性を得ることができる。また、内容器に触れることなく交換作業を行えるため、交換作業時に内容器を過度の力で把持して変形させてしまうことも回避できる。
前記内容器の底壁部に、底面から下方へ突出する筒状部が形成され、前記筒状部の内周面又は外周面に、周方向に延びる環状凸部が形成されている構成としてもよい。
内容器の底壁部に設けられた環状凸部を有していることで、この内容器を外容器に挿入する操作のみで、外容器に対して固定できる構成とすることができる。これにより、交換作業における優れた操作性を得ることができる。
本発明の二重容器は、内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器と、前記内容器の口部に装着された外装キャップとを備えた二重容器であって、前記内容器が、上記のレフィール容器を用いて交換される内容器であることを特徴とする。
この構成によれば、保護キャップを装着したままで内容器の交換作業を行うことができるレフィール容器により、内容器の交換作業における優れた操作性を得ることができる。
本発明の二重容器は、内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器と、前記内容器の口部に装着された外装キャップとを備えた二重容器であって、前記内容器が、上記のレフィール容器を用いて交換される内容器であり、前記外容器の底壁部に、前記底壁部を貫通する貫通孔と、前記貫通孔の開口端に揺動自在に支持された操作片とが形成され、前記外容器の内側に位置する前記操作片の端部に、前記内容器の前記筒状部に形成された前記環状凸部に係合される係合凸部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、内容器の底壁部に設けられた環状凸部と、外容器の底壁部に設けられた操作片の係合凸部とをアンダーカット嵌合させることができるため、内容器を外容器に挿入する操作のみで内容器を外容器に固定することができ、交換作業における操作性に優れた二重容器となる。
本発明のレフィール容器によれば、保護キャップにより流通時や交換時における内容器の破損を防止できるとともに、保護キャップを取り付けたままで外容器への装着作業を行うことができるため優れた操作性を得ることができる。
本発明の二重容器によれば、内容器の交換作業を円滑に行うことができる。
実施形態に係る二重容器の半断面図。 実施形態に係るレフィール容器の半断面図。 内容器の交換手順を示す説明図。 レフィール容器の使用方法を示す説明図。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施形態に係る二重容器の半断面図である。図2は、実施形態に係るレフィール容器の半断面図である。図3は、内容器の交換手順を示す説明図である。図4は、レフィール容器の使用方法を示す説明図である。
なお、図1及び図2に示す鎖線(O)は、二重容器1及びレフィール容器10の中心軸線を示しており、以下、単に「軸線O」と記す。また、本実施形態では、軸線Oに沿った方向を「軸方向」とし、軸線Oに直交する方向を「径方向」とする。また、本実施形態では、後述する内容器2においてその口部20側(図1における上側)を「上側」とし、その反対側(図1における下側)を「下側」とする。
二重容器1は、図1に示すように、クリーム等の内容物を収容する内容器2と、内容器2を収納可能な外容器3と、内容器2に装着された外装キャップ5と、を備えている。
外容器3は、上端が解放された有底筒状の外装容器である。外容器3は、底壁部31と底壁部31の外縁から軸方向上側へ立ち上がる円筒形状の周壁部32とを有している。
周壁部32の上端部には口部30が形成されている。周壁部32の内周面には、周壁部32の上端(口部30の上端)から軸方向に沿って延びる溝部32a(係合部)が形成されている。
底壁部31には、その中央部に凹部31Aが形成されている。底壁部31のうち凹部31Aによって上側に配置された部分である上部底壁部31aに、外容器3に収容された内容器2を固定する機構が設けられている。上部底壁部31aの外周寄りの位置に、上部底壁部31aを厚さ方向(軸方向)に貫通する貫通孔33が形成されている。
貫通孔33には棒状ないし板状の操作片35が挿通されている。操作片35は、長さ方向の中央部からやや上寄りの位置の径方向外側の面において上部底壁部31a(底壁部31)に連結され、上部底壁部31aの上下に突出している。操作片35と上部底壁部31aとの連結部36は、非操作時に操作片35を略直立姿勢に保持するとともに、操作時には連結部36を支点とする揺動を許容する付勢手段である。操作片35の上端部の径方向内側の面には、係合凸部37が形成されている。
内容器2は、上端が解放された有底筒状の内装容器であり、底壁部21と、底壁部21の外縁から軸方向上側へ立ち上がる円筒形状の周壁部22とを備えている。
周壁部22の上端には、口部20が形成されている。口部20の外周面には雄ねじ部23が形成されている。雄ねじ部23の下方には周壁部22の径方向外側に突出する環状のフランジ部24が形成されている。フランジ部24の下方の周壁部22の外周面には、フランジ部24の下面から軸方向の下方へ延びる複数の凸条部25(係合部;図3参照)が形成されている。また、周壁部22の下端部には凸条部25が設けられていない領域が存在している。
底壁部21は、その中央部に形成された平面視略円形の凹部21Aを有する。凹部21A内には、底壁部21の下方へ突出する円筒形状の筒状部27が形成されている。筒状部27の下端外周部には、周方向に延びる環状凸部27aが形成されている。筒状部27の外周面と凹部21Aの側壁面との間には、所定の幅の間隙が形成されている。
内容器2が外容器3に挿入された状態では、内容器2の外周面に形成されたフランジ部24が外容器3の周壁部32の上端面に当接されて内容器2の軸方向下方への移動が規制されている。また、内容器2の周壁部22の外周面に形成されている凸条部25が、外容器3の周壁部32の内周面に形成されている溝部32aに嵌合され、内容器2と外容器3の相対回転が規制されている。また、内容器2の底壁部21に設けられた筒状部27の環状凸部27aに対して、外容器3の底壁部31に設けられた操作片35の係合凸部37が嵌合されている。
なお、図3に示すように、内容器2の凸条部25は周壁部22の外周面に複数形成されており、複数の凸条部25は周壁部22の周方向に沿って等間隔に配列されている。したがって、凸条部25が嵌合される外容器3の溝部32aも、複数の凸条部25のそれぞれが嵌合されるように周壁部32の内周面に複数形成されている。
外装キャップ5は、内容器2の口部20に螺着される有頂筒状の蓋体である。外装キャップ5は円盤状の天壁部50と、天壁部50の外縁から垂下された円筒形状の周壁部51と、を備えている。周壁部51の外周面には、径方向外側へ突出して形成されるとともに周壁部51の周方向に沿って延びる環状凸部51aが形成されている。
周壁部51の内周面には、内容器2の口部20の雄ねじ部23に螺合される雌ねじ部52が形成されている。外装キャップ5の内側には、円盤状のパッキン6が嵌合されている。パッキン6は、外装キャップ5の天壁部50の下面に接合されている。パッキン6の外周部が天壁部50の下面と内容器2の口部20の上端面との間に挟み込まれることで、内容器2の口部20がシールされ、内容器2内が密封される。
なお、本実施形態では、筒状部27の外周面に環状凸部27aを形成し、操作片35の径方向内側の面に係合凸部37を形成しているが、内容器2と外容器3の軸線Oに沿う方向の相対移動を規制する機構は、この構成に限定されない。
例えば、筒状部27の内周面に、周方向に延びる環状凸部を形成してもよい。この場合には、操作片35の径方向外側の面に、上記環状凸部に係合する係合凸部を形成すればよい。
あるいは、筒状部27の内周面と外周面の両方に、周方向に延びる環状凸部を形成してもよい。この場合には、径方向内側の面に係合凸部37が形成された操作片35を用いてもよく、径方向外側の面に係合凸部が形成された操作片35を用いてもよい。さらには、筒状部27を挟み込むように一対の操作片35を設け、筒状部27の内外の環状凸部に対してそれぞれ操作片35の係合凸部が係合されるようにしてもよい。
また、内容器2と外容器3の周方向の移動を規制する機構についても、内容器2の凸条部25を外容器3の溝部32aに係合させる構成に限定されない。例えば、外容器3の開口上端縁を上下方向で凹凸に形成するとともに、内容器2のフランジ部24を径方向で凹凸に形成し、両者の凹凸を嵌合させる機構であってもよい。
以上に説明した二重容器1では、内容器2が外容器3に対して出し入れ可能に構成されており、消費者によって適宜交換可能である。そして、本実施形態の二重容器1では、交換用の内容器2は、図2に示すレフィール容器10の形態で提供される。
レフィール容器10は、図2に示すように、有底筒状の内容器2と、内容器2の口部20に装着された保護キャップ11とを備えている。内容器2は図1に示した内容器と同一の構成である。
保護キャップ11は、円盤状の頂壁部12と、頂壁部12の外縁から軸線Oに沿って垂下された略円筒形状の周壁部13と、頂壁部12の下面から軸方向に垂下された円筒形状の装着筒部14と、装着筒部14の内側に嵌合されるとともに頂壁部12下面に接合された円盤状のパッキン16と、を備えている。装着筒部14の内周面には雌ねじ部15が形成されている。
保護キャップ11は、装着筒部14の雌ねじ部15を内容器2の雄ねじ部23に螺合させることにより内容器2の口部20に装着される。内容器2に保護キャップ11が装着された状態において、パッキン16が、保護キャップ11の頂壁部12と、口部20の上端との間に挟み込まれてシールされることにより、内容器2が密封されている。
また、保護キャップ11の周壁部13の高さ(軸線Oに沿う方向における長さ)は、内容器2の高さよりも大きく、保護キャップ11を内容器2に装着すると、内容器2の全体が保護キャップ11の内側に収容される。すなわち、図2に示す状態において、保護キャップ11の周壁部13が内容器2の周壁部22の外周を径方向外側から覆っており、底壁部21及び筒状部27の下端は、周壁部13の下端13aよりも上側(周壁部13の内側)に配置される。
このため、流通段階のレフィール容器10において、内容器2から保護キャップが取り外されることが防止され、誤使用などが防止される。
保護キャップ11の周壁部13の内周面と、内容器2の周壁部22の外周面とは、所定の間隔(外容器3の周壁部32を挿入可能な間隔)で径方向に離間されている。つまり、レフィール容器10は、周壁部13と周壁部22との間に、外容器3の周壁部32を挿入可能な略円筒状の間隙2Aを有している。
次に、レフィール容器10を用いた内容器の交換手順について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
例えば内容器2内の内容物が無くなった場合など、外容器3内の内容器2を新たな内容器2と交換する際には、まず、内容器2を外容器3から取り外す。このとき、図3に示すように、外装キャップ5は内容器2に装着したままでよい。
内容器2を外容器3から取り外すには、まず、外容器3の上部底壁部31aから凹部31A内に突出している操作片35の下端部を、径方向内側へ押圧して傾倒させる。これにより、操作片35の上端部の係合凸部37と内容器2の環状凸部27aとの係合が解除される。
その後、操作片35を傾倒させたまま、内容器2を外容器3の上方へ引き抜く。本実施形態の場合、外装キャップ5の周壁部51の外周面に環状凸部51aが形成されているため、環状凸部51aに手指を引っ掛けることができ、内容器2を外容器3から容易に引き抜くことができる。
内容器2を外容器3から引き抜いた後、外装キャップ5を内容器2から取り外しておく。このとき、パッキン6は外装キャップ5とともに取り外される。
次に、レフィール容器10を用いて、新たな内容器2を外容器3に装着する。
具体的には、図4に示すように、保護キャップ11の側の間隙2Aに外容器3の口部30を挿入しつつ、レフィール容器10を外容器3に被着する。このとき、レフィール容器10と外容器3を周方向に相対的に回転させることで、内容器2の凸条部25を外容器3の溝部32aに対して位置合わせし、凸条部25が溝部32aに挿入されるようにする。
上記の操作により、保護キャップ11の内側に収容されている内容器2が外容器3に挿入される。
内容器2を外容器3に挿入していくと、内容器2の下面に設けられた筒状部27の環状凸部27aが、外容器3の底面から容器内へ突出している操作片35の上端部に設けられた係合凸部37にアンダーカット嵌合される。そして、内容器2のフランジ部24の下面が外容器3の口部30の上端面に突き当てられることで、内容器2の挿入が制止される。これにより、外容器3への内容器2の装着が完了する。
内容器2を外容器3に装着したならば、保護キャップ11と内容器2との螺合を解除して保護キャップ11を取り外す。このとき、内容器2を密封しているパッキン16も保護キャップ11とともに取り外される。
その後、古い内容器2から取り外しておいた外装キャップ5を、保護キャップ11を取り外された新しい内容器2の口部20に螺着することで、内容器2の交換作業が完了する。
以上、詳細に説明したように、本実施形態のレフィール容器10によれば、内容器2の周壁部22の外周面を覆う保護キャップ11を備えていることで、レフィール容器10の流通時に内容器2の周壁部22が押圧されて変形したり、衝撃を受けて破損したりするのを防止することができる。
また保護キャップ11の周壁部13と内容器2の周壁部22との間に間隙2Aが形成されているため、図4に示したように、保護キャップ11を取り付けたままで内容器2の交換作業を行うことができる。これにより、交換作業時に内容器2の内容物が手指に付着したり、こぼれたりするのを防止でき、交換作業において優れた操作性を得ることができる。また、内容器2に触れることなく交換作業を行えるため、交換作業時に内容器2を過度の力で把持して変形させてしまうこともない。
また、内容器2の底壁部21に設けられた環状凸部27aと、外容器3の底壁部31に設けられた操作片35の係合凸部37とをアンダーカット嵌合させる構成であるため、内容器2を外容器3に挿入する操作のみで内容器2を外容器3に固定することができる。
1…二重容器、2…内容器、3…外容器、5…外装キャップ、10…レフィール容器、11…保護キャップ、13,22,32,51…周壁部、20,30…口部、21,31…底壁部、25…凸条部(係合部)、27…筒状部、27a,51a…環状凸部、32a…溝部(係合部)、33…貫通孔、35…操作片、37…係合凸部

Claims (4)

  1. 内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器とを備えた二重容器の内容器交換用のレフィール容器であって、
    前記内容器と、前記内容器の口部に装着された有頂筒状の保護キャップとを有し、
    前記内容器及び前記外容器に、互いに係合することにより前記内容器と前記外容器の相対回転を規制する係合部を有しており、
    前記保護キャップは、前記内容器の口部に装着された装着筒部と、前記装着筒部及び前記内容器の外周面を覆う周壁部を有しており、
    前記保護キャップの前記周壁部の内周面と前記内容器の外周面とが、前記内容器の交換時に前記外容器の周壁部を挿入可能な間隔に離間されていることを特徴とするレフィール容器。
  2. 前記内容器の底壁部に、底面から下方へ突出する筒状部が形成され、前記筒状部の内周面又は外周面に、周方向に延びる環状凸部が形成されている、請求項1に記載のレフィール容器。
  3. 内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器と、前記内容器の口部に装着された外装キャップとを備えた二重容器であって、
    前記内容器が、請求項1又は2に記載のレフィール容器を用いて交換される内容器であることを特徴とする二重容器。
  4. 内容物を収容する有底筒状の内容器と、前記内容器を収納した有底筒状の外容器と、前記内容器の口部に装着された外装キャップとを備えた二重容器であって、
    前記内容器が、請求項2に記載のレフィール容器を用いて交換される内容器であり、
    前記外容器の底壁部に、前記底壁部を貫通する貫通孔と、前記貫通孔の開口端に揺動自在に支持された操作片とが形成され、
    前記外容器の内側に位置する前記操作片の端部に、前記内容器の前記筒状部に形成された前記環状凸部に係合される係合凸部が形成されていることを特徴とする二重容器。
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