JP6254795B2 - シート貼付装置及び貼付方法 - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸及びY軸は、水平面内の軸とし、Z軸は、水平面に直交する軸とする。更に、本実施形態では、Y軸と平行な図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸の矢印方向で「後」がその逆方向とする。
変形部材21は、接着シートAS及びウエハWFが重なった重なり領域AWを押圧する重なり領域押圧部21Aと、支持手段30に繋がる外郭部21Bと、重なり領域押圧部21A及び外郭部21Bを連接すると共に、外郭部21Bの変形によって生じる力を重なり領域押圧部21Aに伝えることを軽減する連接部21Cとを備えている。なお、本実施形態の場合、連接部21Cは、平面視で重なり領域AWの外形に対応すると共に、断面視でV状の凹溝により構成されており、V状の凹溝の底部の厚さが変形部材21の他の部分よりも薄いので、外郭部21Bの変形によって生じる力を重なり領域押圧部21Aに伝えることを軽減することができるようになっている。
先ず、図1に示すように、上ケース31及び下ケース42が互いに離隔した状態で、人手又は多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段等によって、接着シートASを上ケース31と下ケース42との間に通し、次に、所定の張力を接着シートASに掛けて図示しない搬送手段の駆動を停止させる。次に、人手又は図示しない搬送手段等によって、テーブル41上にウエハWFを載置する(配置工程)と、被着体支持手段40が図示しない電圧印加手段を駆動し、クーロン力によって載置されたウエハWFを保持する。
次いで、支持手段30が直動モータ33を駆動し、上ケース31を下降させて、図2(A)に示すように、第2空間SP2を形成する。
その後、押圧手段20及び被着体支持手段40がそれぞれ減圧手段22、43を駆動し、第1空間SP1及び第2空間SP2を同じ減圧率で減圧し、圧力検知手段23、44が、第1空間SP1及び第2空間SP2が所定の減圧状態(第1圧力)となったことを検知すると、押圧手段20及び被着体支持手段40がそれぞれ減圧手段22、43の駆動を停止する。
次に、押圧手段20が減圧手段22を駆動し、第1空間SP1に大気を徐々に導入することで、第1空間SP1を第2空間SP2よりも高圧にする。これにより、変形部材21が変形し、図2(B)に示すように、接着シートASにおける接着面ADの中央部を被着面WF1の中央部に当接させた後、その貼付領域を徐々に外側に広げて行き、図2(C)に示すように、接着シートASの接着面AD全体を被着面WF1に当接させる(押圧工程)。これにより、接着シートASと被着面WAとの間の空気が外側に追い出されながら貼付が行われるので、当該接着シートASと被着面WAとの間に気泡が形成されることを防止することができる。
そして、第1空間SP1の圧力を更に高めてウエハWF及び接着シートASに所定の押圧力を付与すると、図2(D)に示すように、外郭部21Bの一部が重なり領域押圧部21Aよりも下方に下がるように変形する。このとき、連接部21CがV状の凹溝の底部で折れ曲がることで、外郭部21Bの変形によって生じる力を重なり領域押圧部21Aに伝えることが軽減され、重なり領域押圧部21Aの外縁にかかる浮き上がる方向の力が軽減される。
その後、圧力検知手段23が、第1空間SP1の圧力が所定の減圧状態(第2圧力)となったことを検知すると、押圧手段20が減圧手段22の駆動を停止する。このとき、被着体支持手段40が減圧手段43を駆動し、圧力検知手段44の検知結果に基づいて第2空間SP2の圧力を第1圧力で維持するように制御する。
そして、支持手段30が直動モータ33を駆動し、上ケース31を上昇させた後、人手又は図示しない駆動機器等を介してカッター刃やレーザ等の切断手段をウエハWFの外縁に沿って移動させ、接着シートASを所定形状に切断する。
その後、被着体支持手段40が図示しない電圧印加手段の駆動を停止し、人手又は図示しない搬送手段等が、接着シートASが貼付されたウエハWFを次の工程に搬送し、以降上述と同様の動作が繰り返される。
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図3において、第2実施形態に係るシート貼付装置10Aは、第1実施形態に係るシート貼付装置10に対し、連接部21Cの代わりに、外郭部21Bの変形によって生じる力での重なり領域押圧部21Aの変位を抑制する外縁押え手段21Dを備えている点が相違する。
外縁押え手段21Dは、重なり領域AWの外縁に沿う外縁を備えた円環形状の部材で構成され、変形部材21における外縁押え手段21Dが設けられた部分は、その他の領域よりも曲げ剛性が高くなっている。なお、説明を省略した部分の構成は第1の実施形態と同様である。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
また、本発明における手段及び工程は、それら手段及び工程について説明した動作、機能又は工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、支持手段は、押圧手段を支持できるものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段及び工程についての説明は省略する)。
また、押圧手段20が押圧する側は、接着シートAS側でもよいし、ウエハWF側でもよいし、それら両方でもよい。
また、変形部材21及び外縁押え手段21Dの平面形状は、重なり領域AWの形状に合わせて適宜変更することができる上、その材質や厚さ、大きさ等も適宜変更することができる。
また、変形部材21は、完全に元の形状に戻るものでもよいし、完全に又は部分的に元の形状に戻ることのないものでもよい。
また、連接部21Cを構成する凹溝を変形部材21の下面に設けたり、上面及び下面に設けたりしてもよい。
また、外縁押え手段21Dは、外郭部21Bの変形によって生じる力での重なり領域押圧部21Aの上方への変位を抑制するものであればよく、下方への力を発揮するバネ、スポンジ等で構成されたり、駆動機器としての直動モータの出力軸に取り付けられたリング状の外縁押え部材が重なり領域押圧部21Aの外縁部を押圧するように構成されたりしていてもよい。
また、変形部材21は、連接部21Cと外縁押え手段21Dとの両方を備えたものでもよい。
また、減圧手段22及び減圧手段43に代えて液体やジェル等の空気以外の流体によって第1空間SP1及び第2空間SP2を加減圧する構成のものを採用してもよい。
また、支持手段30は、被着体支持手段40とで第2空間SP2を形成することのない構成であってもよい。
また、別の装置でウエハWFを支持する場合、本願のシート貼付装置10、10Aにおいて被着体支持手段40はなくてもよい。
また、第2空間SP2を減圧することなく、第1空間SP1にのみに空気等を送り込み、ウエハWF及び接着シートASに所定の押圧力を付与する構成としてもよいし、第2空間SP2を加圧した状態で、第1空間SP1を更に高圧に加圧してウエハWF及び接着シートASに所定の押圧力を付与する構成としてもよい。
20 押圧手段
21 変形部材
21A 重なり領域押圧部
21B 外郭部
21C 連接部
21D 外縁押え手段
30 支持手段
AD 接着面
AS 接着シート
AW 重なり領域
WF ウエハ(被着体)
WF1 被着面
Claims (4)
- 被着体の被着面に接着シートの接着面を対向配置させ、前記被着体及び前記接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、前記被着面に前記接着シートを貼付するシート貼付装置であって、
変形可能な変形部材を有し、前記接着シート及び前記被着体のうち少なくとも一方に当接し、前記被着体及び前記接着シートに押圧力を付与する押圧手段と、
前記押圧手段を支持する支持手段とを備え、
前記変形部材は、前記接着シート及び前記被着体が重なった重なり領域を押圧する重なり領域押圧部と、前記支持手段に繋がるとともに、前記押圧力が付与されることによって一部が前記重なり領域押圧部よりも下方に下がるように湾曲変形する外郭部と、前記重なり領域押圧部及び前記外郭部を連接すると共に、前記外郭部の湾曲変形によって生じる力を前記重なり領域押圧部の外縁に伝えることを軽減する連接部とを有することを特徴とするシート貼付装置。 - 前記連接部は、前記重なり領域の外形に対応する凹溝で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート貼付装置。
- 前記変形部材は、前記外郭部の変形によって生じる力での前記重なり領域押圧部の外縁の変位を抑制する外縁押え手段を有し、
前記外縁押え手段は、前記重なり領域の外縁に沿う外縁を備えた部材で構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート貼付装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載のシート貼付装置を用いた接着シートの貼付方法であって、
前記被着面に前記接着面を対向配置させる配置工程と、
前記被着体及び前記接着シートに相対接近する方向の押圧力を付与することで、前記被着面に前記接着シートを貼付する押圧工程とを備えていることを特徴とする接着シートの貼付方法。
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