JP6250157B2 - 生コーヒー豆抽出物及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィトケミストリー(植物化学)の分野に関する。より詳細には、本発明は、有益な健康効果を有する天然産物抽出物、即ち、生コーヒー豆抽出物及びその方法に関する。本抽出物は、これまで市販の抽出物のいずれにおいて開示されているよりも有意に高い含量の生物活性化合物、即ち、クロロゲン酸を有し、飲食物、医薬品、化粧品等の成分として適用可能である。本発明はまた、生コーヒー豆を供給源として使用したその製造方法を開示しているが、その方法は、焙煎したコーヒー豆を含むクロロゲン酸に富む任意の天然供給源に同様に適用可能である。
コーヒーは、従来、主としてその味及び芳香、並びにカフェインの刺激効果のために消費されている。2つの主要な商業的に栽培されている種は、ロブスタコーヒーノキ(Coffea canephora)(主に、「ロブスタ種」として知られている種類)及びアラビカコーヒーノキ(Coffea arabica)である。
コーヒー及びその健康上の利益
コーヒーは、そのうちの数種がフェノール化合物である何百種もの化合物の複雑な混合物であり、これらが組み合わさって、多くの消費者が所望する独特で心地良い芳香及び味を形成することが知られている(WO2006108578A1)。更に、コーヒーは、その望ましい風味のためだけではなく、多くの場合、他の理由のため、例えば短期的な精神的敏捷性を高めるために消費される。
コーヒーの健康上のプラスの影響は、何十年にもわたって研究されており、これらのコーヒー化合物のうちの数種が消費者に利益を与えうること、とりわけカフェインの取り込みによって精神的敏捷性が増大することが長い間知られている。しかしながら、ある特定のコーヒー化合物が優れた抗酸化物質であること、及び重量対重量で、コーヒーが、例えば緑茶等の周知の抗酸化物質源よりも、有意に多くの抗酸化物質を消費者に潜在的に提供しうることは、消費者にあまりよく知られていない。
コーヒー豆由来のフィトケミカルの潜在的な健康上の利益には、いくつかの慢性及び変性疾患、例えば、がん、心血管障害、糖尿病、及びパーキンソン病の予防、また肥満の管理が含まれる。抽出剤が何であっても、豆を2回以上抽出して、過程を向上させ、フェノール化合物のより大きな収率を得ることができる。
生コーヒー豆は有益なフェノール化合物の供給源であるだけではなく、単位重量当たりの単位重量で、生コーヒー豆は、緑茶から抽出物の形態で得られるものよりも、多くの有益なフェノール化合物を有益な構成(constituency)で生成する。
フェノール化合物は、大きく多様な分子群であり、これには、植物中の芳香族二次代謝産物の多くの異なるファミリーが含まれる。生コーヒー豆に由来するフェノール化合物は、抗酸化物質及び抗腫瘍剤であることが知られている。フェノール酸、つまり、クロロゲン酸、コーヒー酸、p-クマル酸、及びオイゲノールは、動物モデルにおいてがん予防活性があることが示されている。
コーヒー豆中にフェノール化合物が存在し、それらの有益な特性が知られているにもかかわらず、フェノール化合物は、従来、緑茶からの抽出物として得られている。この理由は、コーヒー豆の焙煎過程により、コーヒー豆中のフェノール含量が40%から80%の間減少するため、及び生コーヒー豆からフェノール化合物を得ようと考える者がこれまでいなかったためであると思われる。本発明者等による分析は、当初4%のフェノール酸を含有する生コーヒー豆が、浅く焙煎すると2%のフェノール酸を、中程度に焙煎すると1%のフェノール酸を、深く焙煎すると0.5%未満のフェノール酸を、それぞれ含有することを示している。これは、焙煎過程による有益な化合物のかなりの損失を明らかに表す。
したがって、治療上の利益に関与する生物活性化合物、つまり、クロロゲン酸の有意により高い含量(70〜80%)に起因して、強力な抗酸化、抗腫瘍、及び抗肥満特性を有する、本発明の生コーヒー豆抽出物の形態の新たな治療用の調製物を提供することは、人類にとって大いに有益である。焙煎したコーヒー豆を含むクロロゲン酸に富む他の供給源からのものを含め、そのような改善された調製物、及び/又はそのような調製物を商業レベルで得る若しくは製造するための新たなより高収率の(prolific)方法を提供することも同様に有益であろう。
コーヒー豆中のクロロゲン酸含量
US2002/0160067A1は、アラビカ種の生豆の全クロロゲン酸(異なるタイプのクロロゲン酸類が抽出物中に存在し、それらの合わせた濃度が全クロロゲン酸含量と称される)含量は、典型的には6.9%であり、ロブスタ品種では、典型的には10%であることを開示している。いくつかの異なるクロロゲン酸類が存在し、5-カフェオイルキナ酸が最も多い量で存在する。ジカフェオイル及びフェルロイルキナ酸もまた、モノカフェオイルキナ酸の3及び4-異性体とともに存在する。生コーヒー豆は、典型的には、アラビカ種では1.3%のジテルペンを含有し、生のロブスタ種では0.2%のジテルペンを含有する。ジテルペンは、カフェストール及びカーウェオールである。様々なステロール及びトコフェロールもまた、生豆の脂質部分中に存在する。生豆の外表面のワックス中のアルカノイル化5-ヒドロキシトリプタミン(日本の化合物)は、500〜1000mg/kg(又は0.5〜1%)で存在する。トリゴネリンは、アラビカ種では1.1%で存在し、ロブスタ種では0.65%で存在する。トリゴネリンは、幾分ニコチン酸に変換される。クロロゲン酸以外に、かなりの量で存在する主要な酸は、キナ酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、コハク酸、及びグリコール酸である。
コーヒー中のクロロゲン酸の重要性
クロロゲン酸は、コーヒー中の主要なフェノール酸であり、非常に重要な抗酸化物質である。コーヒー中のクロロゲン酸は、主に、キナ酸及び異なる位置に結合したフェノール基(例えば、コーヒー酸、フェルラ酸、クマル酸、メトキシケイ皮酸)のモノ及びジエステルである。それらは、下記の重要な健康上の利益を有する:
i.抗酸化活性 - クロロゲン酸は、インビトロでの抗酸化活性(例えば、ラジカル捕捉、LDL酸化抵抗性、DNA損傷保護)を有することが示されている。
ii.抗変異原性効果 - そのような酸の有意な抗変異原性効果が、ラット及びハムスターにおいて大腸、肝臓、及び舌に対してインビボで示されている。
iii.制酸:クロロゲン酸はまた、胃における組織的な酸分泌を減少させて、胸焼けの原因となる可能性のある刺激から胃粘膜を保護することができる。
iv.抗肥満:科学研究により、クロロゲン酸が富化された(enriched)インスタントコーヒーが、食事由来のグルコースの吸収及び利用に対して有意な効果を有すると思われることが示されている。この効果により、コーヒーを長期間使用すると、通常のインスタントコーヒーの使用と比較して、体重及び体脂肪が減少しうる。(J Int Med Res. 2007年11月〜12月; 35 (6): 900〜8頁)。様々な研究により、クロロゲン酸が、食物摂取からの脂肪の吸収を遅らせ、また余分な脂肪の代謝を活性化することが示唆されている。クロロゲン酸に富む生コーヒー豆抽出物の抗肥満効果に関する研究が、2012年1月、Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity誌において公開された。研究者等は、12週間にわたり異なる用量(1日当たり700又は1050ミリグラムのいずれか)のクロロゲン酸の特別な生コーヒー豆抽出物でその食事を補った16人の成人の群を追跡した。全16人の成人は、25よりも大きいBMIによって実証されるように、過体重と見なされた(正常なBMIは、18.5から25の間である)。対象は、平均でほぼ18ポンド減少し、これは、その全体重の10%及びその全体脂肪の4.4%であった。
v.抗高血圧:高血圧を減少させ、血圧を正常範囲内に維持するのを助ける。(Zhao, Y.; Wang, J.; Ballevre, O.; Luo, H.; Zhang, W. (2011).「Antihypertensive effects and mechanisms of chlorogenic acids.」Hypertens Res. 35 (4): 370〜4頁、doi:10.1038/hr.2011.195. PMID 22072103)。
vi.抗糖尿病:血中グルコースレベルを正常範囲内に維持するのを助ける。クロロゲン酸は、詳細には、肝臓においてグルコース(糖)の形成を促進するグルコース-6-ホスファターゼ酵素を阻害することが示されている。したがって、コーヒー中のクロロゲン酸は、長期的なコーヒー消費による糖尿病等の血糖障害のリスクの減少に少なくとも部分的に関与しうる。
健康及び栄養の見地から、消費者が上記に示したコーヒーの健康上のプラス面から利益を得られることが望ましく、そのため、コーヒー製品中の利用可能なクロロゲン酸の量を最大化することが非常に有利である。このような背景において、本発明は、生コーヒー豆抽出物のクロロゲン酸含量を、既存の抽出物中に存在するわずか20〜50%と比較して、70〜80%に有意に改善するという顕著な技術的利点を実現した。
本方法は、そのような増加が可能となった特定の機構を詳述及び開示することによって、他の供給源からの抽出物のクロロゲン酸含量の改善におけるその適用可能性を向上させた。
US2002/0160067A1は、クロロゲン酸が、心血管疾患の予防において有益であると見られ、ラット胃がんに対して化学予防効果を有し、ハムスターにおけるメチルアゾキシメタノール誘発大腸腫瘍を阻害することを開示している。インビボアッセイは、3分の1のクロロゲン酸及びほぼ全てのコーヒー酸がヒトの小腸に吸収されることを示している。これは、食物由来のクロロゲン酸の一部は血液循環中に入るが、ほとんどが結腸に到達することを意味する。コーヒー酸は、より生物学的に利用可能であるようである。(Olthof等、J Nutr 2001年1月; 131 (1): 66〜71頁)。コーヒーは、主に、異なる量のカフェオイル(caffeyl)基がその異なる位置に結合したキナ酸のエステルである、フェノール酸を含有する。コーヒー中の主要なフェノール酸であるクロロゲン酸は、刺激から胃粘膜を保護することができ、したがって、食物、飲料、及び医薬の消化性を改善する。改善された消化性は、はるかに減少した組織的な酸分泌(例えば、胸焼け等を引き起こす)によって表され、これは、焙煎したコーヒー中のクロロゲン酸含量のレベルの増加に直接依存することが見出されている。
コーヒー加工中のクロロゲン酸の損失:最終製品をもたらす豆の全てが焙煎される、従来のコーヒー加工方法は周知である。特有の味及び芳香は、大部分がコーヒー豆の焙煎中に形成される。しかしながら、焙煎過程により、焙煎の前に存在するクロロゲン酸のうちのかなりの量が分解されることが見出されている。それにもかかわらず、望ましい「香ばしい(roasty)」コーヒーの風味の実現が消費者にとって非常に重要であるために、焙煎がある特定の有益な化合物の望ましくない分解を引き起こすことを知りながら、豆をかなりの程度焙煎することがこれまで必要であった。生コーヒーの天然クロロゲン酸含量は、従来の焙煎過程中に約40から90重量%も減少しうる。
したがって、焙煎したコーヒーによって従来連想されるよりもはるかに高いクロロゲン酸レベルを保持するが、それにもかかわらず、許容可能な及び更に望ましい焙煎したコーヒーの風味も提供する、コーヒー製品を提供することが非常に望ましい。理想的には、コーヒー製品は、消費者が所望する官能特性を少なくとも提供し、及び/又は望ましくない官能特性を回避若しくは最小化すべきである。
本発明は、クロロゲン酸の濃度が市販試料において開示されている又は先行技術の方法において開示されている濃度よりも有意に高い(70〜80%対20〜50%)、生コーヒー豆抽出物を開示している。
したがって、本発明の抽出物は、焙煎過程中に通常は損失する多量のクロロゲン酸によって既存のコーヒー調製物又は飲食物、医薬品、化粧品等のいずれかを「栄養強化(fortifying)」する際に、相当な商業的重要性を有する。
生コーヒー豆 - 「生コーヒー豆」という用語は、焙煎していない、未成熟のコーヒー豆又は更には成熟したコーヒー豆のいずれかを指す。生コーヒー豆中の不揮発性及び揮発性化合物、例えば、カフェインは、多くの昆虫及び動物によって食べられることを阻止する。それらはまた、焙煎したときのコーヒー豆の風味に寄与する。不揮発性の窒素化合物(アルカロイド、トリゴネリン、タンパク質、及び遊離アミノ酸を含む)並びに炭水化物は、焙煎したコーヒーの豊かな芳香を生成する際に、またその生物学的作用のために非常に重要である。生コーヒー豆は、いくつかの有益な健康効果に関連するクロロゲン酸及び他のフィトケミカルの豊富な供給源である。フィトケミカルの実質的な部分は、コーヒー豆の加熱及び焙煎中に破壊される。挽いた焙煎豆から製造されたコーヒー飲料中の重要化合物は、独特な芳香に関与する揮発性構成要素、アルカロイドであるカフェイン及びトリゴネリン、クロロゲン酸、ジテルペンであるカフェストール及びカーウェオール、並びにメイラード(Millard)反応の生成物であるメラノイジンである。
クロロゲン酸 - これは、植物材料中に見出される種々のフェノール酸を表すのに文献において幾分曖昧に使用される慣用名である。例えば、いくつかの参考文献では、5-カフェオイルキナ酸のみが「クロロゲン酸」と称される。しかしながら、本明細書で使用される場合、クロロゲン酸という用語は、ある特定のcis又はtransケイ皮酸及びキナ酸の間で形成するエステルのファミリーのうちの1種又は複数を表すのに使用される。
本発明の目的において、「クロロゲン酸」という用語は、合計7種のクロロゲン酸同族体、つまり、3-カフェオイルキナ酸(3-CQA)、4-カフェオイルキナ酸(4-CQA)、5-カフェオイルキナ酸(5-CQA)、3,4-ジカフェオイルキナ酸(3,4-diCQA)、3,5-ジカフェオイルキナ酸(3,5-diCQA)、4,5-ジカフェオイルキナ酸(4,5-diCQA)、4-フェルロイルキナ酸(4-FQA)、及び5-フェルロイルキナ酸(5-FQA)を指す。クロロゲン酸異性体は、濃度を計算するために外部標準として5-CQAを使用して、320nmでのUV検出を用いたHPLCによって決定されうる。7つの明確なピークを示す、本発明の生コーヒー豆抽出物の分析で得られたHPLCグラフは、図2に示した通りである。
式:C16H18O9、モル質量:354.31g/mol、及び密度:1.28g/cm3
この酸の構造は図1に示されている。
クロロゲン酸の健康上の利益
未加工の生コーヒー豆中に見出されるクロロゲン酸は、高血圧症の制御、血中グルコース管理、また体重減少を含むいくつかの健康上の利益に関連する。クロロゲン酸は、生コーヒー豆中には高濃度で存在するが、豆を「焙煎」すると破壊される。未加工のコーヒー豆は、クロロゲン酸の最も豊富な天然植物源である。約40〜50%のクロロゲン酸を含有する粉末形態の生コーヒー豆抽出物は、一般的に、サプリメント(カプセルの形態の)として消費され、その理由は、未焙煎のコーヒー豆から作製された液体コーヒーを飲んだ場合、苦い不快な味がし、クロロゲン酸の所望の用量が得られないためである。
いくつかの最近の研究は、クロロゲン酸が網膜の健康を改善しうることを示唆している。他の研究は、クロロゲン酸が血流中へのグルコースの放出を阻害することを示唆している。日本の研究者等は、2005年に、軽度の高血圧症を有する人に対するこの物質の潜在的効果の試験において、一部の参加者にはプラセボを、その他の参加者では生コーヒー豆抽出物を使用して、研究を行った。血圧が低下し、マイナスの副作用はないという結果であった。現在、抗肥満剤及び肥満に起因して生じうる糖尿病等の生活習慣病の治療として生コーヒー豆抽出物を使用するために多くの研究がなされている。
用量 - 商業的製造業者の推奨に従う生コーヒー豆抽出物の推奨用量(http://healthfoodpost.com/green-coffee-extract/green-coffee-bean-dosage/)は、400mgの1カプセルを1日当たり3回服用することである。サプリメントは、朝食、昼食、及び夕食の30分前に服用すべきである。製造業者は、用量は1日当たり(4)カプセル(1600mg)を超えるべきでないと警告している。生コーヒー豆抽出物は、50%のクロロゲン酸を含有する。したがって、クロロゲン酸の推奨される安全な1日用量は、600mgである(50%のクロロゲン酸を含有する各400mgの3カプセルを服用する場合)。本発明の抽出物は、より高いクロロゲン酸含量(70〜80%)を有し、これに起因して、必要とされるカプセル数が少なくなるか、又は同数のカプセルの場合、消費者がより良好な治療上の利益を得ることができる。
カフェインの存在に関する懸念:クロロゲン酸以外に、抽出物はまた、微量のカフェインを含有する。1カプセルは、おおよそ8mgのカフェインを含有しうる(したがって、3カプセルは、約24mgのカフェインを含有する)。典型的な1杯のレギュラーコーヒーは、平均して、150mgのカフェインを含有する。焙煎したコーヒーは、1杯当たり400mgものカフェインを含有する場合もある。したがって、ダイエタリーカプセル(dietary capsule)中のカフェインの量は、コーヒー飲料として直接消費される量よりもはるかに少なく、したがって、極少量のカフェインに対して非常に敏感な人でない限り懸念の原因とはならない。
このように、生コーヒー豆抽出物中の生物活性成分は、他のフィトケミカルに加えて「クロロゲン酸」である。ダイエタリーサプリメント、例えば、カプセルの標準化は、クロロゲン酸含量に関して行われ、例えば、40%のクロロゲン酸、50%のクロロゲン酸等を含有する生コーヒー豆抽出物である。したがって、抽出物のクロロゲン酸含量は、相当な治療的及び商業的価値を有する。
本発明のクロロゲン酸含量 - 本発明の抽出物は、既存の先行技術又は市販製品の濃度よりも有意に高いクロロゲン酸濃度(ほぼ2倍)を有することに加えて、他の有用なフィトケミカルが存在し、これらはコーヒー豆の加熱及び焙煎中に破壊されるが、加熱なしで抽出が行われるために本発明の画分中に存在する。本発明の画分のクロロゲン酸含量は約70〜80%であるのに対して、市販の画分中では約40〜50%である。
したがって、本発明の抽出物は、抗酸化活性、またそうでなければ生コーヒー豆を焙煎及び加熱に供したときに破壊される価値のあるフィトケミカルの存在という点で、大幅により高い生物活性を有する独特な製品である。したがって、発明の抽出物は、有意により高いクロロゲン酸含量(70〜80%)を含有するという点で新規であり、これは先行技術において開示されておらず、それを実現するための方法とともに本発明において初めて詳述されている。更に、本発明の方法は、焙煎したコーヒー豆を含む他の天然供給源から得られる抽出物に適用可能である。
先行技術特許:
米国特許第8,197,875B2号は、飲食物に添加される人工甘味料の不快な又は「オフテイスト」を相殺する薬剤としてのクロロゲン酸の使用、並びにその抽出の方法を開示している。クロロゲン酸の抽出方法が開示されている。この方法は、水及び極性有機溶媒から構成される溶媒中で一定にかき混ぜながら抽出される、挽いていない生コーヒー豆又は挽いた豆の使用を含む。使用されうる有機溶媒には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、2-プロパノール、アセトン、及びプロピレングリコールが含まれる。豆は、普通の豆又はカフェインを抜いた豆のいずれであってもよい。豆は、挽いていない豆として又は挽いた後のいずれでも抽出することができる。抽出は、水のみ又は水と上記に列挙した1種若しくは複数の溶媒との組合せのいずれでも行うことができる。好ましい溶媒は、メタノール及びエタノールである。溶媒の組成は、100/0の水/有機溶媒(重量/重量)から10/90の水/有機溶媒(重量/重量)の間の範囲でありうる。抽出温度は、30℃から80℃の間であってよく、抽出時間は、4時間から40時間の間であってよい。好ましい温度は、5-CQAの有意な異性化を引き起こさない最大限の抽出効率のために、45℃から60℃の間である。抽出は、当業者に公知の装置、例えば、向流抽出器又は一定の溶媒循環を伴う抽出器を用いて行うことができる。
この特許の方法によって得られる抽出物のクロロゲン酸含量はわずか35〜52%の間の範囲であるのに対し、本発明の抽出物中では約70〜80%である。
EP1674106A1は、n-ヘキサンを用いて生コーヒー豆から油分を抽出分離して、脱脂生コーヒー豆を得ることと、40から90%(重量/重量)のエタノール濃度を有する含水エタノールを用いて脱脂生コーヒー豆に由来する極性溶媒抽出物を調製することとによって調製される、生コーヒーの抽出物を含むダイエット用組成物を開示している。
この特許の方法によって得られる抽出物のクロロゲン酸含量はわずか20〜40%の間の範囲であるのに対し、本発明の抽出物中では約70〜80%である。
WO2006/108578は、生コーヒーの高レベルの抗酸化物質と焙煎したコーヒーの味及び芳香とを兼ね備えた、焙煎及び生コーヒーの組合せから作製されたコーヒー製品を開示している。
最終組成物は、8〜10%のクロロゲン酸しか含有せず、これは、本発明において開示されている70〜80%よりもはるかに少ない。
EP2512260B1は、a)生コーヒー豆を、水分レベルをコーヒー豆の総重量の6%から20%の間に保ちながら、100℃から180℃の間の温度で少なくとも5分間熱処理する工程と、b)工程a)の処理されたコーヒー豆を抽出して、液体コーヒー抽出物を製造する工程とを含み、コーヒー豆及び/又はコーヒー抽出物が焙煎に供されない、コーヒー抽出物を製造する方法を開示している。処理された生コーヒー豆の抽出は、任意の好適な方法によって、例えば、水、エタノール、又は他の任意の好適な溶媒を使用して実施されうる。好ましい実施形態では、熱処理された生コーヒー豆は、水又は水性コーヒー抽出物等の水性液体で抽出される。
この特許において開示されている抽出物中のクロロゲン酸の最大濃度は5〜11%の範囲であるのに対し、本発明においてはクロロゲン酸含量は70〜80%である。
US4938978は、生コーヒー豆の水分含量を加湿豆の重量に対して少なくとも約25重量%から30重量%に増加させる、方法を記載している。次いで、実質的に不活性なガス雰囲気の存在下、正圧下で、豆を加水分解及び熱分解するのに十分な温度で十分な時間にわたり、豆の炭化を実質的に回避しながら加湿豆を加熱する。次いで、処理された豆を乾燥する。開示されている固体の抽出収率は、35〜41%の範囲である。
固体の50%がクロロゲン酸であると仮定すると、その収率はわずか約17.5%から約20.5%であるのに対し、本発明においてはクロロゲン酸含量は70〜80%である。
US2002/0160067A1は、生コーヒー豆から抽出物を調製する抽出方法を開示している。この方法は、豆を挽いて粉末を形成し、次いで、粉末をアルコール(メタノール/他のアルコール)水溶液で抽出する工程を伴う。この特許の焦点は、従来緑茶から抽出されている、有益な健康効果を有する化合物、つまり、フェノール又はポリフェノール化合物に富む抽出物を、生コーヒー豆からも抽出できることを開示することである。開示されている方法は単純である。しかしながら、この特許は、最終抽出物中のクロロゲン酸濃度について記載していないのに対し、本発明の抽出物は、高含量(>70%)のクロロゲン酸を他の有用なフェノール化合物に加えて含有する。
US2011/0189313A1は、含水アルコール溶媒及び豆を脱脂するための非極性化合物、つまり、ヘキサンを使用して、生コーヒー豆から調製された抽出物を開示している。豆を脱脂すると、抽出されるポリフェノール化合物の収率が向上することによって、有益な健康効果及びより効力のある抽出物が得られる。この特許の発明者等によってなされた研究によれば、脱脂生コーヒー豆の極性溶媒抽出物は、比較的多量のクロロゲン酸及びカフェインを含有する。とりわけ、ダイエット機能を果たすクロロゲン酸がその中に濃縮されている。より詳細には、20重量%以上の濃度のクロロゲン酸を含有する抽出物及び45重量%以上の濃度のクロロゲン酸類(クロロゲン酸、フェルラ酸、p-クマル酸、コーヒー酸等)を含有する抽出物は、ダイエット方法の効果を大きく改善することができる。この発明の抽出物中のクロロゲン酸の濃度は45%であるのに対し、本発明の抽出物は、高含量(>70%)のクロロゲン酸を他の有用なフェノール化合物に加えて含有する。
前述の考察から、生コーヒー豆の抽出のための既存の方法のいずれによっても、クロロゲン酸含量が50%を超える抽出物が得られないことが明らかである。本発明の発明者等は、クロロゲン酸含量が非常に高い、即ち、70〜80%である、そのような抽出物を調製し、それによって得られた抽出物の栄養的並びに治療的価値を向上させることに成功することができた。
WO2006108578A1 US2002/0160067A1 米国特許第8,197,875B2号 EP1674106A1 EP2512260B1 US4938978 US2011/0189313A1
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発明の目的
以上に鑑み、本発明の一目的は、健康に有益である、生コーヒー豆からの抽出物を提供することである。
本発明の別の目的は、ヒトが消費した場合に有益な抗酸化特性を有すると考えられる生物学的構成要素(bio-constituent)を有する抽出物を提供することである。
本発明の別の目的は、ヒトが消費した場合に有益な健康特性、つまり、抗腫瘍、抗糖尿病、抗高血圧、及び抗肥満特性を有すると考えられる生物学的構成要素を有する抽出物を提供することである。
本発明の別の目的は、代替の供給源から得ることができるが、従来の原料物質によって又は従来の方法の実施によって現在利用可能であるよりも有益な量又は比率で存在する構成要素を有する、健康増進抽出物を提供することである。
本発明の別の目的は、フェノール化合物に富む抽出物を製造するための新たな方法を提供することである。
本発明の別の目的は、活性化合物、即ち、クロロゲン酸の濃度が従来の方法によって得られる濃度(20〜50%)よりも有意に大きい(70〜80%)、フェノール化合物に富む生コーヒー豆抽出物を製造するための新たな方法を提供することである。
本発明の別の目的は、代替の供給源から得ることができるが、従来の原料物質によって又は従来の方法の実施によって現在利用可能であるよりも有益な量又は比率で存在する構成要素を有する、フェノール化合物に富む抽出物を製造するための新たな方法を提供することである。
本発明の別の目的は、フェノール化合物に富む抽出物を、そのような化合物の実用的な供給源としてこれまで認識されていない原料物質から製造するための新たな方法を提供することである。
本発明の別の目的は、生コーヒー豆からフェノール化合物を抽出するための新たな方法を提供することである。
本発明の別の目的は、ポリフェノール酸及びジテルペン等の他の有益な化合物を含有する生コーヒー豆の抽出物を含有するダイエタリーサプリメント、風味剤、又は機能性食品として使用されうる、新規抽出物を提供することである。
本発明の別の目的は、既存のポリフェノール抽出物よりも健康的なポリフェノール酸及び他の有益な化合物の抽出物を生じる、改善された抽出物加工方法を提供することである。
本発明の別の目的は、従来の方法によって加工されるポリフェノール抽出物よりも生物学的に利用可能である、改善された抽出物を提供することである。
本発明の更なる目的は、有意により高いクロロゲン酸含量に起因して、既存のポリフェノール抽出物よりも健康的な最終製品を生じる、改善された未加工の生コーヒー豆抽出物を提供することである。
本発明の最後の目的は、先行技術において開示されている約40〜50%よりも有意に高い>70%のクロロゲン酸含量に起因して、従来の方法によって加工されるポリフェノール抽出物よりも、酸化ストレスを抑制しフリーラジカルを破壊する能力が大きい、生コーヒー豆からの改善された抽出物を提供することである。
これらの及び関連する目的を満たすため、本発明は、有益な測定量のフェノール酸を含有するコーヒー豆からの抽出物、並びにそのような抽出物を製造するための方法に関する。
注目すべきことに、本明細書に教示された単純な方法は、他のいずれの既存のフェノール化合物に焦点を合わせた製品よりも、生物学的に利用可能であり、抗酸化物質(フェノール化合物及びクロロゲン酸)の健康的なプロファイルを含有し、多くのジテルペン(解毒特性を有する)を含有する、抽出物製品を製造する(市販製品中の20〜50%に対して70〜80%のクロロゲン酸含量)。
本発明は、その抗酸化、抗腫瘍、抗肥満、抗高血圧、制酸、及び抗糖尿病特性に起因して健康に有益である、生コーヒー豆からの抽出物を提供する。新規抽出物は、生コーヒー豆の抽出物を含有するダイエタリーサプリメント、風味剤、又は機能性食品として使用されうる。本抽出物は、ポリフェノール及び生物活性化合物、例えば、クロロゲン酸を、約20〜50%のクロロゲン酸しか含有しない先行技術の方法によって得られる抽出物中に存在するよりも有意に高い濃度(70〜80%)で含有する。これは、アルコールよりも小さい極性及び/又は水不混和性の特定の溶媒、例えば、n-ブチルアルコール、酢酸エチル、又はアセトンを、生コーヒー豆抽出物の抽出/精製の特定の段階で使用することによって実現された。結果として、極性不純物を水性媒体中に残しながらクロロゲン酸が低極性溶媒中に抽出されるため、最終抽出物は、クロロゲン酸画分が高度に富化されている。このようにして、中間段階、即ち、水性段階での有効成分の損失が防止される。これにより、水及びアルコールのみを使用した先行技術の方法において得られる濃度(20〜50%)よりも有意に高い最終抽出物中のクロロゲン酸濃度(70〜80%)が得られる。
化学式を示す図である。 化学的資料を示す図である。 化学的資料を示す図である。
クロロゲン酸は、生コーヒー豆抽出物中に存在し、抽出物の有益な健康効果に関与する、生物活性化合物である。そのような抽出物は、カプセル又は錠剤の形態でダイエタリーサプリメントとして市販されている。したがって、あまりに多くの剤形、例えば、錠剤、カプセル等を服用する代わりに、単一の錠剤又はカプセルを服用できて、患者にとっての利便性、またダイエタリーサプリメントの服薬のより良好なコンプライアンス及び規則性につながるように、単一剤形中の生物活性化合物のより高い含量が望ましい。
既存の市販の生コーヒー豆抽出物の限界:しかしながら、市販の生コーヒー豆抽出物(水及びアルコールの混合物を使用して抽出された)は、50%を超えるクロロゲン酸含量を有さない。実際、その範囲は20〜50%の間にある。より良好な治療プロファイル、また抽出物をダイエタリーサプリメントとして服用する人の側でのより良好なコンプライアンスのために、生コーヒー豆抽出物中の生物活性化合物、即ち、クロロゲン酸のより高い含量を有することが必要とされ所望されていた。しかしながら、最善の努力にもかかわらず、50%を上回る抽出物中のクロロゲン酸含量の富化は、商業レベルで実現できなかった。
本発明において限界を克服した様式:クロロゲン酸含量が50%を超えなかったという技術的課題は、本発明において革新的な様式で克服された。これは、アルコールの極性よりも小さい極性の特定の溶媒を、抽出の特定の段階で使用することによって実現され、これに起因して、抽出効率が大幅に向上し、廃棄になり抽出されていなかったクロロゲン酸もまた抽出された。これにより、生コーヒー豆抽出物が、20〜50%にすぎなかった先行技術の方法における濃度から70〜75%へと大幅に富化された。先行技術の方法のほとんどは、水-アルコール混合物を抽出に利用しており、クロロゲン酸に対してより良好な親和性を有するより低い極性の特定の溶媒が一切使用されなかったために、50%を超えるクロロゲン酸含量を有する抽出物を得ることができなかった。
本方法において使用される溶媒の極性を、下記のTable 1(表1)に示す。この表は、アルコールよりも小さい極性の溶媒(クロロゲン酸に対してより良好で特異的な親和性を有する)の使用により、生コーヒー豆抽出物がより十分に富化されて、水及びアルコールの混合物のみを使用した場合に得られる含量よりもはるかに高い最終抽出物中のクロロゲン酸含量(70〜75%)につながることを明らかに示している。
Figure 0006250157
生コーヒー豆以外の他の天然供給源からのクロロゲン酸の抽出:生コーヒー豆以外に、本発明の方法は、クロロゲン酸に富む他の植物源、つまり、ジャガイモ、竹[モウソウチク(Phyllostachys edulis)]、モモ、プルーン、及びギョリュウモドキ(Calluna vulgaris)(ヘザー)の新芽からクロロゲン酸の富化抽出物を調製するのにも容易に使用することができる。クロロゲン酸はまた、ある特定の一般に使用される薬草中に重要成分として見出される(http://www.itmonline.org/arts/chlorogenic.htm)。漢方医学では、主な供給源はスイカズラの花(キンギンカ)であり、トチュウ及びサンシシもまた主たる供給源であり、抽出物は20%のクロロゲン酸に標準化される。そのクロロゲン酸含量で知られている他の漢方薬草には、キクカ、サンザシ、ガイヨウ、及びイカリソウの葉が含まれる。西洋薬草医学では、そのクロロゲン酸含量でとりわけ知られている薬草はアーティチョークの葉であり、抽出物は普通、15%のこの化合物に標準化される。クロロゲン酸含量で知られている他の薬草には、ゴボウ、タンポポの根、及びエキナセアの根が含まれる。これらの薬草(西洋又は漢方)及び濃縮された薬草抽出物のいずれかを使用する場合、治療上の利益に寄与しうる他の化合物もまた存在する。例えば、アーティチョークの葉は、カフェオイルキナ酸(焙煎したコーヒー中に見出される)並びに腹部のガス及び膨満、胆石及び不十分な胆汁流量によって起こる症状を軽減すると言われているシナリンを含有する。
クロロゲン酸の富化抽出物を調製するための本発明の方法
水不混和性物質/アルコールよりも小さい極性の溶媒は、単独で使用する(それによって含水アルコール溶媒の必要性を完全に排除する)こともでき、又は含水アルコール溶媒とともに使用して、生コーヒー豆又はクロロゲン酸に富む他の天然供給源から得られる抽出物中のクロロゲン酸の収率を向上させることもできる。異なる溶媒(アルコールの極性よりも小さい極性の)を抽出/精製の異なる段階で使用するという点での本方法の変形は、当業者が容易に行うことができ、本発明の範囲及び開示内であると見なされうる。
特定の溶媒の酢酸エチル(0.228の極性を有し、これは0.762の極性を有するメタノールの極性よりも低い)を使用することによって抽出が行われ、アルコールの使用が完全に排除される、最適な方法を、実施例1として下記に示す。特定の溶媒(アルコールの極性よりも低い極性の)を水-アルコール混合物とともに使用することにより、生コーヒー豆抽出物の富化画分を得ることができる実施形態を、実施例2から4に記載する。
(実施例1)
アルコールを使用しない抽出
本方法では、抽出の際にアルコールを一切使用しない。代わりに、水不混和性溶媒、即ち、酢酸エチルを最初の段階においてそれ自体で使用して、クロロゲン酸の抽出を行う。その後、溶媒を使用することによって抽出物を精製して、脂肪及びカフェインを除去する。したがって、この過程は、全過程において3種のみの溶媒を使用し、即ち、水、酢酸エチル、及び塩素化溶媒(カフェインの除去のためのクロロホルム、塩化メチレン)である。
抽出:粉末化したコーヒー豆(1kg又は1000グラム)を、撹拌機を装着した5.0リットルフラスコに投入する。2リットルの酸性水を40〜50℃で添加し、4時間一定に撹拌しながら45〜55℃まで徐々に上昇させた。その後、水の量の4倍、即ち、4リットルの酢酸エチルを添加し、わずかに上昇した温度である50〜55℃で撹拌を行う。水及び溶媒の混合物を濾過し、粉末をフラスコに移し戻す。水及び溶媒での抽出の工程を、薬草を完全に使い切るまで2〜3回繰り返す。溶媒層を水から分離し、濃縮乾固する。
精製:得られた乾燥物質(乾燥抽出物)を500mlの水に溶解する。次いで、水溶液を250mlの塩素化溶媒(クロロホルム、塩化メチレン等)で2回洗浄して、過剰量に濃縮されると有害となりうるカフェインを除去する。したがって、その除去は必要である。次いで、水を蒸発させて、本発明の乾燥粉末生コーヒー豆抽出物を得る。脱脂工程又は脂肪を除去するための溶媒の使用は必要でない。
収率及びクロロゲン酸含量:110〜120gの抽出物、即ち、11〜12%で淡黄色の微粉末の形態である。HPLCによるクロロゲン酸含量は、70〜80%の範囲である。クロロゲン酸の7つの明確なピークの存在を示す抽出物の分析プロファイルを図2に示す。
(実施例2から4)
アルコールを使用した抽出
含水アルコール混合物及び水不混和性/混和性の低極性溶媒をそれぞれ抽出及び精製の異なる段階で伴う工程の組合せを使用して、高収率を得ることもできる。水-アルコール混合物を抽出に使用する。抽出物をヘキサン(脂肪を除去するため)及び塩素化溶媒、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等(カフェインを除去するため)で洗浄することによって精製を行う。精製の最終工程において、その極性がメタノール又はエタノールの極性よりも小さい水不混和性/混和性の極性溶媒、即ち、n-ブチルアルコール、アセトン、又は酢酸エチルを使用する。これにより、70〜80%の高いクロロゲン酸含量を有する抽出物が得られる。
(実施例2)
水-アルコール混合物及びn-ブチルアルコールを使用した抽出
抽出:粉末化したコーヒー豆(1kg又は1000グラム)を、撹拌機を装着した5.0リットルフラスコに投入する。豆粉末の量の4倍、即ち、4リットルの水-アルコール(メタノール)混合物を40〜50℃で添加し、4時間一定に撹拌しながら45〜55℃まで徐々に上昇させた。水及びアルコールの混合物を濾過し、粉末をフラスコに移し戻す。水及びアルコールでの抽出の工程を、薬草を完全に使い切るまで2〜3回繰り返す。このようにして、極性化合物が含水アルコール混合物中に抽出される。次いで、混合物を真空によって濃縮し、容器内で容量を800〜1000mlに減少させる。
精製:得られた水性層を各500mlのヘキサンで2回洗浄することによって、水性層の脱脂を行う。脂肪を除去した後、水性層を塩素化溶媒、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等で各600mlで3回洗浄して、カフェインを除去する。水性層は既に、脂肪及びカフェインを含まず、クロロゲン酸に富む。これを酸性化し、n-ブチルアルコールで各600mlで3回抽出して、クロロゲン酸を抽出する。抽出物を合わせ、濃縮乾固して、高いクロロゲン酸含量を有する最終生コーヒー豆抽出物を得る。
収率及びクロロゲン酸含量:得られた収率は、90〜100g、即ち、9〜10%で淡黄色の微粉末の形態である。HPLCによるクロロゲン酸含量は、70〜80%の範囲である。分析プロファイルは、図2に示したものと類似している。
(実施例3)
水-アルコール混合物及びアセトンを使用した抽出
抽出:実施例2に記載されたように、水-アルコール混合物を使用して行った。
精製:n-ブチルアルコールの代わりに、アルコールの極性よりも小さい極性を有する別の極性溶媒、即ち、アセトンを使用する。他の工程は同じままである。
収率及びクロロゲン酸含量:得られた収率は、100〜110g、即ち、10〜11%で淡黄色の微粉末の形態である。HPLCによるクロロゲン酸含量は、70〜80%の範囲である。分析プロファイルは、図2に示したものと類似している。
(実施例4)
水-アルコール混合物及び酢酸エチルを使用した抽出
抽出:実施例2に記載されたように、水-アルコール混合物を使用して行った。
精製:n-ブチルアルコールの代わりに、アルコールの極性よりも小さい極性を有する別の極性溶媒、即ち、酢酸エチルを使用する。他の工程は同じままである。
収率及びクロロゲン酸含量:得られた収率は、75〜90グラム、即ち、7.5〜9%で淡黄色の微粉末の形態である。HPLCによるクロロゲン酸含量は、70〜80%の範囲である。分析プロファイルは、図2に示したものと類似している。
HPLC分析条件
上記で得られた実施例に記載された抽出物の分析のために準拠したHPLC分析条件を、下記に詳述する。
標準溶液の調製:30mgの生コーヒー豆抽出物の常用標準物質(working standard)を、50mlメスフラスコに採取する。40mlの希釈剤を添加し、10分間超音波処理を行う。希釈剤を用いて最終容量とする。溶液をよく振盪し、0.45μフィルターで濾過する。
試験溶液の調製:30mgの生コーヒー豆抽出物の試料を、50mlメスフラスコに採取する。40mlの希釈剤を添加し、10分間超音波処理を行う。希釈剤を用いて最終容量とする。溶液をよく振盪し、0.45μフィルターで濾過する。
クロマトグラフィーによる純度評価:溶媒流量、分析カラムタイプ、流量条件等は下記の通りである:
Figure 0006250157
計算:
Figure 0006250157
上記の表及び実施例から、本発明の変更された方法により、抽出過程において使用されるアルコール、つまり、メタノール又はエタノールの極性よりも低い極性を有する特定の特徴的な極性溶媒を使用することに起因して、生物活性化合物、即ち、全クロロゲン酸の含量が先行技術特許のいずれにおいて記述された抽出物よりもはるかに高い、つまり、70〜80%であり、独特で特徴的な組成を有する、生コーヒー豆抽出物が得られることが明らかである。本発明においては、アルコールよりも小さい極性を有する溶媒の使用により、極性不純物を水性媒体中に残しながら、富化されたクロロゲン酸画分が抽出される。したがって、本発明の抽出物は、本発明の抽出物中に存在する生物活性化合物(クロロゲン酸及び他のポリフェノール化合物)のより高い濃度、またクロロゲン酸の明らかなピーク(図2)から明白なより高い純度のために、大幅に改善された治療プロファイルを有する。対照的に、生コーヒー豆抽出物の市販試料は、分析すると、はるかに低いクロロゲン酸含量を示すだけではなく、いくつかの他の更なるピーク(図3)を示し、それによって本発明の抽出物中には存在しない他の化合物の存在が示される。

Claims (6)

  1. 乾燥したコーヒー豆から70〜80%の間の範囲のクロロゲン酸含量を有する富化抽出物を製造する方法であって、下記の抽出及び精製の工程:
    i.前記乾燥したコーヒー豆を粉末化する工程、
    ii.水を等しい量で添加し、45〜55℃の間の温度で4時間撹拌する工程、
    iii.アルコールの極性よりも低い極性を有する極性溶媒である酢酸エチルを原料の量の4倍の量で添加し、抽出が完了するまで50〜55℃で撹拌する工程、
    iv.前記溶媒層を分離及び乾燥して、乾燥塊を得、次いで、前記乾燥塊を水への溶解及びクロロホルム又は塩化メチレンなどの塩素化溶媒での洗浄によって精製して、カフェインを除去する工程、
    v.前記水を蒸発させて、クロロゲン酸の含量が70〜80%の間の範囲である本発明の乾燥粉末抽出物を得る工程
    を含む、方法。
  2. 乾燥したコーヒー豆から70〜80%の間の範囲のクロロゲン酸含量を有する富化抽出物を製造する方法であって、下記の抽出及び精製の工程:
    i.乾燥したコーヒー豆などの原料物質を粉末化する工程、
    ii.水-アルコール混合物を原料の4倍の量で添加し、45〜55℃の間の温度で4時間撹拌する工程、
    iii.工程iiを2〜3回繰り返す工程、
    iv.蒸発によって容量を4分の1に減少させる工程、
    v.ヘキサンで洗浄することによって脂肪を除去する工程、
    vi.クロロホルム又は塩化メチレンなどの塩素化溶媒で洗浄することによってカフェインを除去する工程、
    vii.アルコールの極性よりも小さい極性を有する極性溶媒であるn-ブチルアルコールを使用することによってクロロゲン酸を最後に抽出する工程、
    viii.前記溶媒を蒸発させて、クロロゲン酸の含量が70〜80%の間の範囲である本発明の乾燥粉末抽出物を得る工程
    を含む、方法。
  3. 乾燥したコーヒー豆から70〜80%の間の範囲のクロロゲン酸含量を有する富化抽出物を製造する方法であって、下記の抽出及び精製の工程:
    i.乾燥したコーヒー豆などの原料物質を粉末化する工程、
    ii.水-アルコール混合物を原料の4倍の量で添加し、45〜55℃の間の温度で4時間撹拌する工程、
    iii.工程iiを2〜3回繰り返す工程、
    iv.蒸発によって容量を4分の1に減少させる工程、
    v.ヘキサンで洗浄することによって脂肪を除去する工程、
    vi.クロロホルム又は塩化メチレンなどの塩素化溶媒で洗浄することによってカフェインを除去する工程、
    vii.アルコールの極性よりも小さい極性を有する極性溶媒であるアセトンを使用することによってクロロゲン酸を最後に抽出する工程、
    viii.前記溶媒を蒸発させて、クロロゲン酸の含量が70〜80%の間の範囲である本発明の乾燥粉末抽出物を得る工程
    を含む、方法。
  4. 乾燥したコーヒー豆から70〜80%の間の範囲のクロロゲン酸含量を有する富化抽出物を製造する方法であって、下記の抽出及び精製の工程:
    i.乾燥したコーヒー豆などの原料物質を粉末化する工程、
    ii.水-アルコール混合物を原料の4倍の量で添加し、45〜55℃の間の温度で4時間撹拌する工程、
    iii.工程iiを2〜3回繰り返す工程、
    iv.蒸発によって容量を4分の1に減少させる工程、
    v.ヘキサンで洗浄することによって脂肪を除去する工程、
    vi.クロロホルム又は塩化メチレンなどの塩素化溶媒で洗浄することによってカフェインを除去する工程、
    vii.アルコールの極性よりも小さい極性を有する極性溶媒である酢酸エチルを使用することによってクロロゲン酸を最後に抽出する工程、
    viii.前記溶媒を蒸発させて、クロロゲン酸の含量が70〜80%の間の範囲である本発明の乾燥粉末抽出物を得る工程
    を含む、方法。
  5. 乾燥したコーヒー豆から70〜80%の間の範囲のクロロゲン酸含量を有する富化抽出物を製造する方法であって、下記の抽出及び精製の工程:
    i.乾燥したコーヒー豆などの原料物質を粉末化する工程、
    ii.水-アルコール混合物を原料の4倍の量で添加し、45〜55℃の間の温度で4時間撹拌する工程、
    iii.工程iiを2〜3回繰り返す工程、
    iv.蒸発によって容量を4分の1に減少させる工程、
    v.ヘキサンで洗浄することによって脂肪を除去する工程、
    vi.クロロホルム又は塩化メチレンなどの塩素化溶媒で洗浄することによってカフェインを除去する工程、
    vii.アルコールの極性よりも小さい極性を有する任意の好適な極性溶媒を使用することによってクロロゲン酸を最後に抽出する工程、
    viii.前記溶媒を蒸発させて、クロロゲン酸の含量が70〜80%の間の範囲である本発明の乾燥粉末抽出物を得る工程
    を含む、方法。
  6. 請求項1に記載の方法によって得られる、生コーヒー豆の抽出物。
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