JP7025864B2 - Glp-1分泌促進剤 - Google Patents

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Description

本発明は、GLP-1分泌促進剤及びGIP上昇抑制剤に関する。
近年、インクレチン(Intestine Secretion Insulin)を標的とした糖尿病治療薬の開発が進められている。インクレチンは栄養素の摂取に伴って消化管から分泌され、膵β細胞に作用してインスリン分泌を促進するホルモンの総称である。2つの消化管ホルモン、GLP-1(glucagon-like peptide-1)とGIP(glucose-dependent insulinotropic polypeptide)がインクレチン作用を担うホルモンとして知られている。GLP-1は主に小腸下部や結腸に存在するL細胞から、GIPは十二指腸に多く存在するK細胞から分泌される。
消化管内への栄養素の流入、刺激を受けて分泌されたインクレチンは、血糖値の上昇とともに膵β細胞からのインスリン分泌を増加させ、膵α細胞からのグルカゴン分泌を抑制し、血糖低下に働く。一方血糖値が低い状態ではインスリン分泌は減少し、グルカゴン分泌等が増加して血糖値は上昇する。2つのインクレチンのうち、GIPは膵α細胞でのグルカゴン分泌促進作用を有している。また、臨床試験において、GLP-1は2型糖尿病患者のインスリン分泌を促す一方で、GIPはインスリン分泌を促進しないことが示されている。
また、膵臓以外の組織では、GLP-1とGIPは異なる生理作用を有している。
GLP-1の膵外作用としては、肝・筋での糖取り込み増加、インスリン抵抗性改善、中枢神経系での食欲抑制、消化管における胃排泄遅延等が報告されている(非特許文献1~3)。従って、GLP-1の効果を高めることは血糖調節に有利に働くと同時に肥満の改善につながる可能性が考えられる。
それに対し、GIPは、脂肪組織における糖質や脂質の取り込み亢進、インスリン感受性低下、胃酸分泌抑制、胃運動抑制等の作用を有することが報告されている(非特許文献2、4)。さらに、GIP受容体の欠損マウスは野生型マウスと比較して、エネルギー代謝が亢進することが示されている(非特許文献5)。エネルギー代謝が低下すると、疲労が取れにくくなることも知られている。
そのため、肥満や糖尿病等の改善を目的とすれば、GLP-1の作用は増強、GIPの作用は減弱されることが望ましいと考えられる。
しかしながら、GLP-1はポリペプチドであるため、投与しても生体内の酵素、DPP-4(dipeptidyl peptidase-4)により不活性化され、半減期は数分ときわめて短いためその血中濃度を一定に保つのは非常に困難である。従って、生体内でのGLP-1濃度を長時間にわたって高めるためには、体外からの投与よりも内因性GLP-1の分泌を促進することが望ましい。
これまでの研究では、GLP-1の分泌を促進する物質として、パルミチン酸、オレイン酸、肉加水分解物、ガストリン放出ペプチド、カルバコール、フォルスコリン、イオノマイシン、酢酸ミリスチン酸ホルボール、必須アミノ酸、ロイシン、イソロイシン、スキムミルク、カゼイン、レプチン、ムスカリン性受容体M1およびM2、キラヤ、リゾホスファチジルイノシトール、マジョラム、カワラヨモギ、フェルラ酸、ユッカ、糖セラミド、βカロチン、植物ステロール、ビート、菊花、パプリカ、オレンジ、高麗人参、ビワ茶等が報告されている。
また、GIPの機能を阻害する物質として、3-ブロモ-5-メチル-2-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジンー7-オール(BMPP)が知られ、食後GIPの分泌を抑制するものとして、グアガム等が知られている。
一方、特許出願人は、カテキン類やクロロゲン酸類にGLP-1の分泌を促進する作用やGIP上昇抑制作用があることを見出している(特許文献1、2、非特許文献6)。
しかしながら、カテキン類とクロロゲン酸の併用摂取によるGLP-1及びGIPに対する作用については何ら報告されていない。
特開2015-83548号公報 特開2010-260856号公報
Baggio, Laurie L., and Daniel J. Drucker., Gastroenterology 132.6, 2007, 2131-2157 Seino, Yutaka, Mitsuo Fukushima, and Daisuke Yabe., Journal of diabetes investigation 1.1‐2, 2010, 8-23 Eur J Pharmacol, 440(2-3), 2002, 269-279 Chen, Shu, et al., American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism 308.5, 2015, E414-E425 Miyawaki K et al., Nat Med. 8(7), 2002 Jun, 738-742 Jokura, Hiroko, et al., Nutrition research 35.10, 2015,873-881
本発明は、医薬品、食品等に利用することのできるGLP-1分泌促進剤及びGIP上昇抑制剤を提供することに関する。
本発明者らは、GLP-1の分泌とGIPの上昇をコントロールできる素材について検討したところ、カテキン類とクロロゲン酸類の併用摂取が、それらを単独で経口摂取するよりもGLP-1の分泌を促進すること及びGIPの上昇を抑制することを見出した。
すなわち、本発明は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を有効成分とするGLP-1分泌促進剤を提供するものである。
また、本発明は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を有効成分とするGIP上昇抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を有効成分とするGLP-1分泌促進用食品組成物を提供するものである。
また、本発明は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を有効成分とするGIP上昇抑制用食品組成物を提供するものである。
本発明によれば、効果的に、食事後のGLP-1の分泌を促進することができ、また、GIPの上昇を抑制することができる。
空腹時及び試験食摂取後におけるGLP-1の変化を示す図である(mean±SE,N=11,*p<0.05、**p<0.01,vs.PT+PC)。 空腹時及び試験食摂取後におけるGIPの変化を示す図である(mean±SE,N=11,*p<0.05、**p<0.01,vs.PT+PC)。
本発明において使用されるGLP-1分泌促進及びGIP上昇抑制のための有効成分は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類である。
本発明で用いられる(A)カテキン類の例としては、カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン及びガロカテキンガレート等の非エピ体;エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレート等のエピ体が挙げられる。ここで、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートはガレート体、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン及びエピガロカテキンは非ガレート体と称する。
(A)カテキン類は、上記に挙げた非重合体カテキン類のいずれか1種または2種以上の組み合わせであり得る。(A)カテキン類は上記8種を含むのが好ましい。本明細書において、(A)カテキン類の含有量は上記8種の合計量に基づいて定義される。
(A)カテキン類は、(A)カテキン類中の(A1)エピ体の割合([(A1)/(A)]×100、以下、「エピ体率」とも称する)は、GLP-1分泌促進の点、GIP上昇抑制の点から、好ましくは35~95質量%、より好ましくは45~92質量%、更に好ましくは50~90質量%である。
また、(A)カテキン類は、(A)カテキン類中の(A2)ガレート体の割合([(A2)/(A)]×100、以下、「ガレート体率」とも称する)は、GLP-1分泌促進の点、GIP上昇抑制の点から、好ましくは5~95質量%、より好ましくは10~85質量%、更に好ましくは25~60質量%、更に好ましくは35~53質量%である。
カテキン類の分析は、通常知られている非重合体カテキン類の分析法のうち測定試料の状況に適した分析法により測定することができる。例えば、液体クロマトグラフィー法で分析することが可能であり、具体的には、後掲の実施例に記載の方法で分析することが可能である。なお、測定の際には装置の検出域に適合させるため、試料を凍結乾燥したり、装置の分離能に適合させるため試料中の夾雑物を除去したりする等、必要に応じて適宜処理を施してもよい。
(A)カテキン類は、例えば、以下の方法によりを入手することができる。
カテキン類は、一般的には茶葉から抽出した茶抽出物、その濃縮物又はそれらの精製物(以下、これらを包括的に「茶抽出物等」とも称する)に含まれているため、これらから得られるものが好ましく使用される。ここで、「茶抽出物」とは、茶葉から水又は親水性有機溶媒を用いて抽出したものであって、濃縮や精製操作が行われていないものをいう。
なお、水としては、例えば、水道水、天然水、蒸留水、膜ろ過水、イオン交換水等が挙げられる。親水性有機溶媒としては、例えば、エタノール等の低級アルコールを挙げることができる。
また、抽出方法としては、ニーダー抽出やカラム抽出等の公知の方法を採用することができる。
「茶抽出物の濃縮物」とは、上記茶抽出物から溶媒の少なくとも一部を除去して非重合体カテキン類濃度を高めたものをいう。茶抽出物の濃縮物は、例えば、特開昭59-219384号公報、特開平4-20589号公報、特開平5-260907号公報、特開平5-306279号公報等に記載の方法により調製することができるが、三井農林(株)の「ポリフェノン」、伊藤園(株)の「テアフラン」、太陽化学(株)の「サンフェノン」等の市販品を使用することもできる。
「茶抽出物の精製物」は、茶抽出物又はその濃縮物を溶剤や吸着剤を用いて精製処理し固形分中の非重合体カテキン類の純度を高めたものをいい、例えば、特開2004-147508号公報、特開2007-282568号公報、特開2006-160656号公報、特開2008-079609号公報等に記載の方法により調製することができる。
抽出に使用する茶葉としては、例えば、Camellia属、例えば、C.var.sinensis(やぶきた種を含む)、C.var.assamica及びそれらの雑種から選択される茶葉が挙げられる。茶葉は、摘採された生茶葉、これを乾燥や凍結等させたもの、又はこれらを製茶したものが包含される。生茶葉は、その品種、摘採時期、摘採方法等いずれでもよく、また、茶葉の他、茎を使用してもよい。
茶葉は、その加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に大別することができる。
不発酵茶としては、例えば、煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜炒り茶等の緑茶が挙げられ、茎茶、棒茶、芽茶等も使用することができる。また、半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が挙げられる。更に、発酵茶としては、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、非重合体カテキン類の含有量が高いという点から、緑茶が好ましい。
カテキン類のガレート体率を上記範囲内に調整するために、茶抽出物等をタンナーゼ処理してもよい。ここで、「タンナーゼ処理」とは、茶抽出物等をタンナーゼ活性を有する酵素と接触させることをいう。なお、タンナーゼ処理における具体的な操作方法は公知の方法を採用することが可能であり、例えば、特開2004-321105号公報に記載の方法を挙げることができる。
本発明で用いられる(B)クロロゲン酸類の例としては、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸及び5-カフェオイルキナ酸を含むモノカフェオイルキナ酸;3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸を含むモノフェルロイルキナ酸が挙げられる。
(B)クロロゲン酸類は、上記に挙げた化合物のいずれか1種または2種以上の組み合わせであり得る。(B)クロロゲン酸類は上記6種を含むのが好ましい。本明細書において、(B)クロロゲン酸類の含有量は上記6種の合計量に基づいて定義される。
(B)クロロゲン酸類は、これを含有する天然物、特に植物から抽出することもでき、化学合成により工業的に製造することもできる。クロロゲン酸類には、立体異性体が存在し、本発明では、それらの純粋な立体異性体またはそれらの立体異性体の混合物を用いることができる。
(B)クロロゲン酸類は、好ましくはそれらを含有する植物から抽出することができる。クロロゲン酸類を含有する植物の例としては、コーヒー、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、ナス、ジャガイモ、ニンジン、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アプリコット、チェリー、ヒマワリ、モロヘイヤ、カンショ、南天の葉、ブルーベリー、小麦等が挙げられる。
より好ましくは、(B)クロロゲン酸類は、コーヒー生豆、浅焙煎コーヒー豆、南天の葉、リンゴ未熟果、ヒマワリ種等より抽出することができる。例えば、アカネ科コーヒー(Coffee arabica LINNE)の種子より、温時アスコルビン酸、クエン酸酸性水溶液または熱水で抽出した後、必要に応じて、ろ過、活性炭及びイオン交換樹脂処理することでクロロゲン酸類を含む生コーヒー豆抽出物を調製することができる。あるいは浅焙煎コーヒー豆からクロロゲン酸類を含む抽出物を調製しても良い。該浅焙煎コーヒー豆のL値は、クロロゲン酸類含量等の観点から、27以上が好ましく、35以上がより好ましく、40以上が更に好ましく、また、風味の観点から、62未満が好ましく、60以下がより好ましく、55以下が更に好ましい。ここで、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。または、本発明では、市販の生コーヒー豆抽出物、リンゴ抽出物、ヒマワリ種抽出物を、クロロゲン酸類として用いることができる。
(B)クロロゲン酸類は遊離の形態でもよく、塩の形態でもよい。塩にすることにより水溶性を向上させ、生理学的有効性を増大させることができる。本発明で用いられるクロロゲン酸類の塩としては、薬学的に許容される塩であればよい。このような塩形成用の塩基物質としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;水酸化アンモニウム等の無機塩基;アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基が用いられるが、このうち、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。
本発明において、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類の比率は、生理効果の点から、その質量比[(A)/(B)]で、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、更に好ましくは0.8以上であり、また、好ましくは4以下、より好ましくは3.8以下、更に好ましくは3.5以下である。
後記実施例に示すように、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類の組み合わせは、食事を摂取した後に、血中GLP-1濃度を有意に上昇させ、他方血中GIP濃度を有意に低下させる作用を有する。しかもそれらの作用は、(A)カテキン類、(B)クロロゲン酸類それぞれ単独での作用と比べて優れ、且つ、それぞれ単独で経口摂取した場合に得られる効果の相加を超え、相乗的効果であると云える。さらに、食後の血中GLP-1濃度上昇のピークは単独でのピークと比べて遅延し、血中GLP-1濃度を長時間に亘って維持する。
従って、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類の組み合わせは、食後におけるGLP-1分泌促進剤、GIP上昇抑制剤となり得る。また、GLP-1分泌促進剤、GIP上昇抑制剤を製造するために使用することができる。また、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類の組み合わせを経口投与又は摂取して、食後におけるGLP-1分泌を促進し、また、GIP上昇を抑制することができる。斯様に、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類の組み合わせは、食後におけるGLP-1分泌促進、GIP上昇抑制のために使用することができ、尚且つ、これらGLP-1分泌促進、GIP上昇抑制の作用を介して様々な状態の制御、例えば、肥満、糖尿病等の生活習慣病の予防及び/又は改善のため、肝・筋での糖取り込み増加のため、インスリン抵抗性改善のため、中枢神経系での食欲抑制のため、消化管における胃排泄遅延のため、食後の消化促進のため、胃もたれや胃酸分泌能の改善のため、エネルギー代謝を亢進するため、抗疲労のために使用することができる。
ここで、本明細書において、「GLP-1分泌促進」とは、食事を摂取することで引き起こされる生体内でのGLP-1分泌を促進することを意味する。「GLP-1分泌促進」は、食後に生じる生体内でのGLP-1分泌に伴う血中GLP-1濃度上昇の促進、上昇したGLP-1濃度の維持、又は上昇したGLP-1濃度の低下抑制、すなわち血中GLP-1濃度の安定化のいずれをも含む概念である。
また、「GIP上昇抑制」とは、食事を摂取することで引き起こされる生体内でのGIPの上昇を抑制することを意味する。「GIP上昇抑制」は、食後に生じる生体内でのGIP分泌を抑制することでGIP上昇を抑制するGIP分泌抑制、及び血中GIP濃度を低下させることによりGIP上昇を抑制するGIP低下のいずれをも含む概念である。
「食後」とは摂取した食事中の炭水化物がおおむね吸収されるまでの時間を指し、食事の摂取後の直後(0分)から6時間後まで、好ましくは5時間後まで、より好ましくは4時間後まで、更に好ましくは3時間後までの時間を指す(Diabete Care, 24(4), 2001, 775-778)。
「使用」とは、ヒトを含む動物への投与又は摂取であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本発明の(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を組み合わせてなる剤は、(A)カテキン類と(B)クロロゲン酸類を配合剤として一の剤型に製剤化したものでも、また単独に製剤化したものを同時に又は間隔を空けて別々に使用できるようにしたキットであってもよい。
本発明のGLP-1分泌促進剤又はGIP上昇抑制剤は、ヒトを含む動物に投与又は摂取した場合にGLP-1分泌促進効果又はGIP上昇抑制効果を発揮する医薬品、医薬部外品、食品又は飼料となり、また当該GLP-1分泌促進剤又はGIP上昇抑制剤は、当該医薬品、医薬部外品、食品又は飼料に配合して使用される素材又は製剤となり得る。
当該食品には、食後におけるGLP-1分泌促進又はGIP上昇抑制を訴求とし、必要に応じてその旨の表示が許可された食品(特定保健用食品、機能性表示食品)が含まれる。表示の例としては、「インスリン抵抗性を改善し、血糖値を低下させる」がある。機能表示が許可された食品は、一般の食品と区別することができる。
上記医薬品(医薬部外品も含む)の投与形態としては、固形、半固形又は液状であり得、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、トローチ剤、液剤、シロップ剤等による経口投与;注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられる。好ましくは経口投与である。
このような種々の剤型の製剤は、必要に応じて、薬学的に許容される担体、例えば、賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、乳化剤、防腐剤、安定剤、保存剤、増粘剤、流動性改善剤、嬌味剤、発泡剤、香料、被膜剤、希釈剤等や、カテキン類とクロロゲン酸類以外の薬効成分を適宜組み合わせて調製することができる。
医薬又は医薬部外品における(A)カテキン類の含有量は、一般的に、0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、より更に好ましくは10.0質量%以上、また、好ましくは20質量%以下、好ましくは17質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは14質量%以下、より更に好ましくは13.5質量%以下である。
医薬又は医薬部外品における(B)クロロゲン酸類の含有量は、製剤の種類によっても異なるが、摂取、投与のしやすさから一般的に、0.5質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは6質量%以上、更に好ましくは7質量%以上、より更に好ましくは10.0質量%以上、また、好ましくは20質量%以下、好ましくは17質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは14質量%以下、より更に好ましくは13.5質量%以下である。
上記食品の形態としては、固形、半固形又は液状であり得、各種食品組成物(パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料等)、さらには、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、トローチ剤等の固形製剤)の栄養補給用組成物が挙げられる。好ましくは飲料である、飲料は、清涼飲料水、茶系飲料、コーヒー飲料、果汁飲料、炭酸飲料等が挙げられる。
種々の形態の食品は、必要に応じて、他の食品材料、例えば、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、酸味料、甘味料、苦味料、pH調整剤、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、流動性改善剤、発泡剤、香科、調味料等や、カテキン類とクロロゲン酸類以外の有効成分を適宜組み合わせて調製することができる。
食品における(A)カテキン類の含有量は、その使用形態により異なるが、飲料の形態では、好ましくは0.04~0.6質量%であり、より好ましくは0.09~0.4質量%であり、更に好ましくは0.12~0.3質量%であり、より更に好ましくは0.15~0.2質量%である。
食品における(B)クロロゲン酸類の含有量は、その使用形態により異なるが、好ましくは0.080~0.40質量%、より好ましくは0.080~0.35質量%、更に好ましくは0.085~0.25質量%、より更に好ましくは0.090~0.20質量%、殊更好ましくは0.090~0.15質量%である。
錠剤や加工食品等の固形食品の形態では、(A)カテキン類の含有量は、0.5~20質量%であり、好ましくは5~15質量%、より好ましくは6~14.5質量%であり、更に好ましくは7~14質量%であり、より更に好ましくは10.3~13.5質量%である。
錠剤や加工食品等の固形食品の形態では、(B)クロロゲン酸類の含有量は、0.5~30質量%であり、好ましくは5~25質量%であり、より好ましくは7~20質量%であり、更に好ましくは7.5~18質量%であり、より更に好ましくは12~17質量%である。
上記飼料の形態としては、好ましくはペレット状、フレーク状又はマッシュ状であり、例えば、牛、豚、鶏、羊、馬等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、犬、猫、小鳥等に用いるペットフード等が挙げられる。
飼料は、必要に応じて、他の飼料材料、例えば、肉類、蛋白質、穀物類、ぬか類、粕類、糖類、野菜、ビタミン類、ミネラル類、ゲル化剤、保型剤、pH調整剤、調味料、防腐剤、栄養補強剤等や、カテキン類とクロロゲン酸類以外の有効成分を適宜組み合わせて常法により調製することができる。
本発明のGLP-1分泌促進剤又はGIP上昇抑制剤の投与量又は摂取量は、投与又は摂取対象者の体重、性別、年齢、状態又はその他の要因に従って変動し得る。投与の用量、経路、間隔、及び摂取の量や間隔は、当業者によって適宜決定され得るが、通常、成人1人(60kg)に対して1日あたり、(A)カテキン類として、好ましくは10~3000mg、より好ましくは200~2000mg、更に好ましくは300~1500mg、更に好ましくは400~1300mg、更に好ましくは500~1200mgである。
また、通常、成人1人(60kg)に対して1日あたり、(B)クロロゲン酸類として、好ましくは10~10000mg、より好ましくは50~5000mg、更に好ましくは100~1000mgである。
本発明では斯かる量を1日に1回~複数回、好ましくは1日に1回で投与又は摂取するのが好ましい。
上記製剤は、任意の計画に従って投与又は摂取され得る。
投与又は摂取期間は特に限定されないが、反復・連続して投与又は摂取することが好ましく、2週間以上、更に4週間以上、更に8週間以上、連続して投与又は摂取することが好ましい。
本発明のGLP-1分泌促進剤又はGIP上昇抑制剤は、摂食・摂餌時、摂食・摂餌前又は摂食・摂餌後に投与又は摂取するのが好ましい。より好ましくは摂食・摂餌後から10分以内に投与又は摂取するのが好ましい。摂食(摂餌)の内容としては、特に限定されず、タンパク質、糖質、脂質を含む食事又は餌が挙げられるが、糖質、脂質を含む食事又は餌が好ましい。
投与又は摂取対象者としては、それを必要とする若しくは希望するヒト又は非ヒト動物等であれば特に限定されない。対象の好ましい例として、単純性肥満者や糖尿病患者、それの予備軍が挙げられる。
[試験飲料AT、PT]
緑茶(Camellia sinensis)葉熱水抽出物の乾燥粉末を熱水に溶解した後、当量のクロロホルム、3倍量のエタノールを加えて混合し水相を回収、再乾燥して得られた茶カテキンを用い、カテキン類を含む飲料(以下、試験飲料AT)を調製した。また、カテキン類を含まないこと以外は試験飲料ATと同じ組成を有する飲料(以下、試験飲料PT)を調製した。
調製した飲料中のカテキン類定量は、各飲料をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式LCVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L-カラムTM ODS、4.6mmφ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により分析した。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
濃度勾配条件(体積%)
時間 移動相A 移動相B
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
62分 97% 3%
試験飲料AT350mLにおけるカテキン類の合計量は540mg、エピ体率50質量%、ガレート体率50質量%であった。カフェインの量は80mgであった。
試験飲料PTにおけるカテキン類の合計量0mg、カフェインの量は80mgであった。
[試験飲料AC、PC]
生コーヒー豆の粉砕物を熱水で抽出後、スプレードライ乾燥し、得られたパウダーをエタノール水溶液に溶解させてろ過し、ろ過液を活性炭およびイオン交換樹脂を用いたカラムで処理することで生コーヒー豆抽出物を得た。
生コーヒー豆抽出物を酸味料、甘味料およびその他材料と配合して、クロロゲン酸類を含む飲料(以下、試験飲料AC)を調製した。また、クロロゲン酸類を含まないこと以外は試験飲料ATと同じ組成を有する飲料(以下、試験飲料PC)を調製した。
調製した飲料中のクロロゲン酸類定量にはHPLC(日立製作所(株)製)を使用した。HPLCでは、試料1gを精秤後、溶離液にて10mLにメスアップし、メンブレンフィルター(GLクロマトディスク25A,孔径0.45μm、ジーエルサイエンス(株))にて濾過後、分析に供した。5-カフェオイルキナ酸を標準物質として、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸を定量した。
試験飲料AC100mLにおけるクロロゲン酸類、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸の合計量は270mgであった。カフェインの量は90mgであった。
試験飲料PC100mLにおけるクロロゲン酸類の合計量は0mgであった。カフェインの量は90mgであった。
尚、試験飲料ATとPT、及び試験飲料ACとPCは、外観及び香味からは識別できないよう調整した。
試験例1 継続併用摂取試験
〔試験概要〕
(1)被験者及び方法
健常男性11名(平均年齢41.1±2.6歳、平均体格指数BMI23.1±0.8kg/m2)を対象に、2つのフェーズからなるランダム化二重盲検クロスオーバープラセボ対照比較デザインにて実施した。被験者は1週間のRun-in期間後、初期の血液検査(初期値測定試験)を行った。初期値測定試験日は試験飲料の代わりに水(535mL)を摂取した。初期値測定試験日は、規定の朝食(595kcal、P/F/C=19/23.1/77.6)、昼食(589kcal、P/F/C=23.1/11.9/92.8)、間食(512kcal、P/F/C=14.9/16.6/75.7)、及び夕食(716kcal、P/F/C=24.2/14.1/122.6)を21時までに摂取してその後は絶食させた(飲水可)。
翌日の試験当日は、被験者は完全排尿し、絶飲食で参加した。9時の朝食(試験食)摂取の30分前に採血を行った。朝食には、耐糖能試験検査用のミールテストS(592kcal、P/F/C=5/44/51、サラヤ株式会社製)を用いた。5分毎に試験食1/3と水1/3ずつを摂取し、試験食と水280mLを15分間で完食した。朝食後10分以内にカテキン類含有飲料(試験飲料AT)とクロロゲン酸類含有飲料(試験飲料AC)、又はカテキン類非含有飲料(試験飲料PT)とクロロゲン酸類非含有飲料(試験飲料PC)を摂取した後、再度血液検査を行った。これを3週間継続した後、2週間のウォッシュアウト期間を設け、摂取飲料を変えて再び3週間継続摂取試験を行った。試験参加期間中は、試験飲料以外の緑茶・コーヒーの摂取を1日1杯以内に、また、カテキン類・クロロゲン酸高濃度含有飲料の飲用、特定保健用食品・機能性表示食品・ビタミン類及びミネラル類をサプリメントの摂取は控えさせた。試験食以外は普段の食生活を維持させた。
採血は全て上腕静脈から行った。active GLP-1及びTotal GIPの測定はELISA Kit(active GLP-1:株式会社 免疫生物研究所、Total GIP:Merck Millipore)を用いて測定した。
有意差の検定は、群間の比較を対応のあるt検定で評価した。また、混合モデルによる経時測定データの分析を行い、群間の比較及び交互作用について検定を実施した。有意水準は5%以下とした(*p < 0.05、**p<0.01,vs. PT+PC)。有意差の検定には統計解析ソフト(SPSS 18、IBM)を使用した。得られた数値は平均値±標準誤差で示した。
(2)結果
試験食摂取前後のGLP-1及びGIPの変動を図1及び図2に示す。
空腹時(試験食摂取の30分前、0分)の血中GLP-1濃度又はGIP濃度を0とし、食後の血中GLP-1濃度又はGIP濃度変化量をΔ値として表した。0分、30分、60分、120分、180分のΔ値を用いて血中濃度-時間曲線下面積(AUC:area under the blood concentration time curve)を求めた。AUCの計算方法は以下のとおりである。
(Δ0分値+Δ30分値)×30/2+(Δ30分値+Δ60分値)×30/2+(Δ60分値+Δ120分値)×60/2+(Δ120分値+Δ180分値)×60/2
以上の計算方法により、先行研究(特許文献1及び非特許文献6)のカテキン類又はクロロゲン酸類単独摂取によるGLP-1 AUCを算出し、対照群と比較してどの程度の減少率であったのかを調べた。
カテキン類摂取によるGLP-1 AUCは対照群と比較して約14.7%の増加、クロロゲン酸類によるGLP-1 AUCは対照群と比較して約19.2%の増加であった。一方、カテキン類とクロロゲン酸類を併用して摂取した場合のGLP-1 AUCは対照群と比較して112.5%の増加であったことから、カテキン類とクロロゲン酸類を併用摂取することによる効果は相乗的であると考えられた。
GIPに関しても同様に、先行研究(特許文献2及び非特許文献6)のカテキン類又はクロロゲン酸類単独摂取によるGIP AUCを算出し、対照群と比較してどの程度の減少率であったのかを調べた。カテキン摂取によるGIP AUCは対照群と比較して15.0%の減少、クロロゲン酸によるGIP AUCは対照群と比較して6.2%の減少であった。一方、カテキン類とクロロゲン酸類を併用して摂取した場合のGIP AUCは対照群と比較して31.5%の減少であったことから、カテキン類とクロロゲン酸類を併用摂取することによる効果は相乗的であると考えられた。
GLP-1の分泌は、通常、迷走神経や他のホルモンによって食後10~15分で速やかに分泌されるものと、腸肝内各種栄養素によって直接的に刺激され、食後3~60分後に分泌されるものがあると考えられている(非特許文献2)。先行研究(特許文献1及び非特許文献6)では、カテキン類又はクロロゲン酸類単独による血中GLP-1濃度上昇は食後30分にピークがみられたが、今回のカテキン類とクロロゲン酸類の併用摂取による血中GLP-1濃度上昇は、食後90分にピークを迎えた。このピークの遅延はカテキン類とクロロゲン酸類を組み合わせたことによる効果であると考えられた。

Claims (6)

  1. (A)カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレートから選ばれる1種以上からなるカテキン類と(B)3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸から選ばれる1種以上からなるクロロゲン酸類を有効成分とするGLP-1分泌促進剤であって、(A)カテキン類として1日あたり200~3000mgの量で、且つ、(B)クロロゲン酸類として1日あたり100~10000mgの量で投与又は摂取されるGLP-1分泌促進剤。
  2. (A)カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレートから選ばれる1種以上からなるカテキン類と(B)3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸から選ばれる1種以上からなるクロロゲン酸類を有効成分とするGIP上昇抑制剤であって、(A)カテキン類として1日あたり200~3000mgの量で、且つ、(B)クロロゲン酸類として1日あたり100~10000mgの量で投与又は摂取されるGIP上昇抑制剤。
  3. 食事の摂取後に服用される、請求項1記載のGLP-1分泌促進剤又は請求項2記載のGIP上昇抑制剤。
  4. (A)カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレートから選ばれる1種以上からなるカテキン類と(B)3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸から選ばれる1種以上からなるクロロゲン酸類を有効成分とするGLP-1分泌促進用食品組成物であって、(A)カテキン類として1日あたり200~3000mgの量で、且つ、(B)クロロゲン酸類として1日あたり100~10000mgの量で摂取されるGLP-1分泌促進用食品組成物。
  5. (A)カテキン、カテキンガレート、ガロカテキン、ガロカテキンガレート、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン及びエピガロカテキンガレートから選ばれる1種以上からなるカテキン類と(B)3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸及び5-フェルロイルキナ酸から選ばれる1種以上からなるクロロゲン酸類を有効成分とするGIP上昇抑制用食品組成物であって、(A)カテキン類として1日あたり200~3000mgの量で、且つ、(B)クロロゲン酸類として1日あたり100~10000mgの量で摂取されるGIP上昇抑制用食品組成物。
  6. 食事の摂取後に経口摂取される、請求項4記載のGLP-1分泌促進用食品組成物又は請求項5記載のGIP上昇抑制用食品組成物。
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