JP6241875B2 - 車両用前照灯 - Google Patents
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Description
主に水平線よりも下側を照らすすれ違い用配光パターンと、当該すれ違い用配光パターンに主に水平線よりも上側への上部付加配光を重畳させてなる走行用配光パターンとを、車両前方に個別に形成する複数のランプユニットが所定の配列方向に沿って配列された車両用前照灯であって、
前記複数のランプユニットの各々は、
前記すれ違い用配光パターンを形成するための第一光源及び第一導光レンズと、前記上部付加配光を形成するための第二光源及び第二導光レンズとを備え、
前記第一導光レンズは、
前記第一光源から出射されて当該第一導光レンズ内に入射した光を、内部で複数回反射させて前方へ出射させるように構成され、
前記第二光源は、前記第一導光レンズの後方に配置されており、
前記第二導光レンズは、
前記配列方向と直交する方向から見て、前方に開口する略コ字状に形成され、
前記第一導光レンズの後方かつ前記第二光源の前方に設けられ、当該第二光源から前方へ出射された光を当該第二導光レンズ内に入射させる入射部と、
正面視で前記第一導光レンズの前記配列方向の両側方に露出するように当該第二導光レンズの前面に設けられ、当該第二導光レンズ内から光を前方へ出射させる2つの出射面と、
前記入射部から当該第二導光レンズ内に入射した光を前記2つの出射面まで導光させる導光部と、
を有し、
前記第二導光レンズの前記導光部は、
当該第二導光レンズの前面のうち前記入射部の前方に位置する部分に設けられ、前記入射部から当該第二導光レンズ内に入射した光を正面視で前記配列方向の両側へ分岐するように内部反射させる2つの前方反射面と、
当該第二導光レンズの後面のうち、正面視で前記2つの前方反射面の前記配列方向の両側かつ前記2つの出射面の後方に位置する部分に設けられ、前記2つの前方反射面で内部反射された光を前方へ内部反射させる2つの後方反射面と、を有し、
前記第一導光レンズは、前記2つの前方反射面の前方に位置しつつ、前記第二導光レンズの略コ字状の開口内に収容されていることを特徴とする。
前記第二導光レンズは、
前記2つの前方反射面が、前記第二光源の光軸を通り上下方向に沿った直線を境界線として、当該光軸に対して左右方向の両側へ個別に傾斜した左右一対の反射面であり、
前記2つの後方反射面が、前記第二導光レンズの左右両端部に設けられた左右一対の反射面であり、
前記2つの出射面が、前記第一導光レンズの左右両側に位置していることを特徴とする。
前記複数のランプユニットが前記配列方向に沿って長尺に配列されていることを特徴とする。
前記複数のランプユニットは、前記上部付加配光のうちの互いに異なる領域を形成するものを含むことを特徴とする。
したがって、すれ違い用配光パターンを形成するランプユニットと走行用配光パターンを形成する他のランプユニットとが並設されていた従来と異なり、正面視での灯具構成をコンパクトなものとすることができる。
したがって、すれ違い用配光パターンを形成するランプユニットと、走行用配光パターンを形成する他のランプユニットとを個別に点灯させていた従来と異なり、これら2つの配光パターンの形成時における見栄えの変化を抑えることができる。
図1は、本実施形態における車両用前照灯1の正面図であり、図2及び図3は、車両用前照灯1が備えるランプユニット10の斜視図及び正面図であり、図4及び図5は、図3のIV−IV線及びV−V線での断面図である。
なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用前照灯1から見た方向、すなわち、当該車両用前照灯1が搭載される車両から見た方向を意味するものとする。
具体的には、LB用導光レンズ3の前面のうち、入射面31の前方に位置する上端部分は、入射面31からLB用導光レンズ3内に入射した光を後方斜め下方へ内部反射させる前部反射面32となっており、アルミニウム皮膜が蒸着されている。
また、LB用導光レンズ3の前面のうち、前部反射面32よりも下側の部分は、主に当該LB用導光レンズ3内から前方へ光を出射させる出射面33となっている。この出射面33は、後述する後部反射面34の前方に位置しており、当該後部反射面34で前方へ内部反射された光をLB用導光レンズ3内から出射させる。但し、出射面33のうち、下端部を除く大部分は、入射面31からの光が当該部分に臨界角以上の入射角で入射するため、アルミニウム皮膜の蒸着などの反射面処理を必要とすることなく、前部反射面32と同様に、入射面31からの光を後方斜め下方へ内部反射可能となっている。
開口部51aの底部には、後方へ膨出する凸面状(非球面)の第一入射面511が、光軸Axを回転対称軸としてHB用LED4と対向する位置に設けられている。この第一入射面511は、その焦点付近にHB用LED4が位置するように形成されており、HB用LED4から前方へ出射された光のうち当該第一入射面511に入射したものを、前後方向に略沿った平行光としつつHB用導光レンズ5内に入射させる。
開口部51aの内周面は、第二入射面512となっている。この第二入射面512は、HB用LED4の前方周囲を覆うように第一入射面511の周縁部から後方へ立設された裁頭円錐面であり、HB用LED4から出射された光のうち第一入射面511よりも側方へ向かうものをHB用導光レンズ5内に入射させる。
入射部51の外周面は、第一反射面513となっている。この第一反射面513は、第二入射面512の先端(後端)から前方へ向かって外側(光軸Axから遠い側)へ広がるように傾斜した裁頭円錐面であり、第二入射面512からHB用導光レンズ5内に入射した光を、前後方向に略沿うように内部反射させて前方への平行光とする。
このうち、2つの第二反射面521,521は、HB用導光レンズ5の前面のうち入射部51の前方に位置する部分に設けられている。この2つの第二反射面521,521は、光軸Axを通り上下方向に沿った直線を境界線として、光軸Axに対し45度の角度で左右方向の両側へ個別に傾斜した左右一対の平面である。そのため、当該2つの第二反射面521,521は、入射部51からHB用導光レンズ5内に入射して前方へ進む光を、光軸Axを境に左右方向の両側へ分岐するように内部反射させる。
一方、2つの第三反射面522,522は、HB用導光レンズ5の後面のうちの左右両端部に設けられている。各第三反射面522は、2つの第二反射面521,521のうち何れか近い方と対応しており、当該近い方の第二反射面521と平行な平面状に形成されるとともに、当該近い方の第二反射面521の左右方向の外側(光軸Axから遠い側)に位置している。そのため、当該2つの第三反射面522,522は、2つの第二反射面521,521で左右方向の両側へ内部反射された光を、前方へ個別に内部反射させる。
具体的には、図4に示すように、各ランプユニット10では、LB用LED2から前方斜め下方へ出射された光が、入射面31からLB用導光レンズ3内に入射して、前部反射面32及び出射面33を含むLB用導光レンズ3の前面によって後方斜め下方へ内部反射される。そして、この光が後部反射面34によって前方へ内部反射されて出射面33から出射することにより、図6(a)に示すように、主に水平線Hよりも下側が照らされたすれ違い用配光パターンPLが形成される。なお、本実施形態では、6つのランプユニット10,…のうち、右側(車両中央側)の2つがすれ違い用配光パターンPLの中央領域を照射し、左右中央の2つがすれ違い用配光パターンPLのうち中央領域よりも一回り大きい領域を照射し、左側(車両側方側)の2つがすれ違い用配光パターンPL全体を照射しており、これらが重畳されてすれ違い用配光パターンPLが形成されている。
具体的には、各ランプユニット10では、2つの光源のうちのLB用LED2から出射された光がLB用導光レンズ3によって上述同様に配光制御されて、すれ違い用配光パターンPLが形成される。
一方、2つの光源のうちのHB用LED4から出射された光は、図5に示すように、入射部51を通じて前後方向に略沿った平行光とされつつHB用導光レンズ5内に入射した後に、導光部52の2つの第二反射面521,521によって左右方向の両側へ内部反射される。そして、この光が2つの第三反射面522,522によって前方へ個別に内部反射されて2つの出射面53,53から前方へ出射することにより、図6(b)に示すように、走行用配光パターンPHのうち、主に水平線Hよりも上側が照らされた上部付加配光PHUが形成される。なお、本実施形態では、6つのランプユニット10,…が、上部付加配光PHUのうち、当該上部付加配光PHUを左右方向に分割した互いに異なる領域を形成するようになっている。但し、複数のランプユニット10,…は、上部付加配光PHUのうちの互いに異なる領域を形成するものを含んでいればよく、その全てが互いに異なる領域を形成していなくともよい。
こうして、LB用LED2及びLB用導光レンズ3によるすれ違い用配光パターンPLと、HB用LED4及びHB用導光レンズ5による上部付加配光PHUとが重畳されて、走行用配光パターンPHが形成される。
したがって、すれ違い用配光パターンを形成するランプユニットと走行用配光パターンを形成する他のランプユニットとが並設されていた従来と異なり、正面視での灯具構成をコンパクトなものとすることができる。
したがって、すれ違い用配光パターンを形成するランプユニットと、走行用配光パターンを形成する他のランプユニットとを個別に点灯させていた従来と異なり、これら2つの配光パターンの形成時における見栄えの変化を抑えることができる。
10 ランプユニット
2 LB用LED(第一光源)
3 LB用導光レンズ(第一導光レンズ)
31 入射面
32 前部反射面
33 出射面
34 後部反射面
4 HB用LED(第二光源)
5 HB用導光レンズ(第二導光レンズ)
51 入射部
511 第一入射面
512 第二入射面
513 第一反射面
52 導光部
521 第二反射面
522 第三反射面
53 出射面
PL すれ違い用配光パターン
PH 走行用配光パターン
PHU 上部付加配光
Claims (4)
- 主に水平線よりも下側を照らすすれ違い用配光パターンと、当該すれ違い用配光パターンに主に水平線よりも上側への上部付加配光を重畳させてなる走行用配光パターンとを、車両前方に個別に形成する複数のランプユニットが所定の配列方向に沿って配列された車両用前照灯であって、
前記複数のランプユニットの各々は、
前記すれ違い用配光パターンを形成するための第一光源及び第一導光レンズと、前記上部付加配光を形成するための第二光源及び第二導光レンズとを備え、
前記第一導光レンズは、
前記第一光源から出射されて当該第一導光レンズ内に入射した光を、内部で複数回反射させて前方へ出射させるように構成され、
前記第二光源は、前記第一導光レンズの後方に配置されており、
前記第二導光レンズは、
前記配列方向と直交する方向から見て、前方に開口する略コ字状に形成され、
前記第一導光レンズの後方かつ前記第二光源の前方に設けられ、当該第二光源から前方へ出射された光を当該第二導光レンズ内に入射させる入射部と、
正面視で前記第一導光レンズの前記配列方向の両側方に露出するように当該第二導光レンズの前面に設けられ、当該第二導光レンズ内から光を前方へ出射させる2つの出射面と、
前記入射部から当該第二導光レンズ内に入射した光を前記2つの出射面まで導光させる導光部と、
を有し、
前記第二導光レンズの前記導光部は、
当該第二導光レンズの前面のうち前記入射部の前方に位置する部分に設けられ、前記入射部から当該第二導光レンズ内に入射した光を正面視で前記配列方向の両側へ分岐するように内部反射させる2つの前方反射面と、
当該第二導光レンズの後面のうち、正面視で前記2つの前方反射面の前記配列方向の両側かつ前記2つの出射面の後方に位置する部分に設けられ、前記2つの前方反射面で内部反射された光を前方へ内部反射させる2つの後方反射面と、を有し、
前記第一導光レンズは、前記2つの前方反射面の前方に位置しつつ、前記第二導光レンズの略コ字状の開口内に収容されていることを特徴とする車両用前照灯。 - 前記第二導光レンズは、
前記2つの前方反射面が、前記第二光源の光軸を通り上下方向に沿った直線を境界線として、当該光軸に対して左右方向の両側へ個別に傾斜した左右一対の反射面であり、
前記2つの後方反射面が、前記第二導光レンズの左右両端部に設けられた左右一対の反射面であり、
前記2つの出射面が、前記第一導光レンズの左右両側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。 - 前記複数のランプユニットが前記配列方向に沿って長尺に配列されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用前照灯。
- 前記複数のランプユニットは、前記上部付加配光のうちの互いに異なる領域を形成するものを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用前照灯。
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