以下に添付図面を参照して、画像形成システム、制御装置、制御方法、及びプログラムの一の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態の画像形成システム10を示す模式図である。本実施の形態の画像形成システム10は、情報処理装置12、制御装置14、画像形成装置16、及び後処理装置18を含む。
情報処理装置12と画像形成装置16は、通信部20Aを介して信号授受可能に接続されている。情報処理装置12と制御装置14は、通信部20Dを介して信号授受可能に接続されている。制御装置14と画像形成装置16とは、通信部20Bを介して信号授受可能に接続されている。制御装置14と後処理装置18とは、通信部20Cを介して信号授受可能に接続されている。なお、これらの通信部20Aから通信部20Dを総称する場合には、単に、通信部20と称して説明する。
通信部20は、有線または無線の通信回線である。通信部20には、専用の接続線を用いてもよいし、ネットワークを用いてもよい。
画像形成装置16は、記録媒体に画像を形成する装置である。画像形成装置16は、制御部16A、画像形成部16B、及び検知部16Cを備える。
画像形成部16Bは、記録媒体を搬送すると共に、情報処理装置12から取得した印刷データに含まれる画像データの画像を記録媒体に形成する公知の機構を備える。この公知の機構には、例えば、公知の電子写真方式の画像形成機構や、公知のインクジェット方式の画像形成機構等が挙げられるが、これらに限られない。画像形成部16Bによって画像形成された記録媒体は、画像形成部16Bに備えられた図示を省略する搬送機構によって搬送され、画像形成装置16の外部へと排出される。
制御部16Aは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータであり、画像形成部16Bを制御する。制御部16Aは、画像形成装置16に予め貯留された記録媒体を順次搬送すると共に各記録媒体に画像を形成し、画像形成された記録媒体を画像形成装置16の外部へと排出する、といった一連の動作を行うように画像形成部16Bを制御する。この画像形成の一連の動作は、公知技術であるため説明を省略する。
検知部16Cは、画像形成装置16における排出領域17に設けられている。排出領域17は、画像形成装置16における、画像形成部16Bによって画像形成された記録媒体が画像形成装置16の外部へと排出される領域である。
本実施の形態では、画像形成部16Bで画像形成された記録媒体の搬送方向下流側の先端部が、画像形成装置16の筐体によって区切られる外部と内部との境界に達する領域を、排出領域17としている。なお、排出領域17は、画像形成部16Bによって画像形成された記録媒体が、画像形成部16Bから画像形成装置16の外部へと排出される経路上であれば、何れの領域であってもよい。しかし、画像形成システム10の効率良い連動動作の実現を図る観点から、排出領域17は、上記境界に相当する領域であることが好ましく、すなわち、該領域に検知部16Cが設置されていることが好ましい。
検知部16Cには、記録媒体を検知可能な公知のセンサを用いる。検知部16Cは、記録媒体を検知すると、記録媒体の検知を示す検知信号を制御装置14へ送信する。すなわち、検知部16Cによって記録媒体が検知されて検知信号が送信されたときには、該記録媒体は、画像形成装置16の排出領域17に位置している。
後処理装置18は、画像形成装置16における記録媒体の排出側に設けられている。後処理装置18は、通信部20Cを介して制御装置14に接続されている。また、後処理装置18は、通信部20C、制御装置14、及び通信部20Bを介して画像形成装置16に接続されている。さらに、後処理装置18は、通信部20C、制御装置14、及び通信部20Dを介して情報処理装置12に接続されている。
後処理装置18は、図示を省略する搬送機構を備え、画像形成装置16から排出された記録媒体を受け付けて搬送し、予め定めた後処理を実行する。後処理装置18は、制御部18A及び後処理部18Bを備える。後処理部18Bは、画像形成装置16から排出された記録媒体を搬送すると共に、該記録媒体に対して予め定められた後処理を実行する。制御部18Aは、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータであり、後処理部18Bを制御する。
後処理は、画像形成装置16で画像形成された記録媒体に対して行う各種処理である。後処理には、具体的には、記録媒体をZ折りや2つ折り等に折り曲げる折り込み処理、リング製本やくるみ製本を実施する製本処理、記録媒体を切断する切断処理、記録媒体にパンチ孔を空けるパンチ処理、ステープラー処理等があるが、これらに限られない。
本実施の形態では、後処理部18Bは、記録媒体に対して折り込み処理を実行する機構を備えている場合を一例に挙げて説明する。なお、後処理部18Bが実行する後処理は、折り込み処理に限られず、上記一例として挙げた後処理の内の1または複数を組み合わせたものであってもよい。
制御装置14は、画像形成装置16と後処理装置18とを連動させるための制御を行う。制御装置14は、制御処理部14Aを備える。制御処理部14Aは、CPUを含むコンピュータであり、後述する各処理を実行する。
情報処理装置12は、CPU、ROM、及びRAMなどを含んで構成されるコンピュータである。情報処理装置12は、印刷データを、画像形成装置16へ送信する。また、情報処理装置12は、後処理装置18の後処理内容を含む処理情報を制御装置14へ送信する。これらのデータは、例えば、情報処理装置12に設けられたキーボード等がユーザによって操作指示されることで、制御装置14や画像形成装置16に送信される。
印刷データは、形成対象の画像形成に関する画像形成情報を含む。画像形成情報は、画像形成処理を実行する時に画像形成装置16側で必要な情報である。具体的には、画像形成情報は、形成対象の画像の画像データ、画像の解像度、ページ数、カラー数(形成する画像の色の数)、印刷モード、及び形成対象の記録媒体のサイズ等を含む。
処理情報は、後処理装置18(具体的には後処理部18B)で実行する後処理内容を含む。後処理内容は、後処理を実行するときに後処理装置18側で必要な情報である。後処理装置18が記録媒体に対して折り込み処理を行う装置である場合には、後処理内容は、例えば、記録媒体のサイズや、折り込みの種類等を含む。
次に、画像形成システム10の機能について説明する。図2は、画像形成システム10の機能ブロック図である。
情報処理装置12の情報処理部12Aは、主制御部12B、記憶部12C、第1制御部12D、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gを含む。これらの、主制御部12B、記憶部12C、第1制御部12D、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
主制御部12Bは、情報処理部12A全体を制御する。記憶部12Cは、各種データを記憶する。
第1制御部12Dは、制御装置14を制御する。第1制御部12Dをソフトウェアにより実現する場合には、第1制御部12Dは、CPU等の処理装置に、制御装置14に接続して制御装置14を制御するためのドライバソフトを実行させることによって実現される。
第1通信部12Eは、制御装置14との間で各種信号やデータの授受を行う。第1制御部12Dは、第1通信部12Eを介して制御装置14を制御する。本実施の形態では、第1制御部12Dは、後処理装置18の後処理内容を含む処理情報を、第1通信部12Eを介して制御装置14へ送信する。
第2制御部12Fは、画像形成装置16を制御する。第2制御部12Fは、形成対象の画像データを画像形成装置16で実行可能なデータ形式に変換し、変換後の画像データや、印刷時の解像度、ページ情報等を含む画像形成情報を作成する。そして、第2制御部12Fは、画像形成情報を含む印刷データを、第2通信部12Gを介して画像形成装置16へ送信する。
第2制御部12Fをソフトウェアにより実現する場合には、第2制御部12Fは、CPU等の処理装置に、画像形成装置16に接続して制御装置14を制御するためのプリンタドライバ等のドライバソフトを実行させることによって実現される。
第2通信部12Gは、画像形成装置16との間で各種信号やデータの授受を行う。第2制御部12Fは、第2通信部12Gを介して上記印刷データ等を画像形成装置16へ送信する。
制御装置14の制御処理部14Aは、主制御部14B、記憶部14C、取得部14E、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部14I、及び送信部14Jを含む。これらの主制御部14B、記憶部14C、取得部14E、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部14I、及び送信部14Jは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
主制御部14Bは、制御処理部14A全体を制御する。記憶部14Cは、各種データを記憶する。
取得部14Eは、記録媒体が画像形成部16Bから排出される排出タイミングを取得する。本実施の形態では、取得部14Eは、画像形成装置16に設けられた検知部16Cから検知信号を受信し、この検知信号を排出タイミングとして取得する。第4通信部14Gは、画像形成装置16とデータや信号授受を行う。すなわち、取得部14Eは、通信部20B及び第4通信部14Gを介して、検知部16Cから検知信号を受信する。
第3通信部14Fは、情報処理装置12とデータや信号の授受を行う。第3通信部14Fは、通信部20Dを介して情報処理装置12とデータや信号の授受を行う。本実施の形態では、第3通信部14Fは、情報処理装置12から処理情報を受信する。また、第3通信部14Fは、後処理装置18から後処理終了を示す処理完了信号を受信すると、処理完了通知を情報処理装置12へ送信する。
第4通信部14Gは、通信部20Bを介して画像形成装置16とデータや信号の授受を行う。第5通信部14Hは、通信部20Cを介して後処理装置18とデータや信号の授受を行う。
受付部14Iは、後処理装置18の後処理部18Bで実行する後処理内容を含む処理情報を情報処理装置12から受け付ける。
送信部14Jは、第5通信部14Hを介して後処理装置18に対して各種データや信号を送信する。送信部14Jは、第2送信部14K及び第1送信部14Lを含む。第2送信部14Kは、情報処理装置12から受け付けた処理情報を後処理装置18へ送信する。
第1送信部14Lは、取得部14Eが検知信号を排出タイミングとして取得したときに、後処理装置18へ後処理動作開始を示す後処理開始信号を送信する。なお、本実施の形態では、検知部16Cで記録媒体が検知されてから、該記録媒体が後処理部18Bの図示を省略する用紙挿入口に至るまでの第1時間と、取得部14Eで排出タイミングを取得してから第1送信部14Lが後処理開始信号を送信することで該後処理開始信号が後処理制御部18Cで受信されて後処理部18Bで後処理が開始されるまでの第2時間と、が同一となるように、検知部16Cの設置位置や通信部20のデータ伝送速度等が予め調整されているものとする。後処理装置18の用紙挿入口に記録媒体が至ると、後処理装置18では、該記録媒体を順次搬送して後処理を開始することが可能な状態となるものとする。
なお、上記第1時間と、上記第2時間と、が異なる場合には、第1送信部14Lでは、これらの第1時間と第2時間との差分を算出して記憶部14Cに予め記憶しておく。なお、第2時間は、少なくとも第1時間以上の長さであるように、装置構成や伝送速度等が予め調整されているものとする。そして、この場合、第1送信部14Lでは、取得部14Eで検知信号を排出タイミングとして取得してから、上記第1時間と第2時間との差分(第2時間−第1時間)に応じた時間経過したときに、後処理開始信号を後処理装置18に送信すればよい。
後処理装置18の制御部18Aは、第8通信部18D及び後処理制御部18Cを含む。第8通信部18D及び後処理制御部18Cは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
第8通信部18Dは、通信部20Cを介して制御装置14とデータや信号の授受を行う。後処理制御部18Cは、第8通信部18Dを介して制御装置14から受け付けた処理情報に含まれる後処理内容によって特定される後処理を実行するように、後処理部18Bを制御する。また、後処理制御部18Cは、第8通信部18D及び通信部20Cを介して、制御装置14から後処理動作開始を示す後処理開始信号を受信したときに、後処理の実行を開始するように後処理部18Bを制御する。このため、後処理部18Bは、後処理制御部18Cが後処理開始信号を制御装置14から受信することで、記録媒体の搬送や後処理を開始する。
画像形成装置16の制御部16Aは、第6通信部16E、第7通信部16F、及び画像形成制御部16Dを備える。第6通信部16E、第7通信部16F、及び画像形成制御部16Dは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
第6通信部16Eは、通信部20Aを介して情報処理装置12とデータや信号の授受を行う、第7通信部16Fは、通信部20Bを介して制御装置14とデータや信号の授受を行う。第7通信部16Fは、検知部16Cに接続されている。検知部16Cは、記録媒体の検知信号を、第7通信部16F及び通信部20Bを介して制御装置14へ送信する。
画像形成制御部16Dは、画像形成部16Bにおける記録媒体の搬送及び画像形成を制御する。画像形成制御部16Dは、情報処理装置12から受信した印刷データに含まれる画像形成情報に基づいて記録媒体に画像を形成するように画像形成部16Bを制御する。例えば、画像形成制御部16Dは、画像形成情報に含まれる画像データの画像を、画像形成情報に含まれる記録媒体のサイズによって特定される大きさの記録媒体に、該画像形成情報に含まれる解像度及び色数で形成するように、記録媒体の搬送及び画像形成処理等を行う公知の方式によって画像形成部16Bを制御する。
次に、画像形成システム10で実行する連動処理のシーケンスを説明する。
図3は、画像形成システム10で実行する連動処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、情報処理部12Aの主制御部12Bが、第1制御部12D及び第2制御部12Fへ処理開始を示す開始要求を送信する(ステップS100、ステップS110)。この開始要求は、例えば、情報処理装置12の図示を省略するキーボード等の操作部から連動処理の開始指示を示す信号を受け付けたときに、主制御部12Bが第1制御部12D及び第2制御部12Fへ送信する。開始指示を示す信号は、例えば、情報処理装置12の該操作部の予め定めたキー等がユーザによって操作されると、主制御部12Bに入力される。主制御部12Bは、この開始指示を示す信号を受け付けたときに、開始要求を第1制御部12D及び第2制御部12Fへ送信すればよい。
主制御部12Bから開始要求を受け付けた第1制御部12Dは、制御装置14(制御処理部14A)へ処理情報を送信する(ステップS102)。この処理情報に含まれる、後処理装置18の後処理内容は、例えば、該連動処理の開始前に、情報処理装置12の図示を省略する操作部がユーザによって操作指示されることで設定されていてもよい。また、予め設定された後処理装置18で実行する後処理の後処理内容を記憶部12Cに予め記憶しておき、第1制御部12Dは、この記憶部12Cから後処理内容を読取ることで、処理情報を送信してもよい。なお、記憶部12Cに記憶された後処理内容は、ユーザによる情報処理装置12に設けられた図示を省略する操作部の操作指示等によって適宜変更可能である。
制御処理部14Aでは、制御処理部14Aにおける受付部14Iが処理情報を受け付け、制御処理部14Aにおける第2送信部14Kが後処理装置18に処理情報を転送する(ステップS104)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで処理情報を受け付ける。そして、後処理制御部18Cは、受け付けた処理情報に示される処理内容によって特定される後処理が後処理部18Bで実行可能となるように、各種初期設定等を実行する。
次に、制御処理部14Aの送信部14Jが、後処理装置18を後処理開始可能なスタンバイ状態とするための起動指示を後処理装置18へ送信する(ステップS106)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで起動指示を受け付ける。起動指示を受け付けた後処理制御部18Cは、次に、処理開始信号を受け付けたときに後処理部18Bで後処理の実行を開始可能となるように、後処理部18Bをスタンバイ状態とする。
次に、制御処理部14Aは、情報処理装置12または画像形成装置16からの信号やデータの受信を待つ待機状態となる(ステップS108)。本実施の形態では、制御処理部14Aの取得部14Eが、検知部16Cからの検知信号の受信待ち状態となる。
一方、上記ステップS110で主制御部12Bから第2制御部12Fへ開始要求が送信されると、開始要求を受け付けた第2制御部12Fは、画像形成情報を含む印刷データを画像形成装置16へ送信する(ステップS112)。この画像形成情報に含まれる画像データ、画像の解像度、ページ数、カラー数(形成する画像の色の数)、印刷モード、及び形成対象の記録媒体のサイズ等は、例えば、該連動処理の開始前に、情報処理装置12の図示を省略する操作部がユーザによって操作指示されることで指示される。第2制御部12Fは、ユーザによる操作部の操作指示によって指示された画像形成情報を含む印刷データを、画像形成装置16へ送信する。
画像形成装置16の制御部16Aでは、画像形成制御部16Dで印刷データを受け付ける。印刷データを受け付けた画像形成制御部16Dは、画像形成処理を実行する(ステップS114)。具体的には、ステップS114では、画像形成制御部16Dは、情報処理装置12から受信した印刷データに含まれる画像形成情報に基づいて記録媒体に画像を形成するように画像形成部16Bを制御する。ステップS114の画像形成処理によって、画像形成部16Bにおいて記録媒体の搬送が開始されると共に、記録媒体に画像が形成され、画像形成された記録媒体が画像形成装置16の外部へと順次搬送される、画像形成処理が開始される。
そして、ステップS114の画像形成処理によって、画像形成部16Bで画像形成された記録媒体が搬送されて排出領域17に至ると(ステップS116)、検知部16Cが検知信号を制御装置14へ送信する(ステップS118)。
制御装置14では、取得部14Eが、検知部16Cから送信された検知信号を取得する(ステップS119)。すなわち、制御装置14の制御処理部14Aでは、画像形成装置16の検知部16Cから検知信号を取得するまで、上記ステップS108の待機状態にあり、検知信号を取得したときに該待機状態を解除する。
ステップS119で取得部14Eが検知信号を取得すると、制御処理部14Aにおける第1送信部14Lが、後処理開始を示す後処理開始信号を後処理装置18へ送信する(ステップS120)。
後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで後処理開始信号を受信する。そして、後処理制御部18Cは、後処理開始信号を受信したときに、後処理の実行を開始するように後処理部18Bを制御する。この制御によって、後処理部18Bは、上記ステップS104で転送された後処理内容によって特定される後処理を開始する(ステップS122)。
後処理部18Bは、画像形成装置16から記録媒体が予め定めた時間以上搬送されてこない状態となると、後処理完了を示す処理完了信号を制御装置14へ送信する(ステップS124)。この予め定めた時間は、後処理完了を判別するための時間として、予め設定すればよい。また、適宜変更可能としてもよい。
処理完了信号を受け付けた制御処理部14Aは、処理完了を示す処理完了通知を情報処理装置12へ送信する(ステップS126)。一方、上記ステップS114で画像形成処理を開始した画像形成装置16では、情報処理装置12から印刷データに含まれる画像形成情報によって特定される画像データの全ての画像形成を終了すると、画像形成の完了を示す印刷完了通知を情報処理装置12へ送信する(ステップS128)。
画像形成装置16から印刷完了通知を受け付けると共に、制御装置14から処理完了通知を受け付けると、情報処理装置12の主制御部12Bは、連動処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成システム10では、情報処理装置12、画像形成装置16及び後処理装置18に接続された制御装置14が、画像形成装置16の排出領域17に設けられた検知部16Cから記録媒体の検知信号を取得したときに、後処理装置18の後処理制御部18Cへ後処理開始信号を送信する。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理開始信号を受信したときに、後処理部18Bに後処理の実行を開始させる制御を行う。
このように、本実施の形態の画像形成システム10では、後処理装置18が、制御処理部14Aから受信した後処理開始信号によって後処理の実行を開始するので、画像形成部16Bと後処理部18Bとを連動して動作させることができる。
(変形例1)
なお、上記実施の形態では、制御処理部14Aを制御装置14に備えた構成である場合を説明したが、制御処理部14Aを後処理装置18に搭載した構成としてもよい。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態の画像形成システムでは、情報処理装置で上記排出タイミングを算出する。
図4は、本実施の形態の画像形成システム10Aの機能ブロック図である。本実施の形態の画像形成システム10Aは、情報処理装置120、制御装置140、画像形成装置160、及び後処理装置18が通信部20を介して接続されている。なお、後処理装置18及び通信部20は第1の実施の形態と同様である。
情報処理装置120と制御装置140は通信部20Dを介して接続されている。制御装置140は、通信部20Bを介して画像形成装置160と接続され、通信部20Cを介して後処理装置18と接続されている。情報処理装置120と画像形成装置160は、通信部20Aを介して接続されている。
情報処理装置120は、情報処理装置120を制御する情報処理部120Aを備える。情報処理部120Aは、主制御部12B、記憶部120C、第1制御部120D、算出部120H、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gを含む。主制御部12B、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gの機能、構成は、第1の実施の形態と同様である。
これらの、主制御部12B、記憶部120C、第1制御部120D、算出部120H、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
記憶部120Cは、画像形成装置160における画像形成部16Bの処理能力を示す処理能力情報を予め記憶する。処理能力とは、画像形成部16Bにおける画像形成速度や、画像形成部16Bにおける記録媒体の搬送速度や、画像形成部16Bにおける記録媒体の搬送距離(記録媒体を貯留した貯留部から記録媒体が排出領域17へ至るまでの距離)を示す。画像形成速度や搬送速度は、形成対象の画像の画像形成に関する画像形成情報によって特定されるパラメータによって異なる値となる。
このため、記憶部120Cは、画像形成情報によって特定される、形成対象の画像の解像度、ページ数、色数、画像を形成する記録媒体の大きさ等の1または複数のパラメータ毎に、対応する画像形成速度や搬送速度を記憶すると共に、上記搬送距離を予め記憶する。なお、記憶部120Cは、画像形成情報によって特定される、形成対象の画像の解像度、ページ数、色数、画像を形成する記録媒体の大きさ等の1または複数のパラメータ毎に、対応する画像形成速度や搬送速度を算出するための算出式を予め記憶してもよい。
算出部120Hは、形成対象の画像の画像形成に関する画像形成情報と、記憶部120Cに格納されている処理能力情報と、を用いて、排出タイミングを算出する。具体的には、算出部120Hは、該画像形成情報と該処理能力情報とを用いて、形成対象の記録媒体が画像形成装置160の貯留部から搬送を開始されて形成対象の画像が形成された後に、画像形成装置160から排出されるまでの時間を、排出タイミングとして算出する。
第1制御部120Dは、制御装置140を制御する。第1制御部120Dをソフトウェアにより実現する場合には、第1制御部120Dは、CPU等の処理装置に、制御装置140に接続して制御装置140を制御するためのドライバソフトを実行させることによって実現される。本実施の形態では、第1制御部120Dは、算出部120Hで算出された排出タイミングと、後処理内容と、を含む処理情報を、第1通信部12E及び通信部20Dを介して制御装置140へ送信する。
制御装置140の制御処理部140Aは、主制御部14B、記憶部14C、取得部140E、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部140I、及び送信部14Jを含む。これらの主制御部14B、記憶部14C、取得部140E、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部140I、及び送信部14Jは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。なお、主制御部14B、記憶部14C、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、及び送信部14Jは、第1の実施の形態と同様である。
受付部140Iは、後処理装置18の後処理部18Bで実行する後処理内容と、情報処理装置120の算出部120Hで算出された排出タイミングと、を含む処理情報を、情報処理装置120から受け付ける。
取得部140Eは、記録媒体が画像形成部16Bから排出される排出タイミングを、情報処理装置120から取得する。本実施の形態では、取得部140Eは、受付部140Iで受け付けた処理情報に含まれる排出タイミングを取得することで、該排出タイミングを取得する。
後処理装置18は、制御部18A及び後処理部18Bを備える。制御部18Aは、第8通信部18D及び後処理制御部18Cを含む。制御部18A、後処理部18B、後処理制御部18C、及び第8通信部18Dは、第1の実施の形態と同様である。
画像形成装置160は、制御部160A及び画像形成部16Bを備える。制御部160Aは、画像形成部16Bを制御する。画像形成部16Bは、第1の実施の形態と同様である。制御部160Aは、第6通信部16E、第7通信部160F、及び画像形成制御部16Dを備える。第6通信部16E及び画像形成制御部16Dは、第1の実施の形態と同様である。第7通信部160Fは、制御装置140とデータや信号の授受を行う。
第6通信部16E、第7通信部160F、及び画像形成制御部16Dは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
次に、画像形成システム10Aで実行する連動処理のシーケンスを説明する。図5は、画像形成システム10Aで実行する連動処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、情報処理部120Aの算出部120Hが、画像形成装置160で形成対象の画像の画像形成に関する画像形成情報と、記憶部120Cに記憶されている処理能力情報と、を用いて、排出タイミングを算出する(ステップS200)。
次に、情報処理部120Aの主制御部12Bが、第1制御部120D及び第2制御部12Fへ処理開始を示す開始要求を送信する(ステップS202、ステップS210)。この開始要求は、第1の実施の形態と同様である。
主制御部12Bから開始要求を受け付けた第1制御部120Dは、後処理装置18の後処理内容と、ステップS200で算出部120Hにより算出された排出タイミングと、を含む処理情報を、制御装置140(制御処理部140A)へ送信する(ステップS204)。
制御処理部140Aでは、制御処理部140Aにおける受付部140Iが処理情報を受け付け、制御処理部140Aにおける第2送信部14Kが後処理装置18に処理情報を転送する(ステップS206)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで処理情報を受け付ける。そして、後処理制御部18Cは、受け付けた処理情報に示される処理内容によって特定される後処理が後処理部18Bで実行可能となるように、各種初期設定等を実行する。
次に、制御処理部140Aの送信部14Jが、後処理装置18を後処理開始可能なスタンバイ状態とするための起動指示を後処理装置18へ送信する(ステップS208)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで起動指示を受け付ける。起動指示を受け付けた後処理制御部18Cは、次に処理御開始信号を受け付けたときに後処理部18Bで後処理の実行を開始可能となるように、後処理部18Bをスタンバイ状態とする。
一方、上記ステップS210で主制御部12Bから第2制御部12Fへ開始要求が送信されると、開始要求を受け付けた第2制御部12Fは、画像形成情報を含む印刷データを画像形成装置160へ送信する(ステップS212)。
画像形成装置160の制御部160Aでは、画像形成制御部16Dで印刷データを受け付ける。印刷データを受け付けた画像形成制御部16Dは、画像形成処理を実行する(ステップS214)。ステップS214の処理は、第1の実施の形態における画像形成処理(図3中、ステップS114参照)と同様である。
次に、制御処理部140Aの第1送信部14Lが、排出タイミングを判別する(ステップS218)。第1送信部14Lは、ステップS214の画像形成処理によって、画像形成部16Bで画像形成された記録媒体が搬送されて排出領域17に至るタイミング(ステップS216)を判別する。本実施の形態では、第1送信部14Lは、ステップS204で情報処理装置120から送信された処理情報に含まれる排出タイミングを読取り、ステップS204で情報処理装置120から処理情報を受け付けてから該読取った排出タイミングが経過するまでのタイミングを判別する。
そして、第1送信部14Lが該排出タイミングを判別すると、後処理開始信号を後処理装置18へ送信する(ステップS220)。
後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで後処理開始信号を受信する。そして、後処理制御部18Cは、後処理開始信号を受信したときに、後処理の実行を開始するように後処理部18Bを制御する。この制御によって、後処理部18Bは、上記ステップS206で転送された後処理内容によって特定される後処理を開始する(ステップS222)。
後処理部18Bは、画像形成装置160から記録媒体が予め定めた時間以上搬送されてこない状態となると、後処理完了を示す処理完了信号を制御装置140の制御処理部140Aへ送信する(ステップS224)。
処理完了信号を受け付けた制御処理部140Aは、処理完了を示す処理完了通知を情報処理装置120へ送信する(ステップS226)。一方、上記ステップS214で画像形成処理を開始した画像形成装置160では、情報処理装置120から送信された印刷データに含まれる画像形成情報によって特定される画像データの全ての画像形成を終了すると、画像形成の完了を示す印刷完了通知を情報処理装置120へ送信する(ステップS228)。
画像形成装置160から印刷完了通知を受け付けると共に、制御装置140から処理完了通知を受け付けると、情報処理装置120の主制御部12Bは、連動処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成システム10Aでは、排出タイミングを情報処理装置120で算出し、制御装置140へ送信する。制御装置140の取得部140Eでは、情報処理装置120から受け付けた処理情報に含まれる排出タイミングを取得し、第1送信部14Lが、この排出タイミングに応じた後処理開始信号を後処理装置18へ送信する。
このため、画像形成装置160に記録媒体が排出領域17に至ったことを検知するセンサを設けない場合であっても、第1の実施の形態と同様に、画像形成部16Bと後処理部18Bとを連動して動作させることができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態の画像形成システムでは、制御装置で上記排出タイミングを算出する。
図6は、本実施の形態の画像形成システム10Bの機能ブロック図である。本実施の形態の画像形成システム10Bは、情報処理装置122、制御装置142、画像形成装置160、及び後処理装置18が通信部20を介して接続されている。なお、後処理装置18及び通信部20は第1の実施の形態と同様である。また、画像形成装置160は第2の実施の形態と同様である。
情報処理装置122と制御装置142は通信部20Dを介して接続されている。制御装置142は、通信部20Bを介して画像形成装置160と接続され、通信部20Cを介して後処理装置18と接続されている。情報処理装置122と画像形成装置160は、通信部20Aを介して接続されている。
情報処理装置122は、情報処理装置122を制御する情報処理部122Aを備える。情報処理部122Aは、主制御部12B、記憶部120C、第1制御部122D、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gを含む。主制御部12B、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gの機能、構成は、第1の実施の形態と同様である。記憶部120Cは、第2の実施の形態と同様に、画像形成装置160の処理能力情報を予め記憶する。
これらの、主制御部12B、記憶部120C、第1制御部122D、第1通信部12E、第2制御部12F、及び第2通信部12Gは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
第1制御部122Dは、制御装置142を制御する。第1制御部122Dをソフトウェアにより実現する場合には、第1制御部122Dは、CPU等の処理装置に、制御装置142に接続して制御装置142を制御するためのドライバソフトを実行させることによって実現される。本実施の形態では、第1制御部122Dは、記憶部120Cに格納されている処理能力情報と、後処理内容と、画像形成装置160で形成する画像の画像形成に関する画像形成情報と、を含む処理情報を、第1通信部12E及び通信部20Dを介して制御装置142へ送信する。
制御装置142の制御処理部142Aは、主制御部14B、記憶部14C、取得部142E、算出部142M、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部142I、及び送信部14Jを含む。これらの主制御部14B、記憶部14C、取得部142E、算出部142M、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、受付部142I、及び送信部14Jは、CPU等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。なお、主制御部14B、記憶部14C、第3通信部14F、第4通信部14G、第5通信部14H、及び送信部14Jは、第1の実施の形態と同様である。
受付部142Iは、後処理装置18の後処理部18Bで実行する後処理内容と、画像形成装置160の処理能力情報と、画像形成情報と、を含む処理情報を、情報処理装置122から受け付ける。
算出部142Mは、情報処理装置122から受け付けた処理情報に含まれる処理能力情報と、画像形成情報と、を用いて排出タイミングを算出する。算出部142Mは、第2の実施の形態の算出部120Hと同様にして、排出タイミングを算出する。
なお、処理能力情報は、予め記憶部14Cに記憶してもよい。この場合、情報処理装置120の第1制御部120Dは、画像形成情報と、後処理内容と、を含む処理情報を制御装置142へ送信すればよい。そして、制御装置142の受付部142Iでは、この処理情報を受け付ける。算出部142Mは、記憶部14Cに記憶されている処理能力情報と、受付部142Iで受け付けた処理情報に含まれる画像形成情報と、を用いて、排出タイミングを算出すればよい。
取得部142Eは、算出部142Mで算出された排出タイミングを取得する。
次に、画像形成システム10Bで実行する連動処理のシーケンスを説明する。図7は、画像形成システム10Bで実行する連動処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、情報処理部122Aの主制御部12Bが、第1制御部122D及び第2制御部12Fへ処理開始を示す開始要求を送信する(ステップS300、ステップS310)。この開始要求は、第1の実施の形態と同様である。
主制御部12Bから開始要求を受け付けた第1制御部122Dは、後処理装置18の後処理内容と、画像形成装置160で形成する画像の画像形成に関する画像形成情報と、画像形成装置160の処理能力情報と、を含む処理情報を、制御装置142(制御処理部142A)へ送信する(ステップS302)。
制御処理部142Aでは、制御処理部142Aにおける受付部142Iが処理情報を受け付け、制御処理部142Aにおける第2送信部14Kが後処理装置18に処理情報を転送する(ステップS304)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで処理情報を受け付ける。そして、後処理制御部18Cは、受け付けた処理情報に示される処理内容によって特定される後処理が後処理部18Bで実行可能となるように、各種初期設定等を実行する。
次に、制御処理部142Aの送信部14Jが、後処理装置18を後処理開始可能なスタンバイ状態とするための起動指示を後処理装置18へ送信する(ステップS306)。後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで起動指示を受け付ける。起動指示を受け付けた後処理制御部18Cは、次に後処理開始信号を受け付けたときに後処理部18Bで後処理の実行を開始可能となるように、後処理部18Bをスタンバイ状態とする。
そして、算出部142Mが、ステップS302で情報処理装置122から送信された処理情報に含まれる画像形成情報及び処理能力情報から、排出タイミングを算出する(ステップS308)。一方、上記ステップS310で主制御部12Bから第2制御部12Fへ開始要求が送信されると、開始要求を受け付けた第2制御部12Fは、画像形成情報を含む印刷データを画像形成装置160へ送信する(ステップS312)。
画像形成装置160の制御部160Aでは、画像形成制御部16Dで印刷データを受け付ける。印刷データを受け付けた画像形成制御部16Dは、画像形成処理を実行する(ステップS314)。ステップS314の処理は、第1の実施の形態における画像形成処理(図3中、ステップS114参照)と同様である。
次に、制御処理部142Aの第1送信部14Lが、排出タイミングを判別する(ステップS318)。第1送信部14Lは、ステップS314の画像形成処理によって、画像形成部16Bで画像形成された記録媒体が搬送されて排出領域17に至るタイミング(ステップS316)を判別する。本実施の形態では、第1送信部14Lは、ステップS308で算出部142Mによって算出された排出タイミングを読取り、ステップS302で情報処理装置122から処理情報を受け付けてから該読取った排出タイミングが経過するまでのタイミングを判別する。
そして、第1送信部14Lが該排出タイミングを判別すると、後処理開始信号を後処理装置18へ送信する(ステップS320)。
後処理装置18の制御部18Aでは、後処理制御部18Cで後処理開始信号を受信する。そして、後処理制御部18Cは、後処理開始信号を受信したときに、後処理の実行を開始するように後処理部18Bを制御する。この制御によって、後処理部18Bは、上記ステップS304で転送された後処理内容によって特定される後処理を開始する(ステップS322)。
後処理部18Bは、画像形成装置160から記録媒体が予め定めた時間以上搬送されてこない状態となると、後処理完了を示す処理完了信号を制御装置142の制御処理部142Aへ送信する(ステップS324)。
処理完了信号を受け付けた制御処理部142Aは、処理完了を示す処理完了通知を情報処理装置122へ送信する(ステップS326)。一方、上記ステップS314で画像形成処理を開始した画像形成装置160では、情報処理装置122から送信された印刷データに含まれる画像形成情報によって特定される画像データの全ての画像形成を終了すると、画像形成の完了を示す印刷完了通知を情報処理装置122へ送信する(ステップS328)。
画像形成装置160から印刷完了通知を受け付けると共に、制御装置142から処理完了通知を受け付けると、情報処理装置122の主制御部12Bは、連動処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成システム10Bでは、排出タイミングを制御装置142の算出部142Mで算出する。制御装置142の取得部142Eでは、算出部142Mから排出タイミングを取得し、第1送信部14Lが、この排出タイミングに応じた後処理開始信号を後処理装置18へ送信する。
このため、画像形成装置160に記録媒体が排出領域17に至ったことを検知するセンサを設けない場合であっても、第1の実施の形態と同様に、画像形成部16Bと後処理部18Bとを連動して動作させることができる。
(変形例2)
なお、上記実施の形態では、画像形成システム10、10A、10Bには、画像形成装置16、160における記録媒体の排出側に1台の後処理装置18が設けられている場合を説明したが、画像形成システム10、10A、10Bは、複数台の後処理装置18を備えた構成であってもよい。この場合には、各後処理装置18を、記録媒体に対して処理を施す順に並べて配置すればよい。そして、制御装置14、140、142では、画像形成装置16に設けられた検知部16Cからの検知信号に応じた排出タイミングや、情報処理装置12、120、122、または制御装置14、140、142の算出部120H、142Mで算出された排出タイミングから、各後処理装置18への後処理開始信号の送信タイミングを算出する。そして、制御装置14、140、142では、この後処理装置18ごとに算出した送信タイミングで、後処理開始信号を対応する各後処理装置18へ送信すればよい。各後処理装置18への後処理開始信号の送信タイミングは、各後処理装置18の処理能力や、各後処理装置の配置に応じて、各後処理装置18の位置に記録媒体が搬送されるタイミングとなるように算出すればよい。
(変形例3)
次に、第1の実施の形態〜第3の実施の形態における情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aのハードウェア構成について説明する。図8は、情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aのハードウェア構成例を示すブロック図である。
情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aは、CPU2202と、ROM2203やRAM2204などの記憶装置と、HDD2100やCDドライブ装置(不図示)などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置(不図示)と、キーボードやマウスなどの入力装置(不図示)と、ネットワークI/F2201とを主に備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aで実行される上記連動処理を実行するためのプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aで実行される上記連動処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aで実行される上記連動処理を実行するためのプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aで実行される上記連動処理を実行するためのプログラムを、ROM2203等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
情報処理部12A、120A、122A、制御処理部14A、140A、142A、制御部16A、160A、制御部18Aで実行される上記連動処理を実行するためのプログラムは、上述した各部(主制御部、記憶部、第2制御部、第1制御部、第2通信部、第1通信部、取得部、受付部、送信部、第1送信部、第2送信部、算出部、第3通信部、第4通信部、第5通信部、第6通信部、第7通信部、画像形成制御部、第8通信部、後処理制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上記記憶媒体から該プログラムを読み出して実行することにより上記各部がRAM2204等の主記憶装置上にロードされ、上記各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、以上説明した上記実施の形態の画像形成システム10、10A、10Bは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、上記実施の形態の画像形成システム10、10A、10Bは、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。