JP6225756B2 - 熱電変換モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、熱を電気に変換する熱電変換モジュールに関する。
例えば、溶鉱炉、焼却炉等の工業炉の配管や自動車の排気管に取り付けて用いられる熱電変換モジュールは、300〜600℃の高温の環境下で用いられる。このような熱電変換モジュール稼働環境下において、熱電変換素子と電極の接合部では、熱電変換素子と電極間の熱膨張差により接合部に応力が発生し、接合部や熱電変換素子内の破壊が懸念される。
熱電変換素子の接合構造の背景技術として、特開2012−204623号公報(特許文献1)がある。この公報には「熱電変換モジュールにおける電極板は、相互に離間する一対の電極側接合面と、各電極側接合面を連結する連結部がそれぞれ形成されている。また各熱電変換素子は角柱状であり、各素子側接合面が矩形状となっている。各電極側接合面と各素子側接合面とは相似であり、各電極側接合面は各素子側接合面よりも面積が小さく形成されている。各電極側接合面と素子側接合面とは、はんだによって接合されており、各電極側接合面と素子側接合面とは、はんだによって接合されている。これらにより、熱電変換素子の全て角部C及び外周辺Lでは、他の部分と比較してはんだが薄く形成される。」と記載されている(要約参照)。
特開2012−204623号公報
特許文献1には、熱電変換モジュールの構造が記載されている。しかし、特許文献1の熱電変換モジュールは、素子部へ発生する応力を緩和することができると記載されているが、はんだへのひずみを緩和することはできない。このような熱電変換モジュールでは、端部のはんだ接合部が薄いため温度変化が生じるとはんだ内にひずみが集中し、接合部の耐熱疲労信頼性を確保することが難しい。
自動車等の稼動/非稼動時の温度差が大きい環境では、電極と素子間に発生する熱ストレスの低減が必須である。
本発明は、応力が集中する素子/高温側電極の接合部近傍において、素子内および接合部の応力やひずみの緩和を実現する熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、本発明の熱電変換モジュールの一例を挙げるならば、高温側および低温側に配置される電極と、P型およびN型の熱電変換素子とが接合層を介して接続される熱電変換モジュールにおいて、前記P型およびN型の熱電変換素子は、高温側電極が接続する端面と、低温側電極が接続する端面と、前記高温側電極が接続する端面および低温側電極が接続する端面を接続する側面とを有し、前記高温側電極が接続する端面の面積が、前記低温側電極が接続する端面の面積よりも小さく形成されるとともに、前記側面が平行に形成された平行部と、前記高温側電極が接続する端面に向けて断面の面積が縮小する径小部とからなり、前記径小部は、前記P型およびN型の熱電変換素子の高温側接合部の外周を除去した切り欠き部からなり、前記切り欠き部は、前記熱電変換素子の側に向けてくぼむ曲面で形成され、前記切り欠き部の深さが0.05mm以上であり、熱電変換素子高さの50%以下であり、かつ前記切り欠き部の端部からの長さが0.1mm以上であり、熱電変換素子と高温側電極の接合面積が熱電変換素子と低温側電極の接合面積の50%以上を確保する長さ以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の熱電変換モジュールの他の一例を挙げるならば、高温側および低温側に配置される電極と、P型およびN型の熱電変換素子とが接合層を介して接続される熱電変換モジュールにおいて、前記熱電変換素子の高温側接合部の外周に対向する、前記高温側の電極の部分を除去した切り欠き部を有し、前記高温側電極の前記P型およびN型熱電変換素子の端面と接続する部分の面積が、前記低温側電極の前記P型およびN型熱電変換素子の端面と接続する部分の面積よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明によれば、熱電変換モジュールにおいて、応力が集中する素子/電極の接合部近傍における、素子内および接合部に発生する応力やひずみを緩和し、素子内クラックや接合部の破断を抑制することができる。
本発明の実施例1における熱電変換モジュールの素子近傍を抜粋した側面図である。 本発明の実施例1における熱電変換素子の切り欠き部を示す図である。 本発明の実施例1における熱電変換素子の切り欠き幅と切り込み深さの応力低減効果を示す図である。 本発明の実施例1における熱電変換素子組立体の製造方法の一連の流れを示すフロー側面図である。 本発明の実施例1における熱電変換モジュールの一例の斜視図である。 本発明の実施例1〜3における熱電変換モジュールの高温接合側の素子形状を抜粋した平面図である。 本発明の実施例4における熱電変換モジュールの素子近傍を抜粋した側面図である。 従来の熱電変換モジュールの素子近傍を抜粋した側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、実施の形態を説明するための各図において、同一の機能を有する要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図1に、本発明の実施例1の熱電変換モジュールの素子近傍を抜粋した側面図を示す。図1において、P型熱電変換素子およびN型熱電変換素子である熱電変換素子11を接合材30により低温側電極21と高温側電極22に接合している。そして、熱電変換素子11の高温側電極22側の外周に切り欠き部111を形成して、低温側素子接合面積113に比較して高温側素子接合面積112が小さい構造となっている。すなわち、P型およびN型の熱電変換素子11は、高温側電極22が接続する端面と、低温側電極21が接続する端面と、高温側電極が接続する端面および低温側電極が接続する端面を接続する側面とを有し、高温側電極が接続する端面の面積112が、低温側電極が接続する端面の面積113よりも小さく形成されるとともに、側面が平行に形成された平行部と、高温側電極が接続する端面に向けて断面の面積が縮小する径小部とからなっている。
熱電変換モジュールは、P型およびN型の熱電変換素子の各々の側面に温度差を与えることによって電子が移動して電流を発生するゼーベック効果を利用している。この電子の移動により、熱を電気に変換する機能を有する。図1は、上面を低温に下面を高温にした場合の図である。電流は、P型熱電変換素子とN型熱電変換素子を直列に接合することで電気的な回路を形成する。このように直列に接続した熱電変換素子を平面状、ライン状などに複数接合することで熱電変換素子組立体1を構成する。
熱電変換素子11はモジュールを使用する環境温度により最適な材料が異なり、シリコン−ゲルマニウム系、鉄−シリコン系、ビスマス−テルル系、マグネシウム−シリコン系、鉛−テルル系、コバルト−アンチモン系、ビスマス−アンチモン系やホイスラー合金系、ハーフホイスラー合金系などがある。
前記のように、熱電変換モジュール1では上下面で温度差をつける必要があるため、熱電変換素子11は接合時の熱負荷や稼動時の温度変化により素子/電極接合部、特に高温側接合部に応力が集中することが考えられる。接合部に応力が発生し、素子や接合部の破壊応力を上回ると素子や接合部で亀裂が発生し、接合信頼性が大きく低下するという課題がある。
そのため熱電変換素子と電極の接合には、硬ろうやはんだ、軟ろうなどが接合材として用いられることが多い。硬ろうの場合、接合温度が600〜800℃と高く、接合プロセスの冷却過程で接合部に発生する応力を低減する構造が必要である。軟ろうの場合、接合温度が300℃以下であるため接合プロセスの応力は硬ろうよりも低減できるが、融点が300℃以下であるため、低温系の熱電変換モジュールのみに用途が限られる。
低温側電極21および高温側電極22は、ニッケル、モリブデン、チタン、鉄、銅、マンガン、タングステン、またはこれらの金属のうち、いずれかを主成分とする合金であることが望ましい。特に、熱電変換素子材料の線膨張係数と電極の線膨張係数が異なると、温度変化が生じた場合に接合部近傍に応力が発生するため、接合部近傍の応力低減を目的として、熱電変換素子と線膨張係数差が小さい材料を電極に選択する方が接合信頼性を向上できる。接合材30は、アルミニウム、ニッケル、錫、銅、亜鉛、ゲルマニウム、マグネシウム、金、銀、インジウム、鉛、ビスマス、テルルまたはこれらの金属のうち、いずれかを主成分とする合金であることが望ましい。
熱電変換素子11の一例であるシリコン−ゲルマニウム素子の線膨張係数は4.5ppm/℃、シリコン-マグネシウム素子の線膨張係数は15.5ppm/℃であるが、本実施例では熱電変換素子11の線膨張係数をαppm/℃として記載する。同様に低温側電極21と高温側電極22の材料はモリブデン(線膨張係数5.8ppm/℃)、ニッケル(線膨張係数15.2ppm/℃)などがあるが、本実施例では線膨張係数βppm/℃の材料として記載する。
熱電変換モジュール1は高温側電極22のみ加熱されるため、高温側の熱電変換素子11と高温側電極22では温度上昇に伴う伸びが生じる。温度が上昇した際に熱電変換モジュール1と高温側電極22が伸びる長さは、接合部中心からの距離をLとすると、夫々α×△T×L、β×△T×Lとなる。この伸びの差である|(α-β)×△T×L|が接合部近傍に応力を発生させる原因となる。対象製品により熱電変換素子11の材料と使用環境温度が決定するため、α、β、△Tは製品により決定するといえる。そのため、高温側電極22に発生する応力を低減するためには接合部中心からの距離Lを短くすることが効果的である。本実施例は、図1に示すように熱電変換素子11の高温側接合部の外周を除去して切り欠き部111を形成することで接合部中心からの距離Lを短くし、高温側接合面積112を低温側接合面積113よりも小さくすることで接合信頼性を向上させることができる。一方、低温側接合部では低温側電極21を冷却しているため、高温側接合部に比べて温度上昇は抑制される。熱電変換特性を高めるためには、接合面積は極力大きくした方が良いため、低温側では接合面積を確保してある。
高温側接合面積112は外周の除去長さa(図1中)により決定されるが、熱電変換素子11へのクラックを防止するためには、使用環境温度との温度差△Tと熱電変換素子11および高温側電極22の線膨張係数差α−βから素子内へ発生する応力を導出し、その応力値が熱電変換素子11の破壊応力よりも小さい値となるようにaを決定すればよい。
また、本実施例では接合材30の高温接合側の形状を高温側接合面積112と同サイズで記載しているが、その限りではない。
外周部の削除は、素子をダイシングする際にダイシングブレードやレーザ加工などで行っても良いし、個片に分割した後に行っても問題ない。
図2に、熱電変換素子11の高温側接合部の外周を除去した切り欠き部111の形状を示す。図2(b)に示すように、切り欠き部111が直角な部分を有する場合には、直角な部分に応力が集中して、クラックや破断が生じやすくなる。図2(a)に示すように、切り欠き部を熱電変換素子の側に向けてくぼむ曲面とすることにより、応力が分散し、クラックや破断が生じにくくなる。
ここで、図1中の切欠き部の長さaおよびbの効果の一例を図3を用いて説明する。図3(a)は横軸に切欠き幅a(mm)、縦軸は切欠きなし時の熱電変換素子側面の垂直方向引張応力を1とした場合の応力比を示している。本シミュレーションでは、電極間に高さ2.3mmの熱電変換素子が厚さ0.05mmの接合材を介して接合された2次元モデルを形成し、600℃から25℃に温度を低下させた場合に熱電変換素子側面の垂直方向に発生する応力を評価したものである。図3(a)から、切欠き幅aは0.1mm確保すると応力値をおよそ40%低減する効果があることがわかる。また、切欠き幅aを大きくしすぎると熱電変換素子11と高温側電極22の接合面積が小さくなるため、熱電変換特性に影響を及ぼす。これらから、切欠き幅aは0.1mm以上であり、熱電変換素子11と高温側電極22の接合面積が熱電変換素子11と低温側電極21の接合面積の50%以上を確保する長さ以下とすることが望ましい。そして、高温側電極が接続する端面の面積が、低温側電極が接続する端面の面積の50〜95%が適当である。
図3(b)は横軸に切り込み深さb(mm)、縦軸は切欠きなし時の熱電変換素子側面の垂直方向引張応力を1とした場合の応力比を示している。シミュレーション条件は図3(a)と同様である。図3(b)から、切り込み深さb(mm)は0.05mm確保すると応力値をおよそ30%低減する効果があることがわかる。また、切り込み深さbを大きくしすぎると熱電変換素子11の体積が減少し熱電変換特性に影響を与える。これらから、切り込み深さbは0.05mm以上であり、熱電変換素子11高さの50%以下とすることが望ましい。
比較のために、図8に切り欠き部を有さない従来の熱変換モジュールを示す。切り欠き部を有さない熱変換モジュールでは、点線で囲んだ、熱電変換素子11の高温側電極22との接合部の外周部分に応力がかかってくる。
図4は、本発明の実施例1における熱電変換素子組立体の製造方法の一連の流れを示すフロー側面図である。なお、図1で説明済みの要素については説明を省略する。
先ず、図4の(a)に示すように、支持治具40上に高温側電極22を設置する。本組立プロセスでは支持治具40は、セラミックや金属など、接合プロセスで溶融しない材料であればよく、接合材30と反応しない材料、もしくは表面に反応しない層を形成し反応を抑制することが望ましい。次に、高温側電極22上に接合材30、熱電変換素子11の順に位置合せおよび設置を行う。各熱電変換素子上に再度接合材30を設置し、熱電変換素子11上に低温側電極21を配置する。ここでは接合材30を金属箔として説明するが、接合材30の厚さは、1〜500μmが望ましい。これらの設置には、治具(図示せず)を用いて一括で設置しても良いし、個別に設置してもよく、方法は問わない。
熱電変換素子11への切欠きは、熱電素子ウェハから個片に分割する際にダイシングブレード、レーザ加工やワイヤソーで形成する方法、個片に分割したのちに切削加工、研削加工などで形成する方法が考えられる。熱電素子ウェハから個片分割時に形成する一例として、ダイシングブレードによる方法を以下に示す。まず熱電素子ウェハのダイシングラインに対して、ブレード幅の厚いブレードで溝加工を行い、切欠き部を形成する。そののち、同一ライン上をブレード幅の薄いブレードでダイシングし、個片化することにより切欠き付の熱電変換素子11を形成することができる。上記では、幅の厚いブレード、薄いブレード共、同一方向からダイシングする例を記載したが、熱電素子ウェハの表裏からダイシングを行ってもよい。また、予め幅の薄いブレードでダイシングしたのち幅の厚いブレードで切欠き部を形成してもよい。ここではダイシングブレードを例に挙げたが、レーザ加工であれば出力を、ワイヤソーであればワイヤ径を変化させることで同様な加工が可能である。
次に、図4の(b)に示すように、上方から加圧治具41により加圧を行うと共に加熱を行い、接合材30を溶融させて、低温側電極21と熱電変換素子11、高温側電極22と熱電変換素子11を、接合材30を介して接合させる。この際の熱電変換素子にかかる荷重は0.12kPa以上として接合することが望ましい。そののち、図4の(c)に示すように、加圧治具41と支持治具40から取り外すことにより、熱電変換モジュール1が形成できる。このように、接合プロセスは従来プロセスと同様であり、新たなプロセスは不要である。
図4を用いた説明では、上下面の接合材30を一括して接合するプロセスを示したが、いずれか一方を予め接合したのち、他方を接合してもよい。たとえば、図4の(a)のステップにおいて、支持治具40側の接合材30と熱電変換素子11のみを設置し、下側の支持治具40を加熱し接合材30を溶融して熱電変換素子11と高温側電極22とを接合させ、その後、熱電変換素子11の上面と低温側電極21を接合材30で接合して熱電変換モジュール1を形成してもよい。
ここで、加圧力を0.12kPa以上としたのは、接合時に熱電変換素子11が傾くのを防止することと、熱電変換素子11と低温側電極21、高温側電極22の界面から溶融した接合材30を極力排出するためである。加圧力の上限は特に限定しないが、素子が破壊しない程度とする必要があるため素子の圧壊強さ未満とする。具体的には1000MPa程度以下であればよいが、本実施例では、数MPa程度の圧力で十分に効果を得ることができる。
接合雰囲気は、非酸化性雰囲気であればよく、具体的に、真空雰囲気、窒素雰囲気、窒素水素混合雰囲気等を用いることができる。
本実施例では、接合材30として金属箔を例としたが、接合材30は粉末や合金粉末を用いてもよい。この場合、単一の粉末として用いてもよく、各々の粉末から形成される層を積層してもよく、これらの混合粉末を用いてもよい。このような粉末を用いる場合、粉末のみを圧粉成形した成形体を熱電変換素子11の接合を行う箇所のみに配置してもよく、あるいは予め熱電変換素子の接合を行う箇所のみに粉末を塗布しておいてもよく、さらに樹脂等を用いてペースト化した粉末を熱電変換素子の接合を行う部分に塗布することで配置してもよい。予め粉末を塗布しておくことで箔を設置する工程が省略できるため、製造プロセスをより簡易にすることができる。
図5は、本発明の実施例1における熱電変換モジュールの一例の斜視図を示しており、62個の熱電変換素子を格子状に整列して接合したものである。23は引き出し配線であるが、その他の要素は図1で説明済みのため、説明は省略する。引き出し配線23は、熱電変換素子で発生した電力を取り出すための配線であり、材質は通電する材料であればどのような材料でも良い。図4に示したプロセスを適用し、図5に示す熱電変換モジュールを形成する。この熱電変換モジュールは、ケースに封入して使用しても良いし、このまま使用しても良い。図5に示すように、熱電変換素子11は低温側電極21と高温側電極22により交互に接続されて、電気的に直列に接続されている。直列接続の両端から引き出し配線23を形成し、外部へ起電力を取り出す構造とする。図5においては、熱電変換素子11を四角柱として表しており、高温側電極からみた形状は図6(a)のようになる。熱電変換素子の形状は、四角柱に限らず、三角柱、多角柱、円柱、楕円柱など柱状であればよい。
本実施例1に示すような、熱電変換素子11と高温側電極22の接合面積を熱電変換素子11と低温側電極21の接合面積よりも小さくした構造、例えば外周を除去した構造とすることにより、高温環境下や温度変動環境下で熱電素子と電極間に発生する熱応力を抑制し、実使用環境下でも高い信頼性を確保することが可能となる。
熱電変換素子と高温側電極の接合面積を熱電変換素子と低温側電極の接合面積よりも小さくした構造としては、熱電変換素子を円錐形状として、高温側電極との接合面積を低温側電極との接合面積よりも小さくすることが考えられる。しかし、熱電変換素子を円錐形状とすると素子の体積が減少し、発電効率が低下する。本実施例によれば、熱電変換素子が、側面が平行に形成された平行部と、高温側電極が接続する端面に向けて断面の面積が縮小する径小部とからなるので、発電効率を低下することなく、熱電変換素子と電極間に発生する熱応力を抑制することができる。
図6(b)は、本発明の実施例2における熱電変換モジュールの高温接合側の素子形状を抜粋した平面図である。実施例1では、図5および図6(a)に示すような四角柱形状の熱電変換素子11であったが、実施例2では円柱形状としている。このように円柱形状とすることにより外周部に発生する応力を均一化することができ、接合信頼性の向上が見込まれる。実施例2の形状の熱電変換素子を使用した場合でも、図4に示したプロセスで熱電変換モジュールを作製することができ、本実施例の素子形状により新たに必要となるプロセスはない。
図6(c)は、本発明の実施例3における熱電変換モジュールの高温接合側の素子形状を抜粋した平面図である。実施例1では、図5および図6(a)に示すような四角柱形状の熱電変換素子11であったが、実施例3では六角柱形状としている。このように六角柱形状とすることによりコーナー部に集中しやすい応力を分散することができ、接合信頼性の向上が見込まれる。また、一枚のウェハからの取り数も向上でき、素子単価の低減が可能である。ここでは多角柱の例として六角柱を記載したが、多角柱であればよい。実施例3の形状の熱電変換素子を使用した場合でも、図4に示したプロセスで熱電変換モジュールを作製することができ、本実施例の素子形状により新たに必要となるプロセスはない。
図7は、本発明の実施例4における熱電変換モジュールの素子近傍を抜粋した側面図である。図1で説明済みの要素については説明を省略する。本実施例は、高温側電極22に切り欠き部を形成したものである。すなわち、熱電変換素子11の高温側接合部の外周に対向する、高温側電極22の部分を除去して切り欠き部221を形成したものである。この実施例では、切り欠き部221を、高温側電極22の側に向けてくぼむ曲面で形成したものである。切り欠き部221を有する高温側電極22を用いた熱電変換モジュール1とすることで、低温側電極接合面積223よりも高温側電極接合面積222を小さくすることにより、接合部近傍に発生する応力を低減し、実施例1と同様な効果を得ることができる。また、電極側で接合面積を調整するため、熱電変換素子11への加工は不要となる。
切り欠き部221は形状に制限を設けないが、高温側電極接合面積222が低温側電極接合面積223よりも小さくなるように制御できれば良い。
図7の実施例では側面図を記載しているが、熱電変換素子11の形状は、実施例1乃至実施例3で示したような四角柱、円柱、多角柱でよい。また、熱電変換モジュール1の製造プロセスは、図4の実施例1と同プロセスで実現可能である。
本発明によれば、熱電変換モジュールにおいて、応力が集中する素子/電極の接合部近傍における、素子内および接合部に発生する応力やひずみを緩和し、素子内クラックや接合部の破断を抑制することができる。そのため、本発明の熱電変換モジュールは、高温の環境下において、例えば、溶鉱炉、焼却炉等の工業炉の配管や自動車の排気管などに取り付けて、発電に用いることができる。
1 熱電変換モジュール
11 熱電変換素子
21 低温側電極
22 高温側電極
23 引き出し配線
30 接合材
40 支持治具
41 加圧治具
111 切り欠き部
112 高温側素子接合面積
113 低温側素子接合面積
221 切り欠き部
222 高温側電極接合面積
223 低温側電極接合面積

Claims (11)

  1. 高温側および低温側に配置される電極と、P型およびN型の熱電変換素子とが接合層を介して接続される熱電変換モジュールにおいて、
    前記P型およびN型の熱電変換素子は、高温側電極が接続する端面と、低温側電極が接続する端面と、前記高温側電極が接続する端面および低温側電極が接続する端面を接続する側面とを有し、前記高温側電極が接続する端面の面積が、前記低温側電極が接続する端面の面積よりも小さく形成されるとともに、前記側面が平行に形成された平行部と、前記高温側電極が接続する端面に向けて断面の面積が縮小する径小部とからなり、
    前記径小部は、前記P型およびN型の熱電変換素子の高温側接合部の外周を除去した切り欠き部からなり、
    前記切り欠き部は、前記熱電変換素子の側に向けてくぼむ曲面で形成され、
    前記切り欠き部の深さが0.05mm以上であり、熱電変換素子高さの50%以下であり、かつ前記切り欠き部の端部からの長さが0.1mm以上であり、熱電変換素子と高温側電極の接合面積が熱電変換素子と低温側電極の接合面積の50%以上を確保する長さ以下であることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 高温側および低温側に配置される電極と、P型およびN型の熱電変換素子とが接合層を介して接続される熱電変換モジュールにおいて、
    前記熱電変換素子の高温側接合部の外周に対向する、前記高温側の電極の部分を除去した切り欠き部を有し、
    前記高温側電極の前記P型およびN型熱電変換素子の端面と接続する部分の面積が、前記低温側電極の前記P型およびN型熱電変換素子の端面と接続する部分の面積よりも小さいことを特徴とする熱電変換モジュール。
  3. 求項2に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    記高温側電極の前記P型およびN型熱電変換素子の端面と接続する部分の面積が、前記低温側電極が接続する端面の面積の50〜95%であることを特徴とする熱電変換モジュール。
  4. 請求項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記切り欠き部は、前記高温側の電極の側に向けてくぼむ曲面で形成されていることを特徴とする熱電変換モジュール。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記切り欠き部を切削加工により形成したものであることを特徴とする熱電変換モジュール。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記切り欠き部を研削加工により形成したものであることを特徴とする熱電変換モジュール。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記切り欠き部は、ダイシングブレードを用いるダイシングにより形成したものであることを特徴とする熱電変換モジュール。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記切り欠き部は、レーザ加工により形成したものであることを特徴とする熱電変換モジュール。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記熱電変換素子の形状が四角柱、円柱、多角柱のいずれかの形状であることを特徴とする熱電変換モジュール。
  10. 請求項1〜の何れか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記P型およびN型の熱電変換素子が、シリコン−ゲルマニウム系、鉄−シリコン系、ビスマス−テルル系、マグネシウム−シリコン系、鉛−テルル系、コバルト−アンチモン系、ビスマス−アンチモン系やホイスラー合金系、ハーフホイスラー合金系のいずれかの組合せであることを特徴とする熱電変換モジュール。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の熱電変換モジュールにおいて、
    複数のP型およびN型の熱電変換素子を格子状に整列して接合し、前記複数のP型およびN型の熱電変換素子の一部もしくは全てを電気的に直列に接続したことを特徴とする熱電変換モジュール。
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