JP6225611B2 - 光硬化性樹脂組成物、画像表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]光重合性官能基を有する化合物(A)及びオイルゲル化剤(B)を含有し、25℃におけるチキソ比が1より大きい光硬化性樹脂組成物。
[2]オイルゲル化剤(B)が、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸アマイド、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−0−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−0−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、及び下記一般式(1)〜(12)で表わされる化合物の少なくとも1種である、上記[1]に記載の光硬化性樹脂組成物。
[4]光重合開始剤(C)を更に含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[5]可塑剤(D)を更に含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[6]25℃の温度における粘度が100mPa・s以下であるモノマ(E)を更に含む、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物。
[7]画像表示部を有する画像表示ユニットと、透明保護板と、画像表示ユニット及び透明保護板の間に存在する樹脂層とを含む画像表示装置であって、樹脂層は、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物層である画像表示装置。
[8]画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、透明保護板と、タッチパネル及び透明保護板の間に存在する樹脂層とを含む画像表示装置であって、樹脂層は、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物層である画像表示装置。
[9]透明保護板は段差部を有する上記[7]又は[8]に記載の画像表示装置。
[10]画像表示部を有する画像表示ユニット又はタッチパネルと透明保護板との間隙に光硬化性樹脂組成物を介在させて該光硬化性樹脂組成物を硬化させる画像表示装置の製造方法であって、間隙に上記[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化性樹脂組成物を介在させ、少なくとも透明保護板側から光照射を行って、光硬化性樹脂組成物を硬化させる画像表示装置の製造方法。
[11]透明保護板は段差部を有する上記[10]に記載の画像表示装置の製造方法。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光重合性官能基を有する化合物(A)及びオイルゲル化剤(B)を含有し、25℃におけるチキソ比が1より大きい。
本発明で使用される光重合性官能基を有する化合物(A)(以下、「(A)成分」ということがある)は、光硬化可能なものであればとくに限定されない。好ましい光重合性官能基を有する化合物(A)には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基及びアリル基等の、ラジカルを発生する光重合開始剤で硬化可能なエチレン性の不飽和基を含む化合物、及びエポキシ基等の、酸を発生する光酸発生剤で硬化可能な環状エーテル基を含む化合物等が挙げられる。硬化性及び透明性の点から、光重合性官能基を有する化合物(A)は、好ましくはエチレン性の不飽和基を含む化合物である。エチレン性の不飽和基を含む化合物には、(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリロイル基を有するポリマ、ビニル基を有する化合物、及びアリル基を有する化合物等が挙げられる。硬化性及び透明性の点から、光重合性官能基を有する化合物(A)は、より好ましくは(メタ)アクリロイル基を含むポリマである。
(メタ)アクリレート化合物には、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、アルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、アルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレート、芳香環を有する(メタ)アクリレート、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、脂環式基を有する(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド誘導体、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、アルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、及びアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレートを、脂肪族系(メタ)アクリレートと総称する場合がある。また、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、及びシロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートをヘテロ原子系(メタ)アクリレートと総称する場合がある。
本発明で好適に用いることができる脂肪族系(メタ)アクリレートの具体例としては次の一般式(13)〜(23)に示す化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明で好適に用いることができる芳香環を有する(メタ)アクリレートには、次の一般式(a)〜(c)に示す化合物及びベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(24)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−314A(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(25)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−318A(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(28)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−321A(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(29)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−3218M(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(30)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−321M(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(31)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−323M(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(33)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−324M(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(34)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−324A(日立化成(株)製、商品名)等がある。
本発明で好適に用いることができる脂環式基を有する(メタ)アクリレートの具体例としては次の一般式(37)〜(43)に示す化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、ヘテロ原子系(メタ)アクリレートとは、芳香環を含まず、ヘテロ原子を多く含むものとして分類する。本発明で好適に用いることができるヘテロ原子系(メタ)アクリレートには、下記一般式(d)で表されるようなポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、下記一般式(e)で表されるようなアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート及びポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、並びにシロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(45)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、FA−P240A(日立化成(株)製、商品名)等がある。
一般式(47)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、ライトアクリレート130A(共栄社化学(株)製、商品名)等がある。
(メタ)アクリロイル基を有するポリマには、例えば、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂等及びこれらの変性物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一般式(52)に示す化合物で商業的に入手可能であるものには、例えば、UC−102((株)クラレ製、n=2、数平均分子量17,000)及びUC−203((株)クラレ製、n=3、数平均分子量35,000)等がある。
ビニル基を有する化合物及びアリル基を有する化合物には、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルピロリドン、トリアリルイソシアヌレート及び1,2−ポリブタジエン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合性官能基を有する化合物(A)の含有量は、光硬化性樹脂組成物全量に対して、好ましくは0.5〜99質量%であり、より好ましくは1〜90質量%であり、更に好ましくは2〜85質量%である。光重合性官能基を有する化合物(A)の含有量が0.5質量%以上であると、十分に光硬化することができ、99質量%以下であると、相対的にオイルゲル化剤の含有量が多くなり、十分にゲル化することができる。
本発明で使用されるオイルゲル化剤(B)(以下、「(B)成分」ということがある)は、光重合性官能基を有する化合物(A)をゲル化させるものであればとくに限定されない。ここで、ゲル化とは流動体が流動性を持たなくなり、自重でも崩れない程度に固まることを意味する。オイルゲル化剤(B)は、光重合性官能基を有する化合物(A)中において、水素結合、静電結合、π―π相互作用、及びファンデルワールス力等の非共有結合的分子間相互作用を発現して互いに連結し、繊維状結合体を形成する。これにより、光硬化性樹脂組成物の少なくとも一部が、25℃の室温で物理ゲル状物質(以下、ゲル化又はゲル状ということがある)となり、その結果、液体と比べて漏出し難く、固体と比べて所望の形状に成形しやすくなるものと推測される。
オイルゲル化剤(B)の含有量は、光硬化性樹脂組成物全量に対して、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.2〜15質量%であり、更に好ましくは0.3〜10質量%である。オイルゲル化剤(B)の含有量が、光硬化性樹脂組成物全量に対して、0.1質量%以上であると、光重合性官能基を有する化合物(A)を十分にゲル化させることができ、20質量%以下であると、相対的に光重合性官能基を有する化合物(A)の含有量が多くなり、光硬化性樹脂組成物は十分に光硬化することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物の25℃におけるチキソ比は、1よりも大きく、好ましくは2以上であり、より好ましくは2〜20であり、更に好ましくは2.1〜10である。光硬化性樹脂組成物のチキソ比が1よりも大きいと、光硬化性樹脂組成物は漏出し難くなり、所望の形状に成形しやすくなる。なおチキソ比は次式から算出される。
チキソ比=(せん断速度1(1/s)におけるせん断粘度)/(せん断速度10(1/s)におけるせん断粘度)
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤(C)(以下、「(C)成分」ということがある)を含有してもよい。これにより、(A)成分を含む物理ゲル状物質を所定の形状に形成した後、(A)成分を三次元架橋することができ、漏出をより抑制できる。光重合開始剤(C)は、活性エネルギー線の照射により硬化反応が進むものであればとくに限定されない。ここで活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、及びγ線等をいう。
光重合開始剤(C)の含有量は、光硬化性樹脂組成物の全量に対して、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.2〜3質量%であり、更に好ましくは0.3〜2質量%である。光重合開始剤(C)の含有量が0.1質量%以上であると、光重合を良好に開始することができ、5質量%以下であると、得られた硬化物の色相が黄色味を帯びることを抑制できる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、可塑剤(D)(以下、「(D)成分」ということがある)を含有してもよい。可塑剤(D)は、実質的に(メタ)アクリロイル基を有さず、25℃の温度で液状であることが好ましい。
可塑剤(D)の含有量は、光硬化性樹脂組成物の25℃におけるチキソ比を適度な範囲に調整する観点から、光硬化性樹脂組成物の全量に対して、好ましくは30〜85質量%であり、より好ましくは50〜80質量%であり、更に好ましくは60〜77質量%である。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、モノマ(E)(以下、「(E)成分」ということがある)を含有してもよい。モノマ(E)は、25℃の温度における粘度が100mPa・s以下であり、好ましくは0.01〜80mPa・sである化合物である。より好ましくは0.1〜60mPa・sである化合物である。更に好ましくは1〜50mPa・sである化合物である。更に、モノマ(E)は、光重合性官能基を有する化合物のモノマであることが好ましい。この光重合性官能基を有する化合物のモノマは、例えば、上述の[光重合性官能基を有する化合物(A)]の項目で示された化合物のモノマである。モノマ(E)は、前記(A)成分の説明で述べた(メタ)アクリロイル基を有するポリマ以外のものであることが好ましい。モノマ(E)の光重合性官能基を有する化合物は、光重合性官能基を有する化合物(A)と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
モノマ(E)の含有量は、光硬化性樹脂組成物全量に対して、好ましくは0.5〜99質量%であり、より好ましくは1〜90質量%であり、更に好ましくは2〜85質量%である。モノマ(E)の含有量が0.5質量%以上であると、光硬化性樹脂組成物は十分に光硬化することができ、99質量%以下であると、相対的にオイルゲル化剤の含有量が多くなり、光硬化性樹脂組成物を十分にゲル化することができる。
光硬化性樹脂組成物の製造方法にはとくに制限はないが、例えば、上記(A)成分及び(B)成分を、必要に応じて更に(C)〜(E)成分を混合し撹拌することにより製造することができる。また、各成分のいずれかが固状である場合、混合撹拌前、混合撹拌中、及び混合撹拌後の少なくとも1つのタイミングで固状成分を加温して溶解させることが好ましい。これにより、各成分が良好に分散し、その後、冷却することにより、光硬化性樹脂組成物が得られる。この加温温度には、オイルゲル化剤(B)の種類等により適宜選択することができる。例えば、オイルゲル化剤(B)として12−ヒドロキシステアリン酸を用いる場合には、60〜150℃に混合物を加温することが好ましい。加温温度が60℃以上であると、12−ヒドロキシステアリン酸を十分に溶解することができ、150℃以下であると、光硬化性樹脂組成物の高い透明性を維持できる。均一に混合できれば撹拌時間にはとくに制限はないが、例えば、撹拌時間は、好ましくは10〜600秒であり、より好ましくは20〜300秒である。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、各種画像表示装置に使用することができる。本発明の光硬化性樹脂組成物を使用できる画像表示装置には、例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ(OELD)、3Dディスプレイ、及び電子ペーパー(EP)等が挙げられる。
次に、本発明の画像表示装置を説明する。本発明の画像表示装置には、例えば、第1の実施形態の画像表示装置と第2の実施形態の画像表示装置とがある。しかし、本発明の画像表示装置は、これらの実施形態に限定されない。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態の画像表示装置を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の画像表示装置を模式的に示す断面図である。画像表示装置1Aは、画像表示部を有する画像表示ユニット7と、透明保護板(保護パネル)40と、画像表示ユニット7及び透明保護板40の間に存在する樹脂層32とを含む。樹脂層32は、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物層である。これにより、画像表示装置1Aを製造しているとき、光硬化性樹脂組成物が漏出すことを抑制できる。また、透明保護板40と樹脂層32との間、及び/又は画像表示ユニット7と樹脂層32との間に隙間ができることを抑制できる。これにより、二重写りがなく鮮明でコントラストの高い画像が得られる。また、画像表示装置は、耐衝撃性を有するようになる。
なっていてもよく、これらが一体形成されていてもよい。この段差部60は、透明保護板40の下面の外周縁に沿う枠形状を有しているが、これに限定されるものではなく、平面視形状が、一部又は全部が透明保護板40の下面の外周縁に沿わない枠形状、U字形状、L字形状、直線形状、波形、点線状、格子状、曲線状等の任意の形状とすることができる。後述する図2の液晶表示装置の段差部60についても同様である。
次に本発明の第1の実施形態の画像表示装置1Aの製造方法を説明する。本発明の第1の実施形態の画像表示装置1Aの製造方法は、画像表示ユニット7と透明保護板40との間に本発明の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程を含む。
図2を参照して、本発明の第2の実施形態の画像表示装置を説明する。図2は、本発明の第2の実施形態の画像表示装置を模式的に示す断面図である。本発明の第2の実施形態の画像表示装置は、タッチパネルを有する点で、本発明の第1の実施形態の画像表示装置と異なる。なお、本発明の第1の実施形態の画像表示装置と異なる点を主に説明し、本発明の第1の実施形態の画像表示装置と同じ点の説明は省略する。
次に本発明の第2の実施形態の画像表示装置1Bの製造方法を説明する。本発明の第2の実施形態の画像表示装置1Bの製造方法は、タッチパネル30と透明保護板40との間に本発明の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程を含む。なお、画像表示ユニットをタッチパネルに変更した以外は、本発明の第2の実施形態の画像表示装置1Bの製造方法は、本発明の第1の実施形態の画像表示装置1Aの製造方法と同様であるので、本発明の第2の実施形態の画像表示装置1Bの製造方法の説明は省略する。
また、以下の実施例において使用した化合物の数平均分子量(Mn)は、以下の方法に基づいて測定した値である。
〔数平均分子量(Mn)の測定法〕
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトフラフィー(GPC)を使用して行い、ポリスチレンを標準物質として検量線を作成して決定した。
検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuickMP−H, PStQuick B[東ソー(株)製、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HCL−8320GPC(検出器:示差屈折計又はUV)
(東ソー(株)製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H
(東ソー(株)製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35ml/分
試料濃度:10mg/THF5ml
注入量:20μl
スクリュー管内に、光重合性官能基を有する化合物(A)としてイソプレンアクリレート(クラレ(株)製、「UC−203」)12.5質量%、オイルゲル化剤(B)として12−ヒドロキシステアリン酸(和光純薬工業(株)製、以下HSAという)0.75質量%、光重合開始剤(C)として2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(BASF社製、以下TPOという)2質量%、可塑剤(D)としてポリブタジエン(日本曹達(株)製、「G−3000」)72.5質量部、モノマ(E)として HYPERLINK "http://www.hitachi-chem.co.jp/japanese/products/aprm/014.html" \l "512m" ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(日立化成(株)製、「FA−512M」)15質量部を入れ、90℃の水バスで加温した後自公転攪拌させ、光硬化性樹脂組成物(1)を得た。得られた光硬化性樹脂組成物(1)について、25℃におけるチキソ比の評価を行った。チキソ比の評価は、粘弾性測定装置(アントンパール社製、「MCR301」)を用いて、せん断速度10(1/s)におけるせん断粘度に対する、せん断速度1(1/s)におけるせん断粘度の比をチキソ比と定義し、行った。
スクリュー管内に、光重合性官能基を有する化合物(A)としてイソプレンアクリレート(クラレ(株)製、「UC−203」又は「UC−102」)、オイルゲル化剤(B)として12−ヒドロキシステアリン酸(和光純薬工業(株)製、以下HSAという)、光重合開始剤(C)として2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(BASF社製、以下TPOという)、可塑剤(D)としてポリブタジエン(日本曹達(株)製、「G−3000」又は「G−1000」)、モノマ(E)としてジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−ト(日立化成(株)製、「FA−512M」又は「FA−512AS」)を、表1〜3に示される材料種及び質量%となるように入れ、実施例1と同様の工程で、実施例2〜18及び比較例1〜9を作製した。
実施例1〜18及び比較例1〜9の25℃におけるチキソ比を表1〜3に示す。実施例1〜18のチキソ比は、全て1よりも大きかった。一方、比較例1〜9のチキソ比は全て1であった。
7 画像表示ユニット
10 液晶表示セル
20,22 偏光板
30 タッチパネル
31,32 樹脂層
40 透明保護板
50 バックライトシステム
60 段差部
Claims (11)
- 光重合性官能基を有する化合物(A)、オイルゲル化剤(B)、光重合開始剤(C)、可塑剤(D)、及び25℃の温度における粘度が100mPa・s以下であるモノマ(E)を含有し、25℃におけるチキソ比が1より大きい光硬化性樹脂組成物。
- 前記オイルゲル化剤(B)が、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸アマイド、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−0−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−0−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、及び下記一般式(1)〜(12)で表わされる化合物の少なくとも1種である、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
(一般式(1)中、mは3〜10の整数、nは2〜6の整数、R1は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である)
(一般式(2)中、R2は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y1は結合手又はベンゼン環である)
(一般式(3)中、R3は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y2は結合手又はベンゼン環である)
(一般式(4)中、R4は炭素数1〜20の飽和炭化水素基である)
(一般式(6)中、R5及びR6は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である)
(一般式(7)中、R7は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である)
(一般式(8)中、R8は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である)
(一般式(10)中、R9及びR10は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である)
- 前記光重合性官能基を有する化合物(A)が、エチレン性不飽和基を有する化合物を含む、請求項1又は2に記載の光硬化性樹脂組成物。
- 前記光重合開始剤(C)が、芳香族ケトン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインエーテル化合物、ベンジル化合物、アクリジン化合物、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、α-アミノアルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、及びα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
- 前記可塑剤(D)が、ゴムの液状物、ポリα−オレフィン、水添α−オレフィンオリゴマー、ポリビニル系オリゴマー、芳香族系オリゴマー、水添ポリエン系オリゴマー、パラフィン系オリゴマー、シクロパラフィン系オリゴマー、フタル酸誘導体、テトラヒドロフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、アゼライン酸誘導体、セバシン酸誘導体、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体、トリメリット酸誘導体、ピロメリット酸誘導体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘導体、ステアリン酸誘導体、その他の脂肪酸誘導体、リン酸誘導体、グリコール誘導体、グリセリン誘導体、及びエポキシ誘導体からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
- 25℃におけるチキソ比が2以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
- 画像表示部を有する画像表示ユニットと、透明保護板と、前記画像表示ユニット及び前記透明保護板の間に存在する樹脂層とを含む画像表示装置であって、
前記樹脂層は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物層である画像表示装置。 - 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、透明保護板と、前記タッチパネル及び前記透明保護板の間に存在する樹脂層とを含む画像表示装置であって、
前記樹脂層は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物層である画像表示装置。 - 前記透明保護板は段差部を有する請求項7又は8に記載の画像表示装置。
- 画像表示部を有する画像表示ユニット又はタッチパネルと透明保護板との間隙に光硬化性樹脂組成物を介在させて該光硬化性樹脂組成物を硬化させる画像表示装置の製造方法であって、
前記間隙に請求項1〜6のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物を介在させ、
少なくとも前記透明保護板側から光照射を行って、前記光硬化性樹脂組成物を硬化させる画像表示装置の製造方法。 - 前記透明保護板は段差部を有する請求項10に記載の画像表示装置の製造方法。
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