JP6098115B2 - ゲル状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 - Google Patents

ゲル状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、ゲル状硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法に関する。
代表的な画像表示用装置として液晶表示装置が例示される。液晶表示装置は、透明電極や画素パターン等を表面に形成した厚さ約1mm程度のガラス基板の間に数ミクロン程度のギャップを介して液晶を充填及びシールしてなる液晶セルと、当該液晶セルの外側両面に貼り付けた偏光板と、バックライトシステム等の光源とからなる液晶パネルを含むものである。
この液晶パネルを構成する偏光板は、薄くて傷付きやすいため、特に、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載用途等では、液晶パネルの前面に一定の空間を置いて透明な前面板(保護パネル)を設けた構造の液晶表示装置が一般的に用いられている。
さらに、近年、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載部品、ノートパソコン、デスクトップパソコン、パソコン用モニター、大型液晶モニター等に、タッチパネルが搭載されるようになってきた。このような液晶表示装置は、保護パネル、タッチパネル、及び液晶パネルがこの順で積層された積層構造を有しており、保護パネルとタッチパネルとの間、タッチパネルと液晶パネルとの間に一定の空間が存在する。
上述の液晶表示装置における上記空間に空気のみが存在する場合、この空間が光の散乱を起こす原因となり、それに起因してコントラストや輝度、透過率が低下し、さらには二重映りによる画質の低下が起こり得る。
このような光の散乱を防止する方法として、特許文献1では、保護パネルと液晶パネルの間の空間に液状材料を充填する方法が、特許文献2では、アクリルモノマーを共重合してなるシートを保護パネルと液晶パネルとの間に介在させる方法がそれぞれ提案されている。
また、フラットパネルディスプレイ(FPD)の一つであるプラズマディスプレイパネル(PDP)は、PDPの割れを防止するため、PDPから1〜5mm程度の空間を設け、厚さ3mm程度のガラス等の保護パネルを前面(視認面側)に設けている。
このようなディスプレイの割れの防止や光の散乱等を防止する方法として、特許文献3及び4では、保護パネルとプラズマ表示板や液晶パネル等の画像表示ユニットとの間の空間、保護パネルとタッチパネルとの間の空間、及びタッチパネルと画像表示ユニットとの間の空間(以下、まとめて「保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間」ともいう。
)に特定の樹脂からなる光学フィルムを介在させる方法が提案されている。
特開2008−281997号公報 特開2004−125868号公報 特開2004−058376号公報 特開2009−024160号公報
しかしながら、特許文献1のように光硬化性樹脂組成物が液状であると、所定箇所に形成する際に当該所定箇所から漏出し易いという問題がある。
また、一方、特許文献2〜4のように光硬化性樹脂組成物を重合させてシート状(固状)にしたものを用いると、漏出の問題は無いが、所定箇所の形状に倣って十分に変形せずに当該所定箇所に空隙等が生じ易いという問題がある。
また、液状やフィルム状の違いに関係なく最終物の貯蔵弾性率が高いと表示ムラが発生しやすくなる。
本発明は、上記問題を解決し、漏出し難くかつ所望の形状に成形し易く、画像表示用装置の構成部材として用いた場合にも、硬化物の貯蔵弾性率が低いために表示ムラの発生を抑制できる硬化性樹脂組成物、この硬化性樹脂組成物を用いた画像表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、硬化性樹脂組成物の成分として、(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び重合開始剤の他に更にオイルゲル化剤を含有させ、更にこの硬化性樹脂組成物の25℃での貯蔵弾性率を所定範囲内とすることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記の〔1〕〜〔12〕を提供する。
〔1〕(A)(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)オイルゲル化剤、及び(C)重合開始剤、を含むゲル状硬化性樹脂組成物であって、25℃での貯蔵弾性率が0.01〜10kPaであるゲル状硬化性樹脂組成物。
〔2〕さらに、(D)可塑剤を含む、〔1〕に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔3〕(A)成分として、(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体を含む、〔1〕又は〔2〕に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔4〕(A)成分の含有量が、前記ゲル状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜90質量%である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔5〕(A)成分として、(A1)分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体、及び(A2)分子内に1個のエチレン性不飽和結合を有する単量体を含む、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔6〕前記ゲル状硬化性樹脂組成物の総量中の(A2)成分の含有量が、0.5〜30質量%である、〔5〕に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔7〕有機溶媒を含有せず、25℃における粘度が1〜100Pa・sである、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔8〕25℃における貯蔵弾性率が0.05〜5kPaである、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
〔9〕オイルゲル化剤(B)が、ヒドロキシ脂肪酸、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、及び下記一般式(1)〜(12)で表わされる化合物の少なくとも1種である、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
(一般式(1)中、mは3〜10の整数、nは2〜6の整数、R1は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である。
一般式(2)中、R2は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y1は結合手又はベンゼン環である。
一般式(3)中、R3は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y2は結合手又はベンゼン環である。
一般式(4)中、R4は炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(6)中、R5及びR6は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(7)中、R7は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(8)中、R8は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(10)中、R9及びR10は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。)
〔10〕画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、前記樹脂層が、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔11〕画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び前記タッチパネルと前記保護パネルとの間の少なくとも一方に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、前記樹脂層の少なくとも1層が、〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔12〕画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、 前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の液状ゲル状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、前記保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより前記ゲル状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
〔13〕画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のゲル状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、前記保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより前記ゲル状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
本発明のゲル状硬化性樹脂組成物は、漏出し難くかつ所望の形状に成形し易く、画像表示用装置の構成部材として用いた場合にも、硬化物の貯蔵弾性率が低いために表示ムラの発生を抑制できる。
本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示用装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。 本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示用装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示用装置を模式的に示す側面断面図である。
以下、本発明のゲル状硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置の製造方法、並びに画像表示用装置を、実施の形態により詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」の一方又は双方を意味する。同様に「(メタ)アクリルアミド」とは、「アクリルアミド」及びそれに対応する「メタクリルアミド」の一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基」及びそれに対応する「メタクリロイル基」の一方又は双方を意味する。
また、本明細書において、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値であり、具体的には実施例に記載の方法により測定した値である。また、数平均分子量、重量平均分子量及び分散度は、以下のように定義される。ここで、Miは分子量であり、Niは分子量Miの分子のモル数である。
(a)数平均分子量(Mn)
Mn=Σ(Nii)/ΣNi=ΣXii
(Xi=分子量Miの分子のモル分率=Ni/ΣNi
(b)重量平均分子量(Mw)
Mw=Σ(Nii 2)/ΣNii=ΣWii
(Wi=分子量Miの分子の重量分率=Nii/ΣNii
(c)分散度(分子量分布)
分散度=Mw/Mn
〔ゲル状硬化性樹脂組成物〕
本発明のゲル状硬化性樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう)は、(A)(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(B)オイルゲル化剤、及び(C)重合開始剤、を含むゲル状硬化性樹脂組成物であって、25℃での貯蔵弾性率が0.01〜10kPaである。また、本発明のゲル状硬化性樹脂組成物は、更に(D)可塑剤を含むことが好ましく、必要に応じて、安定剤、チオール化合物等のその他の添加剤を含有することができる。
なお、本発明において、(A)(メタ)アクリロイル基を有する化合物を(A)成分といい、(B)オイルゲル化剤を(B)成分といい、(C)重合開始剤を(C)成分といい、(D)可塑剤を(D)成分ということがある。
本発明に係るゲル状硬化性樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び(C)重合開始剤の他に、(B)オイルゲル化剤を含有するため、(B)オイルゲル化剤を含有しない場合と比べて漏出し難い。また、本発明に係るゲル状硬化性樹脂組成物は、(B)オイルゲル化剤によってゲル化されており、当該樹脂組成物を重合させてシート状の硬化物にはしていないため、硬化物にする場合と比べて容易に所望の形状に成型できる。更に、本発明に係るゲル状硬化性樹脂組成物は、25℃での貯蔵弾性率が0.01〜10kPaであるため、漏出し難く、かつ当該樹脂組成物を硬化してなる硬化物の貯蔵弾性率を低く抑えて表示ムラの発生を抑制することもできる。
なお、ゲル状硬化性樹脂組成物の25℃での貯蔵弾性率は、各成分の種類及び含有量により変化し、また(B)オイルゲル化剤の含有量の増加に伴って増加する。よって、ゲル状硬化性樹脂組成物中の各成分の種類及び含有量を選択すると共に、(B)オイルゲル化剤の含有量を調製することにより、25℃での貯蔵弾性率を本発明の範囲内にすることができる。
本発明に係るゲル状硬化性樹脂組成物おいて、「ゲル状」とは、分散質のネットワークにより高い粘性を持ち流動性を失い、系全体としては固体状になったものであり、本発明においては25℃の室温で物理ゲル状であることが好ましい。
次に、各成分について説明する。
〔(A)成分:(メタ)アクリロイル基を有する化合物〕
本発明の樹脂組成物は、(A)成分として、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を含有する。
(A)成分の含有量は、樹脂組成物を硬化してなる硬化物の硬化性の向上かつ他の成分による効果の発現の観点から、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜70質量%、更に好ましくは30〜60質量%である。
(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体(以下、「(A1)成分」ともいう)及び分子内に1個のエチレン性不飽和基を有する単量体(以下、「(A2)成分」ともいう)の少なくとも1種が挙げられ、樹脂組成物の粘度の調整の観点から、(A1)成分及び(A2)成分を併用することが好ましい。
以下、(A1)成分、(A2)成分について説明する。
<(A1)成分:分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体>
(A1)成分である分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステルオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を有するブタジエン重合体、及び(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体の少なくとも1種が挙げられる。
これらの中でも、透明性、耐黄変性、及び種々の特性のバランスの観点から、(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体が好ましい。
(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体としては、例えば、下記一般式(13)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(13)中、pは50〜1000の数を示し、qは1〜5の数を示し、R11は水素原子又はメチル基を示す。
pは、50〜1000であるが、好ましくは100〜800、より好ましくは150〜700、更に好ましくは200〜600である。
qは、1〜5であるが、好ましくは1.5〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5、更に好ましくは2.0〜3.0である。
上記一般式(13)で表される化合物の市販品としては、UC−102、UC−203(共に製品名、株式会社クラレ製)等が挙げられる。
(A1)成分における平均官能基数は、硬化性樹脂組成物の硬化収縮率、弾性率をより低減できる観点から、好ましくは1.5〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5、更に好ましくは2.0〜3.0である。
なお、「官能基数」とは(A1)成分の1分子中の官能基((メタ)アクリロイル基)の数を示し、「平均官能基数」とは、(A1)成分全体における分子当りの官能基数の平均値を示す。
(A1)成分の数平均分子量(Mn)は、配合後の粘度、作業性、硬化物の靭性、弾性率の観点から、好ましくは10000〜40000、より好ましくは12500〜30000、更に好ましくは15000〜20000である。
樹脂組成物中の(A1)成分の含有量は、硬化性、硬化収縮率、弾性率の観点から、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜55質量%、より好ましくは15〜50質量%、更に好ましくは20〜45質量%である。
(A1)成分の含有量が10質量%以上であれば、樹脂組成物の硬化性を向上させることができると共に、硬化物の耐湿熱信頼性を良好とすることができる。一方、(A1)成分の含有量が55質量%以下であれば、硬化収縮率が良好となると共に、硬化物の弾性率が大きくなり過ぎないため好ましい。
<(A2)成分:分子内に1個のエチレン性不飽和基を有する単量体>
(A2)成分である分子内に1個のエチレン性不飽和基を有する単量体としては、常温(25℃)で液状であることが好ましく、下記一般式(3)で表されるアルキル(メタ)アクリレート(以下、「(A2−1)成分」ともいう)、並びに、分子内に(メタ)アクリロイル基を有しかつ水酸基、エーテル結合及びアミド基の少なくとも1つを有する化合物(以下、「(A2−2)成分」ともいう)の一方又は双方がより好ましく、(A2−2)成分が更に好ましい。
上記一般式(14)中、R21は水素原子又はメチル基を示し、R22は炭素数4〜20のアルキル基を示す。柔軟性をより付与させる観点から、R22は炭素数6〜18のアルキル基が好ましく、8〜16のアルキル基がより好ましい。
<(A2−1)成分>
上記一般式(14)で表されるアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
<(A2−2)成分>
分子内に(メタ)アクリロイル基を有しかつ水酸基、エーテル結合及びアミド基の少なくとも1つを有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリルアミド;ジエチレングリコールやトリエチレングリコール等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールやトリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジブチレングリコールやトリブチレングリコール等のポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;アクリロイルモルホリン等のモルホリン基含有(メタ)アクリレート;ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド(イソボルニルアクリレート)等の(メタ)アクリルアミド;ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート等のエーテル結合含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、透明性及び自己組織化性の観点から、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートが好ましい。
樹脂組成物中の(A2)成分の含有量は、適度な粘度を有する樹脂組成物を得る観点、並びに、硬化収縮率、及び硬化物の弾性率の調整の観点から、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは5〜30質量%、更に好ましくは10〜25質量%、更に好ましくは15〜25質量%である。
(A2)成分の含有量が0.5質量%以上であれば、適度な粘度を有する樹脂組成物とすることができ、塗布時の作業性を良好とすることができると共に、硬化収縮率を低くすることができる。また、得られる樹脂組成物の遮光部における硬化性を良好とすることができると共に、硬化物の透明性を向上させることができる。
(A2)成分の含有量が30質量%以下であれば、硬化収縮率、弾性率が高くなりすぎることを抑えることができ、画像表示用装置に用いた場合に、表示ムラの発生を抑制することができる。
<(B)成分:オイルゲル化剤>
前記(B)オイルゲル化剤(以下、「(B)成分」ということがある。)としては、ヒドロキシステアリン酸特に12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシ脂肪酸、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、下記一般式(1)〜(12)で表わされる化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、12−ヒドロキシステアリン酸及びn−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミドの少なくとも1種がより好ましい。
一般式(1)中、mは3〜10の整数、nは2〜6の整数、R1は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である。
一般式(2)中、R2は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y1は結合手又はベンゼン環である。
一般式(3)中、R3は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y2は結合手又はベンゼン環である。
一般式(4)中、R4は炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(6)中、R5及びR6は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(7)中、R7は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(8)中、R8は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
一般式(10)中、R9及びR10は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
オイルゲル化剤(B)の含有量は、樹脂組成物全量に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。0.1質量%以上であると、十分にゲル化することができ、
20質量%以下であると、相対的に光重合性官能基を有する化合物(A)の含有量が多くなり、十分に光硬化することができる。この観点から、0.2〜15質量%であることがより好ましく、0.3〜10質量%であることが更に好ましく、0.3〜5質量%が更に好ましく、0.3〜2質量%が更に好ましく、0.3〜1質量%が更に好ましい。
<(C)成分:重合開始剤>
(C)成分の重合開始剤は、紫外線、電子線、α線、β線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生させ、樹脂組成物の硬化反応を促進させる重合開始剤の一種であることが好ましい。
(C)成分である重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物;2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物など挙げられる。これらの中でも特に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン又は2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドが好ましい。
本発明において、(C)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、0.1〜5.0質量%であることが好ましい。(C)成分の含有量が0.1質量%以上であると、十分に硬化反応を促進させ、硬化物とすることができる。一方、(C)成分の含有量が5.0質量%以下であると、高温高湿信頼性が高く、好ましい。
(C)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、0.1〜5.0質量%であるが、上記観点から、好ましくは0.2〜3.0質量%、より好ましくは0.25〜2.5質量%、更に好ましくは0.3〜2.0質量%である。
なお、本発明では、(C)成分として上記活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生させる光重合開始剤を用いることが好ましいが、当該光重合開始剤と共に又は光重合開始剤に代えて、熱によりラジカルを発生する熱重合開始剤を用いてもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物等が挙げられる。
熱重合開始剤を配合する場合、当該熱重合開始剤の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.01〜1質量%である。
<(D)成分:可塑剤>
本発明の樹脂組成物は(D)成分として可塑剤を含んでもよい。
本発明で(D)成分として用いる可塑剤は、実質的に(メタ)アクリロイル基を有さない25℃で液状の成分であることを意味する。
(D)成分の数平均分子量は、樹脂組成物の粘度の調整の観点、及び揮発性、作業性の観点から、好ましくは350〜30000、より好ましくは400〜10000である。
(D)成分としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムの液状物;
ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー、アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;
ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;
水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;
パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;
ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;
ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;
ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;
ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;
ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;
ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;
トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;
テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;
トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;
モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;
ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;
メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;
n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;
ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;
トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;
ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;
グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、(A1)成分として(メタ)アクリロイル基を含有するイソプレン重合体を用いる場合、揮発性、粘度、作業性、耐黄変性、相溶性、耐熱性の観点から、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリα−オレフィン、水添α−オレフィンオリゴマー、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートが好ましく、ブタジエンゴム、ポリα−オレフィン、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートがより好ましく、ブタジエンゴムが更に好ましい。
(D)成分の含有量は、硬化物の弾性力を適度な範囲に調整する観点から、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは30〜85質量%、より好ましくは40〜70質量%、更に好ましくは45〜65質量%である。
<その他の添加剤>
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、更にその他の添加剤を配合することができる。
その他の添加剤としては、亜燐酸トリフェニル等の安定剤、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等のチオール化合物等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、耐湿熱信頼性、及び硬化物中の気泡発生を抑制する観点から、有機溶媒(溶剤)を含有しないことが好ましい。
ここで「実質的に有機溶媒を含有しない」とは、意図的に有機溶媒を添加しないという意味であり、本発明の樹脂組成物の硬化後の特性を著しく低下させない程度であれば、微量の有機溶媒が存在していてもよい。
具体的には、樹脂組成物中の有機溶媒の含有量が、樹脂組成物の総量に対して、1000ppm以下であればよく、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは有機溶媒を全く含有しない。
なお、本発明において「有機溶媒」とは、(メタ)アクリロイル基を有さず、25℃において液状であり、且つ、大気圧における沸点が250℃以下の有機化合物を意味する。
なお、本発明の樹脂組成物において、樹脂組成物中における(A)〜(D)成分の合計量は、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、更に好ましくは95質量%以上であり、更に好ましくは99質量%以上であり、更に好ましくは100質量%である。
〔樹脂組成物の物性〕
本発明に係るゲル状硬化性樹脂組成物は、25℃での貯蔵弾性率が0.01〜10kPaである。これにより、漏出し難く、かつ当該樹脂組成物を硬化してなる硬化物の貯蔵弾性率を低く抑えて表示ムラの発生を抑制することができる。当該観点から、25℃での貯蔵弾性率は、好ましくは0.05〜5kPaであり、より好ましくは0.08〜5kPaであり、更に好ましくは0.1〜5kPaであり、更に好ましくは0.5〜4kPaである。
なお、25℃での貯蔵弾性率は、実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の樹脂組成物の25℃における粘度は、ブリードアウトの抑制及び作業性の観点から、好ましくは1〜100Pa・s、より好ましくは3〜80Pa・s、更に好ましくは5〜70Pa・sである。
なお、ここでいう25℃における粘度は、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、B型粘度計(東機産業製、BL2)により測定した値を意味する。
なお、粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
〔樹脂組成物の硬化物の物性〕
本発明の樹脂組成物の硬化収縮率は、画像表示用装置の構成部材として使用した場合に、保護パネル、画像表示ユニット等の基板の反りをさらに高度に抑制する観点から、好ましくは3.0%未満、より好ましくは1.5%未満である。硬化収縮率が3.0%未満である場合、表示ムラの発生の原因ともなり得る、基板の反りを十分に抑制することができる。
本発明の樹脂組成物の硬化物の25℃における貯蔵弾性率は、画像表示用装置の構成部材として使用した場合に、画像表示ユニット等への局所的な応力付加を抑制し、表示ムラの発生を抑える観点から、好ましくは50kPa以下、より好ましくは40kPa以下、更に好ましくは30kPa以下であり、特に好ましくは27kPa以下である。弾性率が50kPa未満であれば、表示ムラの発生の原因ともなり得る、画像表示ユニットへの局所的な応力付加を抑制することができる。
また、本発明の樹脂組成物の硬化物の25℃における貯蔵弾性率は、加熱したときに硬化物から液状物が分離したり、垂れ落ちたりしない程度であれば弾性率の下限値に限りはないが、好ましくは1kPa以上であり、より好ましくは1.5kPa以上であり、更に好ましくは2kPa以上であり、特に好ましくは3kPa以上である。
なお、25℃での貯蔵弾性率は、実施例に記載の方法で測定することができる。
〔画像表示用装置〕
以下、本発明の樹脂組成物を用いて製造することが可能な画像表示用装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。図1に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。なお、透明樹脂層32は、本発明の樹脂組成物の硬化体から構成される。
図2は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示装置を模式的に示す側面断面図である。図2に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、透明樹脂層32の上面に設けられたタッチパネル30と、タッチパネル30の上面に設けられた透明樹脂層31と、その表面に設けられた透明保護基板40とから構成される。
なお、図2の液晶表示装置においては、画像表示ユニット1とタッチパネル30との間、及びタッチパネル30と透明保護基板40との間の両方に透明樹脂層が介在しているが、透明樹脂層はこれらの少なくとも一方に介在していればよい。また、タッチパネルがオンセルとなる場合は、タッチパネルと液晶表示セルが一体化される。その具体例としては、図1の液晶表示装置の液晶表示セル10が、オンセルで置き換えられたものが挙げられる。
図1及び2に示す液晶表示装置は、本発明の樹脂組成物の硬化物を透明樹脂層31又は32として備えているため、透明樹脂層31又は32の貯蔵弾性率が低くなり、表示ムラの発生が抑制される。
液晶表示セル10は、当技術分野で周知の液晶材料から構成されるものを使用することができる。また、液晶材料の制御方法によって、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super−twisted nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式等に分類されるが、本発明では、いずれの制御方法を使用した液晶表示セルであってもよい。
偏光板20及び22としては、当技術分野で一般的な偏光板を使用することができる。
偏光板の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、偏光板の片面に対して、又はその両面に対して実施されていてよい。
また、タッチパネル30としては、当技術分野で一般的に用いられているものを使用することができる。
透明樹脂層31又は32は、例えば0.02mm〜3mmの厚さで形成することができる。特に、本発明の樹脂組成物は、厚膜形成が容易であり、0.1mm以上の透明樹脂層31又は32を形成する場合に好適である。
透明保護基板40としては、一般的な光学用透明基板を使用することができる。
透明保護基板としては、例えば、ガラス板、石英板等の無機物の板、アクリル板、ポリカーボネート板等の樹脂板、厚手のポリエステルシート等の樹脂シート等が挙げられる。
これらの中でも、高い表面硬度が必要とされる場合には、ガラス板、アクリル板が好ましく、ガラス板がより好ましい。
なお、透明保護基板40の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、透明保護基板の片面に対して、又は両面に対して実施されていてよい。また、透明保護基板は、複数枚の基板を組み合わせて使用することもできる。
バックライトシステム50としては、その構成に特に制限はないが、一般的には反射板等の反射手段とランプ等の照明手段とから構成される。これらの反射手段及び照明手段は、通常の画像表示用装置で適用される公知の手段・構成を適用することができる。
〔画像表示用装置の製造方法〕
本発明の樹脂組成物を用いた、上記の図1、2に示されたような画像表示用装置は、以下の方法により製造することができる。
まず、図1に示されたような、画像表示ユニットと、保護パネルと、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットと保護パネルとの間に、本発明の樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1a)」ともいう)と、当該保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2a)」ともいう)とを経て製造することができる。
また、図2に示されたような、画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットとタッチパネルとの間、及び/又は、タッチパネルと保護パネルとの間に、本発明の樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1b)」ともいう)と、保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2b)」ともいう)とを経て製造することができる。
工程(1a)及び(1b)において、画像表示ユニットと保護パネルとの間等に、本発明の樹脂組成物を介在させる方法としては、例えば、ディスペンサーを用いて、画像表示ユニット又は保護パネル上に当該樹脂組成物を塗布した後に、真空(減圧)又は大気圧で貼合する方法や、一定の間隔を開けて配置された画像表示ユニット及び保護パネルの間に、当該樹脂組成物を注型する方法等が挙げられる。
なお、本発明の樹脂組成物を注型する際には、画像表示ユニット及び保護パネルの周囲にダムを形成してもよい。
工程(2a)及び(2b)における光照射は、紫外線、電子線、α線、β線等の活性エネルギー線を照射することで行われ、例えば、紫外線照射装置を用いて行うことができる。なお、本発明の樹脂組成物は、例えば、露光量が50mJ/cm2と少なくても十分に硬化反応を進行させることができる。そのため、露光量が50mJ/cm2以上であれば、十分に硬化反応を進行させ、硬化物を得ることができる。なお、露光量の上限値は、5000mJ/cm2以下とすることが好ましい。
なお、露光量とは、紫外線照射装置(オーク社製、製品名「UV−M02(受光器:UV−36)」)等で測定される照度に、照射時間(秒)を掛けた値をいう。
紫外線照射用の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LEDランプ等が挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましい。
なお、光照射の際には、保護パネル面側からの照射と、側面から照射を併用してもよい。また、光照射と同時に樹脂組成物を含む積層体を加熱する等して、硬化を促進させることもできる。
以上のように、本発明の樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置の一つである液晶表示装置について説明したが、本発明の樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置はこれに限られない。
例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ、3Dディスプレイ、電子ペーパー等に適用することも可能である。
特に、画像表示用装置が10インチサイズ以上において、本発明の樹脂組成物を用いて透明樹脂層を作製することがより好適である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例において使用した化合物の数平均分子量(Mn)は、以下の方法に基づいて測定した値である。
〔数平均分子量(Mn)の測定法〕
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトフラフィー(GPC)を使用して行い、ポリスチレンを標準物質として検量線を作成して決定した。
検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuickMP−H, PStQuick B[東ソー(株)製、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HCL−8320GPC(検出器:示差屈折計又はUV)
(東ソー(株)製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H
(東ソー(株)製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35ml/分
試料濃度:10mg/THF5ml
注入量:20μl
〔実施例1〜9及び比較例1〕
表1に示す配合比で、(A)〜(D)成分を配合し、90℃で30分間加熱攪拌混合して、実施例1〜8及び比較例1のゲル状硬化性樹脂組成物を調製した。なお表1中の、(A)〜(D)成分についての数値の単位は質量部である。
なお、表1中に示した各成分のうち、(A)〜(D)成分の詳細は以下のとおりである。
(A)成分
・「イソプレンメタクリレート」:株式会社クラレ製、製品名「UC−102」。上記一般式(2)で表される構造を有し、R1はメチル基、n=2(メタクリロイル基数=2)、Mn=17000。
・「脂環式アクリレート」:ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、日立化成工業株式会社製、製品名「FA−512A」
(B)成分
・HSA:12−ヒドロキシステアリン酸、和光純薬株式会社製
・GBR: n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、和光純薬株式会社製
(C)成分
・i−184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、日本チバ・ガイギー社製→社名が変更になっています。BASFジャパン(株)製に修正下さい。
・TPO : 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、チバ・ジャパン株式会社製→以下に変更下さい。LAMBSON社製、商品名SPEEDCURE TPO
(D)成分
・LBR−307:ブタジエンゴム、株式会社クラレ製、数平均分子量(Mn)=8000
・Polyvest 110:ブタジエンゴム、エボニック デグサ ジャパン株式会社製、Mn=2900
各実施例及び各比較例で得られた樹脂組成物及びその硬化物について、以下に示す試験を行い、各特性を評価した。その結果を表1に示す。
(1)自己組織化性の評価
2mlのスクリュー管にゲル状硬化性樹脂組成物を加え、100℃のオーブン中(送風定温恒温器 DN−400、ヤマト科学(株)製)でオイルゲル化剤が溶解するまで放置した。次いで、自公転ミキサーARE−250((株)THINKY製)で2000rpm、20秒間の条件で溶液を素早く均一にし、25℃で30分間放置した。その後、スクリュー管を約60度傾けて3分間放置し、自己組織化性を評価した。
(評価基準)
4:樹脂組成物が流動せず、形状維持する
3:樹脂組成物の全体がゲル状態を保っているが、流動性が若干ある
2:樹脂組成物がゲル状態と液状態に分離する
1:樹脂組成物の全てが液状で流動性がある
(2)透明性の評価
2mlのスクリュー管に樹脂組成物2gを加え、100℃のオーブン中(送風定温恒温器 DN−400、ヤマト科学(株)製)でオイルゲル化剤が溶解するまで放置した。次いで、自公転ミキサーARE−250((株)THINKY製)で2000rpm、20秒間の条件で溶液を素早く均一にし、25℃で30分間放置した。そのスクリュー管の内容物の透明性を評価した。
(評価基準)
4: 蛍光灯に透かしても濁りが見られない
3: 蛍光灯に透かすと濁っていることがわかる
2: うっすらと濁っている
1: 観察側から見てその反対側がはっきり見えない程度に濁っている
(3)ゲル状硬化性樹脂組成物の粘度
E型粘度計(東機産業製TV−22)を用いて、各実施例及び各比較例で得られた樹脂組成物の25℃における粘度(単位:Pa・s)を測定した。なお測定条件、方法は以下に示すとおりである。
(測定条件)
・ローター名称:3°×R9.7、ローターコード 06
・測定レンジ: 5M
・回転数: 0.5rpm
(測定方法)
80℃に加温したサンプルを測定容器にいれて、25℃で10分放置した。その後、回転を開始し、3分後の数値を粘度とした。
(4)ゲル状硬化性樹脂組成物及び硬化物の貯蔵弾性率
レオメーター(株式会社アントンパール社製、MCR301)を用いて、各実施例及び各比較例で得られたゲル状硬化性樹脂組成物及び露光量2000mJ/cm2の紫外線を照射して、ゲル状硬化性樹脂組成物を硬化させて得られた硬化物の25℃における貯蔵弾性率(単位:kPa)を測定した。なお、測定条件と方法を以下に示す。
(サンプル調整条件)
ゲル状硬化性樹脂組成物を80℃に加温して流動状態とし、これをスポイトで約0.5ml採取してガラスプレート(直径50mm、厚さ5mm)上に塗布した。次に、塗布したゲル状硬化性樹脂組成物上に治具PP−12(パラレルプレート、直径12mm)をゲル状硬化性樹脂組成物の厚みが150μmになるように設定した。はみ出たゲル硬化性樹脂組成物を拭きとった後、飛散防止カバー(H−PTD200)をセットした。この状態で、温度を20℃に設定した。
(ゲル状硬化性樹脂組成物の測定条件)
振動条件として、ひずみを5%とし、その時の周波数を1Hzに設定した。60分間静置後に測定を開始した。昇温速度を2℃/分として100℃まで昇温した。得られたデータの25℃における貯蔵弾性率を読み取り、ゲル状硬化性樹脂組成物の貯蔵弾性率とした。
(硬化物の貯蔵弾性率)
上記サンプル調整条件と同様の操作を行い、60分間静置した。振動条件として、ひずみを5%とし、その時の周波数を1Hzに設定して、20℃で30秒間振動させ、その後20℃で振動させながらガラスプレートの下方から露光量2000mJ/cm2の紫外線を照射して光硬化させ、その後20℃で再度30秒間振動させた。続いて、昇温速度を2℃/分として100℃まで昇温した。得られたデータの25℃における貯蔵弾性率を読み取り、硬化物の貯蔵弾性率とした。
(測定方法)
80℃に加温したサンプルをサンプル台に載せて、150μmの厚みに設定、カバーをして20℃で60分放置し、2℃/minの昇温速度で100℃まで昇温した。その時の25℃の貯蔵弾性率を測定値とした。
(5)段差埋め込み性評価
58mm×86mm×0.7mm(厚さ)のガラス基板Aと、当該ガラス基板Aの表面の外周部に沿って厚さ60μmになるように枠状に印刷することにより表面に段差部が形成されたガラス基板B(段差60μm)とを用意した。なお、このガラス板Bの枠状の印刷部は、ガラス基板A及びBと同一の外寸法を有し、内寸法45mm×68mmの開口部を有する。
上記ガラス基板Aの表面に、5mlのシリンジに封入したゲル状硬化性樹脂組成物を塗布した。
次いで、このガラス基板Aのうちゲル状硬化性樹脂組成物の塗布面に、上記ガラス板Bの段差部を有する面を対面させ、ゲル状硬化性樹脂組成物をこれらガラス板A及びBで挟み込むように貼合機を用いて貼り合わせた。
上記ガラス基板を、情報入力装置又は画像表示ユニットの代用として用いて、埋め込み性の評価を行った。
(評価基準)
A:樹脂組成物が、段差部に空隙なく且つ漏出なく埋め込める
B:樹脂組成物がガラス基板上から周囲に流出する
実施例1〜9のゲル状硬化性樹脂組成物は、適度な粘度及び貯蔵弾性率を有しているため、漏出し難くかつ所望の形状に成形し易く、画像表示用装置の構成部材として用いた場合にも、硬化物の貯蔵弾性率が低いために表示ムラの発生を抑制できると考えられる。
一方、比較例1のゲル状硬化性樹脂組成物は、ゲル化できないため、評価できなかった。
本発明のゲル状硬化性樹脂組成物は、適度な粘度及び貯蔵弾性率を有しているため、漏出し難くかつ所望の形状に成形し易く、液晶表示装置等の画像表示用装置における、保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間を充填するための構成部材として好適に使用し得る。
1 画像表示ユニット
10 液晶表示セル
20、22 偏光板
30 タッチパネル
31、32 樹脂層
40 保護パネル
50 バックライトシステム

Claims (12)

  1. (A)(メタ)アクリロイル基を有する化合物、
    (B)オイルゲル化剤
    C)重合開始剤、及び
    (D)可塑剤、
    を含むゲル状硬化性樹脂組成物であって、
    25℃での貯蔵弾性率が0.01〜10kPaであるゲル状硬化性樹脂組成物。
  2. (A)成分として、(メタ)アクリロイル基を有するイソプレン重合体を含む、請求項1に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  3. (A)成分の含有量が、前記ゲル状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜90質量%である、請求項1又は2に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  4. (A)成分として、(A1)分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体、及び(A2)分子内に1個のエチレン性不飽和結合を有する単量体を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  5. 前記ゲル状硬化性樹脂組成物の総量中の(A2)成分の含有量が、0.5〜30質量%である、請求項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  6. 有機溶媒を含有せず、25℃における粘度が1〜100Pa・sである、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  7. 25℃における貯蔵弾性率が0.05〜5kPaである、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。
  8. オイルゲル化剤(B)が、ヒドロキシ脂肪酸、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、及び下記一般式(1)〜(12)で表わされる化合物の少なくとも1種である、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物。













    (一般式(1)中、mは3〜10の整数、nは2〜6の整数、R1は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である。
    一般式(2)中、R2は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y1は結合手又はベンゼン環である。
    一般式(3)中、R3は炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Y2は結合手又はベンゼン環である。
    一般式(4)中、R4は炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
    一般式(6)中、R5及びR6は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
    一般式(7)中、R7は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
    一般式(8)中、R8は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
    一般式(10)中、R9及びR10は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。)
  9. 画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、 前記樹脂層が、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
  10. 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び前記タッチパネルと前記保護パネルとの間の少なくとも一方に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
    前記樹脂層の少なくとも1層が、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
  11. 画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
    前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
    前記保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより前記ゲル状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
  12. 画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、請求項1〜のいずれか1項に記載のゲル状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、前記保護パネル面側からの光照射及び前記ゲル状硬化性樹脂組成物の加熱の少なくとも一方を実施することにより前記ゲル状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
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