JP2017218476A - 光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像表示用装置の保護パネル等のパネル間に配置された場合に、パネルに対して十分に強い接着強度で密着しかつ表示ムラの抑制できる樹脂層を形成できる光硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む(メタ)アクリレート重合体と、光重合開始剤としてフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルを含有し、前記(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量が50万以上である、また、25℃における硬化収縮力が73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下である光硬化性樹脂組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法に関する。
代表的な画像表示用装置として液晶表示装置が例示される。液晶表示装置は、透明電極、画素パターン等を表面に形成した厚さ約1mm程度のガラス基板の間に数ミクロン程度のギャップを介して液晶を充填及びシールしてなる液晶セルと、その外側両面に貼り付けた偏光板、及びバックライトシステム等の光源からなる液晶パネルを含むものである。
この液晶パネルを構成する偏光板は、薄くて傷付きやすいため、特に、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載用途等では、液晶パネルの前面に一定の空間を置いて透明な前面板(保護パネル)を設けた構造の液晶表示装置が一般的に用いられている。
さらに、近年、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載部品、ノートパソコン、デスクトップパソコン、パソコン用モニター、大型液晶モニター等に、タッチパネルが搭載されるようになってきた。このような液晶表示装置は、保護パネル、タッチパネル、及び液晶パネルがこの順で積層された積層構造を有しており、保護パネルとタッチパネルとの間、タッチパネルと液晶パネルとの間に一定の空間が存在する。
上述の液晶表示装置における上記空間に空気のみが存在する場合、この空間が光の散乱を起こす原因となり、それに起因してコントラストや輝度、透過率が低下し、さらに二重映りによる画質の低下が起こり得る。
このような光の散乱を防止する方法として、特許文献1では、保護パネルと液晶パネルの間の空間にオイル状材料を充填する方法が、特許文献2では、アクリルモノマーを共重合してなるシートを保護パネルと液晶パネルとの間に介在させる方法がそれぞれ提案されている。
また、フラットパネルディスプレイ(FPD)の一つであるプラズマディスプレイパネル(PDP)は、PDPの割れを防止するため、PDPから1〜5mm程度の空間を設け、厚さ3mm程度のガラス等の保護パネルを前面(視認面側)に設けている。
このようなディスプレイの割れの防止や光の散乱等を防止する方法として、特許文献3では、保護パネルとプラズマ表示板や液晶パネル等の画像表示ユニットとの間の空間、保護パネルとタッチパネルとの間の空間、及びタッチパネルと画像表示ユニットとの間の空間(以下、まとめて「保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間」ともいう。)に特定の樹脂からなる光学フィルムを介在させる方法が提案されている。また、特許文献4では、保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間を充填するために特定の樹脂からなる液状の光硬化性樹脂組成物を介在させる方法が提案されている。
特開平5−011239号公報 特開2004−125868号公報 特開2009−024160号公報 特開2014−189575号公報
しかしながら、保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間に従来のオイル状材料又は光学シートを配置すると、それらと保護パネルとの間の密着性が不足して、保護パネルが外れやすいという、信頼性の問題が生じることがあった。
さらに、特許文献2及び3に開示された光学フィルム(シート)は、より大型化された液晶表示装置等の画像表示用装置に適用した場合に改善の余地がある。すなわち、大型画像表示用装置に対応する大面積の光学フィルムを均一に作製することが困難であり、さらにそのような光学フィルムを作製できたとしても、大面積の光学フィルムを均一に大型画像表示用装置上に積層することは難しい。光学フィルムを均一に積層することができないと、色ムラ等の表示ムラの発生の原因となり得る。
そこで、特許文献4に開示された液状の光硬化性樹脂組成物を介在させる方法を用いれば均一に積層することが可能だが、組成によっては画像表示装置外周に沿って表示ムラが生じる事象があることがわかってきた。これは、光硬化性樹脂組成物の紫外線照射による硬化収縮力によって、液晶パネルのセルギャップが変位、液晶の配列を乱した結果、漏れ光になるためであると推察する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、画像表示用装置の保護パネル等のパネル間に配置された場合に、パネルに対して十分に強いピール強度で密着しかつ表示ムラの発生を抑制できる樹脂層を形成できる光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る光硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む(メタ)アクリレート重合体と、光重合開始剤としてフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルを含有し、前記(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量が50万以上である。
本発明者の知見によれば、これらの成分を組み合わせることで、光硬化性樹脂組成物が硬化して形成される樹脂層が保護パネル等に対して十分に高いピール強度で密着することができる。
光硬化性樹脂組成物は、架橋剤を更に含有することができる。架橋剤を含有する光硬化性樹脂組成物は、低い粘度を有しながら、保護パネル等に対する高いピール強度、高い伸び率、及び、常温又は高温条件下での高い凝集力を有する硬化物を形成し得る。硬化物の伸び率、凝集力が低いと、保護パネルと画像表示ユニット等とを保持する力が弱くなり、パネルのムラ等の問題が発生する場合がある。実使用環境及び長期劣化試験を想定した高温試験での凝集力の低下による不具合は、実用上問題となり得る。
架橋剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.0001〜2.0質量%であることができる。架橋剤の含有量が上記範囲にあることで、光硬化性樹脂組成物の硬化物のパネルに対するピール強度、伸び率及び凝集力がより向上し、且つ、硬化物がより低弾性となる傾向がある。
光硬化性樹脂組成物は、シリコーンオイルを更に含有することができる。シリコーンオイルによって、光硬化性樹脂組成物の硬化物を低弾性率化させることができる。硬化物(樹脂層)の弾性率が低いことは、画像表示用装置の表示ムラ、表示画像の美しさの改善に寄与することができる。
シリコーンオイルの含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、10〜70質量%であることができる。シリコーンオイルの含有量が上記範囲にあることで、光硬化性樹脂組成物がより低粘度となるだけでなく、光硬化性樹脂組成物が硬化したときに、保護パネル等に対するさらに高い接着性、及び高い伸び率を有するとともに、より低弾性で凝集力の高い樹脂層を形成することができる。
(メタ)アクリレート重合体は、(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む主鎖、該主鎖に結合するウレタン結合、及び該ウレタン結合を介して主鎖に結合している(メタ)アクリロイルオキシ基を有する変性(メタ)アクリレート重合体を含むことができる。このような変性(メタ)アクリレート重合体が含まれることによって、光硬化性樹脂組成物中の(メタ)アクリレート重合体をより高分子量化することができ、(メタ)アクリレート重合体同士の絡み合いをより複雑化することができる。
変性(メタ)アクリレート重合体の含有量は、(メタ)アクリレート重合体の総量を基準として、0.001〜2.0モル%であることができる。変性(メタ)アクリレート重合体の含有量が上記範囲にあることで、光硬化性樹脂組成物の優れた粘度、並びに、光硬化性樹脂組成物の硬化物のパネルに対するピール強度(以下、単に「ピール強度」という。)及び伸び率を維持したまま、光硬化性樹脂組成物中の(メタ)アクリレート重合体をより高分子量することができ、また、光硬化性樹脂組成物の硬化物の常温及び高温下での凝集力を向上させることができる。
光硬化性樹脂組成物は、可塑剤を更に含有することができる。可塑剤によって、光硬化性樹脂組成物の硬化物の弾性力をより適度な範囲に調整することがより容易となる。
光硬化性樹脂組成物は、オイルゲル化剤を更に含有することができる。オイルゲル化剤によって、光硬化性樹脂組成物の少なくとも一部が物理ゲル状になるため、光硬化性樹脂組成物が漏出し難く、且つ、所望の形状に成形し易くなる。
光重合開始剤の含有量は、当該光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.1〜10質量%であることができる。光重合開始剤の含有量が上記範囲内にあることで、(メタ)アクリレート重合体をより高分子量化することができる。また、当該光重合開始剤は、ラジカル発生の発生ルートが多く、酸素阻害を受けにくいと推察される。
本発明の一側面に係る画像表示用装置は、画像表示ユニットと、保護パネルと、樹脂層と、を備える。透明保護パネルが、画像表示ユニットの一方の主面側に配置される。樹脂層が、画像表示ユニットと保護パネルとの間に配置されている。樹脂層は、光硬化性樹脂組成物の硬化物である。
本発明の一側面に係る光硬化性樹脂組成物の硬化物は、25℃における硬化収縮力が73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下である。
本発明の一側面に係る光硬化性樹脂組成物の硬化物は、25℃における貯蔵弾性率が2.73x10Pa以下であり、かつ、硬化収縮率が0.9%以下であり、かつ、貯蔵弾性率と硬化収縮率を乗算した値が431Pa以下である。
本発明の別の側面は、画像表示ユニットと保護パネルとの間に光硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、光硬化性樹脂組成物を保護パネル面側からの光照射によって硬化させて樹脂層を形成する工程と、を有する、画像表示用装置を製造する方法に関する。
本発明によれば、画像表示用装置の保護パネル等のパネル間に配置された場合に、パネルに対して十分に強いピール強度で密着しかつ表示ムラの発生を抑制する樹脂層を形成できる光硬化性樹脂組成物を提供することができる。
いくつかの形態に係る光硬化性樹脂組成物は、低い粘度を有しながら高い伸び率を有する硬化物を形成し得る。硬化物の伸び率が低いと、保護パネルと画像表示ユニット等とを保持する力が弱くなり、パネルのムラ等の問題が発生する場合がある。伸び率を高めるために高分子量の(メタ)アクリレート化合物を使用すると、粘度が高くなり過ぎて、充填材としての使用が困難になる傾向がある。
本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示用装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。 本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示用装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示用装置を模式的に示す側面断面図である。 表示ムラ有無の判定手法を示す図である。 実施例における目視による表示ムラ有無と光硬化性樹脂組成物の硬化収縮力(gf)(直径8mm、厚み1mm時)との関係を示す図である。 実施例における目視による表示ムラ有無と光硬化性樹脂組成物の貯蔵弾性率と硬化収縮率の乗算した値(Pa)との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明をする。ただし、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
本発明の一の実施形態に係る光硬化性樹脂組成物は、
(A)(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む(メタ)アクリレート重合体(重量平均分子量が50万以上)と、(B)光重合開始剤としてフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルとを含有する。
本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。これは類似の化合物においても同様である。
(A)成分:(メタ)アクリレート重合体
(メタ)アクリレート重合体は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物から誘導されるモノマ単位を含む重合体である。
(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量(Mw)は、50万以上であり、80万以上であることが好ましく、200万以上であることがより好ましい。(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量は、2000万以下であることが好ましく、1500万以下であることがより好ましく、1000万以下であることが更に好ましい。(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量がこのような範囲であると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の伸び率がより向上するとともに、粘度がより低減する。
(メタ)アクリレート重合体を構成する(メタ)アクリレート化合物は、通常は(メタ)アクリロイルオキシ基を1つ有する単官能モノマーであり、その具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリロイルモルホリン;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート及びイソステアリルアクリレート等の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;グリシジルメタクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等の炭素数が2〜18のアルケニル基を有するアルケニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート及びブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びオクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
変性(メタ)アクリレート重合体の含有量は、光硬化性樹脂組成物中の(メタ)アクリレート重合体の総量を基準として、0.001〜2.0モル%が好ましく、0.005〜1.0モル%がより好ましく、0.01〜0.5質量%の範囲が更に好ましい。変性(メタ)アクリレート重合体の含有量が上記範囲内であると、光硬化性樹脂組成物が低い粘度を有し易いとともに、パネルに対する高いピール強度及び伸び率を維持しながら、低弾性で高い凝集力を有する硬化物(樹脂層)を形成することができる。
(メタ)アクリレート重合体は、上記(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物を共重合モノマーとして含んでいてもよい。(メタ)アクリレートと化合物と共重合可能な化合物としては、例えば、スチレン、4−メチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド及び無水マレイン酸が挙げられる。
(メタ)アクリレート重合体には、(メタ)アクリロイル基を付加して、重合反応性を持たせることもできる。(メタ)アクリレート重合体に(メタ)アクリロイル基を付加することで、光硬化性樹脂組成物の硬化物をより強靭化することができる。本明細書において、(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート重合体は、後述の(C)成分であるエチレン性不飽和結合基を有する化合物ではなく、(メタ)アクリレート重合体の1種に分類される。
(メタ)アクリレート重合体の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、1質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。(メタ)アクリレート重合体の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、80質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。(メタ)アクリレート重合体の含有量がこのような範囲にあると、光硬化性樹脂組成物の硬化物の伸び率がより向上するとともに、粘度がより低減する。
(B)成分:光重合開始剤
光重合開始剤は、光硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射することにより、光硬化性樹脂組成物の硬化反応を進行させるものである。活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線及びγ線等をいう。光重合開始剤は(メタ)アクリレート重合体を更に高分子量化することができる。
光重合開始剤としては、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルが挙げられる。光開始剤としてフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルは、ラジカル発生の発生ルートが多く、酸素阻害を受けにくいと推察される。
光重合開始剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましく、0.3質量%以上であることが更に好ましい。光重合開始剤の含有量が上記下限値以上であると、光重合をより良好に開始することができる傾向がある。一方、光重合開始剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることが更に好ましい。光重合開始剤の含有量が上記上限値以下であると、得られた硬化物の色相が黄色味を帯びることを抑制できる傾向がある。
(C)成分:分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物
光硬化性樹脂組成物は、(A)成分とは別に、エチレン性不飽和基を有する化合物を含んでもよい。エチレン性不飽和基を有する化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリロイルモルホリン;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート(n−ラウリル(メタ)アクリレート)、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート;グリシジルメタクリレート;3−ブテニル(メタ)アクリレート等のアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート;メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシオクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシノナエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘプタプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式基を有する(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−(2−メタクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート;シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート、イソプレン骨格を有するポリイソプレン(メタ)アクリレート、ブタジエン骨格を有するポリブタジエン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。尚、アルキル基の炭素数1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、アルカンの炭素数が1〜18のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基を分子内に3つ以上有する多官能(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、及びアルケニル基の炭素数が2〜18のアルケニル(メタ)アクリレートは、脂肪族系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。また、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル環骨格を有する(メタ)アクリレート、シロキサン骨格を有する(メタ)アクリレートをヘテロ原子系(メタ)アクリレートと総称する場合もある。
(C)成分は、前段に挙げた(メタ)アクリレート以外の化合物でもよい。具体的には、スチレン、4−メチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、無水マレイン酸、トリアリルイソシアヌレート、1,2−ポリブタジエン等が挙げられる。
(C)成分の含有量は、硬化物の伸び率を適度な範囲に調整する観点から、樹脂組成物の総量を基準として、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが更に好ましい。同様の観点から、(C)成分の含有量は、樹脂組成物の総量を基準として、50質量%以下であることが好ましく、40量%以下であることがより好ましく、30質量%以下であることが更に好ましい。
2以上のエチレン性不飽和基を有する化合物は、架橋剤として機能することができる。架橋剤としては、例えば、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートモノマー及び2官能以上のウレタンアクリレートオリゴマーが挙げられる。光硬化性樹脂組成物が架橋剤を含有することで、(メタ)アクリレート重合体が更に高分子量化され、(メタ)アクリレート重合体の絡み合いを複雑にすることができる。
架橋剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.0001〜2.0質量%であることが好ましく、0.0002〜1.0質量%であることがより好ましく、0.001〜0.5質量%であることが特に好ましい。架橋剤の含有量がこのような範囲にあると、光硬化性樹脂組成物の硬化物のピール強度、伸び率及び凝集力が向上し、且つ、硬化物が低弾性となる。
シリコーンオイル
光硬化性樹脂組成物は、シリコーンオイルを更に含有することができる。シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン)、メチルフェニルシリコーンオイル(メチルフェニルポリシロキサン)及びメチルハイドロジェンシリコーンオイル(メチルハイドロジェンポリシロキサン)等のストレートシリコーンオイル;アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸エステル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アミド変性シリコーンオイル、イミド変性シリコーンオイル及びウレタン変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイルが挙げられる。これらのシリコーンオイルは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。光硬化性樹脂組成物がシリコーンオイルを含有することで、光硬化性樹脂組成物の硬化物が低弾性化される。そのため、該光硬化性樹脂組成物の硬化物を樹脂層として有する画像表示用装置の画像の質を良好に保つことができる。
シリコーンオイルの含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、10〜70質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。シリコーンオイルの含有量がこのような範囲であると、光硬化性樹脂組成物が低粘度となるだけでなく、光硬化性樹脂組成物の硬化物のピール強度及び伸び率が向上し、且つ、より低弾性で凝集力の高い硬化物が得られる。
可塑剤
光硬化性樹脂組成物は、可塑剤を更に含有することができる。可塑剤としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムの液状物;ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー及びアタクチックポリプロピレン等のポリビニルオリゴマー;ビフェニル及びトリフェニル等の芳香族オリゴマー;水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエンオリゴマー;パラフィン油及び塩化パラフィン油等のパラフィンオリゴマー;ナフテン油等のシクロパラフィンオリゴマー;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート及びジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート及びジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート及びジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート及びジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート及びジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート及びジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート及びジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート及びジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート及びトリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート及びテトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート及びアセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート及びジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレート、グリセリルモノオレート及びジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート及びジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート及びジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート及びペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート及びトリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)及びジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート及びグリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル及びエポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体が挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、可塑剤としては、揮発性、粘度、作業性、耐黄変性、相溶性及び耐熱性の観点から、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリα−オレフィン、水添α−オレフィンオリゴマー及びジ−(2−エチルヘキシル)セバケートが好ましく、ブタジエンゴム、ポリα−オレフィン及びジ−(2−エチルヘキシル)セバケートがより好ましい。
可塑剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の硬化物の弾性力を適度な範囲に調整する観点から、樹脂組成物の総量を基準として、5質量%以上であることが好ましく、8質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが更に好ましい。同様の観点から、可塑剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、63質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが更に好ましい。
オイルゲル化剤
光硬化性樹脂組成物は、オイルゲル化剤を更に含有することができる。
オイルゲル化剤としては、例えば、ヒドロキシ脂肪酸、脂肪酸アマイド、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,β−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−0−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−0−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、及び下記(1)〜(12)で表わされる化合物が挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2017218476
式(1)中、mは3〜10の整数、nは2〜6の整数、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である。
Figure 2017218476
式(2)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Yは直接結合又はベンゼン環である。
Figure 2017218476
式(3)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Yは直接結合又はベンゼン環である。
Figure 2017218476
式(4)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2017218476
Figure 2017218476
式(6)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2017218476
式(7)中、Rは、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2017218476
式(8)中、Rは、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2017218476
式(9)中、Phは、フェニル基を表す。
Figure 2017218476
式(10)中、R及びR10は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2017218476
Figure 2017218476
オイルゲル化剤は、水素結合、静電結合、π−π相互作用、ファンデルワールス力等の非共有結合的分子間相互作用を発現して互いに連結し、繊維状結合体を形成する。これにより、光硬化性樹脂組成物の少なくとも一部が、25℃の室温で物理ゲル状となり、その結果、光硬化性樹脂組成物が液体と比べて漏出し難く、固体と比べて所望の形状に成形し易くなる。オイルゲル化剤としては、透明性、作業性及び相溶性の観点から、ヒドロキシ脂肪酸が好ましい。
オイルゲル化剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが更に好ましい。オイルゲル化剤の含有量が上記下限値以上であると、光硬化性樹脂組成物が十分にゲル化する傾向がある。オイルゲル化剤の含有量は、光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。オイルゲル化剤の含有量が上記上限値以下であると、相対的に(メタ)アクリレート重合体及びシリコーンオイルの含有量が多くなり、十分に光硬化することができる傾向がある。
その他添加剤
本実施形態の光硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、更にその他の添加剤を含有することができる。
その他の添加剤としては、亜燐酸トリフェニル等の安定剤、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等のチオール化合物が挙げられる。
光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、作業性の観点から、100mPa・s以上であることが好ましく、500mPa・s以上であることがより好ましく、1000mPa・s以上であることが更に好ましい。同様の観点から、光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、100000mPa・s以下であることが好ましく、50000mPa・s以下であることがより好ましく、10000mPa・s以下であることが更に好ましい。光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、JIS Z 8803に準拠して測定した値であり、具体的には、E型粘度計(東機産業株式会社製、TPE−100)により測定した値である。粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
光硬化性樹脂組成物のピール強度、伸び率及び凝集力は、引張試験機により評価することができる。光硬化性樹脂組成物の硬化物を画像表示用装置の樹脂層として使用した場合に、保護パネル等のパネルが外れるのを防ぐ(以下、「信頼性を向上させる」と表現することもある。)観点から、25℃におけるピール強度は、1.0KN/m以上であることが好ましく、3.0KN/m以上であることがより好ましい。ピール強度が上記下限値以上であれば、画像表示用装置の信頼性を向上できる。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の25℃における伸び率は、ディスプレイに生じるムラを抑制する観点から、150%以上であることが好ましく、300%以上であることがより好ましい。同様の観点から、25℃における弾性率は、10000Pa以下、2.73x10Pa以下であることが好ましく、3000Pa以下であることがより好ましい。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の25℃における凝集力は、画像表示用装置の信頼性を向上する観点から、30N/cm以上であることが好ましく、40N/cm以上であることがより好ましい。同様の観点から、85℃における凝集力は、画像表示用装置の信頼性を向上する観点から、10N/cm以上であることが好ましく、30N/cm以上であることがより好ましい。
上記光硬化性樹脂組成物であれば、硬化物の凝集力を向上させることができるだけでなく、光硬化性樹脂組成物の硬化物のピール強度及び伸び率も向上させることができる。また、光硬化性樹脂組成物にシリコーンが含有されることで、光硬化性樹脂組成物が低弾性化される効果もある。
伸び率を高めるために高分子量の(メタ)アクリレート重合体を使用すると、光硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎ、充填材としての使用が困難になることが懸念されるが、上記光硬化性樹脂組成物においては、そのような問題を回避することができる。
〔画像表示用装置〕
以下、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いて製造することが可能な画像表示用装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。図1に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。なお、透明樹脂層32は、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化体から構成される。
図2は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示装置を模式的に示す側面断面図である。図2に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、透明樹脂層32の上面に設けられたタッチパネル30と、タッチパネル30の上面に設けられた透明樹脂層31と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。
なお、透明樹脂層31及び/又は透明樹脂層32は、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化体から構成される。図2の液晶表示装置においては、画像表示ユニット1とタッチパネル30との間、及びタッチパネル30と透明保護基板40との間の両方に透明樹脂層が介在しているが、透明樹脂層はこれらの少なくとも一方に介在していればよい。また、タッチパネルがオンセルとなる場合は、タッチパネルと液晶表示セルが一体化される。その具体例としては、図1の液晶表示装置の液晶表示セル10が、オンセルで置き換えられたものが挙げられる。
図1及び2に示す液晶表示装置は、本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物を透明樹脂層31又は32として備えているため、耐衝撃性を有し、二重写りがなく鮮明でコントラストの高い画像が得られる。
液晶表示セル10は、当技術分野で周知の液晶材料から構成されるものを使用することができる。また、液晶材料の制御方法によって、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super−twisted nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式等に分類されるが、本発明では、いずれの制御方法を使用した液晶表示セルであってもよい。
偏光板20及び22としては、当技術分野で一般的な偏光板を使用することができる。偏光板の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、偏光板の片面に対して、又はその両面に対して実施されていてよい。また、タッチパネル30としては、当技術分野で一般的に用いられているものを使用することができる。
透明樹脂層31又は32は、例えば0.02mm〜3mmの厚さで形成することができる。特に、本発明の光硬化性樹脂組成物は、厚膜形成が容易であり、0.1mm以上の透明樹脂層31又は32を形成する場合に好適である。
透明保護基板40としては、一般的な光学用透明基板を使用することができる。
透明保護基板としては、例えば、ガラス板、石英板等の無機物の板、アクリル板、ポリカーボネート板等の樹脂板、厚手のポリエステルシート等の樹脂シート等が挙げられる。
これらの中でも、高い表面硬度が必要とされる場合には、ガラス板、アクリル板が好ましく、ガラス板がより好ましい。
なお、透明保護基板40の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、透明保護基板の片面に対して、又は両面に対して実施されていてよい。また、透明保護基板は、複数枚の基板を組み合わせて使用することもできる。
バックライトシステム50としては、その構成に特に制限はないが、一般的には反射板等の反射手段とランプ等の照明手段とから構成される。これらの反射手段及び照明手段は、通常の画像表示用装置で適用される公知の手段・構成を適用することができる。
〔画像表示用装置の製造方法〕
本発明の光硬化性樹脂組成物を用いた、上記の図1、2に示されたような画像表示用装置は、以下の方法により製造することができる。
まず、図1に示されたような、画像表示ユニットと、保護パネルと、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットと保護パネルとの間に、本発明の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1a)」ともいう)と、当該保護パネル面側から光照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2a)」ともいう)とを経て製造することができる。
また、図2に示されたような、画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットとタッチパネルとの間、及び/又は、タッチパネルと保護パネルとの間に、本発明の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1b)」ともいう)と、保護パネル面側から光照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2b)」ともいう)とを経て製造することができる。
ここで、従来の光硬化性樹脂組成物を用いて液晶表示用装置を製造した場合、硬化収縮によって表示ムラが発生し、画像表示用装置の品質を大きく損ない信頼性の低下を招く。
ところが、本発明の光硬化性樹脂組成物は硬化収縮力を73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下に設定するため、液晶パネルのセルギャップが変位せず、漏れ光とならない。そのため、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いた画像表示用装置の製造方法によれば、品質の優れた画像表示用装置を生産性良く製造することができる。
工程(1a)及び(1b)において、画像表示ユニットと保護パネルとの間等に、本発明の樹脂組成物を介在させる方法としては、例えば、ディスペンサーを用いて、画像表示ユニット又は保護パネル上に当該樹脂組成物を塗布した後に、真空(減圧)又は大気圧で貼合する方法や、一定の間隔を開けて配置された画像表示ユニット及び保護パネルの間に、当該樹脂組成物を注型する方法等が挙げられる。
なお、本発明の樹脂組成物を注型する際には、画像表示ユニット及び保護パネルの周囲にダムを形成してもよい。
工程(2a)及び(2b)における光照射は、紫外線、電子線、α線及びβ線等の活性エネルギー線を照射することであることができ、例えば、紫外線照射装置を用いて行うことができる。光硬化性樹脂組成物に対する活性エネルギー線の露光量は、50mJ/cm以上であることが好ましい。露光量が50mJ/cmのように小さい値でもあっても、光硬化性樹脂組成物の硬化反応を十分に進行させることができる。光硬化性樹脂組成物に対する活性エネルギー線の露光量は、5.0×10mJ/cm以下であることが好ましい。露光量(mJ/cm)とは、紫外線照射装置(オーク株式会社製、製品名「UV−M02(受光器:UV−36)」)等で測定される照度(mW/cm)に、照射時間(秒)を掛けた値をいう。紫外線を照射するための光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ及びLEDランプが挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯及びメタルハライドランプが好ましい。
なお、光照射の際には、保護パネル面側からの照射と、側面から照射を併用してもよい。また、光照射と同時に硬化性樹脂組成物を含む積層体を加熱する等して、硬化を促進させることもできる。
以上のように、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置の一つである液晶表示装置について説明したが、本発明の光硬化性樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置はこれに限られない。例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ、3Dディスプレイ、電子ペーパー等に適用することも可能である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜10〕
表1に示す配合比で、下記(A)〜(D)成分を配合し、90℃で30分間加熱攪拌混合して、実施例1〜10の光硬化性樹脂組成物を調製した。
(A)・ラウリルアクリレート(共栄社株式会社製、商品名ライトアクリレートL−A)
(B)・「DarocurMBF」:BASF社製、商品名フェニルグリオキシリックアシッドメチルステル
(C1)・「UC−102」:株式会社クラレ製、商品名イソプレンメタクリレート
(C2)・「B−1000」:日本曹達株式会社製、商品名1,2−ポリブタジエンホモポリマー
各実施例で得られた光硬化性樹脂組成物及びその硬化物について、以下に示す試験を行い、各特性を評価した。その結果を表1に示す。
(硬化物の弾性率)
貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G'')、tanδは平行平板型レオメータ(Anton Paar社製Paysica MCR301)を用いて、厚み250μmでのせん断方向の値として測定した。具体的には、平行平板間に光硬化性樹脂組成物を滴下し間隔を250μm設定した後、ステージのガラス基板の下からオゾンレス水銀キセノンランプ光を照射し、硬化させた。硬化物は温度25℃、振り角2%、周波数1Hzの条件で粘弾性特性を測定した。
(硬化物の硬化収縮率)
硬化収縮率は未硬化時(液状)と光硬化時(固体)の密度比より求めた。液比重の測定には25℃雰囲気下においてハーバード比重瓶(柴田科学株式会社製)を用いた。固体比重の測定には、電子比重計(株式会社アタゴ製MASTER−A3T)を用い、水温4℃補正を行った。
(硬化物の硬化収縮力)
硬化収縮力は、樹脂硬化収縮応力測定装置(株式会社センテック製EU201)を用いて温度25℃、厚み1mmでの厚み方向の値として測定した。測定はスライドガラスにテフロンリング(内径8mm、厚み1mm)(「テフロン」は登録商標)を一体化させた専用治具を用いた。テフロンリング(「テフロン」は登録商標)内に光硬化性樹脂組成物を滴下し、開口上部よりロードセル(標準定格20N)と連結した専用プローブを接触させた後、スライドガラス下部よりオゾンレス水銀キセノンランプ光を照度200mW/cm、積算光量6000mJ/cmで照射し、硬化させた。ランプ照射前後の収縮力の変化をリアルタイム(取り込み時間間隔1s)で測定し、硬化収縮力はランプ消灯10分後の初期からの荷重変化量として測定した。
(表示ムラの測定)
表示ムラは、製作したモジュールをタブレット端末に接続して測定した。パネル全面を均一表示(色度階調数:32)し、輝度分布を測定した。表示モジュールは自発光しないため、光源にはライトビュアー(株式会社光屋ライティング製PRO HL−LV−A3)を用いた。光源の光は一旦、拡散板を介し、均一透過光として表示モジュールに照射した。輝度、色度分布の測定には輝度計(RADIANT IMAGING社製M−1603F−1)を用いた。表示ムラ有無の判定には図3に示す目視、輝度分布測定2種を用いた。輝度測定を用いる手法では、表示パネルの対角線に沿って輝度断面を抽出し、表示ムラ部の輝度変化量をΔ輝度(%)として数値化した。
Figure 2017218476
実施例1〜4の光硬化性樹脂組成物は、硬化収縮率がほぼ一定(1.3%)で貯蔵弾性率が異なる設定としている。当該樹脂組成物を画像表示装置の構成部材に用いた場合、25℃における貯蔵弾性率が2.73x10Pa以下で表示ムラの発生を抑制することができる。
実施例5〜7の光硬化性樹脂組成物は、貯蔵弾性率がほぼ一定(高弾性)で硬化収縮率が異なる設定としている。当該樹脂組成物を画像表示装置の構成部材に用いた場合、25℃における硬化収縮率が0.9%以下で表示ムラの発生を抑制することができる。
一方、実施例8〜10の光硬化性組成物は、貯蔵弾性率がほぼ一定(低弾性)で硬化収縮率が異なる設定としている。当該樹脂組成物を画像表示装置の構成部材に用いた場合、25℃における硬化収縮率が3.5%でも表示ムラの発生を抑制することができる。貯蔵弾性率が高弾性である実施例5〜7では硬化収縮率が0.9%以下で表示ムラの発生を抑制できたことを考えると、傾向が異なっており、1つの物性(硬化収縮率)のみでは表示ムラ発生有無の傾向を説明できないとわかる。
光硬化性樹脂組成物はUV照射によって硬化収縮が生じため、表示ユニットは光硬化性樹脂組成物に対して硬化収縮による引張力を受けると考えられる。実施例1〜10の光硬化性組成物を画像表示装置の構成部材に用いた場合、25℃における硬化収縮力が73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下で表示ムラの発生を抑制することができる(図4)。
また、実施例1〜10の光硬化性組成物を画像表示装置の構成部材に用いた場合、25℃における貯蔵弾性率に硬化収縮率を乗算した収縮力に相当する値(Pa)は、431Pa以下で発生を抑制することができる(図5)。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、適度な粘度を有しており、25℃における硬化収縮力を73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下に設定している。これにより、表示ユニットが光硬化性樹脂組成物から硬化収縮による引張力を受けても表示ムラ発生を抑制することができる。
以上の特性を鑑みると、本発明の光硬化性樹脂組成物は、液晶表示装置等の画像表示用装置における、保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間を充填するための構成部材として好適に使用し得る。
1 画像表示ユニット、
10 液晶表示セル
20、22 偏光板
30 タッチパネル
31、32 透明樹脂層
40 保護パネル
50 バックライトシステム

Claims (17)

  1. (メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む(メタ)アクリレート重合体と、
    光重合開始剤としてフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステルを含有し、
    前記(メタ)アクリレート重合体の重量平均分子量が50万以上である、
    光硬化性樹脂組成物。
  2. 架橋剤を更に含有する、請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記架橋剤の含有量が、当該光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.0001〜2.0質量%である、請求項2に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. シリコーンオイルを更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 前記シリコーンオイルの含有量が、当該光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、10〜70質量%である、請求項4に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 前記(メタ)アクリレート重合体が、前記(メタ)アクリレート化合物をモノマー単位として含む主鎖、該主鎖に結合するウレタン結合、及び該ウレタン結合を介して前記主鎖に結合している(メタ)アクリロイルオキシ基を有する変性(メタ)アクリレート重合体を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 前記変性(メタ)アクリレート重合体の含有量が、光硬化性樹脂組成物中の前記(メタ)アクリレート重合体の総量を基準として、0.001〜2.0モル%である、請求項6に記載の光硬化性樹脂組成物。
  8. 可塑剤を更に含有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  9. オイルゲル化剤を更に含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  10. 前記光重合開始剤の含有量が、当該光硬化性樹脂組成物の総量を基準として、0.1〜10質量%である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物。
  12. 25℃における硬化収縮力が73gf(直径8mm、厚み1mm時)以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物。
  13. 25℃における貯蔵弾性率が2.73x10Pa以下であり、かつ、硬化収縮率が0.9%以下であり、かつ、貯蔵弾性率と硬化収縮率を乗算した値が431Pa以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物。
  14. 画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、前記樹脂層が、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
  15. 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層とを含む積層構造を有する画像表示用装置であって、前記樹脂層が、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
  16. 画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に請求項1〜13のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、前記保護パネル面側から光照射して前記光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
  17. 画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、請求項1〜13のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、前記保護パネル面側から光照射して前記光硬化性樹脂組成物を硬化させる工程とを有する、画像表示用装置の製造方法。
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