JP2015040229A - 液状硬化性樹脂組成物、画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示用装置における保護パネルと画像表示ユニット等との間の空間を充填するために好適に適用し得、適度な粘度を有し、蛍光灯下での液粘度安定性に優れ、硬化物の耐湿熱信頼性が良好であり、画像表示用装置の構成部材として用いた場合、接着性に優れ、光硬化後のブリードアウトを十分に抑制することができ、併せて黄変性をも向上できる光硬化性樹脂組成物、それを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供する。【解決手段】(A)ホモポリマーのガラス転移温度が−20〜150℃であり、かつ脂環式アルキル基又は炭素数17〜20のアルキル基を有するアクリレートと、(B)(メタ)アクリルアミド誘導体又は分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートと、(C)アルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートと、(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体と、(E)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤と、を含有する液状硬化性樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、液状硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法に関する。
画像表示用パネルを搭載した代表的な画像表示用装置として、液晶表示用装置が例示される。液晶表示用装置は、液晶セル、その外側両面に貼り付けられた偏光板等の光学フィルム等からなる液晶表示用パネルを有する。この液晶セルは、透明電極、画素パターン等を表面に形成した厚さ約1mm程度の2枚のガラス基板を数ミクロン程度の間隙を置いて配置し、この間隙内に液晶を充填、シールしてなるものである。
上記液晶表示用パネルは薄くて傷付きやすいため、特に、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載用途等では、上記液晶表示用パネルの前面に一定の空間を置いて透明な前面板(保護パネル)を設けた構造の液晶表示用装置が一般的に用いられている。
上記液晶表示用パネルは薄くて傷付きやすいため、特に、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載用途等では、上記液晶表示用パネルの前面に一定の空間を置いて透明な前面板(保護パネル)を設けた構造の液晶表示用装置が一般的に用いられている。
さらに、近年、携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載部品、さらには、ノートパソコン、デスクトップパソコン、パソコン用モニター等の画像表示用装置に、タッチパネルが搭載されるようになってきた。このようなタッチパネルを搭載した画像表示用装置は、前面板(保護パネル)、タッチパネル、液晶表示用パネルの積層構造となっており、前面板(保護パネル)とタッチパネルとの間、タッチパネルと液晶表示用パネルとの間に空気が介在する。これらの空気は、光の散乱の原因となり、それに起因してコントラストや輝度が低下する。
また、現在の大型液晶表示用装置としては、液晶表示用装置の前面偏光板の表面を、反射低減のためにアンチグレア(AG)処理したものが一般的である。この大型液晶表示用装置は、AG処理された表面に衝撃吸収性に関する手立てが講じられておらず、液晶表示用パネル全体及び液晶表示用装置のセットとしての構造で衝撃耐性を持たせている。
この構成の大型液晶表示用装置の課題は、AG処理により画像が滲んで見えること、表面に触ると液晶表示用パネルがたわみ画像が乱れること、AG処理のため汚れが落ちにくく強くこすると傷になりやすいことに加え、今後の液晶表示用パネルの大型化に伴い、液晶表示用パネルの衝撃耐性が低下することが考えられる。
そこで、液晶表示用パネルの前にアンチリフレクション(AR)処理を施した前面板(保護パネル)を置いてAG処理に由来する欠点の解消を図ることが考えられる。
この場合、前面板(保護パネル)と液晶表示用パネルとの間が空気の場合には透過率の低下、二重映りによる画質の低下などが考えられるため、空間を樹脂等で埋めることが提案されてきている(例えば、特許文献1)。
また、現在の大型液晶表示用装置としては、液晶表示用装置の前面偏光板の表面を、反射低減のためにアンチグレア(AG)処理したものが一般的である。この大型液晶表示用装置は、AG処理された表面に衝撃吸収性に関する手立てが講じられておらず、液晶表示用パネル全体及び液晶表示用装置のセットとしての構造で衝撃耐性を持たせている。
この構成の大型液晶表示用装置の課題は、AG処理により画像が滲んで見えること、表面に触ると液晶表示用パネルがたわみ画像が乱れること、AG処理のため汚れが落ちにくく強くこすると傷になりやすいことに加え、今後の液晶表示用パネルの大型化に伴い、液晶表示用パネルの衝撃耐性が低下することが考えられる。
そこで、液晶表示用パネルの前にアンチリフレクション(AR)処理を施した前面板(保護パネル)を置いてAG処理に由来する欠点の解消を図ることが考えられる。
この場合、前面板(保護パネル)と液晶表示用パネルとの間が空気の場合には透過率の低下、二重映りによる画質の低下などが考えられるため、空間を樹脂等で埋めることが提案されてきている(例えば、特許文献1)。
一方、画像表示用装置の前記したような空間(例えば、保護パネルと画像表示ユニットとの間、保護パネルとタッチパネルとの間、及びタッチパネルと画像表示ユニットとの間の空間)を埋めるための樹脂組成物として、熱硬化性樹脂組成物を用いた場合、画像表示用装置の構成部材としての耐熱温度の制約を受ける。そのため、画像表示用装置の当該空間を埋めるための樹脂組成物として、液状の光硬化性樹脂組成物を用いることが検討されている(例えば、特許文献2)。
光硬化性樹脂組成物の充填工程では、気泡の巻き込みが問題となるため、気泡の有無を検査し、気泡が確認された画像表示用装置については、硬化前にリペアする必要性が生じる。特許文献2に記載されているような液状の光硬化性樹脂組成物を上記のような用途に適用する場合、検査からリペアまでの時間の尤度が低く、蛍光灯下で検査を行うと硬化してリペア不能となる問題が生じる。
また、外部からの強力な応力、衝撃により被接着体が剥離する問題も生ずる。
本発明は、光硬化前の検査工程で硬化せず、蛍光灯下で十分に検査からリペアまでの猶予があり、かつ、被着体が剥離しない強靭な接着力を有する光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、画像表示用装置における保護パネルとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットと保護パネルとの間の空間などを充填するために好適に適用し得、適度な粘度を有し、蛍光灯下での安定性に優れ、硬化物の耐湿熱信頼性が良好であり、画像表示用装置の構成部材として用いた場合にも外部からの強力な応力、衝撃を受けても被接着体の接着を保持する液状硬化性樹脂組成物、それを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供することを目的とする。
また、外部からの強力な応力、衝撃により被接着体が剥離する問題も生ずる。
本発明は、光硬化前の検査工程で硬化せず、蛍光灯下で十分に検査からリペアまでの猶予があり、かつ、被着体が剥離しない強靭な接着力を有する光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、画像表示用装置における保護パネルとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットと保護パネルとの間の空間などを充填するために好適に適用し得、適度な粘度を有し、蛍光灯下での安定性に優れ、硬化物の耐湿熱信頼性が良好であり、画像表示用装置の構成部材として用いた場合にも外部からの強力な応力、衝撃を受けても被接着体の接着を保持する液状硬化性樹脂組成物、それを用いた画像表示用装置、及び画像表示用装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の成分を含有する光硬化性樹脂組成物が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記の〔1〕〜〔8〕を提供する。
〔1〕 (A)ホモポリマーのガラス転移温度が−20〜150℃であり、かつ脂環式アルキル基又は炭素数17〜20のアルキル基を有するアクリレートと、
(B)(メタ)アクリルアミド誘導体又は分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートと、
(C)アルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートと、
(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体と、
(E)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤と、
を含有する液状硬化性樹脂組成物。
〔2〕 前記(D)成分が、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体である上記〔1〕に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔3〕 前記(A)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜40質量%、(B)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、5〜15質量%(C)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜20質量%である上記〔1〕又は〔2〕に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔4〕 実質的に有機溶媒を含有せず、25℃における粘度が500〜5,000mPa・sである上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔5〕 画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔6〕 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔7〕 画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。
〔8〕 画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。
即ち、本発明は、下記の〔1〕〜〔8〕を提供する。
〔1〕 (A)ホモポリマーのガラス転移温度が−20〜150℃であり、かつ脂環式アルキル基又は炭素数17〜20のアルキル基を有するアクリレートと、
(B)(メタ)アクリルアミド誘導体又は分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートと、
(C)アルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートと、
(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体と、
(E)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤と、
を含有する液状硬化性樹脂組成物。
〔2〕 前記(D)成分が、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体である上記〔1〕に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔3〕 前記(A)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜40質量%、(B)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、5〜15質量%(C)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜20質量%である上記〔1〕又は〔2〕に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔4〕 実質的に有機溶媒を含有せず、25℃における粘度が500〜5,000mPa・sである上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物。
〔5〕 画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔6〕 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。
〔7〕 画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。
〔8〕 画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、画像表示用装置における保護パネルとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットとタッチパネルとの間の空間、画像表示ユニットと保護パネルとの間の空間などを充填するために好適に適用し得、外部からの強力な応力、衝撃による被接着体の剥離を抑制できる。また、蛍光灯下での液粘度安定性に優れ、硬化物の耐湿熱信頼性が良好である。
以下、本発明の光硬化性樹脂組成物、これを用いた画像表示用装置の製造方法、並びに画像表示用装置を、実施の形態により詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。
また、本明細書において、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値であり、具体的には実施例に記載の方法により測定した値である。また、数平均分子量、重量平均分子量及び分散度は、以下のように定義される。
(a)数平均分子量(Mn)
Mn=Σ(NiMi)/ΣNi=ΣXiMi
(Xi=分子量Miの分子のモル分率=Ni/ΣNi)
(b)重量平均分子量(Mw)
Mw=Σ(NiMi 2)/ΣNiMi=ΣWiMi
(Wi=分子量Miの分子の重量分率=NiMi/ΣNiMi)
(c)分子量分布(分散度)
分散度=Mw/Mn
(a)数平均分子量(Mn)
Mn=Σ(NiMi)/ΣNi=ΣXiMi
(Xi=分子量Miの分子のモル分率=Ni/ΣNi)
(b)重量平均分子量(Mw)
Mw=Σ(NiMi 2)/ΣNiMi=ΣWiMi
(Wi=分子量Miの分子の重量分率=NiMi/ΣNiMi)
(c)分子量分布(分散度)
分散度=Mw/Mn
<(A)成分:ホモポリマーのガラス転移温度が−20〜150℃であり、かつ脂環式アルキル基又は炭素数17〜20のアルキル基を有するアクリレート>
本発明の(A)成分としては、例えば、シクロヘキシルアクリレート(ホモポリマーのTg:15℃)、イソボルニルアクリレート(ホモポリマーのTg:94℃)、ジシクロペンテニルアクリレ−ト(ホモポリマーのTg:120℃)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(ホモポリマーのTg:10〜15℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(ホモポリマーのTg:120℃)、イソステアリルアクリレート(ホモポリマーのTg:−18℃)、ステアリルアクリレート(ホモポリマーのTg:30〜35℃)等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜35質量%、更に好ましくは20〜30質量%である。(A)成分の含有量が、10%以上であると、十分な接着力が得られ、40%以下であると、硬化収縮率が増大することなく、基板の反りや剥離が生じることがない。
本発明の(A)成分としては、例えば、シクロヘキシルアクリレート(ホモポリマーのTg:15℃)、イソボルニルアクリレート(ホモポリマーのTg:94℃)、ジシクロペンテニルアクリレ−ト(ホモポリマーのTg:120℃)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(ホモポリマーのTg:10〜15℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(ホモポリマーのTg:120℃)、イソステアリルアクリレート(ホモポリマーのTg:−18℃)、ステアリルアクリレート(ホモポリマーのTg:30〜35℃)等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(A)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜35質量%、更に好ましくは20〜30質量%である。(A)成分の含有量が、10%以上であると、十分な接着力が得られ、40%以下であると、硬化収縮率が増大することなく、基板の反りや剥離が生じることがない。
<(B)成分:(メタ)アクリルアミド誘導体又は分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレート>
本発明に用いる(メタ)アクリルアミド誘導体としては、例えば、ジメチルアクリル(メタ)アミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのようないわゆる(メタ)アクリルアミド誘導体;アクリロイルモルホリン等のモルホリン基含有の(メタ)アクリルアミド誘導体;ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド誘導体などが挙げられる。
また、分子内に分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールやトリエチレングリコール等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールやトリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジブチレングリコールやトリブチレングリコール等のポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、耐湿熱信頼性及び塗布時の作業性の観点から、水酸基を含有する(メタ)アクリレート又はモルホリン基含有する(メタ)アクリルアミドの誘導体が好ましく、4−ヒドロキシブチルアクリレート、アクリロイルモルホリンがより好ましい。
(B)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは5〜15質量%、より好ましくは7〜13質量%、更に好ましくは8〜12質量%である。
(B)成分の含有量が、5%以上では十分な接着力が得られ、15%以下であれば、硬化物が白濁するようなこともない。
本発明に用いる(メタ)アクリルアミド誘導体としては、例えば、ジメチルアクリル(メタ)アミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのようないわゆる(メタ)アクリルアミド誘導体;アクリロイルモルホリン等のモルホリン基含有の(メタ)アクリルアミド誘導体;ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド誘導体などが挙げられる。
また、分子内に分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールやトリエチレングリコール等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールやトリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート;ジブチレングリコールやトリブチレングリコール等のポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、耐湿熱信頼性及び塗布時の作業性の観点から、水酸基を含有する(メタ)アクリレート又はモルホリン基含有する(メタ)アクリルアミドの誘導体が好ましく、4−ヒドロキシブチルアクリレート、アクリロイルモルホリンがより好ましい。
(B)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは5〜15質量%、より好ましくは7〜13質量%、更に好ましくは8〜12質量%である。
(B)成分の含有量が、5%以上では十分な接着力が得られ、15%以下であれば、硬化物が白濁するようなこともない。
<(C)成分:アルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレート>
本発明のアルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートは、下記一般式(1)で表される化合物である。
上記一般式(1)中、R11はメチル基を示し、R12は炭素数4〜16のアルキル基を示す。柔軟性をより付与させる観点から、R12は炭素数6〜16のアルキル基が好ましく、8〜14のアルキル基がより好ましい。
上記一般式(1)で表されるアルキルメタクリレートとしては、例えば、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜20質量%、より好ましくは11〜19質量%、更に好ましくは12〜18質量%である。
(C)成分の含有量が、10%以上であれば、蛍光灯下での液粘度安定性が悪化することもなく、20%以下であれば、十分な接着力が得られる。
本発明のアルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートは、下記一般式(1)で表される化合物である。
上記一般式(1)で表されるアルキルメタクリレートとしては、例えば、n−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(C)成分の含有量は、樹脂組成物の総量に対して、好ましくは10〜20質量%、より好ましくは11〜19質量%、更に好ましくは12〜18質量%である。
(C)成分の含有量が、10%以上であれば、蛍光灯下での液粘度安定性が悪化することもなく、20%以下であれば、十分な接着力が得られる。
<(D)成分:(メタ)アクリロイル基を有する重合体>
(D)成分である分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステルオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも特に、硬化物の強靭性及び種々の特性のバランスの観点から、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体が好ましい。
(D)成分である分子内にエチレン性不飽和結合を有する重合体としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を有するポリエステルオリゴマー、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも特に、硬化物の強靭性及び種々の特性のバランスの観点から、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体が好ましい。
上記(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体は、例えば、(d1)ジオール化合物と、(d2)イソシアネート基を有する化合物とを反応させて得られた化合物(以下、「ウレタン重合体」と呼ぶ場合もある)と、(d3)モノヒドロキシ(メタ)アクリレート、又は(d4)(メタ)アクリロイル基を有するモノカルボン酸、若しくは(メタ)アクリロイル基を有するモノイソシアネート化合物とを反応させることで得ることができる。
(d1)ジオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルジオール;ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール、水添ポリブタジエンジオール、水添ポリイソプレンジオール等のポリオレフィンジオール;ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール、シリコーンジオールが挙げられる。これらの中でも特に、応力・衝撃の緩和、透明性、接着性及び相溶性の観点からポリエーテルジオールが好ましい。
上記(d2)イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、下記一般式(2)で表されるジイソシアネート化合物が挙げられる。
(式(2)中、Xは2価の有機基を示す。)
上記一般式(2)中のXで示される2価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数5〜20の脂環式基、未置換若しくはメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されているフェニレン基及びナフチレン基等のアリーレン基が挙げられる。前記炭素数1〜20の脂肪族基は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(2)で表されるジイソシアネート類としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−3,4’−ジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート化合物及びこれらの水添物;ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート;ベンゾフェノン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート;トリレン−2,4−ジイソシアネート;トリレン−2,6−ジイソシアネート;m−キシリレンジイソシアネート;p−キシリレンジイソシアネート;1,5−ナフタレンジイソシアネート;4,4’−〔2,2ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート;水添m−キシリレンジイソシアネート;リジンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらのジイソシアネート類の中で、透明性をより向上できる観点から、一般式(2)中のXが炭素数1〜20の脂肪族基又は炭素数5〜20の脂環式基を有する基である、脂肪族又は脂環式ジイソシアネート化合物を使用することが好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、イソシアネート基を有する化合物として、一般式(2)で表されるジイソシアネート類と共に、三官能以上のポリイソシアネートを用いてもよい。
上記一般式(2)中のXで示される2価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数5〜20の脂環式基、未置換若しくはメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基で置換されているフェニレン基及びナフチレン基等のアリーレン基が挙げられる。前記炭素数1〜20の脂肪族基は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
上記一般式(2)で表されるジイソシアネート類としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジメチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジエチルジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;3,2’−、3,3’−、4,2’−、4,3’−、5,2’−、5,3’−、6,2’−又は6,3’−ジメトキシジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート;ジフェニルメタン−3,4’−ジイソシアネート等のジフェニルメタンジイソシアネート化合物及びこれらの水添物;ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート;ベンゾフェノン−4,4’−ジイソシアネート;ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート;トリレン−2,4−ジイソシアネート;トリレン−2,6−ジイソシアネート;m−キシリレンジイソシアネート;p−キシリレンジイソシアネート;1,5−ナフタレンジイソシアネート;4,4’−〔2,2ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート;水添m−キシリレンジイソシアネート;リジンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらのジイソシアネート類の中で、透明性をより向上できる観点から、一般式(2)中のXが炭素数1〜20の脂肪族基又は炭素数5〜20の脂環式基を有する基である、脂肪族又は脂環式ジイソシアネート化合物を使用することが好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、イソシアネート基を有する化合物として、一般式(2)で表されるジイソシアネート類と共に、三官能以上のポリイソシアネートを用いてもよい。
また、上記一般式(2)で表されるジイソシアネート類は、経日変化を避けるために必要なブロック剤で安定化したものを使用してもよい。ブロック剤としては、ヒドロキシアクリレート、ブタノールを代表とするアルコール類、フェノール、オキシム等が挙げられるが、特に制限はない。
上記(d1)ジオール化合物と、上記一般式(2)で表されるジイソシアネート類(d2)とを反応させる際の配合割合は、生成するウレタン重合体の数平均分子量、及び生成するウレタン重合体の末端を水酸基にするかイソシアネート基にするかで適宜調整される。
ウレタン重合体の末端をイソシアネート基にする場合、イソシアネート基数と水酸基数との比率(イソシアネート基数/水酸基数)が、1.01以上になるように調整することが好ましく、数平均分子量を大きくする観点からは2未満に調整することが好ましい。このような比率にすることにより、末端がイソシアネート基であるウレタン重合体ができる。
ウレタン重合体の末端をイソシアネート基にする場合、イソシアネート基数と水酸基数との比率(イソシアネート基数/水酸基数)が、1.01以上になるように調整することが好ましく、数平均分子量を大きくする観点からは2未満に調整することが好ましい。このような比率にすることにより、末端がイソシアネート基であるウレタン重合体ができる。
ウレタン重合体の末端がイソシアネート基である場合には、(メタ)アクリロイル骨格を導入するための化合物として、(d3)モノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物等のイソシアネート基と反応可能な化合物を使用することができる。
(d3)モノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、上記各(メタ)アクリレートのカプロラクトン又は酸化アルキレン付加物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、2−アクリロキシエタノールが挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(d3)モノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、上記各(メタ)アクリレートのカプロラクトン又は酸化アルキレン付加物、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリルレート、2−アクリロキシエタノールが挙げられる。これらの化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
一方、ウレタン重合体の末端を水酸基にする場合、水酸基数とイソシアネート基数との比率(水酸基数/イソシアネート基数)が、1.01以上になるように配合割合を調整することが好ましく、数平均分子量を大きくする観点からは2未満に調整することが好ましい。
ウレタン重合体の末端が水酸基である場合には、(メタ)アクリロイル骨格を導入するための化合物として、(d4)(メタ)アクリロイル基を有するモノカルボン酸、若しくは(メタ)アクリロイル基を有するモノイソシアネート化合物等の水酸基と反応可能な化合物を使用することができる。
(メタ)アクリロイル基を有するモノカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を有するモノイソシアネート化合物としては、例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体は、上記以外の方法で製造することもできる。
ウレタン重合体の末端が水酸基である場合には、(メタ)アクリロイル骨格を導入するための化合物として、(d4)(メタ)アクリロイル基を有するモノカルボン酸、若しくは(メタ)アクリロイル基を有するモノイソシアネート化合物等の水酸基と反応可能な化合物を使用することができる。
(メタ)アクリロイル基を有するモノカルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸が挙げられ、(メタ)アクリロイル基を有するモノイソシアネート化合物としては、例えば、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体は、上記以外の方法で製造することもできる。
(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体の上記以外の製造方法としては、例えば、(d1)ジオール化合物と、(d3)モノヒドロキシ(メタ)アクリレートを各々所定量混合し、所定の温度に昇温した後、(d2)イソシアネート基を有する化合物の所定量を所定の時間かけて、(d1)成分と(d3)成分の混合物中に加えて反応させることでも得ることができる。
なお、(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体は、上述の成分を用いて従来公知の方法、例えば、p−メトキシフェノール等の重合禁止剤及びジブチル錫ジラウレート等の触媒の存在下で上述の成分を反応させる方法で製造することができる。
なお、(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体は、上述の成分を用いて従来公知の方法、例えば、p−メトキシフェノール等の重合禁止剤及びジブチル錫ジラウレート等の触媒の存在下で上述の成分を反応させる方法で製造することができる。
(D)成分における平均官能基数は、硬化性の観点から、0.5〜2であることが好ましく1.0〜2.0であることがより好ましく、1.5〜2.0であることが特に好ましい。なお、「官能基数」とは(D)成分の1分子中の官能基((メタ)アクリロイル基)の数を示し、「平均官能基数」とは、(D)成分全体における分子当りの官能基数の平均値を示す。平均官能基数は、(D)成分を合成するときの各構成成分のモル数から算出できる。また、(D)成分の1H−NMRの積分値からも平均官能基数を算出することもできる。
(D)成分の重量平均分子量は、硬化性、耐湿熱信頼性及び作業性の観点から、10,000〜50,000であることが好ましく、15,000〜45,000であることがより好ましく、20,000〜40,000であることが特に好ましく、25,000〜35,000であることがさらに好ましい。
液状硬化性樹脂組成物における(D)成分の含有量は、硬化性、密着性及び硬化収縮率の観点から、液状硬化性樹脂組成物の総量の総量に対して、35〜65質量%が好ましく、40〜60質量%であることがより好ましく、45〜55質量%であることが特に好ましい。
液状硬化性樹脂組成物における(D)成分の含有量は、硬化性、密着性及び硬化収縮率の観点から、液状硬化性樹脂組成物の総量の総量に対して、35〜65質量%が好ましく、40〜60質量%であることがより好ましく、45〜55質量%であることが特に好ましい。
<(E)成分:α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤>
(E)成分のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、紫外線、電子線、α線、β線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生させ、樹脂組成物の硬化反応を促進させる重合開始剤の一種である。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
(E)成分のα−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤は、紫外線、電子線、α線、β線等の活性エネルギー線の照射によりラジカルを発生させ、樹脂組成物の硬化反応を促進させる重合開始剤の一種である。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、前記α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の光重合開始剤を含有させることもできる。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル等の芳香族ケトン化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;β−(アクリジン−9−イル)(メタ)アクリル酸等のエステル化合物;9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン等のアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド系化合物が挙げられる。
α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤以外の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル等の芳香族ケトン化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンジル、ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;β−(アクリジン−9−イル)(メタ)アクリル酸等のエステル化合物;9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン等のアルキルフェノン系化合物;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド系化合物が挙げられる。
本発明において、(E)成分の含有量は、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.1〜2.0質量%である。(E)成分の含有量が0.1質量%以上であると、硬化反応を十分に促進することができるとともに、十分に硬化した硬化物が得られる点で好ましく、一方、(E)成分の含有量が2.0質量%を以下であると、高温高湿信頼性が低下することがない硬化物が得られる点で好ましい。
したがって、(E)成分の含有量としては、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.1〜2.0質量%であるが、上記観点から、好ましくは0.2〜1.5質量%、より好ましくは0.2〜1.0質量%、更に好ましくは0.3〜0.7質量%である。
したがって、(E)成分の含有量としては、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.1〜2.0質量%であるが、上記観点から、好ましくは0.2〜1.5質量%、より好ましくは0.2〜1.0質量%、更に好ましくは0.3〜0.7質量%である。
なお、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、熱によりラジカルを発生する熱重合開始剤を併用してもよい。
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物等が挙げられる。
熱重合開始剤を配合する場合、熱重合開始剤の含有量は、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.01から1質量%程度である。
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ系化合物等が挙げられる。
熱重合開始剤を配合する場合、熱重合開始剤の含有量は、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、0.01から1質量%程度である。
<可塑剤>
なお、本発明の液状硬化性樹脂組成物は可塑剤を含んでもよい。本発明で用いる可塑剤は、実質的に(メタ)アクリロイル基を有さない、25℃で液状の成分であることを意味する。
可塑剤の数平均分子量は、樹脂組成物の粘度の調整の観点、及び揮発性、作業性の観点から、好ましくは350〜30,000、より好ましくは400〜10,000である。
なお、本発明の液状硬化性樹脂組成物は可塑剤を含んでもよい。本発明で用いる可塑剤は、実質的に(メタ)アクリロイル基を有さない、25℃で液状の成分であることを意味する。
可塑剤の数平均分子量は、樹脂組成物の粘度の調整の観点、及び揮発性、作業性の観点から、好ましくは350〜30,000、より好ましくは400〜10,000である。
可塑剤としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムの液状物;
ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー、アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;
ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;
水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;
パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;
ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;
ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;
ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;
ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;
ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;
ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;
トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;
テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;
トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;
モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;
ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;
メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;
n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;
ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;
トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;
ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;
グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、可塑剤を用いる場合、その含有量は、硬化物の弾力性を適度な範囲に調整する観点から、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、1〜20質量%であることが好ましい。
ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー、アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;
ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;
水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;
パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;
ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;
ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;
ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;
ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;
ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;
ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;
ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;
ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;
トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;
テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;
トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;
モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;
ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;
メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;
n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;
ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;
トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;
ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;
グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、可塑剤を用いる場合、その含有量は、硬化物の弾力性を適度な範囲に調整する観点から、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、1〜20質量%であることが好ましい。
<(F)成分:酸化防止剤>
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、安定性を向上するため、いわゆる酸化防止剤を含有することができる。
用いることができる酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒドラジン系、アミド系化合物等、種々のものが挙げられるが、本発明で(F)成分として用いる酸化防止剤は、これらの中でも特に、ブリードアウトを抑制できる観点から、ヒンダードフェノール系化合物が好ましく、さらに、黄変をも抑制する観点を加味すると、イオウ系化合物を併用することが好ましい。前記イオウ系化合物の中では、特にチオエーテル構造を有する化合物がより好ましい。
本発明で用いるヒンダードフェノール系化合物としては、ブリードアウトを抑制するとともに、黄変をも抑制するために、分子内にヒンダードフェノール構造とチオエーテル構造とを有するヒンダードフェノール系化合物を単独で用いることができるし、ヒンダードフェノール系化合物に加えて、チオエーテル構造を有する化合物を別途配合し、これらの化合物を併用することもできる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、安定性を向上するため、いわゆる酸化防止剤を含有することができる。
用いることができる酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒドラジン系、アミド系化合物等、種々のものが挙げられるが、本発明で(F)成分として用いる酸化防止剤は、これらの中でも特に、ブリードアウトを抑制できる観点から、ヒンダードフェノール系化合物が好ましく、さらに、黄変をも抑制する観点を加味すると、イオウ系化合物を併用することが好ましい。前記イオウ系化合物の中では、特にチオエーテル構造を有する化合物がより好ましい。
本発明で用いるヒンダードフェノール系化合物としては、ブリードアウトを抑制するとともに、黄変をも抑制するために、分子内にヒンダードフェノール構造とチオエーテル構造とを有するヒンダードフェノール系化合物を単独で用いることができるし、ヒンダードフェノール系化合物に加えて、チオエーテル構造を有する化合物を別途配合し、これらの化合物を併用することもできる。
<(f1)成分:ヒンダードフェノール構造を有する化合物>
(f1)ヒンダードフェノール構造を有する化合物には、下記一般式(3)で表される化合物を用いることが好ましい。
一般式(3)中、R1はtert−ブチル基又は−CH2−S−R3を示し、R2は炭素数1〜5のアルキル基又は−CH2−S−R3を示し、R2はそれぞれ独立の置換基として、複数個存在してもよい。また、nは、1〜4の整数を示す。Aはn価の有機基を示す。また、前記R3は、炭素数1〜20のアルキル基を示す。
(f1)ヒンダードフェノール構造を有する化合物には、下記一般式(3)で表される化合物を用いることが好ましい。
前記(f1)ヒンダードフェノール系化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF ジャパン社製IRGANOX1010)、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF ジャパン社製IRGANOX1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF ジャパン社製IRGANOX1076)、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド](BASF ジャパン社製IRGANOX1098)、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル(BASF ジャパン社製IRGANOX1135)、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール(BASF ジャパン社製IRGANOX1141)、ジエチル[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ホスホネート(BASF ジャパン社製IRGANOX1222)、3,3′,3″,5,5′,5″−ヘキサ−tert−ブチル−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール(BASF ジャパン社製IRGANOX1330)、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート]とポリエチレンワックスの混合物(BASF ジャパン社製IRGANOX1425WL)、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール(BASF ジャパン社製IRGANOX1520L)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](BASF ジャパン社製IRGANOX245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASF ジャパン社製IRGANOX259)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸(BASF ジャパン社製IRGANOX3114)、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H、3H、5H)−トリオン(BASF ジャパン社製IRGANOX3790)、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物(BASF ジャパン社製IRGANOX5057)、6−(4−ヒドロキシ−3−5−ジt−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン(BASF ジャパン社製IRGANOX565)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸(ADEKA社製アデカスタブAO−20)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン(ADEKA社製アデカスタブAO−30)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)(ADEKA社製アデカスタブAO−40)、3−(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオン酸−n−オクタデシル(ADEKA社製アデカスタブAO−50)、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオナート](ADEKA社製アデカスタブAO−60)、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](ADEKA社製アデカスタブAO−70)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン(ADEKA社製アデカスタブAO−80)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(ADEKA社製アデカスタブAO−330)、2,2−オキサミドビス−[エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Crompton−Uniroyal Chemical製ナウガードXL−1)、1,1,3−トリス{2−メチル−4−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−5−tert−ブチルフェニル}ブタン(A.P.Iコーポレーション製GSY−242)などが挙げられる。これらの中でも、ブリードアウトを抑制できる観点からは、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]及び4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールが好ましく、ブリードアウトとともに黄変性も抑制できる観点からは分子内にチオエーテル構造を有するような4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾールが特に好ましい。
<(f2)成分:チオエーテル構造を有する化合物>
チオエーテル構造を有する化合物には、下記一般式(4)で表される化合物を用いることが好ましい。
一般式(4)中、R6は炭素数1〜20のアルキル基を示す。
チオエーテル構造を有する化合物には、下記一般式(4)で表される化合物を用いることが好ましい。
(f2)チオエーテル構造を有する化合物としては、例えば、ジドデシルチオジプロピオネート(シプロ化成社製SEENOX DL、BASF ジャパン社製IRGANOX PS 800 FL、住友化学社製Sumilizer TPL−R)、ジトリデシルチオジプロピオネート(ADEKA社製AO−503)、ジテトラデシルチオジプロピオネート(住友化学社製Sumilizer TPM)、ジステアリルチオジプロピオネート(住友化学社製Sumilizer TPD)が挙げられる。
(F)成分の含有量は、ブリードアウトをより抑制できる観点から、液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜3.0質量%、より好ましくは0.6〜2.7質量%、更に好ましくは0.7〜2.5質量%である。
また、前記(f1)成分と(f2)成分を併用する場合、(f1)成分と(f2)成分の比率は、(f1)/f2)=4/1〜1/4が好ましく、3/1〜1/3がより好ましく、2/1〜1/2が特に好ましい。
また、前記(f1)成分と(f2)成分を併用する場合、(f1)成分と(f2)成分の比率は、(f1)/f2)=4/1〜1/4が好ましく、3/1〜1/3がより好ましく、2/1〜1/2が特に好ましい。
<その他の添加剤>
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、更にその他の添加剤を配合することができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲において、更にその他の添加剤を配合することができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、耐湿熱信頼性、及び硬化物中の気泡発生を抑制する観点から、実質的に有機溶媒(溶剤)を含有しないことが好ましい。
ここで「実質的に有機溶媒を含有しない」とは、意図的に有機溶媒を添加しないという意味であり、本発明の光硬化性樹脂組成物の光硬化後の特性を著しく低下させない程度であれば、微量の有機溶媒が存在していてもよい。
具体的には、樹脂組成物中の有機溶媒の含有量が、樹脂組成物の総量に対して、1,000ppm以下であればよく、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは有機溶媒を全く含有しない。
なお、本発明において「有機溶媒」とは、(メタ)アクリロイル基を有さず、25℃において液状であり、且つ、大気圧における沸点が250℃以下の有機化合物を意味する。
ここで「実質的に有機溶媒を含有しない」とは、意図的に有機溶媒を添加しないという意味であり、本発明の光硬化性樹脂組成物の光硬化後の特性を著しく低下させない程度であれば、微量の有機溶媒が存在していてもよい。
具体的には、樹脂組成物中の有機溶媒の含有量が、樹脂組成物の総量に対して、1,000ppm以下であればよく、好ましくは500ppm以下、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは有機溶媒を全く含有しない。
なお、本発明において「有機溶媒」とは、(メタ)アクリロイル基を有さず、25℃において液状であり、且つ、大気圧における沸点が250℃以下の有機化合物を意味する。
〔液状硬化性樹脂組成物の物性〕
本発明の液状硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、ブリードアウトの抑制及び作業性の観点から、好ましくは500〜5,000mPa・s、より好ましくは1,000〜4,700mPa・s、更に好ましくは2,200〜4,000mPa・sである。
なお、ここでいう25℃における粘度は、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、B型粘度計(東機産業製、BL2)により測定した値を意味する。
なお、粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
本発明の液状硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、ブリードアウトの抑制及び作業性の観点から、好ましくは500〜5,000mPa・s、より好ましくは1,000〜4,700mPa・s、更に好ましくは2,200〜4,000mPa・sである。
なお、ここでいう25℃における粘度は、JIS Z 8803に基づいて測定した値であり、具体的には、B型粘度計(東機産業製、BL2)により測定した値を意味する。
なお、粘度計の校正は、JIS Z 8809−JS14000に基づいて行うことができる。
〔画像表示用装置〕
以下、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いて製造することが可能な画像表示用装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。図1に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。なお、透明樹脂層32は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の硬化体から構成される。
図2は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示装置を模式的に示す側面断面図である。図2に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、透明樹脂層32の上面に設けられたタッチパネル30と、タッチパネル30の上面に設けられた透明樹脂層31と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。
なお、図2の液晶表示装置においては、画像表示ユニット1とタッチパネル30との間、及びタッチパネル30と透明保護基板40との間の両方に透明樹脂層が介在しているが、透明樹脂層はこれらの少なくとも一方に介在していればよい。また、タッチパネルがオンセルとなる場合は、タッチパネルと液晶表示セルが一体化される。その具体例としては、図1の液晶表示装置の液晶表示セル10が、オンセルで置き換えられたものが挙げられる。
図1及び2に示す液晶表示装置は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の硬化物を透明樹脂層31又は32として備えているため、耐衝撃性を有し、二重写りがなく鮮明でコントラストの高い画像が得られる。
以下、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いて製造することが可能な画像表示用装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態を模式的に示す側面断面図である。図1に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。なお、透明樹脂層32は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の硬化体から構成される。
図2は、本発明の画像表示用装置の一例である液晶表示装置の一実施形態である、タッチパネルを搭載した液晶表示装置を模式的に示す側面断面図である。図2に示す液晶表示装置は、バックライトシステム50、偏光板22、液晶表示セル10及び偏光板20がこの順で積層されてなる画像表示ユニット1と、液晶表示装置の視認側となる偏光板20の上面に設けられた透明樹脂層32と、透明樹脂層32の上面に設けられたタッチパネル30と、タッチパネル30の上面に設けられた透明樹脂層31と、その表面に設けられた透明保護基板(保護パネル)40とから構成される。
なお、図2の液晶表示装置においては、画像表示ユニット1とタッチパネル30との間、及びタッチパネル30と透明保護基板40との間の両方に透明樹脂層が介在しているが、透明樹脂層はこれらの少なくとも一方に介在していればよい。また、タッチパネルがオンセルとなる場合は、タッチパネルと液晶表示セルが一体化される。その具体例としては、図1の液晶表示装置の液晶表示セル10が、オンセルで置き換えられたものが挙げられる。
図1及び2に示す液晶表示装置は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の硬化物を透明樹脂層31又は32として備えているため、耐衝撃性を有し、二重写りがなく鮮明でコントラストの高い画像が得られる。
液晶表示セル10は、当技術分野で周知の液晶材料から構成されるものを使用することができる。また、液晶材料の制御方法によって、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super−twisted nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In−Place−Switching)方式等に分類されるが、本発明では、いずれの制御方法を使用した液晶表示セルであってもよい。
偏光板20及び22としては、当技術分野で一般的な偏光板を使用することができる。
偏光板の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、偏光板の片面に対して、又はその両面に対して実施されていてよい。
偏光板の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、偏光板の片面に対して、又はその両面に対して実施されていてよい。
また、タッチパネル30としては、当技術分野で一般的に用いられているものを使用することができる。
透明樹脂層31又は32は、例えば0.02mm〜3mmの厚さで形成することができる。特に、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、厚膜形成が容易であり、0.1mm以上の透明樹脂層31又は32を形成する場合に好適である。
透明保護基板(保護パネル)40としては、一般的な光学用透明基板を使用することができる。
透明保護基板(保護パネル)としては、例えば、ガラス板、石英板等の無機物の板、アクリル板、ポリカーボネート板等の樹脂板、厚手のポリエステルシート等の樹脂シート等が挙げられる。これらの中でも、高い表面硬度が必要とされる場合には、ガラス板、アクリル板が好ましく、ガラス板がより好ましい。
なお、透明保護基板(保護パネル)40の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、透明保護基板(保護パネル)の片面に対して、又は両面に対して実施されていてよい。また、透明保護基板(保護パネル)は、複数枚の基板を組み合わせて使用することもできる。
透明保護基板(保護パネル)としては、例えば、ガラス板、石英板等の無機物の板、アクリル板、ポリカーボネート板等の樹脂板、厚手のポリエステルシート等の樹脂シート等が挙げられる。これらの中でも、高い表面硬度が必要とされる場合には、ガラス板、アクリル板が好ましく、ガラス板がより好ましい。
なお、透明保護基板(保護パネル)40の表面には、反射防止、防汚、ハードコート等の処理がなされていてもよい。そのような表面処理は、透明保護基板(保護パネル)の片面に対して、又は両面に対して実施されていてよい。また、透明保護基板(保護パネル)は、複数枚の基板を組み合わせて使用することもできる。
バックライトシステム50としては、その構成に特に制限はないが、一般的には反射板等の反射手段とランプ等の照明手段とから構成される。これらの反射手段及び照明手段は、通常の画像表示用装置で適用される公知の手段・構成を適用することができる。
〔画像表示用装置の製造方法〕
本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いた、上記の図1、2に示されたような画像表示用装置は、以下の方法により製造することができる。
まず、図1に示されたような、画像表示ユニットと、透明保護基板(保護パネル)と、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットと透明保護基板(保護パネル)との間に、本発明の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1a)」ともいう)と、当該透明保護基板(保護パネル)面側から光照射して液状硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2a)」ともいう)とを経て製造することができる。
また、図2に示されたような、画像表示ユニットと、タッチパネルと、透明保護基板(保護パネル)と、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットとタッチパネルとの間、及び/又は、タッチパネルと透明保護基板(保護パネル)との間に、本発明の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1b)」ともいう)と、透明保護基板(保護パネル)面側から光照射して液状硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2b)」ともいう)とを経て製造することができる。
工程(1a)及び(1b)において、画像表示ユニットと透明保護基板(保護パネル)との間等に、本発明の樹脂組成物を介在させる方法としては、例えば、ディスペンサーを用いて、画像表示ユニット又は透明保護基板(保護パネル)上に当該樹脂組成物を塗布した後に、真空(減圧)又は大気圧で貼合する方法や、一定の間隔を開けて配置された画像表示ユニット及び透明保護基板(保護パネル)の間に、当該樹脂組成物を注型する方法等が挙げられる。
なお、本発明の樹脂組成物を注型する際には、画像表示ユニット及び透明保護基板(保護パネル)の周囲にダムを形成してもよい。
本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いた、上記の図1、2に示されたような画像表示用装置は、以下の方法により製造することができる。
まず、図1に示されたような、画像表示ユニットと、透明保護基板(保護パネル)と、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットと透明保護基板(保護パネル)との間に、本発明の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1a)」ともいう)と、当該透明保護基板(保護パネル)面側から光照射して液状硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2a)」ともいう)とを経て製造することができる。
また、図2に示されたような、画像表示ユニットと、タッチパネルと、透明保護基板(保護パネル)と、を備える画像表示用装置は、画像表示ユニットとタッチパネルとの間、及び/又は、タッチパネルと透明保護基板(保護パネル)との間に、本発明の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程(以下、「工程(1b)」ともいう)と、透明保護基板(保護パネル)面側から光照射して液状硬化性樹脂組成物を硬化させ、透明樹脂層を形成する工程(以下、「工程(2b)」ともいう)とを経て製造することができる。
工程(1a)及び(1b)において、画像表示ユニットと透明保護基板(保護パネル)との間等に、本発明の樹脂組成物を介在させる方法としては、例えば、ディスペンサーを用いて、画像表示ユニット又は透明保護基板(保護パネル)上に当該樹脂組成物を塗布した後に、真空(減圧)又は大気圧で貼合する方法や、一定の間隔を開けて配置された画像表示ユニット及び透明保護基板(保護パネル)の間に、当該樹脂組成物を注型する方法等が挙げられる。
なお、本発明の樹脂組成物を注型する際には、画像表示ユニット及び透明保護基板(保護パネル)の周囲にダムを形成してもよい。
工程(2a)及び(2b)における光照射は、紫外線、電子線、α線、β線等の活性エネルギー線を照射することで行われ、例えば、紫外線照射装置を用いて行うことができる。なお、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、例えば、露光量が50mJ/cm2と少なくても十分に硬化反応を進行させることができる。そのため、露光量が50mJ/cm2以上であれば、十分に硬化反応を進行させ、硬化物を得ることができる。なお、露光量の上限値は、5,000mJ/cm2以下とすることが好ましい。
なお、露光量とは、紫外線照射装置(オーク社製、製品名「UV−M02(受光器:UV−36)」)等で測定される照度に、照射時間(秒)を掛けた値をいう。
紫外線照射用の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LEDランプ等が挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましい。
なお、光照射の際には、保護パネル面側からの照射と、側面から照射を併用してもよい。また、光照射と同時に硬化性樹脂組成物を含む積層体を加熱する等して、硬化を促進させることもできる。
なお、露光量とは、紫外線照射装置(オーク社製、製品名「UV−M02(受光器:UV−36)」)等で測定される照度に、照射時間(秒)を掛けた値をいう。
紫外線照射用の光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LEDランプ等が挙げられる。これらの中でも、高圧水銀灯、メタルハライドランプが好ましい。
なお、光照射の際には、保護パネル面側からの照射と、側面から照射を併用してもよい。また、光照射と同時に硬化性樹脂組成物を含む積層体を加熱する等して、硬化を促進させることもできる。
以上のように、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置の一つである液晶表示装置について説明したが、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いることにより製造することが可能な画像表示用装置はこれに限られない。例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、陰極線管(CRT)、電界放出ディスプレイ(FED)、有機ELディスプレイ、3Dディスプレイ、電子ペーパー等に適用することも可能である。
特に、画像表示用装置が10インチサイズ以上において、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いて透明樹脂層を作製することがより好適である。
特に、画像表示用装置が10インチサイズ以上において、本発明の液状硬化性樹脂組成物を用いて透明樹脂層を作製することがより好適である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
また、以下の実施例において使用した化合物の数平均分子量(Mn)又は重量平均分子量(Mw)は、以下の方法に基づいて測定した値である。
〔数平均分子量(Mn)又は重量平均分子量(Mw)の測定法〕
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトフラフィー(GPC)を使用して行い、ポリスチレンを標準物質として検量線を作成して決定した。
検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuickMP−H, PStQuick B[東ソー(株)製、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HCL−8320GPC(検出器:示差屈折計又はUV)
(東ソー(株)製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H
(東ソー(株)製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35ml/分
試料濃度:10mg/THF5ml
注入量:20μl
また、以下の実施例において使用した化合物の数平均分子量(Mn)又は重量平均分子量(Mw)は、以下の方法に基づいて測定した値である。
〔数平均分子量(Mn)又は重量平均分子量(Mw)の測定法〕
テトラヒドロフラン(THF)を溶媒としたゲルパーミエーションクロマトフラフィー(GPC)を使用して行い、ポリスチレンを標準物質として検量線を作成して決定した。
検量線の作成にあたっては、標準ポリスチレンとして5サンプルセット(PStQuickMP−H, PStQuick B[東ソー(株)製、商品名])を用いた。
装置:高速GPC装置 HCL−8320GPC(検出器:示差屈折計又はUV)
(東ソー(株)製、商品名)
使用溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム:カラムTSKGEL SuperMultipore HZ−H
(東ソー(株)製、商品名)
カラムサイズ:カラム長が15cm、カラム内径が4.6mm
測定温度:40℃
流量:0.35ml/分
試料濃度:10mg/THF5ml
注入量:20μl
(ポリウレタンアクリレート1の合成)
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備える反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2,000)180g(0.09mol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.33g(0.02mol)、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g及び触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05gをとった。空気を流しながら70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)を2時間かけて均一滴下し、反応を行った。
滴下終了後、5時間反応させたところで、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネートを繰り返し単位として有し、エチレン性不飽和結合を有するポリウレタンアクリレート(重量平均分子量20,000、平均官能基数=2(計算値))を得た。
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備える反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2,000)180g(0.09mol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.33g(0.02mol)、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g及び触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05gをとった。空気を流しながら70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)を2時間かけて均一滴下し、反応を行った。
滴下終了後、5時間反応させたところで、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネートを繰り返し単位として有し、エチレン性不飽和結合を有するポリウレタンアクリレート(重量平均分子量20,000、平均官能基数=2(計算値))を得た。
(ポリウレタンアクリレート2の合成)
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備える反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2,000)186.5g(0.093mol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.60g(0.014mol)、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g及び触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05gをとった。空気を流しながら70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)を2時間かけて均一滴下し、反応を行った。
滴下終了後、5時間反応させたところで、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネートを繰り返し単位として有し、エチレン性不飽和結合を有するポリウレタンアクリレート(重量平均分子量30,000、平均官能基数=2(計算値))を得た。
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管を備える反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2,000)186.5g(0.093mol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.60g(0.014mol)、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g及び触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05gをとった。空気を流しながら70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート22.2g(0.1mol)を2時間かけて均一滴下し、反応を行った。
滴下終了後、5時間反応させたところで、IR測定によりイソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネートを繰り返し単位として有し、エチレン性不飽和結合を有するポリウレタンアクリレート(重量平均分子量30,000、平均官能基数=2(計算値))を得た。
〔実施例1〜9及び比較例1〜4〕
表1に示す配合比で、(A)〜(F)成分を配合し、90℃で60分間加熱攪拌混合して、実施例1〜9及び比較例1〜4の液状硬化性樹脂組成物を調製した。なお表1中の、(A)〜(F)成分についての数値の単位は質量部である。
各実施例及び各比較例で得られた液状硬化性樹脂組成物及びその硬化物について、以下に示す試験を行い、各特性を評価した。その結果を表1に示す。
表1に示す配合比で、(A)〜(F)成分を配合し、90℃で60分間加熱攪拌混合して、実施例1〜9及び比較例1〜4の液状硬化性樹脂組成物を調製した。なお表1中の、(A)〜(F)成分についての数値の単位は質量部である。
各実施例及び各比較例で得られた液状硬化性樹脂組成物及びその硬化物について、以下に示す試験を行い、各特性を評価した。その結果を表1に示す。
(樹脂組成物の粘度)
B型粘度計(東機産業製BL2)を用いて、各実施例及び各比較例で得られた液状硬化性樹脂組成物の25℃における粘度(単位:mPa・s)を測定した。
B型粘度計(東機産業製BL2)を用いて、各実施例及び各比較例で得られた液状硬化性樹脂組成物の25℃における粘度(単位:mPa・s)を測定した。
(ブリードアウト)
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の一角を下側にして立て置きし、95℃の試験槽に投入し、1,000から2,500時間経過後にブリードアウトを目視評価し、下記の基準で評価した。
A:2,500時間経過後に下側の角の形状が保持されている。
B:2,000時間経過後に角から液状物が染み出している。
F:1,000時間経過後に角から液状物が染み出している。
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の一角を下側にして立て置きし、95℃の試験槽に投入し、1,000から2,500時間経過後にブリードアウトを目視評価し、下記の基準で評価した。
A:2,500時間経過後に下側の角の形状が保持されている。
B:2,000時間経過後に角から液状物が染み出している。
F:1,000時間経過後に角から液状物が染み出している。
(黄変性)
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の一角を下側にして立て置きし、95℃の試験槽に1,000時間投入し、ガラス面を透過光で目視し、黄変発生の有無を下記の基準で評価した。
A:試験片外観に変化が見られない。
F:肉眼で黄変が確認できる。
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の一角を下側にして立て置きし、95℃の試験槽に1,000時間投入し、ガラス面を透過光で目視し、黄変発生の有無を下記の基準で評価した。
A:試験片外観に変化が見られない。
F:肉眼で黄変が確認できる。
(耐湿熱信頼性)
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片を、60℃、75%RH(相対湿度)の試験槽に、500時間投入し、剥がれ、気泡、黄変、ドリップ発生の有無を目視評価し、下記の基準で評価した。
A:変化なし。
F:剥がれ、気泡、黄変、ドリップが確認された。
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量2,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片を、60℃、75%RH(相対湿度)の試験槽に、500時間投入し、剥がれ、気泡、黄変、ドリップ発生の有無を目視評価し、下記の基準で評価した。
A:変化なし。
F:剥がれ、気泡、黄変、ドリップが確認された。
(蛍光灯下での液粘度安定性)
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。この試験片をアルミバット上、蛍光灯(日立製)照度500lux下に9時間静置し、その後の状態を下記の基準で評価した。
A:液状を保持しており、ガラスが容易に動く
F:樹脂組成物が硬化しており、ガラスが動かない
2インチのガラス基板に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。この試験片をアルミバット上、蛍光灯(日立製)照度500lux下に9時間静置し、その後の状態を下記の基準で評価した。
A:液状を保持しており、ガラスが容易に動く
F:樹脂組成物が硬化しており、ガラスが動かない
(接着力の評価)
25mm×75mmの厚み1mmのガラス基板(S−1111)に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。2枚のガラスは十字型となるように貼りあわせ、ガラス間の樹脂組成物の形状は直径10mmの円柱となるように調整した。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量5,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の片側のガラスを固定し、もう一方のガラスの端部一点に加重を加えて引き剥がしたときの状態を下記の基準で評価した。
A:ガラスが割れ、樹脂組成物がガラスから剥離しない
F:樹脂組成物がガラスから剥離した
25mm×75mmの厚み1mmのガラス基板(S−1111)に、各実施例及び各比較例で調製した液状硬化性樹脂組成物を滴下し、500μmのスペーサを介して、もう一枚のガラス基板を貼り合わせた。2枚のガラスは十字型となるように貼りあわせ、ガラス間の樹脂組成物の形状は直径10mmの円柱となるように調整した。そして、一方のガラス基板側から、上述の紫外線照射装置を用いて、露光量5,000mJ/cm2の紫外線を照射して、樹脂組成物を硬化させ、試験片を作製した。この試験片の片側のガラスを固定し、もう一方のガラスの端部一点に加重を加えて引き剥がしたときの状態を下記の基準で評価した。
A:ガラスが割れ、樹脂組成物がガラスから剥離しない
F:樹脂組成物がガラスから剥離した
実施例1〜9の液状硬化性樹脂組成物は、適度な粘度を有しており、蛍光灯下での液粘度安定性、に優れている。該樹脂組成物の硬化物は、接着性及び耐湿熱信頼性が共に良好である。
一方、比較例1、2の液状硬化性樹脂組成物の硬化物は、蛍光灯下での液粘度安定性に乏しく、蛍光灯下に静置することでリペア不能となる。
また、比較例3、4の液状硬化性樹脂組成物の硬化物は接着性に乏しく、被着体に応力が加わると剥離した。
一方、比較例1、2の液状硬化性樹脂組成物の硬化物は、蛍光灯下での液粘度安定性に乏しく、蛍光灯下に静置することでリペア不能となる。
また、比較例3、4の液状硬化性樹脂組成物の硬化物は接着性に乏しく、被着体に応力が加わると剥離した。
本発明の液状硬化性樹脂組成物は、適度な粘度を有しており、蛍光灯下での液粘度安定性、に優れている。該樹脂組成物の硬化物は、接着性及び耐湿熱信頼性が共に良好である。
以上の特性を鑑みると、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、液晶表示装置等の画像表示用装置における、保護パネルとタッチセンサー等との間の空間を充填するための構成部材として好適に使用し得る。
以上の特性を鑑みると、本発明の液状硬化性樹脂組成物は、液晶表示装置等の画像表示用装置における、保護パネルとタッチセンサー等との間の空間を充填するための構成部材として好適に使用し得る。
1 画像表示ユニット
10 液晶表示セル
20、22 偏光板
30 タッチパネル
31、32 樹脂層
40 透明保護基板(保護パネル)
50 バックライトシステム
10 液晶表示セル
20、22 偏光板
30 タッチパネル
31、32 樹脂層
40 透明保護基板(保護パネル)
50 バックライトシステム
Claims (8)
- (A)ホモポリマーのガラス転移温度が−20〜150℃であり、かつ脂環式アルキル基又は炭素数17〜20のアルキル基を有するアクリレートと、
(B)(メタ)アクリルアミド誘導体又は分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレートと、
(C)アルキル基の炭素数が4〜16であるアルキルメタクリレートと、
(D)(メタ)アクリロイル基を有する重合体と、
(E)α−ヒドロキシアルキルフェノン系光重合開始剤と、
を含有する液状硬化性樹脂組成物。 - 前記(D)成分が、(メタ)アクリロイル基を有するウレタン重合体である請求項1に記載の液状硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜40質量%、(B)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、5〜15質量%(C)成分の含有量が、前記液状硬化性樹脂組成物の総量に対して、10〜20質量%である請求項1又は2に記載の液状硬化性樹脂組成物。
- 実質的に有機溶媒を含有せず、25℃における粘度が500〜5,000mPa・sである請求項1〜3のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物。
- 画像表示部を有する画像表示ユニットと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。 - 画像表示部を有する画像表示ユニットと、タッチパネルと、保護パネルと、前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に存在する樹脂層と、を含む積層構造を有する画像表示用装置であって、
前記樹脂層が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物の硬化物よりなる、画像表示用装置。 - 画像表示ユニットと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記保護パネルとの間に請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。 - 画像表示ユニットとタッチパネルと保護パネルとを備える画像表示用装置の製造方法であって、
前記画像表示ユニットと前記タッチパネルとの間及び/又は前記タッチパネルと前記保護パネルとの間に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状硬化性樹脂組成物を介在させる工程と、
前記保護パネル面側から光照射して前記液状硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する、画像表示用装置の製造方法。
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CN112365805A (zh) * | 2020-12-09 | 2021-02-12 | 合肥维信诺科技有限公司 | 盖板和显示模组的制作方法 |
-
2013
- 2013-08-20 JP JP2013170634A patent/JP2015040229A/ja active Pending
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