JP6224961B2 - 畜肉用消臭組成物 - Google Patents

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本発明は、畜肉類の特有な不快臭、例えばグラス臭や獣臭等を抑制する組成物に関する。
牛肉、豚肉、鳥肉のような肉は、良質なタンパク質の供給源であると同時に、美味な食品の一つであるため、日本での消費量は高度経済成長期に急増して以来、現在も高い水準で維持されている。そして、その消費量の拡大に対応するために、様々な国から日本に畜肉が輸入されるようになってきている。しかしながら、肉は、生産国の地域の特性、飼育方法により、肉質、風味が異なり、日本人の嗜好にそぐわないものもある。特に、牧草のみで飼育した牛の肉は、飼料である牧草由来の匂いであるグラス臭が問題となっている。
また、肉を長時間冷凍保存したり、畜肉を冷凍後再加熱等処理することにより、畜肉の脂質が酸化されて生じる酸化臭は、warmed−over flavor(WOF)といわれ、肉製品の不快臭として問題となっている。これらの臭いの存在により、臭いに敏感な日本人の味覚にそぐわない肉製品が発生する事態が生じている。
グラス臭や酸化臭の主な原因物質は、揮発性アルデヒド類であることが知られており、特にヘキサナールが不快臭の原因となっていることが明らかにされている。このため、不快な肉臭を消臭する目的でヘキサナールを中心とする揮発性アルデヒドを低減化する様々な検討がなされている。
また、飲食品の旨味を増強するために、畜肉エキス、魚介エキス、野菜エキス、酵母エキスなどの天然エキスが広く用いられているが、液体調味料に使用すると、天然エキスの独特の風味が、液体調味料にとって好まれる風味を阻害する場合がある。
一般的には、肉類を調理する際、不快臭を低減させるために、ショウガ、ネギ、ニンニク、コショウ、ローレル、サンショウ等の香辛料を入れて呈味改善を行っている。さらに、醤油や味噌などの調味料を加えることにより、畜肉由来の不快臭の感じ方を抑える方法も一般的である。しかし、これらの方法は、香辛料や調味料由来の特徴的な香味や色がついてしまうため、その用途は極端に限定されてしまっている。
畜肉類の不快臭を低減するための従来技術としては、低温で0.5〜2.0ヶ月熟成させたもろみを使用する方法(特許文献1参照)、エタノール、アルカリ性塩を含むレモン果汁を含む調味液を添加する方法(特許文献2参照)、粉末もしくは液状のイワシ筋肉由来のペプチドを添加する方法(特許文献3参照)、温水から抽出した昆布エキスを添加する方法(特許文献4参照)、アルギニンを添加する方法(特許文献5参照)、トレハロースを添加する方法(特許文献6参照)等がある。
しかし、上記特許文献1〜4に記載されている技術は、肉に特有の不快臭を低減する効果はあるものの、もろみやレモン果汁、香辛料由来、昆布由来の風味が付くため、肉の加工方法や調理方法が限定される。また、特許文献5に記載されている技術は、アルギニンによる肉の不快臭低減効果はあるが、アルギニン自体が苦味を呈することから、肉にも苦味が付くことが問題となる。さらに、特許文献6に記載されている技術は、トレハロースが高価であるため、肉に多量のトレハロースを添加することはコスト面で難しい。
大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物から得られる高分子多糖には、抗アレルギー作用(特許文献7参照)、免疫調節作用(特許文献8参照)などあることが知られているが、肉特有の不快臭に対する消臭効果は全く知られていない。
特開2004−267057号公報 特許第4792473号公報 特開平6−7118号公報 特開2007−282516号公報 特開2011−254762号公報 特開2001−123194号公報 特開2001−233777号公報 特開2003−327540号公報
本発明の課題は、飲食品の風味を損なうことなく肉に特有な不快臭のみを抑制することのできる肉用消臭組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、大豆を含む原料を麹菌(アスペルギルス・オリゼあるいはアスペルギルス・ソヤ)で発酵させた発酵分解物から得られる水溶性多糖には、肉の特有な不快臭を低減させる効果があること、また、該水溶性多糖を有効成分として含有する組成物は、飲食品の風味を損なうことなく肉に特有な不快臭のみを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、
1)大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物から得られる水溶性多糖を有効成分として含有する畜肉用消臭組成物、
2)水溶性多糖の分子量が10,000以上であり、かつ、多糖を構成するガラクツロン酸比が10%以上である上記1)記載の畜肉用消臭組成物、
3)上記1)または2)のいずれかに記載の畜肉用消臭組成物を0.1%(w/v)以上含有し、かつ、エタノールを3〜15%(v/v)含有する調味液、
に関する。
本発明の畜肉用消臭組成物および調味液は、飲食品の風味を損なうことなく肉に特有な不快臭のみを効果的に抑制することができる。また、本発明の畜肉用消臭組成物の有効成分である水溶性多糖は、大豆原料由来の成分であるため、安全性にも優れている。
水溶性多糖(0.1%(v/v))を添加したときの肉パテから生成するヘキサナール量を示す図である。 水溶性多糖、セルロース、ポリガラクツロン酸をそれぞれ同量添加したとき、肉パテから生成するヘキサナール量を示す図である。 水溶性多糖の濃度を変えたとき、肉パテから生成するヘキサナール量を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の肉用消臭組成物は、大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物から得られる水溶性多糖を有効成分とする。水溶性多糖は、10個以上の単糖がグルコシド結合した水溶性の糖であり、多糖を構成する単糖として、例えば、グルコース、マンノース、フコース、アラビノース、ガラクツロン酸などが挙げられるが、単糖の構造は特に限定されない。原料としては、丸大豆、脱脂加工大豆などの大豆を利用するが、麹菌の生育が良好となるように他の成分を含んでもよく、例えば、小麦、小麦グルテン、米、トウモロコシなどを用いることができる。
大豆を含む原料を加熱処理した後、これに麹菌を生育させることによって本発明の肉用消臭組成物の有効成分である水溶性多糖を得ることができる。すなわち、麹菌が生育することによって産出されるアミラーゼ、セルラーゼなどが、肉特有の不快臭を低減する効果を発揮しない多糖を分解し、不快臭を低減する効果を有する多糖は分解しないため、本発明の有効成分である多糖を効果的に得ることができる。麹菌は、アスペルギルス・オリゼやアスペルギルス・ソヤの使用が、該当する多糖を容易に製造できる観点から望ましい。大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物については、醤油が、大豆、小麦、食塩を原料とし、麹菌で数ヶ月から1年発酵熟成させたものであることから、醤油から本発明の組成物の有効成分である水溶性多糖を得ることもできる。
このようにして得られる水溶性多糖を含む発酵分解物は、エタノール、水、食塩を添加し沈殿させるエタノール沈殿法、合成吸着樹脂やイオン交換樹脂を用いるカラム精製法等により得ることができる。
本発明の有効成分として、肉特有の不快臭をマスキングする水溶性多糖を、醤油のような液体から回収するためには、最終濃度が50%(v/v)のエタノール濃度になるようにエタノールを添加した後、得られる沈殿物を透析し、透析膜を通過しない画分を回収することによって得られる。エタノールの代わりにメタノールやイソプロパノール等も使用できるが、食の安全性や法制度の面からもエタノールを使用することが好ましい。透析膜の代わりに、限外ろ過膜を用いる方法やゲルろ過カラムを用いる方法も利用することができる。また、これらの方法を組み合わせることにより、更に純度の高い水溶性多糖を得ることも可能である。
本発明の肉用消臭組成物は、水溶性多糖を有効成分として組成物中に含んでいればよく、組成物中の水溶性多糖の濃度は特に限定されない。水溶性多糖が組成物中に含まれる濃度は、グルコースを標準物質として用いたフェノール−硫酸法等にて測定する方法等で求めることが可能である。本発明の肉用消臭組成物は、グルコースを標準物質として用いたフェノール−硫酸法で、その組成物の乾燥固形分中に、水溶性多糖が50%(w/w)以上含まれていることが好ましく、この含量の水溶性多糖が含まれている組成物であれば、その物性が固形状であっても液体状であっても用いることができる。
一方、水溶性多糖にガラクツロン酸が含有することは、水溶性多糖を硫酸にて加水分解後、生成した単糖をHPLC、GC、GC−MSなどの機器分析にて分析することにより確認することができる。硫酸の代わりに塩酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等を使用することもできる。機器分析によって求められるガラクツロン酸と単糖の濃度比より、ガラクツロン酸比を求めることができる。ここでの単糖とは、一般的に大豆の多糖の構成単糖として知られているグルコース、ガラクトース、ガラクツロン酸、フコース、ラムノース、キシロース、アラビノース、マンノースのことを指す。単糖としてガラクツロン酸を10%以上含む水溶性多糖では、肉特有の不快臭をマスキングする効果が高いことから、本発明の組成物の有効成分である水溶性多糖はガラクツロン酸比が10%以上であることが好ましい。
水溶性多糖の分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー法やLC−MS法等で求めることができる。LC−MS法は機器が非常に高価で簡単に使用することが難しいため、ゲル濾過クロマトグラフィー法で分子量を測定することが好ましい。大豆を含む原料を麹菌で発酵させる段階で、大豆由来の多糖はほとんど分解されるが、ガラクツロン酸を含む分子量が10,000以上の水溶性多糖は麹菌によって分解されない。この方法で得られる分子量が10,000以上の水溶性多糖は、経済性、安全性に優れているため、本発明の肉用消臭組成物の有効成分として最適である。
本発明の水溶性多糖を含む肉用消臭組成物は、固形状の組成物の場合、組成物を固形状のまま肉に添加することにより、または、固形状の組成物を水に分散させて液体状にしてから肉に添加することによって、畜肉由来の不快臭を抑制することができる。あるいは、畜肉を調理する際に、組成物を含有させて用いることができる。
本発明の調味液は、本発明の畜肉用消臭組成物を0.1%(w/v)以上、かつ、エタノールを含有した水に溶解させることにより得られる。肉用消臭組成物が液体状の場合、液体中に畜肉用消臭組成物が乾燥固形物換算で0.1%(w/v)以上含まれるように混ぜ合わせて、調味液として使用することが可能である。エタノール濃度は、3〜15%(v/v)の範囲であればよいが、好ましくは5〜10%(v/v)の濃度範囲がよい。エタノール濃度が低すぎる場合、浸透効果が少ないため肉特有の不快臭に対する低減効果が少ない。エタノール濃度が高すぎると水溶性多糖の溶解度が減少し、内容物の一部が析出しやすくなり、製品の品質が不安定になる。また、調理時にエタノール臭やエタノールに関連する臭いが付与されて、本来の肉のおいしさを味わえなくなる。また同様の理由で、しょうゆ、味噌、酢、香辛料、レモンなど香りが強いものは本発明の調味液には含まない方が好ましいが、ほとんど香りを発しない塩、砂糖、食品添加物等を添加しても構わない。
本発明の調味液で用いるエタノールは、エチルアルコールであり、食品に用いられる食品用アルコールやエタノールを含む酒類であっても構わない。
本発明の調味液は、水溶性多糖を含有するだけでも効果を発揮するが、さらにエタノール存在下において肉特有の不快臭を低減する効果が高く、相乗的に効果を発揮させることができる。また、調味液として使用する場合には、保存中の防ばい性の観点から、エタノールを含有することが好ましい。
本発明の調味液は、様々な肉の調理や加工法に用いることができる。例えば、揚げ物、筑前煮、焼き肉、照り焼き、カレー、シチュー、ハヤシなどに用いることができる。また、本発明の調味液で処理した肉は、冷凍食品、チルド食品、レトルト食品など数多くの調味食品に利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、それらの例により何ら限定されるものではない。
本明細書の実施例では、畜肉はすべてオーストラリア産牛挽肉を使用した。
牛挽肉に、本発明の肉用消臭組成物、あるいは、本発明の調味液を練りこみ、肉重量が8gになるように計量し、球状に成型した後フライパンで加熱することで、肉パテを調製し、この肉パテを使用してヘキサナールの分析および官能評価を行った。
[ヘキサナールの検出]
肉パテ1個(肉重量8g)に対して水16ml加え、ミキサーにて粉砕した。この粉砕液を5g計量し、内部標準物質(1,2−dichlorobenzene)を添加した後、水5gで希釈した。この希釈液から、ポリジメチルシロキサンをコートしたスターラーバー ツイスター(TwisterTM)〔ゲステル(GERSTEL)社製〕を使用し、ヘキサナールを抽出した。抽出条件は、50℃、2時間攪拌とした。更に、スターラーバーに抽出した香気成分を熱脱着させた後、GC−MSでヘキサナールを検出した。
[ヘキサナールの分析]
肉から生じるヘキサナールの分析は、Gerstel社の加熱脱着装置を装着したアジレント社製GC(HP7890)−MS(HP5975)を用いて行った。GC−MSの分析条件は以下の通りである。

<GC条件>
GCカラム ; HP INNOWax(内径0.25mm、長さ60m、
膜厚0.25μm)
オーブン温度 ; 40℃(1.5分)−(5℃/分)−250℃(15分)
流量 ; 1.8ml/分
インジェクション温度 ; 250℃
インジェクションモード ; スプリットレス

なお、ヘキサナール濃度が低い試験区ほど肉の脂肪酸の酸化やグラス臭が抑制され、不快臭を感じにくくなるということを示している。
[大豆原料由来の水溶性多糖の調製および消臭効果の確認]
キッコーマン社製濃口醤油500mlにエタノール1Lを加え、5分ほど攪拌した後、該溶液を600rpm、10分間、遠心分離し沈殿物を得た。この沈殿物を水に再溶解し、分画分子量5,000の透析膜により2日間透析した後、透析内膜液を凍結乾燥法により乾燥し醤油由来の水溶性多糖を得た。この乾燥物中の多糖量はフェノール−硫酸法で測定し、ガラクツロン酸比は2.0M硫酸で乾燥物を加水分解した後、HPLC法で測定した。すなわち、ガラクツロン酸比は、ガラクツロン酸濃度Cg、単糖(グルコース、ガラクトース、ガラクツロン酸、フコース、ラムノース、キシロース、アラビノース、マンノース)の総濃度Ctとした時、Cg/Ct×100(%)で求めることができる。この醤油由来の水溶性多糖の分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー法にて求めた。測定した結果、平均分子量240,000と平均分子量14,000の2種類の多糖が含まれ、分子量が10,000未満の多糖は存在しなかった。
Figure 0006224961
次に、大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物から得られる水溶性多糖を5.0mg/ml濃度になるように水に溶解した。この多糖溶液を牛挽肉100gに6.4ml添加した肉パテを作製し、畜肉由来の不快臭抑制効果を確認した。コントロール(水を等量添加した肉パテ)と比較した結果、水溶性多糖は肉パテから発生するヘキサナールを約40%に抑制できることを確認した(図1)。
さらに、肉臭(牛肉の嫌な臭い)の評価基準(表2)を用いて、パネラー4名によりコントロールと水溶性多糖を比較する官能評価を行った。表3に官能評価結果を示すが、本発明の水溶性多糖を有効成分とする組成物を使用することにより、肉の嫌な臭いが抑制できることが確認できた。また、コントロールは油の酸化臭を強く感じるが、水溶性多糖を添加した群では、油の酸化臭はマスキングされ、食欲をそそる肉の香りだけがするという評価もあった。
Figure 0006224961
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実施例2で調製した大豆を含む原料を麹菌で発酵させた発酵分解物から得られる水溶性多糖と、多糖の1種であるセルロース(ガラクツロン酸比0%)、ポリガラクツロン酸(ガラクツロン酸比84%)の3種類の多糖を、それぞれ肉パテ1個(8g)あたり4.1mg添加することにより調製した肉パテを用いて、肉臭低減効果の確認を行った。その結果、図2に示すように、ガラクツロン酸を含有する多糖はヘキサナールを低減化する効果を有していたが、セルロースのようにガラクツロン酸を含まない多糖では充分な効果を確認することができなかった。
最適な水溶性多糖量を検証するために、表4記載の成分量になるように配合した調味液を添加した肉パテを実施例1の通り調製した。「牛肉臭(嫌な臭い)」を表2の各評価基準を用いて、パネラー3名により官能評価を行った。その結果、表5に示すように、水溶性多糖濃度が濃くなるほど、肉臭が抑制されることが確認できた。特に、1.0mg/ml(0.1%(w/v))以上の濃度では、肉臭はほとんど感知されることがなく、良好な効果を期待できることがわかった。試験群1,2,5について、ヘキサナールの分析を行った結果、試験群1でコントロールのヘキサナール濃度に比べ約50%に、試験群2で約80%まで低減させることがわかった。(図3)。
Figure 0006224961
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表6記載の諸成分を配合して、本発明の調味液を調製した。この調味液を牛挽肉100gあたり6.3ml添加し、実施例1に従い肉パテを調製した。「牛肉臭(嫌な臭い)」を表2の各評価基準を用いて、パネラー3名により官能評価を行った。また、各試験群に対するコメントも表7下部に示した。
表7に示すように、エタノールが存在することで肉臭が抑制されていることがわかる。しかし、エタノール濃度が20%(v/v)以上になると、エタノール臭が強く感じられるようになり、エタノールが反応することによって生成するエステル臭を中心とする華やかな香りもすることが確認できた。
Figure 0006224961

Figure 0006224961


Claims (2)

  1. 大豆を含む原料菌発酵分解物に由来し、分子量(ゲル濾過クロマトグラフィー法)が10,000以上であり、かつ、ガラクツロン酸比が10%以上である水溶性多糖を有効成分として50%(w/w)以上含有する固形状畜肉用消臭組成物。
  2. 請求項1に記載の固形状畜肉用消臭組成物を0.1%(w/v)以上含有し、かつ、エタノールを3〜15%(v/v)含有するように調製した調味液を用いて、畜肉の不快臭を抑制することを含む、畜肉の消臭方法
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