JP6216258B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置に関するものである。
近年、半導体ウェハなどの基板に対して各種処理を行うために基板処理装置が用いられている。基板処理装置の一例としては、基板の研磨処理を行うためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が挙げられる。
CMP装置は、基板の研磨処理を行うための研磨ユニット、基板の洗浄処理及び乾燥処理を行うための洗浄ユニット、研磨ユニットへ基板を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理及び乾燥処理された基板を受け取るロード/アンロードユニットなどを備える。また、CMP装置は、研磨ユニット、洗浄ユニット、及びロード/アンロードユニット内で基板の搬送を行う搬送ユニットを備えている。CMP装置は、搬送ユニットによって基板を搬送しながら研磨、洗浄、及び乾燥の各種処理を順次行う。
ところで、CMP装置では、基板に対して実際に研磨及び洗浄などの処理を行う本稼働とは別に、CMP装置内で基板が適切に搬送されるか否かを確認するために基板搬送テストが行われる。
基板搬送テストは一般に、テスト用の基板を格納したキャリアを所定場所に設置し、ロード処理を行うことによってキャリアをCMP装置へ近づけてCMP装置へドッキングさせる。続いて、基板搬送テストは、基板のテスト搬送に関するジョブを実行することによって、キャリアから基板を取り出してCMP装置内で搬送させ、搬送が終了した基板をキャリアへ戻す。続いて、基板搬送テストは、アンロード処理を行うことによってキャリアをCMP装置から遠ざけて所定場所へ戻す。
特開2010−103486号公報
しかしながら、従来技術は、基板のテスト搬送に関する複数のジョブを効率的に実行させることについては考慮されていなかった。
すなわち、従来技術では、1つのジョブを実行する場合にキャリアのロード処理とアンロード処理が含まれるため、複数のジョブを連続して実行させる場合に、各ジョブの実行の間にキャリアのアンロード処理とロード処理が介在する。その結果、複数のジョブを効率的に実行することの妨げになっていた。
そこで、本願発明は、基板のテスト搬送に関する複数のジョブを効率的に実行させることを課題とする。
本願発明の基板処理装置の一形態は、上記課題に鑑みなされたもので、基板を格納するキャリアと、前記基板を研磨又は洗浄するための処理室と、前記基板の前記処理室内でのテスト搬送に関する複数のジョブを連続して実行させる制御装置と、を備え、前記制御装
置は、前記複数のジョブの間に、前記キャリアを前記処理室から遠ざけるアンロード処理、及び前記キャリアを前記処理室へ近づけるロード処理を介さずに、前記複数のジョブを連続して実行させる、ことを特徴とする。
本願発明の基板処理装置の一形態において、前記制御装置は、前記複数のジョブを登録順又はランダムに連続して実行させる、ことができる。
本願発明の基板処理装置の一形態において、前記キャリアは、複数の基板を格納可能であり、前記制御装置は、前記キャリアに格納された複数の基板のうち前記複数のジョブによって指定された基板に対して前記複数のジョブを実行させる、ことができる。
本願発明の基板処理装置の一形態において、前記制御装置は、前記複数のジョブのうちの最初のジョブを実行させる前に、前記キャリアが前記ロード処理されているか否かを判定し、前記ロード処理がされていない場合には、前記キャリアを前記ロード処理させて前記最初のジョブを実行させる、ことができる。
本願発明の基板処理装置の一形態において、前記基板処理装置は、前記複数のジョブの連続実行に対する終了条件として、前記基板の搬送枚数又は終了時刻を設定可能であり、前記制御装置は、前記複数のジョブを連続して実行している間に前記終了条件が満たされたか否かを判定し、前記終了条件が満たされた場合には、前記キャリアを前記アンロード処理させて基板テストを終了させる、ことができる。
本願発明の基板処理装置の一形態において、前記キャリアが複数設けられ、前記制御装置は、前記複数のキャリアそれぞれに格納された基板に対して前記複数のジョブを同時に実行させる、ことができる。
かかる本願発明によれば、基板のテスト搬送に関する複数のジョブを効率的に実行させることができる。
図1は、本実施形態の基板処理装置の全体構成を示す平面図である。 図2は、研磨ユニットを模式的に示す斜視図である。 図3(a)は、洗浄ユニットを示す平面図であり、図3(b)は、洗浄ユニットを示す側面図である。 図4は、CMP装置と制御装置(操作用PC)の構成を示す図である。 図5は、制御装置による処理のフローを示す図である。
以下、本願発明の一実施形態に係る基板処理装置を図面に基づいて説明する。以下では、基板処理装置の一例として、CMP装置を説明するが、これには限られない。また、以下では、ロード/アンロードユニット2と、研磨ユニット3と、洗浄ユニット4と、を備える基板処理装置について説明するが、これには限られない。
まず、CMP装置の構成について説明し、その後に、基板のテスト搬送に関する複数のジョブの効率的な実行について説明する。
<基板処理装置>
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理装置の全体構成を示す平面図である。図1に示すように、このCMP装置は、略矩形状のハウジング1を備えており、ハウジング1の
内部は隔壁1a,1bによってロード/アンロードユニット2と研磨ユニット3と洗浄ユニット4とに区画されている。ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。また、洗浄ユニット4は、基板処理動作を制御する制御装置5を有している。
<ロード/アンロードユニット>
ロード/アンロードユニット2は、多数のウェハ(基板)をストックするウェハカセットが載置される2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備えている。これらのフロントロード部20はハウジング1に隣接して配置され、基板処理装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に沿って配列されている。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)などの、ウェハを格納するためのキャリアを搭載することができるようになっている。ここで、SMIF、FOUPは、内部にウェハカセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
また、ロード/アンロードユニット2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設されており、この走行機構21上にウェハカセットの配列方向に沿って移動可能な2台の搬送ロボット(ローダー、搬送機構)22が設置されている。搬送ロボット22は走行機構21上を移動することによってフロントロード部20に搭載されたウェハカセットにアクセスできるようになっている。各搬送ロボット22は上下に2つのハンドを備えている。上側のハンドは、処理されたウェハをウェハカセットに戻すときに使用される。下側のハンドは、処理前のウェハをウェハカセットから取り出すときに使用される。このように、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。さらに、搬送ロボット22の下側のハンドは、その軸心周りに回転することで、ウェハを反転させることができるように構成されている。
ロード/アンロードユニット2は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロードユニット2の内部は、CMP装置外部、研磨ユニット3、及び洗浄ユニット4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。研磨ユニット3は研磨液としてスラリーを用いるため最もダーティな領域である。したがって、研磨ユニット3の内部には負圧が形成され、その圧力は洗浄ユニット4の内部圧力よりも低く維持されている。ロード/アンロードユニット2には、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、またはケミカルフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットからはパーティクルや有毒蒸気、有毒ガスが除去されたクリーンエアが常時吹き出している。
<研磨ユニット>
研磨ユニット3は、ウェハの研磨(平坦化)が行われる領域であり、第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、第4研磨ユニット3Dを備えている。これらの第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、図1に示すように、基板処理装置の長手方向に沿って配列されている。
図1に示すように、第1研磨ユニット3Aは、研磨面を有する研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Aと、ウェハを保持しかつウェハを研磨テーブル30A上の研磨パッド10に押圧しながら研磨するためのトップリング31Aと、研磨パッド10に研磨液やドレッシング液(例えば、純水)を供給するための研磨液供給ノズル32Aと、研磨パッド10の研磨面のドレッシングを行うためのドレッサ33Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素ガス)の混合流体または液体(例えば純水)を霧状にして研磨面に
噴射するアトマイザ34Aとを備えている。
同様に、第2研磨ユニット3Bは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Bと、トップリング31Bと、研磨液供給ノズル32Bと、ドレッサ33Bと、アトマイザ34Bとを備えている。第3研磨ユニット3Cは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Cと、トップリング31Cと、研磨液供給ノズル32Cと、ドレッサ33Cと、アトマイザ34Cとを備えている。第4研磨ユニット3Dは、研磨パッド10が取り付けられた研磨テーブル30Dと、トップリング31Dと、研磨液供給ノズル32Dと、ドレッサ33Dと、アトマイザ34Dとを備えている。
第1研磨ユニット3A、第2研磨ユニット3B、第3研磨ユニット3C、及び第4研磨ユニット3Dは、互いに同一の構成を有しているので、以下、第1研磨ユニット31Aについて説明する。
図2は、第1研磨ユニット3Aを模式的に示す斜視図である。トップリング31Aは、トップリングシャフト36に支持されている。研磨テーブル30Aの上面には研磨パッド10が貼付されており、この研磨パッド10の上面はウェハWを研磨する研磨面を構成する。なお、研磨パッド10に代えて固定砥粒を用いることもできる。トップリング31A及び研磨テーブル30Aは、矢印で示すように、その軸心周りに回転するように構成されている。ウェハWは、トップリング31Aの下面に真空吸着により保持される。研磨時には、研磨液供給ノズル32Aから研磨パッド10の研磨面に研磨液が供給され、研磨対象であるウェハWがトップリング31Aにより研磨面に押圧されて研磨される。
次に、ウェハを搬送するための搬送機構について説明する。図1に示すように、第1研磨ユニット3A及び第2研磨ユニット3Bに隣接して、第1リニアトランスポータ6が配置されている。この第1リニアトランスポータ6は、研磨ユニット3A,3Bが配列する方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間でウェハを搬送する機構である。
また、第3研磨ユニット3C及び第4研磨ユニット3Dに隣接して、第2リニアトランスポータ7が配置されている。この第2リニアトランスポータ7は、研磨ユニット3C,3Dが配列する方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロードユニット側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間でウェハを搬送する機構である
ウェハは、第1リニアトランスポータ6によって研磨ユニット3A,3Bに搬送される。第1研磨ユニット3Aのトップリング31Aは、トップリングヘッドのスイング動作により研磨位置と第2搬送位置TP2との間を移動する。したがって、トップリング31Aへのウェハの受け渡しは第2搬送位置TP2で行われる。同様に、第2研磨ユニット3Bのトップリング31Bは研磨位置と第3搬送位置TP3との間を移動し、トップリング31Bへのウェハの受け渡しは第3搬送位置TP3で行われる。第3研磨ユニット3Cのトップリング31Cは研磨位置と第6搬送位置TP6との間を移動し、トップリング31Cへのウェハの受け渡しは第6搬送位置TP6で行われる。第4研磨ユニット3Dのトップリング31Dは研磨位置と第7搬送位置TP7との間を移動し、トップリング31Dへのウェハの受け渡しは第7搬送位置TP7で行われる。
第1搬送位置TP1には、搬送ロボット22からウェハを受け取るためのリフタ11が配置されている。ウェハはこのリフタ11を介して搬送ロボット22から第1リニアトランスポータ6に渡される。リフタ11と搬送ロボット22との間に位置して、シャッタ(
図示せず)が隔壁1aに設けられており、ウェハの搬送時にはシャッタが開かれて搬送ロボット22からリフタ11にウェハが渡されるようになっている。また、第1リニアトランスポータ6と、第2リニアトランスポータ7と、洗浄ユニット4との間にはスイングトランスポータ12が配置されている。このスイングトランスポータ12は、第4搬送位置TP4と第5搬送位置TP5との間を移動可能なハンドを有しており、第1リニアトランスポータ6から第2リニアトランスポータ7へのウェハの受け渡しは、スイングトランスポータ12によって行われる。ウェハは、第2リニアトランスポータ7によって第3研磨ユニット3C及び/または第4研磨ユニット3Dに搬送される。また、研磨ユニット3で研磨されたウェハはスイングトランスポータ12を経由して洗浄ユニット4に搬送される。
<洗浄ユニット>
図3(a)は洗浄ユニット4を示す平面図であり、図3(b)は洗浄ユニット4を示す側面図である。図3(a)及び図3(b)に示すように、洗浄ユニット4は、第1洗浄室190と、第1搬送室191と、第2洗浄室192と、第2搬送室193と、乾燥室194とに区画されている。第1洗浄室190内には、縦方向に沿って配列された上側一次洗浄モジュール201A及び下側一次洗浄モジュール201Bが配置されている。上側一次洗浄モジュール201Aは下側一次洗浄モジュール201Bの上方に配置されている。同様に、第2洗浄室192内には、縦方向に沿って配列された上側二次洗浄モジュール202A及び下側二次洗浄モジュール202Bが配置されている。上側二次洗浄モジュール202Aは下側二次洗浄モジュール202Bの上方に配置されている。一次及び二次洗浄モジュール201A,201B,202A,202Bは、洗浄液を用いてウェハを洗浄する洗浄機である。これらの一次及び二次洗浄モジュール201A,201B,202A,202Bは垂直方向に沿って配列されているので、フットプリント面積が小さいという利点が得られる。
上側二次洗浄モジュール202Aと下側二次洗浄モジュール202Bとの間には、ウェハの仮置き台203が設けられている。乾燥室194内には、縦方向に沿って配列された上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bが配置されている。これら上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bは互いに隔離されている。上側乾燥モジュール205A及び下側乾燥モジュール205Bの上部には、清浄な空気を乾燥モジュール205A,205B内にそれぞれ供給するフィルタファンユニット207,207が設けられている。上側一次洗浄モジュール201A、下側一次洗浄モジュール201B、上側二次洗浄モジュール202A、下側二次洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、及び下側乾燥モジュール205Bは、図示しないフレームにボルトなどを介して固定されている。
第1搬送室191には、上下動可能な第1搬送ロボット(搬送機構)209が配置され、第2搬送室193には、上下動可能な第2搬送ロボット210が配置されている。第1搬送ロボット209及び第2搬送ロボット210は、縦方向に延びる支持軸211,212にそれぞれ移動自在に支持されている。第1搬送ロボット209及び第2搬送ロボット210は、その内部にモータなどの駆動機構を有しており、支持軸211,212に沿って上下に移動自在となっている。第1搬送ロボット209は、搬送ロボット22と同様に、上下二段のハンドを有している。第1搬送ロボット209は、図3(a)の点線が示すように、その下側のハンドが上述した仮置き台180にアクセス可能な位置に配置されている。第1搬送ロボット209の下側のハンドが仮置き台180にアクセスするときには、隔壁1bに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
第1搬送ロボット209は、仮置き台180、上側一次洗浄モジュール201A、下側一次洗浄モジュール201B、仮置き台203、上側二次洗浄モジュール202A、下側
二次洗浄モジュール202Bの間でウェハWを搬送するように動作する。洗浄前のウェハ(スラリーが付着しているウェハ)を搬送するときは、第1搬送ロボット209は、下側のハンドを用い、洗浄後のウェハを搬送するときは上側のハンドを用いる。第2搬送ロボット210は、上側二次洗浄モジュール202A、下側二次洗浄モジュール202B、仮置き台203、上側乾燥モジュール205A、下側乾燥モジュール205Bの間でウェハWを搬送するように動作する。第2搬送ロボット210は、洗浄されたウェハのみを搬送するので、1つのハンドのみを備えている。図1に示す搬送ロボット22は、その上側のハンドを用いて上側乾燥モジュール205Aまたは下側乾燥モジュール205Bからウェハを取り出し、そのウェハをウェハカセットに戻す。搬送ロボット22の上側ハンドが乾燥モジュール205A,205Bにアクセスするときには、隔壁1aに設けられているシャッタ(図示せず)が開くようになっている。
<基板のテスト搬送に関する複数のジョブの効率的な実行>
次に、基板のテスト搬送に関する複数のジョブの効率的な実行について説明する。
図4は、CMP装置と制御装置(操作用PC)の構成を示す図である。上述のとおり、CMP装置には、ロード/アンロードユニット2、研磨ユニット3、洗浄ユニット4など複数のユニットが含まれる。また、ロード/アンロードユニット2には、ロード/アンロードユニット2内の複数の部品250−1〜250−m(搬送ロボット22など)の動作を制御するためのシーケンサ260が設けられている。複数の部品250−1〜250−mには、例えば、ウェハをCMP装置へ供給するためのインターフェースとなるロードポートを含んでいる。
また、研磨ユニット3には、研磨ユニット3内の複数の部品350−1〜350−n(研磨テーブル、トップリングなど)の動作を制御するためのシーケンサ360が設けられている。また、洗浄ユニット4には、洗浄ユニット4内の複数の部品450−1〜450−p(洗浄モジュール、搬送ロボットなど)の動作を制御するためのシーケンサ460が設けられている。
制御装置5は、ロード/アンロードユニット2(シーケンサ260)、研磨ユニット3(シーケンサ360)、及び洗浄ユニット4(シーケンサ460)と接続されている。制御装置5は、ウェハのテスト搬送に関する制御を行う。
例えば、図4に示すように、ウェハのテスト搬送が開始される前の状態では、CMP装置から離れた所定場所にキャリア500が設けられ、キャリア500にはテスト搬送用のウェハWが格納される。キャリア500には、1枚又は複数枚のウェハを格納することができる。CMP装置は、キャリア500と、研磨ユニット3又は洗浄ユニット4などの処理室、及び制御装置5を備えている。なお、キャリア500は、ウェハの搬送テストの過程で、ロード処理によってウェハの処理室(研磨ユニット3又は洗浄ユニット4)に近づいたり、アンロード処理によって処理室から遠ざかったりする。
制御装置5は、ウェハの処理室(研磨ユニット3又は洗浄ユニット4)でのテスト搬送に関する複数のジョブを連続して実行させる。なお、ジョブとは、例えば、ウェハを処理室内でテスト搬送させるための様々なパラメータ(例えば、搬送経路、又は搬送速度など)を規定したものであり、例えば、CMP装置にあらかじめ設定されているレシピを適宜に組み合わせることによって任意のジョブを作成することができる。また、作成された複数のジョブは、例えば、制御装置5内に設けられている記憶装置などに記憶させることができる。
本実施形態において、制御装置5は、複数のジョブの間に、キャリア500を処理室か
ら遠ざけるアンロード処理、及びキャリア500を処理室へ近づけるロード処理を介さずに、複数のジョブを連続して実行させる。
例えば、制御装置5は、複数のジョブのうちの最初のジョブを実行させる前に、キャリア500がロード処理されているか否かを判定し、ロード処理がされていない場合には、キャリア500をロード処理させて最初のジョブを実行させることができる。つまり、制御装置5は、ウェハのテスト搬送を開始する際には、キャリア500が処理室からアンロード処理された状態であれば、キャリア500のロード処理を行うことによってキャリア500を処理室へ近づけて処理室へドッキングさせる。
続いて、制御装置5は、基板のテスト搬送に関する複数のジョブのうちの最初のジョブを実行させる。つまり、制御装置5は、キャリア500からウェハを取り出して処理室内で搬送させ、搬送が終了したウェハをキャリア500へ戻す。最初のジョブが終了したら、制御装置5は、キャリア500のアンロード処理及びロード処理を行うことなく(キャリア500を処理室へドッキングさせた状態のままで)、次のジョブを実行させる。これを繰り返すことによって、制御装置5は、1つのジョブが終了した後、アンロード処理及びロード処理を介さずに、次のジョブを実行させることによって、複数のジョブを連続して実行させる。
また、制御装置5は、複数のジョブの連続実行に対する終了条件として、ウェハの搬送枚数又は終了時刻を設定可能である。制御装置5は、複数のジョブを連続して実行している間に終了条件が満たされたか否かを判定し、終了条件が満たされた場合には、キャリア500をアンロード処理させて基板テストを終了させる。つまり、制御装置5は、最後のジョブが終了したら(終了条件が満たされた場合には)、キャリア500のアンロード処理を行うことによってキャリア500を処理室から遠ざけて所定場所へ戻す。
以上のように、本実施形態によれば、複数のジョブの実行の間にキャリア500のロード処理とアンロード処理が介在しないので、その結果、複数のジョブを効率的に実行することができる。
また、制御装置5は、複数のジョブを登録順又はランダムに連続して実行させることができる。これによれば、複数のジョブを登録順(作成された順)又はランダムに連続して実行させることができるので、様々なバリエーションでウェハのテスト搬送を行うことができ、その結果、CMP装置の信頼性向上の資することができる。
また、上述のように、キャリア500内には、複数のウェハを格納することができる。制御装置5は、キャリア500に格納された複数のウェハのうち、複数のジョブによって指定されたウェハに対して複数のジョブを実行させることができる。これによれば、キャリア500に格納された複数のウェハのうち、任意のウェハに対してテスト搬送を実行させることができるので、例えば、キャリア500内のウェハの交換などを行うことなくテスト搬送を実行させることができる。その結果、ウェハのテスト搬送をより効率的に行うことができる。
なお、本実施形態においては、1つのキャリア500内に格納されたウェハに対してテスト搬送を行うことを示したが、これに限らず、キャリア500を複数設けることもできる。この場合、制御装置5は、複数のキャリア500それぞれに格納されたウェハに対して複数のジョブを同時に(並行して)実行させることができる。これによれば、複数のキャリア500に格納された複数のウェハを同時にテスト搬送させることができるので、テスト搬送の時間を短縮することができ、その結果、ウェハのテスト搬送をより効率的に行うことができる。
<制御フローチャート>
次に、制御装置5の処理フローについて説明する。図5は、制御装置による処理のフローを示す図である。
図5に示すように、ウェハのテスト搬送が開始されたら、制御装置5は、キャリア500がアンロードされているか否か(キャリア500が処理室から離れた所定位置に存在するか否か)を判定する(ステップS101)。
続いて、制御装置5は、キャリア500がアンロードされていると判定した場合には(ステップS101,Yes)、キャリア500のロード処理の要求を出力する(ステップS102)。続いて、制御装置5は、キャリア500のロード処理が終了したか否かを判定し(ステップS103)、キャリア500のロード処理が終了していないと判定した場合には(ステップS103,No)、ステップS103の処理を繰り返す。
これによって、処理室から離れた所定位置に存在するキャリア500がロード処理され、その結果、キャリア500が処理室に近づいて処理室(CMP装置)へドッキングされる。なお、ステップS102,103は、複数のジョブ処理のうち、最初のジョブ処理を実行する場合にのみ実行される。
制御装置5は、キャリア500のロード処理が終了したと判定した場合には(ステップS103,Yes)、実行すべき複数のジョブ処理の中から該当するジョブ処理の開始要求を出力する(ステップS104)。すなわち、制御装置5は、記憶装置に記憶された複数のジョブの中から、実行すべきジョブを選択し、選択したジョブの処理の開始要求を出力する。ここで、実行すべきジョブとは、複数のジョブを登録順に実行する場合であれば、登録順序の順番にしたがったジョブであり、複数のジョブをランダムに実行する場合であれば、ランダムに選択されたジョブである。
続いて、制御装置5は、ジョブ処理が終了したか否かを判定し(ステップS105)、ジョブ処理が終了していないと判定した場合には(ステップS105,No)、ステップS105の処理を繰り返す。
これによって、CMP装置は、開始要求されたジョブ処理の内容にしたがって、キャリア500からウェハを取り出して処理室内で搬送させ、搬送が終了したウェハをキャリア500へ戻す。
続いて、制御装置5は、複数のジョブの連続実行に対する終了条件を満たすか否かを判定する(ステップS106)。終了条件は、例えば、ウェハの搬送枚数又は終了時刻などがあらかじめ設定されており、制御装置5の記憶装置などに格納することができる。
制御装置5は、終了条件を満たしていると判定した場合には(ステップS106,Yes)、キャリア500のアンロード処理の要求を出力して(ステップS107)、テスト搬送処理を終了する。これにより、キャリア500は、処理室(CMP装置)からアンドッキングされ、処理室から遠ざけて所定場所へ戻される。なお、ステップS107は、複数のジョブ処理のうち、最後のジョブ処理が実行すれた後にのみ実行される。
一方、制御装置5は、終了条件を満たしていないと判定した場合には(ステップS106,No)、ステップS101の処理へ戻り、ステップS101以降の処理を繰り返す。ここで、制御装置5は、キャリア500がアンロードされているか否かを判定するが(ステップS101)、2回目以降のジョブを実行する場合には、キャリア500はロード処
理された状態であるので、キャリア500はアンロードされていない(ステップS101,No)。
この場合、制御装置5は、ステップS104の処理へ進み、実行すべき複数のジョブ処理の中から該当するジョブ処理の開始要求を出力する(ステップS104)。
このように、2回目以降のジョブを実行する場合には、前回のジョブを実行し終わった後のキャリア500のアンロード処理及びロード処理を実行することなく、次のジョブ処理が実行される。したがって、本実施形態によれば、複数のジョブの実行の間にキャリア500のロード処理とアンロード処理が介在しないので、その結果、複数のジョブを効率的に実行することができる。
2 ロード/アンロードユニット
3 研磨ユニット
4 洗浄ユニット
5 制御装置
500 キャリア
W ウェハ

Claims (6)

  1. 基板を格納するキャリアと、
    前記基板を研磨又は洗浄するための処理室と、
    前記基板の前記処理室内でのテスト搬送に関する複数のジョブを連続して実行させる制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記複数のジョブの間に、前記キャリアを前記処理室から遠ざけるアンロード処理、及び前記キャリアを前記処理室へ近づけるロード処理を介さずに、前記複数のジョブを連続して実行させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1の基板処理装置において、
    前記制御装置は、前記複数のジョブを登録順又はランダムに連続して実行させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1又は2の基板処理装置において、
    前記キャリアは、複数の基板を格納可能であり、
    前記制御装置は、前記キャリアに格納された複数の基板のうち前記複数のジョブによって指定された基板に対して前記複数のジョブを実行させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1−3のいずれか1項の基板処理装置において、
    前記制御装置は、前記複数のジョブのうちの最初のジョブを実行させる前に、前記キャリアが前記ロード処理されているか否かを判定し、前記ロード処理がされていない場合には、前記キャリアを前記ロード処理させて前記最初のジョブを実行させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1−4のいずれか1項の基板処理装置において、
    前記基板処理装置は、前記複数のジョブの連続実行に対する終了条件として、前記基板の搬送枚数又は終了時刻を設定可能であり、
    前記制御装置は、前記複数のジョブを連続して実行している間に前記終了条件が満たされたか否かを判定し、前記終了条件が満たされた場合には、前記キャリアを前記アンロード処理させて基板テストを終了させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1−5のいずれか1項の基板処理装置において、
    前記キャリアが複数設けられ、
    前記制御装置は、前記複数のキャリアそれぞれに格納された基板に対して前記複数のジョブを同時に実行させる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
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