JP6213778B2 - 印刷物作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷物を作成する印刷物作成装置に関する。
裏面に糊面を備えた粘着テープを搬送しつつ、所望の印字を形成する印刷物作成装置(印刷機)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術において、印字が形成された粘着テープ(耐洗文字入りテープ)は、芯材まわりに順次巻き取られることで、ロール状の印刷物が作成される。
実用新案登録第3093958号公報
上記のようにして印字形成が行われる場合、例えば印字ヘッドやその近傍への塵埃等の付着物によりかすれが発生したり等、印字品質が低下する場合がある。上記のように印字済みの粘着テープの巻き取りによって印刷物が作成される場合に、印刷物の作成が終了した後に上記かすれの発生等が見つかった場合には、巻き取りにより生成された印刷物がすべて不良品となり無駄となってしまうという課題があった。
本発明の目的は、印刷物の生成後における不良品発生による無駄を防止できる、印刷物作成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、粘着テープを搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラを駆動する搬送用モータと、前記搬送ローラにより搬送される前記粘着テープに対し、発熱素子により所望の印字を形成して印字済み粘着テープとする印字ヘッドと、前記印字済み粘着テープを所定の軸心まわりに順次巻き取って、ロール状の印刷物を作成する巻き取り機構と、前記巻き取り機構を駆動する巻取用モータと、前記搬送ローラ、前記搬送用モータ、前記印字ヘッド、前記巻き取り機構、及び、前記巻取用モータを内包する筐体と、前記筐体に設けられ、前記筐体の内部に配置された前記巻き取り機構により巻き取られる前記印字済み粘着テープを、当該筐体の外部から視認するための視認窓と、前記印刷物の作成開始前の準備動作時に、前記粘着テープの弛みを除去するように、前記搬送用モータ及び前記巻取用モータを連携して制御する、第1連携制御手段と、前記第1連携制御手段の制御による前記粘着テープの弛み除去の後、前記印刷物の作成開始前に、前記粘着テープに対し所定のテストパターンを印字形成するように、前記搬送用モータ、前記巻取用モータ、及び前記発熱素子を連携して制御する、第2連携制御手段と、前記第2連携制御手段の制御による前記粘着テープへの前記テストパターンの形成後、前記粘着テープに形成された前記テストパターンが前記視認窓の近傍に到達して停止するように、前記搬送用モータ及び前記巻取用モータを連携して制御する、第3連携制御手段と、を有することを特徴とする。
本願発明の印刷物作成装置においては、搬送用モータで駆動される搬送ローラによって粘着テープが搬送されると、その搬送される粘着テープに対し、印字ヘッドによって所望の印字が形成される。印字が形成された印字済み粘着テープは、巻取用モータで駆動される巻き取り機構によって所定の軸心まわりに順次巻き取られることで、ロール状の印刷物が作成される。
ここで、一般に、印字ヘッドにより印字形成が行われる場合、例えば印字ヘッドやその近傍への塵埃等の付着物によりかすれが発生したり等、印字品質が低下する場合がある。上記のように印字済み粘着テープの巻き取りによって印刷物が作成される場合に、印刷物の作成が終了した後に上記かすれの発生等が見つかった場合には、巻き取りにより生成された印刷物がすべて不良品となり無駄となってしまう。
そこで、本願発明では、粘着テープの弛みを除去するために行われる準備動作の後でかつ印刷物の作成開始前において、第2連携制御手段が、搬送用モータ、巻取用モータ、発熱素子を連携して制御することで、搬送ローラ、巻き取り機構、印字ヘッドが協働して、粘着テープに対し所定のテストパターンを印字形成する。
このとき、本願発明においては、筐体に、巻き取り機構で巻き取られる印字済み粘着テープを視認するための視認窓が設けられている。そして、第3連携制御手段が、搬送用モータ及び巻取用モータを連携して制御することで搬送ローラ及び巻き取り機構を協働させ、上記のように印字形成されたテストパターンを視認窓の近傍に到達して停止させる。これにより、ユーザは、粘着テープに形成されたテストパターンを、視認窓を介して視認することができる。したがって、ユーザは、実際に印刷物の作成が開始されるよりも前に、上述のようなかすれの発生等によって印字品質が低下していないかどうかを、視覚的に確認することができる。この結果、前述のような無駄に不良品が生じるのを防止することができるので、利便性を向上することができる。
本発明によれば、印刷物の生成後における不良品発生による無駄を防止することができる。
本発明の一実施形態に係わるテープ印刷装置の外観を表す斜視図である。 テープ印刷装置の内部構造を表す側断面図である。 テープ印刷装置の第1開閉カバー、第2開閉カバー、及び前方側開閉カバーが開いた状態の外観を表す斜視図である。 テープ印刷装置の第1開閉カバー、第2開閉カバー、及び前方側開閉カバーを開けてテープカートリッジ及びインクリボンカートリッジを取り外した状態を表す斜視図である。 テープカートリッジの全体構成を表す斜視図である。 テープ印刷装置の制御系の構成を表す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態の比較例における、印字済みテープの斜視図、及び、生成された第2ロールの斜視図である。 準備処理におけるテープ搬送・巻き取り挙動等を表す説明図である。 テストパターンの形成時におけるテープ搬送・印字形成・テープ巻き取り挙動等を表す説明図である。 テストパターンにホワイトラインが生じている場合における、印字済みテープの搬送途中及び搬送停止状態を表す説明図である。 テストパターンにホワイトラインが生じなかった場合における、印字済みテープの搬送途中及び搬送停止状態を表す説明図である。 印刷物作成時におけるテープ搬送・切断・テープ巻き取り挙動等を表す説明図である。 CPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。 ステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。 斜め方向に延びる直線状のテストパターンを印字形成する変形例を表す図である。 2つのパターンを千鳥配列することで全体として斜め方向に延びるテストパターンを印字形成する変形例を表す説明図である。 テストパターンの印字形成中心がずれている場合にオフセット調整を行う変形例を表す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面中に「前方」「後方」「左方」「右方」「上方」「下方」の注記がある場合は、明細書中の説明における「前方(前)」「後方(後)」「左方(左)」「右方(右)」「上方(上)」「下方(下)」とは、その注記された方向を指す。
<テープ印刷装置の概略構成>
まず、図1〜図4を参照しつつ、本実施形態に係わるテープ印刷装置の概略構成について説明する。
<筐体>
図1〜図4において、本実施形態のテープ印刷装置1(印刷物作成装置に相当)は、装置外郭を構成する筐体2を有している。筐体2は、筐体本体2aと、後方側開閉部8と、前方側開閉カバー9と、を備えている。
筐体本体2a内には、後方側に設けられた第1収納部3と、前方側に設けられた第2収納部5及び第3収納部4と、が備えられている。
後方側開閉部8は、筐体本体2aの後方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この後方側開閉部8は、回動することで、第1収納部3の上方を開閉可能である。この後方側開閉部8は、第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bにより構成されている。
第1開閉カバー8aは、筐体本体2aの後方側の上部に設けられた所定の回動軸心K1まわりに回動することで、第1収納部3のうち前方側の上方を開閉可能である。詳細には、第1開閉カバー8aは、第1収納部3のうち前方側の上方を覆う閉じ位置(図1、図2の状態)から、第1収納部3のうち前方側の上方を露出させる開き位置(図3、図4の状態)までの間で回動可能である。
第1開閉カバー8aの内部には、ヘッド保持体10が設けられている(図3も参照)。そして、第1開閉カバー8aは、上記の回動軸心K1まわりに回動することで、ヘッド保持体10に備えられた印字ヘッド11を、筐体本体2aに設けられた搬送ローラ12に対して相対的に離反・近接可能である。すなわち、第1開閉カバー8aの上記閉じ位置(図1、図2の状態)では印字ヘッド11が搬送ローラ12に対して近接し、第1開閉カバー8aの上記開き位置(図3、図4の状態)では、印字ヘッド11が搬送ローラ12から離反する。
第2開閉カバー8bは、上記第1開閉カバー8aよりも後方側に設けられており、筐体本体2aの後方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K2まわりに回動することで、第1収納部3のうち後方側の上方を、上記第1開閉カバー8aの開閉とは別個に開閉可能である。詳細には、第2開閉カバー8bは、第1収納部3のうち後方側の上方を覆う閉じ位置(図1及び図2の状態)から、第1収納部3のうち後方側の上方を露出させる開き位置(図3及び図4の状態)までの間で回動可能である。
そして、これら第1開閉カバー8a及び第2開閉カバー8bは、それぞれが閉じ状態であるときに、当該第1開閉カバー8aの外周部18と当該第2開閉カバー8bの縁部19とが互いに略接触して、第1収納部3の上方の略全部を覆うように構成されている。
前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上部に対し開閉可能に接続されている。この前方側開閉カバー9は、筐体本体2aの前方側の上端部に設けられた所定の回動軸心K3まわりに回動することで、第3収納部4の上方を開閉可能である。詳細には、前方側開閉カバー9は、第3収納部4の上方を覆う閉じ位置(図1、図2の状態)から、第3収納部4の上方を露出させる開き位置(図3、図4の状態)までの間で回動可能である。
<被印字テープロール及びその周辺>
このとき、図2〜図4に示すように、筐体本体2aにおける、閉じ状態での前方側開閉カバー9の下方にある第1所定位置13には、テープカートリッジTK(図2参照)が着脱可能に装着される。このテープカートリッジTKは、軸心O1まわりに巻回形成された第1ロールR1を備えている。
すなわち、テープカートリッジTKは、図5に示すように、第1ロールR1と、連結アーム16とを備えている。連結アーム16は、後方側に設けられた左・右一対の第1ブラケット部20,20と、前方側に設けられた左・右一対の第2ブラケット部21,21とを備えている。
第1ブラケット部20,20は、上記第1ロールR1を、軸心O1に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では第1ロールR1を当該軸心O1まわりに回転可能に保持する。これら第1ブラケット部20,20は、上端部において左右方向に略沿って延設された第1接続部22により第1ロールR1の外径との干渉を回避しつつ接続されている。
第1ロールR1は、テープカートリッジTKが筐体本体2aの内部に装着された際には回転自在となる。第1ロールR1は、繰り出しにより消費される被印字テープ150(粘着テープに相当:後述する被印字層154、基材層153、粘着剤層152、剥離材層151を備える。図2中拡大図参照)を、あらかじめ左右方向の軸心O1まわりに巻回している。
第1収納部3には、上記テープカートリッジTKの装着によって、第1ロールR1が上方から受け入れられ、被印字テープ150の巻回の軸心O1が左右方向となる状態で収納される。そして、第1ロールR1は、第1収納部3に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において当該第1収納部3内で所定の回転方向(図2中のA方向)に回転することで、被印字テープ150を繰り出す。
本実施形態では、粘着性を備えた被印字テープ150が用いられる場合を例示している。すなわち、被印字テープ150は、被印字層154、基材層153、粘着剤層152、剥離材層151が、厚さ方向一方側(図2中の上方側)から他方側(図2中の下方側)へ向かって、この順序で積層されている。被印字層154は、上記印字ヘッド11によるインクの熱転写によって所望の印字部155(図2中の部分拡大図参照)が形成される層である。粘着剤層152は、基材層153を適宜の被着体(図示省略)に貼り付けるための層である。剥離材層151は、粘着剤層152を覆う層である。
<搬送ローラ及び印字ヘッド>
図2〜図4に戻り、筐体本体2aにおける第1収納部3及び第2収納部5の中間上方側には、上記搬送ローラ12が設けられている。搬送ローラ12は、筐体本体2aの内部に設けられた搬送用モータM1によりギア機構(図示省略)を介して駆動されることで、第1収納部3に収納された第1ロールR1から繰り出される被印字テープ150を、テープ幅方向が左右方向となるテープ姿勢で搬送する。
また、第1開閉カバー8aに設けられた上記ヘッド保持部10には、上記印字ヘッド11が備えられている。印字ヘッド11は、上述したように、第1開閉カバー8aが回動軸心K1まわりに回動することで、搬送ローラ12に対して相対的に離間・近接可能である。すなわち、第1開閉カバー8aが閉じ状態となると、印字ヘッド11が搬送ローラ12に近接し、第1開閉カバー8aが開き状態となると、印字ヘッド11が搬送ローラ12から離間する。この印字ヘッド11は、搬送ローラ12により搬送される被印字テープ150を当該搬送ローラ12と協働して挟持するように、ヘッド保持部10のうち閉じ状態での第1開閉カバー8aにおいて搬送ローラ12の上方に対向する位置に配置されている。したがって、第1開閉カバー8aが閉じ状態である場合には、印字ヘッド11と搬送ローラ12とは、互いに上下方向に対向して配置される。そして、印字ヘッド11は、搬送ローラ12との間に挟まれた状態の被印字テープ150の被印字層154に対し、後述するインクリボンカートリッジRKのインクリボンIBを用いて上記印字部155を形成して、印字済みテープ150′とする。
<インクリボンカートリッジ>
図2及び図3に示すように、筐体本体2aにおける閉じ状態での第1開閉カバー8aの下方でかつテープカートリッジTKの上方となる第2所定位置14には、インクリボンカートリッジRKが着脱可能に装着される。このインクリボンカートリッジRKは、未使用のインクリボンIBを繰り出し可能に巻回したリボン繰り出しロールR4と、リボン巻き取りロールR5とを備えている。インクリボンカートリッジRKは、後方側の繰り出しロール収納部81と、前方側の巻き取りロール収納部82と、が中央の連結部(図示省略)によって連結されている。連結部は、リボン繰り出しロールR4から繰り出された上記インクリボンIBをインクリボンカートリッジRK外に露出させるようにしつつ、上記巻き取りロール収納部82と上記繰り出しロール収納部81とを連結する。
リボン繰り出しロールR4は、繰り出しロール収納部81内において回転自在に支持されており、インクリボンカートリッジRKが装着された状態において所定の回転方向(図2中のD方向)に回転することで、印字ヘッド11による印字形成を行うためのインクリボンIBを繰り出す。
リボン巻き取りロールR5は、巻き取りロール収納部82内において回転自在に支持されており、インクリボンカートリッジRKが装着された状態において所定の回転方向(図2中のE方向)に回転することで、印字形成後の使用済みのインクリボンIBを巻き取る。
すなわち、図2において、リボン繰り出しロールR4から繰り出されるインクリボンIBは、印字ヘッド11と搬送ローラ12との間に挟まれた状態の被印字テープ150のさらに印字ヘッド11側に配置されて印字ヘッド11の下方に接触する。そして、印字ヘッド11からの加熱によりインクリボンIBのインクが、被印字テープ150の被印字層154に転写されて印字部155の形成が実行された後、使用済みのインクリボンIBが、リボン巻き取りロールR5に巻き取られる。
<剥離材ロール及びその周辺>
図5に示すように、テープカートリッジTKの連結アーム16は、例えば略水平なスリット形状を含む引き剥がし部17を備えている。この引き剥がし部17は、第1ロールR1から繰り出されて前方側へと搬送される印字済みテープ150′から、剥離材層151を引き剥がす部位である。上記のようにして印字が形成された印字済みテープ150′は、図2に示すように、上記引き剥がし部17によって上記剥離材層151が引き剥がされることで、剥離材層151と、それ以外の被印字層154、基材層153及び粘着剤層152からなる印字済みテープ150″とに分離される。なお、印字済みテープ150′及び印字済みテープ150″が、各請求項記載の印字済み粘着テープに相当する。
テープカートリッジTKは、図2及び図5に示すように、上記引き剥がされた剥離材層151が軸心O3まわりに巻回されることで形成される、上記第3ロールR3を有している。すなわち、上述したテープカートリッジTKの装着によって、第3ロールR3が上方から上記第2収納部5に受け入れられ、剥離材層巻回用の軸心O3が左右方向となる状態で収納される。そして、第3ロールR3は、第2収納部5に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において、筐体本体2a内に設けられた剥離紙巻取用モータM3によりギア機構(図示省略)を介して駆動され、第2収納部5内で所定の回転方向(図2中のC方向)に回転することで、剥離材層151を巻き取る。
このとき、図5に示すように、テープカートリッジTKの上記第2ブラケット部21,21は、上記第3ロールR3を、軸心O3に沿った左・右両側から挟みこむようにし、テープカートリッジTKが筐体本体2aに装着された状態では第3ロールR3を当該軸心O3まわりに回転可能に保持する。これら第2ブラケット部21,21は、上端部において左右方向に略沿って延設された第2接続部23により接続されている。そして、後方側の第1ブラケット部20,20及び第1接続部22と、前方側の第2ブラケット部21,21及び第2接続部23とは、左・右一対のロール連結ビーム部24,24により連結されている。
また、図5中では、軸心O3まわりに剥離材層151が巻回され第3ロールR3が形成される前の状態(未使用のテープカートリッジTKである場合)を示している。すなわち、当該剥離材層151の幅方向両側を挟み込むように設けられている略円形の上記ロールフランジ部f3,f4を図示するとともに、便宜的に第3ロールR3が形成される箇所に符号「R3」を付している。
<印字済みテープロール及びその周辺>
一方、図2及び図4に示すように、上記第3収納部4には、上記印字済みテープ150″を順次巻回するための、巻き取り機構40が上方から受け入れられる。巻き取り機構40は、印字済みテープ150″の巻回の軸心O2が左右方向となる状態で、軸心O2まわりに回転可能に支持されるように収納される。そして、巻き取り機構40が、第3収納部4に収納された状態において、筐体本体2aの内部に設けられた粘着巻取用モータM2により不図示のギア機構を介して駆動され、第3収納部4内で所定の回転方向(図2中のB方向)に回転することで、印字済みテープ150″を巻き取って積層する。これにより、巻き取り機構40の外周側に印字済みテープ150″が順次巻回されて、第2ロールR2が形成される。
<カッター機構>
また、図2に示すように、テープ搬送方向に沿って印字ヘッド11の下流側でかつ第2ロールR2の上流側に、カッター機構30が設けられている。
カッター機構30は、詳細な図示を省略するが、可動刃と、可動刃を支持しテープ幅方向(言い替えれば左右方向)に走行可能な走行体とを有している。そして、カッターモータMC(後述の図6参照)の駆動により走行体が走行し可動刃がテープ幅方向に移動することで、上記印字済みテープ150″を幅方向に切断する。
<テープ印刷装置の動作の概略>
次に、上記構成のテープ印刷装置1の動作の概略について説明する。
すなわち、上記第1所定位置13にテープカートリッジTKが装着されると、筐体本体2aの後方側に位置する第1収納部3に第1ロールR1が収納され、筐体本体2aの前方側に位置する第2収納部5に第3ロールR3を形成する軸心O3側が収納される。また、筐体本体2aの前方側に位置する第3収納部4には、第2ロールR2を形成するための巻き取り機構40が収納される。
このとき、搬送ローラ12が駆動されると、第1収納部3に収納された第1ロールR1の回転により繰り出される被印字テープ150が、前方側へ搬送される。そして、搬送される被印字テープ150の被印字層154に対し、印字ヘッド11により所望の印字が形成されて、印字済みテープ150′となる。印字形成された印字済みテープ150′は、さらに前方側へ搬送されて引き剥がし部17まで搬送されると、当該引き剥がし部17において剥離材層151が引き剥がされて印字済みテープ150″となる。引き剥がされた剥離材層151は、下方側へ搬送されて第2収納部5へ導入され、当該第2収納部5内において巻回されて第3ロールR3が形成される。
一方、剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″は、さらに前方側へ搬送されて第3収納部4へ導入され、当該第3収納部4内の巻き取り機構40の外周側に巻回されて第2ロールR2が形成される。その際、搬送方向下流側(すなわち前方側)に設けられたカッター機構30が印字済みテープ150″を切断する。これにより、ユーザの所望のタイミングで、第2ロールR2に巻回されていく印字済みテープ150″を切断し、切断後は第2ロールR2を第3収納部4から取り出すことができる。
なおこのとき、図示による説明を省略するが、第1ロールR1に、非粘着テープ(上記粘着剤層152及び剥離材層151のないもの)が巻回されていても良い。この場合においても、第1収納部3には、テープカートリッジTKの装着によって、非粘着テープが巻回された第1ロールR1が上方から受け入れられ、非粘着テープの巻回の軸心O1が左右方向となる状態で収納される。そして、第1ロールR1は、第1収納部3に収納された状態(テープカートリッジTKが装着された状態)において当該第1収納部3内で所定の回転方向(図2中のA方向)に回転することで、非粘着テープを繰り出す。
またこのとき、上記非粘着テープ(又は上記被印字テープ150でもよい)の搬送経路を、第2ロールR2へ向かう側と排出口(図示省略)へ向かう側との相互間で切り替える、シュート15(図2参照)が配されていても良い。すなわち、切替レバー(図示省略)によるシュート15の切替操作でテープ経路を切り替えることで、印字形成後の非粘着テープ(又は印字済みテープ150″)を上述のように第3収納部4内において巻回することなく、筐体2の例えば第2開閉カバー8b側に設けた排出口(図示省略)から、そのまま筐体2外部へ排出するようにしても良い。
<制御系>
次に、図6を用いて、テープ印刷装置1の制御系について説明する。図6において、テープ印刷装置1には、所定の演算を行う演算部を構成するCPU212が備えられている。CPU212は、RAM213及びROM214に接続されている。CPU212は、RAM213の一時記憶機能を利用しつつROM214に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによってテープ印刷装置1全体の制御を行う。
また、CPU212は、上記搬送ローラ12を駆動する上記搬送用モータM1の駆動制御を行うモータ駆動回路218と、上記第2ロールR2を駆動する上記粘着巻取用モータM2の駆動制御を行うモータ駆動回路219と、上記第3ロールR3を駆動する上記剥離紙巻取用モータM3の駆動制御を行うモータ駆動回路220と、上記印字ヘッド11に備えられた発熱素子(図示省略)の通電制御を行う印字ヘッド制御回路221と、上記可動刃を備えた走行体を走行させるカッターモータMCの駆動制御を行うモータ駆動回路222と、適宜の表示を行う表示部215と、ユーザが適宜に操作入力可能な操作部216と、に接続されている。また、CPU212は、この例では、外部端末としてのPC217に接続されるが、テープ印刷装置1が(いわゆるオールインワンタイプで)単独で動作する場合には、接続されなくてもよい。
ROM214には、所定の制御処理を実行するための制御プログラム(後述する図14、図13のフローの処理を実行するプログラムを含む)が記憶されている。RAM213には、例えば上記操作部216(又は上記PC217)でのユーザの操作に対応して生成された印字データ(後述のステップS204参照)を、上記被印字層154の所定の印字領域に印字するためのドットパターンデータに展開して記憶するイメージバッファ213aが備えられている。CPU212は、上記制御プログラムに基づき、搬送ローラ12により被印字テープ150を繰り出しつつ、イメージバッファ213aに記憶された上記ドットパターンデータに対応した1つのイメージを、印字ヘッド11によって被印字テープ150に対し繰り返して印刷する。
以上において、本実施形態の特徴は、上述のようにして印字済み粘着テープ150″により第2ロールR2が生成されるときの不良品発生を防止する手法にある。以下、その詳細を、順を追って説明する。
<比較例>
上記のようにして、印字ヘッド11により印字形成が行われる場合、例えば印字ヘッド11やその近傍への塵埃等の付着物により、かすれの発生等の印字品質の低下が起こる場合がある。例えば。本実施形態の比較例として図7(a)に示すように、印字ヘッド11やその近傍へ塵埃等が付着すると、上記印字済みテープ150″における、上記付着部分に対応する印字形成の一部分(この例では文字「AAA」の一部)に上記かすれや部分欠落が発生し、いわゆるホワイトラインHL(非印字部分。後述の図10(a)及び図10(b)も参照)となる。そして、図7(b)に示すように、上記のように印字済みテープ150″の巻き取りによって第2ロールR2が作成される場合に、第2ロールR2の作成が終了した後に上記ホワイトラインが見つかった場合には、巻き取りにより生成された第2ロールR2がすべて不良品となり無駄となってしまう。
<実施形態の手法の概要>
そこで、本実施形態では、実際に第2ロールR2の作成が開始されるよりも前に、ホワイトラインHLの発生等によって印字品質が低下していないかどうかを、視覚的に確認できるようにする。具体的には、本実施形態では、上記図1に示すように、前方側開閉カバー9の前方側端部近傍に、巻き取り機構40で巻き取られる印字済みテープ150″を視認可能な矩形状の視認窓300が設けられる(但し上記図2では煩雑防止のために図示省略)。そして、印字ヘッド11により被印字テープ150に対し所定のテストパターンS(後述の図10及び図11等参照)が印字形成された後、テープ巻き取り及びテープ搬送が行われて、印字済みテープ150″の上記テストパターンSが形成された部位が視認窓300の近傍に到達して停止する。そして、当該テストパターンSの品質をユーザが装置外部より視認することで、上記ホワイトラインHLの発生等によって印字品質が低下していないかどうかを、視覚的に確認することができる。
なお、上記のテストパターンSの形成及び視認可能位置への搬送動作は、本実施形態では、所定の準備処理(詳細は後述)の後に実行される。この準備処理を含む、本実施形態のテープ搬送・巻き取りの挙動を、図8〜図12により説明する。
<準備処理>
本実施形態では、上述したような、印字ヘッド11による印字形成が行われる前に、被印字テープ150の弛みを除去するために上記準備処理が行われる。図8(a)〜(c)に、この準備処理の工程を模式的に示す。
まずユーザは、テープカートリッジTKの第1ロールR1から手動で被印字テープ150を繰り出し、繰り出した被印字テープ150を搬送ローラ12と印字ヘッド11の間に通す(図8(a)参照)。このとき、CPU212は所定の時間だけ、搬送ローラ12を搬送方向に回転させるように、搬送用モータM1を制御する。なお、このようにして搬送ローラ12と印字ヘッド11の間に通され、それらの下流側に進出した被印字テープ150を、説明の便宜上、テープ150−0と称する。このテープ150−0は、後述の印字ヘッド11による印字形成(テストパターンSの形成を含む)の開始後における、印字済みテープ150′に対応する部位である。
その後、ユーザは、上記テープ150−0から剥離材層151を手動で引き剥がし、基材層153及び粘着剤層152からなるテープ150−1の先端を、第2ロールR2を形成するための巻き取り機構40の巻芯41(図4参照)に固定する。なお、このテープ150−1は、後述の印字ヘッド11による印字形成(テストパターンSの形成を含む)の開始後における、印字済みテープ150″に対応する部位である。上記固定により、これ以降の巻芯41の回転に伴うテープ150−1及び上記印字済みテープ150″の巻回によって、上記第2ロールR2が形成されることとなる。その一方で、ユーザは、テープ150−0から引き剥がした剥離材層151の先端を、第3ロールR3を形成するための巻芯29(図5参照)に固定する(図8(b)参照)。これにより、これ以降の巻芯29の回転に伴う剥離材層151の巻回によって、上記第3ロールR3が形成されることとなる。
この状態で、CPU212は所定の時間だけ、搬送ローラ12を停止させると共に、上記巻芯41だけを巻き取り方向に回転させるように、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2を制御する(図8(b)参照)。これにより、剥離材層151が引き剥がされた上記テープ150−1は、停止した搬送ローラ12と巻き取り方向に回転する巻芯41とによって引っ張られ、弛みが除去された時点で巻芯41の回転が停止して、張力が作用した状態となる。なお、このようにテープ150−1に張力が作用しているはずの時点で、巻芯41の回転が検出された場合には、巻芯41に対するテープ150−1の先端の固定が不良であるために巻芯41(言い換えれば第2ロールR2)が空回りしているとみなして、不具合を報知する(後述のステップS135、ステップS190参照)。
次に、CPU212は所定の時間だけ、搬送ローラ12を停止させると共に、上記巻芯29だけを巻き取り方向に回転させるように、搬送用モータM1、剥離紙巻取用モータM3を制御する(図8(c)参照)。これにより、テープ150−0から引き剥がされた剥離材層151は、停止した搬送ローラ12と巻き取り方向に回転する巻芯29(言い換えれば第3ロールR3)とによって引っ張られ、弛みが除去された時点で巻芯29の回転が停止して、張力が作用した状態となる。またこのとき、上記第2ロールR2のみの回転でのテープ150−0の引き込みにより、テープ150−0と剥離材層151との剥離点が移動した場合でも、元の位置に戻すことができる(図8(c)中の破線部参照)。なお、このように剥離材層151に張力が作用しているはずの時点で第3ロールR3の回転が検出された場合には、上記巻芯29に対する剥離材層151の先端の固定が不良であるために第3ロールR3が空回りしているとみなして、不具合を報知する(後述のステップS155、ステップS198参照)。
次に、CPU212は所定の時間だけ、(印字動作をせずに)搬送ローラ12、第2ロールR2、及び第3ロールR3を全て回転させるように、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3を制御する(特に図示せず)。この最終確認動作をすることにより、被印字テープ150の繰り出し及び搬送、テープ150−0の搬送、テープ150−1の搬送及び巻取り、剥離材層151の引き剥がし及び巻取り、等を含む一連の動作が正常に行われるかどうかを事前に確認できる。なお、以上の準備処理において、テープ印刷装置1の各部で実行される動作が、各請求項記載の準備動作に相当している。
<テストパターンの形成>
上記準備処理の後、既に述べたような、印字ヘッド11による所望の印字形成による上記印刷物の作成の前に、上記テストパターンSの形成が行われる。すなわち、上記図8(c)に示した上記準備処理が完了した状態の後、図9(a)に示すように、上記のような被印字テープ150の繰り出し及び搬送と、当該被印字テープ150へのテストパターンSの印字形成(★印がテストパターンSの形成位置を示す)による印字済みテープ150′の生成及び搬送と、印字済みテープ150′からの剥離材層151の引き剥がしによる印字済みテープ150″の生成及び引き剥がされた剥離材層151の巻取りと、印字済みテープ150″の搬送及び巻取りと、が開始される。
その後、上記被印字テープ150、印字済みテープ150′、及び印字済みテープ150″の搬送の継続に従い、形成された上記テストパターンSは、搬送方向下流側へ移行し、図10(a)に示すように視認窓300からテストパターンSの一部が見えるような途中の状態となる。さらにその後、図10(b)に示すように、テストパターンSの位置が視認窓300に略一致するようになると、印字済みテープ150′、及び印字済みテープ150″の搬送が停止される。このとき、テストパターンS以外の印字ヘッド11による印字形成は行われない。
上記搬送停止までの間には、上述のようにしてテストパターンSの印字が行われた後に、印字ヘッド11から第2ロールR2外周部のうち視認窓300に正対する位置までの搬送方向に沿った距離L(例えば固定値である)だけ、上記搬送が行われる(図9(b)参照)。すなわち、CPU212が、上記搬送ローラ12、第2ロールR2、及び第3ロールR3の回転によって上記距離Lの搬送が行われるように、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3を制御する。
上記図10(a)及び図10(b)は、印字済みテープ150″に形成されたテストパターンSにおいて、上記ホワイトラインHLが生じていた場合の例である。この例では、テストパターンSは、テープ幅方向に延びる太い直線S1(第1直線に相当)と、テープ幅方向に延びる細い直線S2(第2直線に相当)と、それら直線S1,S2のテープ幅方向両側それぞれにおいてテープ搬送方向に延びる端部線S3,S4と、を含むパターンとなっている。この例では、直線S1,S2のテープ幅方向の長さは互いに略同一となっている。また上記端部線S3,S4間の幅Dは、印字ヘッド11のテープ幅方向寸法(正確には発熱素子による加熱領域のテープ幅方向寸法)と略同一となっている。そして、ホワイトラインHLは、それら直線S1,S2に直交するように搬送方向(図示上下方向)に生じており、直線S1及び直線S2はホワイトラインHLによってそれぞれ分断されている。ユーザは、視認窓300を通して目視により図示のように上記ホワイトラインHLの発生を確認できた場合には、印字ヘッド11への塵埃等の付着が発生していることを認識することができる。この場合には、(例えばそのまま引き続き第2ロールR2を作成せずに)印字ヘッド11の清掃等を行ってから第2ロールR2の作成を行うことで、前述した無駄を回避することができる。
図11(a)及び図11(b)は、それぞれ上記図10(a)及び図10(b)に対応する図であって、印字済みテープ150″に形成されたテストパターンSにおいて、上記ホワイトラインHLが生じていなかった場合の例である。この場合、上記と異なり、直線S1及び直線S2はホワイトラインHLによって分断されていない。ユーザは、視認窓300を通して目視により図示のように上記ホワイトラインHLの未発生を確認できた場合には、(印字ヘッド11は清浄な状態であるとみなして)そのまま引き続き第2ロールR2を作成することができる。
<印刷物の作成>
上記図11(a)及び図11(b)に示した例のように、清浄な印字品質のテストパターンSが視覚的に確認できたら、ユーザが適宜の作業続行指示(後述のステップS209参照)を行う。これにより、前述のようにして、被印字テープ150の繰り出し及び搬送と、当該被印字テープ150への印字形成による印字済みテープ150′の生成及び搬送と、印字済みテープ150′からの剥離材層151の引き剥がしによる印字済みテープ150″の生成及び引き剥がされた剥離材層151の巻取りと、印字済みテープ150″の搬送及び巻取りと(以下適宜、これらを総称して「印刷物形成動作」という)、が開始される。すなわち、上記図9(b)に示した状態から、前述と同様、被印字テープ150が搬送ローラ12によって搬送されてその搬送される被印字テープ150に対し、印字ヘッド11によって所望の印字が形成され、印字済みテープ150′となる。また印字済みテープ150′から剥離材層151が引き剥がされた印字済みテープ150″は、巻き取り機構40によって軸心O2まわりに順次巻き取られていく(図12(a)参照)。
その後、上記図12(a)に示した状態からさらに印刷物形成動作が進み、被印字テープ150、印字済みテープ150′、及び印字済みテープ150″が、(印刷物作成動作の開始前に予め定められた)特定の搬送方向位置となったら、図12(b)に示すように、搬送ローラ12、第2ロールR2、及び第3ロールR3が全て回転を停止する。これにより、上記被印字テープ150の繰り出し及び搬送、印字済みテープ150′の搬送、印字済みテープ150″の搬送及び巻取り、が停止する。なお、この停止状態で、カッター機構30と印字ヘッド11との間が非印字区間である上記テープ150−0となるように、上記停止に先んじたタイミングで印字形成は停止されている。この状態で、カッター機構30により、搬送ローラ12と第2ロールR2との間で、印字済みテープ150″が切断される(図12(b)参照)。
その後、(搬送ローラ12が停止した状態のまま)第2ロールR2が巻き取り方向に所定時間回転した後に停止するように、粘着巻取用モータM2が制御される。すなわち、カッター機構30による印字済みテープ150″の切断完了後、第2ロールR2はただちに停止するのではなく、所定時間回転させた後に停止する。これにより、切断完了後に第2ロールR2を所定量回転させ、切断により生じた印字済みテープ150″の終端部が確実に第2ロールR2へと巻き取られる(図12(c)参照)。
<制御フロー>
上記の手法を実現するためにCPU212により実行される処理内容を、図13及び図14のフローにより説明する。なお図13及び図14中においては、各部の名称を適宜略記して示す(以下同様)。
図13において、例えばユーザによりテープ印刷装置1の電源がオンにされることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
まず、ステップS100において、CPU212は、上記準備処理を実行する。この準備処理の詳細内容を、図14に示す。
<準備処理の詳細>
図14において、まずステップS105で、CPU212は、モータ駆動回路218に制御信号を出力し、搬送用モータM1の駆動を開始する。
その後、ステップS110で、CPU212は、上記ステップS105での搬送用モータM1の駆動開始から所定時間だけ経過したか否かを判定する。所定時間だけ経過していなければステップS110の判定は満たされず(ステップS110:NO)、所定時間経過するまでループ待機する。この場合に待機する所定時間は、第1ロールR1から繰り出された被印字テープ150の先端側に位置する上記テープ150−0が、搬送ローラ12から搬送されて第2ロールR2又は第3ロールR3に到達できる程度の時間でよい。所定時間経過した場合には、ステップS110の判定は満たされ(ステップS110:YES)、ステップS115へ移る。
ステップS115では、CPU212は、モータ駆動回路218に制御信号を出力し、搬送用モータM1の駆動を停止する。
その後、ステップS120で、CPU212は、操作部216(又は上記PC217)を介してユーザから動作再開を指示する操作が入力されたか否かを判定する。上記指示操作が入力されなければステップS120の判定は満たされず(ステップS120:NO)、指示操作入力されるまでループ待機する。上記指示操作が入力された場合は、ステップS120の判定は満たされ(ステップS120:YES)、ステップS125へ移る。
ステップS125では、CPU212は、モータ駆動回路219に制御信号を出力し、粘着巻取用モータM2(図中ではADモータと略記)の駆動を開始する(上記図8(b)参照)。
その後、ステップS130で、CPU212は、上記ステップS125での粘着巻取用モータM2の駆動開始から所定時間だけ経過したか否かを判定する。所定時間経過していなければ、ステップS130の判定は満たされず(ステップS130:NO)、所定時間経過するまでループ待機する。この場合に待機する所定時間は、搬送ローラ12から第2ロールR2までの間の上記テープ150−0,150−1の弛みを除去して適切な張力を作用できる程度の時間(例えば、最大1s)でよい。所定時間経過した場合は、ステップS130の判定は満たされ(ステップS130:YES)、ステップS135へ移る。
ステップS135では、CPU212は、第2ロールR2に対応して設けた図示しない適宜の回転検出センサ(例えば光学センサ等)の検出結果に基づいて、この時点で第2ロールR2が回転中であるか否かを判定する。第2ロールR2が回転していない場合、判定は満たされず(S135:NO)、ステップS140へ移る。
ステップS140では、CPU212は、モータ駆動回路219に制御信号を出力し、粘着巻取用モータM2の駆動を停止する。
その後、ステップS145で、CPU212は、モータ駆動回路220に制御信号を出力し、剥離紙巻取用モータM3(図中では剥離紙モータと略記)の駆動を開始する(上記図8(c)参照)。
そして、ステップS150で、CPU212は、上記ステップS145での剥離紙巻取用モータM3の駆動開始から所定時間だけ経過したか否かを判定する。所定時間経過していなければ、ステップS150の判定は満たされず(ステップS150:NO)、所定時間経過するまでループ待機する。この場合に待機する所定時間は、上述した剥離点の引き戻しも含め搬送ローラ12から第3ロールR3までの間の剥離材層151の弛みを除去して適切な張力を作用できる程度の時間でよい。所定時間経過した場合は、ステップS150の判定は満たされ(ステップS150:YES)、ステップS155へ移る。
ステップS155では、CPU212は、第3ロールR3に対応して設けた図示しない適宜の回転検出センサ(例えば光学センサ等)の検出結果に基づいて、この時点で第3ロールR3が回転中であるか否かを判定する。第3ロールR3が回転していない場合、判定は満たされず(S155:NO)、ステップS160へ移る。
ステップS160では、CPU212は、モータ駆動回路220に制御信号を出力し、剥離紙巻取用モータM3の駆動を停止する。
その後、ステップS165で、CPU212は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を開始する。
そして、ステップS170で、CPU212は、上記ステップS165での各モータの駆動開始から所定時間だけ経過したか否かを判定する。所定時間経過していなければ、ステップS170の判定は満たされず(ステップS170:NO)、所定時間経過するまでループ待機する。この場合に待機する所定時間は、被印字テープ150の繰り出し及び搬送、テープ150−0の搬送、テープ150−1の搬送及び巻取り、剥離材層151の巻取り等を含む一連の動作が正常に行われるかどうかを目視で十分確認できる程度の時間でよい。所定時間経過した場合は、ステップS170の判定は満たされ(ステップS170:YES)、ステップS175へ移る。
ステップS175で、CPU212は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を停止する。
その後、ステップS180で、CPU212は、全ての動作が正常に行われ、準備処理が正常に終了した旨を表示部215(又はPC217)に表示するなどにより報知する。そして、このフローを終了する。
一方、上記ステップS135の判定において、第2ロールR2が回転していた場合、判定が満たされ(S135:YES)、ステップS185へ移る。
ステップS185では、CPU212は、モータ駆動回路219に制御信号を出力し、粘着巻取用モータM2の駆動を停止する。
その後、ステップS190で、CPU212は、第2ロールR2のための巻芯41に対するテープ150−1の先端の固定が不良であるために第2ロールR2が空回りしているとみなして、その旨を表示部215(又はPC217)に表示するなどにより報知する。そして、このフローを終了する。
また一方、上記ステップS155の判定において、第3ロールR3が回転していた場合、判定が満たされ(S155:YES)、ステップS195へ移る。
ステップS195では、CPU212は、モータ駆動回路220に制御信号を出力し、剥離紙巻取用モータM3の駆動を停止する。
その後、ステップS198で、CPU212は、第3ロールR3のための巻芯29に対する剥離材層151の先端の固定が不良であるために第3ロールR3が空回りしているとみなして、その旨を表示部215に表示するなどにより報知する。そして、このフローを終了する。
<準備処理終了後の処理>
図13に戻り、上記ステップS100の準備処理が完了したら、ステップS202に移る。ステップS202では、CPU212は、操作部216での(又は上記PC217での)ユーザの上記第2ロールR2の作成開始操作に対応した作成開始指示信号が入力されたか否かを判定する。上記作成開始指示信号が入力されない場合はステップS202の判定が満たされず(S202:NO)ループ待機する。上記作成開始指示信号が入力されたらステップS202の判定が満たされ(S202:YES)、ステップS203に移る。
ステップS203では、CPU212は、操作部216での(又は上記PC212での)ユーザの操作に対応して、作成する印刷物の長さ(言い換えれば、生成する上記印字済みテープ150″の搬送方向に沿った全長)を表す全長データが入力されたか否かを判定する。ユーザの意図する長さに対応した上記全長データが入力されない場合はステップS203の判定が満たされず(S203:NO)上記ステップS202に戻って同様の手順を繰り返す。上記全長データが入力されたらステップS203の判定が満たされ(S203:YES)、ステップS204に移る。
ステップS204では、CPU212は、操作部216での(又は上記PC212での)ユーザの操作に対応して、上記被印字テープ150に印字形成する(この例ではテープ長さ方向に繰り返して印字形成する)ユーザの所望する1つのイメージを表す印字データが入力されたか否かを判定する。印字データが入力されない場合はステップS204の判定が満たされず(S204:NO)上記ステップS202に戻って同様の手順を繰り返す。上記印字データが入力されたらステップS204の判定が満たされ(S204:YES)、ステップS205に移る。
その後、ステップS205において、CPU212は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を開始する。これにより、上記被印字テープ150、印字済みテープ150′、及び印字済みテープ150″の搬送(以下適宜、単に「テープ搬送」と称する)、及び上記印字済みテープ150″の巻き取りが開始される。
そして、ステップS206に移り、CPU212は、上記搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の制御に連携して、印字ヘッド11の発熱素子を連携して制御する。これにより、搬送ローラ12、巻き取り機構40、及び印字ヘッド11が協働して、被印字テープ150に対し上述したテストパターンSを印字形成する(上記図9(a)参照)。
その後、ステップS207に移り、CPU212は、上記ステップS205で開始された上記テープ搬送により、上記ステップS206において印字形成されたテストパターンSが上記視認窓300に対向する位置に到達したか否か(言い換えれば、上記ステップS205の搬送開始後の搬送距離が上記距離Lに達したか否か)を判定する。上記テストパターンSが視認窓300に対向する位置に到達していない場合はステップS207の判定が満たされず(S207:NO)、この判定が満たされるまでループ待機する。上記テストパターンSが視認窓300に対向する位置に到達したらステップS207の判定が満たされ(S207:YES)、ステップS208に移る。
ステップS208では、CPU212は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を停止する。これにより、テープ搬送、及び上記印字済みテープ150″の巻き取りが停止される。
その後、ステップS209に移り、CPU212は、視認窓300を通して見たテストパターンSに基づき、上記操作部216(又は上記PC217)でのユーザの操作を介し第2ロールR2の作成続行指示があったか否かを判定する。すなわち、上記図11(a)及び図11(b)に示したように、テストパターンSにホワイトラインHLが見つからなかった場合には、前述のように上記ユーザの操作により第2ロールR2の作成続行が指示されることで、ステップS209の判定が満たされ(S209:YES)、ステップS210に移行する。一方、上記図10(a)及び図10(b)に示したように、テストパターンSにホワイトラインHLが見つかった場合には、(前述のようにユーザが第2ロールR2の作成続行を指示しないことから)ステップS209の判定が満たされず(S209:NO)、このフローを終了する。
ステップS210では、CPU212は、上記ステップS205と同様、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を開始する。これにより、上記テープ搬送及び上記印字済みテープ150″の巻き取りが再開される(図12(a)参照)。
その後、ステップS215で、CPU212は、上記ステップS204で取得された印字データに基づき、公知の手法により、対応する印字開始位置に印字ヘッド11が対向する状態まで上記テープ搬送が到達したか否かを判定する。印字開始位置に到達していない場合、判定は満たされず(S215:NO)、ループ待機する。印字開始位置に到達した場合、ステップS215の判定が満たされ(S210:YES)、ステップS220に移る。
ステップS220では、CPU212は、印字ヘッド制御回路221に制御信号を出力し、印字ヘッド11の発熱素子に通電を行って、上記ステップS204で入力した印字データに対応した1つのイメージの、上記被印字テープ150への繰り返し印字形成(同一の印字部155の繰り返し形成)を開始する。
その後、ステップS230で、CPU212は、上記ステップS204で取得された印字データに基づき、公知の手法により、対応する印字終了位置に印字ヘッド11が対向する状態まで上記テープ搬送が到達したか否かを判定する。印字終了位置に到達していない場合は判定が満たされず(S230:NO)、上記のステップS220に戻って同様の手順が繰り返される。印字終了位置に到達した場合は判定が満たされ(S230:YES)、ステップS240に移る。
ステップS240では、CPU212は、印字ヘッド制御回路221に制御信号を出力し、印字ヘッド11の発熱素子への通電を停止して、上記被印字テープ150に対する印字形成(印字部155の形成)を停止する。このとき、テープ搬送は継続して行われている。これにより、それ以降の印字済みテープ150′には、印字部155が存在しない空白状態(前述のテープ150−0)となる。その後、ステップS250に移る。
ステップS250では、CPU212は、上記ステップS203で取得された全長データに対応した上記カッター機構30による切断位置(巻き取り機構40によって第2ロールR2として巻回される印字済みテープ150″の搬送方向に沿った全長が、ユーザの意図する長さとなるような切断位置)まで、上記テープ搬送が達したか否かを判定する。切断位置に到達していない場合、判定は満たされず(S250:NO)、ループ待機する。切断位置に到達した場合、判定は満たされ(S250:YES)、ステップS260に移る。
ステップS260では、CPU212は、モータ駆動回路218,219,220に制御信号を出力し、搬送用モータM1、粘着巻取用モータM2、及び剥離紙巻取用モータM3の駆動を停止する。これにより、上記被印字テープ150、印字済みテープ150′、及び印字済みテープ150″の搬送が(上記テープ150−0も含めて)停止する。
その後、ステップS265で、CPU212は、モータ駆動回路222に制御信号を出力して上記カッターモータMCを駆動し、上記カッター機構30の作動により印字済みテープ150″の切断を行う(図12(b)参照)。
そして、ステップS270に移り、CPU212は、モータ駆動回路219に制御信号を出力し、粘着巻取用モータM2の駆動を開始して、印字済みテープ150″の終端部の巻き取りを開始する(図12(c)参照)。
その後、ステップS275で、CPU212は、上記ステップS265でのカッター機構30の切断動作から所定時間だけ経過したか否かを判定する。所定時間だけ経過していない場合、判定は満たされず(S275:NO)、ループ待機する。この所定時間は、印字済みテープ150″の上記終端部を巻き取り機構40の上記巻芯41へ巻き取るのに十分な時間とすれば足りる。上記所定時間が経過したらこの判定は満たされ(S275:YES)、ステップS280へ移る。
ステップS280では、CPU212は、モータ駆動回路219に制御信号を出力し、粘着巻取用モータM2の駆動を停止する。これにより上記切断により生じた印字済みテープ150″の終端部を確実に巻き取ることができる。
上記ステップS280が完了したら、このフローを終了する。
なお、上記ステップS100を実行するCPU212が、各請求項記載の第1連携制御手段として機能し、ステップS205、ステップS206を実行するCPU212が、各請求項記載の第2連携制御手段として機能し、ステップS207、ステップS208を実行するCPU212は各請求項記載の第3連携制御手段として機能する。
以上説明したように、本実施形態においては、第2ロールR2の作成開始の前でかつ準備処理の後において、所定のテストパターンSが印字形成されるとともに、その形成されたテストパターンSが視認窓300の近傍に到達して停止するように、テープ搬送が制御される。これにより、ユーザは、印字済み粘着テープ150″に形成されたテストパターンSを、視認窓300を介して視認することができる。したがって、ユーザは、実際に第2ロールR2の作成が開始されるよりも前に、上述のようなホワイトラインHLの発生等によってテストパターンSの印字品質が低下していないかどうかを、視認窓300から視覚的に確認することができる。この結果、前述のような無駄に不良品が生じるのを防止することができるので、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、被印字テープ150の幅方向に延びる太い直線S1と、被印字テープ150の幅方向に延びる細い直線S2、を含む、上記テストパターンSが印字形成される。これには、以下のような意義がある。すなわち、上述のように例えば印字ヘッド11やその近傍に塵埃等が付着していた場合には、テープ長さ方向(言い換えれば搬送方向)にそって直線状にホワイトラインHLが生じる(上記図7や図10参照)。したがって、テープ幅方向の直線からなるテストパターンSを印字する場合には、上記付着があれば、当該テストパターンSをテープ長さ方向に直交して横切るような非印字直線領域となる(図10(a)及び図10(b)参照)。但し、例えば上記テストパターンSが細い直線であった場合には、上記のようにして生じた非印字直線領域による当該直線の切れ目の面積が小さくなり、目立ちにくい(図10(b)の直線S1参照)。これに対し、上記テストパターンSが比較的太い直線であった場合には、上記非印字直線領域による上記切れ目の面積が(上記細い直線の場合よりは)大きく、目立ちやすくなる(図10(b)の直線S2参照)。しかしながらこの場合、太い直線を形成するために発熱素子から与えられるエネルギが比較的大きくなることから、本来なら非印字部分となるはずの領域に対しその両側から上記エネルギが伝えられ、非印字部分が消失する可能性がある。
そこで本実施形態では、テープ幅方向の太い直線S1と細い直線S2との両方を備えた上記テストパターンSが印字形成される。これにより、上述のような弊害を回避し、塵埃等の付着による細い直線状のホワイトラインHLをユーザが確実に視認することができる。
なお、本発明は、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲でさらに種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を説明する。
(1)テストパターンが斜め方向に延びる場合
本変形例では、図15に示すように、被印字テープ150の幅方向及び長さ方向に対し所定の角度をもって斜めに延びる直線状のテストパターンS′が印字形成される。
このようなテストパターンS′には、以下のような意義がある。すなわち、被印字テープ150を搬送しつつ、テストパターンSとしてテープ幅方向の直線を印字形成する場合(上記図10や図11参照)には、被印字テープ150の全幅において、発熱素子からエネルギが加わるタイミングが略同時となる。この結果、上述したように、当該タイミングで加えられるエネルギの大きさによっては、本来ならホワイトラインHL(非印字部分)となるはずの領域に対しその両側から上記エネルギが伝えられ、ホワイトラインHLが消失する可能性がある。
そこで本変形例では、図15に示すように、テープ幅方向及び長さ方向に対し斜めに延びるテストパターンS′が印字形成される。この場合、上記のように発熱素子からエネルギが加わるタイミングが略同時とはならず、被印字テープ150の幅方向位置によって少しずつずれたタイミングでエネルギが加えられる。この結果、上述エネルギの伝達による非印字部分の消失を防止し、確実にホワイトラインHLをユーザが視認することができる。
なお、上記テストパターンS′のように直線自体が斜め方向に延びていなくてもよい。すなわち、図16に示すように、テストパターンS″全体が斜めになっていれば、テストパターンS″を構成する直線パターン(この例では第1パターンS13及び第2パターンS14)自体は搬送方向に延びていてもよい。
すなわち、図16に示すように、この例においては、所定の搬送方向寸法と所定の幅方向寸法を備えかつ搬送方向に延びる多数の上記第1パターンS13が設けられている。このとき、隣接する2つの第1パターンS13,S13は、上記幅方向寸法と略同一のピッチを空けて配置されると共に、互いの搬送方向位置が(上記斜めの延設方向に対応して)ずらされている。さらに、上記第1パターンS13と同一の上記所定の搬送方向寸法及び上記所定の幅方向寸法を備えかつ搬送方向に延びる多数の上記第2パターンS14が設けられている。隣接する2つの第2パターンS14,S14についても、上記幅方向寸法と略同一のピッチを空けて配置されると共に、互いの搬送方向位置が(上記斜めの延設方向に対応して)ずらされている。そして、1つの第2パターンS14のテープ幅方向における位置が、隣接する2つの上記第1パターンS13,S13間の空白部のテープ幅方向位置となるように(同様に、1つの第1パターンS14のテープ幅方向における位置が、隣接する2つの上記第2パターンS14,S14間の空白部のテープ幅方向位置となるように)、上記第1パターンS13及び第2パターンS14は交互に千鳥配列されている。
図16の構成においては、1つの第1パターンS13及び1つの上記第1パターンS14のテープ幅方向の両隣には、必ず印字されていない空白部がある。この結果、発熱素子からの加熱によるエネルギが分散され、上側パターンS13及び下側パターンS14相互の塗り潰しが生じない。また隣接する2つの第1パターンS13,S13間の空白部に対応するテープ幅方向位置には必ず1つの第2パターンS14が存在し、また隣接する2つの第2パターンS14,S14間の空白部に対応するテープ幅方向位置には必ず1つの第1パターンS13が存在する。この結果、上記印字ヘッド11に付着した塵埃等によってかすれが発生した場合に、もれなく確実にホワイトラインHLとして現れる(第1パターンS13又は第2パターンS14のいずれかに必ずホワイトラインHLが生じる)ようになっている。この結果、ユーザは、ホワイトラインHLの発生箇所を確実に認識することができる。
(2)印字形成中心がテープ中心に対しずれている場合のオフセット調整
上記のようにして印字形成されるテストパターンを、印字ヘッド11による印字形成領域のオフセット調整に用いることもできる。そのような変形例を図17(a)及び図17(b)に示す。
例えば、テープカートリッジTKの上記装着時のガタツキ等により、上記のようにして形成されたテストパターンS(上記したように直線S1,S2に加え端部線S3,S4を備える)が、図17(a)に示すようにテープ幅方向に偏心している場合がある。すなわち、この例では、上記ガタツキ等に起因して、印字済みテープ150″のテープ幅方向中心線Ctapeに対し、印字ヘッド11のテープ幅方向中心線Cprintが図示の右側にずれている。なお、前述したように、上記端部線S3,S4間の幅Dは、印字ヘッド11のテープ幅方向寸法(正確には発熱素子による加熱領域のテープ幅方向寸法)と略同一となっている。したがって、ユーザは、上記端部線S3,S4が、印字済みテープ150″に対しテープ幅方向に均等に形成されているか否か、によって上記印字ヘッド11のテープ幅方向中心線Ctapeと上記印字済みテープ150″のテープ幅方向中心線Cprintとのずれの有無やずれの程度を、視認窓300からの目視により容易に確認することができる。すなわち、ユーザは、テストパターンSを用いて視認窓300からテープセットずれ(図17(a)の例では印字済みテープ150″が図示左側にずれている)を確認することができる。
本変形例では、このような場合、ユーザは、上記視認窓300からの視認結果に応じて、上記操作部216又は上記PC217を適宜に操作しつつ再度テストパターンSの印字形成を実行させることで、(上記左側へのテープの偏りに合わせて)印字ヘッド11による印字形成中心をオフセット調整可能となっている。すなわち、詳細な説明を省略するが、CPU212が、上記ユーザによる操作量に対応して複数の発電素子からなる発熱領域を制御することで、上記中心線Cprintを上記中心線Ctapeに合致させ、正しいテープ印字態様とすることができる。その際、例えば上記視認窓300に目盛り(図示省略)等を設けておけば、さらにオフセット調整を容易に行うことができる。
なお、以上において、図6に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図13、図14に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用してもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 テープ印刷装置(印刷物作成装置)
11 印字ヘッド
12 搬送ローラ
40 巻き取り機構
150 被印字テープ(粘着テープ)
150″ 印字済みテープ
150″ 印字済みテープ
212 CPU
300 視認窓
M1 搬送用モータ
M2 粘着巻取用モータ
S テストパターン
S′ テストパターン
S″ テストパターン

Claims (3)

  1. 粘着テープを搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラを駆動する搬送用モータと、
    前記搬送ローラにより搬送される前記粘着テープに対し、発熱素子により所望の印字を形成して印字済み粘着テープとする印字ヘッドと、
    前記印字済み粘着テープを所定の軸心まわりに順次巻き取って、ロール状の印刷物を作成する巻き取り機構と、
    前記巻き取り機構を駆動する巻取用モータと、
    前記搬送ローラ、前記搬送用モータ、前記印字ヘッド、前記巻き取り機構、及び、前記巻取用モータを内包する筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記筐体の内部に配置された前記巻き取り機構により巻き取られる前記印字済み粘着テープを、当該筐体の外部から視認するための視認窓と、
    前記印刷物の作成開始前の準備動作時に、前記粘着テープの弛みを除去するように、前記搬送用モータ及び前記巻取用モータを連携して制御する、第1連携制御手段と、
    前記第1連携制御手段の制御による前記粘着テープの弛み除去の後、前記印刷物の作成開始前に、前記粘着テープに対し所定のテストパターンを印字形成するように、前記搬送用モータ、前記巻取用モータ、及び前記発熱素子を連携して制御する、第2連携制御手段と、
    前記第2連携制御手段の制御による前記粘着テープへの前記テストパターンの形成後、前記粘着テープに形成された前記テストパターンが前記視認窓の近傍に到達して停止するように、前記搬送用モータ及び前記巻取用モータを連携して制御する、第3連携制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷物作成装置。
  2. 請求項1記載の印刷物作成装置において、
    前記第2連携制御手段は、
    前記粘着テープの幅方向に延びる太幅の第1直線、及び、前記粘着テープの前記幅方向に延びる細幅の第2直線、を含む、前記テストパターンを印字形成するように、前記搬送用モータ、前記巻取用モータ、及び前記発熱素子を連携して制御する
    ことを特徴とする印刷物作成装置。
  3. 請求項1記載の印刷物作成装置において、
    前記第2連携制御手段は、
    前記粘着テープの幅方向及び長さ方向に対し所定の角度をもって斜めに延びる前記テストパターンを印字形成するように、前記搬送用モータ、前記巻取用モータ、及び前記発熱素子を連携して制御する
    ことを特徴とする印刷物作成装置。
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