JP6208175B2 - 有機ゲル化剤を含む歯科用組成物、製品及び方法 - Google Patents
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Description
本発明は、材料、具体的には光重合性が挙げられる重合性樹脂を含む歯科用材料、並び
にその製造及び使用方法に関する。
本出願は、2006年9月13日に出願された米国特許仮出願第60/825,491
号に対する優先権を主張し、本出願の全文は参照することにより本明細書に組み込まれる
ものとする。
アクリレート、メタクリレート及びアクリルアミド)である。これらは、促進剤又は活性
剤として、三級アミンのような還元剤及びペルオキシドのような酸化剤を通常含む反応開
始剤系とともに使用される。この種の追加材料は、種々の用途、具体的には歯科用途で必
要である。
有する組成物を目的とする。
歯科用組成物を提供する。
ラー材料とを含む硬化性歯科用組成物を提供する。
を含むフィラー材料とを含む硬化性歯科用組成物を提供する。
科用組成物を提供する。
下で、典型的には20ゲージ又は同等の、先端の狭いシリンジから分配することができる
ように、低粘度のものである。流動性歯科用組成物は、しばしば、他の非流動性歯科用組
成物よりフィラーの負荷が低い。
料は、歯科用アマルガムに類似する取扱特性を有する。具体的にいうと、それは典型的に
は彫ることが可能であり、標準的な汎用コンポジットより粘度が高い。充填性歯科用組成
物は、しばしば、流動性歯科用組成物より粘度及びフィラー負荷が高い。
立つ)構造の形態であってよい。自立構造は、第2形状に再形成されるのに十分な展性を
有し、それにより、装置の簡易カスタマイズ、例えば、歯科用人工補装具の簡易カスタマ
イズされた取り付けを提供する。第2形状に再形成されると、例えば、改善された機械的
特性を有する硬化組成物を形成するために、標準的な光重合条件下でフリーラジカル硬化
機構を使用して、組成物を硬化することができる。重大なことに、本発明の組成物では、
第2形状の構造を硬化すると、硬化した構造は追加のベニヤ材料(veneering material)
を必要としない。
ケット、バッカルチューブ、舌側チューブ及びクリートが挙げられるが、これらに限定さ
れない)に塗布して、器具を歯に接着することができる接着剤を提供する。
クロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの組み合わせであり、nは1
〜3である。かかる有機ゲル化剤もまた、本発明により提供される。
らなる群から選択され、R3及びR4は、独立に、アルキル基、アリール基及びアラルキル
基からなる群から選択され、nは約2〜約5の整数である。ある実施形態では、有機ゲル
化剤は、下記式:
ある。
、OH、OP(O)(OH)2、OSO3H及びNR5R6からなる群から選択され;R5及
びR6は、独立に、水素原子、アルキル基、C(O)R7及びSO2R8からなる群から選択
され;R7及びR8は、独立に、アルキル基、アリール基又はアラルキル基からなる群から
選択され;ただし、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つはNR5R6である。ある実施
形態では、有機ゲル化剤は、下記式:
本発明はまた、硬化性歯科用組成物及び歯科用製品の使用方法を提供する。
造を形成し、それにより有機流体を固定化し、温度が混合物のゲル点を上回って又は下回
って変動するとき液体状態とゲル状態との間を熱可逆的に転移する非流動性ゲルを形成す
る、低分子量有機化合物(一般に3000g/モル以下)である。
上のモノマー、オリゴマー及び/又は重合性ポリマーを含んでよい。
器の支持なしで)、少なくとも約2週間、室温で著しく変形することなく、その形状(例
えば、歯冠の予備形成形状)を維持することを意味する。好ましくは、本発明のかかる自
立性組成物は、少なくとも約1ヵ月間、より好ましくは少なくとも約6ヵ月間、室温で寸
法安定性である。反応開始剤系を活性化する条件の非存在下及び重力以外の外部の力の非
存在下で、この定義は適用される。
から、歯科用コンポジット用具のような小型ハンドツールの手動操作により適用される力
までの範囲の力)の下でカスタム成形し、例えば、患者の口部に適合できることを意味す
る。
応及び化学重合技術(例えば、レドックス反応)を含む、重合及び/又は架橋反応を受け
ることができる組成物を指す。
/暫定的及び永続的歯冠及びブリッジ、インレー、オンレー、ベニヤ、インプラント、義
歯及び人工歯、並びに歯科印象トレイが挙げられるが、これらに限定されない歯科修復材
及び歯科補綴物、歯列矯正器具(例えば、リテーナ、ナイトガード)、歯列矯正用接着剤
、歯の複製又はスプリント、顎顔面装具、並びに他のカスタマイズ構造が挙げられるが、
これらに限定されない。本発明の組成物はまた、例えば充填材(具体的には、充填性材料
及び流動性コンポジット)として使用することもできる。
する意味を有さない。
ある発明の実施形態を示す。しかしながら、同一又は他の環境下で、他の実施形態も好ま
しい可能性がある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の詳細説明は、他の実施形態が有
用でないことを示すものではなく、本発明の範囲内から他の実施形態を排除することを意
図するものではない。
1つ以上(1つ又はそれ以上)」は互換的に使用される。したがって、例えば、有機ゲル
化剤("an" organogelator)を含む組成物は、組成物が「1種又はそれ以上の」有機ゲル
化剤を含むこと意味すると解釈することができる。
任意の2つ以上の組み合わせを意味する(例えば、流動性、充填性、及び/又は自立性で
ある組成物とは、組成物が流動性、充填性又は自立性であることを意味し、該組成物は例
えば充填性かつ自立性であることができる)。
の数(例えば1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等)が包含
される。
まいと、「独立に」選択される。例えば、式中に2つ以上のM基が存在するとき、各M基
は独立に選択される。
を指す。
全ての実施を記載することを意図していない。以下の説明は、説明に役立つ実施形態をよ
り詳細に例示する。明細書全体にわたって幾つかの箇所で、例の一覧を通して説明を提供
するが、例は様々な組み合わせにて使用することが可能である。それぞれの事例において
、列挙される一覧は代表的な群としてのみ与えられるのであって、排他的な一覧として解
釈されるべきではない。
び重合性成分を含有する硬化性歯科用組成物を目的とする。例えば、本発明の硬化性組成
物は、流動性、充填性及び/又は自立性であることができる。
歯科用組成物は、組成物の総重量を基準として、50重量%未満、好ましくは45重量%
未満、より好ましくは25重量%未満、更により好ましくは10重量%未満、更により好
ましくは5重量%未満、更により好ましくは1重量%未満の水を含む。
れらは、インレー、オンレー、ベニヤ、歯冠(一時的、中間/暫定的又は永続的)、ブリ
ッジ、インプラント、義歯、人工歯、充填材(具体的には充填性材料及び流動性コンポジ
ット)、歯列矯正器具(例えば、リテーナ、ナイトガード)、歯列矯正用接着剤、歯の複
製又はスプリント、歯科印象トレイ、顎顔面装具並びに他のカスタマイズ構造のような口
腔用人工補装具が挙げられる、種々の用途で用いることができる。
る。かかる用語は必ずしも相互排他的ではないことを当業者は理解するであろう。つまり
、例えば、充填性組成物はある程度自立性であることができ、逆もまた同様であるように
、多少の重複が存在し得る。一般に、充填性及び自立性組成物の硬化前レオロジー特性は
非常に類似している(同一ではないまでも)。一般に、充填性、流動性及び自立性能の水
準は、フィラーの割合及び種類に関連し得るが、レオロジーを制御するのは成分の全体的
な組み合わせである。一般に、流動性材料は、充填性又は自立性組成物より低い割合のフ
ィラー(例えば60重量%以下)を有し、充填性又は自立性組成物より高い割合の、単一
粒子状(即ち、非粒塊)のフィラーを使用することができる。自立性組成物は、高い割合
の粒塊フィラーを用いることができる。しかしながら、これらは必要条件ではないことを
理解すべきである。
硬化性自立(即ち、支えなしで立つ)構造の形態である。かかる実施形態の場合、成分は
:初期自立構造を形成するために組成物を比較的容易に成型することができる;自立構造
が、(反応開始剤系を活性化する条件の非存在下で、かつ、重力以外の外部の力の非存在
下で)少なくとも2週間、室温で第1形状を維持する;及び自立構造が、(好ましくは1
5℃〜38℃、より好ましくは20℃〜38℃、最も好ましくは室温で)第2形状に再形
成されるのに十分な展性を有する;ように選択される。
書で使用するとき、予備形成された歯科用製品は、所望の半完成形状(第1形状)で歯科
医に提供され、次いで患者に適合するように修正する(例えば、成型する、適応させる、
削る)ことができるものである。本明細書では、予備形成物品の半完成形状は、最終形状
の物品があるべき形状の複製であり、ロープ、小球又はシートの形状ではない。典型的に
は、これは、本発明の自立性組成物が、好ましくはポジティブ及びネガティブ印象材を備
える型を用いて、ある形状に形成されており、得られた成形材料が、著しく変形すること
なく、成形装置、好ましくは型から取り出されることを意味する。
た歯科用製品に特に有用であるが、同一又は他の組成物を、充填材等を調製するための材
料として用いることができる。成型、型からの取り出し、梱包、輸送等に関して言うと、
典型的には、充填材は、例えば、ロープ形態、又は個々の断片、例えば塊様、タブレット
等で歯科医に提供されるため、後者の要件は、予備形成された歯冠又は複雑な形状の他の
予備形成された歯科用物品に必要な要件より厳しくない。
性である)、低弾性回復を示すという点で、ワックスの融点を下回る温度で、ワックスに
類似するレオロジー特性を有する。しかしながら、本発明の硬化性自立性組成物は、軟化
点より上で自由流動流体(即ち、液体)ではない。つまり、本発明の硬化性自立性組成物
は、中程度(例えば、手による)圧力下で感知できるほどの質量流を示すが、軟化点を超
えると液体流ではない。
状(連続又は非連続)構造であってよい非共有構造を含む形態を作製することにより維持
することができる。
造)は、少なくとも25メガパスカル(MPa)、より好ましくは少なくとも40MPa
、更により好ましくは少なくとも50MPa、最も好ましくは少なくとも60MPaの曲
げ強度を有する。
られる硬化組成物(即ち、硬化構造)は、エナメル質様固体であり、好ましくは少なくと
も100MPaの圧縮強度を有する。歯科用印象トレイのような他の用途の場合、低圧縮
強度を有する材料を用いることができる。
られる硬化組成物(即ち、硬化構造)は、エナメル質様固体であり、好ましくは少なくと
も20MPaのダイヤメトラル引っ張り強度を有する。歯科用印象トレイのような他の用
途の場合、低ダイヤメトラル引っ張り強度を有する材料を用いることができる。
られる硬化組成物(即ち、硬化構造)は、エナメル質様固体であり、好ましくは少なくと
も1000MPaの曲げ弾性率を有する。歯科用印象トレイのような他の用途の場合、低
曲げ弾性率を有する材料を用いることができる。
広範な有機ゲル化剤を、本発明の硬化性組成物で用いることができる。有機ゲル化剤は
、一般に、有機金属化合物を含む、低分子量有機化合物(即ち、有機含有部分を有する化
合物)である。「一般に低分子量」とは、化合物が一般に3000グラム/モル(g/m
ol)以下、好ましくは2000g/mol以下、更により好ましくは1000g/mo
l以下の分子量を有することを意味する。それらは、有機流体(例えば、1種以上の流体
重合性成分)に溶解するとき三次元網状構造を形成し、それにより有機流体を固定化し、
非流動性ゲルを形成する。
る材料は、三次元網状構造及び得られる非流動性ゲルが形成されるようにある特定の硬化
性組成物で有機ゲル化剤として機能することができるが、同じ材料が、別の硬化性組成物
では有機ゲル化剤として機能しない場合がある。本明細書の教示に基づいて、当業者は、
過度に実験することなく、材料が有機ゲル化剤か否かを容易に決定することができる。例
えば、候補の有機ゲル化剤を、関心の硬化性組成物中でゲル化試験に供し、材料がこの系
で有機ゲル化剤であるかどうかを判断することができる。
相全体にわたって三次元網状構造を形成し、液体相が巨視的水準で流動することを防ぐ。
有機ゲル化剤と重合性成分との混合物(フィラー材料及び任意添加剤なし)は、温度が混
合物のゲル点を上回って又は下回って変動するとき、液体状態とゲル状態との間で熱可逆
的転移を示す。
造に自己組織化するとき、ゲル形成が生じると考えられる。分子凝集の駆動力は、水素結
合、芳香族相互作用、イオン結合、配位結合、ロンドン分散相互作用、πスタッキング、
疎溶媒性効果(solvophobic effect)又は他の物理的相互作用のような、物理的、非共有
相互作用であってよい。
本明細書で記載したようなフィラー材料として使用できることを理解すべきである。
は、硬化中に樹脂系に組み込むことができるように、重合性である。これは、口腔内の使
用条件下で、有機ゲル化剤の浸出量を低減することができる。
(Breton)ら)及び同第2003/0207179号(ウエタニ(Uetani)ら)、並びに
、テレチ(Terech)ら、Chem.Rev.、97巻3133〜3159頁(1997年
)、デュ・ローズ(de Loos)ら、J.Am.Chem. Soc.、119巻1267
5〜12676頁(1997年)、マカレビック(Makarevic)ら、Chem.Eur.
J.、7巻、3328〜3341頁(2001年)、ワン(Wang)ら、Chem.Eur
.J.、8巻、1954〜1961頁(2002年)及び特開2003−277723号
に記載されている。必要に応じて、有機ゲル化剤の種々の組み合わせを用いることができ
る。
メチル4,6−O−ベンジリデン−α−D−マンノピラノシド)のような糖系化合物;置
換脂肪酸及び12−ヒドロキシオクタデカン酸のリチウム塩のような脂肪酸の一価、二価
又は三価金属塩;並びに、デオキシコール酸、アポコール酸及びリトコール酸及びこれら
の塩のようなステロイド系化合物、並びにコレステロールエステル及びその誘導体が挙げ
られる。
びに一般式(式II及びIII)を有するアンスリル及びアントラキノン付加ステロイド
系化合物が挙げられる。
−基であり、R1及びR2は、それぞれ、他とは独立に、アルキル基(直鎖、分岐鎖、飽和
、不飽和、環状、非置換及び置換アルキル基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンの
ようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がアルキル基中に存在してもし
なくてもよい)、アリール基(置換又は非置換アリール基を含み、酸素、窒素、硫黄、ケ
イ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がアリール基中に
存在してもしなくてもよい)又はこれらの組み合わせであってよい。好適なアントラセン
化合物、アントラキノン化合物及びフェナジン化合物の幾つかの具体例としては、(それ
ぞれ式IV〜XIV)
ゾベンゼン基を有する分子のようなアゾベンゼンステロイド系化合物が挙げられる。好適
なアゾベンゼンステロイド系化合物の幾つかの具体例としては、下記式(それぞれ、式X
V〜XVIII)で表されるものが挙げられる(が、これらに限定されない)。
り、R’及びR”(式XVII)はそれぞれ、互いと独立に、1〜18個の炭素原子を有
する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、n(式XVIII)は1〜4の整数である。
アミノ)カルボニル]アミノ]ベンゾエートのようなアミノ酸系化合物;例えばCu、M
n、Co及びZnのような金属の、メソ−テトラキス(p−カルボキシフェニル)ポルフ
ィリンの長鎖エステルのような、2,3,6,7,10,11−ヘキサペントキシトリフ
ェニレン及びヘキサキス(n−ヘキシルオキシ)トリフェニレン−置換金属ポルフィリン
のような有機金属化合物;並びに、フェノール環のパラ位に長アルカノイル鎖を有するカ
リックス[n]アレーン(式中、n=4〜8)のような大環状化合物が挙げられる。
げられる。この文脈では、「高分子量」は、少なくとも400g/モル、場合によっては
少なくとも800g/モル、場合によっては1,500g/モルの分子量を意味する。好
適な部分的にフッ素化された高分子量アルカンとしては、下記一般式(式XIX)で表さ
れるものが挙げられる。
F(CF2)n(CH2)mH
式中、nは−CF2−単位の反復数を表す6〜24の整数であり、mは−CF2−単位の
反復数を表す6〜20の整数である。好適な部分的にフッ素化された高分子量アルカンの
幾つかの具体例としては、以下のもの(それぞれ、式XX〜XXIII)が挙げられるが
、これらに限定されない:F(CF2)8(CH2)12H、F(CF2)10(CH2)12H、
F(CF2)15(CH2)12H、及びF(CF2)12(CH2)8H。
素又は水素以外の原子)を有する高分子量アルカンが挙げられる。この文脈では、「高分
子量」は、少なくとも10個の炭素原子、場合によっては14個以上の炭素原子を有する
化合物を意味する。対イオンは、この定義の目的のためにヘテロ原子であるとは見なされ
ず、例えば、化合物が1個の窒素原子を有する第四級アンモニウム化合物である場合、正
荷電窒素原子に付随するアニオンはヘテロ原子とは見なされない。1個のヘテロ原子を有
する好適な高分子量アルカンの幾つかの具体例としては、以下(それぞれ、式XXIV〜
XXVIII)が挙げられるが、これらに限定されない。
、ClO4、カルボキシレート又はこれらの混合物であり得るアニオンである。
なキラルタータラート化合物としては、一般式XXIXで表されるものが挙げられる。
ータラート化合物の幾つかの具体例としては、N,N’−ジヘキサデシル−N,N,N’
,N’−テトラメチル−1,2−エタンジアンモニウム−L−タータラート、N,N’−
ジヘキサデシル−N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−エタンジアンモニウム−
D−タータラート、N,N’−ジオクタデシル−N,N,N’,N’−テトラメチル−1
,2−エタンジアンモニウム−L−タータラート、及びN,N’−ジオクタデシル−N,
N,N’,N’−テトラメチル−1,2−エタンジアンモニウム−L−タータラートが挙
げられる。
ルブテノリド系化合物の幾つかの具体例としては、以下の式(式XXXI)で表されるも
のが挙げられる。
うちのいずれか1つである。
物としては、一般式(それぞれ、式XXXIX〜XLII)で表されるものが挙げられる
。
ミノ基等であり;R6及びR7(それぞれの式の)は、それぞれ他とは独立に、水素原子
、アルキル基(直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキル基が挙げら
れ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のよう
な官能基がアルキル基中に存在してもしなくてもよい)、アリール基(置換又は非置換ア
リール基が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカ
ルボニル基のような官能基がアリール基中に存在してもしなくてもよい)又はアルキル及
びアリール基の組み合わせであってよく;R8(式XLII)は、アルキレン基(直鎖、
分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキレン基が挙げられ、酸素、窒素、硫
黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がアルキレ
ン基中に存在してもしなくてもよい)、アリーレン基(置換又は非置換アリーレン基が挙
げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基の
ような官能基がアリーレン基中に存在してもしなくてもよい)又はこれらの組み合わせで
あってよい。尿素系化合物の幾つかの具体例としては、以下(それぞれ式XLIII〜X
LIX)が挙げられる。
。好適なバルビツレートとしては、一般式(式L)で表されるものが挙げられる。
直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキル基が挙げられ、酸素、窒素
、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がアル
キル基中に存在してもしなくてもよい)、アリール基(置換又は非置換アリール基が挙げ
られ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のよ
うな官能基がアリール基中に存在してもしなくてもよい)又はアルキル基及びアリール基
の組み合わせであってよい。バルビツレートの幾つかの具体例としては、以下(式LI及
びLII)が挙げられる。
ラルアミド系化合物としては、一般式(式LIII及びLIV)で表されるものが挙げら
れる。
(直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキル基が挙げられ、酸素、窒
素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がア
ルキル基中に存在してもしなくてもよい)、アリール基(置換又は非置換アリール基が挙
げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基の
ような官能基がアリール基中に存在してもしなくてもよい)又はアルキル基及びアリール
基の組み合わせであってよく;(各式の)nは1、2又は3であり;(各式の)Qは結合
、O、S、NH又はアルキル置換窒素であり;R15(式LIV)は、アルキレン基(直
鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキレン基が挙げられ、酸素、窒素
、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基がアル
キレン基中に存在してもしなくてもよい)、アリーレン基(置換又は非置換アリーレン基
が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル
基のような官能基がアリーレン基中に存在してもしなくてもよい)又はこれらの組み合わ
せである。式LIII及びLIVでは、点線及びくさび形の結合は、アミノ酸が特定のキ
ラリティーのものであることを示さず、したがって、構造はD又はL型のいずれかの異性
体を含むことができる。
が挙げられる。
トール(DBS)であり、これは、ミリケン・アンド・カンパニー(Milliken & Co.)(
サウスカロライナ州スパータンバーグ(Spartanburg))から商品名ミリシックス(MILLI
THIX)925Sとして市販されている。
物質の例としては、一般式(式I)で表されるものが挙げられる。
ビニル、スチリル等のような、フリーラジカル機構を介して重合可能な基)であり、各X
は独立にアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの
組み合わせであり、nは1〜3である。アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン又は
アレニレン基は、置換(例えば、ハロゲンで)されていても、置換されていなくてもよく
、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基等のよう
な官能基を含んでも、含まなくてもよい。好ましくは、式Iでは、Mが水素以外である場
合、それは8個以下の炭素原子、より好ましくは4個以下の炭素原子を含む(例えば、メ
タクリレート)。好ましくは、式Iでは、Xは20個以下の炭素原子を含む。X及びMは
両方とも、好ましくは、独立に、少なくとも3個の炭素原子、場合によっては少なくとも
4個の炭素原子を含む。
〜LXV)ものが挙げられるが、これらに限定されない。
より調製することができる。テトラアミド(n=2)は、2段階法により調製することが
できる。第1工程では、過剰なジアルキルオキサレートをジアミンと反応させて、中間誘
導体を調製する。この中間体を、次いでアミンと反応させて、図示したような最終オキサ
ミド有機ゲル化剤(式LXVI)を得る。
又はこれらの組み合わせであり(アルキレン、シクロアルキレン、アリーレン、又はアレ
ニレン基は置換(例えば、ハロゲンで)されていても、置換されていなくてもよく、酸素
、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基のような官能基
等を含んでも、含まなくてもよい);X’は独立に、アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アレニル基又はこれらの組み合わせである(アルキル、シクロアルキル、アリ
ール又はアレニル基は置換(例えば、ハロゲンで)されていても、置換されていなくても
よく、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル基等の
ような官能基を含んでも、含まなくてもよい)。オキサミドの調製に関する更なる詳細は
、L.M.ライス(Rice)ら、J.Chem.Soc.、75巻242〜243頁(19
53年)に見い出すことができる。
レート、アクリレート化アミノ酸誘導体、及びメタクリレート化又はスチリル糖誘導体が
挙げられる。かかる物質の例を以下に示す(式LXVII〜LXXIII)。
びLXIX)は、アルキル基(直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アル
キル基が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカル
ボニル基のような官能基がアルキル基中に存在してもしなくてもよい)、アリール基(置
換又は非置換アリール基が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原
子及び/又はカルボニル基のような官能基がアリール基中に存在してもしなくてもよい)
又はこれらの組み合わせであってよく;R’(式LXXI、LXXII及びLXXIII
)は、アルキレン基(直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、環状、非置換及び置換アルキレン基
が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原子及び/又はカルボニル
基のような官能基がアルキレン基中に存在してもしなくてもよい)、アリーレン基(置換
又は非置換アリーレン基が挙げられ、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リンのようなヘテロ原
子及び/又はカルボニル基のような官能基がアリーレン基中に存在してもしなくてもよい
)又はこれらの組み合わせであってよく;P(式LXXI、LXXII及びLXXIII
)は重合性基(具体的には、メタクリレート、アクリレート、ビニル、スチリルのような
、フリーラジカル機構を介して重合可能な基)である。
アミノ糖である。
塩である。
なる群から選択され;R3及びR4は、独立に、アルキル基、アリール基及びアラルキル基
からなる群から選択され;nは約2〜約5の整数である。
SO2R4からなる群から選択される。R1及びR2のそれぞれは、水素原子であってよく、
R1及びR2のそれぞれは、アルキル基であってよく、R1及びR2のそれぞれは、C(O)
R3であってよく、又はR1及びR2のそれぞれは、SO2R4であってよい。幾つかの実施
形態では、R1は水素原子であってよく、R2はアルキル基、C(O)R3又はSO2R4で
あってよい。他の実施形態では、R1は、アルキル基であってよく、R2は、C(O)R3
又はSO2R4であってよい。更に他の実施形態では、R1は、C(O)R3であってよく、
R2は、SO2R4であってよい。R1及びR2のいずれか又は両方がアルキル基であるとき
、アルキル基は、約1個の炭素原子、約1個を超える炭素原子、約2個を超える炭素原子
、約4個を超える炭素原子、約6個を超える炭素原子、約8個を超える炭素原子、約10
個を超える炭素原子、約12個を超える炭素原子、約14個を超える炭素原子、約16個
を超える炭素原子、又は約18個を超える炭素原子を含むことができる。幾つかの実施形
態では、アルキル基は、約30個未満の炭素原子、約26個未満の炭素原子、又は約20
個未満の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、アルキル基は直鎖アルキル基を含む。
他の実施形態では、アルキル基は分岐鎖アルキル基を含む。更に他の実施形態では、アル
キル基は環状アルキル基を含む。R1及びR2のそれぞれが、アルキル基を含むとき、R1
及びR2は同じアルキル基を含んでよく、又はR1及びR2は異なるアルキル基を含んでも
よい。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、1−プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシ
ル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、シクロヘキシ
ルメチル、シクロペニル、及びシクロオクチルが挙げられる。
からなる群から選択される。R3又はR4のいずれか又は両方がアルキル基であるとき、ア
ルキル基は、約1個の炭素原子、約1個を超える炭素原子、約2個を超える炭素原子、約
4個を超える炭素原子、約6個を超える炭素原子、約8個を超える炭素原子、約10個を
超える炭素原子、約12個を超える炭素原子、約14個を超える炭素原子、約16個を超
える炭素原子、又は約18個を超える炭素原子を含むことができる。幾つかの実施形態で
は、アルキル基は、約30個未満の炭素原子、約26個未満の炭素原子、又は約20個未
満の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、アルキル基は直鎖アルキル基を含む。他の
実施形態では、アルキル基は分岐鎖アルキル基を含む。更に他の実施形態では、アルキル
基は環状アルキル基を含む。式LXXVで表される化合物又はその薬剤として許容される
塩では、R3及びR4基の両方が存在するとき、かつR3及びR4のそれぞれがアルキル基を
含むとき、R3及びR4は同じアルキル基を含んでよく、又はR3及びR4は異なるアルキル
基を含んでもよい。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、1−プロピル
、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テト
ラデシル、ペンタデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、
シクロヘキシルメチル、シクロペニル、及びシクロオクチルが挙げられる。
は1個のアレーン環又は1個を超えるアレーン環を含んでよい。アレーン環は、6個以下
の炭素原子、8個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、12個以下の炭素原子、14
個以下の炭素原子、16個以下の炭素原子、又は18個以下の炭素原子を含んでよい。ア
レーン環は、ヘテロ原子、例えば、窒素、酸素又は硫黄を含んでよい。1個を超えるアレ
ーン環が存在するとき、アレーン環はともに融合することができ、又は化学結合により結
合することができる。式LXXVで表される化合物又はその薬剤として許容される塩では
、R3及びR4基の両方が存在するとき、かつR3及びR4のそれぞれがアリール基を含むと
き、R3及びR4は同じアリール基を含んでよく、又はR3及びR4は異なるアリール基を含
んでもよい。アリール基の非限定的な例としては、置換及び非置換フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、9−アントラセニルが挙げられる。
ル基は1個のアレーン環又は1個を超えるアレーン環を含んでよい。アラルキル基は、6
個以下の炭素原子、8個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、12個以下の炭素原子
、14個以下の炭素原子、16個以下の炭素原子、18個以下の炭素原子、又は20個以
下の炭素原子を含んでよい。1個を超えるアレーン環がアラルキル基中に存在するとき、
アレーン環はともに融合することができ、又は化学結合により結合することができる。ア
レーン環は、ヘテロ原子、例えば、窒素、酸素又は硫黄を含んでよい。式LXXVで表さ
れる化合物又はその薬剤として許容される塩では、R3及びR4基の両方が存在するとき、
かつR3及びR4のそれぞれがアラルキル基を含むとき、R3及びR4は同じアラルキル基を
含んでよく、又はR3及びR4は異なるアラルキル基を含んでもよい。アラルキル基の非限
定的な例としては、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニル
プロピル、2−ナフチルエチル及び9−アントラセニルメチルが挙げられる。
は、式LXXVで表される化合物又はその薬剤として許容される塩を含み、式中nは約5
、約4、約3又は約2の値を有する整数である。幾つかの実施形態では、nは5又は4又
は3又は2の値を有する整数である。本発明の歯科用組成物は、1種を超える式LXXV
で表される化合物又はその薬剤として許容される塩を含んでよく、該化合物は異なる整数
値のnを有する式LXXVにより表すことができることが理解される。これらの実施形態
では、組成物のnの平均値は、整数でなくともよい。
、薬剤として許容される塩はハロゲン化アンモニウムを含む。ある実施形態では、歯科用
組成物は、式LXXVIで表される化合物又はその薬剤として許容される塩を含む。幾つ
かの実施形態では、塩はハロゲン化アンモニウムを含む。具体的な実施形態では、ハロゲ
ン化アンモニウムは塩化アンモニウムを含む。
り、この場合R3はアルキル基を含む。ある実施形態では、R1は、約1〜約4個の炭素原
子を有するアルキル基を含み、R3は約4〜約16個の炭素原子を有するアルキル基を含
む。幾つかの実施形態では、R1はメチル基を含み、R3は7、8又は9個の炭素原子を有
するアルキル基を含む。幾つかの実施形態では、歯科用組成物は、式LXXVII、式L
XXVIII又は式LXXIXで表される化合物を含む。
幾つかの実施形態では、薬剤として許容される塩はハロゲン化アンモニウムを含む。幾つ
かの実施形態では、アルキル基は約1〜約8個の炭素原子を含む。ある実施形態では、歯
科用組成物は、式LXXXで表される化合物又はその薬剤として許容される塩を含む。塩
はハロゲン化アンモニウムを含んでよい。幾つかの実施形態では、ハロゲン化アンモニウ
ムは塩化アンモニウムを含む。ある実施形態では、歯科用組成物は、式LXXXIで表さ
れる化合物又はその薬剤として許容される塩を含む。塩はハロゲン化アンモニウムを含ん
でよい。幾つかの実施形態では、ハロゲン化アンモニウムは塩化アンモニウムを含む。幾
つかの実施形態では、R1及びR2は、独立に、約1〜約8個の炭素原子を有するアルキル
基を含む。ある実施形態では、歯科用組成物は、式LXXXIIで表される化合物又はそ
の薬剤として許容される塩を含む。塩はハロゲン化アンモニウムを含んでよい。幾つかの
実施形態では、ハロゲン化アンモニウムは塩化アンモニウムを含む。
ている。簡略化のために、これらの式では、キラル炭素原子それぞれについての立体化学
的形状を特定しない。しかしながら、かかる式は、本明細書及び特許請求の範囲で用いら
れるとき、任意の可能な立体化学的形状を有する化合物のそれぞれを表すことを意図する
。幾つかの実施形態では、式LXXVI〜LXXXIIで表される化合物は、アミノ糖ア
ルコール及びそれぞれ慣用名D−グルカミン、N−メチル−N−オクタノイル−D−グル
カミン、N−メチル−N−ノナノイル−D−グルカミン、N−メチル−N−デカノイル−
D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミン、N−オクチル−D−グルカミン及びN−
メチル−N−オクチル−D−グルカミンを有する誘導体である。
容される塩である。
OH、OP(O)(OH)2、OSO3H及びNR5R6からなる群から選択され;R5及び
R6は、独立に、水素原子、アルキル基、C(O)R7及びSO2R8からなる群から選択さ
れ;R7及びR8は、独立に、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基からなる群から
選択され;ただし、R1、R2、R3及びR4のうち少なくとも1つはNR5R6である。
略化のために、式LXXXIIIでは、キラル炭素原子のそれぞれについての立体化学的
形状を特定しない。式LXXXIIIは、本明細書及び特許請求の範囲で用いられるとき
、任意の可能な立体化学的形状を有する化合物のそれぞれを表すことを意図する。
。R1、R2及びR3は、独立に、OH及びNR5R6からなる群から選択される。R1、R2
及びR3のそれぞれはOHであってよく、R1、R2及びR3のうち任意の2つがOHであっ
てよく、又はR1、R2及びR3のうち任意の1つがOHであってもよい。R1、R2及びR3
のそれぞれはNR5R6であってよく、R1、R2及びR3のうち任意の2つがNR5R6であ
ってよく、又はR1、R2及びR3のうち任意の1つがNR5R6であってもよい。R4は、O
H、OP(O)(OH)2、OSO3H及びNR5R6からなる群から選択される。幾つかの
実施形態では、R4はOHである。他の実施形態では、R4はOP(O)(OH)2である
。他の実施形態では、R4はOSO3Hである。他の実施形態では、R4はNR5R6である
。
及びSO2R8からなる群から選択される。R5及びR6のそれぞれは、水素原子であってよ
く、R5及びR6のそれぞれは、アルキル基であってよく、R5及びR6のそれぞれは、C(
O)R7であってよく、又はR5及びR6のそれぞれは、SO2R8であってもよい。幾つか
の実施形態では、R5は、水素原子であってよく、R6はアルキル基、C(O)R7又はS
O2R8であってよい。他の実施形態では、R5はアルキル基であってよく、R6はC(O)
R7又はSO2R8であってよい。更に別の実施形態では、R5はC(O)R7であってよく
、R6はSO2R8であってよい。R5及びR6のいずれか又は両方がアルキル基であるとき
、アルキル基は約1個の炭素原子、約1個を超える炭素原子、約2個を超える炭素原子、
約4個を超える炭素原子、約6個を超える炭素原子、約8個を超える炭素原子、約10個
を超える炭素原子、約12個を超える炭素原子、約14個を超える炭素原子、約16個を
超える炭素原子、又は約18個を超える炭素原子を含んでよい。幾つかの実施形態では、
アルキル基は、約30個未満の炭素原子、約26個未満の炭素原子、又は約20個未満の
炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、アルキル基は直鎖アルキル基を含む。他の実施
形態では、アルキル基は分岐鎖アルキル基を含む。更に他の実施形態では、アルキル基は
環状アルキル基を含む。R5及びR6のそれぞれがアルキル基を含むとき、R5及びR6は同
じアルキル基を含んでよく、又はR5及びR6は異なるアルキル基を含んでもよい。アルキ
ル基の非限定的な例としては、メチル、エチル、1−プロピル、イソプロピル、ブチル、
イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−エチ
ルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、
オクタデシル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シ
クロペニル、及びシクロオクチルが挙げられる。
ル基からなる群から選択される。各R7又はR8のいずれか又は両方がアルキル基であると
き、アルキル基は、約1個の炭素原子、約1個を超える炭素原子、約2個を超える炭素原
子、約4個を超える炭素原子、約6個を超える炭素原子、約8個を超える炭素原子、約1
0個を超える炭素原子、約12個を超える炭素原子、約14個を超える炭素原子、約16
個を超える炭素原子、又は約18個を超える炭素原子を含んでよい。幾つかの実施形態で
は、アルキル基は、約30個未満の炭素原子、約26個未満の炭素原子、約22個未満の
炭素原子、又は約20個未満の炭素原子を含む。幾つかの実施形態では、アルキル基は直
鎖アルキル基を含む。他の実施形態では、アルキル基は分岐鎖アルキル基を含む。更に他
の実施形態では、アルキル基は環状アルキル基を含む。式Iで表される化合物又はその薬
剤として許容される塩では、R7及びR8基の両方が存在するとき、かつR7及びR8のそれ
ぞれがアルキル基を含むとき、R7及びR8は同じアルキル基を含んでよく、又はR7及び
R8は異なるアルキル基を含んでもよい。アルキル基の非限定的な例としては、メチル、
エチル、1−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ウンデ
シル、ドデシル、テトラデシル、ペンタデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、4−メ
チルシクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、シクロペニル、及びシクロオクチルが挙げ
られる。
ール基は、1個のアレーン環又は1個を超えるアレーン環を含んでよい。アレーン環は、
6個以下の炭素原子、8個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、12個以下の炭素原
子、14個以下の炭素原子、16個以下の炭素原子、又は18個以下の炭素原子を含んで
よい。アレーン環は、ヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄を含んでよい。1個を超え
るアレーン環がアリール基中に存在する場合、アレーン環はともに融合することができ、
又は化学結合により結合することができる。式LXXXIIIで表される化合物又はその
薬剤として許容される塩では、R7及びR8基の両方が存在するとき、かつR7及びR8のそ
れぞれがアリール基を含むとき、R7及びR8は同じアリール基を含んでよく、又はR7及
びR8は異なるアリール基を含んでもよい。アリール基の非限定的な例としては、置換及
び非置換フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、9−アントラセニル及びビフェニルが
挙げられる。
ラルキル基は1個のアレーン環又は1個を超えるアレーン環を含んでよい。アラルキル基
は、6個以下の炭素原子、8個以下の炭素原子、10個以下の炭素原子、12個以下の炭
素原子、14個以下の炭素原子、16個以下の炭素原子、18個以下の炭素原子又は20
個以下の炭素原子を含んでよい。1個を超えるアレーン環がアラルキル基中に存在する場
合、アレーン環はともに融合することができ、又は化学結合により結合することができる
。アレーン環は、ヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄を含んでよい。式LXXXII
Iで表される化合物又はその薬剤として許容される塩では、R7及びR8基の両方が存在す
るとき、かつR7及びR8のそれぞれがアラルキル基を含むとき、R7及びR8は同じアラル
キル基を含んでよく、又はR7及びR8は異なるアラルキル基を含んでもよい。アラルキル
基の非限定的な例としては、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−
フェニルプロピル、2−ナフチルエチル及び9−アントラセニルメチルが挙げられる。
6はそれぞれ水素原子であり、R2、R3及びR4はそれぞれOHである。式LXXXIII
の幾つかの実施形態では、薬剤として許容される塩は、塩化アンモニウム及び硫酸アンモ
ニウムから選択される。幾つかの実施形態では、歯科用組成物は、式LXXXIV、式L
XXXV若しくは式LXXXVIで表される化合物又はその薬剤として許容される塩を含
む。幾つかの実施形態では、塩は塩化アンモニウム又は硫酸アンモニウムを含む。
6はそれぞれ水素原子であり、R2及びR3はそれぞれOHであり、R4はOP(O)(OH
)2である。具体的な実施形態では、歯科用組成物は、式LXXXVIIで表される化合
物又はその薬剤として許容される塩を含む。薬剤として許容される塩は、双性イオンを含
んでよい。
O)R7であり、R7は12個の炭素原子を有するアルキル基、14個の炭素原子を有する
アルキル基、又は16個の炭素原子を有するアルキル基であり、R6は水素原子である。
具体的な実施形態では、歯科用組成物は、式LXXXVIII、式LXXXIX又は式L
XLで表される化合物を含む。
学的形状が、結合のための従来の表記法を用いて特定される。各環の1個のキラル炭素原
子についての立体化学的形状は特定されない。これらの式は、本明細書及び特許請求の範
囲で用いられるとき、任意の可能な立体化学的形状を有する化合物のそれぞれを表すこと
を意図する。有用な化合物は、慣用名D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、D−マン
ノサミン、D−グルコサミン−6−ホスフェート、N−ドデカノイル−D−グルコサミン
、N−テトラデカノイル−D−グルコサミン及びN−ヘキサデカノイル−D−グルコサミ
ンを有する化合物である。
キサミドであり、より好ましくは重合性尿素系又はオキサミド有機ゲル化剤である。最も
好ましい誘導体は、ジベンジリデンソルビトール、尿素メタクリレート及びオキサミドメ
タクリレートである。好ましい有機ゲル化剤としては、実施例の章に記載するものが挙げ
られる。
の合計の総重量(例えば、フィラー材料、結晶性物質及び/又は任意の添加剤を含まない
、硬化性組成物)を基準として、好ましくは少なくとも0.01重量%、より好ましくは
少なくとも0.1重量%、更により好ましくは少なくとも0.2重量%、更により好まし
くは少なくとも0.4重量%の量で含まれることができる。1種以上の有機ゲル化剤は、
本発明の硬化性組成物中に、有機ゲル化剤と重合性成分との合計の総重量(例えば、フィ
ラー材料、結晶性物質及び/又は任意の添加剤を含まない、硬化性組成物)を基準として
、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下の量で含まれることができる
。
本発明の硬化性歯科用組成物はまた、有機重合性成分を含み、それにより重合性組成物
を形成することができる。かかる重合性成分は、有機ゲル化剤と適合性があるように選択
される。
組成物の重合(又は硬化)を開始する、光開始剤(即ち、光開始剤系)を含有する。かか
る光重合性組成物は、フリーラジカル重合可能であるか、又はカチオン重合可能であるこ
とができる。
、レドックス系)は、本発明の流動性及び充填性組成物で実行可能であるが、自立性/展
性組成物にはそれほど望ましくない。これは、化学的に重合可能な系が、典型的には、自
立性/展性予備形成物品にとっては必ずしも望ましくない2部であるためである。化学的
に重合可能な系は、典型的には、例えばフリーラジカル又はカチオン重合を受け得る、エ
チレン性不飽和化合物を含む。
好適な光重合性組成物としては、エポキシ樹脂(カチオン性活性エポキシ基を含有する
)、ビニルエーテル樹脂(カチオン性活性ビニルエーテル基を含有する)、エチレン性不
飽和化合物(フリーラジカル活性不飽和基を含有する)及びこれらの組み合わせを挙げる
ことができる。有用なエチレン系不飽和化合物の例としては、アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、ヒドロキシ官能性アクリル酸エステル、ヒドロキシ官能性メタクリル
酸エステル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。同様に、単一化合物中にカチオン性
活性官能基とフリーラジカル活性官能基との両方を含有する重合性物質も好適である。例
としては、エポキシ官能性アクリレート、エポキシ官能性メタクリレート、及びこれらの
組み合わせが挙げられる。
びポリマーを含み得るフリーラジカル活性官能基を有する化合物を含んでよい。好適な化
合物は、少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を含有し、付加重合を受けることが可能
である。かかるフリーラジカル重合性化合物としては、例えば(メタ)アクリレート(即
ち、アクリレート及びメタクリレート)及び(メタ)アクリルアミド(即ち、アクリルア
ミド及びメタクリルアミド)が挙げられる。具体例としては、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ヘキシルア
クリレート、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレー
ト、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−プロパン
ジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4
−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、
ソルビトールヘキサクリレート、ビス[l−(2アクリロキシ)]−p−エトキシフェニ
ルジメチルメタン、ビス[l−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシ)]−p−プロポキ
シフェニルジメチルメタン、トリスヒドロキシエチル−イソシアヌレートトリメタクリレ
ート、及び米国特許第4,648,843号に記載されている類似の化合物のようなモノ
−、ジ−又はポリアクリレート及びメタクリレート;分子量200〜500のポリエチレ
ングリコールのビスアクリレート及びビス−メタクリレート;米国特許第4,652,2
74号(ボエッチャー(Boettcher)ら)中のもののようなアクリレート化モノマーの共
重合性混合物;米国特許第4,642,126号(ザドー(Zador)ら)のもののような
アクリレート化オリゴマー;並びに、スチレン、ジアリルフタレート、ジビニルスクシナ
ート、ジビニルアジペート及びジビニルフタレートのようなビニル化合物が挙げられる。
好適なエチレン性不飽和化合物はまた、シグマ−アルドリッチ社(Sigma-Aldrich)(ミ
ズーリ州セントルイス(St. Louis))及びローム&テック社(Rhom and Tech, Inc.)(
ドイツ、ダルムシュタット(Darmstadt))のような広範な市販供給元から入手可能であ
る。他の好適なフリーラジカル重合性化合物としては、例えば、国際特許公開第00/3
8619号(グーゲンベルガー(Guggenberger)ら)、国際特許公開第01/92271
号(ウェインマン(Weinmann)ら)、国際特許公開第01/07444号(グーゲンベル
ガーら)、国際特許公開第00/42092号(グーゲンベルガーら)に開示されている
ようなシロキサン官能性(メタ)アクリレート;並びに、例えば、米国特許第5,076
,844号(フォック(Fock)ら)、米国特許第4,356,296号(グリフィス(Gr
iffith)ら)、欧州特許第0373 384号(ヴァーゲンクネヒト(Wagenknecht)ら
)、欧州特許第0201 031号(ライナーズ(reiners)ら)、及び欧州特許第02
01 778号(ライナーズら)に開示されているようなフルオロポリマー官能性(メタ
)アクリレートが挙げられる。必要に応じて、2個以上のフリーラジカル重合性化合物の
混合物を使用することができる。
する化合物を含んでよい。かかる物質としては、開環により重合可能であるオキシラン環
を有する有機化合物が挙げられる。これらの物質としては、モノマー性エポキシ化合物及
びポリマー系エポキシドが挙げられ、脂肪族、脂環式、芳香族、又は複素環式であること
ができる。これらの化合物は、一般的に、平均で、1分子あたり少なくとも1つ、好まし
くは少なくとも1.5、より好ましくは少なくとも2つの重合性エポキシ基を有する。ポ
リマー性エポキシドとしては、末端エポキシ基を有する直鎖ポリマー(例えば、ポリオキ
シアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格オキシラン単位を有するポリマ
ー(例えば、ポリブタジエンポリエポキシド)、及びペンダントエポキシ基を有するポリ
マー(例えば、グリシジルメタクリレートポリマー又はコポリマー)などが挙げられる。
エポキシドは純粋化合物であるか、又は1分子あたり1つ、2つ、若しくはそれ以上のエ
ポキシ基を含有する化合物の混合物であってよい。1分子あたりのエポキシ基の「平均」
数は、エポキシ含有物質中のエポキシ基の総数を、存在するエポキシ含有分子の総数で除
することにより決定される。
様々であり、それらの骨格鎖及び置換基の性質において非常に多様であり得る。許容し得
る置換基の実例としては、ハロゲン、エステル基、エーテル、スルホネート基、シロキサ
ン基、ニトロ基、リン酸基等が挙げられる。エポキシ含有物質の分子量は、58〜100
,000以上で異なり得る。
スマン(Oxman)ら)及び同第6,084,004号(ウェインマン(Weinmann)ら)に
列挙されている。
子量(200未満)、中分子量(200〜10,000)及び高分子量(10,000超
)のような、2つ以上の重量平均分子量分布のエポキシ含有化合物が挙げられる。あるい
は又は更に、エポキシ樹脂は、脂肪族及び芳香族ような異なる化学的性質、又は極性及び
非極性のような異なる官能基を有する、エポキシ含有物質のブレンドを含有し得る。
セタン、スピロオルトカーボネート、スピロオルトエステル等が挙げられる。
内に含有することができる。かかる分子は、例えば、ジ−又はポリエポキシドと1当量以
上のエチレン性不飽和カルボン酸とを反応させることにより得ることができる。かかる物
質の例は、UVR−6105(ユニオンカーバイド社(Union Carbide)より入手可能)
と1当量のメタクリル酸との反応生成物である。エポキシ及びフリーラジカル活性官能基
を有する市販物質としては、日本のダイセル化学(Daicel Chemical)から入手可能なサ
イクロマー(CYCLOMER)M−100、M−101又はA−200のようなサイクロマーシ
リーズ、及びジョージア州アトランタのラッドキュアー・スペシャルティーズ(Radcure
Specialties)、UCBケミカルズ(UCB Chemicals)から入手可能なエベクリル(EBECRY
L)−3605が挙げられる。
ドロキシル含有物質は、少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個のヒドロキシル官能
基を有する任意の有機物質であってよい。好ましくは、ヒドロキシル含有物質は、2個以
上の一級又は二級脂肪族ヒドロキシル基(即ち、ヒドロキシル基が非芳香族炭素原子に直
接結合している)を含有する。ヒドロキシル基は末端に位置するか、ポリマー又はコポリ
マーの側鎖であることができる。ヒドロキシル含有有機物質の分子量(MW)は、超低分
子量(例えば、32g/モル)から超高分子量(例えば、1,000,000g/モル以
上)まで異なり得る。好適なヒドロキシル含有物質は、低分子量、即ち32〜200g/
モル、中分子量、即ち200〜10,000g/モル、又は高分子量、即ち10,000
g/モル超を有することができる。本明細書で使用するとき、分子量は全て重量平均分子
量である。
00,000g/モル未満、100,000g/モル未満、50,000g/モル未満、
25,000g/モル未満、15,000g/モル未満、12,500g/モル未満、又
は10,000g/モル未満であってよい。
ヒドロキシル含有物質は、所望により、窒素、酸素、硫黄等のような分子の骨格鎖内にヘ
テロ原子を含有する。ヒドロキシル含有物質は、例えば、天然由来又は合成調製されたセ
ルロース性物質から選択することができる。ヒドロキシル含有物質は、熱不安定性又は光
分解不安定性であり得る基を実質的に含むべきではない。つまり、物質は、100℃未満
の温度において、又は重合性組成物の所望の光重合状態において直面し得る化学光の存在
下で揮発性成分を分解又は遊離すべきではない。
号(オックスマン(Oxman)ら)に列挙される。
カチオン及び/又はフリーラジカル重合性成分との適合性、ヒドロキシル含有物質の当量
及び官能基、最終組成物における所望の物理的特性、所望の重合速度等のような要因に応
じて、広範囲で異なり得る。
しては、低分子量(200未満)、中分子量(200〜10,000)及び高分子量(1
0,000超)のような2つ以上の分子量分布のヒドロキシル含有化合物が挙げられる。
あるいは又は更に、ヒドロキシル含有物質は、脂肪族及び芳香族のような異なる化学的性
質、又は極性及び非極性のような異なる官能基を有する、ヒドロキシル含有物質のブレン
ドを含有し得る。更なる例として、2種以上の多官能性ヒドロキシ物質の混合物、又は多
官能性ヒドロキシ物質との1種以上の1官能性ヒドロキシ物質の混合物を用いることがで
きる。
てもよい。かかる物質の例としては、ヒドロキシエチルアクリレート及びヒドロキシエチ
ルメタクリレートのようなヒドロキシルアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメ
タクリレート;グリセロールモノ−又はジ−(メタ)クリレート;トリメチロールプロパ
ンモノ−又はジ−(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールモノ−、ジ−又はトリ−
(メタ)アクリレート;ソルビトールモノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、又はペンタ−(
メタ)アクリレート;及び2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシ
プロポキシ)フェニル]プロパンが挙げられる。
い。一例は、ヒドロキシル基及びエポキシ基の両方を含む単一分子である。
化合物を含む光開始剤系)としては、2元系及び3元系が挙げられる。典型的な3元光開
始剤としては、米国特許第5,545,676号(パラゾット(Palazzotto)ら)に記載
されているような、ヨードニウム塩、光増感剤、及び電子供与体化合物が挙げられる。好
ましいヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウム塩、例えば、ジフェニルヨードニウム
クロリド、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート及びジフェニルヨードニ
ウムテトラフルオロボレート(tetrafluoroboarate)である。好ましい光増感剤は、45
0nm〜520nm(好ましくは、450nm〜500nm)の範囲内のいくらかの光を
吸収するモノケトン及びジケトンである。より好ましい化合物は、450nm〜520n
m(更により好ましくは、450nm〜500nm)の範囲内のいくらかの光を吸収する
αジケトンである。好ましい化合物は、カンファーキノン、ベンジル、フリル、3,3,
6,6−テトラメチルシクロヘキサンジオン、フェナントラキノン及び他の環状αジケト
ンである。最も好ましいのは、カンファーキノンである。好ましい電子供与体化合物とし
ては、置換アミン、例えば、エチルジメチルアミノベンゾエートが挙げられる。
。典型的な3元光開始剤としては、ヨードニウム塩、光増感剤及び米国特許第5,856
,373号(カイサキ(Kaisaki)ら)、同第6,084,004号(ウェインマン(Wei
nmann)ら)、同第6,187,833号(オックスマン(Oxman)ら)、同第6,187
,836号(オックスマンら)及び同第6,765,036号(デデ(Dede)ら)に記載
されているような電子供与体化合物が挙げられる。好ましいヨードニウム塩、光増感剤及
び電子供与体化合物は、フリーラジカル光重合性組成物を重合させるための光開始剤系用
である。
的に380nm〜1200nmの機能的波長範囲を有するホスフィンオキシドの部類が挙
げられる。380nm〜450nmの機能的波長範囲を有する好ましいホスフィンオキシ
ドフリーラジカル反応開始剤は、米国特許第4,298,738号(レッケン(Lechtken
)ら)、同第4,324,744号(レッケンら)、同第4,385,109号(レッケ
ンら)、同第4,710,523号(レッケンら)、同第4,737,593号(エルリ
ッチ(Ellrich)ら)、同第6,251,963号(コーラ−(Kohler)ら)、及び欧州
特許出願公開第0 173 567 A2号(イング(Ying))に記載されているものの
ようなアシル及びビスアシルホスフィンオキシドである。
ることができる、市販のホスフィンオキシド光開始剤としては、ビス(2,4,6−トリ
メチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(イルガキュア(IRGACURE)819、チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)、ニューヨーク州タリー
タウン(Tarrytown))、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリ
メチルペンチル)ホスフィンオキシド(CGI 403、チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホス
フィンオキシドと2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンとの重
量比25:75の混合物(イルガキュア1700、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)
、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドと2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンとの重量比1:1の混合物(ダロキ
ュア(DAROCUR)4265、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)、及びエチル2,4,
6−トリメチルベンジルフェニルホスフィナート(ルシリン(LUCIRIN)LR8894X
、BASF社、ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte))が挙げられる。
を基準として0.1重量%〜5.0重量%のような、触媒として有効な量で存在する。
明で有用な三級アミンの一例としては、エチル−4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾ
エート及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートが挙げられる。存在する場合、
アミン還元剤は、光重合性組成物中に、組成物の全重量を基準として0.1重量%〜5重
量%の量で存在する。
化学重合性組成物、典型的には、フリーラジカル重合性組成物の場合、反応開始剤系は
、放射線、熱又はレドックス/自動硬化化学反応を介して重合を開始させる系から選択す
ることができる。
剤及び還元剤を含むレドックス系とを含むレドックス硬化系を含むことができる。本発明
で有用である好適な重合性成分及びレドックス系は、米国特許第6,624,211号(
カリム(Karim)ら)及び同第6,964,985号(カリムら)に記載されている。
ジカルを製造するために、還元剤及び酸化剤は、互いに反応するか、ないしは別の方法で
協働すべきである。この種類の硬化は、暗反応である。即ち、光の存在に依存せずかつ光
が存在しない状態で進行可能である。還元剤及び酸化剤は、好ましくは十分に貯蔵安定性
があり、望ましくない着色がなく、典型的な歯科条件においての保存及び使用を可能にす
る。これらは、重合性組成物の他の構成要素に容易に溶解する(及び、硬化性組成物の他
の構成要素からの分離を阻止する)ことを可能にするために、樹脂系と十分に混和性があ
るべきである。
)に記載されているようなアスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、及び金属錯体アスコ
ルビン酸化合物;アミン、特に4−t−ブチルジメチルアニリンのような三級アミン;p
−トルエンスルフィン酸塩及びベンゼンスルフィン酸塩のような芳香族スルフィン酸塩;
1−エチル−2−チオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、1,1−ジ
ブチルチオ尿素、及び1,3−ジブチルチオ尿素のようなチオ尿素;並びにこれらの混合
物が挙げられる。他の二級還元剤としては、塩化コバルト(II)、塩化第一鉄、硫酸第
一鉄、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン(酸化剤の選択に依存する)、ジチオン酸又は亜
硫酸アニオンの塩、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。好ましくは、前記還
元剤はアミンである。
リウム、アンモニウム、セシウム、及びアルキルアンモニウム塩のようなその塩が挙げら
れる。更なる酸化剤としては、例えば、過酸化ベンゾイルのような過酸化物、クミルヒド
ロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、及びアミルヒドロペルオキシドのよう
なヒドロペルオキシド、並びに塩化コバルト(III)及び塩化第二鉄、硫酸セリウム(
IV)のような遷移金属の塩、過ホウ酸及びその塩、過マンガン酸及びその塩、過リン酸
及びその塩、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
量の遷移金属化合物を添加して、レドックス硬化速度を速めることもできる。
これは、フィラー以外の、硬化性組成物の全成分を組み合わせ、硬化した塊が得られるか
どうかを観察することにより評価できる。
重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%の量で存在する。還元剤は、硬化性組成
物の成分の総重量を基準として、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以
下の量で存在する。
重量%、より好ましくは少なくとも0.10重量%の量で存在する。酸化剤は、硬化性組
成物の成分の総重量を基準として、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%
以下の量で存在する。
組成物の貯蔵安定性を増強し、必要に応じて、還元剤又は酸化剤をともに包装することを
可能にする。例えば、カプセル化用材料を適切に選択することにより、酸化剤及び還元剤
を酸官能性成分及び任意のフィラーとともに組み合わせ、保管安定性状態に維持すること
ができる。
使用してよい。本発明の歯科用材料に好適な熱供給源の例としては、誘導、対流、及び放
射が挙げられる。熱供給源は、標準条件又は高圧下において、少なくとも40℃、最大1
50℃の温度を生じさせることができるべきである。この方法は、口腔環境外で生じる物
質の重合を開始させるのに好ましい。
の代替部類は、フリーラジカルを生成する熱反応開始剤を含むものである。例としては、
過酸化物(例えば、過酸化ベンゾイル及び過酸化ラウリル)及びアゾ化合物(例えば、2
,2−アゾビス−イソブチロニトリル(AIBN))が挙げられる。
ある実施形態では、硬化性組成物は、最初に予備形成された形状を維持するための非共
有三次元構造を付与するための結晶性物質を含む。この結晶性物質は、重合(架橋も含む
)することができる反応性基を有してもよく、有さなくてもよい。好ましくは、結晶性物
質は重合性である。好ましくは、結晶性物質は、ポリマー(オリゴマーを含む)である。
より好ましくは、結晶性物質は、重合性ポリマー物質である。
20℃以上の結晶融点を示すことを意味する。観察された吸熱のピーク温度は、結晶融点
と考えられる。
くは80℃未満である。
複数の格子を含んでよい。格子内の充填配列は、化学的及び構造的観点の両方で非常に規
則的であることができる。
又は相の両方に現れる「半結晶状態」であることができる。非晶質相は、ランダムにもつ
れた配列のポリマー鎖であると考えることができる。非晶質ポリマーのX線回折パターン
は、拡散ハロ(diffuse halo)であり、これはポリマー構造の秩序化が非常に低い又は秩
序化されていないことを示す。非晶質ポリマーは、ガラス転移温度で軟化挙動を示すが、
融解挙動は示さない。半結晶状態の物質は、特徴的な融点を示し、それを超えると結晶格
子は無秩序な状態になる。かかる「半結晶」物質のX線回折パターンは、一般に、結晶秩
序の性質を示す同心円又はスポットの対照配列のいずれかにより区別することができる。
したがって、本明細書では、「結晶性」成分は半結晶物質を包含する。
。(例えば、成分が、成分の骨格鎖(即ち、主鎖)又はペンダント置換基(即ち、側鎖)
中のポリマーであるとき)成分中に存在する結晶性部分の凝集により提供され得るかかる
結晶化度は、周知の結晶学的、熱量分析的、又は動力学的/機械的方法により測定するこ
とができる。本発明の目的のために、この成分は、実験的に(例えば、DSCにより)測
定するとき、20℃を超える少なくとも1つの融解温度(Tm)を硬化性組成物に付与す
る。好ましくは、この成分は硬化性組成物に30℃〜100℃のTmを付与する。1種を
超える結晶性物質を硬化性組成物で用いる場合、1つを超える区別できる融点が見られる
。
量は、10,000g/モル未満、好ましくは5000g/モル以下である。好ましくは
、分子量は少なくとも150g/モル、より好ましくは少なくとも400g/モルである
。樹脂系で用いるのに好適な結晶性モノマーとしては、ウレタン、エーテル、エステル、
アミド若しくはイミド基を含有するモノマー、又はこれらの組み合わせが挙げられる。好
ましい結晶性モノマーは、重合及び/又は架橋することができる反応性基を含有する。特
に好ましいのは、1を超える反応性官能基を有するモノマーである。
、直鎖)又はペンダント(即ち側鎖)セグメントを有することができる。好ましい物質は
、重合及び/又は架橋することができる反応性基も含有する。特に好ましいのは、少なく
とも2つの反応性官能基を有する結晶性オリゴマー又はプレポリマーである。
ル(ポリカプロラクトンを含む)、ポリエーテル、ポリチオエーテル、ポリアリールアル
キレン、ポリシラン、ポリアミド、ポリオレフィン(好ましくは、低級、例えばC2〜C3
、オレフィンから形成される)、ポリウレタン及びこれらの組み合わせが挙げられるが、
これらに限定されない。
ステルポリオール(特にジオール)である。本発明の樹脂系で結晶性物質として有用であ
る市販物質の例としては、イノレックス・ケミカル社(Inolex Chemical Co.)(ペンシ
ルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia))から商品名レクソレス(LEXOREZ)とし
て入手可能な幾つかの樹脂が挙げられる。本発明の組成物中で有用な他のポリエステルポ
リオールの例は、ルコ・ポリマー社(Ruco Polymer Corp.)(ニューヨーク州ヒックスビ
ル(Hicksville))から商品名ルコフレックス(RUCOFLEX)として入手可能なものである
。本発明で有用なポリカプロラクトンの例としては、ダウケミカル社(Dow Chemical Co.
)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から商品名トーン(TONE)0230、トーン
0240及びトーン0260、並びに、ソルベイ社(Solvay Co.)(英国、チェシャー州
(Cheshire)ウォリントン(Warrington))から商品名キャパ(CAPA)として入手可能な
ものが挙げられる。特に好ましい物質は、化学的に修飾され又は反応して(例えば、一級
ヒドロキシル末端基を介して)、重合性、不飽和官能基、例えば、2−イソシアナトエチ
ルメタクリレート、メタクリレートクロリド、又はメタクリル酸無水物と反応したポリカ
プロラクトンジオールを導入する、飽和、直鎖、脂肪族ポリエステルポリオールである。
とができる。樹状ポリマーは、多官能性化合物であり、デンドリマー、規則的デンドロン
、デンドリグラフト及び超分岐ポリマーを含む任意の既知の樹状構造が挙げられる。樹状
ポリマーは、多数の末端反応性基を有する高密度分岐構造を有するポリマーである。樹状
ポリマーは、全て1つ以上の分岐点を有する、反復単位の数層又は数世代を含む。デンド
リマー及び超分岐ポリマーを含む樹状ポリマーは、少なくとも2種の異なる種類の反応性
基を有するモノマー単位の縮合、付加又はイオン反応により調製することができる。
状ポリマーは、一般に、末梢表面基、2個以上の分岐官能基を有する内部分岐接合点、及
び隣接する分岐接合点を共有結合する二価連結基からなる。
全又は欠陥があってもよい。不完全性は、通常、不完全な化学反応又は不可避な競合副反
応のいずれかの結果である。
想的な不規則分岐配列を含む樹状ポリマーである。具体的には、超分岐ポリマーは、全て
の反復単位が分岐接合点を含むというわけではない比較的多い数の不規則分岐配列を含む
。したがって、超分岐ポリマーは、直鎖ポリマーとデンドリマーとの間の中間体として見
なされることができる。それでもなお、個々の巨大分子につき、分岐接合点含有量が比較
的高いため、それらは樹枝状である。
徴付けは周知である。デンドリマー及びデンドロンの例、及びその合成方法は、米国特許
第4,507,466号(トマリア(Tomalia)ら)、同第4,558,120号(トマ
リアら)、同第4,568,737号(トマリアら)、同第4,587,329号(トマ
リアら)、同第4,631,337号(トマリアら)、同第4,694,064号(トマ
リアら)、同第4,713,975号(トマリアら)、同第4,737,550号(トマ
リア)、同第4,871,779号(キラト(Killat)ら)及び同第4,857,599
号(トマリアら)に記載されている。超分岐ポリマーの例及びその調製方法は、例えば、
米国特許第5,418,301号(ハルト(Hult)ら)に記載されている。幾つかの樹状
ポリマーもまた、市販されている。例えば、3−及び5−世代超分岐ポリエステルポリオ
ールは、ペルストープ・ポリオールズ社(Perstorp Polyols, Inc.)(オハイオ州トレド
(Toledo))から入手することができる。星型ポリマーの例及びその調製方法は、例えば
、米国特許第5,830,986号(メリル(Merrill)ら)、同第5,859,148
号(ボルグレブ(Borggreve)ら)、同第5,919,870号(レッチフォード(Letch
ford)ら)及び同第6,252,014号(ノース(Knauss))に記載されている。
ことができる。
ができる末梢基を有する、任意の既知の樹状ポリマーは、本発明の組成物の樹脂系で使用
するのに好適である。好適な樹状ポリマーの例としては、ポリエーテル、ポリエステル、
ポリチオエーテル、ポリアリールアルキレン、ポリシラン、ポリアミド、ポリウレタン及
び任意の他の縮合ポリマーが挙げられる。
、ペンダント(側鎖)結晶性部分を含有するモノマーの重合、又は、ポリアクリレート、
ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルエステル
若しくはポリ−α−オレフィンポリマー若しくはコポリマーの化学的修飾によるペンダン
ト結晶性部分の導入により調製されるポリマー物質が挙げられるが、これらに限定されな
い。結晶性オリゴマー又はポリマーが結晶融点を有する限り、それは非結晶性モノマーを
含んでよい。かかる側鎖結晶性又は「くし様」ポリマーの結晶特性を決定する調製及び形
態/立体配座特性は、プレート(Plate)及びシバブ(Shibaev)、「くし様ポリマーの構
造及び特性(Comb-Like Polymers.Structure and Properties)」、ジャーナル・オブ・
ポリマー・サイエンス、マクロモレキュラー・レビューズ(Journal of Polymer Science
, Macromolecular Reviews)、第8巻117〜253頁(1974年)により論評される
。
ンセグメント、ポリエーテルセグメント又はこれらの組み合わせを含む。好ましくは、各
Qは、独立に、ポリ(カプロラクトン)セグメントを含む。より好ましくは、かかる結晶
性化合物は、エポキシ、酸、アルコール及びエチレン性不飽和反応性部位のような重合性
基を含む。特に好ましいかかる物質としては、メタクリル、アクリル、ビニル及びスチリ
ル基のような不飽和重合性基が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、フィラーを含有してもよい。フィラーは、例えば、歯科修復
組成物等において現在使用されるフィラーのような、歯科用途に使用される組成物への組
み込みに好適な広範な物質のうち1種以上から選択することができる。
一般に、20:1以下、より一般的には10:1以下である長さ対幅の比率、即ち縦横比
を有するものとして定義され得る。繊維は、20:1より大きい、より一般的には100
:1より大きい縦横比を有するものとして定義され得る。球形から楕円形、又はフレーク
若しくはディスクのようなより平面的なものの範囲で、粒子の形状は多様であり得る。巨
視的特性は、フィラー粒子の形状、具体的には形状の均一性に大きく依存し得る。
二峰性)の粒径分布を有することができる。好ましい粒子状フィラーは、10μm(即ち
ミクロン)未満の平均粒径(好ましくは、直径)を有し、これはミクロンサイズ及びナノ
スケールの粒子を含む。
ミクロンサイズ粒子状フィラーは、少なくとも0.2ミクロンから1ミクロン以下の平均
粒径を有する。
。それらのサイズの小ささ、高い表面積及び関連する水素結合のために、これらの物質は
、凝集網状構造に構築することができる。この種類の物質(「ナノスケール」物質)は、
200ナノメートル(nm)未満の平均粒径(即ち、最大寸法、例えば直径)を有する。
好ましくは、ナノスケール粒子状物質は、少なくとも2ナノメートル(nm)、より好ま
しくは少なくとも7nmの平均粒径を有する。好ましくは、ナノスケール粒子状物質は、
50nm以下、より好ましくは20nm以下の大きさの平均粒径を有する。かかるフィラ
ーの平均表面積は、好ましくは、少なくとも1gあたり20平方メートル(m2/g)、
より好ましくは、少なくとも50m2/g、最も好ましくは少なくとも100m2/gであ
る。ナノスケールフィラーが凝集する(即ち、ヒュームドシリカ中で生じるような凝集網
状構造を形成する)場合、上記粒径は一次粒径(即ち、凝集していない物質の粒径)であ
る。
物質であってよく、所望により無機フィラーとともに充填される。フィラーは、いかなる
場合も非毒性であるべきであり、口内に使用するのに好適であるべきである。フィラーは
、放射線不透過性又は放射線透過性であり得る。フィラーはまた、実質的に水に不溶性で
ある。
b、Sn、Ba、Zn、及びAl由来のガラス;長石;ホウケイ酸ガラス;カオリン;タ
ルク;チタニア;米国特許第4,695,251号(ランドクルブ(Randklev)に記載さ
れたもののような低モース硬度フィラー;及びサブミクロンシリカ粒子(例えば、「OX
50」、「130」、「150」、及び「200」シリカを含むデグサ(Degussa)社(
オハイオ州アクロン(Akron))製の商品名エアロジル(AEROSIL)として入手可能なもの
、並びにキャボット(Cabot)社(イリノイ州タスコラ(Tuscola))製のCAB−O−S
IL M5シリカのような焼成シリカ)が挙げられるがそれらに限定されない天然又は合
成物質である。ヒュームドシリカは、その低価格、市販品としての入手可能性及び広範囲
の利用可能な表面特性のために、自立特性を付与するために好ましい化合物である。
ト、ポリエポキシド等が挙げられる。
503,169号(ランドクルブ(Randklev))に記載された種類の非ガラス質微小粒子
である。これら酸非反応性フィラーの混合物、並びに、有機及び無機物質から作製される
混合物フィラーも考えられる。
剤で処理してもよい。好適なカップリング剤の使用は、γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン等を含む。
米国特許第6,730,156号(ウィンディッシュ(Windisch)ら)並びに国際特許公
開第01/30304号(ウー(Wu)ら)、国際特許公開第01/30305号(チャン
ら)、国際特許公開第01/30306号(ウィンディッシュら)、及び国際特許公開第
01/30307号(チャンら)に開示されている。他の好適なフィラーは、これらの刊
行物に引用されている参考文献に記載されている。
カル重合性組成物、カチオン重合性組成物の両方、並びにフリーラジカル重合性成分及び
カチオン重合性成分の両方を特徴とするハイブリッド組成物で用いることができる、多数
の放射線不透過性フィラーが開示されている。それらは、カチオン重合性組成物で用いる
のに特に有利である。
の酸化ホウ素、15〜50重量%の酸化ランタン及び20〜50重量%の酸化ケイ素を含
むメルト由来のフィラーである。別のフィラーは、10〜30重量%の酸化アルミニウム
、10〜40重量%の酸化ホウ素、20〜50重量%の酸化ケイ素及び15〜40重量%
の酸化タンタルを含むメルト由来のフィラーである。第3のフィラーは、5〜30重量%
の酸化アルミニウム、5〜40重量%の酸化ホウ素、0〜15重量%の酸化ランタン、2
5〜55重量%の酸化ケイ素及び10〜40重量%の酸化亜鉛を含むメルト由来のフィラ
ーである。第4のフィラーは、15〜30重量%の酸化アルミニウム、15〜30重量%
の酸化ホウ素、20〜50重量%の酸化ケイ素及び15〜40重量%の酸化イッテリビウ
ムを含むメルト由来のフィラーである。第5のフィラーは、水性若しくは有機の分散物又
は非晶質酸化ケイ素のゾルを、水性若しくは有機の分散物、ゾル、又は放射線不透過性酸
化金属の溶液、又は前駆体有機物若しくは化合物と混合するゾル−ゲル法により調製され
る非ガラス質微小粒子の形態である。第6のフィラーは、水性若しくは有機の分散物又は
非晶質酸化ケイ素のゾルを、水性若しくは有機の分散物、ゾル、又は放射線不透過性酸化
金属の溶液、又は前駆体有機若しくは無機化合物と混合するゾル−ゲル法により調製され
る非ガラス質微小粒子の形態である。
好ましくは60重量%以上、最も好ましくは70重量%以上である。好ましくは、フィラ
ー系の総量は、組成物の総重量を基準として、約95重量%以下、より好ましくは約80
重量%以下である。本発明の樹脂系によるかかる高フィラー負荷が、特に展性組成物を提
供する際に予期されないことが、有意である。
必要に応じて、本発明の硬化性組成物は、色素、阻害剤、促進剤、粘度調整剤、界面活
性剤及び当業者に明らかである他の成分のような添加剤を含有してよい。更に、薬剤を所
望により歯科用組成物に添加してよい。例としては、歯科用組成物でしばしば用いられる
種類の抗炎症剤、抗菌剤、増白剤等が挙げられる。当業者は、所望の結果を達成するため
に、過度な実験をすることなく、かかる添加剤の任意の1種の選択及び量を選ぶことがで
きる。
本発明の硬化性歯科用組成物は、従来の混合技術を用いて有機ゲル化剤と重合性成分と
を組み合わせることにより調製することができる。得られる組成物は、所望により、結晶
性物質、フィラー及び本発明で記載したような他の添加剤を含有してよい。使用中、組成
物は、光開始剤を含有し、光開始により硬化することができ、又は組成物がフリーラジカ
ル開始剤を含有するレドックス系のような化学重合により硬化することができる。かかる
硬化系の組み合わせも可能である。
ト/液体、及びペースト/ペースト系を含む、様々な形態で提供されることができる。そ
れぞれ粉末、液体、ゲル又はペーストの形態である多部組み合わせ(即ち、2種以上の部
の組み合わせ)を採用する他の形態も可能である。レドックス多部系において、一部は典
型的には酸化剤を含有し、別の部分は典型的には還元剤を含有する。
記のように、それらが必要とされるまで、成分を保管できるように梱包される。
して臨床的に適用され得る。光重合性組成物の反応を開始するためには、一般に硬化光が
必要である。組成物は、例えば、象牙質及び/又はエナメル質に非常に良好に接着するコ
ンポジット又は修復剤の形態であることができる。所望により、硬化性組成物が使用され
る歯組織上に、プライマー層を使用することができる。
含む、広範な歯科用修復材の形態で用いるのに特に適している。それらはまた、装具並び
に歯科用印象トレイ、歯列矯正器具(例えば、リテーナ、ナイトガード)、歯列矯正用接
着剤等で用いることができる。それらは、歯冠、ブリッジ、ベニヤ、インレー、オンレー
、インプラント、義歯、人工歯、歯の複製、スプリント、顎顔面装具及び他のカスタマイ
ズ構造で用いることができ、典型的には、歯の上又は歯に隣接して配置される前に成形さ
れている。こうした予備形成物品は、歯科医又は他のユーザーによって、研がれ(ground
)てもよく、又は別の方法で特別に適合した形状に形成され得る。本発明の組成物は、歯
科用修復材、特に歯冠(一時的、中間/暫定的又は永続的)で特に有用である。
ロープ、ボタン、織布ウェブ又は不織布ウェブ等のような様々な形態に成形(例えば、成
型)することができる。組成物を、例えば押出、射出成型、圧縮成型、熱成形、真空成形
、プレス、カレンダリング及びローラーを使用するウェブ加工を含む様々な方法で(第1
形状を形成するために)成形することができる。典型的には、半完成形状は、ポジティブ
印象材とネガティブ印象材とを有する型を使用して形成される。
成物に含有される反応開始剤系を活性化し得る熱及び/又は光から保護する方法で梱包す
る。
℃の温度(好ましくは、典型的な室温及び体温を含む約20℃〜38℃、より好ましくは
室温)で(第2形状に)カスタム成形する。この成形は、指又は選択された器具(例えば
、歯科用複合器具の手動操作)による圧力の適用、切り取り、切断、彫刻、研磨等を含む
様々な方法により行われる。所望のカスタム(第2)形状が得られると、反応開始剤系の
活性化を引き起こすためにそれを熱/放射線に曝露することによって物品は硬化(harden
ed)(例えば、硬化(cured))される。単一工程、又は中間で行われるカスタム成形の
連続工程を含む複数の工程のいずれかで、これを実行することができる。これらの工程の
うち1つ以上は、酸素を含まない不活性雰囲気又は真空において実行され得る。仕上げ成
形及び硬化工程の後、必要に応じて、硬化物品は研磨、切り取り等により形状を更に修正
されることができる。物品の最終的なカスタム(第2)形状が得られたら、意図された用
途のために必要である場合、それにつや出し、塗装又は他の表面処理を行うことができる
。好ましくは、本発明の組成物から調製される最終的なカスタム成形物品は、追加のベニ
ヤ材料(例えば、所望の外観又は特性を提供する第2材料)を必要としない。意図された
用途は、接着的に、機械的に、又は両方の組み合わせにより、第2物品へのカスタム成形
硬化物品の実装、接着、又は別の方法での付着を必要とする場合がある。
冠を、必要な切り取り及び成形の程度を決定するために、所望により歯冠上に印を付けて
、調製された歯の上に位置付けられる。予備形成歯冠を口部から取り出し、切断、切り取
り、成形等によって必要な形状及び大きさの調整を行い、次いで歯の調製物上に再び位置
付け、そこで追加の形状調整を行って、歯肉、側面及び咬合の適合を含む最適なカスタム
調整を提供する。次いで、例えば、必要に応じて口腔内にある間、数秒間歯科用硬化光に
それを曝露し、次いで、それを注意深く口から取り出し、最終硬化のために硬化チャンバ
内で所望により熱と組み合わせて硬化光に曝露することにより、予備形成及び再形成歯冠
を硬化することができる。あるいは、歯冠はまた、歯科用硬化光で照射することにより、
口腔内で完全に硬化することができる。必要に応じて、研磨、切り取り等により仕上げ調
整を行い、完成歯冠を研磨及び洗浄する。次いで、口腔内に配置される前に、完成歯冠は
そのままセメント結合、又は好適な樹脂材料で裏打ちされることができる。
包され得る。かかる梱包材料は、これらの製品を、反応開始剤系を活性化し、それにより
、例えば、光開始剤の場合、光への曝露から生じ得るような早期硬化を引き起こす条件か
ら保護すべきである。更に、梱包材料は所望により製品の表面に適合され、それにより、
輸送の間損傷に耐えるために、更なる機械強度を提供する。例えば、予備形成歯冠又はト
レイは、全ての面でポリオレフィン層に梱包されることができる。ポリオレフィンは機械
的構造を提供し、水との接触を回避するために密封することができる。ポリオレフィンが
適切な染料又は色素、例えばカーボンブラックで充填される場合、それが密閉製品に達し
得る前に、入射光は吸収されるであろう。かかる梱包層がいくぶん硬質であり、かつ本発
明の予備形成物品と同様の梱包材料が成形される場合、梱包は出荷及び保管の間、予備形
成製品の寸法安定性を強化することができる。場合によっては、梱包は製品系の必要不可
欠な部分を形成し得る。
成物は、舌側リテーナ、スペースリテーナ、フック、ボタン又はスプリントのようなカス
タム器具に作製することができる。別の例として、組成物は、患者の歯の湾曲に密接に適
合するように調整された歯列矯正ブラケットのためのカスタム基部、又は口腔内における
隣接構造との接触を回避するために特定の角度で配向されたタイウィングを有する歯列矯
正ブラケットのような器具の一部を製造するために用いることができる。治療過程中に歯
の間の空間を隠すためにアーチワイヤーに接着される歯の複製を製造するために、組成物
を使用することもできる。更に、組成物は、他の歯列矯正器具のための強い足場を設置す
るために、隣接する歯の群を一緒に結合するのに用いることができる。更に、組成物から
、アーチワイヤーの滑り運動を防ぐために、又は他の器具の移動を防ぐために、ある位置
でアーチワイヤーに接着される材料の液滴を形成することができる。歯列矯正の用途で使
用される場合、本発明の組成物はインビボで所望の形状に成形し、次いで口腔内の所定の
位置で硬化することができる。あるいは、必要に応じて、患者の歯の構造の模型を使用し
て、口腔の外側で所望の形状に組成物を成形することができる。組成物が口腔の外側で成
形されるとき、組成物は好ましくは口腔に配置する前に硬化される。
ッカルチューブ、舌側チューブ及びクリートが挙げられるが、これらに限定されない)に
塗布することができる歯列矯正用接着剤としても有用である。歯列矯正用接着剤は、歯列
矯正医又はブラケットの製造者により歯列矯正用ブラケットに塗布することができる。本
発明のある実施形態は、米国特許第4,978,007号、同第5,015,180号及
び同第5,328,363号に記載されているもののような、接着剤で予めコーティング
されている歯列矯正用ブラケット上に供給される歯列矯正用接着剤として特に有用であり
得る。接着剤で予めコーティングされたブラケットとしては、製造者が正確な量の光硬化
性接着剤のような接着剤を塗布しているブラケットが挙げられる。接着剤は、使用まで、
剥離ライナ又は外包装により、光、蒸発、酸化、汚染、湿度及び昇華から保護することが
できる。歯上にブラケットを実装することが望ましいとき、ブラケットは剥離ライナ(提
供されている場合)から取り外され、次いで接着剤で、簡単に歯上に直接置かれる。接着
剤は、次いで硬化、例えば光硬化されることができる。予めコーティングされたブラケッ
トの利点は、製造者が各ブラケット上に置かれる接着剤の量を制御できることである。結
果として、ブラケットの基部と歯との間の空隙部を実質的に充填するのに十分な接着剤が
存在し、更に、ブラケットの基部の周辺を過度に清掃することが必要であるような、過剰
な接着剤が存在しない。
剤の使用を好む。しかしながら、比較的低粘度である幾つかの接着剤は、ブラケットをラ
イナから取り外すとき、時折変形する又は剥離ライナ上に残ることがわかっており、その
結果、歯列矯正医は接着剤を再形成する又はブラケットの基部に更なる接着剤を塗布する
ために休止する必要がある場合がある。比較的高粘度である特定の歯列矯正用接着剤は、
新たに混合した又は新たにブラケットに塗布したとき、剥離コーティングから満足のいく
ように取り外すことができる。しかしながら、接着剤で予めコーティングされたブラケッ
トは、しばらく患者の歯に接着しない場合がある。多くの従来の接着剤は、一般に、予め
コーティングされたブラケットを満足に使用するために、接着剤が硬くなり過ぎない程度
に長期間にわたって揮発する傾向がある比較的低分子量の成分を有する。一方、比較的高
分子量の成分で作製された接着剤は、低揮発性を有し得るが、硬化後十分な接着強度を提
供するには硬過ぎる場合がある。一般に、本発明の歯列矯正用接着剤は、歯列矯正器具に
容易に塗布でき、使用に好適な範囲にレオロジー特性を維持することができるような、レ
オロジー特性(例えば、粘度)を有する。それらはまた、塗布中重力のために落ちること
なくブラケット上に残るようにブラケットに塗布することができる。
る。例えば、ある実施形態では、硬化性歯科用組成物は、硬化性歯科用製品に形成され、
ここで硬化性歯科用製品の硬化性歯科用組成物は、第1形状及び15℃〜38℃の温度で
第2形状に形成されるのに十分な展性を有する自立構造である。
れている、歯科用製品を調製する方法を提供する。ある実施形態では、硬化性歯科用組成
物は流動性である。ある実施形態では、硬化性歯科用組成物は、歯列矯正用接着剤である
。ある実施形態では、歯科用製品は、歯列矯正器具である。
一実施形態では、方法は、第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるの
に十分な展性を有する自立構造を有する本発明の硬化性歯科用組成物を含む、歯科用製品
を提供する工程と;被験体の口腔内の歯表面上又は歯表面のモデル上に歯科用製品を設け
る工程と;被験体の口腔内又は歯表面のモデル上で歯科用製品の形状をカスタマイズする
工程と;歯科用製品の硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む。
流動性又は充填性である本発明の硬化性歯科用組成物を提供する工程と;被験体の口腔
内の歯表面上に歯科用製品を設け、該歯表面が所望により歯科用接着剤でコーティングさ
れる工程と;硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む。
発明の硬化性歯科用組成物を提供する工程と;所望により歯科用接着剤でコーティングさ
れる歯表面にブラケットが接触する前に、歯列矯正用ブラケット上に硬化性歯列矯正用接
着剤を設ける工程と;硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む。
発明の硬化性歯科用組成物でコーティングされた歯列矯正用ブラケットを含む歯科用製品
を提供する工程と;ブラケットを歯表面上に設け、該歯表面が所望により歯科用接着剤で
コーティングされる工程と;硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む。
実施形態1.有機重合性成分と、有機ゲル化剤と、結晶性物質とを含む硬化性歯科用組
成物。
硬化性歯科用組成物。
料とを含む硬化性歯科用組成物。
エーテル、ポリアリールアルキレン、ポリシラン、ポリアミド、ポリウレタン又はこれら
の組み合わせを含む、実施形態1に記載の組成物。
リエステルポリオールを含む、実施形態6に記載の組成物。
硬化性歯科用組成物。
化性歯科用組成物。
科用組成物。
載の硬化性歯科用組成物。
化性歯科用組成物。
いずれか1つに記載の硬化性歯科用組成物。
化性歯科用組成物。
化合物及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態14に記載の硬化性
歯科用組成物。
硬化性歯科用組成物。
の硬化性歯科用組成物。
か1つに記載の硬化性歯科用組成物。
シクロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの組み合わせであり、nは
1〜3である)で表されるものである、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の硬化性
歯科用組成物。
の硬化性歯科用組成物。
れか1つに記載の硬化性歯科用組成物。
からなる群から選択され;R3及びR4は、独立に、アルキル基、アリール基、アラルキル
基からなる群から選択され;nは約2〜約5の整数である)で表されるアミノ糖有機ゲル
化剤又はその薬剤として許容される塩である、実施形態21に記載の硬化性歯科用組成物
。
の硬化性歯科用組成物。
は、OH、OP(O)(OH)2、OSO3H及びNR5R6からなる群から選択され;R5
及びR6は、独立に、水素原子、アルキル基、C(O)R7及びSO2R8からなる群から選
択され;R7及びR8は、独立に、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基からなる群
から選択され;ただし、R1、R2、R3及びR4のうち少なくとも1つがNR5R6である)
で表されるアミノ糖有機ゲル化剤、又はその薬剤として許容される塩である、実施形態2
1に記載の硬化性歯科用組成物。
の硬化性歯科用組成物。
の硬化性歯科用組成物。
展性を有する硬化性自立構造の形態である、実施形態1〜25のいずれか1つに記載の硬
化性歯科用組成物。
強度を有する、実施形態27に記載の硬化性歯科用組成物。
組成物。
化性歯科用組成物。
組成物。
シクロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの組み合わせであり、nは
1〜3である)で表される有機ゲル化剤。
の有機ゲル化剤。
用接着剤である、実施形態34に記載の歯科用製品。
性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の
調製方法。
組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
に形成されるのに十分な展性を有する自立構造である、実施形態37〜40のいずれか1
つに記載の方法。
つに記載の方法。
いずれか1つに記載の方法。
つに記載の方法。
性歯科用組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程とを
含む、歯科用製品の調製方法。
合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形
成する工程とを含む、歯科用製品の調製方法。
材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科
用製品に形成する工程とを含む、歯科用製品の調製方法。
組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程とを含む、歯
科用製品の調製方法。
、第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する自
立構造である、実施形態45〜48のいずれか1つに記載の方法。
性歯科用組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程とを
含む、歯科用製品の調製方法。
合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗
布する工程とを含む、歯科用製品の調製方法。
材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程とを含む、歯科用製品の調製方法。
組成物を形成する工程と;硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程とを含む、歯
科用製品の調製方法。
つに記載の方法。
いずれか1つに記載の方法。
に記載の方法。
展性を有する自立構造を有する実施形態26に記載の硬化性歯科用組成物を含む、歯科用
製品を提供する工程と;被験体の口腔内の歯表面上又は歯表面のモデル上に歯科用製品を
設ける工程と;被験体の口腔内又は歯表面のモデル上で歯科用製品の形状をカスタマイズ
する工程と;歯科用製品の硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使
用方法。
提供する工程と;被験体の口腔内の歯表面上に歯科用製品を設け、該歯表面が所望により
歯科用接着剤でコーティングされる工程と;硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含
む硬化性歯科用組成物の使用方法。
供する工程と;所望により歯科用接着剤でコーティングされる歯表面にブラケットが接触
する前に、歯列矯正用ブラケット上に硬化性歯列矯正用接着剤を設ける工程と;硬化性歯
科用組成物を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使用方法。
ーティングされた歯列矯正用ブラケットを含む歯科用製品を提供する工程と;ブラケット
を歯表面上に設け、該歯表面が所望により歯科用接着剤でコーティングされる工程と;硬
化性歯列矯正用接着剤を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使用方法。
おいて列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に
制限するものと解釈すべきではない。特に指示がない限り、全ての部及び百分率は重量基
準であり、全ての水は脱イオン水であり、全ての分子量は重量平均分子量である。
のシグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich, Inc.)から入手した、又は入手可能なもの
である。
「IEM」は、2−イソシアナトエチルメタクリレートを指し、
「BHT」は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを指し、
「ビスGMA」は、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシ
プロピル)フェニル]プロパンを指し、
「SR541」は、サートマー社(Sartomer Co.)(ペンシルバニア州エクストン(Ex
ton))から商品名SR541として入手可能なエトキシル化ビスフェノールAジメタク
リレートを指し、
「UDMA」は、ローム・アメリカ社(Rohm America LLC)(ニュージャージー州ピス
カタウェイ(Piscataway))から商品名「ローアミア(ROHAMERE)6661−0」として
入手可能な、ジウレタンジメタクリレートを指し、
「CPQ」は、カンファーキノンを指し、
「EDMAB」は、エチル4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾエートを指し、
「DPIHFP」は、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェートを指し、
「TEGDMA」は、トリエチレングリコールジメタクリレートを指し、
「ミリシックス(MILLITHIX)」は、ミリケン・ケミカル社(Milliken Chemical)(サ
ウスカロライナ州スパータンバーグ(Spartanburg))から商品名「ミリシックス925
S」として入手可能な有機ゲル化剤を指し、
「M5」は、カボット社(Cabot Corp.)(マサチューセッツ州ボストン(Boston))
から商品名「CAB−O−SIL M−5」として入手可能なヒュームドシリカを指し、
「トーン(TONE)−IEM」は、トーン0230(ダウケミカル社(Dow Chemical Co.
)(ミシガン州ミッドランド(Midland))から入手可能なポリカプロラクトンポリオー
ル)と、本質的に米国特許第6,506,816号に記載されているように調製した2当
量の2−イソシアナトエチルメタクリレートとの反応生成物を指し、
「キャパ(CAPA)2200A−IEM」は、キャパ2200A(ソルベイ・ケミカル社
(Solvay Chemical Company)(英国、ウォリントン(Warrington)から入手可能なポリ
カプロラクトンポリオール)と、本質的に米国特許第6,506,816号に記載されて
いるように調製した2当量の2−イソシアナトエチルメタクリレートとの反応生成物を指
し、
「プロクリレート(PROCRYLATE)」は、2,2−ビス−4−(3−ヒドロキシ−プロポ
キシ−フェニル)プロパンジメタクリレート(CAS番号27689−12−9、プロク
リラット(PROCRYLAT)としても知られ、国際特許公開第2006/020760号に記
載されているように調製した)を指し、
「チヌビン(TINUVIN)」は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Ch
emicals)(ニューヨーク州タリータウン(Tarrytown))から商品名チヌビンR796と
して入手可能な重合性紫外線安定剤を指し、
「フィラーA」は、本質的に米国特許出願公開第2005/0252413号でフィラ
ーFに関して記載されているように調製した、約20nmの公称粒径を有するシラン処理
ナノサイズシリカを指し、
「フィラーB」は、本質的に米国特許第6,030,606号に記載されているように
調製した、シラン処理ジルコニア/シリカフィラーを指し、
「フィラーC」は、本質的に米国特許第6,730,156号に記載されているように
調製した、シラン処理ジルコニア/シリカナノクラスタフィラーを指し、
グルコサミン−6−リン酸は、シグマ・アルドリッチ社(Sigma-Aldrich Corp.)(ミ
ズーリ州セントルイス(St. Louis))から入手し、
D−グルカミンは、TCアメリカ(オレゴン州ポートランド(Portland))から入手し
、
N−メチル−D−グルカミンは、MPバイオメディカルズ(MP Biomedicals)(オハイ
オ州ソロン(Solon))から入手し、
N−メチル−N−デカノイル−D−グルカミドは、EMDケミカルズ社(EMD Chemical
s, Inc.)(カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego))から入手した。
有機ゲル化剤の試料及び樹脂混合物を、スクリューキャップバイアル瓶に入れて、約3
重量%有機ゲル化剤の混合物を準備した。特に指定しない限り、30ミリグラム(mg)
の有機ゲル化剤と、1.0グラム(g)の、70重量%のビスGMA及び30重量%のT
EGDMAの混合物を使用した。有機ゲル化剤が溶解するまで混合物を加熱し、次いで室
温に冷却した。4時間後、バイアル瓶を逆さにした。目に見える液体の流動が見られなか
った場合、約3重量%の有機ゲル化剤を用いてゲルが形成されたと判断された。流動が観
察されなかった場合、30mgの代わりに10mgの有機ゲル化剤を用いて同様の試験を
実施して、約1重量%有機ゲル化剤の混合物を得た。この場合、目に見える液体の流動が
見られなかった場合、約1重量%の有機ゲル化剤を用いてゲルが形成されたと判断された
。
歯科用組成物の試料(それぞれ約3g)を、約60℃にて水圧機(カーバー社(Carver
Inc.)(インディアナ州ウォバシュ(Wabash))から入手可能)を用いて厚さ約2mm
に加圧した。各加圧した試料を、次いで、室温で7日間保管し、その後、TA.Xt2i
型テキスチャー・アナライザー(テクスチャ・テクノロジーズ社(Texture Technologies
Corp.)(ニューヨーク州スカーズデール(Scarsdale)により製造)を用いて、25℃
及び37℃にて硬化前硬度を測定した。テキスチャー・アナライザーに、直径2mmの円
筒形プローブを取り付けた。各分析を実施する前に、各試料を少なくとも20分間25℃
にて熱平衡化した。プローブの平坦な末端を、1mm/秒の速度で、深さ1mmまで、各
歯科用組成物に押し込んだ。
ダイヤメトラル引っ張り強度を、ANSI/ADA規格番号27(1993年)に従っ
て測定した。組成物試料を85℃に加熱し、内径4mmのガラス管に充填し、次いで充填
した管にシリコーンゴムプラグで蓋をした。次いで、組成物を約0.28MPa(約40
.62ポンド/平方インチ)で5分間軸方向に圧縮した。次いで、2つの向かい合って配
置されたビジラックス(VISILUX)2500型青色ライトガン(3M ESPEデンタル
・プロダクツ(3M ESPE Dental Products)(ミネソタ州セントポール(St.Paul)により
製造)に曝露することにより、試料を90秒間光硬化し、次いでデンタカラー(DENTACOL
OR)XSライトボックス(ヘレウスクルツァー(Heraeus Kulzer)(独国、ハーナウ(Ha
nau)により製造)内で180秒間照射した。硬化した試料を、次いで、ダイヤモンドソ
ーを用いて横方向に切断し、それぞれ2.2mmの長さのディスクを得た。プラグを、試
験前に、蒸留水中で、37℃にて24時間保管した。測定は、10−キロニュートン(k
N)のロードセル及び1m/分のクロスヘッド速度で、4505型インストロン試験機(
Instron tester)(インストロン社(Instron Corp.)(マサチューセッツ州ノーウッド
(Norwood)により製造)で実施した。それぞれ硬化したコンポジットの5個のディスク
を調製し、試験した。実施例で報告するデータのために、5つの測定値を平均した。
100重量部のビスGMA、0.18重量部のCPQ、0.52重量部のDPIHFP
、1.03重量部のEDMAB、0.16重量部のBHT及び1.55重量部のチヌビン
(TINUVIN)を合わせ、混合物を約60℃に加熱し、約4時間機械的攪拌機で温混合物を
攪拌することにより、ビスGMA混合物を調製した。
13.33重量部のビスGMA、13.33重量部のTEGDMA、33.6重量部の
UDMA、33.6重量部のSR541、0.2重量部のCPQ、0.5重量部のDPI
HFP、1.0重量部のEDMAB、0.1重量部のBHT及び1.5重量部のチヌビン
(TINUVIN)を合わせ、混合物を約60℃に加熱し、約4時間機械的攪拌機で温混合物を
攪拌することにより、ビスGMA混合物を調製した。
トーン−IEM(TONE-IEM)(200.0g)、CPQ(0.351g)、DPIHF
P(1.035g)、EDMAB(2.068g)、BHT(0.311g)及びチヌビ
ン(TINUVIN)(3.10g)を合わせ、混合物を約60℃に加熱し、約4時間機械的攪
拌機で温混合物を攪拌することにより、トーン−IEM混合物を調製した。
ジエチルオキサレート(128.72g)、エタノール(180mL)及び1,3−ジ
アミノペンタン(20.00g)の混合物を、60℃で1時間攪拌した。溶媒を減圧下で
除去して、油を得た。過剰なジエチルオキサレートを、真空蒸留(60〜70℃、約27
Pa(0.2mmHg))により除去して、油として50.52gの生成物を得た。
ジエチルオキサレート(29.10g)、エタノール(40mL)及び2,2’−(エ
チレンジオキシ)ジエチルアミン(7.26g)の混合物を、60℃で1時間加熱した。
溶媒を減圧下で除去して、油を得た。過剰なジエチルオキサレートを、真空蒸留(60〜
70℃、約27Pa(0.2mmHg))により除去して、油として14.79gの生成
物を得た。
ジエチルオキサレート(29.10g)、エタノール(40mL)及び1,5−ジアミ
ノ−2−メチルペンタン(5.00g)の混合物を、70℃で2時間加熱した。溶媒を減
圧下で除去して、油を得た。過剰なジエチルオキサレートを、真空蒸留(60〜70℃、
約27Pa(0.2mmHg))により除去して、黄色の油として11.75gの生成物
を得た。
2当量の2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1当量のペンタエリスリトールトリメ
タクリレート及び1当量のヘキサメチレンジイソシアネート(本質的に米国特許第4,6
48,843号に記載されているように調製)(45重量部)の反応生成物を、ビスGM
A(25重量部)、TEGDMA(30重量部)、CPQ(0.18重量部)、DPIH
FP(0.52重量部)、EDMAB(1.03重量部)、BHT(0.16重量部)及
びチヌビン(TIVUVIN)(1.55重量部)と合わせ、この混合物を約50℃に加熱し、
約2時間攪拌した。
エタノールアミン(6.67g)を、エタノール(100mL)中の調製例4の生成物
(15.20g)の攪拌溶液に滴下した。溶液を攪拌し、2時間50℃に加熱した。混合
物を室温に冷却させた後、沈殿した固体を濾過し、20mLのエタノールで3回洗浄した
。次いで、白色固体を真空下で乾燥させて、13.53gの生成物を得た。
を70℃に加熱した。2−イソシアナトエチルメタクリレート(IEM、5.00g、3
2)を攪拌混合物に滴下し、混合物を70℃で1時間攪拌した。次いで、混合物を室温に
冷却させ、次いで濾過した。濾過した固体を真空下で乾燥させて、白色固体として7.2
4gの生成物を得た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲ
ルを形成した。
物を70℃に加熱した。2−イソシアナトエチルメタクリレート(IEM、5.00g)
を攪拌混合物に滴下し、混合物を70℃で1時間攪拌した。次いで、混合物を室温に冷却
させ、次いで濾過した。濾過した固体を真空下で乾燥させて、白色固体として6.69g
の生成物を得た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲルを
形成した。
メタクリレート基、ブチル基又はその両方を含む有機ゲル化剤の混合物を以下のように
調製した。70℃で、1,12−ジアミノドデカン(10.00g)及びトルエン(10
0g)の攪拌混合物に、まず2−イソシアナトエチルメタクリレート(9.29g)、次
いでブチルイソシアネート(3.95g)を滴下した。次いで、混合物を室温に冷却させ
た。沈殿した固体を濾過により収集し、真空下で乾燥して、白色固体として21.88g
の生成物を得た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲルを
形成した。
0g)の生成物の攪拌溶液に滴下した。約5分後、混合物はゲルに増粘した。ゲルを熱イ
ソプロパノール(350mL)に溶解させ、次いで水(350mL)をゆっくりと混合物
に添加し、固体の沈殿物を得た。固体を濾過により分離し、次いで真空下で乾燥させて、
9.29gの生成物を得た。この化合物は、約3重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によ
ってゲルを形成した。
)の生成物の攪拌溶液に滴下した。約5分後、混合物を攪拌し、約50℃に1時間加熱し
た。水(300mL)を混合物に添加し、これを攪拌し、約80℃に1時間加熱した。沈
殿した固体を濾過により分離し、次いで真空下で乾燥させて、12.21gの生成物を得
た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲルを形成した。
アミノピリジン(2.58g)及びテトラヒドロフラン(100mL)の攪拌混合物を6
5℃に2時間加熱した。次いで、混合物を減圧下で約50mLの容量に濃縮した。混合物
を室温に冷却させた後、それはゲルに増粘した。ゲルを熱エタノール(100mL)に溶
解させ、次いで水(400mL)を添加した。混合物から固体が沈殿した。固体を濾過に
より分離し、真空下で乾燥させて、6.25gの生成物を得た。この化合物は、約3重量
%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲルを形成した。
プチルアミン(1.56g)を添加した。混合物を攪拌し、50℃で1時間加熱し、その
後沈殿した固体を濾過により分離した。次いで固体を真空下で乾燥させて、生成物を得た
。この化合物は、約3重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によってゲルを形成した。
g)の攪拌溶液に添加した。この混合物を攪拌し、60℃に約1時間加熱した。沈殿した
固体を濾過により分離し、次いでエタノールで洗浄した。固体を真空下で乾燥させて、1
.04gの生成物を得た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によっ
てゲルを形成した。
の生成物(1.00g)の攪拌溶液に添加した。この混合物を攪拌し、60℃に約1時間
加熱した。沈殿した固体を濾過により分離し、次いでエタノールで洗浄した。固体を真空
下で乾燥させて、1.03gの生成物を得た。この化合物は、約3重量%の有機ゲル化剤
でゲル化試験によってゲルを形成した。
ドロン60巻11407頁(2004年)に記載されている方法に従って調製)を、エタ
ノール(40mL)中の調製例6の生成物(5.00g)の攪拌溶液に滴下した。混合物
を室温で5分間攪拌した後、それを攪拌し、50℃に1時間加熱し、それはゲルに増粘し
た。ゲルを熱イソプロパノール(250mL)と混合し、濾過し、真空下で乾燥させて、
4.40gの生成物を得た。この化合物は、約1重量%の有機ゲル化剤でゲル化試験によ
ってゲルを形成した。
表1に示した量の、調製例1の重合性組成物を、ミリシックス(MILLITHIX)(表1に
示した量)と合わせ、この混合物を約85℃に約60分間加熱し、次いで、3000rp
mでDAC 150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)(フラックテック社(Fl
ackTek, Inc.)(サウスカロライナ州ランドラム(Landrum)により製造)を用いて、そ
れぞれ1分間2回混合した。次いでこの混合物に、表1に示した量のM5及びフィラーB
を添加した。得られた混合物を、次いで、約85℃で約15分間加熱し、次いで、300
0rpmでスピードミキサーを用いてそれぞれ1分間2回混合して、硬化性歯科用組成物
を得た。組成物を室温に冷却させ、次いで、組成物の硬化前機械的特性を上記のように評
価した。25℃で、硬度は3060gと測定された。
比較例1〜2及び実施例12の組成物を、表1に示した成分量を用いて、本質的に実施
例1に記載した方法を用いて調製した。比較例1は、フィラーB及び調製例1の重合性組
成物を用いて調製した。比較例2は、フィラーB、M5及び調製例1の重合性組成物を用
いて調製した。実施例12は、ミリシックス、フィラーB及び調製例1の重合性組成物を
用いて調製した。各組成物を室温に冷却させ、次いで、各組成物の試料の硬化前機械的特
性を上記のように評価した。25℃にて、硬度は244g(比較例1)、949g(比較
例2)及び334g(実施例12)と測定された。実施例12の硬度は、歯冠のような特
定の用途に好適ではないが、歯冠ほど硬い必要のない充填性物質のような他の用途には好
適である。
表2に示した量の調製例2の重合性組成物を、表2に示した量のミリシックス(MILLIT
HIX)と合わせ、この混合物を約85℃に約60分間加熱し、次いで、3000rpmで
DAC 150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)(フラックテック社(FlackT
ek, Inc.)(サウスカロライナ州ランドラム(Landrum)により製造)を用いて、それぞ
れ1分間2回混合した。次いでこの混合物に、表2に示した量のM5及びフィラーBを添
加した。得られた混合物を、次いで、約85℃で約15分間加熱し、次いで、3000r
pmでスピードミキサーを用いてそれぞれ1分間2回混合して、硬化性歯科用組成物を得
た。組成物を室温に冷却させ、次いで、組成物の硬化前機械的特性を上記のように評価し
た。25℃で、硬度は3058gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように
測定し、92.5MPa(13,416ポンド/平方インチ)と測定された。
比較例4〜5及び実施例14の組成物を、表2に示した成分量を用いて、本質的に実施
例13に記載した方法を用いて調製した。比較例4は、フィラーB及び調製例2の重合性
組成物を用いて調製した。実施例14は、フィラーB、ミリシックス及び調製例2の重合
性組成物を用いて調製した。比較例5は、M5、フィラーB及び調製例2の重合性組成物
を用いて調製した。各組成物を室温に冷却させ、次いで各組成物の試料の硬化前機械的特
性を上記のように評価した。25℃にて、硬度は200g(比較例4)、900g(実施
例14)及び1053g(比較例5)と測定された。各組成物の硬化後直径引っ張り強度
を上記のように測定し、比較例4は96.7MPa(14,025ポンド/平方インチ)
、実施例14は95.7MPa(13,880ポンド/平方インチ)、比較例5は88.
7MPa(12,865ポンド/平方インチ)と測定された。実施例14の硬度は、歯冠
のような特定の用途に好適ではないが、歯冠ほど硬い必要のない充填性物質のような他の
用途には好適である。
製
調製例2の重合性組成物を、表3に示した量の、調製例3の重合性組成物及びミリシッ
クス(MILLITHIX)と合わせ、この混合物を約85℃に約60分間加熱し、次いで、30
00rpmでDAC 150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)(フラックテッ
ク社(FlackTek, Inc.)(サウスカロライナ州ランドラム(Landrum)により製造)を用
いて、それぞれ1分間2回混合した。次いでこの混合物に、表3に示した量のM5及びフ
ィラーBを添加した。得られた混合物を、次いで、約85℃で約15分間加熱し、次いで
、3000rpmでスピードミキサーを用いてそれぞれ1分間2回混合して、硬化性歯科
用組成物を得た。組成物を室温に冷却させ、次いで、組成物の硬化前機械的特性を上記の
ように評価した。25℃で、硬度は1554gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を
上記のように測定し、86.5MPa(12,546ポンド/平方インチ)と測定された
。
製
調製例2の重合性組成物を、表3に示した量の、調製例3の重合性組成物及びミリシッ
クス(MILLITHIX)と合わせ、この混合物を約85℃に約60分間加熱し、次いで、30
00rpmでDAC 150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)(フラックテッ
ク社(FlackTek, Inc.)(サウスカロライナ州ランドラム(Landrum)により製造)を用
いて、それぞれ1分間2回混合した。次いでこの混合物に、表3に示した量のフィラーB
を添加した。得られた混合物を、次いで、約85℃で約15分間加熱し、3000rpm
でスピードミキサーを用いてそれぞれ1分間2回混合して、硬化性歯科用組成物を得た。
組成物を室温に冷却させ、次いで、組成物の試料の硬化前機械的特性を上記のように評価
した。25℃で、硬度は3804gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のよう
に測定し、83.5MPa(12,111ポンド/平方インチ)と測定された。
比較例6の組成物は、本質的に実施例16に記載した方法を用いて調製した。この組成
物は、表3に示した量の、調製例2の重合性組成物、調製例3の重合性組成物及びフィラ
ーBを用いて調製した。組成物を室温に冷却させ、次いで、組成物の試料の硬化前機械的
特性を上記のように評価した。25℃で、硬度は2525gと測定された。硬化後直径引
っ張り強度を上記のように測定し、73.9MPa(10,718ポンド/平方インチ)
と測定された。
上小臼歯の形状を有する歯冠を、ポリ(エチレン−コ−ビニルアセテート)フィルム(
厚さ0.076mm(0.003インチ);19重量%ビニルアセテート)及び本質的に
米国特許出願公開第2005/0040551号に記載した方法の4部鋼型を用いて、約
0.5gの実施例13〜16及び比較例4〜6の各歯科用組成物で成型した。各成型され
た歯冠を型から取り出し、室温で少なくとも24時間静置させた。次いで、フィルムから
歯冠を取り外し、次いでタイポドント(typodont)内の調製したプラスチックの上小臼歯
上に歯冠を設けた後、各歯冠を評価した。評価基準は、歯冠のフィルムからの取り外し易
さ、歯冠をフィルムから取り外すときの成型された歯冠の形状の保持、タイポドント内の
調製された歯と歯冠との一致、及び歯冠と歯冠に隣接するタイポドント内の歯との間の接
触の形成を含む。各歯冠の評価結果を表4に示す。表4では、「柔性」は、器具で更に成
形するには歯冠が柔らか過ぎると考えられた、又は歯冠をフィルムから取り外すとき、そ
の形状が保持されなかったことを意味し、「脆性」は、歯冠を器具で更に成形するとき歯
冠内に亀裂が形成されたことを意味し、「展性」は、歯冠が、タイポドント内に取り付け
られ、器具で更に成形されるのに十分な硬度を有していたことを意味する。実施例18の
組成物は歯冠には好適ではないが、充填性物質のような他の用途には好適であると考えら
れる。
調製例2の重合性組成物(98重量部)を、実施例5の有機ゲル化剤(2重量部)と合
わせ、この混合物を3000rpmでDAC 150 FVZ型スピードミキサー(Spee
dMixer)を用いて、約1分間攪拌した。この樹脂(23重量部)を、フィラーC(69.
3重量部)及びフィラーA(7.7重量部)と合わせ、混合物を85℃に約20分間加熱
し、次いで3000rpmでスピードミキサーを用いて、それぞれ約1分間3回攪拌して
、有機ゲル化剤を含む硬化性歯科用組成物を得た。組成物を室温に冷却させ、次いで組成
物の試料の硬化前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬度は408gと測定
された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、60MPa(8,702ポンド
/平方インチ)と測定された。
実施例5の有機ゲル化剤の代わりに実施例6の有機ゲル化剤を用いたことを除き、本質
的に実施例19に記載したように、硬化性歯科用組成物を調製した。組成物を室温に冷却
させ、次いで組成物の試料の硬化前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬度
は431gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、67MPa(
9718ポンド/平方インチ)と測定された。
実施例5の有機ゲル化剤の代わりに実施例7の有機ゲル化剤を用いたことを除き、本質
的に実施例19に記載したように、硬化性歯科用組成物を調製した。組成物を室温に冷却
させ、次いで組成物の試料の硬化前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬度
は492gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、67MPa(
9718ポンド/平方インチ)と測定された。
調製例2の重合性組成物(23重量部)を、フィラーC(69.3重量部)及びフィラ
ーA(7.7重量部)と合わせ、混合物を85℃に約20分間加熱し、次いで3000r
pmでDAC 150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)を用いて、それぞれ約
1分間3回攪拌して、有機ゲル化剤を含む硬化性歯科用組成物を得た。組成物を室温に冷
却させ、次いで組成物の試料の硬化前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬
度は308gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、68MPa
(9863ポンド/平方インチ)と測定された。
0L)の機械的攪拌混合物に、約1時間にわたって2−イソシアナトエチルメタクリレー
ト(100.0g)を滴下した。次いで、混合物を70℃で約2時間攪拌し、その後混合
物を室温に冷却させた。形成された白色固体を濾過により分離した。濾過した白色固体を
室温で乾燥させて、159.8gの生成物を得た。
L)の機械的攪拌混合物に、約1時間にわたって2−イソシアナトエチルメタクリレート
(100.00g)を滴下した。次いで、混合物を70℃で約1時間攪拌し、その後混合
物を室温に冷却させた。形成された白色固体を濾過により分離した。濾過した固体を熱メ
タノール(800mL)に溶解させ、次いで得られた熱溶液を濾過した。濾液を室温に冷
却させ、次いで沈殿した固体を濾過した。固体を真空下で乾燥させて、白色固体として1
30.0gの生成物を得た。
調製例2の重合性組成物(2.24g)を、実施例24の有機ゲル化剤(0.06g)
と合わせ、この混合物を約85℃に約20分間加熱し、次いで3000rpmでDAC
150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)を用いて、1分間攪拌した。この混合
物に、フィラーC(6.93g)及びフィラーA(0.77g)を添加した。得られた混
合物を、次いで、スピードミキサーを用いて、それぞれ約1分間3回混合して、重合性有
機ゲル化剤を含む硬化性歯科用組成物を得た。組成物を室温に冷却させ、次いで組成物の
試料の硬化前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬度は757gと測定され
た。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、68.1MPa(9877ポンド/
平方インチ)と測定された。
2.18gの調製例2の重合性組成物及び0.12gの実施例24の有機ゲル化剤を用
いたことを除き、本質的に実施例26に記載したように、実施例27の組成物を調製した
。25℃で、硬度は1071gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測
定し、75.1MPa(10,892ポンド/平方インチ)と測定された。
実施例22の生成物の代わりに、0.06gの実施例25の有機ゲル化剤を用いたこと
を除き、本質的に実施例26に記載したように、実施例28の組成物を調製した。25℃
で、硬度は755gと測定された。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、71
.5MPa(10,370ポンド/平方インチ)と測定された。
調製例2の重合性組成物(2.24g)を約85℃に加熱し、次いでフィラーC(6.
93g)及びフィラーA(0.77g)と合わせた。得られた組成物を、次いで、DAC
150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)を用いて、それぞれ1分間3回混合
して、硬化性歯科用組成物を得た。組成物を室温に冷却させ、次いで組成物の試料の硬化
前機械的特性を上記のように評価した。25℃で、硬度は448gと測定された。硬化後
直径引っ張り強度を上記のように測定し、77.4MPa(11,226ポンド/平方イ
ンチ)と測定された。
調製例7の重合性組成物(2.16g)を、実施例24の有機ゲル化剤(0.14g)
と合わせ、この混合物を約85℃に約20分間加熱し、次いで3000rpmでDAC
150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)を用いて、1分間混合した。この混合
物に、フィラーC(6.93g)及びフィラーA(0.77g)を添加した。得られた組
成物を、次いで、スピードミキサーを用いて、それぞれ1分間2回混合して、重合性有機
ゲル化剤を含む硬化性歯科用組成物を得た。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定
し、63.2MPa(9166ポンド/平方インチ)と測定された。
実施例24の有機ゲル化剤の代わりに、0.14gの実施例25の有機ゲル化剤を用い
たことを除き、本質的に実施例29に記載したように、実施例28の生成物を調製した。
硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、66.8MPa(9689ポンド/平方
インチ)と測定された。
調製例7の重合性組成物(2.24g)を約85℃に加熱し、次いでフィラーC(6.
93g)及びフィラーA(0.77g)と合わせた。得られた組成物を、次いで、DAC
150 FVZ型スピードミキサー(SpeedMixer)を用いて、それぞれ約1分間3回混
合して、硬化性歯科用組成物を得た。硬化後直径引っ張り強度を上記のように測定し、7
1.3MPa(10,341ポンド/平方インチ)と測定された。
本質的に実施例17〜20及び比較例7〜9に記載した手順により、実施例29及び3
0並びに比較例11及び12の組成物それぞれを用いて、歯冠を成型した。評価基準は、
歯冠のフィルムからの取り外し易さ、歯冠をフィルムから取り外すときの成型された歯冠
の形状の保持、タイポドント内の調製された歯と歯冠との一致、及び歯冠と歯冠に隣接す
るタイポドント内の歯との間の接触の形成を含む。各歯冠の評価結果を表5に示す。表5
では、「柔性」は、歯冠が器具で更に成形されるには柔らか過ぎると考えられた、又は歯
冠をフィルムから取り外すとき、その形状が保持されなかったことを意味し、「展性」は
、歯冠がタイポドント内に取り付けられ、器具で更に成形されるのに十分な硬度を有して
いたことを意味する。
幾つかの異なるアミノ糖有機ゲル化剤並びに以下のUDMA及びプロクリレート(PROC
RYLATE)の樹脂混合物を用いて、上記のようにゲル化試験を実施した。表6に列挙したよ
うなアミノ糖有機ゲル化剤の試料(90mg)、2.0gのUDMA及び1.0gのプロ
クリレートを、スクリューキャップバイアル瓶に入れて、3%有機ゲル化剤を含有する樹
脂混合物を準備した。有機ゲル化剤が溶解するまで、混合物を約70℃の温度に加熱し、
次いで混合物を室温に冷却させた。4時間後、バイアル瓶を逆さにした。液体の流動が見
られなかった場合、ゲルが形成されたと判断された。
特定の樹脂、フィラー、並びに以下の表7、9、11及び13に記載した有機ゲル化剤
組成物を用いて、実施例13で記載した一般的手順に従って、歯科用コンポジット製剤を
調製した。上記手順に従って、硬化前硬度試験を実施した。データを表8、10、12及
び14に示した。
本願は以下の発明に関するものである。
(1) 有機重合性成分と、
有機ゲル化剤と、
結晶性物質と、を含む硬化性歯科用組成物。
(2) 有機重合性成分と、
有機ゲル化剤と、
60%以上のフィラー材料と、を含む硬化性歯科用組成物。
(3) 有機重合性成分と、
有機ゲル化剤と、
ナノスケール粒子を含むフィラー材料と、を含む硬化性歯科用組成物。
(4) 有機重合性成分と、
重合性有機ゲル化剤と、を含む硬化性歯科用組成物。
(5) 前記結晶性物質が反応性基を含む、上記(1)に記載の硬化性歯科用組成物。
(6) 前記結晶性物質が、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリチオエーテル、ポリアリールアルキレン、ポリシラン、ポリアミド、ポリウレタン又はこれらの組み合わせを含む、上記(1)に記載の組成物。
(7) 前記結晶性物質が、一級ヒドロキシル末端基を含有する飽和直鎖脂肪族ポリエステルポリオールを含む、上記(6)に記載の組成物。
(8) フィラー材料を更に含む、上記(1)又は(5)〜(7)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(9) 前記フィラー材料が60%以上の量で存在する、上記(3)又は(8)に記載の硬化性歯科用組成物。
(10) 前記フィラー材料がナノスケール粒子を含む、上記(8)に記載の硬化性歯科用組成物。
(11) 前記ナノスケール粒子が凝集網状構造を形成する、上記(3)又は(10)に記載の硬化性歯科用組成物。
(12) 前記ナノスケール粒子がヒュームドシリカを含む、上記(11)に記載の硬化性歯科用組成物。
(13) 前記有機ゲル化剤が重合性である、上記(1)〜(3)又は上記(5)〜(12)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(14) 前記組成物が光重合性である、上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(15) 前記重合性成分が、エポキシ樹脂、ビニルエーテル樹脂、エチレン性不飽和化合物及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、上記(14)に記載の硬化性歯科用組成物。
(16) 前記組成物が化学重合性である、上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(17) 前記化学重合性成分がエチレン性不飽和化合物を含む、上記(16)に記載の硬化性歯科用組成物。
(18) 前記有機ゲル化剤が尿素系有機ゲル化剤である、上記(1)〜(17)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(19) 前記有機ゲル化剤が、一般式:
(式中、各Mは、独立に、水素又は重合性基であり、各Xは、独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの組み合わせであり、nは1〜3である)
で表されるものである、上記(1)〜(17)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(20) 前記有機ゲル化剤が、下記式:
で表される化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、上記(19)に記載の硬化性歯科用組成物。
(21) 前記有機ゲル化剤がアミノ糖有機ゲル化剤である、上記(1)〜(17)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(22) 前記有機ゲル化剤が、一般式LXXV:
(式中、
R 1 及びR 2 は、独立に、水素原子、アルキル基、C(O)R 3 、及びSO 2 R 4 からなる群から選択され;
R 3 及びR 4 は、独立に、アルキル基、アリール基、及びアラルキル基からなる群から選択され;
nは約2〜約5の整数である)
で表されるアミノ糖有機ゲル化剤又はその薬剤として許容される塩である、上記(21)に記載の硬化性歯科用組成物。
(23) 前記有機ゲル化剤が、下記式:
で表される化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、上記(22)に記載の硬化性歯科用組成物。
(24) 前記有機ゲル化剤が、一般式LXXXIII:
(式中、
R 1 、R 2 及びR 3 は、独立に、OH及びNR 5 R 6 からなる群から選択され;
R 4 は、OH、OP(O)(OH) 2 、OSO 3 H、及びNR 5 R 6 からなる群から選択され;
R 5 及びR 6 は、独立に、水素原子、アルキル基、C(O)R 7 及びSO 2 R 8 からなる群から選択され;
R 7 及びR 8 は、独立に、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基からなる群から選択され;ただし、R 1 、R 2 、R 3 及びR 4 のうち少なくとも1つがNR 5 R 6 である)
で表されるアミノ糖有機ゲル化剤、又はその薬剤として許容される塩である、上記(21)に記載の硬化性歯科用組成物。
(25) 前記有機ゲル化剤が、下記式:
で表される化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、上記(24)に記載の硬化性歯科用組成物。
(26) 歯科用修復材の形成に好適な、上記(1)〜(25)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(27) 第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する硬化性自立構造の形態である、上記(1)〜(25)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(28) 前記第2形状の構造の硬化時、硬化した構造が少なくとも25MPaの曲げ強度を有する、上記(27)に記載の硬化性歯科用組成物。
(29) 流動性である、上記(1)〜(25)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(30) 歯列矯正用接着剤である、上記(1)〜(25)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(31) 充填性である、上記(1)〜(25)のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
(32) 一般式:
(式中、各Mは、独立に、水素又は重合性基であり、各Xは、独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アレニレン基又はこれらの組み合わせであり、nは1〜3である)
で表される有機ゲル化剤。
(33) 下記式:
で表される化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、上記(32)に記載の有機ゲル化剤。
(34) 上記(1)〜(31)のいずれか一項に記載の組成物を含む歯科用製品。
(35) 予備形成された歯冠である、上記(34)に記載の歯科用製品。
(36) 歯列矯正器具であって、
前記組成物がその上にコーティングされた歯列矯正用接着剤である、上記(34)に記載の歯科用製品。
(37) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び結晶性物質を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
(38) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び60%以上のフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
(39) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及びナノスケール粒子を含むフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
(40) 有機重合性成分及び重合性有機ゲル化剤を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程を含む、硬化性歯科用組成物の調製方法。
(41) 前記硬化性歯科用組成物が、第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する自立構造である、上記(37)〜(40)のいずれか一項に記載の方法。
(42) 前記硬化性歯科用組成物が流動性である、上記(37)〜(40)のいずれか一項に記載の方法。
(43) 前記硬化性歯科用組成物が歯列矯正用接着剤である、上記(37)〜(40)のいずれか一項に記載の方法。
(44) 前記硬化性歯科用組成物が充填性である、上記(37)〜(40)のいずれか一項に記載の方法。
(45) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び結晶性物質を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(46) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び60%以上のフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(47) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及びナノスケール粒子を含むフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(48) 有機重合性成分、及び重合性有機ゲル化剤を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に形成する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(49) 前記歯科用製品が硬化性であり、前記硬化性歯科用製品の前記硬化性歯科用組成物が、第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する自立構造である、上記(45)〜(48)のいずれか一項に記載の方法。
(50) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び結晶性物質を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(51) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及び60%以上のフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(52) 有機重合性成分、有機ゲル化剤、及びナノスケール粒子を含むフィラー材料を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(53) 有機重合性成分、及び重合性有機ゲル化剤を組み合わせて、硬化性歯科用組成物を形成する工程と;
前記硬化性歯科用組成物を歯科用製品に塗布する工程と、を含む歯科用製品の調製方法。
(54) 前記硬化性歯科用組成物が流動性である、上記(50)〜(53)のいずれか一項に記載の方法。
(55) 前記硬化性歯科用組成物が歯列矯正用接着剤である、上記(50)〜(53)のいずれか一項に記載の方法。
(56) 前記歯科用製品が歯列矯正器具である、上記(50)〜(53)のいずれか一項に記載の方法。
(57) 第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する自立構造を有する上記(26)に記載の硬化性歯科用組成物を含む、歯科用製品を提供する工程と;
被験体の口腔内の歯表面上又は歯表面のモデル上に前記歯科用製品を設ける工程と;
被験体の口腔内又は歯表面のモデル上で前記歯科用製品の形状をカスタマイズする工程と;
前記歯科用製品の前記硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使用方法。
(58) 流動性又は充填性である上記(29)又は(31)に記載の硬化性歯科用組成物を提供する工程と;
被験体の口腔内の歯表面上に前記歯科用製品を設け、前記歯表面が所望により歯科用接着剤でコーティングされる工程と;
前記硬化性歯科用組成物を硬化する工程と、を含む硬化性歯科用組成物の使用方法。
(59) 硬化性歯列矯正用接着剤である上記(30)に記載の硬化性歯科用組成物を提供する工程と;
所望により歯科用接着剤でコーティングされる歯表面にブラケットが接触する前に、歯列矯正用ブラケット上に前記硬化性歯列矯正用接着剤を設ける工程と;
前記硬化性歯列矯正用接着剤を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使用方法。
(60) 硬化性歯列矯正用接着剤である上記(30)に記載の硬化性歯科用組成物でコーティングされた歯列矯正用ブラケットを含む歯科用製品を提供する工程と;
ブラケットを歯表面上に設け、前記歯表面が所望により歯科用接着剤でコーティングされる工程と;
前記硬化性歯列矯正用接着剤を硬化する工程と、を含む歯科用製品の使用方法。
Claims (12)
- (a)有機重合性成分と、
(b)下記の式:
i)
(式中、
R1及びR2は、独立に、水素原子、アルキル基、及びC(O)R3、からなる群から選択され;
R3はアルキル基であり;
nは2〜5の整数である);又は
ii)
(式中、
R1はNR5R6であり、
R2及びR3は、OHであり;
R4は、OP(O)(OH)2であり;
R5及びR6は、水素原子である)
で表される、0.01重量%〜10重量%のアミノ糖有機ゲル化剤、又はその薬剤として許容される塩と、
(c)ナノスケール粒子を含むフィラー材料と、を含む硬化性歯科用組成物であって、
ここで、70重量%のビスGMA及び30重量%のTEGDMAの有機流体に3重量%の有機ゲル化剤が溶解するとき、有機ゲル化剤は、三次元網状構造を形成し、それにより有機流体を固定化し、温度が混合物のゲル点を上回って又は下回って変動するとき液体状態とゲル状態との間を熱可逆的に転移する非流動性ゲルを形成し、3000g/モル以下の分子量を有する有機化合物である、硬化性歯科用組成物。 - 前記有機ゲル化剤が1000g/mol以下の分子量を有する有機化合物である、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。
- 有機ゲル化剤はi)の式で表される化合物であり、式中、R1およびR2は独立して、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基およびC(O)R3(この場合R3は4〜16個の炭素原子を有するアルキル基)からなる群から選ばれ、nは4である、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。
- 前記有機ゲル化剤が、下記式:
で表される化合物である、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。 - 前記有機ゲル化剤が、下記式:
で表される化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。 - 前記組成物が光重合性を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
- 前記重合性成分が、エポキシ樹脂、ビニルエーテル樹脂、エチレン性不飽和化合物及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載の硬化性歯科用組成物。
- 重合性成分がエチレン性不飽和化合物を含む、請求項7に記載の硬化性歯科組成物。
- 結晶性物質をさらに含む、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。
- 前記フィラー材料が60%以上の量で存在する、請求項1に記載の硬化性歯科用組成物。
- 第1形状及び15℃〜38℃の温度で第2形状に形成されるのに十分な展性を有する硬化性自立構造の形態である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化性歯科用組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む歯科用製品であって、予備形成された歯冠である、歯科用製品。
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