JP6198826B2 - 魚介類の養殖場の水質の浄化方法 - Google Patents

魚介類の養殖場の水質の浄化方法 Download PDF

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Description

本発明は、水質浄化材、および該水質浄化材を用いた魚介類の養殖場の水質の浄化方法に関する。
魚、エビ、カニ等の魚介類の養殖場の飼育水中において、餌の残渣や魚介類の排泄物等に由来する水溶性リン成分、アンモニウムイオン等は、飼育水の水質を低下させ、魚介類の生育に悪影響を及ぼす。
そのため、飼育水から水溶性リン成分やアンモニウムイオンを除去するための種々の方法が、従来、提案されている。
例えば、特許文献1に、50〜90%の空隙率を有する珪酸カルシウムを主たる構成物とする多孔質浄化剤を水槽中に浸漬することを特徴とする水槽の浄化方法が、記載されている。この文献には、多孔質浄化材の製造例として、CSHゲル浄化材、トバモライト浄化材、およびゾノトライト浄化材の各製造例が記載されている。これら製造例の浄化材は、いずれも、5〜10mmの粒径を有するものである。また、この文献には、上記浄化方法によれば、養魚用水槽において、有機物、アンモニア、リンなど、魚類の生息に不都合な物質が除去され、清澄な状態が長時間に亘って維持されることが記載されている。
特開昭63−42788号公報
夏季の日本国内や、東南アジア等の亜熱帯または熱帯の地域にて、養殖池等で魚介類を養殖する場合、飼育水の水質の適切な管理を行わないと、餌の残渣や魚介類の排泄物等に由来する水溶性リン成分、アンモニウムイオン等の濃度が高くなって、飼育水中に微生物、藻等が大量に増殖し、魚介類が病気にかかったり死んだりすることがある。
本発明は、飼育水の水温が例えば20℃を超えるような亜熱帯の地域等における魚介類の養殖場においても、餌の残渣や魚介類の排泄物等に由来する水溶性リン成分、アンモニウムイオン等の、飼育水中の有害成分の濃度を、短期間で大幅に低減させることのできる水質浄化材、および該水質浄化材を用いた魚介類の養殖場の水質の浄化方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、粒度が0.01mm以上、1.0mm未満であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む粒体と、粒度が1.0mm以上、4.0mm以下であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む多孔質の粒体を、特定の配合割合で併用すれば、養殖場の飼育水中の水溶性リン成分とアンモニウムイオンのいずれの濃度についても、短期間で大幅に低減させることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。
[1] 粒度が0.01mm以上、1.0mm未満であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む粒体A、および、粒度が1.0mm以上、4.0mm以下であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む多孔質の粒体Bを含み、かつ、粒体Aと粒体Bの合計量中の粒体Bの割合が10〜95質量%であることを特徴とする水質浄化材。
[2] 上記水質浄化材は、魚介類の養殖場の飼育水に散布して用いるためのものである、上記[1]に記載の水質浄化材。
[3] 粒体Bが、50%以上の空隙率を有する粒体からなる、上記[1]又は[2]に記載の水質浄化材。
[4] 粒体Aと粒体Bの合計量中、粒度が0.01mm以上、0.1mm未満の粒体の割合が、0〜40質量%であり、粒度が0.1mm以上、0.5mm未満の粒体の割合が、0〜50質量%であり、粒度が0.5mm以上、1.0mm未満の粒体の割合が、0〜50質量%であり、粒度が1.0mm以上、2.5mm未満の粒体の割合が、0〜70質量%であり、粒度が2.5mm以上、4.0mm以下の粒体の割合が、0〜70質量%である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の水質浄化材。
[5] 粒体Aおよび粒体Bが、軽量気泡コンクリートの廃材からなる上記[1]〜[4]のいずれかに記載の水質浄化材。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載の水質浄化材を、魚介類の養殖場の飼育水に散布することを特徴とする魚介類の養殖場の水質の浄化方法。
[7] 上記水質浄化材の散布量が、上記飼育水100質量部当たり、0.1〜5質量部である、上記[6]に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法。
[8] 上記飼育水への上記水質浄化材の散布が、上記飼育水に魚介類が存在しない状態で行われる、上記[6]又は[7]に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法。
本発明によれば、飼育水の水温が例えば20℃を超えるような亜熱帯の地域等における魚介類の養殖場においても、餌の残渣や魚介類の排泄物等に由来する水溶性リン成分(例えば、リン酸塩)、アンモニウムイオン等の、飼育水中の有害成分の濃度を、短期間で大幅に低減させることができる。
そのため、養殖場の飼育水中に微生物、藻等が大量に増殖して、養殖中の魚、エビ、カニ等の魚介類が病気にかかったり死んだりする事態を、水温が低い飼育水においてのみならず、水温が高い飼育水(例えば、20℃を超える水温の水)においても、効果的に防止することができる。
なお、本明細書中、飼育水とは、養殖池等の、魚介類を養殖可能な水貯留手段の中に貯留された水を意味し、淡水と海水のいずれであってもよい。
本発明の水質浄化材は、粒度が0.01mm以上、1.0mm未満であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む粒体A、および、粒度が1.0mm以上、4.0mm以下であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む多孔質の粒体Bを含み、かつ、粒体Aと粒体Bの合計量中の粒体Bの割合が10〜95質量%であるものである。
本発明では、粒体Aを用いることによって、粒体Bのみを用いる場合に比べて、飼育水中の水溶性リン成分の濃度を短期間で大幅に低減させることができる。その結果、水溶性リン成分の濃度が高いことによる藻等の増殖が抑制され、魚介類の病気や、水中の酸素不足に起因する魚介類の大量死などを未然に防止することができる。
また、本発明では、粒体Bを用いることによって、粒体Aのみを用いる場合に比べて、アンモニウムイオンの濃度を短期間で大幅に低減させることができる。その結果、アンモニウムイオンの濃度が高いことによる魚介類の病気などを未然に防止することができる。
珪酸カルシウム水和物は、石灰質原料(例えば、生石灰粉末)、珪酸質原料(例えば、珪石粉末)、水、および必要に応じて配合される他の原料(例えば、セメントや、発泡剤としてのアルミニウム粉末等)を混合し、水熱反応を生じさせることによって得ることができる。
粒体Aおよび粒体Bの主成分を構成する珪酸カルシウム水和物の例としては、トバモライト、ゾノトライト、CSHゲル、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト等が挙げられる。
このうち、トバモライトは、結晶性の珪酸カルシウム水和物であり、Ca5・(Si6182)・4H2O(板状の形態)、Ca5・(Si6182)(板状の形態)、Ca5・(Si6182)・8H2O(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
ゾノトライトは、結晶性の珪酸カルシウム水和物であり、Ca6・(Si617)・(OH)2(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
CSHゲルは、αCaO・βSiO2・γH2O(ただし、α/β=0.7〜2.3、γ/β=1.2〜2.7である。)、例えば、3CaO・2SiO2・3H2Oの化学組成を有する珪酸カルシウム水和物である。
粒体Aおよび粒体Bは、各々、空隙部分を除く固相100体積%中、好ましくは50体積%以上、より好ましくは60体積%以上の割合で、珪酸カルシウム水和物を含む。
粒体Bは、多孔質の粒体である。粒体Bが多孔質であることによって、粒体Bの表面の空隙に微生物が担持され易くなり、微生物によるアンモニウムイオンの硝化が促進される。
粒体Bの空隙率は、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。該空隙率の上限値は、特に限定されないが、粒体Bの機械的強度(例えば、圧縮強度)を確保する観点から、好ましくは90%である。
粒体Aは、多孔質の粒体と非多孔質の粒体のいずれでもよいが、水溶性リン成分とカルシウムイオンの反応による不溶性カルシウム含有物質の生成を促進する観点から、好ましくは、多孔質の粒体である。
粒体Aが非多孔質の粒体である場合、粒体Aの例としては、スレート板、外壁材等の廃材の粉砕物が挙げられる。
粒体Aおよび粒体Bが共に多孔質の粒体である場合、粒体Aおよび粒体Bは、これら2種の粒体の調製の容易性の観点から、同じ材料(例えば、後述の軽量気泡コンクリートの廃材)によって構成することが好ましい。
粒体Aおよび粒体Bの好ましい例としては、建築資材の廃材の再利用の観点から、軽量気泡コンクリート(ALC)の廃材の粉砕物が挙げられる。軽量気泡コンクリートの廃材を粉砕した後、得られた粒体を篩分けすることによって、粒体Aおよび粒体Bを得ることができる。なお、本明細書中、廃材とは、製品の廃材、製品の製造過程で生じる端材、工場内の試製品等を広く含むものである。また、廃材の粉砕物とは、1.0mm未満の粒度を有する粒体と、1.0mm以上の粒度を有する粒体の両方を意味する。
軽量気泡コンクリートは、Ca5・(Si6182)・4H2Oの化学式で表されるトバモライト、および、未反応の珪石からなるものであり、80体積%程度の空隙率を有する。
本明細書中、空隙率とは、粒体(例えば、軽量気泡コンクリートからなる粒体)の体積全体中に占めるすべての空隙の体積の総和の割合をいう。ここで、空隙とは、粒体の外部の空間と連通する連続的な空隙と、粒体の外部の空間と連通せずに粒体の内部にのみ形成される非連続的な空隙の両方を意味する。
軽量気泡コンクリート中のトバモライトの割合は、コンクリートの内部の空隙部分を除く固相の全体を100体積%として、65〜80体積%程度である。
軽量気泡コンクリートは、例えば、珪石粉末、セメント、生石灰粉末、発泡剤(例えば、アルミニウム粉末)、水等を含む原料(例えば、これらの混合物からなる硬化体)をオートクレーブ養生することによって得ることができる。なお、軽量気泡コンクリートの製造例は、上述の特許文献1にも記載されている。
本発明において、粒体Aおよび粒体Bの好ましい粒度分布は、粒体Aと粒体Bの合計量を100質量%とした場合、次のとおりである。
まず、粒体Aについて説明する。
粒度が0.01mm以上、0.1mm未満の粒体の割合は、好ましくは0〜40質量%、より好ましくは0〜35質量%、特に好ましくは0〜30質量%である。該割合が40質量%以下であると、粒体Aと粒体Bの全体の粒度分布がシャープ(急な傾斜を有する高い山の形)でなく、ブロード(緩やかな傾斜を有する低い山の形)になる傾向があるので、水溶性リン化合物の濃度の低減効果とアンモニウムイオンの濃度の低減効果のバランスがより良好になる。
粒度が0.1mm以上、0.5mm未満の粒体の割合は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜40質量%、特に好ましくは0〜30質量%である。該割合が50質量%以下であると、全体の粒度分布がブロードになる傾向があるので、水溶性リン化合物とアンモニウムイオンの各濃度の低減効果のバランスがより良好になる。
粒度が0.5mm以上、1.0mm未満の粒体の割合は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜40質量%、特に好ましくは0〜30質量%である。該割合が50質量%以下であると、全体の粒度分布がブロードになる傾向があるので、水溶性リン化合物とアンモニウムイオンの各濃度の低減効果のバランスがより良好になる。
次に、粒体Bについて説明する。
粒度が1.0mm以上、2.5mm未満の粒体の割合は、好ましくは0〜70質量%、より好ましくは3〜60質量%、さらに好ましくは5〜55質量%、さらに好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜50質量%である。該割合が70質量%以下であると、全体の粒度分布がブロードになる傾向があるので、水溶性リン化合物とアンモニウムイオンの各濃度の低減効果のバランスがより良好になる。
粒度が2.5mm以上、4.0mm以下の粒体の割合は、好ましくは0〜70質量%、より好ましくは3〜60質量%、さらに好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは5〜45質量%である。該割合が70質量%以下であると、全体の粒度分布がブロードになる傾向があるので、水溶性リン化合物とアンモニウムイオンの各濃度の低減効果のバランスがより良好になる。
本発明の水質浄化材は、粒度が0.01mm未満の粒体と、粒度が4.0mmを超える粒体のいずれか一方または両方を含むことができる。
粒度が0.01mm未満の粒体の量は、粒体Aと粒体Bの合計量100質量部当たり、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下、特に好ましくは5質量部以下である。該量が20質量部を超えると、粒体Aよりも粒度が小さい粒子の量が多いため、本発明の水質浄化材を飼育水に散布したときに、水が濁っている期間が長くなり、その間、魚介類を飼育水に入れることができないなどの問題が生じうる。
粒度が4.0mmを超える粒体の量は、粒体Aと粒体Bの合計量100質量部当たり、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。該量が30質量部を超えると、粒体Aの割合が小さくなる傾向があり、また、粒度が4.0mmを超える粒体の表面部分以外の部分(内部)が、アンモニウムイオンの濃度の低減に貢献しないので、水溶性リン化合物およびアンモニウムイオンの各濃度の低減効果が共に低下する可能性がある。
本発明において、粒体Aと粒体Bの合計量中の粒体Bの割合は、10〜95質量%、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは15〜80質量%、さらに好ましくは20〜70質量%、さらに好ましくは25〜60質量%、特に好ましくは25〜55質量%である。該割合が10質量%未満では、アンモニウムイオンの濃度の低減効果を十分に得ることが困難になる。該割合が95質量%を超えると、水溶性リン化合物の濃度の低減効果を十分に得ることが困難になる。
本発明の魚介類の養殖場の水質の浄化方法は、上述の水質浄化材を、魚介類の養殖場の飼育水に散布するものである。
水質浄化材の散布量は、魚介類の養殖場の飼育水100質量部当たり、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.3〜3質量部、好ましくは0.5〜2質量部である。該量が0.1質量部未満では、水溶性リン化合物およびアンモニウムイオンの各濃度の低減効果を十分に得ることが困難となる。該量が5質量部を超えると、水質浄化材の量が大きいために、水質浄化のコストが増大する。
本発明において、養殖場の飼育水への水質浄化材の散布は、好ましくは、飼育水に魚介類が存在しない状態で行われる。この実施形態の一例としては、水質浄化の前に、養殖場の飼育水の中の魚介類を捕獲して、別の飼育水の中に入れ、水質浄化が終了した後に、魚介類を元の飼育水の中に戻すことが挙げられる。他の例としては、養殖場の飼育水の中の魚介類を捕獲して出荷した後に、水質浄化を行い、水質浄化の終了後に、魚介類の稚魚等を新たに飼育水の中に入れることが挙げられる。
以下、実施例によって本発明を説明する。本発明は、実施例に記載のものに限定されず、特許請求の範囲に包含される限りにおいて、種々の実施形態を採ることができる。
[実施例1]
(1)水質浄化材の調製
軽量気泡コンクリート(トバモライトの含有率:固相中の割合で70体積%、空隙率:80体積%)を粉砕した後、篩を用いて粉砕物を篩分けした。その後、粒度分布を調整して、表1に示す粒度分布を有する浄化材1を得た。なお、表1に記載した浄化材1〜13は、いずれも、0.01mm未満の粒度を有する粒体、および、4.0mmを超える粒度を有する粒体を含まない。
(2)飼育水の調製
池から採取した水に試薬(水溶性リン化合物:リン酸二水素ナトリウム、アンモニウム塩:塩化アンモニウム)を添加して、リン酸イオン(PO4 3−)の含有率が1633mg/リットルでかつアンモニウムイオン(NH4 )の濃度が350mg/リットルである試験用の飼育水を調製した。なお、リン酸イオンの含有率は、東亜ディーケーケー社のイオン分析計(製品の型番:IA−300)を用いて測定した。また、アンモニウムイオンの濃度は、インドフェノール青比色法を用いて測定した。
(3)飼育水への水質浄化材の散布
室温25℃の室内で、1リットルの飼育水(水温:25℃)に、上方から「水質浄化材1」10gを散布した後、1分間撹拌した。
散布した時から60分後に、飼育水を採取して、リン酸イオンの含有率を測定した。また、散布した時から7日後に、飼育水を採取して、アンモニウムイオンの濃度を測定した。これらの測定値を、以下、処理後の値と称する。
[実施例2〜10、比較例1〜3]
浄化材1に代えて、表1に示す粒度分布を有する浄化材2〜13を用いた以外は実施例1と同様にして、実験した。
以上の測定結果を表1に示す。
Figure 0006198826
表1に示すとおり、粒体Aと粒体Bを10:90〜90:10の質量比で混合してなる浄化材1〜10(本発明の水質浄化材)を用いた実施例1〜10では、リン酸イオンの含有率が、1633mg/リットルから、300mg/リットル未満に大きく減少し、かつ、アンモニウムイオンの濃度が、350mg/リットルから、120mg/リットル未満に大きく減少した。
一方、粒体Aのみからなる浄化材11を用いた比較例1、および、粒体Aと粒体Bを95:5の質量比で混合してなる浄化材13を用いた比較例3では、アンモニウムイオンの濃度が、処理後であっても、120mg/リットルを大きく超えていた。
また、粒体Bのみからなる浄化材12を用いた比較例2では、リン酸イオンの含有率が、処理後であっても、300mg/リットルを大きく超えていた。

Claims (6)

  1. 水質浄化材を、魚介類の養殖場の飼育水に散布することによって、上記魚介類の養殖場の水質を浄化するための方法であって、
    上記水質浄化材は、粒度が0.01mm以上、1.0mm未満であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む粒体A、および、粒度が1.0mm以上、4.0mm以下であり、かつ珪酸カルシウム水和物を主成分として含む多孔質の粒体Bを含み、かつ、粒体Aと粒体Bの合計量中、粒体Bの割合が10〜95質量%であり、粒体Aと粒体Bの合計量中、粒度が2.5mm以上、4.0mm以下の粒体の割合が3〜60質量%のものであることを特徴とする魚介類の養殖場の水質の浄化方法。
  2. 粒体Bが、50%以上の空隙率を有する粒体からなる請求項に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法
  3. 粒体Aと粒体Bの合計量中、粒度が0.01mm以上、0.1mm未満の粒体の割合が、0〜40質量%であり、粒度が0.1mm以上、0.5mm未満の粒体の割合が、0〜50質量%であり、粒度が0.5mm以上、1.0mm未満の粒体の割合が、0〜50質量%であり、粒度が1.0mm以上、2.5mm未満の粒体の割合が、0〜70質量%であり、粒度が0.01mm未満の粒体の量が、粒体Aと粒体Bの合計量100質量部当たり、20質量部以下であり、粒度が4.0mmを超える粒体の量が、粒体Aと粒体Bの合計量100質量部当たり、30質量部以下である請求項1又は2に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法
  4. 粒体Aおよび粒体Bが、軽量気泡コンクリートの廃材からなる請求項1〜のいずれか1項に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法
  5. 上記水質浄化材の散布量が、魚介類の養殖場の飼育水100質量部当たり、0.1〜5質量部である請求項1〜4のいずれか1項に記載の魚介類の養殖場の水質の浄化方法。
  6. 上記養殖場の飼育水への上記水質浄化材の散布が、上記飼育水に魚介類が存在しない状態で行われる請求項1〜5のいずれか1項に記載の魚介類の養殖の水質の浄化方法。
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